JP4499137B2 - 缶胴製造装置及び缶胴製造方法 - Google Patents
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Description
現在は、図5の側面図に例示するように、缶胴の外周に缶蓋や巻締め部が張り出さないよう、缶蓋の外径を缶胴の外径よりも小さくした缶が主流となっている。このような缶には、筒状体の開口端に絞り加工を施して開口端を缶蓋の外径に合わせて縮径した缶胴が用いられる。
このような缶胴の製造には、筒状体にネッキングを行う加工装置を複数段連結してなる缶胴製造装置が用いられる。この缶胴製造装置は、各加工装置によって同一の筒状体に順次ネッキングを施して缶胴を製造するものである(例えば特許文献1参照)。
また、近年では、缶胴も単純な円筒形状ではなく、例えばボトル形状などの複雑な形状に加工したものがあり、このような缶胴を製造するためには、筒状体に対してさらに多段の加工を施す必要がある。
缶胴製造装置には、筒状体のネッキング回数と同じ数の加工装置を設置する必要があるので、このように加工回数の多い缶胴を製造する場合には、設備が長大化してより多くの設置スペースが必要になるとともに、設置に要する工事費や設備費が増してしまう。また、メンテナンスの手間も増大してしまう。
さらに、これら径の小さい缶蓋を用いる缶胴及び特殊形状の缶胴は、一般的な缶胴に比べて生産量が少ないので、これらの缶胴を製造する缶胴製造装置は稼働率が低く、缶胴の生産コストが上昇してしまう。
そして、この筒状体は、加工ターレットによって加工手段が移動させられることで供給位置から受け渡し位置まで搬送されて、再供給機構に受け渡される。
再供給機構に受け渡された筒状体は、次の加工段階に対応する加工手段に供給されて加工される。
ここで、加工手段は加工ターレットによって供給位置から受け渡し位置との間で移送させられるので、加工手段には筒状体の供給と受け渡しが繰り返し行われて、筒状体の加工が連続的に行われる。
各筒状体は、このように加工手段による加工を終えるたびに再供給機構によってそれぞれ次の加工段階に対応する加工手段に供給され、最終段階の加工を終えた筒状体は、搬出機構によって搬出される。
このように構成される缶胴製造装置においては、加工ターレットに異なる加工段階に対応する加工手段が設けられており、加工手段に加工された筒状体は再供給機構によって次の加工段階に対応する加工手段に供給されるので、一つの加工ターレットで複数段階の加工を行うことができ、加工ターレットの設置数を筒状体の加工回数よりも減らして設備を簡略化することができる。
ここで、加工手段は加工ターレットによって供給位置から受け渡し位置との間で移送させられるので、加工手段には筒状体の供給と受け渡しが繰り返し行われて、筒状体の加工が連続的に行われる。
この缶胴製造方法においては、一つの加工ターレットで複数段階の加工を行うので、加工ターレットの設置数を筒状体の加工回数よりも減らして設備を簡略化することができる。
また、再供給機構に調整機構を設けることで、加工の途中段階で筒状体に調整を施して、良好な加工を行うことができる。
缶胴製造装置11は、図1に示すように、筒状体C(C0〜C17)の加工を行う加工機構12と、加工機構12に未加工の筒状体C0を供給する供給機構13と、加工機構12から加工された筒状体Cを受け取って再び加工機構12に供給する再供給機構14と、加工機構12から最終段階の加工を終えた筒状体C18(すなわち缶胴)を受け取って搬出する搬出機構15とを有している。本実施形態では、缶胴製造装置11は、供給機構13から加工機構12に供給された筒状体Cを加工した後に、再供給機構14によってさらに2回加工機構12に供給して加工する構成としている。
加工機構12は、各加工段階ごとに設けられて筒状体Cの保持及び加工を行う加工手段D(D1〜D18)と、対応する加工段階の異なる加工手段Dが周方向に配置されて、加工手段Dを筒状体Cの供給位置S(S1〜S6)と受け渡し位置T(T1〜T6)との間で移動させる加工ターレットK(K1〜K6)と、初段の加工ターレットK1の前段に配置されて、供給機構13及び再供給機構14から供給される筒状体Cを、それぞれ初段の加工ターレットK1の次の加工段階に対応する加工手段Dに分配する分配機構16とを有している。ここで、図1及び図3では、各加工手段Dは対応する加工段階をそれぞれ添え字で示し、また図1では筒状体Cはその加工段階をそれぞれ添え字で示している。
これら対をなすダイ17と保持部18のうちいずれか一方もしくはこれら両方は、加工ターレットKに対して、加工ターレットKの軸線方向に変位可能にして設置されている。また、加工ターレットKには、これら対をなすダイ17と保持部18のうちのいずれか一方もしくは両方を駆動して、互いに離間した位置から互いに近接した位置まで変位させる駆動手段(図示せず)が設けられている。
そして、駆動手段によってこれら対をなすダイ17と保持部18とが近接されることで、保持部18に保持される筒状体Cの一開口端がダイ17内に押し込まれて、開口端に絞り加工が施されるようになっている。
また、このカムは、各加工段階に対応する加工手段Dのそれぞれのダイ17と保持部18がその加工条件に適した動作で駆動されるように、各加工段階に対応する加工手段Dごとに独立して設けられている。
各搬送ターレットLのそれぞれには、筒状体Cを保持するポケットPが周方向に複数配置されている。各搬送ターレットLの各ポケットPは、それぞれ図示せぬ吸気手段と接続されており、筒状体Cを吸着によって保持する構成とされている(各ポケットPが筒状体を保持する機構は他の構成を採用してもよい)。
本実施の形態では加工ターレットKを6基設置しており、搬送ターレットLは5基設置している。ここで、図1では、各加工ターレットK、各搬送ターレットL、及び各加工ターレットKにおける供給位置S、受け渡し位置Tは、それぞれ供給機構13側からの順番を添え字で示している。なお図1では加工ターレットK3〜K5、搬送ターレットL3〜L4、及びこれらに関する供給位置S3〜S6、受け渡し位置T3〜T5、加工手段D3〜D5、D9〜D11、D15〜D17、筒状体C3〜C5、C9〜C11、C15〜C17の図示を略している。
このようにして、前段の加工ターレットKの各加工手段Dによって加工された筒状体Cは、後段の加工ターレットKに設けられる加工手段Dのうち、次の加工段階に対応する加工手段Dに供給されるようになっている。
各加工ターレットKの外周には、対応する加工段階の異なる加工手段Dが、周方向に略等間隔で、かつ規則的な配置で設けられている。本実施の形態では、加工ターレットKの回転方向に向けて、三種類の加工手段Dを対応する加工段階の早い順に配置し、この配置パターンを加工ターレットKの周方向に四回繰り返した配置とされている。図3に、一例として加工ターレットK1における加工手段D1、D7、D13の配置を示す。
本実施の形態では、再供給機構14は、最後段の加工ターレットK6の加工手段Dから加工を終えた筒状体Cを受け取って加工段階ごとに選別する選別部21と、選別部21から、再び加工機構12に供給する筒状体Cを受け取って、加工機構12の分配機構16まで搬送する搬送部22(22a、22b)とを有している。
回収ターレット26には、筒状体Cを保持するポケットQ(Q1〜Q3)が周方向に配置されている。回収ターレット26は、図示せぬ駆動装置によって最後段の加工ターレットK6とは反対方向に回転させられて、受け渡し位置T6にて、最後段の加工ターレットK6の各加工手段Dと回収ターレット26の各ポケットQ間で順次連続的に筒状体Cが受け渡されるようになっている。
回収ターレット26の各ポケットQは、それぞれ図示せぬ吸気手段と接続されており、筒状体Cを吸着によって保持する構成とされている(各ポケットQが筒状体を保持する機構は他の構成を採用してもよい)。
同様に、筒状体C12を保持するポケットQ2、筒状体C18を保持するポケットQ3が、それぞれ第二の受け取りターレット27bとの受け渡し位置T8、搬出機構15との受け渡し位置T9に達した際に、これらポケットQ2、Q3による筒状体Cの保持をそれぞれ解除するように構成されている。これによって、第二の受け取りターレット27bに、加工機構12による二回目の加工を終えた筒状体C12が選択的に受け渡され、また搬出機構15に、加工機構12による三回目の加工を終えた筒状体C18が選択的に受け渡されるようになっている。
分配機構16は、供給機構13の後段に設けられる第一の間欠供給手段29aと、再供給機構14の第一、第二の搬送部22a、22bのそれぞれの後段に設けられる第二、第三の間欠供給手段29b、29cと、これら第一、第二、第三の間欠供給手段29a、29b、29cから筒状体Cを受け取って初段の加工ターレットK1に供給する供給ターレット31とを有している。
これによって、供給ターレット31には、その周方向に、初めて加工機構12を通過する筒状体C0と、二回目に加工機構12を通過する筒状体C6と、三回目に加工機構12を通過する筒状体C12とが順番に供給される。この順番は、供給ターレット31から初段の加工ターレットK1に筒状体Cを受け渡す際に、筒状体Cが次の加工段階に対応する加工手段Dに供給されるような順番とされている。
そして、一次ターレット32に設けられるポケットの数は、二次ターレット33に設けられるポケットの数よりも少なくされており、一次ターレット32及び二次ターレット33を回転させることで、二次ターレット33には一次ターレット32から間欠的に筒状体Cが供給されるようになっている。ここで、これら一次、二次ターレットの代わりに、スクリューコンベア等を用いてもよい。
まず、供給機構13によって未加工の筒状体C0を、加工機構12の分配機構16に供給する。
分配機構16に供給された未加工の筒状体C0は、第一の間欠供給手段29aによって供給ターレット31のポケットRに間欠的に供給される。本実施の形態では、供給ターレット31のポケットRには、二つおきに未加工の筒状体C0が供給される。
そして、供給ターレット31のポケットRに保持された未加工の筒状体C0は、供給ターレット31の回転に伴って、初段の加工ターレットK1における供給位置S1に搬送され、供給位置S1で初段の加工ターレットK1の最初の加工段階に対応する加工手段D1に受け渡される。
そして、加工手段D1による加工を終えた筒状体C1は、受け渡し位置T1で初段の搬送ターレットL1に受け渡されて、初段の搬送ターレットL1の回転に伴って、二段目の加工ターレットK2における供給位置S2に搬送され、供給位置S2で二段目の加工ターレットK2の二段目の加工段階に対応する加工手段D2に受け渡される。
加工手段D2に受け渡された筒状体C1は、初段の加工ターレットK1における加工及び搬送と同様にして、受け渡し位置T2に搬送されながら、加工手段D2によって二段目の加工段階の加工が施される。
そして、加工手段D2による加工を終えた筒状体C2は、受け渡し位置T2で二段目の搬送ターレットL2に受け渡されて、以降は各搬送ターレットL2〜L5によって各加工ターレットK間で搬送されつつ、各加工ターレットK3〜K6の加工手段D3〜D6によって各加工段階の加工が施される。
回収ターレット26は、六段目の加工を終えた筒状体C6を受け取ってポケットQ1で保持し、第一の受け取りターレット27aとの受け渡し位置T7に搬送する。そして、受け渡し位置T7で、ポケットQ1から第一の受け取りターレット27aに、加工機構12による一回目の加工を終えた筒状体C6が受け渡される。
この筒状体C6は、第二の間欠供給手段29bによって、供給ターレット31のポケットRに間欠的に供給されて、未加工の筒状体C0が保持されるポケットRの、供給ターレット31の回転方向後方に隣接するポケットRに供給される。
そして、供給ターレット31のポケットRに保持された筒状体C6は、初段の加工ターレットK1における供給位置S1に搬送されて、供給位置S1で初段の加工ターレットK1において七段目の加工段階に対応する加工手段D7に受け渡される。
加工手段D7に受け渡された筒状体C6は、受け渡し位置T1に搬送されながら、加工手段D7によって七段目の加工段階の加工が施される。
加工手段D7による加工を終えた筒状体C7は、受け渡し位置T1で初段の搬送ターレットL1に受け渡されて、以降は各搬送ターレットL1〜L5によって各加工ターレットK間で搬送されつつ、各加工ターレットK2〜K6の加工手段D8〜D12によって各加工段階の加工が施される。
回収ターレット26は、十二段目の加工を終えた筒状体C12を受け取ってポケットQ2で保持し、第二の受け取りターレット27bとの受け渡し位置T8に搬送する。そして、受け渡し位置T8で、ポケットQ2から第二の受け取りターレット27bに、加工機構12による二回目の加工を終えた筒状体C12が受け渡される。
この筒状体C12は、第三の間欠供給手段29cによって、供給ターレット31のポケットRに間欠的に供給されて、六段目の加工が施された筒状体C6が保持されるポケットRの、供給ターレット31の回転方向後方に隣接するポケットRに供給される。
そして、供給ターレット31のポケットRに保持された筒状体C12は、初段の加工ターレットK1における供給位置S1に搬送されて、供給位置S1で初段の加工ターレットK1において十三段目の加工段階に対応する加工手段D13に受け渡される。
加工手段D13に受け渡された筒状体C12は、受け渡し位置T1に搬送されながら、加工手段D13によって十三段目の加工段階の加工が施される。
そして、六段目の加工ターレットK6の十八段目の加工段階に対応する加工手段D18による加工を終えた筒状体C18(すなわち缶胴)は、搬出機構15の第三の受け取りターレット27cによって搬出コンベア28に受け渡されて、装置後段に搬出される。
12 加工機構
13 供給機構
14 再供給機構
15 搬出機構
16 分配機構
23 調整機構
D 加工手段
K 加工ターレット
C 筒状体
S 供給位置
T 受け渡し位置
Claims (3)
- 筒状体の開口端に複数回の絞り加工を施して缶胴を製造する缶胴製造装置であって、
前記筒状体の加工を行う加工機構と、
該加工機構に未加工の筒状体を供給する供給機構と、
前記加工機構から加工された筒状体を受け取って再び加工機構に供給する再供給機構と、
前記加工機構から最終段階の加工を終えた筒状体を受け取って搬出する搬出機構とを有し、
前記加工機構は、各加工段階ごとに設けられて前記筒状体の保持及び加工を行う加工手段と、対応する加工段階の異なる前記加工手段が周方向に配置されて、これら加工手段を前記筒状体の供給位置と受け渡し位置との間で移動させる加工ターレットと、を有しており、
前記加工ターレットは、複数段が直列に設置され、
初段の加工ターレットには、最初の加工段階に対応する加工手段が設けられ、以降の加工ターレットには、それぞれ前段の加工ターレットに設けられる加工手段の次の加工段階に対応する加工手段が設けられ、
さらに、初段の加工ターレットには、最後段の加工ターレットに設けられる加工手段の次の加工段階に対応する加工手段が設けられ、以降の加工ターレットにも、それぞれ前段の加工ターレットに設けられる加工手段の次の加工段階に対応する加工手段が設けられ、
これら複数段の加工ターレットに、対応する加工段階の順に、全ての加工段階に対応する加工手段が設置されており、
初段の加工ターレットの前段に、前記供給機構及び前記再供給機構から供給される前記筒状体を、それぞれ初段の加工ターレットの、次の加工段階に対応する加工手段に分配する分配機構が設けられ、
最後段の加工ターレットの後段に、前記再供給機構と前記搬出機構とが設けられており、
前記再供給機構は、最後段の加工ターレットの前記加工手段から加工を終えた前記筒状体を受け取って加工段階ごとに選別する選別部と、筒状体を前記分配機構へと搬送する搬送部と、を有していることを特徴とする缶胴製造装置。 - 前記再供給機構には、前記筒状体を加工に適した状態に調整する調整機構が設けられていることを特徴とする請求項1記載の缶胴製造装置。
- 筒状体の開口端に複数回の絞り加工を施して缶胴を製造する缶胴製造方法であって、
各加工段階ごとに設けられて前記筒状体の保持及び加工を行う加工手段と、対応する加工段階の異なる前記加工手段が周方向に配置されて、これら加工手段を前記筒状体の供給位置と受け渡し位置との間で移動させる加工ターレットと、を有し、前記加工ターレットは、複数段が直列に設置され、初段の加工ターレットには、最初の加工段階に対応する加工手段が設けられ、以降の加工ターレットには、それぞれ前段の加工ターレットに設けられる加工手段の次の加工段階に対応する加工手段が設けられ、さらに、初段の加工ターレットには、最後段の加工ターレットに設けられる加工手段の次の加工段階に対応する加工手段が設けられ、以降の加工ターレットにも、それぞれ前段の加工ターレットに設けられる加工手段の次の加工段階に対応する加工手段が設けられ、これら複数段の加工ターレットに、対応する加工段階の順に、全ての加工段階に対応する加工手段が設置されており、
これら加工手段と加工ターレットとを用い、
初段の加工ターレットに設けられた最初の加工段階に対応する加工手段に未加工の筒状体を供給し、
この加工手段によって前記未加工の筒状体の加工を行うとともに、前記加工ターレットによってこの加工手段を前記筒状体ごと前記受け渡し位置に移動させ、
この加工手段から加工を終えた筒状体を受け取って、次の加工段階に対応する加工手段に供給して加工を行い、
最後段の加工ターレットに設けられた加工手段によって加工を終えた前記筒状体を、初段の加工ターレットに設けられた加工手段のうち、前記最後段の加工ターレットに設けられた加工手段の次の加工段階に対応する加工手段に再供給し、
最終段階の加工が施されるまで、前記筒状体の加工手段への再供給と前記筒状体の加工とを繰り返して、缶胴を製造することを特徴とする缶胴製造方法。
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JPS60261631A (ja) * | 1984-06-08 | 1985-12-24 | アメリカン ナショナル カン カンパニー | 容器にネック及びフランジを形成する装置 |
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