JP4507113B2 - プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、プラズマ発生装置及びプラズマ処理装置に関し、特に、真空チャンバの内部に任意の分布のプラズマを形成可能なプラズマ発生装置及びこれを備えたエッチング装置などのプラズマ処理装置に関する。
プラズマを利用したドライエッチング、アッシング、薄膜堆積あるいは表面改質などのプラズマ処理は、半導体製造装置や液晶ディスプレイ製造装置など、電子産業をはじめとした各種の産業分野において広く利用されている。
このようなプラズマ処理を行う装置の代表的なものして、マイクロ波によりプラズマを励起する「マイクロ波励起型」のプラズマ処理装置がある。
図12は、マイクロ波励起型プラズマ処理装置の構造を表す模式図である。この装置は、処理チャンバ102と、この処理チャンバ102の上面に設けられた平板状の誘電体板からなる透過窓104と、透過窓104の外側に設けられたスロットアンテナ106と、スロットアンテナ106にマイクロ波を導入するためのマイクロ波導波管108と、透過窓104の下方の処理空間110において半導体ウェーハなどの被処理物Wを載置して保持するためのステージ112と、を有する。
処理チャンバ102は図示しない真空排気系により形成される減圧雰囲気を維持可能であり、チャンバ102の側面には、処理空間110に処理ガスを導入するためのガス導入管114が接続されている。
たとえば、このプラズマ処理装置を用いて被処理物Wの表面にエッチング処理を施す際には、まず、被処理物Wが、その表面を上方に向けた状態でステージ112の上に載置される。次いで、図示しない真空排気系によって処理空間110内が減圧状態にされた後、この処理空間110に、ガス導入管114から処理ガスとしてのエッチングガスが導入される。その後、処理空間110内に処理ガスの雰囲気が形成された状態で、マイクロ波導波管108からスロットアンテナ106にマイクロ波が導入される。
ラジアルラインスロットアンテナ106に導入されたマイクロ波は、スロットアンテナ106の下面から透過窓104に向けて放射され、透過窓104を透過して処理空間110に放射される。この処理空間110に放射されたマイクロ波のエネルギーにより、処理空間110内に処理ガスのプラズマが形成される。こうして発生したプラズマ中の電子密度が透過窓104を透過して供給されるマイクロ波を遮蔽できる密度(カットオフ密度)以上になると、マイクロ波は透過窓104の下面から処理空間110内に一定距離(スキンデプス)dだけ入るまでの間に反射され、このマイクロ波の反射面とスロットアンテナ106の下面との間にはマイクロ波の定在波が形成される。
すると、上記マイクロ波の反射面がプラズマ励起面となって、このプラズマ励起面で安定なプラズマが励起されるようになる。このプラズマ励起面で励起された安定なプラズマにより形成された活性種や分解種などが拡散して、被処理物Wの表面に飛来することにより、エッチングなどのプラズマ処理が進行する。
ところで、被処理物Wとなる半導体ウェーハや液晶ディスプレイ用ガラス基板は、年々大面積化が進められているため、これらをプラズマ処理するために大面積にわたって密度が高く且つ均一なプラズマ発生装置が必要とされている。
また、複雑な立体形状を有する被処理物Wの表面を均一にプラズマ処理したり、あるいは、逆に、被処理物Wの一部のみをプラズマ処理したいような場合もある。
これらの要求に対して、図12に例示したような従来のプラズマ処理装置の場合、スロットアンテナ106から導入されるマイクロ波の分布を工夫することにより、処理空間110において形成されるプラズマの分布を最適化することが試みられている。
例えば、スロットアンテナ106として、その下面全域に多数のスロットを分布させた「ラジアルラインスロットアンテナ」が用いられる場合がある。これら多数のスロットを介して、マイクロ波導波管108から導入されたマイクロ波を放射することにより、処理空間110内にマイクロ波をほぼ均一に放射することができるから、処理ガスのプラズマを均一に発生させることができ、これにより被処理物Wの表面に均一なプラズマ処理を施すことができるはずである。
ところが、このようなプラズマ処理装置であっても、被処理物Wの表面を均一にプラズマ処理できない場合がある。たとえば、処理空間110内の圧力がおよそ40Pa(パスカル)以下に設定されている場合、処理チャンバ102の側壁付近では、プラズマ中の電子が拡散により失われ、これにより電子密度が低下してマイクロ波の遮蔽が不十分になる。そのため、マイクロ波の定在波が良好に形成されず、この部分で励起されるプラズマの密度が小さくなるおそれがある。その結果として、被処理物Wの中央部と比較して、被処理物Wの周縁部に入射するイオン電流が小さくなり、被処理物Wの表面に対するプラズマ処理に「むら」を生じてしまう。
また、このような問題を解決するために、特開2001−167900号公報においては、透過窓104の「厚み」や「誘電率」に分布を設けることにより均一なプラズマを形成することが提案されている。
しかし、これら従来のプラズマ処理装置は、いずれも、チャンバ102の壁面の一部を実質的に構成する透過窓104の近傍のスキンデプスdの範囲において形成されるプラズマを利用するという思想に立脚するものである。
高周波プラズマの場合、スキンデプスdはわずか数ミリメートルから数センチメートルに過ぎず、電子加速化は透過窓104のごく近傍でしか生じていない。従って、このプラズマにより形成される活性種、分解種、反応種などは、処理空間110を拡散して被処理物Wの表面に飛来するまでの間に、他の荷電粒子や反応種と再結合したり、不活性化するなどして、損失が生ずる。また、これら活性種などのうちでもライフタイムが短いものは、被処理物Wの表面に到達する前に、不活性化してしまう場合もある。
またさらに、これら従来のプラズマ処理装置の場合、プラズマは、透過窓すなわちチャンバの壁面の近傍でしか生成されず、プラズマから被処理物Wまでの距離が離れているために、局所的に強い分布のプラズマ処理を施したいような要求に応ずることも困難であった。
本発明はかかる課題の認識に基づいてなされたものであり、その目的は、従来とは異なる発想に基づき、被処理物のごく近傍において所望の強度分布のプラズマを形成することが可能なプラズマ発生装置及びこれを備えたプラズマ処理装置を提供することにある。
本発明の一態様によれば、
大気よりも減圧された雰囲気を維持可能な真空チャンバと、
前記チャンバの外側から内側にマイクロ波を導入するための透過窓と、
前記チャンバ内に設けられ、前記透過窓を介して導入されたマイクロ波を導波し前記チャンバ内において放出する誘電体の導波体と、
を備え、
前記導波体は、リング状に形成され、
前記透過窓は、形状、数、大きさ、配置関係からなる群より選ばれた少なくとも1つを調節することにより、前記マイクロ波を前記導波体の円周に沿った一方向に伝搬するように導入する方向性結合器としての作用を有し、
前記導波体の円周に沿って一方向に伝搬する前記マイクロ波が共振されて、
前記導波体から放出されたマイクロ波により前記導波体の周囲にマイクロ波を反射させる高密度のプラズマを生成可能としたことを特徴とするプラズマ発生装置が提供される。
本発明の他の一態様によれば、
大気よりも減圧された雰囲気を維持可能な真空チャンバと、
前記チャンバの内部に向けて突出して設けられ、前記チャンバの外側から導入されたマイクロ波を導波し前記チャンバ内において放出する誘電体の導波体と、
を備え、
前記導波体は、リング状に形成され、
前記導波体のマイクロ波が導入される部分は、形状、数、大きさ、配置関係からなる群より選ばれた少なくとも1つを調節することにより、前記マイクロ波を前記導波体の円周に沿った一方向に伝搬するように導入する方向性結合器としての作用を有し、
前記導波体の円周に沿って一方向に伝搬する前記マイクロ波が共振されて、
前記導波体から放出されたマイクロ波により前記導波体の周囲にマイクロ波を反射させる高密度のプラズマを生成可能としたことを特徴とするプラズマ発生装置が提供される。
また、本発明のさらに他の一態様によれば、
上記のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置を備え、
前記導波体から放出されたマイクロ波により生成されたプラズマによって被処理物のプラズマ処理を実施可能としたことを特徴とするプラズマ処理装置が提供される。
以上詳述したように、本発明によれば、透過窓を介して導入したマイクロ波を導波体により導波してチャンバ内の任意の場所に放出させプラズマを生成することができる。
従って、例えば、大面積で均一なプラズマを形成したり、逆に、局所的に強いプラズマを形成することも容易に実現できる。
その結果として、大面積の半導体ウェーハや液晶ディスプレイ用基板などに対して、均一且つ迅速にエッチング、アッシング、薄膜堆積、表面改質あるいはプラズマドーピングなどのプラズマ処理を実施することができ、あるいは、各種の被処理物に対して、局所的なプラズマ処理を実行することも可能となり、産業上のメリットは多大である。
以下、本発明の実施の形態について、具体例を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態にかかるプラズマ発生装置の要部基本構成を説明するための概念図である。
すなわち、本発明のプラズマ発生装置は、チャンバ2と、このチャンバ2のいずれかの壁面に設けられたマイクロ波透過窓4と、チャンバ2の内部に設けられマイクロ波Mを導波する導波体6と、を有する。後に詳述するように、透過窓4と導波体6は、一体として形成しても良いし、それぞれ別々に設けても良い。
チャンバ2は、排気口18を介して真空排気系により形成される減圧雰囲気を維持可能であり、またその内部に雰囲気ガスを導入するためのガス導入管14が接続されている。 また、後に詳述するように、このチャンバ2の内部に半導体ウェーハなどの被処理物を載置して保持するための図示しないステージを設けることにより、プラズマ処理装置を構成することもできる。
透過窓4は、後に詳述するように、例えばアルミナなどの誘電体により構成することができ、チャンバ2の気密を維持しつつ、外部から供給されるマイクロ波Mをチャンバ内に透過させる役割を有する。
導波体6は、透過窓4を介してチャンバ内に導入されたマイクロ波Mを導波し、放出する役割を有する。すなわち、マイクロ波Mは、図示しないマイクロ波導波管などを介して外部から供給され、透過窓4を透過して導波体6に導入される。透過窓4を介して導波体6の内部に励起されたマイクロ波は、導波体6の表面から漏出し、その表面近傍の空間において電子加速によりガスをイオン化させ、雰囲気ガスのプラズマPを生成する。
つまり、本発明によれば、透過窓4からチャンバ2内に導入されたマイクロ波Mを導波体6により導波してその表面から放出させることにより、チャンバ2の内部の任意の場所において、プラズマPを形成することが可能となる。つまり、導波体6の形状を工夫することにより、チャンバ2の内部に所望のプラズマ分布を形成することができる。
例えば、導波体6の形状を工夫して、透過窓4から被処理物Wまでマイクロ波を導波すれば、被処理物Wのごく近傍においてプラズマを生成し、極めて高い効率のプラズマ処理を施すことが可能となる。
また、導波体6の形状を工夫することにより、大面積に亘って均一且つ強力なプラズマを生成することも可能となり、または、被処理物の特定の部分のみを局部的にプラズマ処理することもできる。
ここで、導波体6の周囲に形成される高密度のプラズマは、マイクロ波Mをほとんど100%反射するので、マイクロ波にとって金属と同様の境界条件が形成される。つまり、導波体6の内部の電磁場は、それと同型の金属壁からなる導波管あるいは共振器の内部の電磁場と同様の空間分布を有する。従って、導波体6の内部の電磁場の空間分布は、このような金属壁の導波管あるいは共振器におけるものと近似して解析が可能である。
なお、図1に表した導波体6の形状は、あくまで概念的なものであり、後に詳述するように、その形状は必要とされるプラズマPの分布に応じて様々に変形することができる。
導波体6を構成する材料としては、マイクロ波Mを低損失に透過し、生成される雰囲気ガスのプラズマPに対して耐久性を有するものが望ましい。その材料としては、例えば、石英、アルミナあるいはサファイア、窒化アルミニウムなどの誘電体を挙げることができる。これらの誘電体は、マイクロ波に対する力率が低く、耐熱性も良好で、さらに、プラズマによりスパッタやエッチングされにくく、仮にエッチングされても、チャンバ2内を汚染する虞も低い。
本発明によれば、導波体6は、チャンバ2の中に設けられ、真空を気密維持する必要がない。すなわち、図12に例示したような従来のプラズマ処理装置の場合、マイクロ波を透過させる透過窓104は、マイクロ波を透過させる役割と同時に真空を維持するための気密を確保する役割も有する。従って、その形状、位置、厚みなどに関しては、現実的な制限があった。
これに対して、本発明によれば、透過窓4と、導波体6とを別々に設けることが可能である。つまり、導波体6には真空密栓の役割が必要とされず、その形状や大きさ、位置あるいは材質などを自由に決定することができ、チャンバ2の内部に所望のプラズマ分布を形成することが容易となる。
ここで、透過窓4の材料としては、マイクロ波を低損失に透過し、且つ、導波空間4と真空チャンバ2とを区画しつつチャンバ2の気密を維持できるものとする必要がある。このような材料としては、やはり、石英やアルミナあるいはサファイアなどの誘電体を挙げることができる。これらの誘電体は、マイクロ波に対する力率が低く、真空と大気圧との圧力差にも耐えうる機械的強度を有し、耐熱性も良好で、さらに、プラズマによりスパッタやエッチングされても、チャンバ内の被処理物を汚染する虞も低い。
このように、透過窓4と導波体6を構成する材料は、類似したものを用いることができるが、本発明においては、これら透過窓4と導波体6を同一の材料により形成してもよく、異なる材料により形成してもよい。
そして、本発明においては、透過窓4と導波体6とを一体として構成してもよい。この場合、例えば、透過窓4と導波体6とを最初から同一の材料により一体に形成してもよく、または、透過窓4と導波体6を同一あるいは異なる材料によりそれぞれ形成した後に、両者を接合して一体としてもよい。
図2は、本発明のプラズマ発生装置の第1の具体例を表す概念図である。同図については、図1乃至図3に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例のプラズマ発生装置の場合、チャンバ2の内部にリング状の導波体6Aが設けられている。このリング状導波体6Aは、誘電体により形成することができ、略長方形状の垂直断面を有する。
チャンバ2の壁面には、誘電体からなる透過窓4が設けられ、この透過窓4を介してマイクロ波Mがリング状導波体6Aに導入される。導入されたマイクロ波Mは、リング状導波体6Aを導波され、その表面から漏れ出すことにより、導波体6Aの近傍にプラズマを生成する。
ここで、透過窓4は、1つだけ設けてもよく、あるいは複数個設けてもよい。また、その開口形状についても、図示したような円形には限定されず、各種の形状とすることができる。
例えば、透過窓4を介して導入されたマイクロ波Mの一部がリング状導波体6Aを一方(例えば、右回り)に伝搬し、マイクロ波Mの残りの一部がリング状導波体6Aをこれとは逆方向(例えば、左周り)に伝搬すると、リング状導波体6Aの内部には、これらの互いに反対方向に伝搬するマイクロ波の干渉によって定在波が形成される。このような定在波がリング状導波体6Aの周囲に漏れ出すことにより、その周囲にプラズマを生成することができる。
また一方、透過窓4に方向性結合器としての作用を付加した場合、リング状導波体6Aの内部にマイクロ波の進行波を励起することができる。すなわち、透過窓4の形状や数、大きさ、配置関係などを適宜調節することにより、リング状導波体6Aの内部を一方向(例えば、右回り)のみに伝搬するように、マイクロ波を導入することができる。このようにすると、リング状導波体6Aの中にマイクロ波の進行波の波動場を形成することができる。さらに、このようにして形成されるマイクロ波の進行波が共振するように、リング状導波体6Aのサイズを設定しておくと、マイクロ波の進行波を共振させて強度の高いプラズマを生成することができる。具体的には、リング状導波体6Aの円周方向の管路長を、その内部を伝搬するマイクロ波の進行波の波長の整数倍に実質的に等しくすればよい。
このようにリング状導波体6Aがマイクロ波進行波の共振条件を満たす場合、透過窓4からリング状導波体6Aに入力されるマイクロ波成分は、いわば振り子式時計の「ばね」の役割を有する。すなわち、共振器であるリング状導波体6Aを伝搬する進行波のうちで真空チャンバ2内に放出されてプラズマの形成に寄与した損失成分を補償する役割を有する。かくして、リング状導波体6Aにおいては、常に一定の強度のマイクロ波の進行波による波動場が形成され、その周囲に均一で高い強度のプラズマを生成することができる。
従って、例えば、このリング状導波体6の下に被処理物Wを配置すれば、高い効率で均一なプラズマ処理が可能なプラズマ処理装置を構成することができる。
また、本発明において、リング状導波体の垂直断面形状は略長方形には限定されない。例えば、図3に例示したように、略半円形の垂直断面形状を与えてよく、その他、各種の形状を与えることができる。
図4は、本発明のプラズマ発生装置の第3の具体例を表す概念図である。同図に関しては、図1乃至図3に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例の場合、略円筒状のチャンバ2の円筒壁面に沿ってリング状の導波体6Cが設けられている。このリング状導波体6Cも、誘電体により形成することができ、略長方形状の垂直断面を有する。
そして、チャンバ2の円筒壁面に設けられた透過窓4を介して外部からマイクロ波Mがリング状導波体6Cに導入され、定在波、進行波、共振進行波などの波動場が形成される。本具体例においても、透過窓4は、一つだけ設けてもよく、あるいは複数を設けてもよい。
このように、チャンバ2の側壁面に沿ってリング状導波体6Cを設けることにより、チャンバ2の外周付近において、均一で強いプラズマを生成することができる。従って、例えば、略円筒状の被処理物Wの側面に対して、均一且つ迅速なプラズマ処理を施すことが可能となる。
なお、本具体例においても、リング状導波体6の垂直断面形状は略長方形には限定されず、例えば、図5に例示したように、略半円形の垂直断面形状を与えてよく、その他、各種の形状を与えることができる。
図6は、本発明のプラズマ発生装置の第5の具体例を表す概念図である。同図に関しても、図1乃至図5に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例の場合、略円筒状のチャンバ2の上壁面に沿ってロッド(棒)状の導波体6Eが設けられている。このロッド状導波体6Eも、誘電体により形成することができる。
そして、チャンバ2の円筒壁面に設けられた透過窓4を介して外部からマイクロ波Mがロッド状導波体6Eに導入されて導波され、漏れ出したマイクロ波により、その周囲にプラズマが形成される。この時に例えば、ロッド状導波体6Eの形状及びサイズと、透過窓4の取り付け位置、開口形状及びサイズを適宜設定することにより、導入されたマイクロ波を共振させることもできる。
このようなロッド状導波体は、その内部に励起されるマイクロ波の波動場を解析することが比較的容易であり、チャンバ内に所定の分布をプラズマを形成するための設計がやりやすいという利点も有する。
例えば、図7は、このようなロッド状導波体を複数配列したプラズマ発生装置の一例を表す模式図である。このようにロッド状導波体6Eを円周壁面に対して垂直方向に複数配列し、それぞれに対して透過窓4からマイクロ波を導入することにより、チャンバ2内に均一で高い強度のプラズマを形成することが容易となる。
またさらに、このようなロッド状導波体は、直線状である必要はない。
例えば、図8は、屈曲したロッド状導波体を設けたプラズマ発生装置の一例を表す模式図である。すなわち、本具体例の場合、ほぼ直角に屈曲したロッド状導波体6Fがチャンバ2の上面から側壁面に亘って複数配置されている。そして、チャンバ上面に設けられた透過窓4を介してそれぞれの導波体6Fにマイクロ波が導入され、チャンバ2に所定の分布のプラズマが形成される。
図9は、本発明のさらなる変型例にかかるプラズマ発生装置を表す模式図である。同図についても、図1乃至図8に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例の場合、導波体6Gは、ホーン状に開口した誘電体65と、その側面を覆う金属被覆層66とを有する。透過窓4から導入されたマイクロ波Mは、誘電体65を導波されるが、その周囲にある金属被覆層66によって誘電体65の周囲に漏れ出すことがない。すなわち、マイクロ波は、金属被覆層66の内部に閉じこめられた状態で導波され、導波体6G下面の金属被覆層66が設けられていない開放端において放出される。従って、その開放端の近傍に強い強度のプラズマを生成することができる。
このように、導波体の一部に金属被覆層を設けることにより、マイクロ波を漏出せさることなく閉じこめた状態で導波させることができ、チャンバ内の所望の位置においてマイクロ波を放出させることにより、強い強度のプラズマを生成できる。
図9に例示したようなホーン状の形状は、略円形の被処理物Wに対して均一なプラズマを形成することができる点で好適である。
但し、このような金属被覆層は、あらゆる形状の導波体に対して同様に適用が可能であり、導波体の周囲を金属被覆層で適宜覆うことにより、マイクロ波の損失を防いでチャンバ内の所定の位置まで高効率に導波させることが可能である。
図10は、本発明のさらなる変型例にかかるプラズマ発生装置を表す模式図である。同図についても、図1乃至図9に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
本具体例の場合、導波体6Hは、やはりその側面を覆う金属被覆層66を有し、その内部には、マイクロ波を導波する誘電体が設けられている。透過窓4から導入されたマイクロ波Mは、導波体6Hの中に閉じこめられた状態で導波され、その下方の開放端から放出されて、その近傍に強いプラズマを生成する。
従って、このような導波体6Hを用いる、チャンバ2内に極めて強いプラズマを局所的に形成することが可能となり、スポット的なプラズマ処理を行うことができる。またさらに、このような導波体6Hと被処理物Wとを相対的に移動させる機構を設けることにより、被処理物Wの上をプラズマ処理によって走査することも可能となる。
さらに、図11に例示したように、このような導波体6Hの先端に誘電体などからなる放出部68を設けてもよい。このようにすると、透過窓4から導入されたマイクロ波を、導波体6Hの部分において損失を防ぎつつ高い効率で導波し、放出部68において、所定の分布で周囲に放出させることができる。従って、放出部68の形状やサイズに応じて、所望の分布をプラズマをチャンバ2内の所望の場所に形成することができる。
以上具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。
例えば、本発明において用いる導波体、透過窓、あるいはチャンバの外側に設けられるマイクロ波の電源や導波機構などの要素は、本発明の趣旨に基づいて当業者が適宜変形したのも本発明の範囲に包含される。
また、チャンバの形状やサイズ、あるいは導波体や透過窓などとの配置関係についても、図示したものには限定されず、プラズマ処理の内容や条件などを考慮して適宜決定することができる。
さらにまた、上述した具体例においては、プラズマ生成部の要部構成のみ説明したが、本発明は、このようなプラズマ生成部を有する全てのプラズマ処理装置も包含し、例えば、エッチング装置、アッシング装置、薄膜堆積装置、表面処理装置、プラズマドーピング装置などとして実現したプラズマ処理装置のいずれもが本発明の範囲に包含される。
発明の実施の形態にかかるプラズマ発生装置の要部基本構成を説明するための概念図である。 本発明のプラズマ発生装置の第1の具体例を表す概念図である。 本発明のプラズマ発生装置の第2の具体例を表す概念図である。 本発明のプラズマ発生装置の第3の具体例を表す概念図である。 本発明のプラズマ発生装置の第4の具体例を表す概念図である。 本発明のプラズマ発生装置の第5の具体例を表す概念図である。 ロッド状導波体を複数配列したプラズマ発生装置の一例を表す模式図である。 屈曲したロッド状導波体を設けたプラズマ発生装置の一例を表す模式図である。 本発明のさらなる変型例にかかるプラズマ発生装置を表す模式図である。 本発明のさらなる変型例にかかるプラズマ発生装置を表す模式図である。 導波体6Hの先端に誘電体などからなる放出部68を設けた具体例を表す模式図である。 マイクロ波励起型プラズマ処理装置の構造を表す模式図である。
符号の説明
2 チャンバ
4 透過窓
6 導波体
6A〜6D リング状導波体
6E、6F ロッド状導波体
14 ガス導入管
18 排気口
61 アンテナ
62 誘電体
63 金属被覆層
65 誘電体
66 金属被覆層
68 放出部
96 ステージ
102 チャンバ
102 処理チャンバ
104 透過窓
106 スロットアンテナ
108 マイクロ波導波管
110 処理空間
112 ステージ
M マイクロ波
P プラズマ
W 被処理物
d スキンデプス

Claims (7)

  1. 大気よりも減圧された雰囲気を維持可能な真空チャンバと、
    前記チャンバの外側から内側にマイクロ波を導入するための透過窓と、
    前記チャンバ内に設けられ、前記透過窓を介して導入されたマイクロ波を導波し前記チャンバ内において放出する誘電体の導波体と、
    を備え、
    前記導波体は、リング状に形成され、
    前記透過窓は、形状、数、大きさ、配置関係からなる群より選ばれた少なくとも1つを調節することにより、前記マイクロ波を前記導波体の円周に沿った一方向に伝搬するように導入する方向性結合器としての作用を有し、
    前記導波体の円周に沿って一方向に伝搬する前記マイクロ波が共振されて、
    前記導波体から放出されたマイクロ波により前記導波体の周囲にマイクロ波を反射させる高密度のプラズマを生成可能としたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  2. 大気よりも減圧された雰囲気を維持可能な真空チャンバと、
    前記チャンバの内部に向けて突出して設けられ、前記チャンバの外側から導入されたマイクロ波を導波し前記チャンバ内において放出する誘電体の導波体と、
    を備え、
    前記導波体は、リング状に形成され、
    前記導波体のマイクロ波が導入される部分は、形状、数、大きさ、配置関係からなる群より選ばれた少なくとも1つを調節することにより、前記マイクロ波を前記導波体の円周に沿った一方向に伝搬するように導入する方向性結合器としての作用を有し、
    前記導波体の円周に沿って一方向に伝搬する前記マイクロ波が共振されて、
    前記導波体から放出されたマイクロ波により前記導波体の周囲にマイクロ波を反射させる高密度のプラズマを生成可能としたことを特徴とするプラズマ発生装置。
  3. 前記導波体は、その内部に前記マイクロ波の進行波の波動場を形成することを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマ発生装置。
  4. 前記導波体の前記円周方向の管路長は、前記マイクロ波の波長の整数倍に実質的に等しいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置。
  5. 前記マイクロ波は、前記導波体の前記円周に沿った一部分からのみ前記導波体に導入されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置。
  6. 前記マイクロ波は、前記導波体の前記円周に沿った随所から放出可能とされたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載のプラズマ発生装置を備え、
    前記導波体から放出されたマイクロ波により生成されたプラズマによって被処理物のプラズマ処理を実施可能としたことを特徴とするプラズマ処理装置。
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