JP4514823B1 - 印刷物の画像識別方法および装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 特別な情報コードを含めることなく、偽造印刷物を排除して、複数の印刷物の中から特定の印刷物を識別できること。
【解決手段】 基準画像と披検画像のそれぞれについて、輝度成分と色成分を分離して、画像全体の画素の画素値を色成分ごとに加算することによって全体積分値を算出する全体積分処理、画像全体を複数のブロックに分割し、分割された夫々のブロックごとにブロック内の各画素の画素値の色成分ごとに加算することによってブロック積分値を算出するブロック積分処理、ブロック内の隣り合う画素間の差分を算出して、該差分の平均値を演算することによってブロック微分値を算出するブロック微分処理を実行し、算出した全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を夫々比較することによって、基準画像と比較画像が一致しているか否かを判定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、多くの種類のカード(印刷物)の中から特定のカードを識別したり、例えばオフセット印刷物をカラーコピー機等によって作成した複製物とを識別するなど印刷物の偽造を簡便に判別したりすることのできる印刷物の画像識別方法および装置に関する。
従来、コンピュータの画像処理によって多くの画像の中から特定の画像を抽出する技術が提案されている。たとえば、特許文献1では、画像においてドットパターンで情報が埋め込まれている矩形領域の四辺に相当する回帰線を用いてドットパターンの位置を決定し、位置決定したドットパターンから埋め込み情報を抽出する技術が開示されている。予め印刷物の種類に応じてユニークに情報を割り付け、その情報を読み取ることによって印刷物を特定することができる。
また、印刷物の偽造を検出する技術についても数多く提案されている。例えば、特許文献2では、微小記号文字群に文字情報のみならず数学的構造の相違による図形情報を含めることによって、偽造、改ざんを検出する方法が提案されている。
しかしながら、上述のような手法は、印刷物に文字コードなどの特殊な情報を入れて、その情報によって、印刷物を特定したり偽造を検出したりするものなので、情報の管理が必要になり、また特殊な情報の印刷による印刷物のコスト高を招くことになる。さらに印刷物に入れ込む情報によっては、特殊な読取装置が必要になる場合もある。
一方、例えばカードゲームなどで用いられるカード印刷物などの場合は異なるキャラクタ画像が印刷されており、複数のキャラクタ画像の中からどのキャラクタ画像のカードであるかを識別し、またカラーコピー機等による偽造カードの検出を簡便なしくみによって低コストで行うという要望もある。
特開2006−238119号公報 特開2004−25467号公報
本発明は上述のかかる事情に鑑みてなされたものであり、バーコードやQRコードなど等の特殊コードや真偽判定のための特別な情報コードを含めることなく、多くの種類の印刷物からどの印刷物であるかを識別でき、また、オフセット印刷物をカラーコピー機で複製するなど、オリジナルの印刷物とは異なる印刷形態で作成された複製物を簡便な処理で且つ低コストで検出することのできる印刷物の画像識別方法および装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明に係わる印刷物の画像識別方法は、画像データ読取手段(スキャナ)によって一または二以上の基準となる印刷物の画像データを取り込み、基準画像として保存する段階と、画像データ読取手段によって識別対象の印刷物の画像データを取り込み、披検画像として保存する段階と、基準画像と披検画像のそれぞれについて、輝度成分と色成分を分離して、色成分のみについて以下のa〜cの処理を実行する比較値演算段階と、
a.比較対象となる画像全体の画素の画素値を色成分ごとに加算することによって全体積分値を算出する全体積分処理
b.画像全体を複数のブロックに分割し、分割された夫々のブロックごとにブロック内の各画素の画素値の色成分ごとに加算することによってブロック積分値を算出するブロック積分処理
c.分割された夫々のブロックごとにブロック内の隣り合う画素間の差分を算出して、該差分の平均値を演算することによってブロック微分値を算出するブロック微分処理
基準画像と披検画像の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を夫々比較することによって、基準画像と比較画像が一致しているか否かを判定する判定段階と、を含むことを特徴とする。
本発明では、基準画像と披検画像の色成分のみを用いて、全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を算出し、夫々比較して、その差が所定範囲内にある場合は両画像は一致、そうでない場合は不一致と判定する。これによって、識別対象の披検画像が予め登録されている基準画像のどれに該当するか、あるいはいずれにも該当しないかの判定を精度良く行うことができる。特にブロック微分値を計算して比較することによって、カラーコピーによって複製された偽造印刷物を精度良く排除することができる。
好ましくは、比較値演算段階の前に、基準画像と比較画像のそれぞれについて画面平均化処理を実行する前処理段階を含めるのが良い。これにより、色褪せた印刷物等でも精度良く識別することができる。
また、本発明に係わる印刷物画像識別装置は、画像データ読取手段(10)によって取り込まれた印刷物の画像データを入力する画像データ入力手段(21)と、入力した画像データに対して、画面平均化処理を実行する前処理手段(22)と、前処理手段による画面平均化処理後の画像データを用いて、比較範囲全体の画素の画素値を色成分ごとに加算することによって全体積分値を算出する全体積分処理と、複数のブロックに分割された該画像データについてブロックごとにブロック内の各画素の画素値の色成分ごとに加算することによってブロック積分値を算出するブロック積分処理と、複数のブロックに分割された該画像データについてブロックごとにブロック内の隣り合う画素間の差分を算出して、該差分の平均値を演算することによってブロック微分値を算出するブロック微分処理とを有する比較値演算手段(23)と、比較値演算手段によって算出された基準画像の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を印刷物IDごとに基本画像比較データとして保存する手段(33)と、比較値演算手段によって算出された披検画像の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を披検画像比較データとして保存する手段(34)と、披検画像比較データの全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値ごとに基本画像比較データの所定範囲内になるか否かを判定し、該比較結果をもとに披検画像に該当する印刷物IDを判定する判定手段(24)と、を備えたことを特徴とする。
以下、図6を用いて本発明の画像処理の特徴を説明する。
処理概要としては、まず、カメラ、スキャナ等の画像データ取得手段から画像データを読み取り(S01)、画面平均化処理を行う(S02)。そして、画面平均化処理後の色成分ごとに、全体積分処理、ブロック積分処理、ブロック微分処理を含む比較値演算処理を行い(S03)、各処理で算出したデータ値と予め登録した基準画像のデータ値とを比較してそれぞれについて一致判定を行い、さらに適合率を考慮して最終判定を行う(S04)。
次に、各処理の特徴を詳述する。
1.輝度成分を無視して、色成分のみによる画像処理
印刷面のカラー情報を輝度とクロマ信号であるYCrCb(Y:輝度信号、Cr:赤成分の色差、Cb:青成分の色差で、NTSCなどの映像信号の分割技術であり、JPEGという画像圧縮技術に用いられている手法)で分割し、その中のY信号は無視する。これにより、カードリーダー等の画像データ読取手段のばらつきによるエラーや読み取り環境の影響を低減することができる。
2.全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を比較データとして採用
画像データ読取手段の解像度によって表わされるドット(あるいは画素)の各クロマ信号Cr、Cb値(0〜255)について以下の処理を実行する。
(1)全体積分処理
画面全体で積分しその平均値を求める。
(2)ブロック積分処理
画面を任意の数で分割(例えば、12×5の60ブロック)し、それぞれのブロックで積分し、ブロック毎の平均値を求める。
上記処理によって求めた全体積分値、ブロック積分値により、予め登録されている基本画像と検査対象の印刷物の画像とを比較して該印刷物の特定ができる。
(3)ブロック微分処理
隣り合わせたドット間のCr、Cb値を微分し、変化率を求める。
例えば、カードリーダー等の読み取り解像度を300dpiに設定した場合は、
1インチ=25.4mm÷300dpi≒0.085mm から、1mm÷0.085mm≒12 となり、1平方mmあたり12×12ドットのそれぞれに対してCr、Cb値を取ることになる。
このブロック微分処理も合わせて行うことにより、印刷物の特定のみならず、偽造印刷物の検知も精度良く行うことができる。
3.判定処理の基本概念
取得したCr、Cb値の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値をそれぞれ図7のように表上にマッピングし、その位置を登録情報と比較し、一致するか否かで識別判定を行うことが基本的な判定処理の考え方である。つまり、原理的には、256×256=65,536通りの中から識別していることになる。実際は、一致判定の上限と下限の閾値を設け(図7の点の周りの四角のイメージ/ここでは、+−10%の判定範囲を示している)、プログラム上で任意に設定できるようにし、対象印刷物の状態に応じて調整ができるようにするのが好ましい。実用的には、全体積分値は、+−5%、ブロック積分値は、+−10%、プロック微分値は、+−40%程度が適している。
また、ブロック積分値とブロック微分値については、各ブロックについて一致判定を行うが、その適合率を用いて管理するのが好ましい。すなわち、一つでも一致判定の範囲に入っていないブロックが存在すれば不一致とするのではなく、全ブロック数に対する一致判定基準を満たすブロック数の割合(適合率)が予め定めた閾値以上ならば一致と判定するのである。
これにより、印刷物の一部が破損したような場合に一律不一致判定にすることを回避して、柔軟に対応することができる。
なお、判定基準は、ブロック位置に対して重みをつけるようにしても良い。たとえば、印刷物の端は緩く、印刷物の中央に近づくにしたがって厳しく判定するなどである。
本発明によれば、多くの種類の印刷物からどの印刷物であるかを精度良く識別でき、また、オリジナルの印刷物とは異なる印刷形態で作成された複製物などを簡便な処理で且つ低コストで検出することが可能になる。
また、本来、単なる印刷物でしかなかったカードを、後にデジタル化して、カード識別することが可能となり、これにより、オンライン対戦型ゲームとして改めて展開できるようになる等の効果を奏する。また、印刷物の識別を行う際に、特殊コードの特別な印刷を必要としないために、カードの印刷面を有効に利用することができ、また印刷コストの削減を図ることもできる。
本発明の実施の形態による印刷物画像識別装置の機能ブロック図である。 本発明の実施の形態による全体積分値を計算する範囲の説明図である。 本発明の実施の形態によるブロック積分値またはブロック微分値を計算する範囲の説明図である。 図1の基準画像比較データ保存領域33のデータ構成図である。 図1の判定手段24の処理手順を示すフローチャートである。 本発明による印刷物の画像識別方法の処理手順の説明図である。 本発明による判定処理におけるマージンの概念の説明図である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。本実施の形態では、テーブル型カードゲームに用いられるカード印刷物を例にその識別手法を述べる。
図1は、本発明の実施の形態による印刷物画像識別装置の機能ブロック図である。図1において、印刷物画像識別装置1は、カメラやスキャナ等の画像データ読取手段10、印刷物の画像データをもとに披検画像の識別の演算処理を実行する演算処理部20、データを保存する記憶部30から構成されている。
演算処理部20は、画像データ読取手段10を介して読み取った印刷物の画像データを入力して記憶部30の基準画像データ保存領域31または披検画像データ保存領域32に保存する画像データ入力手段21、画像データについて、ホワイトバランス調整などの画面平均化処理を実行する前処理手段22、前処理を行った画像データを用いて基準画像および披検画像の比較値を演算する比較値演算手段23、基準画像と披検画像の比較値および予め定めた閾値に基づいて披検画像と基準画像の一致判定を行う判定手段24を有している。各手段21〜24は、CPUの機能としてプログラムによって実現可能である。
次に上記の構成を有する印刷物画像識別装置1の動作を説明する。
1.基準データ登録段階
まず、比較の基準となる真の印刷物の画像データについて、以下の処理手順によって比較データを生成して記憶部30に登録する。
(画像データ読取処理)
真の印刷物の画像データを画像データ読取手段10によって読み取る。読み取られた画像データは、演算処理部20の画像データ入力手段21によって、記憶部30の基準画像データ保存領域31に保存される。
(前処理)
そして、前処理手段22によって、基準画像データ保存領域31の基準画像データに対して、ホワイトバランス調整を行って画像の平均化を行う。
この、画面平均化処理は、オフセット印刷されたカードのカラー印刷面全体をクロマ信号で分解し、その値を積分することで、印刷面全体のCr、Cb値の平均値をそれぞれ算出し、図7のようにマッピングする。Cr:Cb=128:128(中心位置)を平均化処理の目標とし、その点からのズレを、以後の認識と識別判断に反映させる。
この前処理は、経年変化によるカードの色褪せや、カードをプラスチック製のケースに入れて使用している場合でも精度良く比較することができるという効果がある。
なお、この前処理では、画面平均化処理の他に、必要により読み取った画像を所定のサイズに調整する処理を行うようにしても良い。
(比較値演算処理)
次に比較値演算手段23によって、比較値として全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を計算する。
(1)Cr,Cb画面全体積分
カード印刷面全体のCr、Cb値を積分する。
画像全体が、図2に示すように(0,0)、(X,Y)を対角線の頂点とする矩形で表されたとすると、全体積分値は以下の式によって求めることができる。Cr,Cbそれぞれについて計算する。
Figure 0004514823
算出した全体積分値は、後述する判定処理によって、平均化した値を図7のようにマッピングして予め登録されている情報と比較し印刷物の識別を行う。
(2)Cr,Cb画面ブロック積分
カード印刷面を、例えば12×5の60ブロックに分割し、それぞれのブロック内で各ドット(あるいは画素)のCr、Cb値を積分し平均値を出す。これを「ブロック積分」と呼ぶ。これによって、60ブロックそれぞれのCr、Cb値が揃い、図7のように表上にマッピングすることで、識別用の数値データとする。この60通りの値を比較し、カードの特定をする。
画像全体を複数のブロックに分割し、各ブロックを図3に示すように(0,0)、(Bx,By)を対角線の頂点とする矩形で表されたとすると、ブロック積分値は以下によってCr,Cbのそれぞれについて計算する。
Figure 0004514823
(3)Cr,Cbブロック微分
各ブロック内のCr、Cb値を微分し、隣り合うドット間の変化率(色差の傾き)を算出し、ブロック内で平均値を求める。これを「ブロック微分」と呼ぶ。これは、主に偽造された印刷物を見つけ出すための手段である。オフセット印刷は、白い紙面上に微細な点(網点)を打っていくことで、画像を表現しているが、Cr、Cb値を微分することで、紙面上の網点の密度を計測することができる。もし、カード等の印刷物を偽造する場合、印刷物をスキャナなどで読み取り、色を合わせてカラー分解しなおし、再び網点で印刷することになるが、その際に、オリジナルの印刷物に比べ、網点の羅列が崩れてしまう。それを検知するのがこの技法である。カラーコピーなどの安易な偽造の場合でも、網点そのものが無くなってしまうことから、Cr、Cb値を微分した値は、大きく違ってくるので、検出することが可能である。
ブロック微分値は以下の式によってCr,Cbのそれぞれについて計算する。
Figure 0004514823
以上の手順によって算出した、基準画像データの全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値は比較データとして記憶部30の基準画像比較データ保存領域33に保存する。
図4は、基準画像比較データ保存領域33に保存されている基準画像比較データのデータ構成例である。基準画像比較データごとに印刷物IDが付され、色成分ごとに、全体積分値、各ブロックのブロック積分値およびブロック微分値が互いに関連付けられて保存されている。なお、分割ブロック数の情報は、全ての共通情報として持たせても良いし、個別に管理可能に図4に示すように各データごとに持たせても良い。
また、基準画像の比較データを登録した後は、基準画像データ保存領域31に保存されている画像データは削除しても良い。
複数の種類の印刷物が存在する場合は、それぞれの印刷物の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を予め保存しておく。
2.披検画像の比較データ演算段階
上記の基準画像の比較データ登録後、検査対象の印刷物の画像データを画像データ読取手段10によって読み取る、読み取られた画像データは、画像データ入力手段21によって、記憶部30の披検画像データ保存領域32に保存される。
次に、前処理手段22によって、披検画像データ保存領域32に保存されているデータに対して、画面平均化処理を行った後、比較値演算手段23によって色成分(Cr,Cb)のそれぞれについて全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を計算する。計算結果は、記憶部30の披検画像比較データ保存領域34に保存される。
なお、前処理手段22、比較値演算手段23の処理内容は、上記の基準画像の場合と同様なので説明は割愛する。
(判定処理)
次に、判定手段24によって、基準画像データと披検画像の両比較データに基づいて、披検画像の識別を行う。
なお、各基準画像と披検画像の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値のそれぞれの一致判定の際に、適合率(一致不一致の判定の基準となる閾値)を予め記憶部30の閾値データ保存領域35に登録しておくものとする。例えば、適合率を80%とした場合、60ブロックの内48ブロックでCr、Cb値が適合した場合、同一の印刷物という判断をすることができる。この適合率を用いて判定を行うことによって、印刷面の傷や汚れによるエラーを防ぐことができる。
なお、適合率に替えて、不適合数や適合数など、不適合率に変換可能な指標を用いて管理するようにしても良い。
以下図5の基づいて、判定手段24の処理手順を説明する。以下の手順では、適合率の替わりに、不適合数を用いている。
判定手段24は、比較値演算手段23の終了によって起動されると、まず、基準画像と披検画像の全体積分値を抽出する(S101)。そして、抽出した全体積分値を比較して(S102)、その差が閾値データ保存領域35に保存されている所定値よりも大きい場合は(S103で「No」)、「不一致」判定すなわち両画像データは不一致であると判定する(S121)。なおこの一致不一致の範囲の考え方は、図7に基づいて上述したように予め設定した一致判定の上限と下限の閾値に従って、その範囲に入っているか否かで一致判定を行うものである。
一方ステップS103で差が所定値以下の場合は(S103で「Yes」)、次に基準画像と披検画像の最初の色成分のブロック積分値を抽出する(S104)。そして、対応するブロックの積分値同士を比較して(S106)、その差が所定値よりも大きい場合は(S107で「No」)、不適合数の変数をカウントアップする(S108)。
一方、ステップS107で差が所定値以下の場合は(S107で「Yes」)、次のブロックについてステップ106〜ステップS108の処理を同様に実行する。この処理を全てのブロックについて繰り返す(S105a,S105b)。
その後、ステップS108の不適合数が所定値以下か否かを判定し、所定値よりも大きい場合は(S109で「No」)、「不一致」と判定する(S121)。
一方ステップS109で差が所定値以下の場合は(S109で「Yes」)、比較すべき全ての色成分について実施したか否かを判定し(S110)、未実施の色成分が存在する場合は、次の色成分に対するブロック積分値を抽出して(S111)、ステップS105aへ戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップS110で全ての色成分について実施済みの場合は(S110で「Yes」)、次に基準画像と披検画像の最初の色成分のブロック微分値を抽出する(S112)。そして、対応するブロックの微分値同士を比較して(S114)、その差が所定値よりも大きい場合は(S115で「No」)、不適合数の変数をカウントアップする(S116)。
一方、ステップS115で差が所定値以下の場合は(S115で「Yes」)、次のブロックについてステップS114〜ステップS116の処理を同様に実行する。この処理を全てのブロックについて繰り返す(S113a,S113b)。
その後、ステップS116の不適合数が所定値以下か否かを判定し、所定値よりも大きい場合は(S109で「No」)、「不一致」と判定する(S121)。
一方ステップS117で差が所定値以下の場合は(S117で「Yes」)、比較すべき全ての色成分について実施したか否かを判定し(S118)、未実施の色成分が存在する場合は、次の色成分に対するブロック微分値を抽出して(S119)、ステップS113aへ戻り、以降の処理を繰り返す。
ステップS118で全ての色成分について実施済みの場合は(S118で「Yes」)、「一致」判定すなわち両画像データは一致していると判定する(S120)。
以上のステップS101〜ステップS121の処理を全ての基準画像について実行する(S100a,S100b)。
以上の処理手順によって、披検画像がどの基準画像に該当するか、および該当する基準画像の有無の判定を行う。なお、全ての基準画像について処理を終了した結果、複数の基準画像に一致するという判定結果が出た場合は、最も比較データの差が小さい基準画像あるいは最も適合率が大きい基準画像を一致する基準画像とし、その印刷物IDを出力するようにしても良い。勿論、他の優先順位によって一致する画像を一つに絞り込んで出力したり、ステップS120で一致と判定された基準画像の印刷物IDを全て出力するようにしても良い。
なお、上記の処理では、不適合数によって管理することとしたが、全ブロック数は既知であるため、
適合率=(全ブロック数―不適合数)/全ブロック数
を計算することによって、適合率によって管理することも可能である。
判別手段24の判定結果は、図示しない表示装置へ出力したり、その印刷物がカードゲームに用いられる印刷物である場合は、カードゲームの実行プログラムに渡して、起動条件として用いたりすることも可能である。
以上、本実施の形態によれば、簡便な処理によって、披検画像の識別や印刷形態の異なる複製印刷物を判別することができる。
本発明は、上述の実施の形態に限定することなく種々変形して実現することができる。例えば、判定手段24は、一致判定の結果以外に印刷物に印刷されているバーコード等のその他の情報の読み取り結果も一緒に出力するようにしても良い。
なお、本実施の形態は、披検画像がどの基準画像と一致するかを判定する印刷物画像識別装置として説明したが、真の画像の印刷物IDを指定し、その印刷物IDの基準画像と検査対象の披検画像とを図5のステップS101〜ステップS121の処理によって比較判定し、不一致の場合は「偽物」(S121)、一致の場合は「本物」(S120)として判定結果を出力するようにしても良い。これにより、見た目に同じ印刷物の真偽判定を行う装置として利用することも可能になる。
1 印刷物画像識別装置
10 画像データ読取手段
20 演算処理部
21 画像データ入力手段
22 前処理手段
23 比較値演算手段
24 判定手段
31 基準画像データ保存領域(基準画像データ保存手段)
32 披検画像データ保存領域(披検画像データ保存手段)
33 基準画像比較データ保存領域(基準画像比較データ保存手段)
34 披検画像比較データ保存領域(披検画像比較データ保存手段)
35 閾値データ保存領域(閾値データ保存手段)

Claims (4)

  1. コンピュータ装置を用いて画像データ読取手段で読み取られた印刷物の画像を識別する方法であって、
    画像データ読取手段によって一または二以上の基準となる印刷物の画像データを取り込み、基準画像として保存する段階と、
    画像データ読取手段によって識別対象の印刷物の画像データを取り込み、披検画像として保存する段階と、
    前記基準画像と前記披検画像のそれぞれについて、輝度成分と色成分を分離して、色成分のみについて以下のa〜cの処理を実行する比較値演算段階と、
    a.比較対象となる画像全体の画素の画素値を色成分ごとに加算することによって全体積分値を算出する全体積分処理
    b.画像全体を複数のブロックに分割し、分割された夫々のブロックごとにブロック内の各画素の画素値の色成分ごとに加算することによってブロック積分値を算出するブロック積分処理
    c.分割された夫々のブロックごとにブロック内の隣り合う画素間の差分を算出して、該差分の平均値を演算することによってブロック微分値を算出するブロック微分処理、
    前記基準画像と前記披検画像の前記全体積分値の差、前記基準画像と前記披検画像の前記ブロック積分値の差が所定値を超えるブロックの数を計数して算出したブロック積分値についての不適合数、および、前記基準画像と前記披検画像の前記ブロック微分値の差が所定値を超えるブロックの数を計数して算出したブロック微分値についての不適合数、の全てが判定基準を満たす場合は、前記基準画像と前記披検画像は一致していると判定し、前記全体積分値の差、前記ブロック積分値についての不適合数、および、前記ブロック微分値についての不適合数のうち、いずれか一つでも判定基準を満たさない場合は前記基準画像と前記披検画像は不一致であると判定する段階と、
    を含むことを特徴とする印刷物の画像識別方法。
  2. 前記比較値演算段階の前に、前記基準画像と前記披検画像のそれぞれについて画面平均化処理を実行する前処理段階を含めることを特徴とする請求項1に記載の印刷物の画像識別方法。
  3. 前記不適合数から適合率を算出し、該適合率を用いて前記基準画像と前記披検画像の一致、不一致の判定を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷物の画像識別方法。
  4. 画像データ読取手段によって取り込まれた印刷物の画像データを入力する画像データ入力手段と、
    入力した画像データに対して、画面平均化処理を実行する前処理手段と、
    前記前処理手段による画面平均化処理後の画像データを用いて、比較範囲全体の画素の画素値を色成分ごとに加算することによって全体積分値を算出する全体積分処理と、複数のブロックに分割された該画像データについてブロックごとにブロック内の各画素の画素値の色成分ごとに加算することによってブロック積分値を算出するブロック積分処理と、複数のブロックに分割された該画像データについてブロックごとにブロック内の隣り合う画素間の差分を算出して、該差分の平均値を演算することによってブロック微分値を算出するブロック微分処理とを有する比較値演算手段と、
    前記比較値演算手段によって算出された基準画像の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を印刷物IDごとに基本画像比較データとして保存する手段と、
    前記比較値演算手段によって算出された披検画像の全体積分値、ブロック積分値、ブロック微分値を披検画像比較データとして保存する手段と、
    前記基準画像と前記披検画像の前記全体積分値の差、前記基準画像と前記披検画像の前記ブロック積分値の差が所定値を超えるブロックの数を計数して算出したブロック積分値についての不適合数、および、前記基準画像と前記披検画像の前記ブロック微分値の差が所定値を超えるブロックの数を計数して算出したブロック微分値についての不適合数、の全てが判定基準を満たす場合は、前記基準画像と前記披検画像は一致していると判定し、前記全体積分値の差、前記ブロック積分値についての不適合数、および、前記ブロック微分値についての不適合数のうち、いずれか一つでも判定基準を満たさない場合は前記基準画像と前記披検画像は不一致であると判定し、判定結果をもとに披検画像に該当する印刷物IDを判定する判定手段と、
    を備えたことを特徴とする印刷物画像識別装置。
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