JP4511229B2 - 消火システム及び消火装置 - Google Patents

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本発明は、加圧ガスを供給して消火装置を起動させる消火システムに関し、特に、蓄圧式消火装置の放射圧を増加させて消火能力を向上させる消火システム及び消火装置に関する。
従来より、消火装置として、ボンベ内に消火剤と圧縮ガスとが予め貯留され、吐出口の開放により圧縮ガスの圧力で消火剤を放射する蓄圧式の消火装置が知られている。
しかしながら、このような蓄圧式消火装置では、消火剤の放射が開始されると、ボンベ内における消火剤の容積が減少して圧縮ガスの占有容積が増大する。このため、消火剤の放射時間が経過するにつれてボンベ内のガス圧が低下して、放射の勢いが衰えて消火能力が低下するという問題があった。
そこで、上記問題を解決することを目的とした消火装置が下記特許文献1に開示されている。図12は下記特許文献1に開示される消火装置の概念図である。図12に示すように、消火装置100は、消火ガス105と加圧ガス106とが充填されている液化消火ガス貯留槽102の常閉弁107を、起動容器108内の高圧ガスのガス圧によって開放して消火ガスが放出される。この放出された消火ガスのガス圧により加圧ガス貯留槽103の常閉弁109が開放されて加圧ガス貯留槽103の加圧ガスが液化消火ガス貯留槽102に供給される。
特開2003−79758号公報
しかしながら、上述したような従来(上記特許文献1)の消火装置100では、液化消火ガス貯留槽102を開放させるための起動用のガス容器108と、液化消火ガス貯留槽102内にガスを供給させるための加圧ガス容器103とを別個に備える必要があり、装置の大型化、コストの増加という問題があった。
また、この消火装置100は、液化消火ガス貯留槽102から導出された消火ガスの一部を分岐管110により分岐させて加圧ガス貯留槽103の常閉弁109の開放に用いる構成となっている。すなわち、消火ガスの一部を消火以外の作用に供する構成となっているため、防護区画においてノズルから放射される消火ガスの量は、液化消火ガス貯留槽102から導出されるガス量に比べて低下してしまう。その結果、防護区画において、消火ガスの単位時間あたりの放射量が少なくなり、消火ガスの放射力を充分に得ることができず、放射範囲が狭くなるおそれがあった。
さらに、例えば、消火剤の粒径は低温時には細かくなり難く、常温時に比べて消火剤放射時の拡散性が低下するなど、消火剤の放射特性は温度によって変化することが知られている。すなわち、低温時においては消火剤を高圧に放射しなければ消火効果を得ることが困難となる。したがって、上記特許文献1の消火装置で消火剤を放射する場合においては、このような低温時などの状況では、更に消火ガスの放射力が低下してしまい、瞬時に火災を鎮火させることが困難となる可能性があり、消火装置としての信頼性を低下させるおそれがあった。
そこで本発明は、上記問題点を解消するために、例えば、低温時などの状況にあっても消火剤を充分に放射させることができ、装置の構成を簡素化して、安価で小型に構成することができる消火システム及び消火装置を提供することを目的とする。
次に、上記の課題を解決するための手段を、実施の形態に対応する図面を参照して説明する。
本発明の請求項1記載の消火システムは、加圧ガスが貯留された加圧ガス貯蔵部10と、消火剤と圧縮ガスとが貯留された蓄圧式消火装置30と、を備える消火システム1であって、
前記加圧ガス貯蔵部10は、
前記蓄圧式消火装置30に加圧ガスを供給させる起動部13を備え、
前記蓄圧式消火装置30は、
消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部32と、
前記貯留部32内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口34と、
前記加圧ガス貯蔵部10から加圧ガスを前記貯留部32内に導入させる導入口41と、
前記加圧ガス貯蔵部10から供給される加圧ガスの圧力により前記吐出口34と前記導入口41を開放させる開放部45と、
前記開放部45が前記導入口41を開放させると前記加圧ガス貯蔵部10から供給される加圧ガスを前記導入口41から前記貯留部32に導入させる導入部53と、
を具備することを特徴とする。
このような構成によれば、蓄圧式消火装置30の吐出口34を開放させるために用いる加圧ガスを、同時に、消火剤を吐出させるガス圧の補充のために使用することが可能となる。これにより、貯留部32内のガス圧は、加圧ガスが供給されることで補充され、消火剤の吐出時間が経過しても充分な圧力を維持することが可能となる。
また、この蓄圧式消火装置30の吐出口34を開放させる機構と、貯留部32内のガス圧を補充させる機構とを一体化することが可能なる。これにより、消火システム1の省スペース化が図れ、コストを削減することが可能となる。
請求項2記載の消火システムは、前記蓄圧式消火装置30を複数備え、
前記加圧ガス貯蔵部10は、単一の加圧ガス容器11からなり、火災発生の信号を受けると、前記複数の蓄圧式消火装置30のそれぞれに加圧ガスを供給させることを特徴とする。
このような構成によれば、単一の加圧ガス貯蔵部11から加圧ガスが供給され、複数の蓄圧式消火装置30をそれぞれ起動させるとともに、各蓄圧式消火装置30の貯留部32に消火剤を吐出させるためのガス圧を補充させることが可能となる。これにより、消火システム1の省スペース化を更に向上させることができ、更にコストを削減することが可能となる。
請求項3記載の消火システムは、前記導入部53は、前記導入口41から前記貯留部32にかけて連通される導入流路54を有し、
前記開放部45は、前記導入口41の内部に少なくとも一端48aを露出させて摺動自在に設けられ、且つ前記吐出口34と前記導入口41とを閉鎖するように付勢されるとともに、前記加圧ガス貯蔵部10から前記導入口41に向けて加圧ガスが供給されると該加圧ガスの圧力によって摺動して前記導入口41及び前記吐出口34を開放させる可動手段46を具備することを特徴とする。
このような構成によれば、開放部45が、吐出口34と導入口41とを閉鎖するとともに、吐出口34を開放させる可動手段46を備えていることによって、一旦蓄圧式消火装置30に加圧ガスが供給されると、加圧ガスの圧力により可動手段46が摺動して導入口41と導入流路54から吐出口34にかけて連通される。これにより、加圧ガスの圧力による開放部45の作動のみで吐出口34が開放されるとともに、加圧ガスが貯留部32に導入される機構を実現することが可能となる。したがって、消火装置30の構成が簡素化され、つまり、消火システム1の省スペース化を更に向上させることができ、更にコストを削減することが可能となる。
請求項4記載の消火装置は、蓄圧式消火剤容器31を用いた消火装置30であって、
外部から加圧ガスが導入される導入口41と、
消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部32と、
前記貯留部内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口34と、
前記導入口41から前記貯留部32にかけて連通される導入流路54と、
前記導入口41の内部に少なくとも一端48aを露出させて摺動自在に設けられる可動手段46と、
前記吐出口34と前記導入口41とを閉鎖するように前記可動手段46を付勢させる付勢手段49と、を具備し、
前記可動手段46は、外部から前記導入口41に向けて加圧ガスが供給されると、該加圧ガスの圧力によって摺動して前記導入口41及び前記吐出口34を開放させることを特徴とする。
このような構成によれば、外部から加圧ガスが供給されることにより吐出口34が開放され、更にこの加圧ガスが貯留部32内に導入されて消火剤を吐出させるガス圧を補充するために使用することが可能となる。これにより、貯留部32内のガス圧は、加圧ガスが供給されることで絶えず補充され、消火剤の吐出時間が経過しても充分な圧力を維持することが可能となる。
また、この蓄圧式消火装置30の吐出口34を開放させる機構と、貯留部32内のガス圧を補充させる機構とを一体化することが可能なる。これにより、装置30の小型化を図ることができ、コストを削減することが可能となる。
請求項5記載の消火装置は、更に、
前記可動手段46が摺動すると所定位置で該可動手段46と係合し、少なくとも前記吐出口34を開放状態に保持するように該可動手段46を固定させる係止手段50を具備することを特徴とする。
このような構成によれば、一旦加圧ガスが供給されると、吐出口34を開放状態に保持させることが可能となる。これにより、外部からの加圧ガスの供給が停止しても消火剤の吐出を維持することが可能となる。
請求項6記載の消火装置は、前記導入流路54の一部に、逆止弁部60が設けられることを特徴とする。
このような構成によれば、導入流路54を流れる加圧ガスの逆流を防止することが可能となる。
本発明による消火システム及び消火装置によれば、消火剤を無駄に供することなく、消火装置から吐出される全ての消火剤を被消火区域における消火用途に用いることができる。しかも、消火剤を吐出するための圧力を充分に得ることができ、広い範囲に勢いよく消火剤を放射することができる。つまり、単位時間あたりの放射量を増大させることができる。
また、多量の消火剤を高圧に放射できるため、例えば、低温時などであっても、消火剤を細かい粒径で霧状に放射することができ、低温時などの状況にあっても消火剤の放射特性を改善して、消火剤放射時の拡散性を向上させることができる。
さらに、多量の消火剤を高圧に放射できることにより瞬時の鎮火作用が望める。このため、消火剤容器を小さく構成でき、これにより、消火装置の小型化を図ることができる。
また、従来の蓄圧式消火装置は、常時貯留部内に圧力がかかった状態を維持しているために、経年劣化などによる圧力低下のおそれがあった。しかし、本方式によれば、仮に所定の基準値より圧力が低下することがあっても、当該圧力不足を補うことができ、消火装置の信頼性を向上させることができる。
さらに、蓄圧式消火装置の吐出口を開放させるためのガスと、蓄圧式消火装置内のガス圧を増強させるガスとを単一の加圧ガス容器から供給できる。これにより、省スペース化,コストの低減を図ることができる。
以下、本発明の消火システム及び消火装置の好適な実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1は本発明による消火システムの一実施の形態を示す概略構成図、図2,3は加圧ガス貯蔵部の動作を示す断面図、図4,5は蓄圧式消火装置を構成する容器弁部の動作を示す断面図、図6,7は同容器弁部の動作を示す一部拡大断面図、図8,9は同容器弁部に設けられる逆止弁部の動作を示す断面図である。
まず、本実施の形態の消火システムの構成について説明する。
この実施の形態の消火システム1は、図1に示すように、検知器2と、制御部3と、加圧ガス貯蔵部10と、蓄圧式消火装置30とで大略構成されている。
検知器2は、例えば、ビルなどの建物の内部に1つ又は複数設置される。検知器2は、例えば、熱,煙,炎(又はこれらの組み合わせ)などを検出対象としている。そして、この検知器2が設置された区域が被消火区域となる。
制御部3は、上記した検知器2と配線を介して接続されている。この制御部3は、マイクロコンピュータなどで主要部が構成された制御盤である。制御部3は、リード線4を介して加圧ガス貯蔵部10に接続されている。
加圧ガス貯蔵部10は、図2に示すように、加圧ガス容器11と、起動部13とで略構成されている。
加圧ガス容器11は、内部に加圧ガスとして不活性ガスや炭酸ガス,空気などの高圧ガスが封入されている。また、加圧ガス容器11の上部に形成されている開口部は、薄い金属板からなる封板12が溶接などで固着されることで閉塞され、加圧ガス容器11内の高圧ガスを密封している。
起動部13は、加圧ガス容器11の上部に設けられ、加圧ガス容器11の開口部に臨ませたシリンダー14の内部にピストン15が挿入されている。シリンダー14の側面には、内部が中空に形成されている接続部20の一端が接続されている。また、接続部20の他端は導入パイプ5に接続されている。このシリンダー14には、通路22を介して後述する起爆装置21が設けられている。ピストン15は、シリンダー14の内形と略同等の外形に形成され、外側面に気密のためのOリング19が取り付けられている。このピストン15の下方には、鋭突に形成されている先端が封板12に向けられた内部中空のカッター17が取り付けられている。ピストン15の中央には軸方向と直交して通気孔16が穿設され、カッター17の後端側と接続されている。このカッター17を備えたピストン15は、シリンダー17内を上下方向に進退自在となるように遊嵌されており、下方に配設されているスプリング18によって、常時封板12から離れる方向に付勢されている。
前述した起爆装置21は、その内部に、電気エネルギーにより爆発する性質の起爆剤が充填されている。そして、この起爆装置21が通路22に臨ませた状態に取り付けられ前記リード線4に接続される。
蓄圧式消火装置30は、図4に示すように、消火剤容器31と、容器弁部40とで略構成されている。本実施の形態においては、1つの加圧ガス貯蔵部11と複数の蓄圧式消火装置30とを備えた消火システムを例に説明する。
消火剤容器31は、貯留部32内に圧縮ガスとしての不活性ガスや炭酸ガス,空気などの高圧ガスと、消火剤とが封入されている。貯留部32の上部に形成されている開口部には、常閉の容器弁部40が設けられ、貯留部32内の高圧ガスと消火剤とを密封している。
容器弁部40は、前記加圧ガス容器11と導入パイプ5を介して接続され、導入口41と、開放部45と、導入部53とを備える。
導入口41は、導入パイプ5と接続される第1の導入口42と、シリンダー44内部の空間を介して接続される第2の導入口43とからなる。まず、第1の導入口42は、容器弁部40の上部に開口形成されている。本実施の形態において、この第1の導入口42は、加圧ガス貯蔵部10から加圧ガスが供給されないときは、シリンダー44内部にて後述するピストン47の上面によって閉塞されている。次に、第2の導入口43は、シリンダー44の側面に開口形成されている。本実施の形態において、この第2の導入口43は、加圧ガスが供給されないときは、ピストン47の側周面によって閉鎖されている。
前述したピストン47は、シリンダー44の内部に挿入されている。このピストン47は、シリンダー44の内形と略同等の外形に形成されている。ピストン47の側周面には、気密のためのOリング55が取り付けられている。また、ピストン47は、シリンダー44内を上下方向に進退自在となるように遊嵌されている。ピストン47の下方には、一端48aにネジ加工が施された弁棒48が接合されている。この弁棒48の他端48bは略円錐形に形成され、外周面にはOリング55が取り付けられている。さらに、弁棒48には付勢手段としてのコイルバネ49が配設されている。これにより、弁棒48の一端48a側(及びピストン47)が常時第1の導入口42と近接する方向に付勢されている。なお、図4に示すように、容器弁部40には、随所にOリング55が取り付けられている。また、上記の箇所以外にも、気密性を有する箇所にはOリング55が取り付けられている。
開放部45は、可動手段46と、貯留部32内に設けられる吐出管33と接続されている吐出口34とで略構成されている。
可動手段46は、上記したピストン47と弁棒48とからなる。可動手段46は、加圧ガス貯蔵部10から加圧ガスが供給されないときには、ピストン47と弁棒48とがそれぞれ(第1及び第2の)導入口41(42,43)と吐出口34とを閉じており、加圧ガスが供給されると導入口42,43と吐出口34とを同時に開放させるように作動する。なお、吐出口34は導出パイプ6へと接続される。
図6は可動手段46(ピストン47)の動作中を示している。図6に示すように、上記した可動手段46を構成しているピストン47とシリンダー44には係止手段50が設けられている。係止手段50は、ピストン47の側周面に略凹溝状に形成される係止凹部51と、シリンダー44の内周面における所定位置に略環状の係止リング52が設けられている。この係止手段50は、加圧ガス貯蔵部10からの加圧ガスで可動手段46が作動することによりこれら係止凹部51と係止リング52とが係合されることで可動手段46を所定位置に固定させる。なお、所定位置とは、加圧ガス貯蔵部10からの加圧ガスにより可動手段46(ピストン47)が作動して、第1及び第2の導入口42,43が共に開放状態となる位置である。
導入部53は、導入流路54と、この導入流路54の一部に設けられている逆止弁部60とで略構成されている。
導入流路54は、第2の導入口43から消火剤容器31の貯留部32にかけて連通されている。導入流路54の導入口側の開口、つまり第2の導入口43は、上述したように、付勢状態にあるピストン47の側周面によって閉鎖されている。また、この導入流路54には逆止弁部60が設けられている。
本実施の形態において、逆止弁部60は、図8に示すように、導入流路54の貯留部32側となる端部に1つ設けられている。逆止弁部60には、導入流路54から連続するとともに、その内径が導入流路54の内径より大径なシリンダー部61が設けられている。また、導入流路54とシリンダー部61との境界には、下方にコイルバネ63が配設された逆止弁62が設けられている。逆止弁62は、コイルバネ63によって、常時導入流路54側へと付勢されている。さらに、逆止弁部60の下端部には、貯留部32内に接続させるための第3の導入口64が開口形成されている。本実施の形態において、第3の導入口64は、平面視で略半円形、或いは略矩形の2つの開口が向かい合っている構成となっている。
なお、ここで、本実施の形態による蓄圧式消火装置30に消火剤及び圧縮ガスを装填する手順について説明する。
まず、消火剤を蓄圧式消火剤装置30の消火剤容器31に入れる。
次に、消火剤容器31に容器弁部40を取り付けて、弁棒48及びコイルバネ49を装着する。
そして、弁棒48の一端48a側を指などで押えて吐出口34を開放状態にする。
次に、吐出口34が導出パイプ6と接続される箇所(この時点では導出パイプ6は接続されていない)から圧縮ガスを消火剤容器31内に装填する。このとき、容器弁部40に逆止弁部60が設けられていることによって、圧縮ガスはこの逆止弁部60側から逆流することはない。
最後に、他の部品を順次組み立てていき、蓄圧式消火装置30への消火剤及び圧縮ガスの装填が完了する。
次に、本実施の形態の消火システム1及び消火装置30の動作について説明する。
まず、図2,3を参照して加圧ガス貯蔵部10の動作について述べる。なお、図2は、加圧ガス貯蔵部10の作動前の状態を示している。
検知器2が火災の発生を検知すると、制御部3はリレーなどを作動させてリード線4に通電して加圧ガス貯蔵部10の起爆装置21を起爆させる。すると、図3に示すように、瞬時に高圧ガスが通路22内に充満し、スプリング18の付勢力に抗してシリンダー14内のピストン15を下方に押し下げる。このとき、ピストン15は、下端部のカッター17により加圧ガス容器11の封板12を突き破り、加圧ガス容器11内の加圧ガスを噴出させる。噴出した加圧ガス(図中矢線にて示す)は、カッター17の中空内部を流れてピストン15の通気孔16からシリンダー14内部へと流入し、さらに、接続部20から導入パイプ5へと流入する。
次に、図4〜7を参照して蓄圧式消火装置30の動作について述べる。なお、図4は蓄圧式消火装置30の動作前の状態を示している。この動作前の状態において、導入口42,43と吐出口34とは可動手段46(ピストン47,弁棒48)により閉じられている。
加圧ガス貯留部10の動作により導入パイプ5内を流れる加圧ガスは、各蓄圧式消火装置30の第1の導入口42から内部へと流入しようとする。ここで、図5に示すように、第1の導入口42から供給される加圧ガスは、そのガス圧でピストン47及び弁棒48をコイルバネ49の付勢力に抗して下方に押し下げる。そして、押し下げられたピストン47は、図7に示すように、係止凹部51と係止リング52とが係合して押し下げられた位置(所定位置)で係止される。これにより、弁棒48も同様に押し下げられた位置に留まる。ここで、吐出口34は、弁棒48を下方に押し下げることで開放状態となる。吐出口34が開放状態となることで、貯留部32内のガス圧を受けた消火剤が吐出管33及び吐出口34を介して導出パイプ6へと流出し、導出パイプ6内を流れて被消火区域へと供給される。なお、被消火区域では、導出パイプ6の末端に設けられたノズル(図示せず)から消火剤が放射される。
また、同時に、加圧ガスの流入によりピストン47が下方に押し下がることで、第2の導入口4が開放状態となる。そして、第2の導入口4から流入した加圧ガスは、導入流路54を流れて、さらに、逆止弁部60へと流入し、加圧ガスのガス圧によって逆止弁62を下方に押し下げて貯留部32内へと流入する。このとき、逆止弁62が下方に押し下げられても、導入流路54から貯留部32へ流入する加圧ガスは高圧であること、また、すでに吐出口34が開放状態となっていることから、貯留部32内のガスが導入流路54に逆流することはない。
以上、説明した動作により、従来の装置では貯留部32内の消火剤が導出パイプ6内を流れて被消火区域に供給されると、貯留部32内で消火剤の容積が減少し、予め封入された圧縮ガスの占有容積が増大することによりガス圧が低下していたものが、本実施の形態によれば、導入流路54を流れて貯留部32内に加圧ガスが供給されるので、消火剤を吐出するためのガス圧の減少を防ぎ、所定以上のガス圧で消火剤を吐出できる。
したがって、この実施の形態の消火システム1によれば、蓄圧式消火装置30の吐出口34を開放させるために用いる加圧ガスを、同時に、消火剤を吐出させるガス圧の補充のために使用することが可能となる。これにより、貯留部32内のガス圧は、加圧ガスが供給されることで補充され、消火剤の吐出時間が経過しても充分な圧力を維持することができる。
また、本実施の形態によれば、この蓄圧式消火装置30の吐出口34を開放させる機構と、貯留部32内のガス圧を補充させる機構とを一体化することが可能なる。これにより、消火システム1の省スペース化を図ることができ、コストを削減することができる。
さらに、単一の加圧ガス貯蔵部10から加圧ガスが供給され、複数の蓄圧式消火装置30をそれぞれ起動させるとともに、貯留部32に消火剤を吐出させるためのガス圧を補充させることが可能となる。これにより、上記同様の効果に加え、消火システム1の省スペース化を更に向上させ、更にコストを削減することができるという効果が得られる。
また、開放部45が、吐出口34と導入流路54との間を閉鎖するとともに、吐出口34を開放させる可動手段46を備えていることによって、一旦容器弁部40に加圧ガスが供給されると、加圧ガスの圧力により可動手段46が摺動して導入流路54から吐出口34にかけてが連通される。これにより、加圧ガスの圧力による開放部45の作動のみで吐出口34が開放されるとともに、加圧ガスが貯留部32に導入される機構を実現することが可能となる。このため、消火装置30の構成が簡素化され、つまり、消火システム1の省スペース化を更に向上させ、更にコストを削減することができる。
この実施の形態の消火装置30によれば、外部から加圧ガスが供給されることにより吐出口34が開放され、更にこの加圧ガスが貯留部32内に導入されて消火剤を吐出させるガス圧を補充するために使用することが可能となる。これにより、貯留部32内のガス圧は、加圧ガスが供給されることで補充され、消火剤の吐出時間が経過しても充分な圧力を維持することができる。
また、容器弁部40の吐出口34を開放させる機構と、貯留部32内のガス圧を補充させる機構とを一体化することが可能なる。これにより、装置30の小型化を図ることができ、コストを削減することができる。
さらに、一旦加圧ガスが供給されると、吐出口34を開放状態に保持させることが可能となる。これにより、外部からの加圧ガスの供給が停止しても消火剤の吐出を維持することができる。
また、導入流路54を流れる加圧ガスの逆流を防止することができる。
なお、上述した実施の形態では、容器弁部40の導入口41うち導入流路54へと接続される第2の導入口43はシリンダー44内の側周面に開口形成されているが、図10に示すように、ピストン47の上面において閉鎖状態で第1の導入口42と接続しない位置で、且つ導入流路54が弁棒48内の軸方向に設けられ、図11に示すように、弁棒48が所定位置まで押し下げられることで外部に設けられている流路と接続可能となる構成としてもよい。この結果、加圧ガス貯蔵部10から加圧ガスが供給されたとき、ガス圧により可動手段46(ピストン47及び弁棒48)が押し下げられると、まず、第1の導入口42と第2の導入口43とがシリンダー44の内部空間を介して接続される。そして、導入流路54は弁棒48の外部に設けられている流路と接続される。これにより、上記同様に、一旦加圧ガスが供給されると、ガス圧により可動手段46(ピストン47及び弁棒48)が摺動して導入流路54から吐出口34にかけて連通される。これにより、加圧ガスの圧力による開放部45の作動のみで吐出口34が開放されるとともに、加圧ガスが貯留部32に導入される機構を実現することが可能となる。このため、消火装置1の構成が簡素化され、つまり、システム1の省スペース化を更に向上させ、更にコストを削減することができるという効果が得られる。
本発明の消火システムの一実施の形態を示す概略構成図である。 本発明の消火システムの一実施の形態を構成する加圧ガス貯蔵部の動作を示す断面図である。 本発明の消火システムの一実施の形態を構成する加圧ガス貯蔵部の動作を示す断面図である。 本発明の消火装置の一実施の形態を構成する容器弁部の動作を示す断面図である。 本発明の消火装置の一実施の形態を構成する容器弁部の動作を示す断面図である。 本発明の消火装置の一実施の形態を構成する容器弁部の動作を示す一部拡大断面図である。 本発明の消火装置の一実施の形態を構成する容器弁部の動作を示す一部拡大断面図である。 本発明の消火装置の一実施の形態を構成する容器弁部に設けられる逆止弁部の動作を示す断面図である。 本発明の消火装置の一実施の形態を構成する容器弁部に設けられる逆止弁部の動作を示す断面図である。 本発明の消火装置の他の実施の形態を構成する容器弁部の動作を示す断面図である。 本発明の消火装置の他の実施の形態を構成する容器弁部の動作を示す断面図である。 従来の消火装置の構成を示す概念図である。
符号の説明
1…消火システム
10…加圧ガス貯蔵部
11…加圧ガス容器
13…起動部
30…蓄圧式消火装置
31…消火剤容器
32…貯留部
34…吐出口
40…容器弁部
41…導入口
45…開放部
46…可動手段
48a…(弁棒の)一端
49…付勢手段
50…係止手段
53…導入部
54…導入流路
60…逆止弁部

Claims (6)

  1. 加圧ガスが貯留された加圧ガス貯蔵部と、消火剤と圧縮ガスとが貯留された蓄圧式消火装置と、を備える消火システムであって、
    前記加圧ガス貯蔵部は、
    前記蓄圧式消火装置に加圧ガスを供給させる起動部を備え、
    前記蓄圧式消火装置は、
    消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部と、
    前記貯留部内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口と、
    前記加圧ガス貯蔵部から加圧ガスを前記貯留部内に導入させる導入口と、
    前記加圧ガス貯蔵部から供給される加圧ガスの圧力により前記吐出口と前記導入口を開放させる開放部と、
    前記開放部が前記導入口を開放させると前記加圧ガス貯蔵部から供給される加圧ガスを前記導入口から前記貯留部に導入させる導入部と、
    を具備することを特徴とする消火システム。
  2. 前記蓄圧式消火装置を複数備え、
    前記加圧ガス貯蔵部は、単一の加圧ガス容器からなり、火災発生の信号を受けると、前記複数の蓄圧式消火装置のそれぞれに加圧ガスを供給させることを特徴とする請求項1記載の消火システム。
  3. 記導入部は、前記導入口から前記貯留部にかけて連通される導入流路を有し、
    前記開放部は、前記導入口の内部に少なくとも一端を露出させて摺動自在に設けられ、且つ前記吐出口と前記導入口とを閉鎖するように付勢されるとともに、前記加圧ガス貯蔵部から前記導入口に向けて加圧ガスが供給されると該加圧ガスの圧力によって摺動して前記導入口及び前記吐出口を開放させる可動手段を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の消火システム。
  4. 蓄圧式消火剤容器を用いた消火装置であって、
    外部から加圧ガスが導入される導入口と、
    消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部と、
    前記貯留部内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口と、
    前記導入口から前記貯留部にかけて連通される導入流路と、
    前記導入口の内部に少なくとも一端を露出させて摺動自在に設けられる可動手段と、
    前記吐出口と前記導入口とを閉鎖するように前記可動手段を付勢させる付勢手段と、を具備し、
    前記可動手段は、外部から前記導入口に向けて加圧ガスが供給されると、該加圧ガスの圧力によって摺動して前記導入口及び前記吐出口を開放させることを特徴とする消火装置。
  5. 更に、
    前記可動手段が摺動すると所定位置で該可動手段と係合し、少なくとも前記吐出口を開放状態に保持するように該可動手段を固定させる係止手段を具備することを特徴とする請求項4記載の消火装置。
  6. 前記導入流路の一部に、逆止弁部が設けられることを特徴とする請求項4又は5記載の消火装置。
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