JP2005287678A - 消火システム及び消火装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 加圧ガスが貯留された加圧ガス貯蔵部10と、消火剤と圧縮ガスとが貯留された蓄圧式消火装置30とを備える消火システム1であって、加圧ガス貯蔵部10は、火災発生の信号を受けて起動し、蓄圧式消火装置30に加圧ガスを供給させる起動部13を備え、蓄圧式消火装置30は、貯留部32内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口34と、加圧ガス貯蔵部10から供給される加圧ガスの圧力により吐出口34を開放させる開放部45と、開放部45の作動に伴い加圧ガス貯蔵部10から供給される加圧ガスを貯留部32に導入させる導入部53とを具備する。
【選択図】 図1
Description
しかしながら、このような蓄圧式消火装置では、消火剤の放射が開始されると、ボンベ内における消火剤の容積が減少して圧縮ガスの占有容積が増大する。このため、消火剤の放射時間が経過するにつれてボンベ内のガス圧が低下して、放射の勢いが衰えて消火能力が低下するという問題があった。
本発明の請求項1記載の消火システムは、加圧ガスが貯留された加圧ガス貯蔵部10と、消火剤と圧縮ガスとが貯留された蓄圧式消火装置30と、を備える消火システム1であって、
前記加圧ガス貯蔵部10は、
前記蓄圧式消火装置30に加圧ガスを供給させる起動部13を備え、
前記蓄圧式消火装置30は、
消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部32と、
前記貯留部32内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口34と、
前記加圧ガス貯蔵部10から供給される加圧ガスの圧力により前記吐出口34を開放させる開放部45と、
前記開放部45の作動に伴い前記加圧ガス貯蔵部10から供給される加圧ガスを前記貯留部32に導入させる導入部53と、
を具備することを特徴とする。
前記加圧ガス貯蔵部10は、単一の加圧ガス容器11からなり、火災発生の信号を受けると、前記複数の蓄圧式消火装置30のそれぞれに加圧ガスを供給させることを特徴とする。
前記導入部53は、前記導入口41から前記貯留部32にかけて連通される導入流路54を有し、
前記開放部45は、前記導入口41の内部に少なくとも一端48aを露出させて摺動自在に設けられ、且つ前記吐出口34と前記導入口41とを閉鎖するように付勢されるとともに、前記加圧ガス貯蔵部10から前記導入口41に加圧ガスが供給されると該加圧ガスの圧力によって摺動して前記吐出口34を開放させる可動手段46を具備することを特徴とする。
外部から加圧ガスが導入される導入口41と、
消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部32と、
前記貯留部内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口34と、
前記導入口41から前記貯留部32にかけて連通される導入流路54と、
前記導入口41の内部に少なくとも一端48aを露出させて摺動自在に設けられる可動手段46と、
前記吐出口34と前記導入口41とを閉鎖するように前記可動手段46を付勢させる付勢手段49と、を具備し、
前記可動手段46は、外部から前記導入口41に加圧ガスが供給されると、該加圧ガスの圧力によって摺動して前記吐出口34を開放させることを特徴とする。
前記可動手段46が摺動すると所定位置で該可動手段46と係合し、少なくとも前記吐出口34を開放状態に保持するように該可動手段46を固定させる係止手段50を具備することを特徴とする。
また、多量の消火剤を高圧に放射できるため、例えば、低温時などであっても、消火剤を細かい粒径で霧状に放射することができ、低温時などの状況にあっても消火剤の放射特性を改善して、消火剤放射時の拡散性を向上させることができる。
さらに、多量の消火剤を高圧に放射できることにより瞬時の鎮火作用が望める。このため、消火剤容器を小さく構成でき、これにより、消火装置の小型化を図ることができる。
また、従来の蓄圧式消火装置は、常時貯留部内に圧力がかかった状態を維持しているために、経年劣化などによる圧力低下のおそれがあった。しかし、本方式によれば、仮に所定の基準値より圧力が低下することがあっても、当該圧力不足を補うことができ、消火装置の信頼性を向上させることができる。
さらに、蓄圧式消火装置の吐出口を開放させるためのガスと、蓄圧式消火装置内のガス圧を増強させるガスとを単一の加圧ガス容器から供給できる。これにより、省スペース化,コストの低減を図ることができる。
図1は本発明による消火システムの一実施の形態を示す概略構成図、図2,3は加圧ガス貯蔵部の動作を示す断面図、図4,5は蓄圧式消火装置を構成する容器弁部の動作を示す断面図、図6,7は同容器弁部の動作を示す一部拡大断面図、図8,9は同容器弁部に設けられる逆止弁部の動作を示す断面図である。
まず、消火剤を蓄圧式消火剤装置30の消火剤容器31に入れる。
次に、消火剤容器31に容器弁部40を取り付けて、弁棒48及びコイルバネ49を装着する。
そして、弁棒48の一端48a側を指などで押えて吐出口34を開放状態にする。
次に、吐出口34が導出パイプ6と接続される箇所(この時点では導出パイプ6は接続されていない)から圧縮ガスを消火剤容器31内に装填する。このとき、容器弁部40に逆止弁部60が設けられていることによって、圧縮ガスはこの逆止弁部60側から逆流することはない。
最後に、他の部品を順次組み立てていき、蓄圧式消火装置30への消火剤及び圧縮ガスの装填が完了する。
検知器2が火災の発生を検知すると、制御部3はリレーなどを作動させてリード線4に通電して加圧ガス貯蔵部10の起爆装置21を起爆させる。すると、図3に示すように、瞬時に高圧ガスが通路22内に充満し、スプリング18の付勢力に抗してシリンダー14内のピストン15を下方に押し下げる。このとき、ピストン15は、下端部のカッター17により加圧ガス容器11の封板12を突き破り、加圧ガス容器11内の加圧ガスを噴出させる。噴出した加圧ガス(図中矢線にて示す)は、カッター17の中空内部を流れてピストン15の通気孔16からシリンダー14内部へと流入し、さらに、接続部20から導入パイプ5へと流入する。
加圧ガス貯留部10の動作により導入パイプ5内を流れる加圧ガスは、各蓄圧式消火装置30の第1の導入口42から内部へと流入しようとする。ここで、図5に示すように、第1の導入口42から供給される加圧ガスは、そのガス圧でピストン47及び弁棒48をコイルバネ49の付勢力に抗して下方に押し下げる。そして、押し下げられたピストン47は、図7に示すように、係止凹部51と係止リング52とが係合して押し下げられた位置(所定位置)で係止される。これにより、弁棒48も同様に押し下げられた位置に留まる。ここで、吐出口34は、弁棒48を下方に押し下げることで開放状態となる。吐出口34が開放状態となることで、貯留部32内のガス圧を受けた消火剤が吐出管33及び吐出口34を介して導出パイプ6へと流出し、導出パイプ6内を流れて被消火区域へと供給される。なお、被消火区域では、導出パイプ6の末端に設けられたノズル(図示せず)から消火剤が放射される。
また、同時に、加圧ガスの流入によりピストン47が下方に押し下がることで、第2の導入口44が開放状態となる。そして、第2の導入口44から流入した加圧ガスは、導入流路54を流れて、さらに、逆止弁部60へと流入し、加圧ガスのガス圧によって逆止弁62を下方に押し下げて貯留部32内へと流入する。このとき、逆止弁62が下方に押し下げられても、導入流路54から貯留部32へ流入する加圧ガスは高圧であること、また、すでに吐出口34が開放状態となっていることから、貯留部32内のガスが導入流路54に逆流することはない。
10…加圧ガス貯蔵部
11…加圧ガス容器
13…起動部
30…蓄圧式消火装置
31…消火剤容器
32…貯留部
34…吐出口
40…容器弁部
41…導入口
45…開放部
46…可動手段
48a…(弁棒の)一端
49…付勢手段
50…係止手段
53…導入部
54…導入流路
60…逆止弁部
Claims (6)
- 加圧ガスが貯留された加圧ガス貯蔵部と、消火剤と圧縮ガスとが貯留された蓄圧式消火装置と、を備える消火システムであって、
前記加圧ガス貯蔵部は、
前記蓄圧式消火装置に加圧ガスを供給させる起動部を備え、
前記蓄圧式消火装置は、
消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部と、
前記貯留部内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口と、
前記加圧ガス貯蔵部から供給される加圧ガスの圧力により前記吐出口を開放させる開放部と、
前記開放部の作動に伴い前記加圧ガス貯蔵部から供給される加圧ガスを前記貯留部に導入させる導入部と、
を具備することを特徴とする消火システム。 - 前記蓄圧式消火装置を複数備え、
前記加圧ガス貯蔵部は、単一の加圧ガス容器からなり、火災発生の信号を受けると、前記複数の蓄圧式消火装置のそれぞれに加圧ガスを供給させることを特徴とする請求項1記載の消火システム。 - 前記蓄圧式消火装置は、更に、加圧ガス貯蔵部から加圧ガスを前記貯留部内に導入させる導入口を備え、
前記導入部は、前記導入口から前記貯留部にかけて連通される導入流路を有し、
前記開放部は、前記導入口の内部に少なくとも一端を露出させて摺動自在に設けられ、且つ前記吐出口と前記導入口とを閉鎖するように付勢されるとともに、前記加圧ガス貯蔵部から前記導入口に加圧ガスが供給されると該加圧ガスの圧力によって摺動して前記吐出口を開放させる可動手段を具備することを特徴とする請求項1又は2記載の消火システム。 - 蓄圧式消火剤容器を用いた消火装置であって、
外部から加圧ガスが導入される導入口と、
消火剤と圧縮ガスとが貯留される貯留部と、
前記貯留部内のガス圧により消火剤を吐出させる吐出口と、
前記導入口から前記貯留部にかけて連通される導入流路と、
前記導入口の内部に少なくとも一端を露出させて摺動自在に設けられる可動手段と、
前記吐出口と前記導入口とを閉鎖するように前記可動手段を付勢させる付勢手段と、を具備し、
前記可動手段は、外部から前記導入口に加圧ガスが供給されると、該加圧ガスの圧力によって摺動して前記吐出口を開放させることを特徴とする消火装置。 - 更に、
前記可動手段が摺動すると所定位置で該可動手段と係合し、少なくとも前記吐出口を開放状態に保持するように該可動手段を固定させる係止手段を具備することを特徴とする請求項4記載の消火装置。 - 前記導入流路の一部に、逆止弁部が設けられることを特徴とする請求項4又は5記載の消火装置。
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