JP4495052B2 - 面発光レーザ素子、光送信モジュール、光コネクタおよび光通信システム - Google Patents

面発光レーザ素子、光送信モジュール、光コネクタおよび光通信システム Download PDF

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Description

本発明は、基板に対して垂直方向にレーザ光を射出する面発光レーザ素子、光送信モジュール、光コネクタおよび光通信システムに関するものである。
垂直共振器型面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser。以下、面発光レーザ素子と称す。)は、光の共振方向が基板面に垂直であって、基板面に垂直な方向にレーザ光を射出する。かかる面発光レーザ素子は、従来の端面発光型レーザ素子と比較して容易に素子の2次元配列を実現できる。
また、面発光レーザ素子は、端面発光型レーザ素子と異なり、共振器としてのミラーを設けるために劈開を必要としないこと、活性層体積が非常に小さく極低しきい値電流でレーザ発振が可能であって消費電力が小さいこと等の多くの利点を有する。かかる利点を有する面発光レーザ素子は、近年、データ通信等の光通信分野で注目されている。
光通信分野では、例えば、自動車内光通信(自動車内光ネットワーク)における信号光源デバイスとして、面発光レーザ素子の開発が進められている。従来の自動車内光ネットワークは、信号伝送路にプラスチック光ファイバ(POF:Plastic Optical Fiber)を用いる短距離光通信システムであって、例えば、MOST(Media Oriented Systems Transfer)等によって通信規格が規定されている。この通信規格では、システムの動作温度範囲は、−40℃〜+85℃である。
一方、面発光レーザ素子は、活性層体積が小さく低しきい値化が可能な反面、材料の熱抵抗が大きく、素子の発熱(=電力×熱抵抗)が大きくなり易いため、従来の端面発光型レーザに比べて注入電流に対する光出力の熱飽和が早く、高温動作時の信頼性が大きな課題である。一方、低温動作時の利得ピーク波長と発振波長との差分(ディチューニング量)を最適化し、高温動作時に両波長を一致させるようにして、0℃〜85℃の温度範囲で発振特性の温度依存性を低減した面発光レーザ素子が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−319643号公報
ところが、自動車内光ネットワークでは、将来的に動作温度範囲の上限を125℃程度まで引き上げることが検討されており、これに対応して面発光レーザ素子では、高温動作時の熱飽和特性を一層改善し、125℃程度までの高温動作において良好な発振特性および信頼性を得ることが必要とされている。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、125℃程度までの高温動作において良好な発振特性を得ることができ、一層の高信頼化を実現できる面発光レーザ素子、光送信モジュール、光コネクタおよび光通信システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、請求項1にかかる面発光レーザ素子は、半導体基板上に積層された活性層を備え、前記半導体基板に対して垂直方向にレーザ光を射出する面発光レーザ素子において、前記活性層の発光領域面積は、当該面発光レーザ素子を駆動時の前記活性層の上昇温度と前記発光領域面積との相関特性における、前記上昇温度の極小値近傍に対応した面積値であることを特徴とする。
また、請求項2にかかる面発光レーザ素子は、上記の発明において、前記発光領域面積は、200μm2以上、500μm2以下であることを特徴とする。
また、請求項3にかかる面発光レーザ素子は、上記の発明において、前記活性層の近傍に、前記発光領域面積を規定する選択酸化層からなる電流狭窄層を備えることを特徴とする。
また、請求項4にかかる面発光レーザ素子は、上記の発明において、前記活性層の近傍に、前記発光領域面積を規定するイオン注入による電流狭窄構造を備えることを特徴とする。
また、請求項5にかかる面発光レーザ素子は、上記の発明において、前記活性層は、メサポスト状の積層構造内に形成されることを特徴とする。
また、請求項6にかかる光送信モジュールは、請求項1〜5のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子と、入力された電気信号に基づいて前記面発光レーザ素子を制御する駆動回路と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項7にかかる光コネクタは、請求項1〜5のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子と、入力された電気信号に基づいて前記面発光レーザ素子を制御する駆動回路と、を有する光送信部と、外部から入射する光信号を受信して電気信号に変換する光電変換素子を有する光受信部と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項8にかかる光コネクタは、上記の発明において、当該光コネクタは、自動車内光コネクタとして自動車に搭載されることを特徴とする。
また、請求項9にかかる光通信システムは、請求項1〜5のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子と、入力された電気信号に基づいて前記面発光レーザ素子を制御する駆動回路と、前記面発光レーザ素子から射出される光信号の射出口径に対して3倍以上のコア径を有し、該光信号を一端から取得して伝送する伝送用光ファイバと、前記伝送用光ファイバの他端から出力される前記光信号を受信して電気信号に変換する光電変換素子と、を備えたことを特徴とする。
また、請求項10にかかる光通信用システムは、上記の発明において、前記伝送用光ファイバは、少なくともコアがシリカからなるファイバであることを特徴とする。
本発明にかかる面発光レーザ素子、光送信モジュール、光コネクタおよび光通信システムによれば、125℃程度までの高温動作において良好な発振特性を得ることができ、一層の高信頼化を実現できる。
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる面発光レーザ素子、光コネクタ、光通信用モジュールおよび光通信システムの好適な実施の形態を詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付している。
(実施の形態1)
まず、本発明の実施の形態1にかかる面発光レーザ素子について説明する。図1は、本実施の形態1にかかる面発光レーザ素子1の構成を示す斜視断面図である。図1に示すように、面発光レーザ素子1は、p−GaAsである基板2上に、順に、下部多層膜反射鏡3と、下部クラッド層4と、多重量子井戸構造の活性層5と、上部クラッド層6と、上部多層膜反射鏡7とが積層された構造を有する。かかる積層構造において、下部多層膜反射鏡3の上端部から上の積層部は、切頭円錐状のメサポストMPとして形成されている。
下部多層膜反射鏡3は、分布反射型反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflector)として形成され、例えばp−Al0.2Ga0.8As/p−Al0.9Ga0.1Asを1ペアとして35ペア積層した構造を有する。また、上部多層膜反射鏡7は、分布反射型反射鏡として形成され、例えばn−Al0.2Ga0.8As/n−Al0.9Ga0.1Asを1ペアとして25ペア積層した構造を有する。なお、下部多層膜反射鏡3および上部多層膜反射鏡7を形成する各半導体層の厚さは、λ/4n(λ:発振波長、n:屈折率)である。
下部多層膜反射鏡3の上端層には、メサポストMPの中軸上に位置し電流注入領域として機能する開口部3aと、この開口部3aの外側に電流狭窄層として機能する選択酸化層3bとが形成されている。選択酸化層3bは、絶縁性を有し、p側電極10から注入される電流を狭窄して活性層5内の発光領域5aにおける電流密度を高める機能を有する。また、選択酸化層3bは、開口部3aと異なる屈折率を有し、発振横モードを制御する機能を有する。なお、選択酸化層3bは、例えば、AlAs等のAlを含む層からなり、水蒸気等でメサポストMPの外周から酸化させることによって、積層面に沿って内径φを有する輪帯状に形成されている。
下部クラッド層4および上部クラッド層6は、活性層5を上下から挟み込むように積層され、活性層5とともに光共振器を形成する。下部クラッド層4は、例えばp−Al0.3Ga0.7Asによって形成され、上部クラッド層6は、例えばn−Al0.3Ga0.7Asによって形成される。なお、光共振器内に生成される定在波の腹が活性層5の層厚方向の中心部にくるように、下部クラッド層4および上部クラッド層6は、互いにほぼ等しい光学長を実現する膜厚を有することが好ましい。
活性層5は、例えばGaAs/Al0.2Ga0.8Asからなる多重量子井戸(MQW:Multiple Quantum Well)構造を有する。活性層5は、p側電極10から注入されて選択酸化層3bによって狭窄された電流をもとに規定される発光領域5aにおいて自然放出光を発生する。発生した自然放出光は、下部クラッド層4、活性層5および上部クラッド層6によって形成される光共振器によって増幅され、上部多層膜反射鏡7の上面部からレーザ光LOとして射出される。なお、発光領域5aは、積層面に沿って選択酸化層3bの内径φに等しい直径φを有する円状に形成される。
上部多層膜反射鏡7の上部にはn側電極9が形成され、n側電極9に対向する基板2の裏面にはp側電極10が形成されている。n側電極9は、メサポストMPの上面部中央に、レーザ光LOを外部に射出する射出窓としての開口部を有する。また、メサポストMPの周囲にはポリイミド層8が形成され、n側電極9は、上部多層膜反射鏡7の上部からポリイミド層8の上面に形成される。
かかる構成によって面発光レーザ素子1は、n側電極9とp側電極10との間に適当な電圧が印加された場合、n側電極9の中央開口部からメサポストMPの上方に向けて、例えば発振波長850nm帯のレーザ光LOを射出する。なお、発振波長は、850nm帯に限定して解釈する必要はなく、650nm帯、980nm帯、1300nm帯、1550nm帯等であってもよい。この場合、適宜、活性層材料や反射鏡を調整する。また、p型半導体からなる基板2に替えて、n型半導体基板を用いてもよく、この場合、基板上に形成される各半導体層のp−nの構成が反対に構成される。
ここで、発光領域5aの積層面に沿った発光領域面積OAについて説明する。本実施の形態1における面発光レーザ素子1では、125℃程度までの高温動作時に良好な発振特性を得るため、素子の発熱に起因する活性層5の温度上昇に着目し、活性層上昇温度Tjを抑制するように発光領域面積OAが設定されている。この発光領域面積OAの設定値は、本発明者らが見出した値であって、面発光レーザ素子1を駆動時の活性層上昇温度Tjと発光領域面積OAとの相関特性における、活性層上昇温度Tjの極小値近傍に対応した面積値である。
かかる発光領域面積OAを見出すにあたり、本発明者らは、まず、発光領域面積OAと、活性層5の熱抵抗Rthとの相関特性(OA−Rth特性)を導出した。図2は、導出したOA−Rth特性を示すグラフである。図2に示すOA−Rth特性は、面発光レーザ素子1の注入電流、印加電圧、レーザ出力、発振波長等の相互関係の実測値をもとに、発振波長法を用いて導出した演算結果である。
この導出したOA−Rth特性から、本発明者らは、熱抵抗Rthが発光領域面積OAに反比例し、発光領域面積OAが約300μm2以上でほぼ飽和する傾向にあることがわかった。そしてこの結果と、活性層5の発熱量が熱抵抗Rthに比例して増大することとから、活性層上昇温度Tjが、発光領域面積OAを300μm2程度以上とすることによって飽和する傾向にあることが推察できた。
つぎに、本発明者らは、発光領域面積OAと、面発光レーザ素子1のしきい値電流Ithとの相関特性(OA−Ith特性)を導出した。図3は、導出したOA−Ith特性を示すグラフである。図3に示すOA−Ith特性は、発光領域面積OAが異なる面発光レーザ素子1の複数サンプルを用いて実測した結果である。
この導出したOA−Ith特性から、本発明者らは、しきい値電流Ithが発光領域面積OAに比例して増加する傾向にあることがわかった。そしてこの結果をもとに、発光領域面積OAの拡大にともなって、所定のレーザ出力を得るための面発光レーザ素子1への注入電流値が増加し、この注入電流値の増加とともに活性層上昇温度Tjが増大することが推察できた。
さらに、本発明者らは、図2に示したOA−Rth特性と、図3に示したOA−Ith特性とをもとに、発光領域面積OAと活性層上昇温度Tjとの相関特性(OA−Tj特性)を導出した。図4は、導出したOA−Tj特性を示すグラフである。図4に示すOA−Tj特性は、面発光レーザ素子1のレーザ出力を1mWとした場合のシミュレーション結果である。このシミュレーションでは、OA−Rth特性およびOA−Ith特性の影響に加えて、発光領域面積に反比例して素子の電気抵抗が増大する特性等の影響が包括的に加味されている。なお、1mWとした面発光レーザ素子1のレーザ出力は、MOST規格等に準拠する自動車内光ネットワークにおける利用を想定した場合のレーザ出力に相当する。実際には、ファイバとの結合損失等があるため、ファイバ端の光出力は数百μWとなる。
この導出したOA−Tj特性から、本発明者らは、活性層上昇温度Tjが発光領域面積OAの変化に対して極小値を有するとともに、発光領域面積OAをこの極小値近傍に対応する面積値とすることによって、活性層5の温度上昇を抑制できることを見出した。より具体的には、本発明者らは、発光領域面積OAが200μm2以上、500μm2以下であることが好ましいことを最終的に見出した。これは、面発光レーザ素子1の125℃での高温動作を想定した場合、発振特性の劣化防止には、活性層上昇温度Tjを15℃以下とすればよいが、長期信頼性の実現には、活性層上昇温度Tjを10℃以下にすることが妥当である、と一般に考えられることによる。なお、発光領域面積OAを200μm2以上、500μm2以下とするには、発光領域5aの直径φを16μm以上、25.2μm以下とすればよい。
以上説明したように発光領域面積OAを設定することによって、本実施の形態1にかかる面発光レーザ素子1では、125℃程度の高温動作時でも活性層5の温度上昇を抑制することができ、良好な発振特性を得ることができるため、結果として、面発光レーザ素子1に対する一層の高信頼化を実現することができる。
なお、一般的に、ペルチエ素子等を用いた冷却機構をレーザ素子に付設して素子温度を低減することも考えられるが、本実施の形態1にかかる面発光レーザ素子1では、冷却機構を設ける必要がなく、冷却機構を付設することによる光モジュールの肥大化、コスト増等の問題を回避できるとともに、本来の小型で低コストなレーザモジュールとしての特徴を維持することができる。
また、本実施の形態1にかかる面発光レーザ素子1では、上述したように発光領域面積OAを設定することによって、従来、データ通信用の信号光源として用いられ、例えばコア径50μmのマルチモードファイバとの結合に供用されている面発光レーザ素子に比して発光領域面積OAが拡大されるため、ESD(Electro Static Discharge:静電気放電)耐性が向上するという効果を奏する。
図5は、発光領域面積OAに対するESD耐性値EDの相関特性(OA−ED特性)を示すグラフである。図5に示すOA−ED特性は、発光領域面積OAが異なる面発光レーザ素子1の複数サンプルを用いて実測した結果である。従来のデータ通信用の面発光レーザ素子では、発光領域面積が150〜200μm2程度であり、図5からESD耐性値が280〜370V程度であることがわかる。これに対して面発光レーザ素子1では、発光領域面積OAを200〜500μm2とすることによって、370V以上のESD耐性値を得ることができる。
かかるESD耐性値の増大にともなって、面発光レーザ素子1では、静電気対策上の取り扱いが従来に比べて容易になり、例えば光モジュールの組立工程をはじめ自動車内光ネットワークの敷設環境のように静電気が多い環境で使用する場合に、作業環境、設置場所等の点で適用範囲が拡大できるという効果を奏する。
さらに、自動車内光ネットワークへの供用について言及すると、現在、信号光源として使用されている出力波長650nmのLEDに対して、発振波長を650nm帯とした面発光レーザ素子1を代替利用することが可能である。また、耐熱性や引き回しの容易性等の観点から、信号伝送路としての現行のPOFを将来的にシリカファイバ(石英ガラスによってコアが形成された光ファイバ)に置き換えることが検討されており、その際の信号光源として、発振波長を850nm帯とした面発光レーザ素子1を利用することができる。この場合、シリカファイバの波長650nmの光に対する伝送損失が大きいため、伝送損失の小さい850nm帯の発振波長を有する面発光レーザ素子1の有用性は高い。
なお、本実施の形態1にかかる面発光レーザ素子1では、電流狭窄層としてAlを含む選択酸化層3bを備える構造としたが、選択酸化層3bに替えて、イオン注入によって形成した電流狭窄構造を備えるようにしてもよい。この場合にも、上述した面発光レーザ素子1のすべての効果を同様に享受できる。
(実施の形態2)
つぎに、本発明の実施の形態2について説明する。図6は、本実施の形態2にかかる光コネクタ21の構成を示すブロック図である。図6に示すように、光コネクタ21は、光信号を送受信するための光送信部24および光受信部25を備える。
光送信部24は、外部から入力された電気信号を光信号に変換して送信する。具体的には、光送信部24は、光信号を射出する面発光レーザ素子26と、入力された電気信号に基づいて面発光レーザ素子26を制御する駆動回路としての制御回路27と、面発光レーザ素子26から射出された光信号を外部に出力するための出力光学系28と、を有する。
光送信部24に含まれる面発光レーザ素子26には、実施の形態1にかかる面発光レーザ素子が用いられる。したがって、面発光レーザ素子26は、発光領域面積に対する活性層上昇温度の相関特性における極小値近傍に対応した発光領域面積を有し、125℃程度の高温動作時でも活性層の温度上昇を抑制することができ、この結果実現した高信頼性を備えて光信号を出力することが可能である。
光受信部25は、外部から受信した光信号を電気信号に変換して出力する。具体的には、光受信部25は、光信号を受信して電気信号に変換するための光電変換素子29と、光信号を光電変換素子29に導くための入力光学系30と、光電変換素子29から出力された電気信号を増幅する増幅回路31と、を有する。光電変換素子29は、受信した光信号の強度に基づいて電気信号を出力する。光電変換素子29としては、フォトダイオードの他、光抵抗などを用いることが可能である。
ここで、光コネクタ21の動作について説明する。まず、外部から入力された電気信号に基づいて、制御回路27は、面発光レーザ素子26への駆動電流を制御する。具体的には、制御回路27は、入力された電気信号波形に対応した波形を有する光信号を射出するように面発光レーザ素子26を制御する。
一方、外部から伝送されてきた光信号は、入力光学系30を介して入射し、光電変換素子29によって受信される。光電変換素子29は受信した光信号の強度変化に対応した波形を有する電気信号を出力する機能を有し、変換された電気信号は増幅回路31に入力される。外部から入力される光信号は、一般に微弱であり、光電変換素子29から出力される電気信号も微弱となる。このため、増幅回路31は、光電変換素子29からの電気信号を増幅する。
以上説明した本実施の形態2にかかる光コネクタ21は、自動車に搭載し、自動車内光ネットワークに適合させて利用することが可能である。この場合、光コネクタ21は、例えばMOST、IDB−1394等の自動車内光ネットワークに対応した通信規格を満足する光コネクタ、特に光ヘッダとして形成される。
なお、本実施の形態2にかかる光コネクタ21の適用は、自動車内光ネットワークに限定して解釈する必要はなく、自動車以外の様々な用途における光通信システムにおいて利用が可能である。
また、本実施の形態2にかかる光コネクタ21が備える光送信部24および光受信部25は、それぞれ個別に光通信システムに供用することが可能である。すなわち、光送信部24は、外部から入力された電気信号を光信号に変換して送信する光送信モジュールとして用いることが可能であり、光受信部25は、外部から受信した光信号を電気信号に変換して出力する光受信モジュールとして用いることが可能である。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3にかかる光通信システムについて説明する。図7は、本実施の形態3にかかる光通信システム40の構成を示す模式図である。図7に示すように、光通信システム40は、2本の伝送用光ファイバ41の両端に、上述した実施の形態2にかかる光コネクタ21を備える。なお、図7に示す光コネクタ21の各構成部には、実施の形態2と同一の符号を付している。
光通信システム40では、一方の光コネクタ21が有する面発光レーザ素子26から出力された光信号は、出力光学系28によって伝送用光ファイバ41の一端に入射され、この伝送用光ファイバ41中を伝播する。伝送用光ファイバ41中を伝播した光信号は、この伝送用光ファイバ41の他端から射出し、他方の光コネクタ21が有する入力光学系30を介して光電変換素子29に入射される。光電変換素子29は、受信した光信号に基づく電気信号を出力し、増幅回路31は、この出力された電気信号を増幅して出力する。光通信システム40は、かかる光信号の送受信動作を伝送用光ファイバごとに逆方向に行うことが可能であり、全体として双方向の光通信が可能である。
なお、光通信システム40では、伝送用光ファイバ41に、POF、シリカファイバ等が利用可能である。例えば、面発光レーザ素子43の発振波長を650nm帯とする場合には、伝送用光ファイバ41としてPOFを用いることが好ましく、発振波長を850nm帯とする場合には、POFおよびシリカファイバのいずれを用いてもよい。なお、ここでシリカファイバとは、少なくともコアがシリカからなるファイバを意味する。
さらに、光通信システム40では、伝送用光ファイバ41は、面発光レーザ素子26から射出される光信号の射出口径、すなわち面発光レーザ素子26の射出端面の開口径に対して3倍以上のコア径を有するようにしている。これによって、出力光学系28を介した面発光レーザ素子26と伝送用光ファイバ41との光結合に関して、接続作業を容易にすることが可能であるとともに、接続損失を実用的に十分低いレベルまで低減することが可能である。
なお、伝送用光ファイバ41がかかるコア径を有し、面発光レーザ素子26と伝送用光ファイバ41の一端とを互いに極近傍に配置可能な場合には、出力光学系28を省くことが可能である。また、伝送用光ファイバ41の他端についても同様に、この伝送用光ファイバ41の他端と光電変換素子29とを互いに極近傍に配置可能な場合には、入力光学系30を省くことが可能である。
また、光通信システム40では、送受信が2系統の光通信システムとして説明したが、2系統の光通信システムに限定して解釈する必要はなく、1系統または3系統以上の光通信システムとしてもよい。
なお、以上説明した本実施の形態3にかかる光通信システムは、自動車に搭載し、自動車内光ネットワークに適合させて利用することが可能である。ただし、この光通信システムの適用を自動車内光ネットワークに限定して解釈する必要はなく、自動車以外の様々な用途における光通信システムにおいても利用が可能である。
本発明の実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の構成を示す斜視断面図である。 本発明の実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の発光領域面積と熱抵抗との相関特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の発光領域面積としきい値電流値との相関特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の発光領域面積と活性層上昇温度との相関特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態1にかかる面発光レーザ素子の発光領域面積とESD耐性値との相関特性を示すグラフである。 本発明の実施の形態2にかかる光コネクタの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態3にかかる光通信システムの構成を示す図である。
符号の説明
1,26 面発光レーザ素子
2 基板
3 下部多層膜反射鏡
3a 開口部
3b 選択酸化層
4 下部クラッド層
5 活性層
5a 発光領域
6 上部クラッド層
7 上部多層膜反射鏡
8 ポリイミド層
9 n側電極
10 p側電極
21 光コネクタ
24 光送信部
25 光受信部
27 制御回路
28 出力光学系
29 光電変換素子
30 入力光学系
31 増幅回路
40 光通信システム
41 伝送用光ファイバ
LO レーザ光
MP メサポスト

Claims (10)

  1. 半導体基板上に積層された活性層を備え、前記半導体基板に対して垂直方向にレーザ光を射出する面発光レーザ素子において、
    前記活性層の発光領域面積は、当該面発光レーザ素子を駆動時の前記活性層の上昇温度と前記発光領域面積との相関特性における、前記上昇温度の極小値近傍に対応した面積値であることを特徴とする面発光レーザ素子。
  2. 前記発光領域面積は、200μm2以上、500μm2以下であることを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザ素子。
  3. 前記活性層の近傍に、前記発光領域面積を規定する選択酸化層からなる電流狭窄層を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の面発光レーザ素子。
  4. 前記活性層の近傍に、前記発光領域面積を規定するイオン注入による電流狭窄構造を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の面発光レーザ素子。
  5. 前記活性層は、メサポスト状の積層構造内に形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子。
  6. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子と、
    入力された電気信号に基づいて前記面発光レーザ素子を制御する駆動回路と、
    を備えたことを特徴とする光送信モジュール。
  7. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子と、
    入力された電気信号に基づいて前記面発光レーザ素子を制御する駆動回路と、
    を有する光送信部と、
    外部から入射する光信号を受信して電気信号に変換する光電変換素子を有する光受信部と、
    を備えたことを特徴とする光コネクタ。
  8. 当該光コネクタは、自動車内光コネクタとして自動車に搭載されることを特徴とする請求項7に記載の光コネクタ。
  9. 請求項1〜5のいずれか一つに記載の面発光レーザ素子と、
    入力された電気信号に基づいて前記面発光レーザ素子を制御する駆動回路と、
    前記面発光レーザ素子から射出される光信号の射出口径に対して3倍以上のコア径を有し、該光信号を一端から取得して伝送する伝送用光ファイバと、
    前記伝送用光ファイバの他端から出力される前記光信号を受信して電気信号に変換する光電変換素子と、
    を備えたことを特徴とする光通信システム。
  10. 前記伝送用光ファイバは、少なくともコアがシリカからなるファイバであることを特徴とする請求項9に記載の光通信システム。
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