JP4509915B2 - Airbag device - Google Patents
Airbag device Download PDFInfo
- Publication number
- JP4509915B2 JP4509915B2 JP2005331230A JP2005331230A JP4509915B2 JP 4509915 B2 JP4509915 B2 JP 4509915B2 JP 2005331230 A JP2005331230 A JP 2005331230A JP 2005331230 A JP2005331230 A JP 2005331230A JP 4509915 B2 JP4509915 B2 JP 4509915B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plate portion
- vent hole
- airbag
- seat
- curved
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Air Bags (AREA)
Description
本発明は、車両の座席の座部に設けられ、車両衝突時に上方に膨張して乗員の腰の前方移動を規制するエアバッグ装置に関する。 The present invention relates to an airbag device that is provided in a seat portion of a vehicle seat and inflates upward at the time of a vehicle collision to restrict forward movement of an occupant's waist.
車両の座席の座部に設けられ、車両衝突時に上方に膨張して乗員の腰の前方移動を規制するエアバッグ装置に関するものとして、座部を支持する板状のフレームに一体的に凹部を形成しこの凹部とでチャンバを形成するように金属薄板からなる膨脹部を設け、車両衝突時にはチャンバ内に設けられたインフレータでガスを発生させて金属製の膨脹部を膨張させて座部を上側に膨出させるものがある(特許文献1参照)。
ところで、上記のエアバッグ装置には、膨脹部にガスを排出させるために通気孔が設けられているが、単に通気孔を設けるだけでは、膨脹部の内圧の変化に対して通気孔を詳細に制御することができない。 By the way, the air bag apparatus described above is provided with a vent hole for exhausting gas to the inflatable part. However, simply providing the vent hole makes the vent hole in detail with respect to changes in the internal pressure of the inflatable part. I can't control it.
したがって、本発明は、膨脹部の内圧の変化に対して、通気孔を詳細に制御することができるエアバッグ装置の提供を目的とする。 Accordingly, an object of the present invention is to provide an airbag device capable of controlling the vent holes in detail with respect to changes in the internal pressure of the inflatable portion.
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両の座席(例えば実施形態における座席12)の座部(例えば実施形態におけるシートクッション15)に設けられ、車両衝突時にインフレータ(例えば実施形態におけるインフレータ33)が発生する流体によって上方に膨張するとともに底部に外部と常時連通する通気孔(例えば実施形態におけるベントホール94)が形成された膨脹部(例えば実施形態におけるエアバッグ本体30)を有するエアバッグ装置(例えば実施形態におけるエアバッグモジュール11)であって、前記通気孔は、前記膨脹部の内圧上昇によって外側へ変形する易変形部(例えば実施形態における円錐台部90)の変形で向きが変更可能に設けられており、前記易変形部は、前記膨脹部の内側に突出する円錐台状に形成されており、前記易変形部の斜面に向きが集束方向となるよう前記通気孔が形成されていて、前記膨脹部の内圧上昇によって前記易変形部が前記膨脹部の外側に突出することで前記通気孔の向きを放射方向へと変更することを特徴としている。
In order to achieve the above object, an invention according to claim 1 is provided in a seat portion (for example, a
請求項1に係る発明によれば、膨脹部の底部に形成された通気孔が、膨脹部の内圧上昇によって外側へ変形する易変形部の変形で向きを変更可能に設けられているため、膨脹部の内圧の変化に対して通気孔を詳細に制御することができる。 According to the invention of claim 1, since the vent hole formed in the bottom portion of the expansion portion is provided to be changed can direction at a deformation of the easily deformable portion which is deformed outwardly by the internal pressure rise in the expansion unit, The air holes can be controlled in detail with respect to changes in the internal pressure of the expansion portion.
また、内圧がそれほど高くない状態では、膨脹部の内側に突出する円錐台状に形成された易変形部の斜面から通気孔が易変形部内に抵抗のある状態で流体を排出することになり、さらに内圧が高くなると、易変形部が膨脹部の外側に突出することで通気孔から抵抗が小さく抑えられた状態で流体を多く排出することになる。よって、略円錐台状の易変形部の斜面に通気孔を形成するという簡素な構成で、膨脹部の内圧の変化に対して通気孔の向きを詳細に制御できることになる。さらに、インフレータがガスを発生させる初期にはアスピレーション効果によって通気孔から外気が膨脹部内に導入されて流体量を稼ぐことになるが、その際に、膨脹部の内側に突出する易変形部の通気孔は抵抗が抑えられた状態で外気を多く導入させることができる。また、内圧が上昇して易変形部が膨脹部の外側に突出すると、膨脹部内の容積が急激に拡大することになり、膨脹部内の圧力を急速に低下させることができる。 Further, in the state the internal pressure is not so high, to discharge the fluid while vent that is resistant to the deformable portion from the slopes of the easily deformable portion formed in a circular truncated cone shape that protrudes on the inside of the expansion portion When the internal pressure is further increased, the easily deformable portion protrudes to the outside of the expansion portion, and thus a large amount of fluid is discharged from the vent hole while the resistance is kept small. Therefore, the direction of the air vent can be controlled in detail with respect to a change in the internal pressure of the expansion portion with a simple configuration in which the air vent is formed on the inclined surface of the substantially frustoconical easily deformable portion. Furthermore, at the initial stage when the inflator generates gas, outside air is introduced from the vent hole into the expansion part due to the aspiration effect, and the amount of fluid is increased. At this time, the easily deformable part protruding inside the expansion part A large amount of outside air can be introduced into the vent hole while the resistance is suppressed. Further, when the internal pressure rises and the easily deformable portion protrudes outside the expansion portion, the volume in the expansion portion rapidly increases, and the pressure in the expansion portion can be rapidly reduced.
参考技術のエアバッグ装置を図1〜図10を参照して以下に説明する。
図1は、参考技術のエアバッグ装置としてのエアバッグモジュール11が取り付けられる車両用の座席12を示す分解斜視図で、この座席12は、車幅方向に離間して設けられて車両前後方向に延在する一対のシートレール13と、各シートレール13にスライド可能に設けられたスライダ14と、これらスライダ14に支持され略水平に配置されて乗員の主として腰下を支承するシートクッション(座部)15と、スライダ14の車両前後方向の後端部に回動可能に設けられ立設状態で乗員の主として背中を支承するシートバック16と、シートバック16のシートクッション15とは反対側に設けられて乗員の主として後頭部を支承するヘッドレスト17とを有している。
The airbag apparatus of the reference technique will be described below with reference to FIGS.
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a
シートクッション15は、各スライダ14の内側にそれぞれ固定されるパンブラケット20と、左右のパンブラケット20同士を結ぶように車幅方向に延在するコネクティングブラケット21と、両パンブラケット20の上側に載置されて両パンブラケット20に固定されるシートパン22と、シートパン22の上側に載置されることでシートパン22に支持されるクッションパッド23とを有している。クッションパッド23は、乗員が着座するもので、ウレタンフォームを表皮で覆って形成されている。
The
そして、図2にも示すように、シートクッション15におけるクッションパッド23を支持するシートパン22の中間所定位置に参考技術のエアバッグモジュール11は取り付けられることになる。なお、シートパン22のエアバッグモジュール11を取り付ける位置には開口部24が形成されており、エアバッグモジュール11はこの開口部24を前後に跨ぐように取り付けられる。
As shown in FIG. 2, the
エアバッグモジュール11は、図3に示すように、両端が接合されて筒状をなすメインパネル26と、このメインパネル26の内側に接合される補強プレート27と、メインパネル26に両側開口部28を覆うように接合される一対のサイドパネル29とからなるエアバッグ本体(膨脹部)30と、図4に示すように、エアバッグ本体30の外側に接合される、シートパン22への支持用の取付ブラケット32と、エアバッグ本体30と取付ブラケット32とで保持されてエアバッグ本体30内にガス(流体)を導入可能な略円筒状のインフレータ33とを有している。
As shown in FIG. 3, the
メインパネル26は、図3(a)に示すように可塑性材料である金属からなる等幅の薄板が曲げ成形され、図3(b)に示すように両端部同士が接合されることで筒状に形成される。つまり、メインパネル26は、図5にも示すように、薄板を、略長方形状をなしてエアバッグ本体30の底部を構成する底板部35と、底板部35の一方の長辺側の端縁部から折り返すように円弧状に延出する第1湾曲板部36と、この第1湾曲板部36の底板部35とは反対側の端縁部から折り返すように円弧状に延出する第2湾曲板部37と、この第2湾曲板部37の第1湾曲板部36とは反対側の端縁部から折り返すように円弧状に延出する第3湾曲板部38と、この第3湾曲板部38の第2湾曲板部37とは反対側の端縁部からその延長線上に延出する第1上板部39と、底板部35の他方の長辺側の端縁部から第1湾曲板部36と同じ側において折り返すように円弧状に延出する第4湾曲板部40と、この第4湾曲板部40の底板部35とは反対側の端縁部から折り返すように円弧状に延出する第5湾曲板部41と、この第5湾曲板部41の第4湾曲板部40とは反対側の端縁部から折り返すように円弧状に延出する第6湾曲板部42と、この第6湾曲板部42の第5湾曲板部41とは反対側の端縁部からその延長線上に延出する第2上板部43とを有する形状に形成し、第1上板部39と第2上板部43とを重ね合わせ、あるいは突き合わせて接合することで形成される。
As shown in FIG. 3A, the
なお、第1上板部39と第2上板部43とが接合された状態で、第1湾曲板部36と第4湾曲板部40とが鏡面対称をなし、第2湾曲板部37と第5湾曲板部41とが鏡面対称をなし、第3湾曲板部38と第6湾曲板部42とが鏡面対称をなし、接合された第1上板部39および第2上板部43と底板部35とが平行をなすことになる。また、第1上板部39と第2上板部43とが接合された状態で、メインパネル26は、開口方向から見たときに、第1湾曲板部36、第2湾曲板部37、第3湾曲板部38、第4湾曲板部40、第5湾曲板部41および第6湾曲板部42を角とする六角の略多角形状をなしている。
In the state where the first
ここで、メインパネル26の底板部35には、図4に示すように、インフレータ33を一部収納状態で保持するため外面から半円筒状に凹み内面から半円筒状に突出する収容部44が形成されており、収容部44には、インフレータ33が発生させたガスをエアバッグ本体30内に導入するための図3(a)に示す導入孔44Aが形成されている。
Here, in the
上記した補強プレート27は、金属からなるもので、メインパネル26の底板部35の内面に接合されて底板部35を補強する。この補強プレート27には、メインパネル26の底板部35の収容部44と同形状をなしてこれを嵌合させる嵌合部45が形成されており、嵌合部45には、収容部44の導入孔44Aと位置を合わせて導入孔45Aが形成されている。
The reinforcing
そして、参考技術においては、メインパネル26の底板部35における収容部44の軸線方向の両側位置に、図6に示すように、エアバッグ本体30からガスを排出させる一対のベントホール(通気孔)45が、底板部35の補強プレート27で被覆されない範囲に貫通形成されている。
In the reference technique , a pair of vent holes (ventilation holes) for discharging gas from the
これらベントホール49は、インフレータ33のガスの出力方向(エアバッグ本体30の膨張方向)である導入孔45Aの開口方向に対し逆側に配置されている。また、これらのベントホール49は、嵌合部45とは反対側(一端部側)がつながり嵌合部45側(他端部側)が離間する二股形状のスリットであり、さらに言えば、図7(a)に示すように、内側の縁部46が半円部46aと半円部46aの端部に繋がる一対の平行な直線部46b,46cとからなるU字状をなすとともに外側の縁部47も半円部47aと半円部47aの端部に繋がる一対の平行な直線部47b,47cとからなるU字状をなし、しかも縁部46と縁部47とが全長にわたって略等間隔をあける形状をなしていて、全体としてU字状の対称形状とされている。
These
このベントホール49が形成されることで底板部35には、ベントホール49の内側に、ベントホール49の嵌合部45側の端部の間位置を基端部として嵌合部45とは反対側に延出する舌片状の揺動板部(易変形部)48が形成される。この揺動板部48は、ベントホール49で画成されることによりベントホール49に臨む部分が底板部35の他の部分と切り離されることで変形容易とされており、その結果、図7(b)に示すように、エアバッグ本体30の内圧上昇によって底板部35の他の部分と連結される基端部側を中心としてヒンジ状に折れ曲がるように変形する。これにより揺動板部48は基端部側を中心として揺動しベントホール49の開口量を大きくすることになる。この揺動板部48はインフレータ33のガスの出力方向に沿って変形可能とされている。
By forming the
図3に示すように、サイドパネル29は、可塑性材料である金属からなる薄板が押し出しおよび打ち抜き成形されて形成されるもので、外周縁部が同一平面に配置されて開口部50を画成ししかも外周縁部側が外周縁部の全体に対し略垂直をなす筒状の壁部51とされ、壁部51の開口部50とは反対側が底部52とされたトレイ状をなしている。このサイドパネル29の壁部51は、メインパネル26の開口部28に接合されるもので、形状をメインパネル26の開口部28に合わせている。つまり、壁部51は、図5にも示すように、略長方形状の第1平壁板部54と、第1平壁板部54の一方の長辺側の端縁部から円弧状に折り返す第1湾曲壁板部55と、この第1湾曲壁板部55の第1平壁板部54とは反対側の端縁部から円弧状に折り返す第2湾曲壁板部56と、この第2湾曲壁板部56の第1湾曲壁板部55とは反対側の端縁部から円弧状に折り返す第3湾曲壁板部57と、この第3湾曲壁板部57の第2湾曲壁板部56とは反対側の端縁部からその延長線上に延出する第2平壁板部58と、第1平壁板部54の他方の端縁部から第1湾曲壁板部55と同じ側において円弧状に折り返す第4湾曲壁板部59と、この第4湾曲壁板部59の第1平壁板部54とは反対側の端縁部から円弧状に折り返す第5湾曲壁板部60と、この第5湾曲壁板部60の第4湾曲壁板部59とは反対側の端縁部から円弧状に折り返す第6湾曲壁板部61とを有しており、この第6湾曲壁板部61の第5湾曲壁板部60とは反対側の端縁部は第2平壁板部58の第3湾曲壁板部57とは反対側につながっている。
As shown in FIG. 3, the
このサイドパネル29も、第1湾曲壁板部55と第4湾曲壁板部59とが鏡面対称をなし、第2湾曲壁板部56と第5湾曲壁板部60とが鏡面対称をなし、第3湾曲壁板部57と第6湾曲壁板部61とが鏡面対称をなし、第1平壁板部54と、第2平壁板部58とが平行をなすことになる。また、サイドパネル29は、開口方向(厚さ方向)から見たときに、第1湾曲壁板部55、第2湾曲壁板部56、第3湾曲壁板部57、第4湾曲壁板部59、第5湾曲壁板部60および第6湾曲壁板部61を角とする六角の略多角形状をなしている。
Also in this
上記のサイドパネル29が、メインパネル26の両開口部28に底部52が挿入先端側となるようにして嵌合され、この状態で、底板部35に第1平壁板部54が、第1湾曲板部36に第1湾曲壁板部55が、第2湾曲板部37に第2湾曲壁板部56が、第3湾曲板部38に第3湾曲壁板部57が、第1上板部39および第2上板部43に第2平壁板部58が、第4湾曲板部40に第4湾曲壁板部59が、第5湾曲板部41に第5湾曲壁板部60が、第6湾曲板部42に第6湾曲壁板部61が、それぞれ隙間なく接合させられる。なお、上記した各部の接合は、例えばミグロウ付け溶接で行われることになる。
The
上記のようにしてメインパネル26の両端部をサイドパネル29で閉塞して構成されるエアバッグ本体30は、メインパネル26の第1上板部39および第2上板部43と、底板部35とを近接させる方向に全体が折り畳まれるように押圧されて塑性変形させられる(図3(c)に示す状態)。
The airbag
図4に示すように、取付ブラケット32には、インフレータ33を一部収納状態で保持するため上面から半円筒状に凹み下面から半円筒状に突出する収容部75が形成されている。取付ブラケット32は、その収容部75とエアバッグ本体30の収容部44とで間にインフレータ33を収容した状態でエアバッグ本体30のメインパネル26の底板部35の外面に接合される。この取付ブラケット32には、取り付けられたエアバッグ本体30のベントホール49からの排気および揺動板部48の揺動を阻害しないように、ベントホール49および揺動板部48よりも広い範囲で開口する図示略の開口部が形成されている。
As shown in FIG. 4, the mounting
このようにして、エアバッグ本体30にインフレータ33および取付ブラケット32が取り付けられ、また、取付ブラケット32およびエアバッグ本体30の一端側が若干折り曲げられ、さらに、防水性のカバー77で上側が被覆されてエアバッグモジュール11が形成される。このエアバッグモジュール11は、図2に示すように、シートクッション15のシートパン22の上側の所定位置に、長さ方向を車幅方向に沿わせ且つ前上がりに傾斜した状態で固定され、その上側がクッションパッド23で覆われる。このとき、シートパン22の開口部24がエアバッグ本体30のベントホール49からの排気および揺動板部48の揺動を阻害しないように、ベントホール49および揺動板部48よりも広い範囲で開口している。
In this way, the
以上のエアバッグモジュール11においては、車両衝突時に例えば所定以上の重力加速度が検出される等の展開条件が整うとインフレータ33が点火し、折り畳まれた状態にあったエアバッグ本体30がインフレータ33が発生するガスで、図2に二点鎖線で示すように上方やや斜め後ろにカバー77を破って膨張し、クッションパッド23を上方に押圧する。すると、クッションパッド23の中間位置が上側に膨出し膨出部23aを形成することになって、座席12に着座しシートベルトを装着した状態にある乗員の腰下を前側から抑えて腰の前方移動を規制することになる。このとき、インフレータ33のガス発生終了後に乗員の腰下から大きな荷重がエアバッグ本体30に加わると、例えば図8に示すように、エアバッグ本体30が変形して乗員の腰下から加わる荷重を吸収する。このとき、エアバッグ本体30内のガスがベントホール49から抜けることになるが、乗員からの荷重によっては、ベントホール49から抜けが追従できず、エアバッグ本体30の内圧が高くなり過ぎる可能性があるが、そのときには、高まる内圧によって揺動板部48が外側に内圧に応じた角度で揺動変形してベントホール49が開口量を拡大してガスを大流量で排出することになる。
In the
以上に述べた参考技術によれば、エアバッグ本体30の底板部35に形成されたベントホール49が、エアバッグ本体30の内圧上昇によって外側へ変形する揺動板部48の変形で開口量を変更可能に設けられているため、エアバッグ本体30の内圧の変化に対してベントホール49を詳細に制御することができる。つまり、上記したようにエアバッグ本体30が変形して乗員の腰下から加わる荷重を吸収する際に、荷重が低く内圧がそれほど高くない状態では、二股形状のスリットからなるベントホール49がエアバッグ本体30からそのままの状態でガスを排出することになり、荷重が高く内圧が高くなると、ベントホール49の内側に画成された変形容易な揺動板部48がベントホール49の基端部側を中心として変形することで開口量を大きくして流体の排出量を多くする。このように、ベントホール49の形状を工夫するという簡素な構成で、エアバッグ本体30の内圧の変化に対してベントホール49を詳細に制御できることになる。
According to the reference technique described above, the
ここで、例えば、揺動板部48の基端部を覆うように図示略の補強板を底板部35の上面および下面のうちの少なくともいずれか一方に接合してヒンジポイントである基端部の強度を変更することで、揺動板部48の揺動角度つまりベントホール49の開度を制御したりすることができる。
Here, for example, a reinforcing plate (not shown) is joined to at least one of the upper surface and the lower surface of the
なお、以上の参考技術において、ベントホール49は、一端部側がつながり他端部側が離間する二股形状であれば、種々の変形例を適用可能である。例えば、図9(a)に示す上記したベントホール49に対して、図9(b)に示すように内側の縁部46と外側の縁部47との幅を広くしたり、逆に狭くしても良い。また、図9(c)に示すように、ベントホール49を、内側の縁部46が三つの直線部46d,46e,46fが隣り合うもの同士垂直をなして繋がるコ字状をなすとともに、外側の縁部も三つの直線部47d,47e,47fが隣り合うもの同士垂直をなして繋がるコ字状をなし、全体としてコ字状をなす対称形状のものとしても良い。さらに、図9(d)に示すように、ベントホール49を、内側の縁部46が三つの直線部46d,46e,46fが隣り合うもの同士垂直をなして繋がるコ字状をなすとともに、外側の縁部47が半円部47aと半円部47aの端部に繋がる一対の平行な直線部47b,47cとからなるU字状をなし、全体として略U字状の対称形状とされたものとしても良い。加えて、図9(e)に示すように、ベントホール49を、内側の縁部46が二つの直線部46g,46hが鋭角をなして繋がるV字状をなすとともに、外側の縁部47が三つの直線部47d,47e,47fが隣り合うもの同士垂直をなして繋がるコ字状をなし、全体としてコ字状の対称形状とされたものとしても良い。さらに、図9(f)に示すように、ベントホール49を、内側の縁部46が三つの直線部46d,46e,46fが隣り合うもの同士垂直をなして繋がるコ字状をなすとともに、外側の縁部47が半円部47aと半円部47aの端部に繋がる一対の平行な直線部47b,47cとからなるU字状をなし、全体として略U字状の対称形状とされ、しかも外側の縁部47の半円部47aと内側の縁部46の中央の直線部46eとの間隔を広くしたものとしても良い。
In the reference technique described above, various modifications can be applied to the
さらには、図10(a)に示すように、ベントホール49の中間所定位置で内側の縁部46と外側の縁部47とを連結部84で連結するとともに、エアバッグ本体30の内圧で連結部84を機械的に破断させて揺動板部48を揺動させるようにしても良い。図10(a)は、図9(d)のベントホール49に連結部84を設ける例を図示したが、他のベントホール49にも連結部84を設けることが可能である。また、図10(b)に示すように、ベントホール49を、外側の縁部が半円部47aと半円部47aの端部に繋がる一対の平行な直線部47b,47cとからなるU字状をなすとともに、内側の縁部46が二つの直線部46i,46jが隣り合うもの同士が垂直をなして繋がり、一方の直線部46jが円弧部46kを介してさらに直線部46lに繋がる略コ字状をなし、全体として略U字状の非対称形状とされたものとしても良い。さらに、図10(c)に示すように、ベントホール49を、外側の縁部47が半円部47aと半円部47aの端部に繋がる一対の平行な直線部47b,47cとからなるU字状をなすとともに、内側の縁部46が直線部46mと円弧部46nと直線部46mに対し傾斜する直線部46oとを有する形状をなし、全体として略U字状の非対称形状とされたものとしても良い。その他、種々の変更が可能である。
Further, as shown in FIG. 10A, the
次に、本発明の第1実施形態のエアバッグ装置を主に図11および図12を参照して以下に参考技術との相違部分を中心に説明する。なお、参考技術と同様の部分には同一の符号を付しその説明は略す。 Next will be described focusing on differences from the reference technology to the following reference to the air bag device mainly 11 and 12 of the first embodiment of the present invention. In addition, the same code | symbol is attached | subjected to the part similar to a reference technique, and the description is abbreviate | omitted.
第1実施形態においては、エアバッグ本体30の取付ブラケット32の図示略の開口部の内側であってシートパン22の開口部24の内側範囲となる底板部35の位置に、図11(a)に示すように、エアバッグ本体30の内側に突出する略円錐台状の円錐台部90が形成されている。この円錐台部90は、底板部35から上側ほど細くなるように突出するテーパ部(斜面)91と、このテーパ部91の上端部を閉塞させる、底板部35と平行な頂板部92とを有している。そして、テーパ部91に等間隔で複数の矩形状のベントホール(通気孔)94が形成されており、これらベントホール94は、エアバッグ本体30の内外方向(内から外への方向)の向きが内向き(集束方向)となっている。
In the first embodiment, at the position of the
上記した円錐台部90は、テーパ部91が底板部35よりも薄肉とされることで変形容易とされており、その結果、上記のようにエアバッグ本体30の内側に突出する状態から、エアバッグ本体30の内圧上昇によって、図11(b)に示すように、反転(いわゆるバックリング)して、エアバッグ本体30の外側(下側)に突出する状態になることが可能となっている。円錐台部90がエアバッグ本体30の外側に突出した状態で、各ベントホール94のエアバッグ本体30の内外方向の向きが外向き(放射方向)となる。その結果、テーパ部91に等間隔で形成されたベントホール94からバランス良く放射状にガスを排出できる。つまり、ベントホール94は、エアバッグ本体30の内圧上昇によって外側へ変形する円錐台部90の変形で向きが変更可能となっている。
The aforementioned
以上に述べた第1実施形態によれば、エアバッグ本体30の底部の円錐台部90に形成されたベントホール94が、エアバッグ本体30の内圧上昇によって外側へ突出変形する円錐台部90の変形で向きを変更可能に設けられているため、エアバッグ本体30の内圧の変化に対してベントホール94を詳細に制御することができる。つまり、内圧がそれほど高くない状態では、エアバッグ本体30の内側に突出する円錐台部90のテーパ部91からベントホール94が円錐台部90内に内向きつまり互いに排気に抵抗となる状態でガスを排出することになり、さらに内圧が高くなると、円錐台部90がエアバッグ本体30の外側に突出することでベントホール94は外向きつまり互いに排気に抵抗とならず抵抗が小さく抑えられた状態でガスを多く排出させることになる。したがって、簡素な構成で、エアバッグ本体30の内圧の変化に対してベントホール94を詳細に制御できることになる。さらに、インフレータ33がガスを発生させる初期にはアスピレーション効果によってベントホール94から外気がエアバッグ本体30内に導入されてガス量を稼ぐことになるが、その際に、エアバッグ本体30の内側に突出する円錐台部90のベントホール94は外向きつまり互いに吸気に抵抗とならず抵抗が小さく抑えられた状態で外気を多く導入させることができてエアバッグ本体30を即座に膨張させることができる。また、内圧が上昇して円錐台部90がエアバッグ本体30の外側に突出すると、エアバッグ本体30内の容積が急激に拡大することになり、エアバッグ本体30内の圧力を急速に低下させることができる。
According to the first embodiment described above, the
なお、ベントホール94の数や大きさ、円錐台部90の径、幅等を変更することで通気量を制御することができ、バックリングの作動圧を任意圧に設定することができる。また、例えば、図12(a),(b)に示すように、ベントホール94をテーパ部91から底板部35にかけて開口するように形成しても良い。さらには、図示は略すが、ベントホール94をテーパ部91から頂板部92にかけて開口するように形成しても良く、ベントホール94を底板部35からテーパ部91、さらには頂板部92にかけて開口するように形成しても良い。
The amount of ventilation can be controlled by changing the number and size of the vent holes 94, the diameter and width of the
なお、上記した第1実施形態では、図示は略すが、インフレータ33を駆動するためのエアバッグ制御部が、各座席12に設けられたエアバッグモジュール11の各インフレータ33のそれぞれの駆動条件に、シートベルトのバックルに設けられた着脱センサから出力されるシートベルト着脱検出信号で判断される、対応する座席12用のシートベルトがバックルに装着状態にあることを含んでいる。つまり、シートベルトが装着されていればエアバッグモジュール11のエアバッグ本体30の展開が許容され、シートベルトが装着されていなければエアバッグ本体30の展開が禁止されることになる。同様に、エアバッグモジュール11のエアバッグ本体30の展開を、シートベルトの装着時に作動が許容されシートベルトの未装着時に作動が禁止されるシートベルトプリテンショナと連動させても良い。
In the first embodiment described above, although not shown in the drawings, the airbag control unit for driving the
さらに、シートクッション15内やシートレール13に設けられる乗員検出装置からの乗員の体格判定信号や着座位置信号などから乗員の体格および着座位置を判定し、その結果に基づいてエアバッグモジュール11を上下・前後・左右のうちの少なくともいずれか一の方向に移動させるように構成しても良い。
加えて、エアバッグ本体30を金属以外の可塑性材料である樹脂で形成しても良く、メインパネル26およびサイドパネル29のうちの一方を金属、他方を樹脂で形成しても良い。
Furthermore, the occupant's physique and seating position are determined from the occupant's physique determination signal and the seating position signal from the occupant detection device provided in the
In addition, the
11 エアバッグモジュール(エアバッグ装置)
12 座席
15 シートクッション(座部)
30 エアバッグ本体(膨脹部)
33 インフレータ
48 揺動板部(易変形部)
49,94 ベントホール(通気孔)
90 円錐台部(易変形部)
11 Airbag module (airbag device)
12
30 Airbag body (inflatable part)
33
49,94 Vent hole
90 Frustum part (easy deformation part)
Claims (1)
前記通気孔は、前記膨脹部の内圧上昇によって外側へ変形する易変形部の変形で向きが変更可能に設けられており、
前記易変形部は、前記膨脹部の内側に突出する円錐台状に形成されており、
前記易変形部の斜面に向きが集束方向となるよう前記通気孔が形成されていて、前記膨脹部の内圧上昇によって前記易変形部が前記膨脹部の外側に突出することで前記通気孔の向きを放射方向へと変更することを特徴とするエアバッグ装置。 An airbag device having an inflatable portion provided in a seat portion of a vehicle seat and inflated upward by a fluid generated by an inflator at the time of a vehicle collision and having a vent hole constantly communicating with the outside at a bottom portion,
The vent hole is provided so that the direction can be changed by deformation of the easily deformable portion that deforms outward due to an increase in internal pressure of the expansion portion,
The deformable portion is formed in a circular truncated cone shape that protrudes on the inside of the expansion portion,
The vent hole is formed so that the direction of the inclined surface of the easily deformable portion is a converging direction, and the easily deformable portion protrudes to the outside of the expandable portion due to an increase in internal pressure of the expandable portion, whereby the direction of the vent hole The airbag device is characterized in that the air bag is changed in the radial direction.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005331230A JP4509915B2 (en) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | Airbag device |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005331230A JP4509915B2 (en) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | Airbag device |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007137158A JP2007137158A (en) | 2007-06-07 |
JP4509915B2 true JP4509915B2 (en) | 2010-07-21 |
Family
ID=38200558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005331230A Expired - Fee Related JP4509915B2 (en) | 2005-11-16 | 2005-11-16 | Airbag device |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4509915B2 (en) |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4835048U (en) * | 1971-09-02 | 1973-04-26 | ||
JPH0413583B2 (en) * | 1982-02-10 | 1992-03-10 | E & D Kk | |
JPH061033U (en) * | 1992-06-05 | 1994-01-11 | 株式会社東海理化電機製作所 | Vent hole structure of airbag bag |
JP2002059803A (en) * | 2000-08-18 | 2002-02-26 | Takata Corp | Air bag |
JP2003517966A (en) * | 1999-12-21 | 2003-06-03 | オートリブ デベロップメント アクテボラゲット | Vehicle seat |
JP2005297582A (en) * | 2002-09-12 | 2005-10-27 | Autoliv Japan Ltd | Inflator bag for occupant restraint device and method of manufacturing the same |
-
2005
- 2005-11-16 JP JP2005331230A patent/JP4509915B2/en not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4835048U (en) * | 1971-09-02 | 1973-04-26 | ||
JPH0413583B2 (en) * | 1982-02-10 | 1992-03-10 | E & D Kk | |
JPH061033U (en) * | 1992-06-05 | 1994-01-11 | 株式会社東海理化電機製作所 | Vent hole structure of airbag bag |
JP2003517966A (en) * | 1999-12-21 | 2003-06-03 | オートリブ デベロップメント アクテボラゲット | Vehicle seat |
JP2002059803A (en) * | 2000-08-18 | 2002-02-26 | Takata Corp | Air bag |
JP2005297582A (en) * | 2002-09-12 | 2005-10-27 | Autoliv Japan Ltd | Inflator bag for occupant restraint device and method of manufacturing the same |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007137158A (en) | 2007-06-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9796349B2 (en) | Wrap-around airbag device | |
JP4434193B2 (en) | Side airbag device for vehicle | |
US7946616B2 (en) | Side airbag apparatus | |
US6971664B2 (en) | Passenger-side airbag apparatus | |
JP4245590B2 (en) | How to fold a passenger airbag | |
JP4875512B2 (en) | Airbag device for passenger seat | |
US20110285119A1 (en) | Side airbag system and method of manufacturing side airbag | |
JP2006069529A (en) | Dual chamber airbag | |
JP5491332B2 (en) | Passenger airbag | |
JP6866826B2 (en) | Rear seat side airbag device | |
JPH07315156A (en) | Method and device for inflating occupant restraint device for vehicle | |
JP2009018715A (en) | Side airbag device | |
JP2001213265A (en) | Air bag system | |
JP4678343B2 (en) | Airbag device for vehicle | |
JP6350798B2 (en) | Side airbag device for vehicle | |
JP4509915B2 (en) | Airbag device | |
JP4781699B2 (en) | Airbag device for vehicle | |
JP4536644B2 (en) | Airbag device | |
JP6953849B2 (en) | Rear seat airbag device | |
JP2006297997A (en) | Headrest and active headrest device | |
EP1867530A1 (en) | Side airbag apparatus, motor vehicle seat, and gas distributor of inflator | |
JP6926771B2 (en) | Leg airbags and automobiles | |
JP2010241192A (en) | Side airbag device for vehicle | |
JP2011063112A (en) | Airbag device | |
JP7494049B2 (en) | Airbag and airbag device |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20071129 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20090713 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090721 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090826 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20100216 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20100318 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20100420 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20100428 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |