JP4506089B2 - 粒子状物質へのコーティング方法及び装置、並びにコーティングされた粒子状物質 - Google Patents

粒子状物質へのコーティング方法及び装置、並びにコーティングされた粒子状物質 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素成分を含む粒子状物質へのコーティング方法及び装置、並びにコーティングされた粒子状物質に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、粒子状物質の処理方法として、粒子状物質を処理液に漬ける方法とガス中で紫外光等の光を照射する方法とが知られている。
【0003】
処理液に漬ける方法としては、粒子状物質の表面全体に亘って処理するために処理液に長時間漬ける方法、あるいは混ぜながら溶液処理する方法等が知られている。
【0004】
一方、ガス中で紫外光等の光を照射する方法としては、ウーハーで振動を与えて粒子状物質を攪拌し、酸素を供給しつつ石英板を介して紫外光を照射し、これにより粒子状物質の表面を活性化する方法が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
【0005】
【非特許文献1】
色材,72(9),539−545(1999)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した処理液に漬ける方法では、粒子状物質の表面に付着させることができる物質が液状になることが必要であるため、使用可能な材料が限られているという問題がある。また、粒子状物質表面に付着できる材料の厚さが限られているという問題もある。
【0007】
一方、非特許文献1に記載されたガス中で紫外光等の光を照射する方法では、粒子状物質が酸化若しくは一時的に活性化するだけの効果しか得られないため、用途が限定されているという問題がある。
【0008】
本発明は、上述した問題点に鑑み、炭素成分を含む粒子状物質の表面全体にレーザーアブレーション処理を施して金属、樹脂、酸化物等をコーティングすることにより、粒子状物質に付着性、濡れ性、分散性、親油性等の機械的特性、吸収特性や反射特性等の光学特性、化学的特性等を付与し、用途の広汎な粒子状物質を得ることができる粒子状物質へのコーティング方法及び装置を提供することを解決すべき課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、請求項1に記載の粒子状物質へのコーティング方法は、樹脂材料又は有機材料からなる炭素成分を含む粒子状物質へコーティングを施す方法であって、前記粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与えると同時若しくは振動及び/又は攪拌を与えた後に、真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すことを特徴とする。
【0010】
従って、炭素成分を含む粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与えることにより、粒子状物質の新鮮面が露出する。そして、例えば、回転によって順次露出する粒子状物質の新鮮面に、真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すことにより、粒子状物質の表面全体に亘ってコーティング材(例えば、金属、樹脂、酸化物等)のアブレータ(飛散粒子)を付着させてコーティングを施すことができる。
【0011】
より具体的には、真空紫外光は炭素成分を含む粒子状物質における吸収性が高く、真空紫外光が粒子状物質の表面に露光されると、粒子状物質表面では炭素原子の外殻電子であるp電子が励起若しくは電離することにより分子の結合が破壊され、粒子状物質表面が活性化される。従って、真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すことにより、真空紫外光の露光によって粒子状物質の表面が活性化され、その直後にアブレータが付着するため、アブレータが粒子状物質の表面に強固に密着する。ここで、レーザーアブレーション処理においては、アブレータが付着するのは粒子状物質の露出面だけであるが、粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与えて粒子状物質を回転させることにより、未処理の新鮮面が順次露出するので、粒子状物質の表面全体に亘ってアブレータを付着させてコーティングすることができる。(以下の各請求項において同様)。
【0012】
また、請求項2に記載のコーティング処理装置は、樹脂材料又は有機材料からなる炭素成分を含む粒子状物質へコーティングを施すための装置であって、前記粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与える振動・攪拌付与手段と、レーザー光を発生するレーザー光源、コーティング材料からなるターゲット、及び前記レーザー光源より発生されるレーザー光を前記ターゲット上にて集光する光学部材とを有し、真空若しくは減圧下でターゲットのプラズマから真空紫外光が発生するように前記ターゲット上での照射強度が設定された条件下でレーザーアブレーション処理を施すレーザーアブレーション手段と、を備え、前記振動・攪拌付与手段によって前記粒子状物質へ振動及び/又は攪拌を与えると同時若しくは振動及び/又は攪拌を与えた後に、前記レーザーアブレーション手段によって真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すように構成されたことを特徴とする。
【0013】
従って、振動・攪拌付与手段によって炭素成分を含む粒子状物質に振動及び/又は攪拌が与えられることにより、粒子状物質の新鮮面が露出する。そして、例えば、回転によって順次露出する粒子状物質の新鮮面に、レーザー光を発生するレーザー光源、コーティング材料からなるターゲット、及び前記レーザー光源より発生されるレーザー光を前記ターゲット上にて集光する光学部材とを有するレーザーアブレーション手段によって真空若しくは減圧下でターゲットのプラズマから真空紫外光が発生するようにターゲット上での照射強度が設定された条件下でレーザーアブレーション処理を施すことにより、粒子状物質の表面全体に亘ってコーティング材(例えば、金属、樹脂、酸化物等)のアブレータを付着させてコーティングを施すことができる。
【0014】
また、請求項3に記載のコーティング処理装置は、前記レーザーアブレーション装置が、レーザー光を発生するレーザー光源と、コーティング材料からなるターゲットと、前記レーザー光源より発生されるレーザー光を前記ターゲット上にて集光する光学部材と、を備え、前記ターゲットのレーザー光照射面側に前記粒子状物質を配置し、前記ターゲットに前記光学部材を介してレーザー光を照射して発生する真空紫外光を前記粒子状物質に露光させるとともに、レーザー照射されたターゲットの表面より飛散するアブレータを、前記粒子状物質の露出面に付着させるように構成されたことを特徴とする。
【0015】
従って、レーザー光源よりレーザー光が発生されると、光学部材がそのレーザー光をターゲット上にて集光する。レーザー光が集光照射されたターゲットの表面には高温のプラズマが形成され、そのプラズマから真空紫外光が発生する。この真空紫外光は炭素成分を含む粒子状物質における吸収性が高く、真空紫外光がターゲットのレーザー光照射面側に配置された粒子状物質の表面に露光されると、粒子状物質表面では炭素原子の外殻電子であるp電子が励起若しくは電離することにより分子の結合が破壊され、粒子状物質表面が活性化される。一方、プラズマ内部若しくはプラズマにより加熱されたターゲットの表面では、中性原子、イオン、クラスタ等が形成され、プラズマ内部若しくはターゲット表面よりアブレータが音速の数倍レベルの高速で飛散する。このため、簡単な構成で確実に、真空紫外光の露光により炭素成分を含む粒子状物質の表面を活性化し、その直後にアブレータを付着させ、アブレータを粒子状物質の表面に強固に密着させてコーティングすることができる。
【0016】
また、請求項4に記載のコーティングされた粒子状物質は、樹脂材料又は有機材料からなる炭素成分を含む粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与えると同時若しくは振動及び/又は攪拌を与えた後に、真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すことによりコーティングされたものである。
【0017】
従って、炭素成分を含む粒子状物質に振動及び/又は攪拌が与えられることにより、粒子状物質の新鮮面が露出する。そして、例えば、回転によって順次露出する粒子状物質の新鮮面に、真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すことにより、粒子状物質の表面全体に亘ってコーティング材(例えば、金属、樹脂、酸化物等)のアブレータが付着してコーティングが施されている。そして、表面全体に亘ってコーティングされた粒子状物質によれば、付着性、濡れ性、分散性、親油性等の機械的特性、吸収特性や反射特性等の光学特性、化学的特性等が付与され、粒子状物質を広汎な用途に用いることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の粒子状物質へのコーティング方法及び装置並びにコーティングされた粒子状物質を具体化した一実施形態について図面を参照しつつ説明する。
【0019】
本実施形態のコーティング処理装置1は、図1に示すように、処理容器2と、粒子状物質Sを供給するための供給装置3と、粒子状物質Sを搬送するための搬送装置4と、レーザーアブレーション装置5と、粒子状物質Sが載置されてレーザーアブレーション処理が行われる処理台6と、粒子状物質Sに振動及び/又は攪拌を与えるための振動装置7とから構成されている。尚、レーザーアブレーション装置5が、本発明のレーザーアブレーション手段を、振動装置7が振動・攪拌付与手段をそれぞれ構成するものである。
【0020】
本実施形態においてコーティング処理の対象となる粒子状物質Sは、炭素成分を含む粒子状の物質である。例えば、ポリ四フッ化エチレン、シリコンゴム、エポキシ樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等種々の樹脂材料、有機材料等からなる粒子(キナクリドン系、フタロシアニン系、ジケトピロロピロール系などの有機顔料も含む)をコーティング処理の対象として用いることができる。
【0021】
処理容器2は、供給装置3、搬送装置4と、レーザーアブレーション装置5、処理台6、及び振動装置7を内部に収容するための容器であり、好ましくは内部が真空若しくは減圧下に保たれている。
【0022】
供給装置3は、処理容器2内に設けられ、炭素成分を含む粒子状物質Sを蓄積する容器状の蓄積部3aと、蓄積部3aの下方に設けられたノズル3bとから構成されている。蓄積部3a内に蓄積された粒子状物質Sは、ノズル3bの先端より吐出され、下方に設けられた搬送装置4へ徐々に供給される。
【0023】
搬送装置4は、処理容器2内において供給装置3と処理台6との間に設けられ、供給装置3のノズル3bから供給された粒子状物質Sを、レーザーアブレーションが行われる位置である処理台6上面へ搬送する。搬送装置4は、例えば、ベルトコンベアによって実現される。
【0024】
レーザーアブレーション装置5は、処理容器2の外部に設けられたレーザー光源5aと、集光レンズ5bと、ターゲット5cと、ターゲット駆動装置5dとから構成されている。
【0025】
レーザ光源5aは、レーザー光を発生させるために用いられる公知のレーザー光発生装置であり、例えば、YAGレーザー装置によって構成されている。レーザー光源5aは、処理容器2内のターゲット5cに向かってレーザー光を照射するように配置される。
【0026】
集光レンズ5bは、処理容器2内においてレーザー光源5aとターゲット5cとの間に設けられ、レーザー光源5aから発せられるレーザー光をターゲット5c上にて集光する光学部材である。集光レンズ5bは、レーザー光がターゲット5c上に集光されて所定の照射強度となるようにレンズの大きさや屈折率が設定される。また、照射強度は、ターゲット5cのプラズマから粒子状物質Sにおける吸収性の高い波長範囲の真空紫外光が発生するように設定されるのが好ましい。
【0027】
ターゲット5cは、粒子状物質Sへコーティングされる材料からなり、粒子状物質Sの用途に応じて、Cu、Al、Ti、Cr、Pt、Au、Ag、Zr、Mg、Ni、Fe、Co、Zn、Sn、W、Be等の金属、樹脂、酸化物及びこれらの複合材料等を用いることができる。
【0028】
ターゲット駆動装置5dは、ターゲット5cにおけるレーザー光未照射面を、レーザー光照射位置に移動させるための装置である。ターゲット駆動装置5dは、例えば、ターゲット5cがディスク状である場合、ターゲット駆動装置5dに取付けられたディスク状のターゲット5cの新鮮面をレーザー光照射位置に繰り出す装置によって構成することができる。
【0029】
処理台6は、処理容器2内において、ターゲット5cのレーザー光照射面側(すなわち、レーザー光照射によってターゲット5cから発せられる真空紫外光の露光が可能であり且つターゲット5cから飛散するアブレータが付着可能な位置)に配置され、処理対象の粒子状物質Sが載置されるテーブルである。搬送装置4によって搬送された粒子状物質Sは処理台6の上面に載置されてレーザーアブレーション処理が施される。
【0030】
振動装置7は、処理台6上に載置された粒子状物質Sに振動及び/又は攪拌を与えて回転させるための装置であり、例えば、粒子状物質Sに回転を生じさせる超音波振動を与えることが可能な公知の超音波発生装置によっても構成される。
【0031】
次に、コーティング処理装置1を用いて粒子状物質Sへのコーティングを実行する際における各部の作用について説明する。
【0032】
供給装置3の蓄積部3aに蓄積された炭素成分を含む粒子状物質Sは、下方に設けられたノズル3bの先端より吐出されて下方に設けられた搬送装置4の上流側へ徐々に供給される。搬送装置4は、粒子状物質Sを搬送装置4の装置下流側に設けられた処理台6上へ搬送する。
【0033】
また、レーザー光源5aより発生されたレーザー光は、処理容器2内の集光レンズ5bによってターゲット5c上にて集光される。例えば、レーザー光源5aから発せられる2倍の高調波でパルス当りのエネルギーが1J、パルス幅7ナノ秒のYAGレーザービームを、集光レンズ5bを用いて集光し、ターゲット5c上で直径2mm程度に絞ることにより照射強度が5GW/cm2となる。また、ターゲット駆動装置5dは、ターゲット5cのレーザー光未照射面を順次、レーザー集光位置に移動させる。
【0034】
そして、レーザー光の照射によりターゲット5cの表面には高温のプラズマが形成され、そのプラズマ温度を制御することにより、プラズマから波長50nmから波長100nmの真空紫外光が発生する。この波長範囲の真空紫外光は、炭素成分を含む粒子状物質Sへの吸収が高く、粒子状物質S表面に暴露することにより粒子状物質S表面の分子の結合を破壊し、表面を活性化するはたらきを有している。プラズマ内部若しくはプラズマにより加熱されたターゲット5cの表面では、中性原子、イオン、クラスタが形成され、これらのアブレータがプラズマ内部やターゲット5c表面より音速の数倍レベルの高速で飛散する。このため、ターゲット5cのレーザー光照射面側に配置された処理台6上の粒子状物質Sは、露出する表面部分に真空紫外光が露光されることにより活性化され、その直後に、ターゲット5cのアブレータが粒子状物質Sの露出表面に付着するので、アブレータが粒子状物質S表面に強固に密着する。これにより、電子補給や逆励起の発生が阻止され、活性な表面が長時間維持される。
【0035】
一方、振動装置7が処理台6上に載置された粒子状物質Sに振動及び/又は攪拌を与えると、粒子状物質Sは振動によって回転するため、アブレータが付着していない新鮮面が、順次、表面に露出する。レーザーアブレーション処理においては、アブレータが付着するのは粒子状物質Sの露出面だけであるが、粒子状物質Sに振動及び/又は攪拌を与えて粒子状物質Sを回転させることにより、未処理の新鮮面が順次露出するので、粒子状物質Sへ振動及び/又は攪拌を与えると同時若しくは振動及び/又は攪拌を与えた後に、真空紫外光が発生する条件下でのレーザーアブレーション処理を行うことにより、粒子状物質Sの新鮮面に、順次、真空紫外光の露光及びアブレータの付着が行われ、結果として、粒子状物質Sの表面全体に亘ってアブレータを付着させてコーティングすることができるのである。
【0036】
そして、本実施形態のコーティング処理装置1によりコーティングが施された粒子状物質によれば、付着性、濡れ性、分散性、親油性等の機械的特性、吸収特性や反射特性等の光学特性、化学的特性等が付与され、粒子状物質を広汎な用途に用いることができるという効果が奏される。
【0037】
【実施例】
次に、上述したコーティング処理装置1を使用して振動を与えつつレーザーアブレーション処理を行った実施例と、粒子状物質への振動を与えないでレーザーアブレーション処理を行った比較例との実験結果について説明する。
【0038】
実施例では、粒子状物質Sとして樹脂粉末を、ターゲット5cとして銅をそれぞれ用い、コーティング処理装置1を使用して、樹脂粉末に振動を与えつつ真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を実施した。実施例では、図2の写真に示すように、樹脂粉末の表面全体に亘って銅が付着していた。
【0039】
一方、比較例では、使用材料、レーザー照射条件を実施例と同一とし、樹脂粉末へ振動を与えない条件下でレーザーアブレーション処理を実施した。図3の写真に示すように、図2の実施例と比較して、樹脂粉末への銅の付着に偏りがあり、付着量も少なくなっていた。
【0040】
【発明の効果】
以上述べたように本発明の粒子状物質へのコーティング方法又は装置によれば、炭素成分を含む粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与えることにより粒子状物質を回転させ、その回転によって順次露出する粒子状物質の新鮮面に、真空紫外光を発生する条件でレーザーアブレーション処理を施すので、粒子状物質の表面全体に亘ってアブレータを付着させてコーティングを施すことができるという効果を奏する。
【0041】
また、本発明の方法によってコーティングされた粒子状物質によれば、付着性、濡れ性、分散性、親油性等の機械的特性、吸収特性や反射特性等の光学特性、化学的特性等が付与され、粒子状物質を広汎な用途に用いることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態におけるコーティング処理装置の全体構成を示す概略構成図である。
【図2】 実施例によって銅を付着させた樹脂粉末の電子顕微鏡写真である。
【図3】 比較例(振動無し)によって銅を付着させた樹脂粉末の電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
1…コーティング処理装置、5…レーザーアブレーション装置(レーザーアブレーション手段)、5a…レーザー光源、5b…集光レンズ(光学部材)、5c…ターゲット、7…振動装置(振動・攪拌付与手段)、S…炭素成分を含む粒子状物質。

Claims (4)

  1. 樹脂材料又は有機材料からなる炭素成分を含む粒子状物質へコーティングを施す方法であって、
    前記粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与えると同時若しくは振動及び/又は攪拌を与えた後に、真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すことを特徴とする粒子状物質へのコーティング方法。
  2. 樹脂材料又は有機材料からなる炭素成分を含む粒子状物質へコーティングを施すための装置であって、
    前記粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与える振動・攪拌付与手段と、
    レーザー光を発生するレーザー光源、コーティング材料からなるターゲット、及び前記レーザー光源より発生されるレーザー光を前記ターゲット上にて集光する光学部材とを有し、真空若しくは減圧下でターゲットのプラズマから真空紫外光が発生するように前記ターゲット上での照射強度が設定された条件下でレーザーアブレーション処理を施すレーザーアブレーション手段と、
    前記振動・攪拌付与手段によって前記粒子状物質へ振動及び/又は攪拌を与えると同時若しくは振動及び/又は攪拌を与えた後に、前記レーザーアブレーション手段によって真空紫外光が発生する前記条件下でレーザーアブレーション処理を施すように構成されたことを特徴とするコーティング処理装置。
  3. 前記ターゲットのレーザー光照射面側に前記粒子状物質を配置し、前記ターゲットに前記光学部材を介してレーザー光を照射して発生する真空紫外光を前記粒子状物質に露光させるとともに、レーザー照射されたターゲットの表面より飛散するアブレータを、前記粒子状物質の露出面に付着させるように構成したことを特徴とする請求項2に記載のコーティング処理装置。
  4. 樹脂材料又は有機材料からなる炭素成分を含む粒子状物質に振動及び/又は攪拌を与えると同時若しくは振動及び/又は攪拌を与えた後に、真空紫外光が発生する条件下でレーザーアブレーション処理を施すことによりコーティングされた粒子状物質。
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