JP4514161B2 - 音声信号受信装置、音声信号通信装置および音声信号受信方法 - Google Patents

音声信号受信装置、音声信号通信装置および音声信号受信方法 Download PDF

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Description

本発明は、網設備にクロックを同期させて音声信号の受信を行う音声信号受信装置、音声信号の送受信を行う音声信号通信装置および音声信号受信方法に係わり、特に通話やファクシミリ通信をパケットで受信する音声信号受信装置、音声信号をパケットで送受信する音声信号通信装置および音声信号受信方法に関する。
音声信号を各種の符号化方式で圧縮したパケットをIP(Internet Protocol)ネットワークを介して送受信する技術が、インターネット電話やIP電話あるいはファクシミリ通信システムとして一般に使用されるようになってきている。このような技術は、VoIP(Voice over IP)と呼ばれており、通信コストの低減に大きく寄与している。
図9は、VoIPを使用した一般的な音声通信システムを示したものである。第1の電話機101と第2の電話機102は、それぞれVoIP端末装置103、104を介してIPネットワーク105に接続されている。第1の電話機101から送信される音声信号は、アナログ信号であるが、所定の周波数のクロック信号によりサンプリングされてデジタル音声信号となる。そして、音声圧縮技術によって符号化が行われ、VoIP端末装置103からIPパケットがIPネットワーク105に送出される。
IPネットワーク105から相手先のVoIP端末装置104に到達したパケットは音声信号が伸張されて元の音声信号に復元される。そして、第2の電話機102から第1の電話機101側の通話者の音声が出力される。第2の電話機102側から送り出される音声についても同様の処理が行われる。
このような音声通信システムでは、IPネットワーク105を経由して、個々の音声信号を分割した形でパケットが伝送される。これらのパケットは、相手先へ到達するまでに遅延量が変動する場合があり、この結果、音声信号を再生すると時間的な揺らぎが発生する場合がある。
そこで、本発明の関連技術として、音声信号の揺らぎ量に対応する揺らぎ吸収バッファを設けることが提案されている(たとえば特許文献1参照)。この第1の提案では、音声信号の受信開始時に、一定数のパケットを揺らぎ吸収バッファに蓄積して、音声の再生自体を遅れさせることにより、その遅れさせた範囲内で揺らぎの吸収を行うようにしている。また、この揺らぎ吸収バッファの蓄積量を調整できるようにしている。すなわち、開始蓄積パケット数よりも大きな揺らぎが発生した場合には、開始蓄積パケット数および最大蓄積パケット数を増加変更すると共に、揺らぎ量が、開始蓄積パケット数より低い値で安定している場合には、開始蓄積パケット数および最大蓄積パケット数を、そのときの値よりも少ない値に変更することにしている。
また、揺らぎ吸収バッファの蓄積データ量が上限値を越えるバッファフル状態となると、パケット到着間隔より短い間隔でパケット処理を行うことで蓄積データ量を適正状態に戻すことも本発明の関連技術として提案が行われている(たとえば特許文献2参照)。この第2の提案では、ジッタバッファの蓄積データ量が下限値を下回るバッファエンプティ状態となると、ジッタバッファの出力処理ならびにコーデックやモデムのデータ処理の動作タイミングを遅らせることで、蓄積データ量を適正状態に戻している。
更に、ジッタバッファの記憶データ量が上限値を超えたり、下限値未満であることを検出した場合には、所定量のデータを削除したり記憶させるようにした関連技術も存在する(たとえば特許文献3参照)。この第3の提案では、受信バッファに記憶されたデータの量が所定の上限値を超えたか所定の下限値未満となったかに応じてデータの削除や追加を行う。また、所定の時間内に上限値を超える頻度に応じて、ネットワークジッタを主な原因とするものか動作クロックの偏差を主な原因とするものかを判別するようにしている。そして、受信バッファのデータ量の変動となる主原因を推測してその原因に合わせて受信バッファに記憶されるデータの量を適度な量に調整するようにしている。
この第3の提案では、送信側にプライオリティ生成部を設けて3段階のプライオリティを設定して、そのプライオリティの情報を送信パケットに付加する構成としている。そして、これに応じて受信バッファに格納されるパケットの量を制御している。
特開2004−048680号公報(第0015段落、図1) 特開2005−057504号公報(第0025段落〜第0031段落、図1〜図3) 特開2005−354542号公報(第0022段落、第0043段落、第0055段落〜第0056段落、図1)
このように第1および第3の提案では、音声データを格納したパケットを単位としてバッファメモリに対する音声データの蓄積量の制御を行っている。したがって、制御が時間的に大雑把となり、受信側の装置ではこのために誤動作が発生する可能性があった。また、パケットの送出タイミングをずらす第2の提案も、たとえば遅延量によっては1パケット分のパケットを廃棄したと同様の遅延動作となり、同様に受信側で誤動作が発生したり、ファクシミリの受信信号にノイズが発生するといったような通信障害が発生する恐れがあった。
そこで本発明の目的は、パケット自体に欠けや重複を発生させることなく、送信側と受信側の音声信号の同期を採ることのできる音声信号受信装置、音声信号通信装置および音声信号受信方法を提供することにある。
本発明では、(イ)所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信手段と、(ロ)前記した固定長の音声パケット内の前記した単位音声データを所定のクロックに同期して順に処理する音声データ処理手段と、(ハ)音声パケット受信手段で受信した音声パケットを一時的に格納する受信バッファと、(ニ)この受信バッファに格納された音声データ処理手段に送出する前の音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別手段と、(ホ)この蓄積量判別手段の判別結果に応じて受信バッファの蓄積量が一定の量になる方向で音声パケットを構成する前記した単位音声データの増減を行う受信用単位音声データ増減手段と、(へ)この受信用単位音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成手段と、(ト)この受信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせる受信用音声パケット再編成手段とを音声信号受信装置に具備させる。
すなわち本発明では、音声パケット受信手段が所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信するようになっている。この音声パケットは音声データ処理手段に送られる前に受信バッファに一次的に格納される。蓄積量判別手段は音声パケットの蓄積量を判別する。受信用単位音声データ増減手段は、この蓄積量判別手段の判別結果に応じて受信バッファの蓄積量が一定の量になる方向で音声パケットを構成する前記した単位音声データの増減を行う。このように単位音声データの数を増やしたり減らしたりすると、音声パケットが固定長なので、単位音声データに過不足が生じる。そこで、受信用音声パケット再編成手段は、受信用単位音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する。すなわち、余剰の単位音声データが発生した場合には、これを次の音声パケットの先頭部分に移動させ、反対に該当する音声パケットで単位音声データが不足するようになったら、次の音声パケットの先頭部分の単位音声データを持ってくる。このようにして再編成された音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせるので、通信障害等の不都合が発生することはない。
また、本発明では、(イ)所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信手段と、(ロ)前記した固定長の音声パケット内の前記した単位音声データを所定のクロックに同期して順に処理する音声データ処理手段と、(ハ)音声パケット受信手段で受信した音声パケットを一時的に格納する受信バッファと、(ニ)この受信バッファに格納された音声データ処理手段に送出する前の音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別手段と、(ホ)この蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて音声パケットを構成する単位音声データを単位量ずつ間引く単位音声データ削除手段と、(へ)蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて音声パケットを構成する前記した単位音声データを単位量ずつ追加する単位音声データ追加手段と、(ト)単位音声データ削除手段あるいは単位音声データ追加手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成手段と、(チ)この受信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせる音声パケット受信処理制御手段とを音声信号受信装置に具備させる。
すなわち本発明では、音声パケット受信手段が所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信するようになっている。この音声パケットは音声データ処理手段に送られる前に受信バッファに一次的に格納される。蓄積量判別手段は音声パケットの蓄積量を判別する。受信用単位音声データ増減手段は、この蓄積量判別手段の判別結果に応じて受信バッファの蓄積量が一定の量になる方向で音声パケットを構成する前記した単位音声データの増減を行う。具体的には、単位音声データ削除手段が、この蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて音声パケットを構成する単位音声データを単位量ずつ間引く一方で、単位音声データ追加手段が、蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて音声パケットを構成する前記した単位音声データを単位量ずつ追加する処理を行う。このように単位音声データの数を増やしたり減らしたりすると、音声パケットが固定長なので、単位音声データに過不足が生じる。そこで、受信用音声パケット再編成手段は、受信用単位音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する。すなわち、余剰の単位音声データが発生した場合には、これを次の音声パケットの先頭部分に移動させ、反対に該当する音声パケットで単位音声データが不足するようになったら、次の音声パケットの先頭部分の単位音声データを持ってくる。このようにして再編成された音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせるので、通信障害等の不都合が発生することはない。
また、本発明では、(イ)所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信手段と、前記した固定長の音声パケット内の前記した単位音声データを所定のクロックに同期して順に処理する音声データ処理手段と、音声パケット受信手段で受信した音声パケットを一時的に格納する受信バッファと、この受信バッファに格納された音声データ処理手段に送出する前の音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別手段と、この蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて音声パケットを構成する前記した単位音声データを単位量ずつ間引く単位音声データ削除手段と、蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて音声パケットを構成する前記した単位音声データを単位量ずつ追加する単位音声データ追加手段と、単位音声データ削除手段あるいは単位音声データ追加手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成手段と、この受信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせる音声パケット受信処理制御手段とを備えた音声信号受信部と、(ロ)この音声信号受信部で音声パケットを受信する際の送信元に自装置側で生成した音声パケットを送出する音声パケット送出手段と、この音声パケット送出手段が送出する前の音声パケットを構成する前記した単位音声データを蓄積量判別手段の判別した蓄積量に応じて増減する送信用音声データ増減手段と、この送信用音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する送信用音声パケット再編成手段と、この送信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声パケット送出手段に送出して送信処理を行わせる音声パケット送信処理制御手段とを備えた音声信号送信部とを音声信号通信装置に具備させる。
すなわち本発明では、音声信号通信装置を音声信号受信部と音声信号送信部で構成している。ここで音声信号受信部は、音声パケット受信手段が所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信するようになっている。この音声パケットは音声データ処理手段に送られる前に受信バッファに一次的に格納される。蓄積量判別手段は音声パケットの蓄積量を判別する。受信用単位音声データ増減手段は、この蓄積量判別手段の判別結果に応じて受信バッファの蓄積量が一定の量になる方向で音声パケットを構成する前記した単位音声データの増減を行う。具体的には、単位音声データ削除手段が、この蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて音声パケットを構成する単位音声データを単位量ずつ間引く一方で、単位音声データ追加手段が、蓄積量判別手段の判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて音声パケットを構成する前記した単位音声データを単位量ずつ追加する処理を行う。このように単位音声データの数を増やしたり減らしたりすると、音声パケットが固定長なので、単位音声データに過不足が生じる。そこで、受信用音声パケット再編成手段は、受信用単位音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する。すなわち、余剰の単位音声データが発生した場合には、これを次の音声パケットの先頭部分に移動させ、反対に該当する音声パケットで単位音声データが不足するようになったら、次の音声パケットの先頭部分の単位音声データを持ってくる。このようにして再編成された音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせるので、通信障害等の不都合が発生することはない。
一方、音声信号送信部は、音声パケット送出手段が音声信号受信部で音声パケットを受信する際の送信元に自装置側で生成した音声パケットを送出するようにしている。この音声パケットの送出時に、送信用音声データ増減手段は、音声パケット送出手段が送出する前の音声パケットを構成する前記した単位音声データを蓄積量判別手段の判別した蓄積量に応じて増減するようにしている。そして、この増減により、受信時と同様に音声パケットを構成する単位音声データに過不足が生じる。そこで、送信用音声パケット再編成手段は、送信用音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する。音声パケット送信処理制御手段は、この送信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声パケット送出手段に送出して送信処理を行わせることになる。
また、本発明では、(イ)送信側で所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信ステップと、(ロ)この音声パケット受信ステップで受信したそれぞれの音声パケットをその処理側の装置に送る前に受信バッファに一時的に格納する受信バッファ格納ステップと、(ハ)この受信バッファ格納ステップで受信バッファに格納された音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別ステップと、(ニ)この蓄積量判別ステップの判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて音声パケットを構成する前記した単位音声データを単位量ずつ間引く単位音声データ削除ステップと、(ホ)積量判別ステップの判別結果によって受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて音声パケットを構成する前記した単位音声データを単位量ずつ追加する単位音声データ追加ステップと、(へ)単位音声データ削除ステップあるいは単位音声データ追加ステップによる増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成ステップと、(ト)この受信用音声パケット再編成ステップによる再編成後の音声パケットを順次処理側の装置に送出して受信処理を行わせる音声パケット受信処理制御ステップとを音声信号受信方法に具備させる。
すなわち本発明では、請求項2記載の発明と同様の原理で経時的な変化によって音声信号の受信を行っている。
以上説明したように本発明によれば、音声パケットを構成する単位音声データを単位として音声データの増減処理を行って送信側と受信側の同期を図るので、音声データやファクシミリ信号のように音声信号に変換して送信するデータをきめ細かく制御することができ、音声データの遅延や音の途切れといった不具合を解消することができる。また、音声パケットの欠落が発生しないので、受信側で装置が誤動作する恐れもない。
以下実施例につき本発明を詳細に説明する。
図1は、本実施例の音声通信システムの概要を表わしたものである。本実施例の音声通信システム200で通常のアナログ電話機(以下、単に電話機という。)としての第1の電話機101と第2の電話機102は、それぞれVoIP機能を備えた本実施例の装置(以下、VoIP端末装置という。)203、204を介してIPネットワーク105に接続されている。第1の電話機101から送信される音声信号は、アナログ信号であるが、所定の周波数のクロック信号によりサンプリングされてデジタル音声信号となる。そして、音声圧縮技術によって符号化が行われ、VoIP端末装置203からIPパケットがIPネットワーク105に送出される。
IPネットワーク105から相手先のVoIP端末装置204に到達したパケットは音声信号が伸張されて元の音声信号に復元される。そして、第2の電話機102から第1の電話機101側の通話者の音声が出力される。第2の電話機102側から送り出される音声についても同様の処理が行われる。
図2は、第1の電話機と接続した本実施例のVoIP端末装置の構成を表わしたものである。図1に示した第2の電話機102に接続されたVoIP端末装置204は、この図2に示すVoIP端末装置203と実質的に同一の回路構成となっているので、その図示および説明を省略する。
VoIP端末装置203は、第1の電話機101を接続するためのアナログインタフェース部211を備えている。アナログインタフェース部211は、内部メモリ部212と接続されており、これとの間で音声パケットの送受信を行うようになっている。内部メモリ部212は、ジッタバッファ制御部213に接続される他、バス214を介してCPU(Central Processing Unit)215に接続されている。バス214には電話回線や専用線等のネットワークと接続するためのWAN(Wide Area Network)側インタフェース部216も接続されている。
ここで、内部メモリ部212は、アナログインタフェース部211を経て第1の電話機101から送られてきた送信対象の音声パケットを一時的に格納する送信バッファ2121と、WAN側インタフェース部216を経由して、図1に示した第2の電話機102からVoIP端末装置204を介して送られてきた音声信号をアナログインタフェース部211に送出する前に一時的に格納する受信ジッタバッファ2122を備えている。受信ジッタバッファ2122は、受信する音声信号の到着時間のばらつきとしてのジッタを吸収する役割を果たしている。
また、内部メモリ部212は、たとえばCPU215がIPフレーム化の処理を行うための作業用メモリ領域として使用される内部メモリ2123と、WAN側インタフェース部216から受信した音声パケットを一時的に格納するための受信バッファ2124と、音声パケットを構成する音声データの増減や音声パケットの再編成の処理を行うための音声データ処理部2125を備えている。音声データ処理部2125は、受信バッファ2124に格納された音声パケットをジッタバッファ制御部213の制御により加工して、受信ジッタバッファ2122に格納するようになっている。
ジッタバッファ制御部213は、受信バッファ2124に格納している音声パケットのパケット数の検出を行う受信バッファ残数検出部2131と、受信ジッタバッファ2122に音声パケットが幾つ格納されているかの検出を行う受信ジッタバッファ残数検出部2132と、受信バッファ2124に格納されている音声パケットの数に応じて受信ジッタバッファ2122に格納する音声パケットの増減処理を行うデータ処理制御部2133を備えている。
なお、CPU215は、内部メモリ2123の図示しないプログラム格納領域に制御プログラムを格納しており、これを実行することでVoIP端末装置203の全体的な制御を行う。また、VoIP端末装置203内のジッタバッファ制御部213等の各部の少なくとも一部をこの制御によって機能的に実現することも可能である。
ところで、WAN側インタフェース部216から受信した音声信号は、受信ジッタバッファ2122に一時的に溜めた後にアナログインタフェース部211より第1の電話機101に送出される。ここで、VoIP音声信号の同期制御システムでは、回線側としてのWAN側インタフェース部216に入力される音声信号のクロック(以下、WAN側クロックと称する。)とVoIP端末装置203のクロック(以下、自装置側クロックと称する。)は同期が採られていない。また、これらのクロックにはそれぞれ偏差が存在している。このため、受信ジッタバッファ2122に格納される音声データ(音声パケット)の単位時間当たりの量は一定しておらず、格納される量が揺らぐことになる。
すなわち、WAN側クロックが自装置側クロックよりも早いと受信ジッタバッファ2122に溜まる音声パケットが増えていき、従来では最終的にデータ廃棄が発生している。また、WAN側クロックが自装置側クロックよりも遅いと受信ジッタバッファ2122内の音声パケットが枯渇して、従来では最終的にパケットロスが発生している。
そこで、本実施例では、受信バッファ2124から受信ジッタバッファ2122に音声データ(音声パケットを構成する単位音声データ)を格納するときに、状況に応じて格納する音声データの増減を行っている。すなわち、受信ジッタバッファ2122にある程度の空きがあり、かつ受信する音声データが少ない場合には、音声データ処理部2125から得られる情報を基にして受信ジッタバッファ2122に格納する音声データの割り増しを行う。また、これとは反対に受信ジッタバッファ2122にあまり空きがない状態で、かつ受信する音声データが多い場合は、音声データ処理部2125から得られる情報を基にして受信ジッタバッファ2122から音声データの削減を行う。このようにして音声データ処理部2125は、受信バッファ2124と受信ジッタバッファ2122の残りバッファ数に応じてWAN側インタフェース部216より受信した音声信号データに対してデータ処理制御部2133の制御によって音声データを加工し、ジッタの吸収を行う。
ところで図1に示した、本実施例の音声通信システム200では、第1の電話機101と第2の電話機102が通話を行うときVoIP端末装置203、204は相互にこの通話のための音声信号を送受信する。音声信号はIPフレームの形式で相手側に送信される。通常は一つのIPフレームは、20ms(ミリ秒)単位の音声信号となっており、これらの単位音声データがそれぞれ1バイトで構成されているとすると、1フレーム当たり160バイトのデータ数になる。図1および図2を使用して、音声信号が送受信される一連の動作を追ってみる。
第1の電話機101から音声信号が送出されるものとする。第1の電話機101からアナログインタフェース部211に送られた音声信号は、アナログ形式の信号である。アナログインタフェース部211は、この音声信号を通常8kHzの周期でサンプリングしてデジタル化する。デジタル化された音声信号は、送信バッファ2121に予め定めた量だけ格納される。本実施例のVoIP端末装置203は、通常のこの種の装置と同様に160バイト、すなわち20ms相当分を一単位として溜め込む。送信バッファ2121に格納された音声信号は、CPU215が内部メモリ2123を用いてIPフレーム化し、WAN側インタフェース部216を介して第2の電話機102側に送出される。
図3は、第2の電話機から送られてきた音声信号を含むIPフレームの受信処理の様子を表わしたものである。この受信処理は、図2に示したCPU215が前記した制御プログラムを実行することによって実現される。図1および図2と共に説明する。
VoIP端末装置203では、WAN側インタフェース部216がパケットの受信を待機している(ステップS301)。パケットが受信されると(Y)、CPU215はこれが自装置に接続された第1の電話機101に送信する音声パケットであるかどうかを判別する(ステップS302)。これは、そのパケットが第1の電話機101に送出すべき音声信号として送られてきたIPフレームであるか否かの判別である。
今、第2の電話機102からVoIP端末装置204を介して音声信号を含むIPフレームとしての音声パケットがVoIP端末装置203に送信されてきたとする。この場合、WAN側インタフェース部216によって受信されたIPフレームは、ジッタバッファ制御部213によって、第1の電話機101に送出すべき音声パケットかどうか判断される。この結果、第1の電話機101に送出すべき音声信号のIPフレームではないと判断された場合には(N)、再び音声パケットの受信を待機する処理に復帰する(リターン)。
これに対して、受信されたIPフレームが第1の電話機101に送出すべき音声信号の音声パケットであると判別した場合(ステップS302:Y)、これを受信バッファ2124に格納する(ステップS303)。
ここで、パケットロスについて説明する。WAN側インタフェース部216とアナログインタフェース部211の有するクロック精度は装置ごとに異なっている。すなわち、音声信号の送信元としての相手装置側のクロックの方が早いような場合、アナログインタフェース部211におけるアナログ化速度はどうしても遅くなる。この結果として、受信バッファ2124や受信ジッタバッファ2122には相手側が送出してくる音声信号が順次増加していくことになる。これら受信バッファ2124や受信ジッタバッファ2122のメモリ容量は有限である。したがって、音声信号はある程度蓄積されると、それ以上は廃棄される。音声信号が廃棄されると、その廃棄が生じた箇所で音声の再生が不連続となる。
これとは逆に相手装置側のクロックの方が遅い場合、アナログインタフェース部211におけるアナログ化速度が相対的に速くなる。これにより相手装置側から送られてくる音声信号が不足する。この場合にもパケットロスが生じることになる。パケットロスが発生しても、通常の通話にはあまり影響がない。音声が部分的に聞き取れなくなったような最悪の場合でも、通話相手に聞き返せばよい。ところがファクシミリ通信のようなデータ通信では、パケットロスは致命的な障害となる。最悪の場合には、呼の切断にまで至る場合がある。
そこで、本実施例では、このようなパケットロスの発生を防止するようにしている。したがって、結論的には受信バッファ2124は受信されたIPフレームとしての音声パケットを格納することができる。受信バッファ2124に音声パケットが格納されたら、受信ジッタバッファ残数検出部2132は受信ジッタバッファ2122に格納されている音声パケットの数を確認する(ステップS304)。そして、次に受信バッファ残数検出部2131を用いて受信バッファ2124に格納している音声パケットの数の検出を行う(ステップS305)。
この結果、受信ジッタバッファ2122に格納されている音声パケットの数がその閾値Aを超えておらず(ステップS306:N)、かつ、その手前に位置する受信バッファ2124に格納されている音声パケットの数がその閾値Bを超過している場合には(ステップS307:Y)、受信バッファ2124よりも受信ジッタバッファ2122の方が音声信号の格納に余裕がある。そこで受信した音声信号を受信バッファ2124に多く溜めることなく受信ジッタバッファ2122に迅速に格納する(ステップS308)。
次に、ステップS307で受信バッファ2124に格納されている音声パケットの数がその閾値Bと等しいかこれ以下である場合を説明する。この場合には(ステップS307:N)、音声データ処理部2125から受信ジッタバッファ2122に格納する音声データ(単位音声データ)を、データ処理制御部2133の制御情報を基にしてCパーセントだけ増加させる処理を行う(ステップS309)。
一方、受信ジッタバッファ2122に格納されている音声パケットの数がその閾値Aを超過しており(ステップS306:Y)、かつ受信バッファ2124に格納されている音声パケットの数もその閾値Bを超過していた場合には(ステップS310:Y)、アナログインタフェース部211への音声データの送信が遅いことになる。そこで、この場合には受信ジッタバッファ2122に格納する音声データ(単位音声データ)をDパーセントだけ減少させる処理を行う(ステップS311)。
最後に、受信ジッタバッファ2122に格納されている音声パケットの数がその閾値Aを超過しており(ステップS306:Y)、かつ受信バッファ2124に格納されている音声パケットの数がその閾値B以下の場合について説明する。この場合には、受信ジッタバッファ2122内の音声パケットの数を減少させるために、アナログインタフェース部211を経由して第1の電話機101に音声データがある程度送出されるのを待機する必要がある。そこで、この場合には、処理をステップS306に戻す。そして、受信バッファ残数検出部2131で受信バッファ2124に格納された音声パケットの数がその閾値Bを超えるまで、音声データを受信ジッタバッファ2122に格納する処理を保留にする。
以上のうちのステップS308、ステップS309およびステップS311の処理が行われたら、受信ジッタバッファ2122に格納されている音声データのパケットを単位量だけ読み出してアナログインタフェース部211に送出する(ステップS312)。そして、再びステップS301の処理に戻ることになる。
図4および図5は、図3のステップS309で説明した音声データ処理部が音声パケットを増加させる処理の原理を表わしたものである。ここでは増加の割合としてのCパーセントが20パーセントである場合を一例として説明する。図4(A)は処理前の第1の音声パケット221および第2の音声パケット222を表わしている。第1の音声パケット221は、それぞれ1バイトで構成される160個の単位音声データD1-001〜D1-160によって構成されている。第2の音声パケット222も同様に、それぞれ1バイトで構成される160個の単位音声データD2-001〜D2-160によって構成されている。
図4(B)は、音声データ処理部で処理中の音声パケットの様子を原理的に表わしたものである。音声データの増加量が20パーセントなので、本実施例では単位音声データD1-001〜D1-160、D2-001〜D2-160の「1」の位の数字が「3」と「8」のものについて、それぞれ1単位ずつ音声データを追加している。たとえば、処理中の第1の音声パケット231の単位音声データD1-003と単位音声データD1-004の間には、単位音声データD1-003Aが追加されている。追加した単位音声データDは、アスタリスク(*)で示している。処理中の第1の音声パケット232についても同様である。この結果、同図(B)の第1および第2の音声パケット231、232の単位音声データDの数は、それぞれ192個となり、同図(A)に示した第1および第2の音声パケット221、222の単位音声データDの数よりもそれぞれ32個増加している。
図5は、音声データ処理部で増加処理の終了した音声パケットを示したものである。処理後の第1の音声パケット241は、図4(B)に示した処理中の第1の音声パケット231の先頭から160個の音声データを1パケットとして再編成している。すなわち、第1の音声パケット241は、160個の単位音声データD1-001〜D1-133Aで構成されることになり、残りの32個の単位音声データD1-134〜D1-160は、第1の音声パケット242の先頭部分に回される。
処理後の第2の音声パケット242も、同様に合計で160個分の単位音声データDから構成される。したがって、単位音声データD1-134〜D1-160を先頭部分に配置し、その後に図4(B)に示した第2の音声パケット232を構成する128個の単位音声データDが先頭から順に付加される。この結果、第2の音声パケット242は単位音声データD1-134〜D1-160と単位音声データD2-001〜D2-107で構成されることになる。
このように追加された単位音声データD1-003A、D1-008A、……D2-013A、D2-018A、……の分だけ、ところてん方式でそれぞれのパケット241、242、……に組み込まれる単位音声データDの内容が移動する。この結果、図4の処理中の第2の音声パケット232の残りの単位音声データD2-108〜D2-160の部分は、処理後の第3の音声パケット243の先頭部分を形成することになる。以下、同様にして処理後の音声パケットが生成されていく。
一方、図6は、図3のステップS311で説明した音声データ処理部が音声データのパケットを減少させる処理の原理を表わしたものである。ここでは減少の割合としてのDパーセントが20パーセントである場合を一例として説明する。図6(A)は処理前の第1の音声パケット221および第2の音声パケット222を表わしている。これらは、図4(A)と同一である。
図6(B)は、音声データ処理部で処理中の音声パケットの様子を原理的に表わしたものである。音声データの減少量が20パーセントなので、本実施例では単位音声データD1-001〜D1-160、D2-001〜D2-160の「1」の位の数字が「3」と「8」のものを削除している。たとえば、処理中の第1の音声パケット251の単位音声データD1-002と単位音声データD1-004の間の単位音声データD1-003が削除されている。削除した単位音声データDの部分は、シャープ(♯)で示している。処理中の第2の音声パケット252についても同様である。この結果、同図(B)の第1および第2の音声パケット251、252の単位音声データDの数は、それぞれ128個となり、同図(A)に示した第1および第2の音声パケット221、222の単位音声データDの数よりもそれぞれ32個減少している。
図6(C)は、音声データ処理部で減少処理の終了した音声パケットを示したものである。処理後の第1の音声パケット261は、図6(B)に示した処理中の第1の音声パケット251のすべてである128個の単位音声データD1-001〜D1-160と、第2の音声パケット252の32個分の音声データを1パケットとして再編成している。すなわち、第1の音声パケット261には、第2の音声パケット252から単位音声データD2-001〜D2-040が追加された構成となる。
処理後の第2の音声パケット262も、同様に合計で160個分の単位音声データDから構成される。したがって、処理中の第2の音声パケット252から残りのすべてである96個の単位音声データD2-041〜D2-160が処理後の第2の音声パケット262の前半部分に回される。それ以後は、図示しない処理中の第3の音声パケット253の64個分の単位音声データDが追加されることになる。以下同様にして処理後の音声パケットが生成されていく。
図7は、図3のステップS309における音声データの追加処理の流れを表わしたものである。図2に示した音声データ処理部2125は受信バッファ2124に格納されている音声パケットから1単位(1バイト)の単位音声データDを読み出して(ステップS331)、そのデータ番号の1の位が、予め定めた数値a1またはa2であるかどうかをチェックする(ステップS332)。図4および図5で示した例では、数値a1が「3」で数値a2が「8」となる。データ番号の1の位がこれらの数値のいずれかに該当すれば(Y)、その1単位の単位音声データDをパケットを構成する単位音声データDに追加(挿入)する(ステップS333)。
そして、今までに処理した単位音声データDが1パケット分(この例では160個)となったかを判別する(ステップS334)。なお、ステップS332で単位音声データDのデータ番号の1の位が数値a1またはa2に該当しなかった場合には(N)、ステップS333の処理を行うことなく、ステップS334の判断を行う。単位音声データDが1パケット分(この例では160個)となったら(ステップS334:Y)、これを新しい音声パケットに組み立てて、図2に示す受信ジッタバッファ2122に出力する(ステップS335)。ステップS334で単位音声データDが1パケット分になるまでは(N)、処理がステップS331に戻ることになる。
図8は、図3のステップS311における音声データの減少処理の流れを表わしたものである。図2に示した音声データ処理部2125は受信バッファ2124に格納されている音声パケットから1単位(1バイト)の単位音声データDを読み出して(ステップS351)、そのデータ番号の1の位が、予め定めた数値d1またはd2であるかどうかをチェックする(ステップS352)。図6で示した例では、数値d1が「3」で数値d2が「8」となる。データ番号の1の位がこれらの数値のいずれかに該当すれば(Y)、この1単位(1バイト)の単位音声データDを削除する(ステップS353)。
そして、今までに処理した単位音声データDが1パケット分(この例では160個)となったかを判別する(ステップS354)。なお、ステップS352で単位音声データDのデータ番号の1の位が数値d1またはd2に該当しなかった場合には(N)、ステップS353の処理を行うことなく、ステップS354の判断を行う。単位音声データDが1パケット分(この例では160個)となったら(ステップS354:Y)、これを新しい音声パケットに組み立てて、図2に示す受信ジッタバッファ2122に出力する(ステップS355)。ステップS354で単位音声データDが1パケット分になるまでは(N)、処理がステップS351に戻ることになる。
このように以上説明した実施例では、第1の電話機101側と第2の電話機102側のクロックが相違しても、単位音声データDをこれに応じて増減して、受信側のクロックの周波数に合ったデータ量に調整されて音声の送受信が行われる。しかも、単位音声データDを追加した場合でも、直前の単位音声データDを挿入しているので、情報が欠落することはない。
なお、実施例ではこのような追加箇所にその単位音声データDを挿入したが、直後、あるいは直前と直後の平均値を挿入するようにしてもよい。同様に単位音声データDを減少させる処理では、該当箇所の2つの単位音声データDの平均値を採って1つの単位音声データDとしてもよい。これにより、短時間に発生する音の成分が完全に抹消されるおそれを回避することができる。
また、単位音声データDをある程度長くチェックして、無音状態のように同一あるいは近時の単位音声データDがある程度連続する部分を抽出して、その部分を間引いたり、延長して音声パケットを再構成するような音声処理も有効である。
更に、以上説明した実施例では、受信側での音声信号の加工処理について説明したが、受信側の信号の加工状態に合わせて送信する音声信号の加工を行うことも可能である。これにより、同期調整の機能が備えられていないVoIP端末を通信相手とする場合にも、見かけ上で、同期が取れたような通信を行うことが可能になる。
本実施例の音声通信システムの概要を示すシステム構成図である。 本実施例で第1の電話機と接続した本実施例のVoIP端末装置の構成を表わしたブロック図である。 本実施例で第2の電話機から送られてきた音声信号を含むIPフレームの受信処理の様子を表わした流れ図である。 本実施例で音声データ処理部が音声データのパケットを増加させる処理の前半部分を表わした説明図である。 本実施例で音声データ処理部が音声データのパケットを増加させる処理の後半部分を表わした説明図である。 本実施例で音声データ処理部が音声データのパケットを減少させる処理の原理を表わした説明図である。 本実施例で音声データの追加処理の流れを表わした流れ図である。 本実施例で音声データの減少処理の流れを表わした流れ図である。 VoIPを使用した一般的な音声通信システムを示したシステム構成図である。
符号の説明
101 第1の電話機
102 第2の電話機
200 音声通信システム
203、204 VoIP端末装置
212 内部メモリ部
2122 受信ジッタバッファ
2124 受信バッファ
2125 音声データ処理部
213 ジッタバッファ制御部
2131 受信バッファ残数検出部
2132 受信ジッタバッファ残数検出部
2133 データ処理制御部
215 CPU
221、231、241、251、261 第1の音声パケット
222、232、242、252、262 第2の音声パケット

Claims (6)

  1. 所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信手段と、
    前記固定長の音声パケット内の前記単位音声データを所定のクロックに同期して順に処理する音声データ処理手段と、
    前記音声パケット受信手段で受信した音声パケットを一時的に格納する受信バッファと、
    この受信バッファに格納された前記音声データ処理手段に送出する前の音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別手段と、
    この蓄積量判別手段の判別結果に応じて前記受信バッファの蓄積量が一定の量になる方向で音声パケットを構成する前記単位音声データの増減を行う受信用単位音声データ増減手段と、
    この受信用単位音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成手段と、
    この受信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせる受信用音声パケット再編成手段
    とを具備することを特徴とする音声信号受信装置。
  2. 所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信手段と、
    前記固定長の音声パケット内の前記単位音声データを所定のクロックに同期して順に処理する音声データ処理手段と、
    前記音声パケット受信手段で受信した音声パケットを一時的に格納する受信バッファと、
    この受信バッファに格納された前記音声データ処理手段に送出する前の音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別手段と、
    この蓄積量判別手段の判別結果によって前記受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて前記音声パケットを構成する前記単位音声データを単位量ずつ間引く単位音声データ削除手段と、
    前記蓄積量判別手段の判別結果によって前記受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて前記音声パケットを構成する前記単位音声データを単位量ずつ追加する単位音声データ追加手段と、
    前記単位音声データ削除手段あるいは単位音声データ追加手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成手段と、
    この受信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせる音声パケット受信処理制御手段
    とを具備することを特徴とする音声信号受信装置。
  3. 前記単位音声データ削除手段は、時間的に連続する単位音声データを基に生成し、これを1つの単位音声データとする処理を行うことを特徴とする請求項2記載の音声信号受信装置。
  4. 前記単位音声データ追加手段は、時間的に連続する単位音声データを基に生成し、これを1つの単位音声データとしてこれらの間に挿入する処理を行うことを特徴とする請求項2記載の音声信号受信装置。
  5. 所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信手段と、前記固定長の音声パケット内の前記単位音声データを所定のクロックに同期して順に処理する音声データ処理手段と、前記音声パケット受信手段で受信した音声パケットを一時的に格納する受信バッファと、この受信バッファに格納された前記音声データ処理手段に送出する前の音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別手段と、この蓄積量判別手段の判別結果によって前記受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて前記音声パケットを構成する前記単位音声データを単位量ずつ間引く単位音声データ削除手段と、前記蓄積量判別手段の判別結果によって前記受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて前記音声パケットを構成する前記単位音声データを単位量ずつ追加する単位音声データ追加手段と、前記単位音声データ削除手段あるいは単位音声データ追加手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成手段と、この受信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次音声データ処理手段に送出して受信処理を行わせる音声パケット受信処理制御手段とを備えた音声信号受信部と、
    この音声信号受信部で前記音声パケットを受信する際の送信元に自装置側で生成した音声パケットを送出する音声パケット送出手段と、この音声パケット送出手段が送出する前の音声パケットを構成する前記単位音声データを前記蓄積量判別手段の判別した蓄積量に応じて増減する送信用音声データ増減手段と、この送信用音声データ増減手段による増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する送信用音声パケット再編成手段と、この送信用音声パケット再編成手段による再編成後の音声パケットを順次前記音声パケット送出手段に送出して送信処理を行わせる音声パケット送信処理制御手段とを備えた音声信号送信部
    とを具備することを特徴とする音声信号通信装置。
  6. 送信側で所定の周期でサンプリングして得られる単位時間長の音声データからなる単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットを受信する音声パケット受信ステップと、
    この音声パケット受信ステップで受信したそれぞれの音声パケットをその処理側の装置に送る前に受信バッファに一時的に格納する受信バッファ格納ステップと、
    この受信バッファ格納ステップで前記受信バッファに格納された音声パケットの蓄積量を判別する蓄積量判別ステップと、
    この蓄積量判別ステップの判別結果によって前記受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値を超えるとき、これに応じて前記音声パケットを構成する前記単位音声データを単位量ずつ間引く単位音声データ削除ステップと、
    前記積量判別ステップの判別結果によって前記受信バッファの蓄積量が予め定めたしきい値よりも低下するとき、これに応じて前記音声パケットを構成する前記単位音声データを単位量ずつ追加する単位音声データ追加ステップと、
    前記単位音声データ削除ステップあるいは単位音声データ追加ステップによる増減後の単位音声データをこれらの発生した順に所定の個数ずつ組み込んだ固定長の音声パケットに再編成する受信用音声パケット再編成ステップと、
    この受信用音声パケット再編成ステップによる再編成後の音声パケットを順次前記処理側の装置に送出して受信処理を行わせる音声パケット受信処理制御ステップ
    とを具備することを特徴とする音声信号受信方法。
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