JP4510371B2 - 文書・情報入力システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報入力システムに関し、特に、手書き又は印刷された文書情報を情報処理装置で処理可能な文字コード(テキストコード)として分散入力する文書・情報入力システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、銀行、信販会社、病院等において、顧客又は患者等の磁気カード、ICカード等のカード作成時、顧客又は患者により手書き入力された書類からその住所、氏名、生年月日等の個人情報を、テキストコードとして情報処理装置に入力するためのキーボード入力作業が必要とされている。例えば情報処理装置において、入力された氏名等はテキストコード(かな漢字コード、英数字コード等)としてデータベースに記憶管理され、電子情報ファイルとして、その後のデータ検索更新管理等で利用される。
【0003】
そして、個人情報のキーボード入力作業は、OCR(光学的文字読み込み)処理における手書き文字認識技術が進んだ現在においても、その正確性、確実性の点からも、専ら、キーパンチャ等の専任オペレータにより行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このキーボード入力作業のために、通常、専任のオペレータ等を確保する必要がある。そして、キーボード入力のために書類の原本またはその写し等がキーボード入力センター等に配送され、入力データ量の増大に伴い、郵送コストも上昇する。
【0005】
また、年収、持家/賃貸、マンション/戸建の別、家族構成、勤務年数等の信用情報、あるいは病歴情報等の個人情報を扱うことから、業務上の機密保護の点で、キーボード入力を、部外者である不特定多数のキーボード入力作業者に受託することは、現実的に不可能であり、このため、キーボード入力作業者(いわゆるキーパンチャ)の雇用、設備・場所の確保、もしくはキーボード入力センターへの委託等が必要とされている。
【0006】
そして、個人情報の入力作業の増大に応じて、これら入力作業に要する工数、コストが増大する。
【0007】
さらに、キーボード入力作業者による入力の検証を行う作業も、専ら人手によって行われているため、入力データ量の増大とともに、その作業負担も膨大なものとなっている。
【0008】
したがって、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、電子情報ファイル等を作成時に必要とされる情報入力に要するコストを低減するとともに機密性を確保し、且つ入力情報の検証に要する工数及びコストを特段に低減する文書・情報入力システムを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明は、用紙もしくはカードの所定の記入欄に手書き入力される文書であって、画像読み込み手段によるイメージデータとして読み取りが行われ、手書き入力された情報のテキストコードへの変換入力が行われる文書であって、イメージデータとして読み取られた前記文書を特定するための識別情報が予め付されている。
また、本発明においては、イメージデータとして読み取られた前記文書を特定するための識別情報と、前記文書の所要箇所をイメージデータ上で複数に分割した際の部分イメージ情報をそれぞれ特定するための識別情報とが予め付されている。
本発明は、手書き又は印刷された文書をイメージデータとして読み込む手段と、前記イメージデータとして読み込まれた前記文書に付加された識別情報欄から識別情報を認識して識別情報コードを構成する手段と、前記イメージデータとして読み込まれた文書情報の所要箇所をイメージ上で複数の部分イメージ情報に分割し、該分割された部分イメージ情報に対して対応する識別情報を付加する手段と、前記複数の部分イメージ情報と前記識別情報を複数の端末手段に配信する手段と、を備え、前記各端末手段では、それぞれ前記各部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報をテキストコードとして入力され、さらに、前記複数の端末手段でそれぞれ入力された部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコードを集信する手段と、前記集信されたテキストコードの前記識別情報を解読し、前記解読された識別情報に基づき、前記集信されたテキストコードを合成し、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコードを得る手段と、を備えた情報入力システムにより情報入力が行われ、用紙もしくはカードの所定の記入欄に手書き入力される文書であって、イメージデータとして読み取られた前記文書を特定するための識別情報と、前記文書情報の所要箇所をイメージデータ上で複数に分割した際の部分イメージ情報をそれぞれ特定するための識別情報とが予め付されている。
【0010】
前記文書を特定するための識別情報は、バーコードからなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について以下に説明する。
【0012】
本発明の情報入力方法は、その好ましい実施の形態において、まず、手書き又は印刷された文書情報を画像読み取り手段でイメージデータとして読み込む(図1のステップS1)。
【0013】
次に、前記文書情報の所要箇所をイメージ上で複数の部分イメージ情報に分割する(図1のステップS2)。
【0014】
次に、該分割された部分イメージ情報に対して該文書を特定し且つ該部分イメージ情報の連番及び属性等を特定するための識別情報を付加する(図1のステップS3)。
【0015】
つづいて前記複数の部分イメージ情報を前記識別情報とともに複数の端末に配信する(図1のステップS4)。
【0016】
前記各端末にて該部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報を、個別に、入力手段を介してテキストコード(キャラクタコード)として入力する(図1のステップS5)。
【0017】
次に、前記各端末で入力された、前記部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコードを集信する(図1のステップS6)。
【0018】
集信されたテキストコードを前記識別情報に基づき合成し(図1のステップS7)、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコードを得る。
【0019】
また本発明の情報入力方法は、その好ましい実施の形態において、部分イメージデータを複数端末へ配信する際、同一の部分イメージ情報を異なる複数の端末に対して配信する(図2のステップS41)。
【0020】
前記複数の端末にて同一の部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報を、個別に、入力手段又は文字認識手段を介してテキストコードとして入力する(図2のステップS51)。
【0021】
複数の端末で入力された同一の部分イメージ情報に対する入力済みのテキストコードを集信し(図2のステップ61)、複数の端末から集信された同一の前記部分イメージ情報に対するテキストコードを比較して(図2のステップS62)、端末で入力されたテキストコードの正誤のチェックを行う。
【0022】
複数のテキストコードが一致しない場合、元の文書情報を参照して、正しく入力されたテキストコードを選択し(図2のステップS63)、その際、すべてが不一致の場合には、元の文書情報を参照して、入力テキストコードを編集して訂正し、正しいテキストコードを識別情報に基づき合成し(図2のステップS7)、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコードを得る。
【0023】
本発明の実施の形態において、前記複数の端末への部分イメージ情報の配信、及び、前記複数の端末からの入力済みのテキストコードの集信は、好ましくは、インターネット、及び電子メール等のネットワークを介して行われる。
【0024】
本発明の情報入力システムは、その好ましい実施の形態において、手書き又は印刷された文書情報(図3の100)を読み込みイメージデータ(図3の102)として記憶する画像読み込み手段(図3の101)と、前記読み込まれた文書情報のイメージデータ102から所要箇所をイメージ上で複数の部分イメージ情報(データ)(図3の1041〜104m)に分割し、該分割された部分イメージ情報に対して該文書を特定し且つ該部分イメージ情報の連番及び必要に応じて属性を特定するための識別情報を付加する分割手段(図3の103)と、前記複数の部分イメージ情報を前記識別情報とともに複数の端末(図3の1061〜106m)に配信する手段(図3の105)と、を備え、前記各端末(図3の1061〜106m)にて、該部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報が、個別に、入力手段を介してテキストコードとして入力され、前記部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコード(図3の1081〜108m)を集信する集信手段(図3の107)と、前記端末から集信された、前記部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコード(図3の1081〜108m)を識別情報に基づき合成し、手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコード(図3の110)を得る手段(図3の109)と、を備える。
【0025】
本発明の実施の形態においては、配信手段(図5の105)にて、部分イメージ情報(例えば図5の1041)を端末に配信する際、同一の部分イメージ情報を異なる複数の端末(例えば図5の1061、1062)に配信し、複数の端末(図5の1061〜106n)から集信された同一の前記部分イメージ情報に対するテキストコードを比較する比較手段(図5の111)を備え、これらが不一致の場合には、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報を参照して前記テキストコードの修正を行う。本発明の実施の形態においては、この比較手段(図5の111)として、多数決論理で正誤を判定するようにしてもよい。すなわち、複数の端末(図5の1061〜106n)から集信された同一の前記部分イメージ情報に対する複数のテキストコード(例えば図5の1081)についてその全て一致していない時、一致する数の多い方を正しいテキストコードとして選択するものである。なお、比較手段(図5の111)における比較処理は、文字ストリングの一致を検出するプログラムで実現される。
【0026】
本発明の別の実施の形態においては、図6を参照すると、文書に、該文書を特定するための識別情報と、文書情報の所要箇所を複数に分割した際の各分割部をそれぞれ特定するための識別情報をバーコードラベルもしくは印刷等で予め付した構成としてもよい。
【0027】
そして、本発明は、さらに別の実施の形態において、図7を参照すると、文書及び該分割された部分イメージ情報を特定するための識別情報を自動生成して付加する識別情報生成手段(112)を備え、複数の部分イメージ情報と前記識別情報を複数の端末手段に配信し、各端末手段では、それぞれ前記各部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報をテキストコードとして入力され、前記複数の端末手段でそれぞれ入力された部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコードを集信し、前記集信されたテキストコードの前記識別情報を解読してその順序を復号する識別情報解読手段(113)と、解読された識別情報に基づき、前記集信されたテキストコードを合成し、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコードを得る合成手段(109)と、を備えた構成としてもよい。この実施の形態においては、システム側で、識別情報を自動生成しているため、文書には、図4、図6に示したように識別情報(バーコード)を付加することは不要とされている。
【0028】
この実施の形態の変形として、画像読み込み手段で読み込んだイメージデータから、文書に、該文書を特定するための識別情報(図4参照)、及び該文書情報の所要箇所を複数に分割した際の分割部をそれぞれ特定するための識別情報(図6参照)が予め付されていることを検出した場合には、該識別情報を認識し、一方、前記文書に識別情報が付加されていないことを検出した場合には、前記文書及び該分割された部分イメージ情報を特定するための識別情報を自動生成して付加するように構成してもよい。
【0029】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の一実施例について図面を参照して以下に説明する。
【0030】
図1は、本発明の一実施例の処理の流れを示す流れ図である。図3は、本発明の一実施例の構成を説明するための模式図である。図1及び図3を参照すると、手書き又は印刷された文書情報100をイメージリーダ等の画像読み込み手段101でイメージデータ102として読み込み、不図示の画像メモリに保存する(ステップS1)。
【0031】
次に、画像メモリに保存された文書のイメージデータについて分割手段103にて所要箇所を複数の部分イメージ情報1041〜104mに分割する(ステップS2)。
【0032】
図4(a)は、本発明の一実施例の文書の一例を示す図である。図4を参照すると、文書に手書きで記入された情報のうち、例えば氏名欄の「日本太郎」を姓の「日本」と名の「太郎」に分割し、生年月日欄を「20 1 1」とし、住所欄は「東京都千代田区」と「一丁目一番地一号 」に分割される。このように情報を分割することにより、該情報だけからは、該文書に記述された個人情報を特定することは、部外者、不特定多数者には不可能となる。
【0033】
本発明の一実施例においては、文書の書式(フォーマット)から、氏名、住所等の各欄の位置座標を予め特定することができるため、抽出される情報の位置情報を分割手段103に与えておき、画像メモリに取り込まれたイメージデータからの情報を自動的に分割する。なお、この分割手段103は、データ処理装置で実行されるプログラムで実現できる。
【0034】
次に、分割手段103では、分割された複数の部分イメージ情報(例えば、図4(b)の1041から1045参照)に対して、該文書を特定し且つ該部分イメージ情報の連番を特定するための識別情報を付加する(ステップS3)。
【0035】
本発明の一実施例においては、文書(書類)に予め文書識別用のバーコード(図4(a)参照)が付されており、イメージリーダ等の画像読み込み手段101で文書を読み取る際に、このバーコード情報も一括で読み取られ、画像メモリに蓄積されたイメージデータ上でバーコードの走査が行われ、得られたバーコード情報が分割された複数の部分イメージ情報(図4(b)の1041から1045参照)に対して、情報として付加される。
【0036】
また、複数の部分イメージ情報(図4(b)の1041から1045参照)の各部分イメージ情報における、属性(氏名欄の姓1041と、名1042等)、及び順番を示す情報も付加される。部分イメージ情報に対する識別情報の付加の方法としては、識別情報がイメージ情報に対応付け(紐付け)可能であれば、リンク形式とするか、部分イメージ情報を格納する可変長フィールドと、識別情報を格納する固定長フィールドとからなるレコード形式とするかは任意である。
【0037】
つづいて配信手段105により、複数の部分イメージ情報1041〜104mを識別情報とともに複数の端末1061〜106mに配信する(ステップS4)。なお、配信手段105における配信方法としては、m個の部分イメージ情報をm個の端末へ個別の配信するという方法以外にも、複数個の部分イメージ情報(氏名欄の姓と住所欄の都道府県名等)を、個人情報が特定できないものであれば、同一端末へ重複して配信してもよいことは勿論であり、また、一つの部分イメージ情報を複数の端末に亘って配信するようにしてもよい。一つの部分イメージ情報を複数の端末に亘って配信した場合、例えば納期が最短の端末の情報(テキストコード)を集信して用いることができる。
【0038】
各端末1061〜106mでは、キーボード入力者が、該部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報を、個別に、テキストコード(キャラクタコード)として入力する(ステップS5)。なお、各端末では、受信した部分イメージ情報をディスプレイ画面に表示して、キーボードから入力するか、受信した部分イメージ情報をOCR処理等で文字認識してテキストコードに変換するかは、正しくテキストコードが得られるのであれば、任意である。
【0039】
本発明の一実施例によれば、各端末を利用するオペレータのうちテンキー等による数字キー入力が得意なオペレータは数字データのみのキー入力を行い、またカナ漢字データの入力が得意なオペレータは、該情報を選択して入力することができ、全体としてキーパンチ処理作業の高速化に貢献するものである。
【0040】
そして、本発明の一実施例においては、各端末に対して、文書情報のうちの断片化された情報のみが伝送されるため、ある端末で、該文書に関する個人情報の全てを把握することは不可能であり、且つ、断片化された情報自体から、有意味の情報を導き出すことは不可能であるため、該複数端末にてテキストコードへの入力を行うに際して部外者もしくは不特定多数者に個人情報が漏洩される心配はない。
【0041】
次に、前記各端末で入力された前記部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコードを集信手段107で集信する(ステップS6)。
【0042】
そして集信されたテキストコード1081〜108mを、合成手段109にて、識別情報に基づき合成し(ステップS7)、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコード110を得る。例えば、「姓」と「名」のテキストコードが合成されて氏名情報として利用可能となる。
【0043】
なお、本発明の一実施例においては、好ましくは、端末への情報の配信、集信は、インターネット等を介して行われる。また、本発明の一実施例において、部分イメージ情報のテキストコードへの変換入力作業の要請をホームページ等に掲載表示し、複数の端末では閲覧ソフトでこれを閲覧し、入力業務を望む閲覧者(例えば家庭の主婦、学生等のアルバイト希望者)が所望する分量の情報を選択して、これを入力するように構成してもよい。この場合も、文書情報全体が表示されるのではなく、断片化された部分イメージ情報が個別に表示されることから、不特定多数の閲覧者がこの情報を見ても、ある個人の情報が特定されることはない。また、情報が断片化されて表示されることから、暗号化もしくは特定契約者にのみ電子透かしを解除する等の処理を施すことも不要である。
【0044】
図2は、本発明の第二の実施例の処理を示す流れ図である。図5は、本発明の第二の実施例の構成を説明するための図である。なお、図5において、図3と同等の要素には同一の参照符号が付されている。
【0045】
図2を参照すると、本発明の第二の実施例として、部分イメージデータ1041〜104mを複数端末へ配信する際、同一の部分イメージ情報を異なる複数の端末1061〜106nに対して配信する(ステップS41)。
【0046】
複数の端末にて、同一の部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報を、個別に、入力手段を介してテキストコードとして入力する(ステップS51)。
【0047】
複数の端末で入力された同一の部分イメージ情報に対する入力済みのテキストコード1081〜108mを集信手段107にて集信し(ステップ61)、複数の端末から集信された同一の前記部分イメージ情報に対する複数のテキストコード(例えば図5の1081)を比較手段111で比較して(ステップS62)、端末で入力されたテキストコードの正誤のチェックを行う。
【0048】
複数のテキストコードが一致しない場合、元の文書情報100を参照して、正しく入力されたテキストコードを選択し(ステップS63)、その際、すべてが不一致の場合には、元の文書情報を参照して、入力テキストコードを編集して訂正し、合成手段109では、正しいテキストコードを識別情報に基づき合成し(ステップS7)、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコードを得る。なお、比較手段111では、同一の部分イメージ情報に対する複数のテキストコードが一致しない場合、多数決論理(例えば3つのテキストコードのうち2つが互いに一致し、1つが一致しなければ2つの一致するテキストコードを選択)で正しいテキストコードを選択するようにしてもよい。
【0049】
本発明の第二の実施例によれば、端末で入力されたテキストコードの正誤のチェックの自動化を図るものであり、検査作業工数を特段に低減するという利点を有する。
【0050】
次に本発明の第三の実施例について説明する。図6は、本発明の第三の実施例を説明するための図である。図6を参照すると、本発明の第三の実施例においては、文書100に、該文書100を特定するための識別情報(マスタ情報)1aと、文書情報の所要箇所を複数に分割した際の各分割部をそれぞれ特定するための識別情報1b〜1eが予め付されている。本発明の第三の実施例では、これらの識別情報はバーコードよりなる。
【0051】
マスタ情報1a及び識別情報1b〜1eは、部分イメージデータと文書100との紐付け、及び部分イメージデータ間の順序を識別する情報として用いられる。バーコードは、文書に、バーコードラベルを貼りつけたものであってもよい。
【0052】
この文書100を画像読み取り手段でイメージデータとして読み込み、前記した実施例と同様にして、文書情報の前記所要個所をイメージ上で複数の部分イメージ情報に分割する。
【0053】
本発明の第三の実施例においては、イメージデータとして読み込まれた、文書100に付加されたバーコード情報を認識して識別情報コードを構成し、複数に分割された部分イメージ情報(図4(b)参照)に対して、該文書を特定し且つ該部分イメージ情報を特定するための識別情報コード(図6の1a〜1e)をそれぞれ付加し、複数の部分イメージ情報を前記識別情報コードとともに複数の端末に配信する。これ以降の分散入力処理と、集信、合成処理は、前記実施例と同様であるため、その説明は省略する。
【0054】
次に本発明の第四の実施例について説明する。図7は、本発明の第四の実施例を説明するための図である。図7を参照すると、本発明の第四の実施例においては、手書き又は印刷された文書100の情報をイメージとして読み込む画像読み込み手段101と、イメージデータ102として読み込まれた文書情報の所要箇所をイメージ上で複数の部分イメージ情報に分割する分割手段103と、該文書及び該分割された部分イメージ情報を特定するための識別情報を自動生成して付加する識別情報生成手段112と、複数の部分イメージ情報と前記識別情報を複数の端末手段に配信する手段105と、を備えている。
【0055】
各端末手段では、それぞれ前記各部分イメージ情報に含まれる所要の文字情報をテキストコードとして入力され、前記複数の端末手段でそれぞれ入力された部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコードを集信する手段107と、前記集信されたテキストコードの前記識別情報を解読してその順序を復号する識別情報解読手段113と、解読された識別情報に基づき、前記集信されたテキストコードを合成し、前記手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコードを得る合成手段109と、を備える。
【0056】
本発明の第四の実施例では、識別情報生成手段112は、文書を特定する情報と、分割された部分イメージデータと文書との紐付け、及び部分イメージデータ間の順序を識別する情報を、自動生成し、その際、好ましくは、識別情報に暗号化を施す。そして識別情報解読手段113では、暗号化された情報を復号して、もとの文書との対応及び部分情報間の順序を復元し、合成手段109では、これらの情報から、分割されたテキストコードを合成して復元する。本発明の第四の実施例においては、識別情報を暗号化してデータ入力者に配信するため、情報のセキュリティ管理を向上する。
【0057】
本発明の第四の実施例においては、システム側で、識別情報を自動生成しているため、文書には、図4、または図6に示したように識別情報(バーコード)を付加することは不要とされている。
【0058】
さらに本発明の第五の実施例として、前記第四の実施例と、前記第一、第三の実施例とを組み合せて構成される。すなわち、画像読み込み手段で読み込んだイメージデータから、文書に、該文書を特定するための識別情報(図4参照)が付されていることを検出した場合には、分割された部分イメージ情報を特定するための連番を生成し、該文書を特定するための識別情報、該文書の所要箇所を複数に分割した際の分割部をそれぞれ特定するための識別情報(図6参照)が予め付されていることを検出した場合には、これらの該識別情報を認識してそのまま利用し、一方、前記文書に識別情報が付加されていないことを検出した場合には、前記文書及び分割された部分イメージ情報を特定するための識別情報を自動生成して付加する構成とされる。
【0059】
上記した各実施例では、銀行、信販会社、病院等のカード情報作成時の個人情報の入力に本発明を適用した例を説明したが、本発明においては、部外者に対して機密性を保持する手書きまたは印刷された書類の入力を複数の部分データに分割し(例えば1行の文章を複数に分割、もしくは、ジグソーパズル的に単語単位に分割)、その文書の意味が判読できないようにして複数の端末に配信し、入力されたテキストコードを集信して合成することで、情報の漏洩を確実に回避して、文書情報の入力を行うことができる。
【0060】
また、本発明の情報入力システムは、コンビニエンスストア等に置かれる商品顧客登録用カードの入力に適用してもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、下記記載の効果を奏する。
【0062】
本発明の第1の効果は、個人情報のキーボード入力作業を、安全性、秘匿性を確保した状態で、部外者、不特定多数者に依頼することを可能とし、キーパンチ処理工数、コストの低減を図ることができる、ということである。
【0063】
その理由は、本発明においては、文書に含まれる個人情報を部分情報に断片化して複数の端末にて個々に断片化された情報を入力するように構成したためである。
【0064】
本発明の第2の効果は、キーボード入力の正誤の検証作業の工数、コストを低減することができる、ということである。
【0065】
その理由は、本発明においては、同一情報について複数の入力情報(テキストコード)を比較することで、正誤をチェックするように構成したためである。
【0066】
さらに本発明の第三の効果として、ネットワークを介して複数の端末へ入力処理が伝送されるため、従来の書類郵送(配送)のコストを特段に低減するとともに、インターネット等を利用することで、キーパンチ作業が家庭の主婦等が好きな時に好きな量だけ入力作業を選択して行うことができ、専任のキーパンチャ等の雇用等を不要とし、コスト低減に貢献する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の処理の流れを示す流れ図である。
【図2】本発明の第二の実施例の処理の流れを示す流れ図である。
【図3】本発明の一実施例の構成を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例を説明するための図であり、(a)は手書き入力欄を含む文書の一例、(b)は分割された情報の一例を模式的に示す図である。
【図5】本発明の第二の実施例の構成を説明するための図である。
【図6】本発明の第三の実施例を説明するための図である。
【図7】本発明の第四の実施例の構成を説明するための図である。
【符号の説明】
100 文書
101 画像読み込み手段
102 イメージデータ
103 分割手段
104 部分イメージデータ(情報)
105 配信手段
106 端末
107 集信手段
108 テキストコード
109 合成手段
110 合成テキストコード
111 比較手段
112 識別情報生成手段
113 識別情報解読手段
Claims (4)
- 手書き入力又は印刷された氏名欄、住所欄を含むデータ記入欄を有する文書と、
前記文書のデータ記入欄に手書き入力又は印刷されたデータのテキストコードを生成する情報入力システムと、
を備え、
前記情報入力システムは、
前記文書をイメージデータとして読み込む画像読み込み手段と、
前記文書のイメージデータを保存する画像メモリと、
前記画像メモリに保存された文書のイメージデータから前記データ記入欄の氏名欄、住所欄を、それぞれ、断片化された部分イメージ情報自体からは有意味の情報を特定することが不可能とされる程度にまで断片化した部分イメージデータに分割する分割手段と、
インターネットを介して、前記分割された部分イメージデータを、前記部分イメージデータの入力手段として機能する端末に配信し端末に表示させる手段と、
前記端末で入力済みの部分イメージデータに対応するテキストコードを集信する手段と、
前記端末から入力され集信されたテキストコードを保存し、複数の端末から入力された同一の部分イメージデータに対応する複数のテキストコードが一致するかどうかを照合する比較手段と、
前記比較手段で複数のテキストコードが一致しない場合、前記テキストコードを訂正する訂正手段と、
前記訂正手段で訂正されたテキストコードと、前記比較手段で複数の端末間で一致したテキストコードとに基づき、元の文書のデータ記入欄のテキストコードに合成する合成手段と、
を備える、文書・情報入力システム。 - 前記文書は、イメージデータとして読み取られた前記文書を特定するための識別情報と、前記文書の前記データ記入欄に対応してイメージデータ上で複数に分割した際の部分イメージ情報をそれぞれ特定するための識別情報とが予め付されている、請求項1記載の文書・情報入力システム。
- 前記情報入力システムは、
前記イメージデータとして読み込まれた文書の前記データ記入欄をイメージ上で複数の部分イメージ情報に分割し、該分割された部分イメージ情報に対して対応する識別情報を付加する手段と、
前記集信されたテキストコードの前記識別情報を解読し、前記解読された識別情報に基づき、前記集信されたテキストコードを合成し、前記手書き又は印刷された文書情報のデータ記入欄の文字情報のテキストコードを得る手段と、
を備えている請求項2記載の文書・情報入力システム。 - 前記情報入力システムは、
前記分割された部分イメージデータに対して、該文書を特定し、且つ該部分イメージデータを特定するための識別情報を自動生成して付加する手段と、
前記複数の部分イメージ情報を前記識別情報とともに複数の端末に配信する手段と、
を備え、
前記集信した前記部分イメージ情報の各々に対する入力済みのテキストコードを識別情報に基づき合成し、手書き又は印刷された文書情報の所要箇所の文字情報のテキストコードを得る、請求項1記載の文書・情報入力システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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