JP4501499B2 - 吐水切替装置 - Google Patents

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Description

本発明は、整流吐水、泡沫吐水およびシャワー吐水の間で吐水モードの切替が可能な吐水切替装置に関する。
近年、流し台や洗面台などに設置されている水栓の先端には、複数種類の吐水モード(例えば、泡沫吐水、シャワー吐水)のうちのいずれかを選択的に切替可能な吐水切替装置が装着されることが多い。一般に従来の吐水切替装置は、ボタン操作などにより通水路を切り替えて、吐水モードの切替を行うようになっている。
一方、流し台や洗面化粧台に用いられるシャワーヘッドとして、整流吐水、泡沫吐水およびシャワー吐水の3種類の吐水モードの切替ができるものがある(例えば、特許文献1参照。)。このシャワーヘッドは、湯水が通過する流路および切替室を内蔵し、この切替室には3つの弁口が穿設された分流筒が装着され、この分流筒に穿設された3つの弁口を開閉する2つの弁体が2つのボタンと連繋して収容されている。
そして、外部から2つのボタンを操作すると、2つの弁体により、3つの弁口のうちのいずれか2つの弁口が閉鎖されるとともに、残りの1つの弁口が開口状態を保つようになっている。したがって、2つの弁体が3つの弁口うちのどの2つの弁口を閉鎖するかによって3種類の吐水モードのうちのいずれかを選択することができる。
特開2002−165719号公報(第2−6頁)
前述したように、特許文献1に記載のシャワーヘッドは、2つのボタンを外部から操作することによって3種類の吐水モードのうちのいずれかを選択することができる点では優れている。しかしながら、このシャワーヘッドは、湯水の導入口である3つの弁口と、湯水の吐水口である3つの通水孔とがそれぞれ独立して設けられている。このため、前記シャワーヘッドは部品点数が比較的多く、コストアップおよび装置の大型化を招来しがちである。
また、吐水筒の下端面においては、整流吐水口である第1通水孔が中心部に配置され、この第1通水孔の周囲を包囲した状態でシャワー吐水口である第2通水孔が配置され、さらに、第2通水孔の周囲を包囲した状態で泡沫吐水口である複数の第3通水孔が配置されている。このため、最外周に位置する第3通水孔から泡沫吐水を行っているときは、中心部が欠落した、いわゆる中ヌケ状態が生じる。また、第3通水孔の内側に位置する第2通水孔からシャワー吐水を行っているときは、シャワー水が十分に広がらないため、量感不足の印象を与える。
本発明が解決しようとする課題は、整流吐水、泡沫吐水およびシャワー吐水の3種類の吐水形態を選択的に切り替えることが可能であって、シャワー吐水の拡散性が良好で、泡沫吐水の中ヌケ感がなく、装置の大型化、部品点数の増大およびコストアップを抑制することもできる、吐水切替装置を提供することにある。
本発明の吐水切替装置は、水栓の吐水口に接続される取付部と、その反対に位置する下端部と、取付部に供給される水を内部に導入する貫通孔付きの隔壁と、を有する第1筒体と、
隔壁から下端部に向かって垂下状に取り付けられたフランジ状弁座と、
第1筒体の外周に少なくともその軸方向に移動可能に装着された外筒と、第1筒体との間に隙間を設け且つフランジ状弁座を囲繞した状態で第1筒体内に少なくともその軸方向に移動可能に挿入された内筒と、内筒の内周面にフランジ状弁座に当接可能に設けられた環状弁体と、第1筒体の下端部より下流域で外筒と内筒とを連接するシャワー吐水用の複数の小径孔付きの接合部とを有する第2筒体と、第2筒体の下端部の水吐出口と、を備えた吐水切替装置において、
第2筒体を隔壁から最離隔させたとき、隔壁から内筒が離間して形成される隙間を経由して小径孔に至る連通経路が形成されるとともに環状弁体とフランジ状弁座との隙間が閉塞され、第1筒体の取付部に供給された水が連通経路を通って小径孔から吐出されるシャワー吐水機能と、
第2筒体を隔壁に最接近させたとき、内筒が隔壁に当接することにより隙間を経由して小径孔に至る連通経路が閉塞されるとともに環状弁体とフランジ状弁座との間に隙間が形成され、第1筒体の取付部に供給された水が水吐出口から吐出される整流吐水機能と、
第2筒体が最接近位置と最離隔位置との間にあるとき、隔壁と内筒とが離間して形成される隙間を経由して小径孔に至る連通経路および環状弁体とフランジ状弁座との間の隙間の両方が形成され、取付部に供給された水と小径孔から吸い込まれた空気とが環状弁体とフランジ状弁体との間の隙間で混合され水吐出口から吐出される泡沫吐水機能と、を設けたことを特徴とする。
このような構成において、第2筒体を隔壁から最離隔させれば、内筒の内部から内筒と第1筒体との隙間を経由して小径孔に至る連通経路が形成されるとともに環状弁体とフランジ状弁座との隙間が閉塞されるため、第1筒体の取付部に供給される水は隔壁の貫通孔を通って第2筒体の内筒の内部へ流入した後、その全てが内筒の内部から内筒と第1筒体との隙間を経由して小径孔に至る連通経路を通って複数の小径孔からシャワー吐水となって吐出される。なお、シャワー吐水用の複数の小径孔からの吐水方向を、内筒の軸心方向に平行ないしは傾斜して吐水する小径孔と、内筒の外周方向に傾斜して吐水する小径孔とを交互に配置すれば、シャワーの拡散性が良好であって、且つ中抜け感のないシャワー吐水を得ることができる。
また、第2筒体を隔壁に最接近させれば、前記連通経路が閉塞されるとともに環状弁体とフランジ状弁座との間に隙間が形成されるため、第1筒体の取付部に供給される水は隔壁の貫通孔を通って第2筒体の内筒の内部へ流入した後、空気が混入することなく、その全てが環状弁体とフランジ状弁座との隙間を通って第2筒体の下端部から整流吐水として吐出される。
一方、第2筒体が前記最接近位置と前記最離隔位置との間にあるとき、前記連通経路、および環状弁体とフランジ状弁座との間の隙間、の両方が形成されるため、第1筒体の取付部に供給される水は隔壁の貫通孔を通って第2筒体の内筒の内部へ流入し、そのときに生じる負圧によって前記連通経路を通って内筒の内部へ導入され空気と混じり合い、環状弁体とフランジ状弁座との隙間を通って第2筒体の内筒の下端部から泡沫吐水として吐出される。この場合、泡沫吐水は、最も軸心側に位置する第2筒体の内筒の下端部から吐出するので泡沫吐水の中ヌケ感も生じない。
このように、第1筒体の軸方向に沿って第2筒体を相対移動させ、第2筒体を第1筒体の隔壁に接近、離隔させることにより、内筒の内部から内筒と第1筒体との隙間を経由して小径孔に至る連通経路と、環状弁体とフランジ状弁座との隙間と、の両方が形成されたり、一方のみが形成されたりすることによって、整流吐水機能、泡沫吐水機能およびシャワー吐水機能が発揮されるため、整流吐水、泡沫吐水およびシャワー吐水の3種類の吐水形態を選択的に切り替えることが可能である。
また、本発明の吐水切替装置は、第1筒体、第2筒体およびフランジ状弁座などで構成されるとともに、一つの水導入口(第1筒体の取付部)と、2つの水吐出口(小径孔および第2筒体の下端部)とからなる簡素な構造であるため、装置の大型化、部品点数の増大およびコストアップを抑制することもできる。
さらに、前記連通経路の一部に、隔壁に対する第2筒体の接近、離隔によって、隔壁と内筒との間で閉塞、開放される隙間を設けたことにより、第2筒体の接近、離隔移動を利用して前記連通経路を容易に閉塞、開放することが可能となり、前記連通経路の形成、閉塞を行うことができる。
この場合、隔壁と内筒との間に前記隙間を形成するため、隔壁、内筒の少なくとも一方に切欠形状のスリットを設けることが望ましい。このようなスリットを設ければ、隔壁に対する第2筒体の接近、離隔距離を最小限に抑制しつつ、前記連通経路の閉塞、開放を行うことができるので、吐水切替時の操作性が向上する。
一方、隔壁に対して第2筒体を接近、離隔させるため、第1筒体の軸方向に第2筒体が相対移動する直線スライド機構あるいは第2筒体を第1筒体の回りで回転させると第2筒体が第1筒体の軸方向に相対移動する回転スライド機構を設けることができる。
前記直線スライド機構の場合、当該機構を構成する部品の形状がシンプルで成形性が良好であるため、コストダウンを図ることができる。一方、前記回転スライド機構の場合、吐水状態を切り替える際の操作力が、当該吐水切替装置が装着された水栓本体全体に伝わり難いため、切替操作の際に水栓全体がガタつくことがなく、操作性に優れており、水栓本体への負荷も軽減される。
さらに、前述した吐水切替装置においては、第2筒体がシャワー吐水機能、整流吐水機能あるいは泡沫吐水機能を発揮する位置にあるとき、第2筒体を第1筒体に係脱可能に係止するクリック機構を設けることが望ましい。このようなクリック機構を設ければ、切替操作の完了時点を的確に把握することができるので操作性が向上する。また、各機能を発揮する位置にある第2筒体が、吐水中の水圧や振動などによって勝手に移動して、吐水形態が変わるのを防止することができる。
第2筒体を隔壁から最離隔させたとき、内筒の内部から内筒と第1筒体との隙間を経由して小径孔に至る連通経路が形成されるとともに環状弁体とフランジ状弁座との隙間が閉塞されるシャワー吐水機能と、
第2筒体を隔壁に最接近させたとき、連通経路が閉塞されるとともに環状弁体とフランジ状弁座との間に隙間が形成される整流吐水機能と、
第2筒体が前記最接近位置と前記最離隔位置との間にあるとき、前記連通経路および環状弁体とフランジ状弁座との間の隙間の両方が形成される泡沫吐水機能と、を設けたことにより、整流吐水、泡沫吐水およびシャワー吐水の3種類の吐水形態を選択的に切り替えることが可能となり、シャワー吐水の拡散性が良好となり、泡沫吐水の中ヌケ感がなく、装置の大型化、部品点数の増大およびコストアップを抑制することもできる。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図1は本発明の第1実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図、図2は図1に示す吐水切替装置を下面側から見た斜視断面図、図3(a)は図1に示す吐水切替装置を構成する第1筒体を下面側から見た斜視図、(b)は図1に示す吐水切替装置を構成する第2筒体を上面側から見た斜視図である。また、図4は図1に示す吐水切替装置をシャワー吐水にした状態を示す斜視断面図、図5は図1に示す吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図、図6は図5のA−A線における斜視断面図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態の吐水切替装置10は、水栓の吐水口(いずれも図示せず)に接続される取付部1aと、その反対に位置する下端部1eと、取付部1aに供給される水を内部に導入するための貫通孔である複数の第1小径孔1hが開設された隔壁1bと、を有する第1筒体1と、この第1筒体1の下端部1e側から第1筒体1に装着された第2筒体2と、隔壁1bから下端部1eに向かって垂下状に取り付けられたフランジ状弁座1gと、を備えている。
第2筒体2は、第1筒体1の外周にその軸方向および周方向に移動可能に装着された外筒2bと、第1筒体1との間に隙間(第2環状隙間5)を設け且つフランジ状弁座1gを囲繞した状態で第1筒体1内にその軸方向および周方向に移動可能に挿入された内筒2aと、内筒2aの内周面にフランジ状弁座1gに当接可能に設けられた環状弁体2eと、第1筒体1の下端部1eより下流域において外筒2bと内筒2aとを連接する接合部2mとを備えている。連結部2mにはシャワー吐水用の複数の小径孔(第2小径孔2d)がその周方向に沿って等間隔に開設されている。なお、複数の第2小径孔2dの配列状態は等間隔に限定するものではない。
第1筒体1の回りで第2筒体2を正転、逆転させると、第2筒体の外筒2bの内周面と第1筒体1の外周面に設けられたねじ機構14により、第1筒体1の軸方向に第2筒体2が相対移動するようになっている。すなわち、第1筒体1の回りで第2筒体2を正転、逆転させることによって、第1筒体1の内筒2aを第1筒体1の隔壁1bに接近、離隔させることができる。なお、ねじ機構14は、右ねじ方式、左ねじ方式のいずれであってもよいが、本実施形態では左ねじ方式を採用している。
したがって、吐水切替装置10は、後述するように、第2筒体2を隔壁1bから最離隔させると、内筒2aの内部から内筒2aと第1筒体1との間の第2環状隙間5を経由して第2小径孔2dに至る連通経路が形成されるとともに環状弁体2eとフランジ状弁座1gとの隙間が閉塞されるシャワー吐水機能と、第2筒体2を隔壁1bに最接近させたとき、前記連通経路が閉塞されるとともに環状弁体2eとフランジ状弁座1gとの間に隙間が形成される整流吐水機能と、第2筒体2が前記最接近位置と前記最離隔位置との間にあるとき、前記連通経路と、環状弁体2eとフランジ状弁座1gとの間の隙間と、の両方が形成される泡沫吐水機能とを備えている。
図1に示すように、環状弁体2eがフランジ状弁座1g(シートパッキン11)から離れているときは、流入室1cへ流入した水は、第1小径孔1hを通って第3環状隙間6へ流入する。第1小径孔1hは、負圧を生じているため、第2小径孔2dから吸い込まれた空気が第2環状隙間5を通って、隔壁1bとリブ2fとの間に形成された第4環状隙間8を通って、吸気スリット1kから第3環状隙間6へ流入し、第3環状隙間6にて水と空気とが混じり合い、内筒2aとフランジ状弁座1gとの間を通り、第5環状隙間7に流入する。そして、フィルタ9を通過して、泡沫吐水が得られる。
Oリング12を装着するための溝1jの強度を確保するためにはある程度の肉厚が必要であるが、本実施形態の場合、円周方向上の吸気スリット1kのない残余部が、Oリング12を装着するための溝1jの強度を確保している。一方、強度確保のために肉厚とすると、第2筒体2の上下方向の移動量が多くなるため、操作性が悪くなるが、本実施形態の場合、厚肉部に吸気スリット1kを設けたことにより、第2筒体2の上下方向の移動量(回転操作量)を極力小さく抑制することができるため、操作性の観点からも優れている。
図1に示す泡沫吐水状態から、第2筒体2を左ねじ緩め方向へ回転操作すると、図4に示すように、第2筒体2が、第1筒体1に対して垂直下方へ相対移動し、環状弁体2eがフランジ状弁座1g(シートパッキン11)に当接してシャワー吐水状態となる。この状態において、第1小径孔1hを通って第3環状隙間6へ流入した水は、下流端が閉鎖された第3環状隙間6に充満し、この第3環状隙間6から溢れ出て第2環状隙間5へ流入する。第2環状隙間5へ流入した水は、第2小径孔2dからシャワー吐水として吐出される。
なお、シャワー吐水用の複数の第2小径孔2dからの吐水方向を、内筒2aの軸心方向に平行ないしは傾斜して吐水する第2小径孔2dと、内筒2aの外周方向に傾斜して吐水する第2小径孔2dとを交互に配置すれば、シャワーの拡散性がさらに向上し、且つ中抜け感のないシャワー吐水を得ることができる。
また、図1に示す泡沫吐水状態から、第2筒体2を左ねじ締め付け方向へ回転操作すると、図5に示すように、第2筒体2が第1筒体1に対して垂直上方へ相対移動して、第2筒体2のリブ2fが第1筒体1の隔壁1bに当接して整流吐水状態となる。この状態において、第1小径孔1hを通って第3環状隙間6へ流入した水は、負圧を生じるため、第2小径孔2dから空気を吸い込もうとするが、溝1jに装着されたOリング12と、隔壁1bおよびリブ2fとにより第4環状隙間8が閉塞され、第2環状隙間5と第3環状隙間6との連通経路が遮断されているため、空気は、第2小径孔2dから第2環状隙間5を通って第3環状隙間6に流入することはできない。したがって、第1小径孔1hを通って、第3環状隙間6へ流入した水は、空気と混合されることなく内筒2aとフランジ状弁座1gの間を通って第5環状隙間7に流入し、フィルタ9を通過して、整流吐水として吐出される。
この場合、図6に示すように、第2筒体2の内筒2aのリブ2fの外周面に凹部15を設けるとともに、第1筒体1の内周面に凹部15に係脱可能に嵌合する凸部16を設け、第2筒体2が整流吐水機能、泡沫吐水機能を発揮する位置にあるとき、凹部15と凸部16とが嵌合する機構を設けている。したがって、水圧により、整流吐水から泡沫吐水へ勝手に切り替わるのを防止することができる。また、泡沫吐水から整流吐水へ切替操作したときのクリック感を得ることができる。なお、図6に示す凸部16と凹部15とは、凹凸関係を逆にしてそれぞれの部材に設けることもできる。
次に、図7〜図12に基づいて、本発明の第2実施形態である吐水切替装置20について説明する。図7は本発明の第2実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態で示す斜視断面図、図8は図7に示す吐水切替装置を下面側から見た斜視断面図、図9は図7に示す吐水切替装置の断面図、図10(a)は図7に示す吐水切替装置を構成する第1筒体を下面側から見た斜視図、図10(b)は前記吐水切替装置を構成する第2筒体を上面側から見た斜視断面図である。また、図11は図7に示す吐水切替装置をシャワー吐水にした状態で示す斜視断面図、図12は図7に示す吐水切替装置を整流吐水にした状態で示す斜視断面図である。
本実施形態の吐水切替装置20は、第1筒体21の軸方向に第2筒体22を相対移動することにより、吐水形態を切り替える機能を備えている。図7に示す泡沫吐水状態では、環状弁体22eがフランジ状弁座21g(シートパッキン11)から離れており、流入室21cへ流入した水は、第1小径孔21hを通って第3環状隙間26へ流入する。第1小径孔21hを通過した水は、負圧を生じるため、第2小径孔22dから空気を吸い込む。第2小径孔22dから吸い込まれた空気は、第2環状隙間25を通り、隔壁21bとリブ22fとの間に形成された第4環状隙間28を通って、吸気スリット21kから第3環状隙間26へと流入する。そして、この第3環状隙間26において空気と水とが混じり合い、内筒22aとフランジ状弁座21gとの間を通って、第5環状隙間27へ流入した後、フィルタ9を通過して、泡沫吐水として吐出される。
Oリング12を装着するための溝21jの強度を確保するためにはある程度の肉厚が必要であるが、本実施形態の場合、円周方向上の吸気スリット21kのない残余部が、Oリング12を装着するための溝21jの強度を確保している。一方、強度確保のために肉厚とすると、第2筒体22の上下方向の移動量が多くなるため、操作性が悪くなるが、本実施形態の場合、厚肉部に吸気スリット21kを設けたことにより、第2筒体22の上下方向の移動量を極力小さく抑えることができるため、操作性も良好である。
この場合、水圧により、泡沫吐水状態から後述するシャワー吐水状態へ勝手に切り替わるのを防止するため、第1筒体21の下方に支持脚21fを延設し、その下端部に突条部21pを設けるとともに、この突条部21pと対向する位置である、第2筒体22の外筒22bの内周面にその周方向に沿って、突条部21pに係合する上下2段の突条部22p,22qを設けている。
そして、第2筒体22が泡沫吐水状態にあるとき、上段にある突条部22pが、第1筒体21の支持脚21fの突条部21pの上面部分に係合することにより、水圧で第2筒体が下方へ移動するのを防止する。また、第2筒体22が、後述する図12で示す整流吐水状態にあるときは、下段にある突条部22qが、第1筒体21の支持脚21fの突条部21pの上面部分に係合することにより、水圧による第2筒体の下方移動を防止する。また、吐水状態の切り替え操作において、第2筒体22を第1筒体21の軸方向に移動させたとき、突条部21pが2つの突条部22p,22qに順次係合することにより、クリック感を得ることができる。なお、突条部21pと突条部22p,22qとは凸同士の係合機構を形成しているが、これに限定するものではなく、凹凸形状あるいは凸凹形状の係合機構を採用することもできる。
図7に示す泡沫吐水状態から、第2筒体22を第1筒体21に対して垂直下方へ相対移動させると、図11に示すシャワー吐水状態となる。この状態においては、環状弁体22eがフランジ状弁座21g(シートパッキン11)に当接しているため、第1小径孔21hを通って第3環状隙間26に流入した水は、下流側が閉塞された第3環状隙間26に充満し、第3環状隙間26から溢れ出て第4環状隙間28を通って第2環状隙間25へ流入する。そして、第2環状隙間25へ流入した水は、第2小径孔22dからシャワー吐水として吐出される。
また、図7に示す泡沫吐水状態から、第2筒体22を第1筒体21に対して垂直上方へ相対移動させると、図12に示すように、第2筒体22のリブ22fが第1筒体21の隔壁21bに当接して第4環状隙間28が閉塞される。この状態で、第1小径孔21hを通って第3環状隙間26へ流入した水には負圧が生じ、第2小径孔22dから空気を吸い込もうとするが、溝21jに装着されたOリング12と、隔壁21bおよびリブ22fとによって第4環状隙間28が閉塞され、第2環状隙間25と第3環状隙間26との連通経路が遮断されているため、空気は、第2小径孔22dから第2環状隙間25を通って、第3環状隙間26へ流入することができない。したがって、第1小径孔21hを通って第3環状隙間26へ流入した水は、空気と混合されることなく、内筒22aとフランジ状弁座21gとの間を通り、第5環状隙間27へ流入する。そして、フィルタ9を通過して、整流吐水として吐出される。
図12に示す整流吐水状態においては、前述したように、第2筒体22の外筒22bの内面の下段にある突条部22qが、第1筒体21の支持脚21fの突条部21pの上面部分に係合しているため、水圧によって第2筒体が下方へ移動して、整流吐水から泡沫吐水へ勝手に切り替わるのを防止することができる。また、泡沫吐水から整流吐水および泡沫吐水からシャワー吐水へ切替操作したときのクリック感も得ることができる。
次に、図13,図14を参照して、整流吐水状態における空気の遮断機構に関するその他の実施の形態ついて説明する。図13(a)は本発明の第3実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図、図13(b)は前記吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図である。また、図14(a)は本発明の第4実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図、図14(b)は前記吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図である。
図13に示す吐水切替装置30においては、同図(a)に示すように、第2筒体32の内筒32aの上部のリブ32fの上端の外周に複数の吸気スリット32kを設けるとともに、その下方に設けた溝32jにOリング12を装着している。そして、泡沫吐水の際には、第2小径孔32dから吸い込まれた空気は、吸気スリット32kと第1筒体31との隙間から第3環状隙間36へ流入する。また、整流吐水しているときは、図13(b)に示すように、第2筒体32のリブ32fが第1筒体31の隔壁31bに当接して、図13(a)に示すOリング12、隔壁31bおよびリブ32fにより第4環状隙間38が閉塞され、第2環状隙間35と第3環状隙間36との連通経路が遮断されているため、空気は第2小径孔32dから第2環状隙間35を通って第3環状隙間36に流入することができない。
一方、図14に示す吐水切替装置40においては、同図(a)に示すように、第2筒体42の内筒42aのリブ42fの上端面の直上に位置する、第1筒体41の隔壁41bの下面に設けた円形の溝41jにパッキン43を装着している。泡沫吐水の際には、第2小径孔42dから吸い込まれた空気は、リブ42fと隔壁41bとの隙間から第4環状隙間48を通って第3環状隙間46へ流入する。また、整流吐水しているときは、図14(b)に示すように、第2筒体42のリブ42fが第1筒体41の隔壁41bに装着されたパッキン43に当接させてリブ42fとパッキン43により第4環状隙間48が閉塞され、第2環状隙間45と第3環状隙間46との連通経路が遮断されているため、空気は第2小径孔42dから第2環状隙間45を通って第3環状隙間46へ流入することはできない。
図14に示す吐水切替装置40の場合、第2筒体42のリブ42fがパッキン43から離れた瞬間に空気の流通が可能となるため、第2筒体42の操作ストロークが少なくて済み、操作性に優れている。なお、図13,図14に示す吐水切替装置30,40は、第2筒体32,42を軸心方向に上下移動させて吐水状態を切り替える方式であるが、これらに限定するものではないので、第2筒体32,42を軸心回りに回転操作することによって第2筒体32,42が上下移動する方式を採用することもできる。
次に、図15〜図20に基づいて、本発明の第5実施形態である吐水切替装置について説明する。図15は本発明の第5実施形態である吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図、図16は図15のB−B線における斜視断面図、図17は図15に示す吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図、図18は図17のC−C線における斜視断面図、図19は図15に示す吐水切替装置の斜視断面図である。また、図20(a)は図15に示す吐水切替装置を構成する第1筒体を下面側から見た斜視図、図20(b)は前記吐水切替装置を構成する第2筒体を上面側から見た斜視断面図である。
本実施形態の吐水切替装置50は、第2筒体52を回転操作、上下操作することによって整流吐水、泡沫吐水およびシャワー吐水の3種類の吐水状態の切替を行うようにしたものである。図15,図16および図20に示すように、吐水切替装置50おいては、第2筒体52の内筒52aのリブ52fの上縁部分には、その円周方向に沿って複数のスリット52sとリブ52rとが交互に形成されている。
また、第2筒体52のリブ52fの上端部分を第1筒体51の隔壁51bの下面に当接させたとき、第1筒体51の内面におけるスリット52sおよびリブ52rの外周と当接する位置に、スリット52sおよびリブ52rと等間隔にリブ51rおよびスリット51sが配置されている。
さらに、図20(a)に示す第1筒体51の下部には複数の支持脚51fが軸方向に延設され、その先端部外周には略周方向の突条部51tと、この突条部51tを軸方向に貫通する凹部51vが設けられている。また、図20(b)に示す第2筒体52の外筒52bの内面の第2小径孔52d寄りの部分には、第1筒体51の凹部51vに係脱可能に嵌合する軸方向の複数の突条部52pが円周方向に沿って等間隔に設けられ、これらの突条部52pの下端寄りの部分には周方向の凸状部52tが各突条部52pと直交するように設けられている。
後述する整流吐水および泡沫吐水の場合、図15,図17に示すように、第2筒体52を第1筒体51に対して上方へ相対移動させたとき、第2筒体52の外筒52bの内面の凸状部52tが支持脚51fの突条部51tの上部に位置することにより、リブ52fが隔壁51bに当接した状態を保つとともに、第2筒体52が水圧で勝手に下方へ移動してシャワー吐水へ切り替わるのを防止している。
整流吐水においては、図15に示すように、リブ52fが隔壁51bに当接した状態で第2筒体52を回転させ、図16に示すように、第2筒体52のスリット52sおよびリブ52rと、第1筒体51のスリット51sおよびリブ51rとが互いに逆位相となるように配置する。これによって第2環状隙間55から第3環状隙間56への連通経路が閉塞され、空気の流通が遮断されるので、整流吐水が行われる。
泡沫吐水においては、図17に示すように、リブ52fが隔壁51bに当接した状態で第2筒体52を回転させ、図18に示すように、第2筒体52のスリット52sおよびリブ52rと、第1筒体51のスリット51sおよびリブ51rとが互いに同位相となるように配置する。これによって第2環状隙間55から第3環状隙間56への連通経路が開放され、第2小径孔52dから第2環状隙間55へ吸い込まれた空気が第3環状隙間56へ流れ込んで水と混じり合い、泡沫吐水が行われる。
なお、図15,図16に示す状態において、第1筒体51に対して第2筒体52を回転させると、その内面の突条部52pが第1筒体51の支持脚51fの凹部51vに嵌合するので、整流吐水と泡沫吐水とが交互に切り替わり、切替操作時にクリック感が生じるので切替状態を的確に把握することができ、整流吐水と泡沫吐水とが勝手に切り替わることもない。
一方、シャワー吐水を行う場合、図19に示すように、第1筒体51に対し第2筒体52を下方に相対移動させると、第2筒体52の環状弁体52eが、フランジ状弁座52gのシートパッキン11に当接して、第3環状隙間56から第5環状隙間57への連通経路が閉塞されるので、第1小径孔51hから第3環状隙間56へ流入した水はリブ52fから溢れ出して第2環状隙間55へ流れ込み、第2小径孔52dを通過して、シャワー吐水となる。第1筒体51に対し第2筒体52を上下方向に相対移動させたとき、支持脚51fの突条部51tが、第2筒体52の外筒52b内面の凸状部52tを乗り越え通過する際にクリック感が生じるので、整流吐水または泡沫吐水とシャワー吐水との間の切替を明確に把握することができる。
また、突条部52pを軸方向に長く形成すれば、シャワー吐水状態にしたとき第2筒体52が回転しないように拘束されるため、第2筒体52の上下移動操作が行い易くなる。さらに、突条部52pで第2筒体52の回転が拘束されることにより、泡沫吐水状態または整流吐水状態からシャワー吐水状態へ切り替えた後、再び元の吐水状態へ切り替える場合、シャワー吐水状態へ切り替える直前の吐水状態へ戻るので使い勝手に優れている。
次に、図21〜図24を参照し、本発明の第6,7実施形態の吐水切替装置について説明する。図21は本発明の第6実施形態である吐水切替装置60の組み立て中の状態を示す斜視断面図、図22は図21に示す吐水切替装置を構成するブッシュの斜視図である。また、図23(a)は本発明の第7実施形態である吐水切替装置70を水栓本体へ取り付け中の状態を示す斜視断面図、図23(b)は前記吐水切替装置を水栓本体へ取り付けた状態を示す斜視断面図、図24は図23に示す吐水切替装置を構成するブッシュの斜視図である。
図21に示す吐水切替装置60においては、フランジ状弁座61gのねじ部61nを利用して、図22に示すブッシュ63を第1筒体61の棚状部61bに固定する機構を設けている。すなわち、ブッシュ63を第1筒体61の棚状部61bの下側に装着し、フランジ状弁座61gのねじ部61nを水栓本体(図示せず)に螺着することによってブッシュ63を第1筒体61の棚状部61bに固定している。
このように、第1筒体61をブッシュ63とその残余部分との2つの部材で構成したことにより、ブッシュ63およびその残余部分の成形性が非常に良くなるため、製造工程の効率化、低コスト化を図ることができる。特に、Oリング12を装着するためブッシュ63の外周に設けられた溝61jの成形性が向上する。このため、樹脂成形方式でブッシュ63を製作する場合、金型の構造を簡素化することができ、コスト削減に有効である。
また、ブッシュ63を棚状部61bに取り付ける際の位置決め手段および回転防止手段として、図22に示すように、ブッシュ63の上面外周部分には、第1筒体61の棚状部61bの下面に設けられた複数の凹部61tに係脱可能に嵌合する複数の爪部63nを設け、ブッシュ63の外周部分には、第1筒体の棚状部61bの内周面に設けられた複数の凹部(図示せず)に係脱可能に嵌合する突条部63rを設けている。また、ブッシュの下面外周部分には空気通過経路となる複数のスリット63kを設けている。なお、凹部61tと爪部63nとの凹凸関係は逆にすることもできる。
ブッシュ63を棚状部61bに取り付ける工程において、ブッシュ63を第1筒体の棚状部61bに向かって押圧すると、それぞれの突条部63rが圧潰されながら、棚状部61bの内周面に設けられた複数の凹部(図示せず)に嵌合されるので、ブッシュ63と棚状部61bとの同芯度を確保することができる。
次に、図23に示す吐水切替装置70においては、水栓本体75の取付部75aを利用して、図24に示すブッシュ73を第1筒体71の棚状部71bの上側に固定する機構を設けている。すなわち、ブッシュ73を第1筒体71の棚状部71bの上側に装着し、第1筒体71と水栓本体75とをねじ部76で螺合させることによって固定する。そして、フランジ状弁座77gのねじ部77nをブッシュ73のねじ孔73mに螺着することによって固定する。
このように、第1筒体71をブッシュ73とその残余部分との2つの部材で構成したことにより、前述した吐水切替装置60の場合と同様、ブッシュ73およびその残余部分の成形性が非常に良くなるため、製造工程の効率化、低コスト化を図ることができるほか、樹脂成形方式でブッシュ73を製作する際の金型構造の簡素化が可能であり、コスト削減に有効である。
また、ブッシュ73を棚状部71bに取り付ける際の位置決め手段および回転防止手段として、図24に示すように、ブッシュ73の下面外周部分には、第1筒体71の棚状部71bの上面に設けられた複数の凹部(図示せず)に係脱可能に嵌合する複数の爪部73nを設け、ブッシュ73の外周部分には、第1筒体の棚状部61bの内周面に設けられた複数の凹部(図示せず)に係脱可能に嵌合する突条部73rを設けている。また、ブッシュの下面外周部分には空気通過経路となる複数のスリット73kを設けている。なお、棚状部71bの凹部と爪部73nとの凹凸関係は逆にすることもできる。
ブッシュ73を棚状部71bに取り付ける工程において、ブッシュ73を第1筒体の棚状部71bに向かって押圧すると、それぞれの突条部73rが圧潰されながら、棚状部71bの内周面に設けられた複数の凹部(図示せず)に嵌合されるので、ブッシュ73と棚状部71bとの同芯度を確保することができる。
図21〜図24に示した第6,7実施形態の吐水切替装置60,70は、いずれも第2筒体62,72を軸心方向に上下移動させて吐水状態を切り替えるものであるが、第1筒体61,71をブッシュ63,73とその残余部分とに分けて成形する技術は、第2筒体を回転させて吐水状態を切り替える方式の吐水切替装置においても採用可能である。
本発明の吐水切替装置は、洗面所、流し台などに配備される水栓本体の吐水口に取り付けて広く利用することができる。
本発明の第1実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図である。 図1に示す吐水切替装置を下面側から見た斜視断面図である。 (a)は図1に示す吐水切替装置を構成する第1筒体を下面側から見た斜視図であり、(b)は図1に示す吐水切替装置を構成する第2筒体を上面側から見た斜視図である。 図1に示す吐水切替装置をシャワー吐水にした状態を示す斜視断面図である。 図1に示す吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図である。 図5のA−A線における斜視断面図である。 本発明の第2実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図である。 図7に示す吐水切替装置を下面側から見た斜視断面図である。 図7に示す吐水切替装置の断面図である。 (a)は図7に示す吐水切替装置を構成する第1筒体を下面側から見た斜視図であり、(b)は前記吐水切替装置を構成する第2筒体を上面側から見た斜視断面図である。 図7に示す吐水切替装置をシャワー吐水にした状態を示す斜視断面図である。 図7に示す吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図である。 (a)は本発明の第3実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図であり、(b)は前記吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図である。 (a)は本発明の第4実施形態である吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図であり、(b)は前記吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図である。 本発明の第5実施形態である吐水切替装置を整流吐水にした状態を示す斜視断面図である。 図15のB−B線における斜視断面図である。 図15に示す吐水切替装置を泡沫吐水にした状態を示す斜視断面図である。 図17のC−C線における斜視断面図である。 図15に示す吐水切替装置の斜視断面図である。 (a)は図15に示す吐水切替装置を構成する第1筒体を下面側から見た斜視図であり、(b)は前記吐水切替装置を構成する第2筒体を上面側から見た斜視断面図である。 本発明の第6実施形態である吐水切替装置の組み立て中の状態を示す斜視断面図である。 図21に示す吐水切替装置を構成するブッシュの斜視図である。 (a)は本発明の第7実施形態である吐水切替装置を水栓本体へ取り付け中の状態を示す斜視断面図であり、(b)は前記吐水切替装置を水栓本体へ取り付けた状態を示す斜視断面図である。 図23に示す吐水切替装置を構成するブッシュの斜視図である。
符号の説明
1,21,31,41,51,61,71 第1筒体
1a,21a,75a 取付部
1b,21b,31b,41b,51b 隔壁
1c,21c 流入室
1g,21g,52g,61g,77g フランジ状弁座
1h,21h 第1小径孔
1j,21j,32j,41j,61j 溝
1k,21k,32k 吸気スリット
2,22,32,42,52,62,72 第2筒体
2a,22a,32a,42a,52a,62a,72a 内筒
2b,22b,32b,42b,52b,62b,72b 外筒
2d,22d,32d,42d,52d 第2小径孔
2e,22e,52e 環状弁体
2f,22f,32f,42f,51r,52f,52r,72f リブ
2m 接合部
3,23 第1環状隙間
4 Uパッキン
5,25,35,45,55 第2環状隙間
6,26,36,46,56 第3環状隙間
7,27,57 第5環状隙間
8,28,38,48 第4環状隙間
9 フィルタ
10,20,30,40,50,60,70 吐水切替装置
11 シートパッキン
12 Oリング
15,61t 凹部
16 凸部
21f,51f 支持脚
21p,22p,22q,51t,52p,63r,73r 突条部
43 パッキン
51s,52s,73k スリット
51v 凹部
52t 凸状部
61b,71b 棚状部
61n,76,77n ねじ部
63,73 ブッシュ
63n,73n 爪部
73m ねじ孔
75 水栓本体

Claims (4)

  1. 水栓の吐水口に接続される取付部と、前記取付部の反対に位置する下端部と、前記取付部に供給される水を内部に導入する貫通孔付きの隔壁と、を有する第1筒体と、
    前記隔壁から前記下端部に向かって垂下状に取り付けられたフランジ状弁座と、
    前記第1筒体の外周に少なくともその軸方向に移動可能に装着された外筒と、前記第1筒体との間に隙間を設け且つ前記フランジ状弁座を囲繞した状態で前記第1筒体内に少なくともその軸方向に移動可能に挿入された内筒と、前記内筒の内周面に前記フランジ状弁座に当接可能に設けられた環状弁体と、前記第1筒体の下端部より下流域で前記外筒と前記内筒とを連接するシャワー吐水用の複数の小径孔付きの接合部とを有する第2筒体と、前記第2筒体の下端部の水吐出口と、を備えた吐水切替装置において、
    前記第2筒体を前記隔壁から最離隔させたとき、前記隔壁から前記内筒が離間して形成される隙間を経由して前記小径孔に至る連通経路が形成されるとともに前記環状弁体と前記フランジ状弁座との隙間が閉塞され、前記第1筒体の取付部に供給された水が前記連通経路を通って前記小径孔から吐出されるシャワー吐水機能と、
    前記第2筒体を前記隔壁に最接近させたとき、前記内筒が前記隔壁に当接することにより前記隙間を経由して前記小径孔に至る連通経路が閉塞されるとともに前記環状弁体と前記フランジ状弁座との間に隙間が形成され、前記第1筒体の取付部に供給された水が前記水吐出口から吐出される整流吐水機能と、
    前記第2筒体が前記最接近位置と前記最離隔位置との間にあるとき、前記隔壁と前記内筒とが離間して形成される前記隙間を経由して前記小径孔に至る連通経路および前記環状弁体と前記フランジ状弁座との間の隙間の両方が形成され、前記取付部に供給された水と前記小径孔から吸い込まれた空気とが前記環状弁体と前記フランジ状弁体との間の隙間で混合され前記水吐出口から吐出される泡沫吐水機能と、を設けたことを特徴とする吐水切替装置。
  2. 前記隔壁と前記内筒との間に前記隙間を形成するため、前記隔壁、前記内筒の少なくとも一方に切欠形状のスリットを設けた請求項記載の吐水切替装置。
  3. 前記隔壁に対して前記第2筒体を接近、離隔させるため、前記第1筒体の軸方向に前記第2筒体が相対移動するスライド機構、前記第2筒体を第1筒体の回りで回転させると前記第2筒体が前記第1筒体の軸方向に相対移動するスライド機構の少なくとも一方を設けた請求項1または2記載の吐水切替装置。
  4. 前記第2筒体が前記シャワー吐水機能、前記整流吐水機能あるいは前記泡沫吐水機能を発揮する位置にあるとき、前記第2筒体を前記第1筒体に係脱可能に係止するクリック機構を設けた請求項1〜のいずれかに記載の吐水切替装置。
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