JP4505072B2 - Chemical vapor deposition method and chemical vapor deposition apparatus - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本願の発明は、所定の高温に維持された発熱体を用いる化学蒸着法を行う化学蒸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LSI(大規模集積回路)を始めとする各種半導体デバイスやLCD(液晶ディスプレイ)等の製作においては、基板上に所定の薄膜を作成するプロセスが存在する。このうち、所定の組成の薄膜を比較的容易に作成できることから、従来から化学蒸着(Chemical Vapor Deposition、CVD)法による成膜が多く用いられている。
CVD法には、プラズマを形成してプラズマのエネルギーにより気相反応を生じさせて成膜を行うプラズマCVD法や基板を加熱して基板の熱により気相反応を生じさせて成膜を行う熱CVD法等の他に、所定の高温に維持した発熱体を経由して原料ガスを供給するタイプのCVD法(以下、発熱体CVD法)がある。
【0003】
発熱体CVD法を行う化学蒸着装置は、処理容器内に基板を配置し、処理容器内に設けられた発熱体を所定の高温に維持しながら原料ガスを導入する。導入された原料ガスが発熱体の表面を通過する際、分解や活性化等の変化が原料ガスに生じ、この変化による生成物が基板に到達することにより最終的な目的物である材料の薄膜が基板の表面に堆積する。尚、このような発熱体CVDのうち、ワイヤー状の発熱体を用いるものについては、ホットワイヤ(Hot Wire)CVDと呼ばれる場合がある。
【0004】
このような発熱体を経由して原料ガスを基板に到達させると、基板の熱のみによって反応を生じさせる熱CVD法に比べて基板の温度を低くできる長所がある。また、プラズマCVD法のようにプラズマを形成することがないので、プラズマによる基板へのダメージといった問題からも無縁である。このようなことから、上記発熱体CVD法は、高集積度化や高機能化が益々進む次世代の半導体デバイスの製作に有力視されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、発明者の研究によると、発熱体CVD法では、通常の熱CVD法やプラズマCVD法では考えられない不純物が膜中に混入することが判明した。図6は、この問題を確認した実験の結果を示す図であり、実験用の化学蒸着装置で作成した窒化シリコン膜を二次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectroscopy;SIMS)により分析した結果を示す図である。尚、基板は、ガリウム砒素基板が使用された。
【0006】
図6の横軸は、基板の厚さ方向の位置を示している。また、図6の右側の縦軸は、検出器に二次イオンが入射することにより流れる電流から単位時間あたりの入射二次イオン数(カウント/秒)を示しており、左側の縦軸は、二次イオン数から定量的に算出される各元素の濃度(単位体積あたりの元素の数,atoms/cc)を示している。尚、各元素の濃度の定量は、標準試料を使用して得られた二次イオン数のデータと比較して行われている。
【0007】
図6において、基板の表面(横軸の0の点)から2000オングストローム程度の位置まではSiが1平方センチあたり1018個以上の濃度で検出されており、表面から2000オングストローム程度の厚さで窒化シリコン膜が作成されていると判断される。そして、この0〜2000オングストロームの領域に、Fe,Ni,W,Mnに相当する二次イオン電流が計測されている。二次イオン数から換算すると、平均して、Feが5×1017atoms/cc程度、Niが1×1017atoms/cc程度、Wが1×1016atoms/cc程度、Mnが1×1015atoms/cc程度の濃度で混入しているとされる。但し、この分析に使用されたSIMS装置は、検出系のSN比等から、5×1015atoms/cc程度が検出限界となっており、WやMnについては、本当にこの程度の濃度の混入があるかどうか不明である。
【0008】
いずれにしても、上記図6に示すデータから、従来の化学蒸着装置を使用して作成した薄膜中に、FeやNiが高い濃度で混入しているのが確認された。このような金属元素の混入は、通常の熱CVD装置やプラズマCVD装置では見られなかった現象である。このような意図しない金属元素の高濃度の混入があると、デバイス特性を阻害する結果となる可能性が高い。どのように阻害されるかは、薄膜の種類や目的によって変わる。例えば、シランと水素の混合ガスを使用して作成したシリコン膜の場合、1016atoms/cc程度の金属元素の混入があると、キャリアの移動度が減少し始める。そして、1017atoms/cc以上になると、極端なキャリア移動度の低下によりデバイスが正常に動作しない等の著しい特性阻害が生じる。また、窒化シリコン膜など、薄膜が素子形成後の表面保護膜や表面不動態(パシベーション)膜として作成される場合、膜中に上述のような重金属の不純物が混入すると、絶縁耐圧が低下して電気的な保護膜としての機能が阻害される恐れがある。
【0009】
本願発明は、上記発明者の実験により確認された、発熱体CVD法を行う化学蒸着装置に特有の課題、即ち薄膜中への不純物混入という課題を解決するために成されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本願の請求項1記載の発明は、処理容器内を1×10 −6 Pa以上1Pa以下に排気し、かつ前記処理容器内に還元性ガス又は不活性ガスを導入した状態で、前記処理容器内に配置されたタングステン、モリブデン又はタンタルよりなるワイヤー状の発熱体を通電して発熱させて、前記発熱体に不純物として含有される鉄又はニッケルが蒸発する第一の温度に5分以上維持する第一の工程と、
第一の工程の後、前記発熱体が配置された前記処理容器内に所定の原料ガスを供給し、前記発熱体を通電して発熱させて前記第一の温度より低い第二の温度となるようにしながら、供給された原料ガスを前記発熱体の表面を通過させ、その通過の際の前記発熱体の表面での原料ガスの分解及び又は活性化により、前記処理容器内に保持された前記基板に所定の薄膜を作成する第二の工程と
を含むという構成を有する。
上記課題を解決するため、本願の請求項6記載の発明は、内部で基板に対して所定の処理がなされる処理容器と、
処理容器内を排気する排気系と、
処理容器内に所定の原料ガスを供給するガス供給系と、
供給された原料ガスが表面を通過するように処理容器内に設けられたタングステン、モリブデン又はタンタルよりなるワイヤー状の発熱体と、
原料ガスが通過する際に原料ガスに分解及び又は活性化が生じるよう発熱体にエネルギーを与えて発熱体を発熱させるエネルギー供給機構と、
前記処理容器内に還元性ガス又は不活性ガスを導入するためのガス導入手段と、
原料ガスの分解及び又は活性化により所定の薄膜が作成される処理容器内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えた化学蒸着装置であって、
前記エネルギー供給機構は、前記薄膜の作成の前に、前記排気系により1×10 −6 Pa以上1Pa以下の圧力に排気し、かつ前記ガス導入手段により還元性ガス又は不活性ガスを導入した状態で、前記発熱体に不純物として含有される鉄又はニッケルが蒸発する温度である第一の温度に5分以上前記発熱体を通電して発熱させた後、前記薄膜の作成中に、前記原料ガスに分解及び又は活性化が生じる温度であって前記第一の温度より低い第二の温度になるように前記発熱体を通電して発熱させるものであるという構成を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の実施の形態について説明する。
図1は、本願発明の実施形態である化学蒸着装置の概略構成を示す正面図である。図1に示す装置は、内部で基板に対して所定の処理がなされる処理容器1と、処理容器1内に所定の原料ガスを供給するガス供給系2と、供給された原料ガスが表面を通過するように処理容器1内に設けられた発熱体3と、発熱体3が所定の高温に維持されるよう発熱体3にエネルギーを与えるエネルギー供給機構30と、所定の高温に維持された発熱体3の表面での原料ガスの分解及び又は活性化により所定の薄膜が作成される処理容器1内の所定位置に基板9を保持する基板ホルダー4とを備えている。
【0012】
処理容器1は、排気系11を備えた気密な容器であり、基板9の出し入れを行うための不図示のゲートバルブを備えている。尚、処理容器1には、ゲートバルブを介して不図示のロードロックチャンバーが気密に接続されている。処理容器1は、ステンレス又はアルミニウム等の材質で形成されており、電気的には接地されている。
排気系11は、ターボ分子ポンプ等の真空ポンプを備えており、処理容器1内を1×10− 4Pa以下に排気可能に構成されている。尚、排気系11は、不図示の排気速度調整器を備えている。
【0013】
ガス供給系2は、所定の原料ガスを溜めたガスボンベ21と、処理容器1内に設けられたガス供給器22と、ガスボンベ21とガス供給器22とを繋ぐ配管23と、配管23上に設けられたバルブ24や流量調整器25とから構成されている。
ガス供給器22は中空の部材であり、基板ホルダー4に対向した前面を有している。この前面には、小さなガス吹き出し孔220が多数形成されている。ガスボンベ21から配管23を通してガス供給器22にガスが導入され、このガスがガス吹き出し孔220から吹き出して処理容器1内に供給されるようになっている。
【0014】
基板ホルダー4は、処理容器1の上壁部から内部に突出するよう設けられた部材であり、下面に基板9を保持するようになっている。基板9は、基板ホルダー4に設けられた不図示の爪によりその縁が掛けられて保持されるか、又は、下面に静電吸着されて保持されるようになっている。尚、ガス供給器22が上側で、基板ホルダー4が下側に設けられる場合もある。この場合は、基板ホルダー4の上面に基板9は載置されて保持される。
また、この基板ホルダー4は、基板9を加熱する加熱機構としても機能している。即ち、基板ホルダー4内には、基板9を所定温度に加熱するヒータ41が設けられている。ヒータ41は、カートリッジヒータ等の抵抗発熱方式のものである。基板9はヒータ41により室温〜300又は600℃程度に加熱されるようになっている。
【0015】
次に、図1及び図2を使用して発熱体3の構成について説明する。図2は、図1の装置に使用された発熱体3の構成を説明する平面概略図である。発熱体3は、タングステン製のワイヤー状の部材である。ワイヤー状の部材からなる発熱体3は、鋸波状に折り曲げられ、枠体31に保持されている。
エネルギー供給機構30は、発熱体3を通電してジュール熱を発生させることで発熱体3を所定の高温に維持するよう構成されている。具体的には、エネルギー供給機構30は発熱体3に所定の交流電流を流す交流電源である。枠体31はセラミック等の絶縁材である。エネルギー供給機構30は、発熱体3を1500〜1900℃程度の高温に維持できるよう構成される。
【0016】
本実施形態の装置の大きな特徴点は、上記発熱体3が、真空中、還元性ガス雰囲気中又は不活性ガス雰囲気中で且つ薄膜の作成の際の温度以上の高温に所定時間維持された後に用いられるものである点である。具体的に説明すると、本実施形態における発熱体3は、1×10−6〜1Pa程度の真空中で2000〜3000℃程度の高温に5分から60分程度維持する高温処理が施されたものである。このような高温処理を施した後、発熱体3は処理容器1内に持ち込まれて所定位置に取り付けられている。
【0017】
このように発熱体3を予め高温処理しておくことは、前述した薄膜中への重金属の混入という現象を分析した発明者の研究に基づくものである。発明者は、薄膜中に混入する重金属がどこからもたらされるのかについて鋭意検討した結果、発熱体3から来るのではないかという結論に達した。
【0018】
具体的に説明すると、タングステン製の発熱体3は、タングステン粉末を焼結させて形成されるが、タングステン粉末の段階では、99.999%程度という極めて高い純度であり、上述した重金属を多く含んでいることはないと考えられる。しかしながら、焼結したタングステン材をワイヤー状に加工していく際、タングステン材は金属製の圧縮器で圧縮されながら圧延される。そして、タングステン材に接触する圧縮器は金属性であり、その表面には鉄やニッケル等が存在し、圧延の際にこれらの重金属がタングステン材中に混入するものと考えられる。
発明者の調査によると、タングステン材をワイヤー状に加工すると、その純度は99.9%程度になり2桁低下してしまう。
【0019】
このように重金属が混入した発熱体3を用いて成膜を行うと、発熱体3が高温に発熱する結果、混入した重金属が蒸発し、これが基板9に達して薄膜中に取り込まれることになる。前述した薄膜中への高濃度の鉄やニッケル等の混入は、これが原因であると考えられる。
【0020】
発明者は、このような推定のもと、前述の通り発熱体3を予め所定時間高温に維持する高温処理を施しその後処理容器1内に持ち込んで成膜に利用するようにした。この高温処理の際の温度は、成膜時の温度以上にした。つまり、成膜時に到達する温度以上に予め到達させて、重金属の放出を予め生じさせてしまうという考え方である。このような構成により、成膜時の発熱体3からの重金属の放出が極めて少なくなり、その結果、薄膜中への重金属の混入もまた極めて少なくなる。
【0021】
図3は、上記本実施形態の装置の効果を確認した実験の結果を示す図である。
この図3は、図6に示す実験と同様、ガリウム砒素基板上に窒化シリコン膜を作成して、その膜をSIMS分析した結果が示されている。尚、窒化シリコン膜は、上述した本実施形態の装置を用いて作成した。具体的には、発熱体3はタングステン製であり、2500℃の温度にて7分間高温処理されたものを使用した。
また、成膜条件としては、発熱体3の温度は1800℃、基板9の温度は280℃、成膜時の処理容器1内の圧力は1Pa、原料ガスはシランとアンモニアの混合ガスであり、流量比は1:100、全体の流量は101cc/分とした。
【0022】
図3と図6とを比較すると分かるように、窒化シリコン膜中のFeやNiはSIMSの検出限界程度に、CrやMnは検出限界以下に減少していることが分かる。これらの結果は、前述したように発熱体3を成膜時の温度以上に予め発熱させることで、発熱体3中の重金属不純物が除去でき、薄膜中への混入が劇的に抑制できることを示している。従って、本実施形態の装置によれば、そのような重金属不純物の混入が極めて少ない優れた特性の薄膜が発熱体CVD法にて作成できることになる。
【0023】
次に、本願発明の装置を実施する上で重要となる発熱体3の高温処理の時間の問題について説明する。図4は、発熱体3の高温処理の時間について検討した実験の結果を示す図である。
この実験では、図3に示す実験と同様の条件でガリウム砒素基板上に窒化シリコン膜を作成した。但し、この実験では、高温処理をしていない発熱体3を真空容器1内に持ち込み、上記条件で最初に10分間(100nm)の成膜を行った(第1回目の成膜)。その後、処理容器1内を5×10−6Pa以下の圧力まで排気した後、発熱体3を5分間2500℃で高温処理した。そして、処理容器1内を5×10−6Pa以下の圧力まで再度排気した後、一回目の成膜と同じ条件で10分間成膜を行った(第2回目の成膜)。その後、処理容器1内を再度5×10−6Pa以下まで排気した後、同様に5分間高温処理を行った。このように、10分の成膜処理と5分の高温処理を交互に行いながら、成膜処理を10回繰り返し、合計1μm程度の厚さの窒化シリコン膜を作成した。この窒化シリコン膜をSIMS分析し、この分析結果から膜中の深さ方向の不純物(Cr)の濃度分布を概略的に表したのが、図4である。尚、5×1015atoms/ccがこのSIMSの検出限界である。従って、これ以下の濃度のデータについては、推測値で表されている。
【0024】
図4に示すように、第1回目の成膜においては、不純物濃度が4×1017atoms/cc程度存在しているが、第2回目の成膜においては、9×1015atoms/cc程度まで減少している。そして、第3回目の成膜においては、検出限界に近い6×1015atoms/cc程度まで減少している。そしてさらに成膜処理を繰り返す過程で、不純物濃度は検出限界を下回って段階的に減少していると推測される。
【0025】
この結果から分かるように、たかだか5分程度の高温処理を行うだけで、不純物の濃度は、高温処理を行わない場合に比べて1桁以上も低下し、不純物混入の上限値とされる1×1017atoms/ccを下回る値となることが分かる。
従って、上記高温処理は5分程度以上行えば好適であることが確認された。勿論、図4に示されているように、5分以上の高温処理を行うとさらに不純物濃度が低下するのでより好適である。上記実験では、Crの濃度をSIMS分析したが、他の不純物についても同様である。
【0026】
次に、上記構成に係る本実施形態の装置の動作について説明する。
まず、処理容器1に隣接した不図示のロードロック室に基板9を配置するとともにロードロック室及び処理容器1内を所定の圧力まで排気し、その後、不図示のゲートバルブを開けて基板9を処理容器1内に搬入する。基板9は、基板ホルダー4に保持される。基板ホルダー4内のヒータ41が予め動作しており、基板ホルダー4に保持された基板9は、ヒータ41からの熱によって所定温度に加熱される。平行してエネルギー供給機構30が動作し、発熱体3を通電して発熱させ所定の高温に維持する。
【0027】
この状態で、ガス供給系2が動作する。即ち、バルブ24が開き、ガス供給器22を通して原料ガスが処理容器1内に供給される。供給された原料ガスは、発熱体3の表面を経由して基板9に達する。この際、発熱体3の表面で原料ガスが分解及び又は活性化する。そして、これら分解及び又は活性化した原料ガスが基板9の表面に到達することで、基板9の表面に所定の薄膜が堆積する。薄膜が所定の厚さに達したら、バルブ24を閉じて原料ガスの供給を停止し、処理容器1内を再度排気した後、エネルギー供給機構6の動作を停止する。その後、基板9を処理容器1から取り出す。
【0028】
蒸着の具体例について、前述と同様に窒化シリコン膜を作成する場合を例にして説明すると、原料ガスとして、モンシランを0.1〜20.0cc/分、アンモニアを10.0〜2000.0cc/分の割合で混合して導入する。発熱体3の温度を1600〜2000℃、基板9の温度を200〜350℃、処理容器1内の圧力を0.1〜100Paに維持して蒸着を行うと、1〜10nm/分程度の成膜速度で窒化シリコン膜の作成が行える。尚、このような窒化シリコン膜は、パッシベーション膜や保護膜として効果的に利用できる。
【0029】
次に、上述したような発熱体3を利用した成膜のメカニズムについて以下に説明する。発熱体3を利用することは、前述したように成膜時の基板9の温度を低くするためであるが、何故基板9の温度を低くしても成膜が行えるかについては、必ずしも明らかではない。一つのモデルとして、以下のような表面反応が生じていることが考えられる。
【0030】
図5は、本実施形態の装置における成膜の一つの考えられるモデルについて説明する概略図である。上記シリコン窒化膜を作成する場合を例にとると、導入されたモノシランガスが、所定の高温に維持された発熱体3の表面を通過する際、水素分子の吸着解離反応に類似したシランの接触分解反応が生じ、SiH3及びH* という分解活性種が生成される。詳細なメカニズムは明かではないが、モノシランを構成する一つの水素がタングステン表面に吸着又は接触することで、その水素とシリコンの結合が弱まってモノシランが分解し、タングステン表面への吸着又は接触が熱によって解かれてSiH3及びH* という分解活性種が生成されると考えられる。アンモニアガスにも同様な接触分解反応が生じ、NH2及びH* という分解活性種が生成される。そして、これらの分解活性種が基板9に到達してシリコン窒化膜の堆積に寄与する。即ち、反応式で示すと、
SiH4(g)→SiH3(g)+H*(g)
NH3(g)→NH2(g)+H*(g)
aSiH3(g)+bNH2(g)→cSiNx(s)
となる。尚、gの添え字はガス状態、sの添え字は固体状態であることを意味する。
【0031】
また、発熱体の作用について、Jan. J. Appl. Pys. Vol.37(1998)pp.3175-3187 の論文で詳細な議論がされている。この論文では、発熱体の温度をパラメータにした成膜速度の傾きが発熱体の材料によって異なることから、発熱体の表面で生じているのは単なる熱分解ではなく触媒作用であるとしている(同 Fig.7参照)。このことから、この種のCVD法を触媒化学蒸着(catalytic CVD、cat−CVD)法と呼んでいる。
【0032】
さらに、本実施形態の装置におけるような成膜方法は、発熱体3の表面での熱電子の作用によるものとの考え方もできる。つまり、高温に維持された発熱体4の表面からは、トンネル効果により熱電子がエネルギー障壁を越えて原料ガスに作用し、この結果、原料ガスが分解したり活性化したりするとの考え方を採ることができる。
【0033】
本実施形態の装置における成膜のメカニズムについては、上記いずれの考え方も採り得る。また、これらの現象が同時に生じているとの考え方を採ることもできる。いずれの考え方を採るにしても、発熱体3の表面では、原料ガスの分解、活性化、又は、分解及び活性化の双方が生じており、これらいずれかの原料ガスの変化に起因して成膜がされている。そして、このような発熱体3を経由して原料ガスを基板9に到達させることにより、基板9の温度を比較的低くして成膜を行うことができる。
【0034】
上記構成及び動作に係る本実施形態の装置では、前述した通り、発熱体3が成膜時の温度以上の温度に予め所定時間高温処理されているので、成膜時には発熱体3から重金属等が放出されることが極めて少なくなっている。このため、薄膜中への重金属等の混入も極めて少なくなり、良質な薄膜が得られる。
【0035】
上記本実施形態の装置の説明においては、発熱体3の材質としてはタングステンを採り上げたが、タンタルやモリブデン等の他の高融点金属であってもよい。
また、作成する薄膜としては、窒化シリコン膜の他、シリコン酸窒化膜、シリコン酸化膜等の絶縁膜、さらには、アモルファスシリコン膜やポリシリコン膜などの半導体膜の作成にも、本願発明の装置を用いることができる。
また、上記実施形態では、真空中で高温処理された発熱体3を用いたが、水素などの還元性ガス中で高温処理を行うと、発熱体3の酸化を防止しつつ又は酸化された表面を還元しつつ高温処理を行うことができる。また、アルゴンや窒素などの不活性ガス中で高温処理を行うことも好適であり、同様に発熱体3の酸化を防止することができる。還元性ガス又は不活性ガスを用いる際の流量については、任意でよい。但し、雰囲気の圧力が大気圧を越えないようにすることが好ましい。大気圧を越える圧力であると、不純物の放出が充分でなくなる恐れがあるからである。
【0036】
また、発熱体3は、上記高温処理が行われた後に処理容器1内に設けられるのが一般的であるが、前述した実験のように、処理容器1内に設けられた後、処理容器1内で高温処理を行うようにする場合もある。尚、上記説明では、発熱体3から除去される不純物が重金属であるとして説明したが、これに限られるものではないことは勿論である。成膜時の温度以上に発熱させることで蒸発するすべての不純物が発熱体3から除去され、薄膜中への混入が抑制される。
【0037】
また、エネルギー供給機構30は、通電して、即ち、電気エネルギーを供給することで発熱体3を所定の高温に維持するものではあったが、輻射エネルギーを供給して発熱体3を所定の高温に維持するものも採用できる。あるいは、電子ビームやレーザーを照射して高温に維持するものも採用できる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明した通り、本願の各請求項の発明によれば、発熱体を不純物が蒸発する温度に予め発熱させるので、発熱体中に不純物が存在していたとしても除去でき、薄膜中への混入が抑制される。このため、不純物の混入が極めて少ない優れた特性の薄膜が発熱体CVD法にて作成できる。また、この効果に加え、ワイヤー状に加工する際に不純物が混入するという特有の課題が解決されるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施形態である化学蒸着装置の概略構成を示す正面図である。
【図2】図1の装置に使用された発熱体3の構成を説明する平面概略図である。
【図3】本実施形態の装置の効果を確認した実験の結果を示す図である。
【図4】発熱体3の高温処理の時間について検討した実験の結果を示す図である。
【図5】本実施形態の装置における成膜の一つの考えられるモデルについて説明する概略図である。
【図6】従来の化学蒸着装置の問題を確認した実験の結果を示す図であり、実験用の化学蒸着装置で作成した窒化シリコン膜を二次イオン質量分析法により分析した結果を示す図である。
【符号の説明】
1 処理容器
11 排気系
2 ガス供給系
3 発熱体
30 エネルギー供給機構
4 基板ホルダー
9 基板[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a chemical vapor deposition apparatus that performs chemical vapor deposition using a heating element maintained at a predetermined high temperature.
[0002]
[Prior art]
In the manufacture of various semiconductor devices such as LSI (Large Scale Integrated Circuit) and LCD (Liquid Crystal Display), there is a process of creating a predetermined thin film on a substrate. Among these, since a thin film having a predetermined composition can be formed relatively easily, film formation by a chemical vapor deposition (CVD) method has been often used.
The CVD method is a plasma CVD method in which plasma is generated and a gas phase reaction is caused by plasma energy to form a film, or a substrate is heated and a gas phase reaction is caused by the heat of the substrate to form a film. In addition to the CVD method and the like, there is a type of CVD method (hereinafter referred to as a heating element CVD method) in which a source gas is supplied via a heating element maintained at a predetermined high temperature.
[0003]
A chemical vapor deposition apparatus that performs a heating element CVD method arranges a substrate in a processing container and introduces a source gas while maintaining the heating element provided in the processing container at a predetermined high temperature. When the introduced source gas passes through the surface of the heating element, changes such as decomposition and activation occur in the source gas, and the product resulting from this change reaches the substrate, so that the thin film of the material that is the final target material Is deposited on the surface of the substrate. Of these heating element CVDs, those using wire-like heating elements may be called hot wire (Hot Wire) CVD.
[0004]
When the source gas reaches the substrate through such a heating element, there is an advantage that the temperature of the substrate can be lowered as compared with the thermal CVD method in which a reaction is caused only by the heat of the substrate. Further, since plasma is not formed unlike the plasma CVD method, there is no concern from the problem of damage to the substrate due to plasma. For this reason, the above-mentioned heating element CVD method is regarded as promising for the production of next-generation semiconductor devices that are becoming increasingly highly integrated and highly functional.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, according to the inventor's research, it has been found that in the heating element CVD method, impurities that cannot be considered in the normal thermal CVD method or plasma CVD method are mixed in the film. FIG. 6 is a diagram showing the result of an experiment confirming this problem. The result of analyzing a silicon nitride film prepared by an experimental chemical vapor deposition apparatus by secondary ion mass spectrometry (SIMS) is shown. FIG. As the substrate, a gallium arsenide substrate was used.
[0006]
The horizontal axis in FIG. 6 indicates the position in the thickness direction of the substrate. Further, the vertical axis on the right side of FIG. 6 indicates the number of incident secondary ions (count / second) per unit time from the current that flows when the secondary ions enter the detector, and the vertical axis on the left side indicates The concentration of each element (number of elements per unit volume, atoms / cc) calculated quantitatively from the number of secondary ions is shown. The concentration of each element is quantified by comparing with the data on the number of secondary ions obtained using a standard sample.
[0007]
In FIG. 6, Si is detected at a concentration of 10 18 or more per square centimeter from the surface of the substrate (the zero point on the horizontal axis) to a position of about 2000 angstroms, with a thickness of about 2000 angstroms from the surface. It is determined that a silicon nitride film has been formed. Then, secondary ion currents corresponding to Fe, Ni, W, and Mn are measured in the region of 0 to 2000 angstroms. When converted from the number of secondary ions, on average, Fe is about 5 × 10 17 atoms / cc, Ni is about 1 × 10 17 atoms / cc, W is about 1 × 10 16 atoms / cc, and Mn is 1 × 10. It is assumed that it is mixed at a concentration of about 15 atoms / cc. However, the SIMS device used for this analysis has a detection limit of about 5 × 10 15 atoms / cc due to the SN ratio of the detection system, and W and Mn are really mixed at this level. It is unknown whether there is.
[0008]
In any case, it was confirmed from the data shown in FIG. 6 that Fe and Ni were mixed at a high concentration in a thin film prepared using a conventional chemical vapor deposition apparatus. Such mixing of metal elements is a phenomenon that has not been observed in a normal thermal CVD apparatus or plasma CVD apparatus. If there is such a high concentration of an unintended metal element, there is a high possibility that the device characteristics will be impaired. How it is inhibited depends on the type and purpose of the thin film. For example, in the case of a silicon film formed using a mixed gas of silane and hydrogen, the carrier mobility starts to decrease when a metal element of about 10 16 atoms / cc is mixed. When it is 10 17 atoms / cc or more, significant characteristic inhibition such as device malfunction does not occur due to an extremely low carrier mobility. In addition, when a thin film such as a silicon nitride film is formed as a surface protective film or a surface passivation film after formation of an element, if the above heavy metal impurities are mixed in the film, the dielectric strength voltage is lowered. There is a possibility that the function as an electrical protective film may be hindered.
[0009]
The present invention has been made in order to solve the problem specific to the chemical vapor deposition apparatus that performs the heating element CVD method, that is, the problem of impurity contamination in the thin film, which has been confirmed by the inventors' experiments.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the invention according to claim 1 of the present application exhausts the inside of the processing container to 1 × 10 −6 Pa to 1 Pa and introduces a reducing gas or an inert gas into the processing container. while tungsten disposed in the processing vessel, by heating by energizing the wire-like heating element made of molybdenum or tantalum, a first temperature iron or nickel contained as impurities in the heating element evaporates A first step of maintaining at least 5 minutes ;
After the first step, the heating element supplying a predetermined raw material gas arranged inside the process chamber, the said heating element is energized to generate heat lower than the first temperature second temperature In this way , the supplied raw material gas is allowed to pass through the surface of the heating element, and the raw material gas is decomposed and / or activated on the surface of the heating element at the time of passing the raw material gas. A second step of creating a predetermined thin film on the substrate ;
It has the structure of containing .
In order to solve the above problem, the invention according to claim 6 of the present application includes a processing container in which a predetermined process is performed on a substrate,
An exhaust system for exhausting the inside of the processing vessel;
A gas supply system for supplying a predetermined source gas into the processing vessel;
A wire-like heating element made of tungsten, molybdenum or tantalum provided in the processing container so that the supplied source gas passes through the surface;
An energy supply mechanism that gives heat to the heating element so that the source gas decomposes and / or activates when the source gas passes, and heats the heating element;
Gas introduction means for introducing a reducing gas or an inert gas into the processing vessel;
A chemical vapor deposition apparatus comprising a substrate holder for holding a substrate at a position in a processing container where a predetermined thin film is created by decomposition and / or activation of a source gas,
State the energy supply mechanism, which before the creation of the thin film, said by the exhaust system evacuated to 1Pa pressure below than 1 × 10 -6 Pa, and was introduced reducing gas or an inert gas by said gas introducing means Then, after the heating element is energized at a first temperature which is a temperature at which iron or nickel contained as impurities in the heating element evaporates for 5 minutes or more to generate heat, the raw material gas is produced during the formation of the thin film. The heat generating element is energized to generate heat so that the second temperature lower than the first temperature is generated and decomposed and / or activated .
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below.
FIG. 1 is a front view showing a schematic configuration of a chemical vapor deposition apparatus according to an embodiment of the present invention. The apparatus shown in FIG. 1 includes a processing container 1 in which a predetermined process is performed on a substrate, a gas supply system 2 for supplying a predetermined raw material gas into the processing container 1, and the supplied raw material gas on the surface. A
[0012]
The processing container 1 is an airtight container including an
[0013]
The gas supply system 2 includes a
The
[0014]
The substrate holder 4 is a member provided so as to protrude from the upper wall portion of the processing container 1 and holds the
The substrate holder 4 also functions as a heating mechanism for heating the
[0015]
Next, the configuration of the
The
[0016]
The major feature of the apparatus of the present embodiment is that the
[0017]
Preliminarily treating the
[0018]
More specifically, the
According to the inventor's investigation, when a tungsten material is processed into a wire shape, its purity is about 99.9%, which is two orders of magnitude lower.
[0019]
When film formation is performed using the
[0020]
Based on such estimation, the inventor performed a high temperature treatment for maintaining the
[0021]
FIG. 3 is a diagram showing a result of an experiment confirming the effect of the apparatus of the present embodiment.
FIG. 3 shows the result of SIMS analysis of a silicon nitride film formed on a gallium arsenide substrate, as in the experiment shown in FIG. Note that the silicon nitride film was formed using the apparatus of the present embodiment described above. Specifically, the
Further, as film formation conditions, the temperature of the
[0022]
As can be seen by comparing FIG. 3 and FIG. 6, it can be seen that Fe and Ni in the silicon nitride film are reduced to the SIMS detection limit and Cr and Mn are reduced to the detection limit or less. These results, by pre-heating above the temperature at the time of forming the
[0023]
Next, the problem of the time for high-temperature treatment of the
In this experiment, a silicon nitride film was formed on the gallium arsenide substrate under the same conditions as in the experiment shown in FIG. However, in this experiment, the
[0024]
As shown in FIG. 4, an impurity concentration of about 4 × 10 17 atoms / cc exists in the first film formation, but about 9 × 10 15 atoms / cc in the second film formation. It has decreased to. And in the 3rd film-forming, it has decreased to about 6 × 10 15 atoms / cc which is close to the detection limit. Further, in the process of repeating the film formation process, it is presumed that the impurity concentration decreases step by step below the detection limit.
[0025]
As can be seen from this result, the impurity concentration decreases by an order of magnitude or more as compared with the case where the high temperature treatment is not performed only by performing the high temperature treatment for about 5 minutes, and the upper limit value of the impurity contamination is 1 ×. It can be seen that the value is less than 10 17 atoms / cc.
Therefore, it was confirmed that the high temperature treatment is preferably performed for about 5 minutes or more. Of course, as shown in FIG. 4, the high temperature treatment for 5 minutes or more is more preferable because the impurity concentration is further reduced. In the above experiment, the Cr concentration was analyzed by SIMS, but the same applies to other impurities.
[0026]
Next, the operation of the apparatus according to the present embodiment having the above configuration will be described.
First, the
[0027]
In this state, the gas supply system 2 operates. That is, the
[0028]
A specific example of vapor deposition will be described by taking as an example the case of forming a silicon nitride film in the same manner as described above. As source gases, monsilane is 0.1 to 20.0 cc / min, and ammonia is 10.0 to 2000.0 cc / min. Mix and introduce in minutes. When vapor deposition is performed while maintaining the temperature of the
[0029]
Next, the film forming mechanism using the
[0030]
FIG. 5 is a schematic diagram for explaining one possible model of film formation in the apparatus of this embodiment. Taking the case where the silicon nitride film is formed as an example, when the introduced monosilane gas passes through the surface of the
SiH 4 (g) → SiH 3 (g) + H * (g)
NH 3 (g) → NH 2 (g) + H * (g)
aSiH 3 (g) + bNH 2 (g) → cSiNx (s)
It becomes. The subscript “g” means a gas state, and the subscript “s” means a solid state.
[0031]
Further, the action of the heating element is discussed in detail in the paper of Jan. J. Appl. Pys. Vol. 37 (1998) pp. 3175-3187. In this paper, since the slope of the film formation rate with the temperature of the heating element as a parameter varies depending on the material of the heating element, it is assumed that what occurs on the surface of the heating element is not mere thermal decomposition but catalytic action (same as above). (See Fig. 7). Therefore, this type of CVD method is called a catalytic chemical vapor deposition (catalytic CVD, cat-CVD) method.
[0032]
Furthermore, it can be considered that the film forming method as in the apparatus of the present embodiment is based on the action of thermoelectrons on the surface of the
[0033]
Any of the above-described ideas can be adopted as the film forming mechanism in the apparatus of the present embodiment. It is also possible to take the idea that these phenomena occur simultaneously. Whichever way of thinking is employed, the surface of the
[0034]
In the apparatus of the present embodiment related to the above configuration and operation, as described above, the
[0035]
In the description of the apparatus of the present embodiment, tungsten is taken as the material of the
In addition to the silicon nitride film, the device of the present invention can be used to produce an insulating film such as a silicon oxynitride film and a silicon oxide film, and a semiconductor film such as an amorphous silicon film and a polysilicon film. Can be used.
Moreover, in the said embodiment, although the
[0036]
In addition, the
[0037]
In addition, the
[0038]
【The invention's effect】
As described above, according to the invention of each claim of the present application, since the heating element is preheated to a temperature at which the impurities evaporate, it can be removed even if the impurities are present in the heating element and mixed into the thin film. Is suppressed. For this reason, a thin film having excellent characteristics with very few impurities can be formed by the heating element CVD method. In addition to this effect, there is an effect that a specific problem that impurities are mixed when processing into a wire shape is solved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view showing a schematic configuration of a chemical vapor deposition apparatus according to an embodiment of the present invention.
2 is a schematic plan view illustrating the configuration of a
FIG. 3 is a diagram showing a result of an experiment confirming the effect of the apparatus of the present embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing a result of an experiment for examining a time for high-temperature treatment of a
FIG. 5 is a schematic diagram for explaining one possible model of film formation in the apparatus of the present embodiment.
FIG. 6 is a diagram showing a result of an experiment confirming a problem of a conventional chemical vapor deposition apparatus, and a diagram showing a result of analyzing a silicon nitride film created by a chemical vapor deposition apparatus for experiment by secondary ion mass spectrometry. is there.
[Explanation of symbols]
1
Claims (9)
第一の工程の後、前記発熱体が配置された前記処理容器内に所定の原料ガスを供給し、前記発熱体を通電して発熱させて前記第一の温度より低い第二の温度となるようにしながら、供給された原料ガスを前記発熱体の表面を通過させ、その通過の際の前記発熱体の表面での原料ガスの分解及び又は活性化により、前記処理容器内に保持された前記基板に所定の薄膜を作成する第二の工程と
を含むことを特徴とする化学蒸着方法。The inside of the processing chamber was evacuated to 1 × 10 -6 Pa or more 1Pa or less, and while introducing a reducing gas or inert gas into the processing chamber, tungsten disposed in the processing vessel, of molybdenum or tantalum A first step of energizing the wire-like heating element to generate heat and maintaining it at a first temperature at which iron or nickel contained as impurities in the heating element evaporates for 5 minutes or more ;
After the first step, wherein the heating element for supplying a predetermined raw material gas arranged inside the process chamber, the said heating element is energized to generate heat lower than the first temperature second temperature In this way , the supplied raw material gas is allowed to pass through the surface of the heating element, and the raw material gas is decomposed and / or activated on the surface of the heating element at the time of passing the raw material gas. A second step of creating a predetermined thin film on the substrate ;
Chemical vapor deposition method, which comprises a.
処理容器内を排気する排気系と、
処理容器内に所定の原料ガスを供給するガス供給系と、
供給された原料ガスが表面を通過するように処理容器内に設けられたタングステン、モリブデン又はタンタルよりなるワイヤー状の発熱体と、
原料ガスが通過する際に原料ガスに分解及び又は活性化が生じるよう発熱体にエネルギーを与えて発熱体を発熱させるエネルギー供給機構と、
前記処理容器内に還元性ガス又は不活性ガスを導入するためのガス導入手段と、
原料ガスの分解及び又は活性化により所定の薄膜が作成される処理容器内の位置に基板を保持する基板ホルダーとを備えた化学蒸着装置であって、
前記エネルギー供給機構は、前記薄膜の作成の前に、前記排気系により1×10 −6 Pa以上1Pa以下の圧力に排気し、かつ前記ガス導入手段により還元性ガス又は不活性ガスを導入した状態で、前記発熱体に不純物として含有される鉄又はニッケルが蒸発する温度である第一の温度に5分以上前記発熱体を通電して発熱させた後、前記薄膜の作成中に、前記原料ガスに分解及び又は活性化が生じる温度であって前記第一の温度より低い第二の温度になるように前記発熱体を通電して発熱させるものである
ことを特徴とする化学蒸着装置。A processing container in which predetermined processing is performed on the substrate,
An exhaust system for exhausting the inside of the processing vessel;
A gas supply system for supplying a predetermined source gas into the processing vessel;
A wire-like heating element made of tungsten, molybdenum or tantalum provided in the processing container so that the supplied source gas passes through the surface;
An energy supply mechanism that gives heat to the heating element so that the source gas decomposes and / or activates when the source gas passes, and heats the heating element;
Gas introduction means for introducing a reducing gas or an inert gas into the processing vessel;
A chemical vapor deposition apparatus comprising a substrate holder for holding a substrate at a position in a processing container where a predetermined thin film is created by decomposition and / or activation of a source gas,
State the energy supply mechanism, which before the creation of the thin film, said by the exhaust system was evacuated to 1Pa pressure below than 1 × 10 -6 Pa, and was introduced reducing gas or an inert gas by said gas introducing means Then, after the heating element is energized at a first temperature which is a temperature at which iron or nickel contained as impurities in the heating element evaporates for 5 minutes or more to generate heat, the raw material gas is produced during the formation of the thin film. The chemical vapor deposition is characterized in that the heating element is energized to generate heat so that the second temperature lower than the first temperature is a temperature at which decomposition and / or activation occurs. apparatus.
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