JP4508105B2 - 静電噴霧装置 - Google Patents

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本発明は、高分子物質溶液の静電噴霧装置に関するものである。
静電気を利用した静電噴霧(エレクトロスピニング)は様々な利用方法があるが、塗料の厚みの均一性など、仕上がりの良さが強く求められる自動車の車体の吹き付け塗装が良く知られている。この静電噴霧の原理を使って直径が数ナノメートルから数10ナノメートルのサイズのである繊維、いわゆるナノファイバーと呼ばれる繊維から成るフィルターや布、膜、すなわちナノファイバー繊維で出来た不織布を生成することが可能である。従来の不織布の工法の一つである「溶融法」でもフィルターは製作できるが、その従来工法では数10マイクロメートルサイズの径の繊維のフィルターが主流で、数100ナノメートルサイズのものを作るのが限界である。
原料はポリエステル、ポリアミドなどに代表される合成高分子が代表的な材料で、それらを必要に応じてトルエンなど有機溶剤を溶媒にして、液状にする。
図3を用いて、静電噴霧の基本概要を説明する。溶液2が、噴霧すべき材料であり、噴霧する噴霧口であるノズル1には、ガラス管やステンレス管が使われる。このノズル1は、静電噴霧を行う装置において、そのナノファイバー繊維にて生成される不織布の性能、すなわち、繊維の太さ、膜の厚みの均一性などを左右する最も重要な部位のひとつである。ナノファイバー繊維を静電噴霧にて生成する場合、基本的な工程として、前述のように、材料である高分子を有機溶剤を溶媒として用いて溶液2にし、ノズル1に充填させる。図3はノズルがガラス管の場合である、ノズル内部に白金線3などを通して、高圧電源6より電圧をかけると、電荷は先端に集中する性質からノズル先端部分に集中し、その電荷の反発力が液体の表面張力を超えると、材料の溶液2が霧状4になり、電荷を帯びた材料がコレクタ8に向かい、サブストレート5に捕集(積層)される。ノズル1の外形は、円柱でも先の部分を円錐のように絞ってもよい。ただし、通常は円柱よりも先端の方を絞った円錐形のほうが材料の溶液が液垂れしにくいので、取り扱いがしやすい。噴霧口となるノズル先端部分の内径が大きすぎると、重力が表面張力に打ち勝って、材料の溶液が液垂をするので、先端の噴霧口の内径は、数10マイクロメートル〜大きくとも数ミリメートルが限度である。
ナノファイバー繊維で出来た不織布を静電噴霧にて作る時、噴霧口となるノズルが1本だけの場合、数平方センチメートルから数10平方センチメートルの面積の小さな不織布しか出来ない。その理由は、大きくともせいぜい数ミリメートル、通常は1ミリメートルに満たない噴霧口の内径のノズルから噴霧されるものが、広がる範囲がその程度であるからである。ノズルを平面的に動かしたり、ノズル1の対向側であるサブストレート5を同じく平面的に動かす機構を装置に持たせることで、大きな面積のフィルタは生成可能であるが、根本的に噴霧速度が変わるわけでもないので、当然、単位時間当りの生産性では変わらないにもかかわらず、装置そのものが複雑で高価なものになり、こういった方法は実験などに限られる。
従って、静電噴霧を使った工法での量産性を考えると、複数のノズルから噴霧させることが必要である。しかし、複数のノズルを使用する場合、隣接するノズル同士の電荷の干渉や反発などの影響のためなどで静電噴霧の状態が安定しなかったり、配置されたノズルの一部または大部分から静電噴霧が行えない場合があり、実用化、量産化のためにはこの複数のノズルでも安定して静電噴霧を行わせることが必要である。
そのために特開2002−201559号に開示されるように電荷分配版と呼ばれる、電荷の干渉や反発を抑えるための機構が考えられているが、その分配版の位置は静電噴霧のために加える電圧の大きさによって、変更せねばならない。
また特開平8−153669号に開示されるように噴霧口からサブストレートの間に電極を設ける方式は、その電極が静電噴霧されるものによって、表面が覆われることでその効果が徐々に薄れるので、長時間に亘る静電噴霧、すなわち量産向けではないと思われる。
特開2002−201559号公報 特開平8−153669号公報
合成高分子を原料として静電噴霧(エレクトロスピニング)の工法で、不織布の生成を行う場合、量産性、生産性の観点から、噴霧口となるノズルが1本である構成では、生成されるものが数センチメートル角の小片である。繊維メーカやフィルム原反メーカにて、従来の工法で生産されている不織布やフィルムと同様に幅100センチメートル、またはそれに準ずる大きさのものを作る場合、複数のノズルを格子状に配置し噴霧を行なわせる必要がある。
しかしながら、従来装置では、静電噴霧を行う場合、ノズルの先端に電荷が集中し、複数のノズルの場合、隣接するノズル同士の電荷が干渉や反発するため、円滑な静電噴霧が行われない場合がある。複数本でも、隣接するノズル同士がお互い充分な間隔を持っていれば、電荷の影響は緩和され、静電噴霧を行なうことが出来る。しかし、それには、装置の単位面積の生産性の問題や、何よりノズルの間隔を離し過ぎると、積層されない部分が発生し、不織布が1枚にならず細切れになるので、ノズル同士の間隔は短くする必要がある。従って、ノズル同士の間隔は、静電噴霧の安定性と生産性の面で矛盾したことになり、複数ノズルの構成での量産装置実現は困難であるという課題を有していた。
本発明は、従来の課題を解決するもので、複数ノズルの構成でも円滑に静電噴霧が行える装置を提供することを目的としている。
従来の課題を解決するために、本発明の静電噴霧装置は、噴霧材料の溶液を静電帯電させて対象物の基板表面に付着させる静電噴霧装置において、前記基板と所定の距離をおいて配置される内部に電極線を有する複数のノズルと、当該電極線に所定の高電圧を印加して前記噴霧材料の溶液を静電噴霧するための高圧電源と、前記複数のノズル先端部と前記基板の間に荷電粒子を吸引するためのアース電位に接続される第1のコレクタと、前記第1のコレクタとで前記基板を介挿して荷電粒子を吸引するためのアース電位に接続される第2のコレクタと、を備え、前記第1のコレクタは、前記複数の全てのノズルから静電噴霧が開始されると第1のコレクタを除去することを特徴としたものである。
複数ノズルを使用しても、隣接するノズル同士の間隔を水平方向位置を変えることなく、静電噴霧すべき対象物に対するノズル高さ方向を変えることにより、電荷の干渉や反発を緩和し、更に、ノズルに印加する電圧をかけるタイミングに時間差を持たせることで、円滑に静電噴霧する静電噴霧装置を実現できる。
以下に、本発明の静電噴霧装置の実施の形態を図面とともに詳細に説明する。
量産をして世の中に供給するためには、現在の繊維メーカーや有機フィルムメーカーの原反製品と同様に幅を1メートル以上でロールにての生産、またはそれに準じた大きさでの生産が必要である。そのためノズルを複数本使用する装置が必要となる。その複数本の構成も1本×複数本のような構成もあるが、量産性の見地からすると複数本×複数本の格子配置の構成にするほうが好ましい。
ノズル1本で静電噴霧を行うことは、一般的に行われていることであり、噴霧する材料、印加する電圧、静電噴霧の距離など基本的な条件さえ整えれば、さほど難しいことではない。しかし、ノズルを複数本×複数本の格子状に配列した場合、1本のノズルではうまく静電噴霧した条件を合わせたとしても、うまく静電噴霧が行えない場合がある。その原因は、隣接するノズル同士の電荷の干渉や反発、及び、ノズルからすでに静電噴霧された電荷を帯びた溶液の粒と、これから静電噴霧されようとするノズル先端における溶液が帯びた電荷の干渉や反発が原因である。このように、隣接するノズル同士の電荷の干渉や反発が原因で静電噴霧が行えない場合は、お互いの電荷の干渉や反発を受けないところまで、静電噴霧のため印加する電圧を下げるか、隣接するノズル同士の間隔を拡げるかの方法を取らざるを得ない。
先ず、電圧を下げる方法であるが、電圧を下げ過ぎてしまうと、ノズル先端の溶液の表面張力に電荷の反発力が打ち勝てないで、静電噴霧を開始することが出来ず、本末転倒になることになる。うまく電圧を下げても静電噴霧が出来る場合もまれにあるが、印加する電圧、すなわち電荷の量と比例関係にある噴霧速度は落ちることになり、複数本×複数本の構成を選ぶ理由である生産性が損なわれることになる。
クーロンの法則から、電荷の反発や干渉を緩和するために、電圧を下げる試み以外に距離を離すという手段がある。つまり、隣接するノズル同士の間隔を、電荷の干渉や反発が緩和されるまで拡げるということである。電荷の干渉や反発のことだけを考えると、隣接するノズル間の間隔は大きいほど良い。電荷の干渉や反発の強さは距離の二乗に反比例するというクーロン力に従うからである。
例えば、ポリウレタンでナノファイバー繊維で出来た不織布を作る場合、数10キロボルトの電圧を加えると、湿度にもよるが、ノズルの間隔は30ミリメートル程度確保しないとお互いの電荷の干渉や反発から逃れられないため、円滑な静電噴霧が行えない。しかしながら、この場合、各々の隣接するノズル間の間隔を拡げ過ぎると、静電噴霧にて積層されるナノファイバー繊維で出来た不織布の厚みに均一性が得られないため、25ミリメートル以下にする必要があり、静電噴霧の安定性と不織布の均一性において、隣接するノズル同士の間隔(距離)の決定は矛盾した面を持つ。
不織布の厚みに隣接するノズル同士の間隔が関係する理由は、上記に述べたように1本のノズルを使用して不織布を積層できる範囲は数センチ角であるので、ノズルの間隔を拡げ過ぎると、繊維が積層されている部分とされない部分に別れる、その結果、不織布の厚みに均一性が得られないこともあるし、離れ離れの小片で1枚の不織布にならないことがあるからである。
隣接するノズル同士の間隔を大きく出来ないという理由は、上記の均一性の問題もあるが、さらに、装置の単位面積当たりの生産性がある。何故ならば、ノズルの間隔が倍になると単位面積あたりに設置できるノズルの数は単純に4分の1になり、単位時間で同じ生産量を確保するために装置は4倍の大きさを持つことになるからである。
複数のノズルを持つ従来の装置においては、コレクタ面8に対するノズルの距離、すなわち噴霧距離は一定に揃えてあり、各々のノズル同士の距離というのは、従来の装置では平面上のことだけのことであり、各々のノズルのX、Y座標の位置関係を調整するものである。本発明では、更に、格子状に配置するノズルのZ軸、すなわち高さ方向を利用する。
「電荷は先端部分に集中する」という性質に従い、ノズル1に加えられる電圧によって生じる電荷は、ノズルの先端に集中する。つまり、電荷の干渉や反発を緩和するために、ノズル同士の間隔を拡げるという表現でなく、隣接するノズルの先端同士の間隔を拡げるという表現のほうが正しい。前述のように隣接するノズルの水平方向の間隔は生成する不織布の膜厚の関係で余り広く拡げることは出来ないが、隣接するノズルの高さ方向、すなわちコレクタ8からノズル先端までの距離を変えることによって、ノズル先端同士の間隔を拡げる方法を採用することにより多ノズルの静電噴霧を円滑にするものである。そうすることで、隣接するノズルの先端の間隔を拡げ、電荷の干渉や反発を緩和する。例えば、平面上で25ミリメートルの間隔で配置されているノズル先端のコレクタからの距離を17ミリメートル変えると、ノズル先端同士の距離は30ミリメートル強となる。
平面上でのノズルの距離を変えないで、高さ方向だけを変えるので、単位面積当りのノズルの本数は変わらないので、装置の単位面積当りの生産性は変わらない。また、不織布の厚みの均一性も、X、Y座標での距離を変えないことで保持される。
図1において、具体的には取り付けるノズル1の高さ、即ち、噴霧距離を変える方法、構成を説明する。本数が少ない場合は、シンプルにノズルを取り付けるホルダ13にてノズルを挟持して保持する位置を上下方向に調整する。本数が多い場合は、メンテナンス時にノズル保持位置を調整するのが大変であるので、装置にノズル1をZ方向に動かす駆動部14やアクチュエータ15を持たせる方法を用い、ノズル先端とコレクタまでの距離を変える機構の構成とする。
しかし、すべてのノズルに対してコレクタからの距離を1本ごとに変えるのは、本数が多い場合、管理が難しく、また、不可能である。何故ならば、高さ方向で直列的に10ミリメートル変える場合、100本のノズルであると一番コレクタからの距離が近いものと遠いものとでは10ミリメートル×(100−1)で1メートル弱も離れてしまい、静電噴霧距離はせいぜい100数十ミリメートルでないと、噴霧された材料の溶液4に帯びる電荷をコレクタ8で引くことが出来ないからである。
そのために、サブストレート5からの高さでノズルをブロックわけする。ノズルは、複数本×複数本の格子状に並んでおり、隣接するノズルの高さを変え、先端同士の距離を確保すれば良いので、すべてのノズルを別々の高さにする必要は必ずしもない。格子と考えると図2(A)のように、ブロックは最小で4つの高さ分けで済む。
図2(A)でノズルの高さを説明する。隣接するノズルの先端同士の高さ方向での距離を、例えば10ミリメートルとすれば、1の番号を振ったノズルをコレクタとの距離を一番近いものとする場合、2の番号を振った箇所のノズルは1のノズルより10ミリメートル高くする。3の番号を振った箇所のノズルは2の番号のノズルより、10ミリメートル高くする。4の番号を振った箇所のノズルも同様に3の番号を振った箇所のノズルより10ミリメートル高くする。このことによって、隣接するノズル同士が同じ高さにはならないように配置が出来るので、本数が多くなっても、一番コレクタからの距離が近いものと遠いものとでは高さの差異は、10ミリメートル×(4−1)で30ミリメートルの差だけで済むことになる。
しかし、この高さ方向で隣接するノズル同士の間隔を大きくする方法だけでは、電荷の干渉や反発を緩和し切れず、円滑な静電噴霧を行えない場合は、4つのブロックに分けたノズル群ごとに印加する電圧のための回路を分ける。その上で、タイマー11などを用いて、電圧を印加するタイミングを操作するようにする。つまり、電圧印加開始に時間差をつけるわけである。例えば、前述の図2で1の番号を振ったノズル群に最初に電圧印加を開始し、次に2の番号を振ったノズル群に電圧印加をし、同様に3、4の番号を振ったノズル群に次々と電圧を印加する。その電圧印加のインターバルは、静電噴霧は瞬時に始まるので1秒〜数秒程度で良い。
静電噴霧の開始に必要な電圧V1と、すでに静電噴霧が始まった状態で電圧を下げると静電噴霧が止まる電圧V2には、数10パーセント以上の差があることがある。静電噴霧開始に必要な電圧を、一旦静電噴霧が開始されると、その電圧を数パーセント下げても静電噴霧は止まらない。これを利用して、前述の4つにブロック分けをしたノズル群への電圧印加開始時間に時間差を設ける操作に加えて以下のようにして印加電圧を減少させることができる。これは、電圧を下げることにより、電荷の干渉や反発を緩和させるためである。サブストレート(基板)5に1番目に遠いノズルのブロックに電圧を印加して静電噴霧を開始させ、安定した状態で、その電圧を静電噴霧が止まらないまで下げる。その次に、サブストレート5から2番目に遠いノズルのブロックに電圧を加えて静電噴霧を開始させ、同じく、安定した状態で、その電圧を静電噴霧が止まらないまで下げる。順次、その順番でサブストレート5から3番目と最後にサブストレート5から最も近いブロックへと同じ操作をする。
この順次に電圧を加える操作において、サブストレート5と噴霧口であるノズルとの間に、接地されたアルミホイルなどの導電性の高い金属板12のものを挿入することで、噴霧された電荷がサブストレート5よりも引かれやすく、通常の静電噴霧における電圧よりさらに下げる効果がある。
4つのブロック、つまりすべてのノズルから静電噴霧が始まった状態で、挿入していた金属板12を排除する。そして、すべてのブロックに付与する電圧を一様に上げることで、静電噴霧の速度を上げる。
高さでのノズルのブロック分けは、電荷の干渉や反発から逃げる方法である。言い換えれば、干渉や反発からの逃げ道を電荷のために作るということである。この方法で、図2(A)で示したノズルのブロック分けの他に、図2(B)で示すように列ごとに高さでブロック分けをすることも出来る。その場合、図1で示すように静電噴霧された電荷同士が、同じ極であるので反発をし、その反発から逃れるために、電荷の無い方向や電荷が少ない方向に向かう。そのため、コレクタに対して真下に向かわず、噴霧方向が、図1のように角度9のように斜めになる場合がある。その角度は、印加する電圧すなわち電荷の量によって変化をするが、ほぼ45度が限界で、それ以上になるような電圧を印加するとお互いの電荷の反発によって静電噴霧が止まる。
このように噴霧方向が傾斜する場合であって、1本のノズルのように噴霧口に対して垂直にサブストレートを配置する必要がある場合は、アクチュエータ16をその駆動部10を利用して上下させる。即ち、駆動部10を回転させてアクチュエータ16を上下に移動させる。そして、そのアクチュエータ16は保持部18によって、支点19にて支えられるサブストレートの保持板17につながっており、上下量によって保持板17の角度が変えられる。保持板17はサブストレートと同じくポリカーボネートのような絶縁材料であり、サブストレートを支える役目のものである。その機構によって噴霧角度9に合わせて、サブストレート保持板17、すなわちサブストレート5の角度を噴霧方向角度9に対して垂直に合わせるという調整を行う。
本発明における静電噴霧装置は、複数ノズルの構成においても、数ナノメートル〜数10ナノメートルのナノファイバー繊維で出来た不織布やフィルターが量産出来るようになり、従来のフィルターの役割はカバーすることはもちろん、従来のフィルターでは除去の出来なかった粉塵や菌、例えば炭素菌などもふるい分けることが出来る。また、「除去」だけではなく「選別」と観点で数ナノメートルのふるいをかけることは不要物の除去に留まらず、ナノ粒子の取り出すことが出来る。例えば、ダイヤモンド砥粒などは数10ナノメートルの砥粒だけ選別できると、従来の研磨精度が二桁以上も改善される。またドラッグデリバリーということにもナノレベルでの「選別」は有望である。
加えて現在研究段階の「人工生体膜」など再生医療にも用いることが出来、この特殊な分野からも期待をされている。
本発明の実施例1における静電噴霧装置の構成を模式的に示す図 本発明の実施例1における静電噴霧装置のノズル配置を説明するための図 静電噴霧装置における静電噴霧の原理を説明するための図
符号の説明
1 ノズル
2 溶液にした材料
3 白金線
4 噴霧され、霧状になった材料
5 サブストレート(積層面となる基板)
6 高圧電源
7 グランド
8 コレクタ
9 静電噴霧の角度
10 サブストレート保持板の駆動部
11 電圧印加の開始に時間差を持たせるタイマー
12 アルミ箔などの金属プレート
13 ノズルの保持部
14 ノズルを上下させる駆動部
15 ノズルを上下させるアクチュエータ
16 サブストレート保持板を上下させるアクチュエータ
17 サブストレート保持板
18 サブストレート保持板の保持部
19 サブストレート保持板の支点部

Claims (2)

  1. 噴霧材料の溶液を静電帯電させて対象物の基板表面に付着させる静電噴霧装置において、
    前記基板と所定の距離をおいて配置される内部に電極線を有する複数のノズルと、
    当該電極線に所定の高電圧を印加して前記噴霧材料の溶液を静電噴霧するための高圧電源と、
    前記複数のノズル先端部と前記基板の間に荷電粒子を吸引するためのアース電位に接続される第1のコレクタと、
    前記第1のコレクタとで前記基板を介挿して荷電粒子を吸引するためのアース電位に接続される第2のコレクタと、
    を備え、
    前記第1のコレクタは、前記複数の全てのノズルから静電噴霧が開始されると第1のコレクタを除去することを特徴とする静電噴霧装置。
  2. 前記複数のノズルは格子状に配置され、前記基板からの距離が異なる隣接するノズルを集めてブロック化し、該ブロック内のノズルに対し基板からの距離に応じて印加する電圧のタイミングをずらして静電噴霧することを特徴とする請求項に記載の静電噴霧装置。
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