JP4494946B2 - 石炭ガス化プラントおよびその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は、石炭をガス化してガスタービン等の燃料として利用する石炭ガス化プラントおよびその運転方法に関するものである。
従来、石炭ガス化プラントは、埋蔵量の豊富な石炭を有効に活用するものとして注目されている。このような石炭ガス化プラントでは、起動時に下流側で活用できない燃料ガスを系外に排出するため、および通常停止時あるいは緊急停止時にプラント内を減圧するため、プラント内の燃料ガスを排出するバイパスラインが備えられている。このバイパスラインを流れる燃料ガスは腐食性を有するので、バイパスラインの腐食対策が求められている。
このような腐食対策を施した石炭ガス化プラントとして、例えば特許文献1に示されるものが提案されている。
これは、バイパスラインに配置されたその開閉を行うバイパス弁の上流側に、ラインを加熱するヒータを設け、バイパス弁の上流側を加熱して燃料ガスが凝縮するのを防止するものである。また、これに加えてバイパス弁の上流側に水分の少ないガスを注入して、バイパスラインへの燃料ガスの流入を防止するものである。
特開平10−298563号公報(段落[0003]〜[0007],及び図1〜図3)
ところで、特許文献1に記載されたものは、起動時の処理を対象とするものであり、運転時も含めた腐食対策としては不十分であった。
運転時、石炭ガス化プラントに不具合が発生した場合、燃料ガスをバイパスラインに流し、プラント内を減圧してプラントを停止する必要がある。この時、緊急に処理するためには、バイパスラインの圧力をプラント内と略同一圧力としておく必要がある。そうしないと、約3MPaの燃料ガスが大気圧下のバイパスラインに流入すると、流入速度が音速にまでなり、バイパス弁およびバイパスラインが急速に磨耗して損傷を生じることになる。このため、従来のものでは、通常運転時にバイパス弁を開いて燃料ガスをバイパスラインに流入させ、滞留させて圧力を均衡させざるを得なかった。バイパスラインの腐食を防止するには、燃料ガスが凝縮するのを防止するため加熱する、または、バイパスラインを高価な耐腐食性材料で形成していた。
ガス処理設備は、プラント近傍に配置できない場合が多く、バイパスラインが長くなり製造コストが増加するという問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑み、バイパスラインの腐食問題を効果的に解決し、緊急時燃料ガスをバイパスラインへ即供給可能とし、安価な石炭ガス化プラントを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる石炭ガス化プラントは、石炭をガス化して燃料ガスを生成する石炭ガス化炉と、前記燃料ガス中の固形分を除去する除塵装置と、前記燃料ガス中の硫化物等を取り除いて燃料としてガスタービンへ供給するガス精製装置と、前記石炭ガス化炉、前記除塵装置、前記ガス精製装置および前記ガスタービン等を連結する主系統ラインと、前記主系統ラインにおける前記石炭ガス化炉の出口側とガス処理設備とを連結するバイパスラインと、を備える石炭ガス化プラントにおいて、前記バイパスラインの上流部に設けられ、前記バイパスラインの開閉を行うバイパス弁と、前記バイパスラインの下流部に設けられ、流量調節を行う処理ガス調節弁と、前記バイパス弁の下流側に設けられ、前記バイパスラインへ不活性ガスを供給する第一不活性ガス投入ラインと、が備えられていることを特徴とする。
石炭ガス化炉起動時には、石炭ガス火炉により生成された燃料ガスは、例えば低カロリである等燃料として不十分であるので、石炭ガス化炉が十分な条件となるまで主系統ラインではなくバイパスラインに流入させられ、ガス処理装置で処理され、系外に排出されている。
本発明によれば、石炭ガス化炉の昇温昇圧が完了され、バイパス弁が閉じられた後、第一不活性ガス投入ラインからバイパス弁の下流側に不活性ガスを供給し、バイパスラインに残留した燃料ガスをガス処理設備へ排出する。残留した燃焼ガスの排出後も、第一不活性ガス投入ラインから不活性ガスを供給し、バイパス弁から洩れる燃料ガスをガス処理装置へ排出するとともに処理ガス調節弁によってバイパスラインの圧力を主系統ラインと略同等になるように調節される。
このように、起動時、バイパスラインに流入した燃料ガスおよび通常運転時、バイパス弁から洩れる燃料ガスは、第一不活性ガス投入ラインから供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出されるので、燃料ガスがバイパスラインに滞留することがなくなる。このため、燃料ガスが冷えて結露し硫酸等の腐食物質が発生することがなくなるので、バイパスラインでの腐食発生を効果的に防止できる。
また、バイパスラインの腐食対策として、結露しないようにバイパスラインを加熱するあるいはバイパスラインを高価な耐腐食性材料で形成するといった手段が不要となるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
さらに、通常運転中、バイパスラインの圧力は、主系統ラインの圧力と略同等に維持されているので、バイパス弁を開いても未燃焼チャー等の粉塵を含む燃料ガスが例えば音速のような超高速でバイパスラインに噴出することはない。このため、運転中にバイパスラインの損傷を考慮することなくバイパス弁を開放できるので、緊急時あるいは停止時に即座にバイパス弁を開放し、主系統ライン中の機器の減圧を行うことができる。
なお、不活性ガスとしては、入手し易さおよび価格等からみて窒素ガスが好適である。
また、本発明の石炭ガス化プラントでは、前記主系統ラインにおける前記除塵装置と前記ガス精製装置との間と、前記バイパスラインとを連結する第一分岐ラインと、該第一分岐ラインに設けられた第一分岐バイパス弁と、該第一分岐バイパス弁の下流側に設けられた第二不活性ガス投入ラインと、が備えられていることを特徴とする。
石炭ガス化炉を起動した後に除塵装置を起動する場合には、バイパス弁を閉じ、第一分岐バイパス弁を開く。これにより石炭ガス化炉で生成された燃料ガスは、除塵装置にて未燃焼チャー等が分離され、第一分岐ラインを経由してバイパスラインに流入され、ガス処理装置で処理され、系外に排出される。
本発明によれば、除塵装置の起動処理が完了され、第一分岐バイパス弁が閉じられた後、第二不活性ガス投入ラインから第一分岐バイパス弁の下流側に不活性ガスを供給し、第一分岐ラインに残留した燃料ガスをガス処理設備へ排出する。残留した燃焼ガスの排出後も、第二不活性ガス投入ラインから不活性ガスを供給し、第一分岐バイパス弁から洩れる燃料ガスをガス処理装置へ排出するとともに処理ガス調節弁によってバイパスラインの圧力を主系統ラインと略同等になるように調節される。
このように、起動時、第一分岐ラインに流入した燃料ガスおよび通常運転時、第一分岐バイパス弁から洩れる燃料ガスは、第二不活性ガス投入ラインから供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出されるので、第一不活性ガス投入ラインからの不活性ガスとあいまって燃料ガスが第一分岐ラインおよびバイパスラインに滞留することがなくなる。
このため、燃料ガスが冷えて結露し硫酸等の腐食物質が発生することがなくなるので、第一分岐ラインおよびバイパスラインでの腐食発生を効果的に防止できる。
また、第一分岐ラインおよびバイパスラインの腐食対策として、結露しないようにこれらを加熱するあるいはこれらを高価な耐腐食性材料で形成するといった手段が不要となるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
また、通常運転中、バイパスラインおよび第一分岐ラインの圧力は、主系統ラインの圧力と略同等に維持されているので、バイパス弁あるいは第一分岐バイパス弁を開いても燃料ガスが例えば音速のような超高速でバイパスラインあるいは第一分岐ラインに噴出することはない。このため、運転中にバイパスライン等の損傷を考慮することなくバイパス弁を開放できるので、緊急時あるいは停止時に即座にバイパス弁を開放し、主系統ライン中の機器の減圧を行うことができる。
さらに、本発明の石炭ガス化プラントは、前記主系統ラインにおける前記ガス精製装置の出口部と、前記バイパスラインとを連結する第二分岐ラインと、該第二分岐ラインに設けられた第二分岐バイパス弁と、該第二分岐バイパス弁の下流側に設けられた第三不活性ガス投入ラインと、が備えられていることを特徴とする。
例えば、石炭ガス化炉および除塵装置を起動した後にガス精製装置を起動する場合には、バイパス弁および第一分岐バイパス弁は閉じられ、第二分岐バイパス弁が開かれる。これにより石炭ガス化炉で生成された燃料ガスは、除塵装置およびガス精製装置を通り、第二分岐ラインを経由してバイパスラインに流入され、ガス処理装置で処理され、排出される。
本発明によれば、ガス精製装置の起動処理が完了され、第二分岐バイパス弁が閉じられた後、第三不活性ガス投入ラインから第二分岐バイパス弁の下流側に不活性ガスを供給し、第二分岐ラインに残留した燃料ガスをガス処理設備へ排出する。残留した燃焼ガスの排出後も、第三不活性ガス投入ラインから不活性ガスを供給し、第二分岐バイパス弁から洩れる燃料ガスをガス処理装置へ排出するとともに処理ガス調節弁によってバイパスラインの圧力を主系統ラインと略同等になるように調節する。
このように、起動時、第二分岐ラインに流入した燃料ガスおよび通常運転時、第二分岐バイパス弁から洩れる燃料ガスは、第三不活性ガス投入ラインから供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出されるので、第一不活性ガス投入ラインおよび第二不活性ガス投入ラインからの不活性ガスとあいまって燃料ガスが第一分岐ライン、第二分岐ラインおよびバイパスラインに滞留することがなくなる。
このため、燃料ガスが冷えて結露し硫酸等の腐食物質が発生することがなくなるので、第一分岐ライン、第二分岐ラインおよびバイパスラインでの腐食発生を効果的に防止できる。
また、第二分岐ラインおよびバイパスラインの腐食対策として、結露しないようにこれらを加熱するあるいはこれらを高価な耐腐食性材料で形成するといった手段を行う必要がなくなるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
なお、第一不活性ガス投入ラインから供給される不活性ガスによって例えば第一分岐ラインの第一分岐バイパス弁よりも下流側の部分に残留している燃料ガスを排出できる場合には、第二不活性ガス投入ラインを省略することができる。
本発明の石炭ガス化プラントの運転方法は、石炭ガス化炉によって石炭から燃料ガスを生成し、除塵装置によって該燃料ガスから固形分を除去し、次いでガス精製装置によって脱硫等をしてガスタービンに燃料として供給する石炭ガス化プラントの運転方法において、
起動時、前記石炭ガス化炉の出口部から分岐してガス処理設備に接続されるバイパスラインに流入される前記燃料ガスを、前記バイパスラインに設けられたバイパス弁を閉じた後、該バイパス弁の下流側に供給される不活性ガスによって前記バイパスラインから排出するとともに、通常運転時、常時供給される前記不活性ガスによって前記バイパスライン内の圧力を前記燃料ガスの圧力と略同水準に維持することを特徴とする。
本発明によると、起動時、バイパスラインに流入した燃料ガスがバイパス弁の下流側に供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出される。そして、通常運転時には、不活性ガスが常時供給されているので、バイパス弁から洩れる燃料ガスは不活性ガスによりガス処理設備へ排出される。また、この場合、バイパスラインを流れるのはほとんど不活性ガスとなる。
このように、燃料ガスがバイパスラインに滞留しないので、燃料ガスが冷えて結露し硫酸等の腐食物質が発生することがない。したがって、バイパスラインでの腐食発生を効果的に防止できる。
また、バイパスラインの腐食対策として、結露しないようにバイパスラインを加熱するあるいはバイパスラインを高価な耐腐食性材料で形成するといった手段が不要となるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
さらに、通常運転時、バイパスライン内の圧力は燃料ガスの圧力と略同水準に維持されているので、緊急時に燃料ガスをバイパスラインの損傷を考慮することなく即座にバイパスラインへ流入させ、プラント内を減圧させることができる。
また、本発明の石炭ガス化プラントの運転方法は、起動時、前記除塵装置の出口部から分岐して前記バイパスラインに接続される第一分岐ラインに流入される前記燃料ガスを、前記第一分岐ラインに設けられた第一分岐弁を閉じた後、前記第一分岐弁の下流側に供給される不活性ガスによって前記第一分岐ラインおよび前記バイパスラインから排出し、通常運転時、常時供給される前記不活性ガスによって前記第一分岐ライン内および前記バイパスライン内の圧力を前記燃料ガスの圧力と略同水準に維持することを特徴とする。
本発明によると、起動時、第一分岐ラインに流入した燃料ガスが第一分岐弁の下流に供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出される。そして、通常運転時には、不活性ガスが常時供給されているので、第一分岐弁から洩れる燃料ガスは不活性ガスによりガス処理設備へ排出される。また、この場合、バイパスラインを流れるのはほとんど不活性ガスとなる。
このように、燃料ガスが第一分岐ラインおよびバイパスラインに滞留しないので、燃料ガスが冷えて結露し硫酸等の腐食物質が発生することがない。したがって、第一分岐ラインおよびバイパスラインでの腐食発生を効果的に防止できる。
また、バイパスライン等の腐食対策として、結露しないようにバイパスライン等を加熱するあるいはバイパスライン等を高価な耐腐食性材料で形成するといった手段が不要となるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
さらに、通常運転時、第一分岐ラインおよびバイパスライン内の圧力は燃料ガスの圧力と略同水準に維持されているので、緊急時に燃料ガスを第一分岐ラインおよびバイパスラインの損傷を考慮することなく即座にそれらへ流入させ、プラント内を減圧させることができる。
さらに、本発明の石炭ガス化プラントの運転方法は、起動時、前記ガス精製装置の出口部から分岐して前記バイパスラインに接続される第二分岐ラインに流入される前記燃料ガスを、前記第二分岐ラインに設けられた第二分岐弁を閉じた後、前記第二分岐弁の下流側に供給される不活性ガスによって前記第二分岐ラインおよび前記バイパスラインから排出するとともに、通常運転時、前記不活性ガスによって前記第二分岐ライン内および前記バイパスライン内の圧力を前記燃料ガスの圧力と略同水準に維持することを特徴とする。
本発明によると、起動時、第二分岐ラインに流入した燃料ガスが第二分岐弁の下流に供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出される。そして、通常運転時には、不活性ガスが常時供給されているので、第二分岐弁から洩れる燃料ガスは不活性ガスによりガス処理設備へ排出される。また、この場合、バイパスラインを流れるのはほとんど不活性ガスとなる。
このように、燃料ガスが少なくとも第二分岐ラインおよびバイパスラインに滞留しないので、燃料ガスが冷えて結露し硫酸等の腐食物質が発生することがない。したがって、第二分岐ラインおよびバイパスラインでの腐食発生を効果的に防止できる。
また、バイパスライン等の腐食対策として、結露しないようにバイパスライン等を加熱するあるいはバイパスライン等を高価な耐腐食性材料で形成するといった手段が不要となるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
さらに、通常運転時、少なくとも第二分岐ラインおよびバイパスライン内の圧力は燃料ガスの圧力と略同水準に維持されているので、緊急時に燃料ガスを第二分岐ラインおよびバイパスラインの損傷を考慮することなく即座にそれらへ流入させ、プラント内を減圧させることができる。
本発明の石炭ガス化プラントによれば、起動時、バイパスライン等に流入した燃料ガスおよび通常運転時、バイパス弁等から洩れる燃料ガスは、バイパス弁等の下流側に供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出されるので、バイパスライン等での腐食発生を効果的に防止できる。
また、バイパスラインの腐食対策として、結露しないようにバイパスラインを加熱するあるいはバイパスラインを高価な耐腐食性材料で形成する等が不要となるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
さらに、通常運転中、バイパスラインの圧力は、主系統ラインの圧力と略同等に維持されているので、緊急時あるいは停止時に即座にバイパス弁を開放し、主系統ライン中の機器の減圧を行うことができる。
本発明の石炭ガス化プラントの運転方法によれば、起動時、バイパスライン等に流入した燃料ガスおよび通常運転時、バイパス弁等から洩れる燃料ガスは、バイパス弁等の下流側に供給される不活性ガスによってガス処理設備へ排出されるので、バイパスライン等での腐食発生を効果的に防止できる。
また、バイパスライン等の腐食対策として、結露しないようにバイパスライン等を加熱するあるいはバイパスライン等を高価な耐腐食性材料で形成するといった手段が不要となるので、石炭ガス化プラントを安価に製造できる。
さらに、通常運転時、バイパスライン内の圧力は燃料ガスの圧力と略同水準に維持されているので、緊急時に燃料ガスをバイパスライン等の損傷を考慮することなく即座にバイパスライン等へ流入させ、プラント内を減圧させることができる。
以下、本発明の一実施形態にかかる石炭ガス化複合発電装置(石炭ガス化プラント)1について、図1を用いて説明する。
図1は石炭ガス化複合発電装置1の概略構成を示すブロック図である。
石炭ガス化複合発電装置1には、石炭ガス化炉3と、除塵装置5と、ガス精製装置7と、ガスタービン燃焼器9と、ガスタービン11と、排熱回収ボイラ13と、が備えられている。
これらの各機器は、主系統ライン15によって連結されている。
石炭ガス化炉3には、微粉炭17、ガス化剤19およびチャー21が圧力をかけられ供給される。微粉炭17は、図示しない前工程で、原料炭を粉砕して数μm〜数百μmの微粉炭とされ供給される。ガス化剤19としては、空気または酸素が供給される。チャー21は、後述するように石炭ガス化炉3で生成された燃料ガスに含まれる未燃焼分である。
石炭ガス化炉3では、これらの微粉炭17、ガス化剤19およびチャー21を燃焼することにより、微粉炭17およびチャー21中の炭素が高温ガス中のCOおよびHOと反応してCOやHを生成する吸熱反応が行われる。このCOやHがガスタービンの燃料ガスとされるものである。
石炭ガス化炉3で生成された燃料ガスは、未燃焼の固形分であるチャー等を含んでおり、主系統ライン15を通って除塵装置5へと導かれる。除塵装置5は、ポーラスフィルタを備えており、ポーラスフィルタを通過させることによって燃料ガスに混在するチャー21を捕捉して回収する。このように回収されたチャー21は、石炭ガス化炉3へ返送されてリサイクルされる。
主系統ライン15における除塵装置5の上流側には、除塵装置入口弁23が設けられている。
除塵装置5を通過した燃料ガスは、ガス精製装置7へと送られる。
ガス精製装置7では、例えば燃料ガスから硫化物が取り除かれる。ガス精製装置7は、通常湿式のものであり、燃料ガス中のCOSを触媒によってHSに変換するCOS変換器、ガス冷却塔、ガス洗浄塔、HS吸収液が満たされたHS吸収塔および冷却された燃料ガスを昇温する熱交換器等で構成されている。
ガス精製装置7で脱硫等がなされた燃料ガスは、主系統ライン15によってガスタービン燃焼器9へと導かれる。
主系統ライン15におけるガスタービン燃焼器9の上流側には、流量調節弁25が設けられている。
ガスタービン11には、同一の回転軸によって空気圧縮機27が接続されている。
空気圧縮機27は、ガスタービン燃焼器9へ圧縮空気を送り出すように構成されている。ガスタービン燃焼器9では、ガス精製装置7から送られる燃料ガスが空気圧縮機27からの高圧空気によって燃焼され、燃焼ガスとしてガスタービン11へ供給される。
ガスタービン11によって駆動される回転軸に接続された発電機29が、ガスタービン11を挟んで空気圧縮機27の反対側に設けられている。
ガスタービン11からの燃焼排ガスは、排熱回収ボイラ13へと導かれる。排熱回収ボイラ13は、ガスタービン11からの燃焼排ガスによって蒸気を発生するものであり、排熱回収ボイラ13を通過したガスは、煙突31から大気へと放出される。
排熱回収ボイラ13は、生成した蒸気によって例えば、発電機29へ接続された蒸気タービン(図示省略)を駆動するように構成されている。なお、蒸気タービンは発電機29とは別な発電機を駆動するようにしてもよい。
主系統ライン15における石炭ガス化炉3と除塵装置入口弁23との間の位置(石炭ガス化炉3の出口側)Aには、バイパスライン33が接続されている。バイパスライン33の他端は、フレアスタック(ガス処理設備)39に接続されている。
ガス処理設備では、ガスを焼却処理するのが通常であり、本実施形態のように煙突の上部で焼却するフレアスタック以外に、地上に覆いを作りその中で焼却するグランドフレアであってもよい。
フレアスタック39は、焼却処理するため、安全性や配置面の配慮から本体から離れて(例えば数百メートル離れて)設置されることが多い。
バイパスライン33の上流部(主系統ライン15に近い位置)には、バイパスライン33を開閉する除塵装置バイパス弁(バイパス弁)35が設けられている。
バイパスライン33における除塵装置バイパス弁35の直ぐ下流側に窒素ガスを供給する第一窒素投入ライン(第一不活性ガス投入ライン)37が接続されている。
バイパスライン33の下流部(フレアスタック39に近い位置)には、バイパスライン33を通過するガス流量を調節する処理ガス調節弁41が設けられている。
バイパスライン33の処理ガス調節弁41の上流側には、バイパスライン33内の圧力を測定する圧力センサ43が設けられている。処理ガス調節弁41は、圧力センサ43の計測値に応じて開度を調節されるように制御される。
主系統ライン15における除塵装置5とガス精製装置7との間の位置Bとバイパスライン33とを接続する第一分岐ライン45が接続されている。第一分岐ライン45には、それを開閉するガス精製バイパス弁(第一分岐弁)47が設けられている。
第一分岐ライン45におけるガス精製バイパス弁47の直ぐ下流側に窒素ガスを供給する第二窒素投入ライン(第二不活性ガス投入ライン)49が接続されている。
主系統ライン15におけるガス精製装置7と流量調節弁25との間の位置Cとバイパスライン33とを接続する第二分岐ライン51が接続されている。第二分岐ライン51には、それを開閉するガスタービンバイパス弁(第二分岐弁)53が設けられている。
第二分岐ライン51におけるガスタービンバイパス弁53の直ぐ下流側に窒素ガスを供給する第三窒素投入ライン(第三不活性ガス投入ライン)55が接続されている。
なお、本実施形態では、不活性ガスとして入手し易さおよび価格等からみて窒素ガスとしているが、これは二酸化炭素、アルゴン、ヘリウム、燃焼排ガス等の燃えないガスであればよい。
また、供給される不活性ガスとしては、水分の少ないものが好適である。
以上説明した本実施形態にかかる石炭ガス化複合発電装置1の動作について説明する。
まず、石炭ガス化複合発電装置1の起動時の手順について説明する。
本実施形態においては、石炭ガス化複合発電装置1のガス通気は、石炭ガス化炉3、除塵装置、ガス精製装置7およびガスタービン11以降の順序で行われる。
石炭ガス化炉3の起動時には、主系統ライン15の除塵装置入口弁23を閉じ、石炭ガス化炉3で生成された燃料ガスが除塵装置5へ送られないようにする。そして、バイパスライン33の除塵装置バイパス弁35を開いて、石炭ガス化炉3で生成された燃料ガスがバイパスライン33を通ってフレアスタック39へ排出されるようにする。
この状態で、石炭ガス化炉3を起動する。石炭ガス化炉3で生成される起動時の燃料ガスは、除塵装置バイパス弁35からバイパスライン33を通ってフレアスタック39へ送られる。そして、フレアスタック39で燃焼処理され大気中に放出される。
石炭ガス化炉3が十分に昇温昇圧されると、除塵装置入口弁23が開かれて、石炭ガス化炉3で生成された燃料ガスは除塵装置5に送られることになる。同時に、除塵装置バイパス弁35が閉じられ、石炭ガス化炉3からバイパスライン33への燃料ガスの供給がなくなる。
この状態で、第一窒素投入ライン37からバイパスライン33へ窒素ガスが供給され、バイパスライン33に残留した燃料ガスをフレアスタック39へ導き、焼却処理して排出する。
次に、除塵装置5の起動運転を開始するとともにガス精製バイパス弁47を開く。除塵装置5からの燃料ガスは第一分岐ライン45およびバイパスライン33を通ってフレアスタック39へ送られる。そして、フレアスタック39で燃焼処理され大気中に放出される。
除塵装置5の起動運転が完了すると、ガス精製バイパス弁47が閉じられ、燃料ガスはガス精製装置7に送られる。同時に、除塵装置バイパス弁35が閉じられ、石炭ガス化炉3からバイパスライン33へ燃料ガスが供給されなくなる。
この状態で、第二窒素投入ライン49から第一分岐ライン45へ窒素ガスが供給され、第一分岐ライン45のガス精製バイパス弁47より下流に残留した燃料ガスをフレアスタック39へ導き、焼却処理して排出する。
なお、ガス精製バイパス弁47の位置をバイパスライン33に近づければ、第一分岐ライン45のガス精製バイパス弁47から下流側の距離が短くなるので、第一窒素投入ライン37から供給される窒素ガスによってこの部分の残留燃焼ガスを排出することができる。
この場合には、第二窒素ガス投入ライン49を省略することができる。
次に、調節弁25を閉じたままで、ガス精製装置7の起動運転を開始するとともにガスタービンバイパス弁53を開く。ガス精製装置7からの燃料ガスは第二分岐ライン51およびバイパスライン33を通ってフレアスタック39へ送られる。そして、フレアスタック39で燃焼処理され大気中に放出される。
ガス精製装置7の起動運転が完了すると、調節弁25が開かれて燃料ガスはタービン燃焼装置9に送られる。同時に、ガスタービンバイパス弁53が閉じられ、第二分岐ライン51およびバイパスライン33へ燃料ガスが供給されなくなる。
この状態で、第三窒素投入ライン55から第二分岐ライン51へ窒素ガスが供給され、第二分岐ライン51のガスタービンバイパス弁53ガス精製バイパス弁47が閉じられ、より下流に残留した燃料ガスをフレアスタック39へ導き、焼却処理して排出する。
このように、起動時、主系統ライン15側からバイパスライン33等に流入して残留した燃料ガスは、第一窒素投入ライン37、第二窒素投入ライン49あるいは第三窒素投入ライン55から供給される窒素ガスによってフレアスタック39へ送られ、燃焼処理されるので、燃料ガスがバイパスラインに滞留することがなくなる。
このように起動された石炭ガス化複合発電装置1は、通常運転に入る。
石炭ガス化炉3では、圧力をかけて供給された微粉炭17、ガス化剤19およびチャー21を燃焼することにより、微粉炭17およびチャー21中の炭素が高温ガス中のCOおよびHOと反応してCOやHを成分とする燃料ガスが生成される。
石炭ガス化炉3で生成された燃料ガスは、主系統ライン15を通って除塵装置5へと導かれ、除塵装置5によって、混在するチャー21が回収される。そして、回収されたチャー21は、石炭ガス化炉3へ返送されてリサイクルされる。
除塵装置5を通過した燃料ガスは、ガス精製装置7へと送られ、例えば燃料ガスから硫化物が取り除かれる。
ガス精製装置7で脱硫等がなされた燃料ガスは、主系統ライン15によってガスタービン燃焼器9へと導かれ、空気圧縮機27から送られる圧縮空気とともに燃焼される。
ガスタービン燃焼器9では、ガス精製装置7から送られる燃料ガスが空気圧縮機27からの高圧空気によって燃焼され、燃焼ガスとしてガスタービン11へ供給される。
この燃焼ガスによってガスタービン11が回転駆動され、その回転軸に接続された発電機29が回転駆動力を電力に変換する。
ガスタービン11を通過した燃焼排ガスは、排熱回収ボイラ13に導かれ、この燃焼排ガスの顕熱を利用して蒸気が発生せられる。排熱回収ボイラ13において発生した蒸気は、例えば図示しない蒸気タービンを駆動して、発電等の用途に用いられる。
排熱回収ボイラ13を通過した燃焼排ガスは、煙突31に導かれ、煙突31から大気中に放出される。
この時、除塵装置バイパス弁35、ガス精製バイパス弁47およびガスタービンバイパス弁53は閉じており、主系統ライン15からバイパスライン33へ燃料ガスは導かれていない。
一方、第一窒素投入ライン37、第二窒素投入ライン49および第三窒素投入ライン55からは、引き続き常時窒素ガスが供給されている。そして、まず、処理ガス調節弁41を閉じてバイパスライン33内の圧力を主系統ライン15内の約3MPaの圧力になるまで昇圧する。その後、処理ガス調節弁41は、バイパスライン33内の圧力を計測する圧力センサ43により開閉量を制御されて、主系統ライン15の圧力と略均等となるように常時調節される。すなわち、窒素ガスは、処理ガス調節弁41からほぼ常時フレアスタック39へ流れていることになる。
前述のように、除塵装置バイパス弁35、ガス精製バイパス弁47およびガスタービンバイパス弁53は閉じているが、主系統ライン15から燃料がどうしても洩れてきてしまう。この洩れた燃料ガスは、第一窒素投入ライン37、第二窒素投入ライン49および第三窒素投入ライン55から常時供給されている窒素ガスによってバイパスライン33を通ってフレアスタック39へ送られ、焼却処理され、大気中に放出される。
前述したように、起動時、主系統ライン15側からバイパスライン33等に流入して残留した燃料ガスとともに通常運転時に主系統ライン15側から洩れてくる燃料ガスは、第一窒素投入ライン37、第二窒素投入ライン49あるいは第三窒素投入ライン55から供給される窒素ガスによってフレアスタック39へ送られ、燃焼処理されるので、燃料ガスがバイパスラインに滞留することがなくなる。
このため、燃料ガスが冷えて結露し硫酸等の腐食物質が発生することがなくなるので、除塵装置バイパス弁35、ガス精製バイパス弁47およびガスタービンバイパス弁53の下流側のバイパスライン33、第一分岐ライン45および第二分岐ライン51での腐食発生を効果的に防止できる。
また、除塵装置バイパス弁35、ガス精製バイパス弁47およびガスタービンバイパス弁53の下流側にある長大なバイパスライン33、第一分岐ライン45および第二分岐ライン51の腐食対策として、結露しないように加熱するあるいはこれらを高価な耐腐食性材料で形成するといった手段が不要となるので、石炭ガス化複合発電装置1を安価に製造できる。
次に、石炭ガス化複合発電装置1を停止する場合には、ガスタービンバイパス弁53を開く。こうしても、主系統ライン15とバイパスライン33とは圧力が均衡しているので燃料ガスはバイパスライン33へ爆発的に噴出することはない。このため、次いで処理ガス調節弁41を開く。これにより、バイパスライン33中の窒素ガスがフレアスタック39より放出されて、バイパスライン33の圧力が下がり、それに伴い主系統ライン15中の燃焼ガスが第二分岐ライン51を通ってバイパスライン33に流入し、フレアスタック39で焼却処理をされて大気中に放出される。
これにより、主系統ライン15が減圧され、各機器を停止することができる。
なお、ここでは、ガスタービンバイパス弁53のみを開くこととしたが、除塵装置バイパス弁35あるいはガス精製バイパス弁47を開放してもよいし、これらの複数を同時に開放してもよい。
また、例えば石炭ガス化炉3でガス洩れが発生したような緊急時には、除塵装置入口弁23を閉じ、除塵装置バイパス弁35を開く。こうしても、主系統ライン15とバイパスライン33とは圧力が均衡しているので燃料ガスはバイパスライン33へ爆発的に噴出することはない。このため、同時に処理ガス調節弁41を開く。これにより、バイパスライン33中の窒素ガスがフレアスタック39より放出されて、バイパスライン33の圧力が下がり、それに伴い石炭ガス化炉3からの燃焼ガスが除塵装置バイパス弁35を通ってバイパスライン33に流入し、フレアスタック39で焼却処理をされて大気中に放出される。
これにより、石炭ガス化炉3が減圧されるので、石炭ガス化炉3停止して、点検することができる。
なお、除塵装置5に異常が発生した場合には、ガス精製バイパス弁47を開いて、除塵装置5を減圧し、ガス精製装置7に異常が発生した場合には、ガスタービンバイパス弁53を開く等、異常の発生した場所により最適の弁を開くようにすればよい。
このように、通常運転中、第一窒素投入ライン37、第二窒素投入ライン49および第三窒素投入ライン55から常時窒素ガスが供給され、処理ガス調節弁41によりバイパスライン33、第一分岐ライン45および第二分岐ライン51中の圧力は、主系統ライン15中の圧力と均等するように維持されているので、除塵装置バイパス弁35、ガス精製バイパス弁47およびガスタービンバイパス弁53のいずれを開いても、主系統ライン15からバイパスライン33側へ燃料ガスが爆発的に、例えば音速のような超高速で噴出することはない。
このため、運転中にバイパスライン33、第一分岐ライン45および第二分岐ライン51の損傷を考慮することなく、除塵装置バイパス弁35、ガス精製バイパス弁47およびガスタービンバイパス弁53を開放することができる。
このため、緊急時あるいは運転停止時に、即座に除塵装置バイパス弁35、ガス精製バイパス弁47およびガスタービンバイパス弁53を開放し、主系統ライン中の機器の減圧を行うことができる。
本発明の一実施形態に係る石炭ガス化複合発電装置の概略構成を示すブロック図である。
符号の説明
1 石炭ガス化複合発電装置
3 石炭ガス化炉
5 除塵装置
7 ガス精製装置
11 ガスタービン
15 主系統ライン
33 バイパスライン
35 除塵装置バイパス弁
37 第一窒素投入ライン
39 フレアスタック
41 処理ガス調節弁
45 第一分岐ライン
47 ガス精製バイパス弁
49 第二窒素投入ライン
51 第二分岐ライン
53 ガスタービンバイパス弁
55 第三窒素投入ライン

Claims (6)

  1. 石炭をガス化して燃料ガスを生成する石炭ガス化炉と、
    前記燃料ガス中の固形分を除去する除塵装置と、
    前記燃料ガス中の硫化物等を取り除いて燃料としてガスタービンへ供給するガス精製装置と、
    前記石炭ガス化炉、前記除塵装置、前記ガス精製装置および前記ガスタービン等を連結する主系統ラインと、
    前記主系統ラインにおける前記石炭ガス化炉の出口側とガス処理設備とを連結するバイパスラインと、を備える石炭ガス化プラントにおいて、
    前記バイパスラインの上流部に設けられ、前記バイパスラインの開閉を行うバイパス弁と、
    前記バイパスラインの下流部に設けられ、流量調節を行う処理ガス調節弁と、
    前記バイパス弁の下流側に設けられ、前記バイパスラインへ不活性ガスを供給する第一不活性ガス投入ラインと、
    が備えられていることを特徴とする石炭ガス化プラント。
  2. 前記主系統ラインにおける前記除塵装置と前記ガス精製装置との間と、前記バイパスラインとを連結する第一分岐ラインと、
    該第一分岐ラインに設けられた第一分岐バイパス弁と、
    該第一分岐バイパス弁の下流側に設けられた第二不活性ガス投入ラインと、
    が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の石炭ガス化プラント。
  3. 前記主系統ラインにおける前記ガス精製装置の出口部と、前記バイパスラインとを連結する第二分岐ラインと、
    該第二分岐ラインに設けられた第二分岐バイパス弁と、
    該第二分岐バイパス弁の下流側に設けられた第三不活性ガス投入ラインと、
    が備えられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の石炭ガス化プラント。
  4. 石炭ガス化炉によって石炭から燃料ガスを生成し、除塵装置によって該燃料ガスから固形分を除去し、次いでガス精製装置によって脱硫等をしてガスタービンに燃料として供給する石炭ガス化プラントの運転方法において、
    起動時、前記石炭ガス化炉の出口部から分岐してガス処理設備に接続されるバイパスラインに流入される前記燃料ガスを、前記バイパスラインに設けられた前記バイパス弁を閉じた後、バイパス弁の下流側に供給される不活性ガスによって前記バイパスラインから排出するとともに、通常運転時、前記不活性ガスによって前記バイパスライン内の圧力を前記燃料ガスの圧力と略同水準に維持することを特徴とする石炭ガス化プラントの運転方法。
  5. 起動時、前記除塵装置の出口部から分岐して前記バイパスラインに接続される第一分岐ラインに流入される前記燃料ガスを、前記第一分岐ラインに設けられた第一分岐弁を閉じた後、前記第一分岐弁の下流側に不活性ガスによって前記第一分岐ラインおよび前記バイパスラインから排出するとともに、通常運転時、前記不活性ガスによって前記第一分岐ライン内および前記バイパスライン内の圧力を前記燃料ガスの圧力と略同水準に維持することを特徴とする請求項4に記載の石炭ガス化プラントの運転方法。
  6. 起動時、前記ガス精製装置の出口部から分岐して前記バイパスラインに接続される第二分岐ラインに流入される前記燃料ガスを、前記第二分岐ラインに設けられた第二分岐弁を閉じた後、前記第二分岐弁の下流側に供給される不活性ガスによって前記第二分岐ラインおよび前記バイパスラインから排出するとともに、通常運転時、前記不活性ガスによって前記第二分岐ライン内および前記バイパスライン内の圧力を前記燃料ガスの圧力と略同水準に維持することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の石炭ガス化プラントの運転方法。
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