JP4489299B2 - gp120の変異体とそれらの生物学的応用 - Google Patents

gp120の変異体とそれらの生物学的応用 Download PDF

Info

Publication number
JP4489299B2
JP4489299B2 JP2000585417A JP2000585417A JP4489299B2 JP 4489299 B2 JP4489299 B2 JP 4489299B2 JP 2000585417 A JP2000585417 A JP 2000585417A JP 2000585417 A JP2000585417 A JP 2000585417A JP 4489299 B2 JP4489299 B2 JP 4489299B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hiv
cells
tryptophan
acm
mutation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000585417A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002542146A (ja
JP2002542146A5 (ja
Inventor
フランシスコ ヴェア、
マルティヌ セルティ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Institut de Recherche pour le Developpement IRD
Original Assignee
Institut de Recherche pour le Developpement IRD
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Institut de Recherche pour le Developpement IRD filed Critical Institut de Recherche pour le Developpement IRD
Publication of JP2002542146A publication Critical patent/JP2002542146A/ja
Publication of JP2002542146A5 publication Critical patent/JP2002542146A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4489299B2 publication Critical patent/JP4489299B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K14/00Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof
    • C07K14/005Peptides having more than 20 amino acids; Gastrins; Somatostatins; Melanotropins; Derivatives thereof from viruses
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • A61P31/14Antivirals for RNA viruses
    • A61P31/18Antivirals for RNA viruses for HIV
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N2740/00Reverse transcribing RNA viruses
    • C12N2740/00011Details
    • C12N2740/10011Retroviridae
    • C12N2740/16011Human Immunodeficiency Virus, HIV
    • C12N2740/16111Human Immunodeficiency Virus, HIV concerning HIV env
    • C12N2740/16122New viral proteins or individual genes, new structural or functional aspects of known viral proteins or genes

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Virology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Gastroenterology & Hepatology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Tropical Medicine & Parasitology (AREA)
  • AIDS & HIV (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Description

【0001】
本発明は、gp120の変異体とその応用に関するものである。
【0002】
ターゲット細胞のCD4とHIVのgp120との間の相互作用が、gp120の保存された領域、とりわけKwong他によるアミノ酸の番号付けによれば位置427におけるトリプトファン(W)をもたらすことが知られている(本明細書に添付の参考文献リストの1参照)。
【0003】
その共同執筆者のうち数人が本願の共同発明者であるMisse他の論文(2)では、C1ゾーンに含まれ、gp120の保存領域と呼ばれる安定構造、すなわち、両親媒性α1ヘリックスが、CD4受容体との相互作用中に関与していることが証明された。さらに、α−1ヘリックスをもたないgp12の構造は、ターゲット細胞、とりわけリンパ球上のケモカインに対する受容体である、CXCR4受容体と常に相互作用が可能であることを証明することができた。
【0004】
gp120、とりわけα2ヘリックスの保存構造中に特異な一時的変異を誘発することによって、本発明者は、直接的であれ、間接的であれ、ターゲット細胞との相互作用においてこれらの構造によって果たされる主な役割を明らかにした。というのも、任意の変異によって、これらの構造のトランスコンフォメーションは、実施例に示されているように、これらの相互作用に関与する、通常隠された領域を明らかにし、その結果、ワクチンのターゲットとなることができる分子を手に入れることが可能になった。
【0005】
したがって、本発明は、gp120の変異体を対象とし、それら変異体が、とりわけgp120のα2ヘリックス、場合によってはα1ヘリックスの芳香族アミノ酸に富んだ領域に少なくとも1つの変異を含むことを特徴とする。
【0006】
本発明による変異体は、少なくとも1つの変異を含み、この変異は、CD4との相互作用のための空隙に相当するgp120の領域内に位置する。
【0007】
本発明は、とりわけ、位置112におけるWが、Sセリンなどの非芳香族アミノ酸で置き換えられた、gp120の変異体を対象とする。
【0008】
このような変異によって、細胞融合がまったく起こらなくなる。以下の実施例の部分で報告される細胞融合テストでは、そのようにして、W112S置換が、HeLa−Tat細胞(この変異を含むgp160を表している)とHeLa P4細胞との間のシンシチウムの形成を破壊することがわかった。さらに、この同じ変異を含むウィルスは、人体のリンパ球に感染させることはできない。芳香族残基(単環式)によるこの同一のW(二環式芳香族残基)の置換が、これらの機能を減少させるが、除去するわけではない。
【0009】
さらに、このような変異体においては、特異抗体による、Cordonnier他(3)によって定義されたCD4への共結合部位の認識は、大きく減少する。
【0010】
したがって、これらの結果は、CD4の定着のためのα1ヘリックスの保存構造の重要な役割を示す。
【0011】
また、位置112における変異に加えて、このような変異体は、位置383のFのアラニンへの変異、場合によっては、位置427のトリプトファンのグリシンでの置換、及び/または、位置479のトリプトファンの、セリンまたはイソロイシンのような非芳香族アミノ酸での置換を含むことができる。
【0012】
(1)に公表された結晶学データによって、一方では、この三次元構造におけるgp120のα1ヘリックスの位置と、他方ではトリプトファン残基を視覚化することが可能になった。
【0013】
これらデータは、上述の生物学的実験結果を追認した。
【0014】
とりわけ、W112は、CD4に対するgp120の相互作用嚢として説明される疎水性嚢内に存在する。この嚢は、他の芳香族残基とCD4のF43を相互作用させる、芳香族残基の「クラスタ」で構成される。さらに、この研究から、トリプトファン残基が、この嚢内で戦略的位置を有することがわかった。すなわち、それらの中のいずれか1つの何らかの変異が、この「空隙」を不安定にし、CD4のF43とのあらゆる結合を妨げる。
【0015】
本発明による他の変異体は、場合によっては、α1ヘリックス構造内の上記の変異に加えて、gp120のV3球の下流で、α2ヘリックス構造に対応するgp120の領域内に位置する、少なくとも1つの変異を有する。
【0016】
本発明は、とりわけ、位置338におけるWが、セリンで置き換えられた変異体を対象とする。
【0017】
この単一変異は、ターゲット細胞CD4+、CXCR4+と、W338S変異したgp120を発現する細胞とを存在させると、細胞融合をまったく起こさないことが可能になる。
【0018】
gp120のレベルでW338S変異を含むエンベロープで相補結合されたウィルスは、もはや細胞を感染させることはできなくなる(図1参照)。
【0019】
上述したように、Wは、保存されたα2構造の一部を成すことから、このアミノ酸は、芳香族残基および疎水性残基を含む第2の嚢内に存在する。
【0020】
したがって、この変異は、生物学的結果を考慮に入れると、この構造がたとえばCXCR4など共受容体との相互作用に関与することを暗示している。
【0021】
本発明による変異体は、保存構造の役割を研究することを可能にしながら、感染物質とターゲット細胞との相互作用にアプローチする新しい方法を構成する。病原物質とターゲット細胞との相互作用に関与する種々の保存構造の機能をよりよく理解することによって、実際に、HIVに対する治療用分子または免疫用分子の設計が可能になる。
【0022】
本発明は、これら相互作用嚢を明らかにし、それを利用することによって、CD4を模倣することができ、したがって、gp120に対する抑制特性を備えた化合物を対象とする。
【0023】
本発明はまた、前記の疎水性嚢内に納まることができる、共受容体の細胞外ループを模倣するペプチドを対象とする。
【0024】
本発明はまた、上述のgp120の一定領域を模倣することができ、ワクチンの候補となることができるペプチドに関するものである。このようにして、本発明は、このような候補をつくりだすためのモデルを提供する。
【0025】
さらに、第1の空隙において変異を行うことによって、第2の空隙をできるだけ露出させることができるgp120の変換、さらにそこから抗原としてのgp120の変換を引き起こすことができる。有利にも、こうして、通常は隠されたこれらの一定領域に適合した免疫性応答を得ることができる。
【0026】
このような変換によって、さらに、gp120とgp41とを分離させることが可能になる。以下の実施例に示されているように、gp120のレベルでの変異を含むgp160で相補結合されたウィルスを使用すると、いかなる融合も認められないのに対して、融合の原因となるグリコプロテインはgp41である。したがって、gp120における変異は、ウィルスの融合を妨げるためのターゲットとなる。このようにして、HIVによる感染を防ぐための鍵となるエピトープを手に入れることができる。
【0027】
添付の図1から8をそれぞれ参照して、以下の実施例によって、本発明の他の特徴および利点を説明する。
【0028】
例:gp120の変異体の獲得および研究
これらのgp120の変異体は、いくつかの生物システムでテストされた。
【0029】
(i)細胞融合(細胞の表面において変異したエンベロープ)、(ii)ウィルスによる感染(変異したgp120で相補結合された擬ウィルス)、(iii)「CD4結合部位」におけるgp120の種々のエピトープを認識する種々のモノクローン抗体によってなされる変異したこれらgp120の形状の分析、および(iv)結晶学データを通したgp120の分析。
【0030】
これらの実験は以下の具体的な方法を用いて行われた。
【0031】
・プラスミド、抗体、擬ウィルス
pHXB2ENV(HIV−IIIBのgp160エンベロープのためのコード)プラスミド、pCMV−rev(CMV助触媒の調整下でのRev蛋白質のためのコード)プラスミド、およびモノクローン抗体902(gp120のV3ループに対して誘導された)は、NIH AIDS Research and Reference Reagent Program(EU)によって得られた。pNL4−3env−GFP擬ウィルスは、Dana−Farber癌研究所、ボストン、EUによって提供された。このプラスミドは、Env遺伝子の欠失したHIV−1 NL4−3のゲノムと、さらにGFP蛋白質(緑色蛍光蛋白質)のためのコード化遺伝子によってNef遺伝子の置換を含む。
【0032】
・gp120のα1ヘリックスにおいて誘導された変異源
gp120のα1ヘリックス構造内に存在するW残基を研究する目的で、gp120のためのコード化遺伝子のNdeI−HincII領域が再構成された。そのため、α1ヘリックスを取り囲む2カ所の制限部位(HpaIおよびHindIII)が入れられたオリゴヌクレオチドが使用された(2)。gp120のα1ヘリックスは、2つのトリプトファン残基(W96およびW112)を有する(4)。HpaIおよびHindIII部位は、各構造について、野生のHpaI−HindIII断片を、変異したHpaI−HindIII断片によって交換することが可能になった。変異は、2つのWにおいて同時に、もしくはただ1つのトリプトファンにおいて行われた。誘導された変異源は、pBSプラスミドのHpalおよびHindIII部位との間に含まれた重なり合うオリゴヌクレオチドの方法によって行われた。以下の表1には、望ましい変異を含むオリゴヌクレオチドのみが記載されている。
【0033】
【表1】
Figure 0004489299
・細胞と細胞の融合
種々のgp160エンベロープ(pHXB2ENV、500ng)を含む発現ベクターは、HeLa−Tat細胞内でpCMV−revの500ngと共トランスフェクションされた。使用されたトランスフェクション方法は、(2)に記載されているようなリポフェクション(リポフェクタミン、GIBCO)であった。
【0034】
pCMV−revは、プラスミドpHXB2 ENV内に存在するENV遺伝子の発現を活性化するために必要不可欠である。次に、トランスフフェクションされた細胞は、(2)以外に記載されているようなHeLaP4細胞(CD4−LTR LacZ)と共同培養された。
【0035】
・変異したgp120の細胞表面における発現
使用されたトランスフェクション技術は、細胞と細胞の融合の場合に使用された技術と同じであった。
【0036】
共トランスフェクションより24時間前に、HeLa−Tat細胞は、カバーガラス(直径12mm)で覆われた直径3.5cmのウェル内に置かれた。細胞は、10μg/mlの濃度においてAcM902(gp120のV3ループに対して誘導された)との共トランスフェクションから48時間後に培養された。こうした培養は、ナトリウムアジド(NaN3)の0.1%の存在と、PBS緩衝液とによって行われた。PBS0.3%BSA/0.1 NaN3における2回の洗浄後、細胞は、Texas−redでマーキングされたマウスの抗IgG抗体によって培養された(分子プローブ)。3回の拡張洗浄後、細胞は、エタノール−アセトン混合物(1:2)で2分間定着された。Mowiolとともに、スライドガラス上にカバーガラスを取り付けた後、細胞が共焦点顕微鏡で認められた。
【0037】
・ELFA(酵素結合蛍光分析)によるp24の定量
p24の定量は、VIDAS HIV DUO(BioMerieux)自動システムで行われる。このテストは、抗原p24と抗HIV−1抗体および抗HIV−2抗体の同時検出に基づくものである。このテストの原理は、2つの免疫−酵素反応を蛍光による検出に関連付ける。このテストは、固体相と同時にピペット吸入システムとして役立つ単用途テーパを備える。テーパの下部には、アルカリホスファターゼでマーキングされた人体抗IgGマウスのAcMに共役された3つの合成ペプチド(gp41、gp36およびタイプOの特異ペプチド)が定着される。テーパの上部には、抗p24 AcMsが定着される。テスト実施時には、ビオチニル化された抗p24ラビットの抗体(ストレプトアビジン−ホスファターゼアルカリンに共役された)が、サンプルと同時に付加される。基質、4−メチル−オンベリフェリル−ホスフェートは、サンプル内に存在する抗HIV Acおよび/またはAg p24の量に比例する蛍光を測定することができる。反応は90分間で行われ、蛍光の読取りは、VIDASテストの固有読取装置によってなされる(波長450nm)。
【0038】
相補性テストで得られた変異擬ウィルスによる人体リンパ球の感染
細胞293は、10μgのpNL4−3 GFP擬ウィルスと2μgのpHXB2 ENVプラスミド(SU gp120内に種々の変異を含むまたは含まない)と、1.5μgのpCMV−revプラスミドで共トランスフェクションさせた。そのために、リン酸カルシウムへのトランスフェクション方法が使用された。トランスフェクションから48時間後、細胞の表面残留物が採取され、濾過され、使用されるまで−80℃で保存された。次に、これら種々の表面残留物においてp24の測定が行われた。10μg/mlのPHA(植物凝集素)、すなわちRPMI 1640−10%SVF(牛の胎児の血清)培養基におけるIL−2の50 Uによって3日間、あらかじめ刺激された人体リンパ球は、トランスフェクションされた293細胞の種々の表面残留物(同じ濃度のp24を含む)とともに培養された。
【0039】
種々の表面残留物の感染能力は、蛍光による顕微鏡検査(リンパ球におけるGFP蛋白質を表す)によって視覚化され、感染したリンパ球の培養用表面残留物におけるp24の定量(3日ごとの定期的検査)によって決定された。
【0040】
・構造分析
CD4の最初の2つの領域と、17bを中和する抗体のFab断片である、gp120の芯によって構成された複合体の構造は、最近、X線による結晶学研究によって決定された(1)。この構造は、蛋白質データベース(pdb)にアクセスコード「Igcl」の下で寄託された。この複合体の構造座標が、酸素グラフィックステーション(グラフィックシリコンO2)において、インサイトIソフトウェア(分子シミュレーションのためのMSI)によって分析された。gp120およびCD4の領域の視覚化とモデル化が、インサイトII環境の下でディスカバー・プログラム(MSI)を用いて行われた。
【0041】
・結果
・gp160エンベロープの融合発生能力
トランスフェクションされたHeLa−Tat細胞の表面に発現された種々のgp160エンベロープの融合発生能力を評価するために、これら細胞は、HeLa P4(CD4 LTR LacZ)細胞と共培養された。
【0042】
以下の表2に得られた結果が示されている。
【0043】
【表2】
Figure 0004489299
これらの結果を検討すると、セリンまたはイソロイシンにおけるα1ヘリックスの2つのトリプトファン残基(W96およびW112)における同時に起きる変異は、gp160エンベロープを、細胞間でシンシチウムを引き起こすことができなくしてしまうと確認される。同じ現象が、112W/Sおよび/または338W/Sの一時的変異を含むgp160エンベロープとともに認められる。反対に、近い疎水性指数を有するフェニールアラニン芳香族残基(F)によるトリプトファン残基(W)の置換は、変異したエンベロープの融合発生能力をおよそ50%減少させる。構造がいかなるものであれ、この現象は、単に、W112残基および/またはW338残基がもたらされる場合にのみ認められ、そのことはw96基に対する(それらの実験の枠内での)、この残基またはこれらの残基の生物学的重要性を表わす。これらの結果はすべて、野生のgp160エンベロープ(およそ1500の融合源が認められる)とともに得られた結果と比較された。ネガティブ検査は、HeLa P4細胞とトランスフェクションしないHeLa−Tat細胞を共培養させた(いかなる融合源も認められなかった)。
【0044】
これらの結果は、W112残基および/またはW338残基が、細胞融合現象に先立つ、gp120とターゲット細胞との相互作用に関与していることを示している。
【0045】
・gp120蛋白質の細胞表面における発現
gp120は、gp120のループV3に対して誘導される、AcM902によって検出された。次に、このgp120は、Texas redに結合されたマウスの抗IgGによって明らかになった。gp120 112W/Sと同じように野生のgp120は、細胞の表面に発現されることが確認される。トランスフェクションされていないHeLa−Tat細胞との902抗体の培養はいかなるシグナルも与えない。
【0046】
・補足された擬ウィルスの感染能力
図1は、以下と接触したリンパ球(PHAの10μg/mlおよびIL2の50U/mlによってあらかじめ活性化された)の表面残留物におけるp24の含有率の推移を示している。
【0047】
−野生型のgp120で相補結合された擬ウィルス(曲線−●−)
−変異したgp120(gp120 112W/S)で相補結合された擬ウィルス(曲線−○−)
−変異したgp120(gp120 338W/S)で相補結合された擬ウィルス(:黒四角)
第1の場合には、p24の含有率は、まず最初に減少してから著しく増大する(感染後10日めから)。このことから、ウィルス感染から生じた、新しく合成されたp24の存在が証明される。
【0048】
第2の場合には、p24の含有率は次第に減少して20日目(接触後)に完全に消滅する。したがって、gp120における112W/S変異によって細胞の感染が起きなかった。このことは、112W/Sおよび/または338W/S変異ウィルスとともに培養された細胞内にGFP蛋白質が発現されないことによって追認された(蛍光式顕微鏡検査による視覚化)。
【0049】
第3の場合に認められる細胞に感染がないことは、gp120 112W/Sおよび/またはgp120 338W/S表面において発現される細胞とともに先に視覚化されたシンシチウムの形成がないことによって説明することができる。
【0050】
・なされた変異の三次元分析と構造的局所化
複合体gp120−CD4−17b Fabの結晶学的構造は、最近、2.5Åの分解能(図2)で決定された(3)。
【0051】
この構造座標は、本発明者等のアプローチの最初であった予測可能モデルよりはるかに分解能が大きい三次元のコンテキストでアミノ酸を位置付けることができる、インサイトIIソフトウェアを用いて分析された。
【0052】
gp120−CD4複合体の結晶学的構造の分析は、2つの蛋白質の間にインターフェースを形成する少ない数の残基を明らかにする。gp120とCD4との間の大半の相互作用は、gp120のW427アミノ酸とCD4のF43残基をもたらす疎水性嚢のレベルで局所化される(Wyatt他、1998年)。
【0053】
さらに、図3に示されているように、W112は、芳香族残基に富んだこの空隙中に戦略的に局所化され、CD4のF43と直接的に相互作用する。F43残基は、この嚢の中央に収まり、W112と直接的に相互作用を行うことになる。F43とW427とのW112の相互作用は、疎水性嚢全体を安定させることができる。W112とW427は、互いに5Å以下の距離をあけて位置し、そのことから、これら2つのトリプトファン残基は、大きく相互作用を及ぼすことができるとわかる。
【0054】
こうした相互作用は、これら2つの残基間の芳香核の積重ね作用によって、または、双極子と双極子の結合によって行うことができる。さらに、これらの距離は、実際には、生体内の分子の相互作用の力学的側面を考慮に入れると、はるかに小さくなることが証明できる。
【0055】
結晶分析は、さらに、α2ヘリックスのW338が、疎水性および芳香族残基によって構成される、第2の空隙(gp120の内部に含まれる合計2つの空隙のうちの)の安定性のなかで重要な役割を果たすことができることが証明できる。これらの条件において、この空隙は、gp120と、たとえばCXCR4といった共受容体との相互作用において重要なものとみなすことができる。
【0056】
・その構造とその機能という観点から、HIV−1 IIIBのHXB2クローンのHIV−1のgp120について、W386S変異の結果を明らかにする実験
機能:トランスフェクションした細胞の表面に現われるgp120の融合発生能力と、変異したまたはしていないgp120をともなうエンベロープを有するウィルスの感染能力
HIV−1 IIIB株のpHXB2クローンのエンベロープとともにトランスフェクションHeLa−P4(CD4+/CXCR4+)細胞とHeLaΔ20(Tat)細胞との間の融合テストにおいていかなる融合源も認められない。野生のエンベロープによるポジティブ検査では、1800から2000の融合源が示された。MoMuLVレトロウィルスのエンベロープとともにネガティブ検査が実施されたが、それによるとこれらの条件における融合源は示されなかった。
【0057】
HXB2 ENV−(pNL4.3ΔENV)のゲノムの補足後に得られる擬タイプウィルスをともなうインターロイキン2(IL−2)をともない、gp120 W338Sをともなうエンベロープ(pHXB2 ENV)と、さらに2つの発現ベクターとともにトランスフェクションされた293T細胞の内部におけるエンベロープをともない、PHA(フィトヘマグルチニン)で活性化されたリンパ球細胞に感染が見られない。ポジティブ検査は、pNL4.4ΔENVとpHXB2 ENV(野生型)によって構成される。ネガティブ検査は、pHXB2 ENV発現ベクターによってのみトランスフェクション細胞の表面残留物によって構成される。
【0058】
構造:
ELISA研究:溶解可能なCD4においてのみ行われるgp120の定着
図4から8には、AcM CG10(図4)、AcM 4.8d(図6)およびAcM 17b(図8)とのgp120ΔαHX1とgp120α3 W338S野生rgp120の反応性の結果が報告されている。これらの試験において、rgp120は、1μg/mlの濃度で沈殿した。AcMは、横座標に示された濃度で沈澱した。図5および図7には、AcM GG10(図5)とAcM 4.8d(図7)によってCD4と複合化されたrgp120の反応性が示されている。この実験では、rgp120は1μg/mlの濃度で沈澱した。CD4の濃度は20μg/mlであり、AcMは横座標に示された濃度で沈殿した。
【0059】
こうした変異は、CD4上にgp120が定着した後に明らかにされたエピトープであるCD4iエピトープ(誘導CD4)(図4、5、6、7および8)に対して誘導されたモノクローン抗体17b、4.8d、G10に対してできるだけさらすことを可能にするトランスコンフォメーションを引き起こす。このトランスコンフォメーションは、以下のように実施されたELISAシステムにおいて検出することができた。
【0060】
1.ウェルの底部は、溶解可能なCD4(参照番号NIH)または、gp120のC末端領域(この抗体は、CD4iエピトープの解明を得るためにトランスコンフォメーションを引き起こさない)の線形ペプチドに対して誘導されたAaltoD7324(ヤギの抗体である)で覆われる。
【0061】
2.3%BSAによる飽和後、gp120は、1時間37℃で、CD4またはD7324抗体によって培養される。
【0062】
3.2回の洗浄に続いて、抗CD4i(17bまたは4.8dまたはCG10)AcMのいずれか1つは、37℃で1時間、あらかじめ結合されたgp120によって培養される(野生型または変異型)。
【0063】
4.CD4i抗体は、ペロキシダーゼ(POD)に結合された抗IgG抗体とともに明らかになる。
【0064】
5.反応の強さは、反応停止後ELISA読取装置において読み取られる。
【0065】
コントロール(gp120をもたない細胞)によって表される基礎雑音が、実験箇所の結果から差し引かれる。
【0066】
注記:コントロールは、gp120に対して誘導されたラビットのポリクローン抗体によって検出されたgp120によって作成された(図3)。
【0067】
ELISAで行われたこれらの実験は、実際に、AcM抗CD4i 17bおよび4.8dが、これらのエピトープを明らかにすることができる、溶解可能なCD4に結合される場合には、野生のgp120および変異したgp120をよりよく認識していることが確認できた。AcM CG10がCD4に複合化されていない野生のgp120をまったく認識していないのに対して、このAcMは、CD4に複合化されることなく、変異gp120を認識する。
【0068】
解釈:
gp120におけるW338S変異は、CD4iエピトープ、とりわけAcM CG10によって認識されるエピトープを明らかにする。
【0069】
この結果は重要である。なぜなら、この変異は、この変異体を、感染性ウィルスにおいて隠されたエピトープをさらす有効なワクチン候補にするからである。
【0070】
FACS研究:CEMリンパ球の系統の細胞の表面に存在する少なくとも2つの受容体、CD4およびCXCR4におけるgp120の同時定着
gp120が、それぞれCD4およびCXCR4上に定着されることを確認するために、以下の実験が行われた。CEM細胞は、まず第1にgp120によって培養され、次に、CD4受容体(ORTHO DiagnosticのAcM OKT4a FITC)に対して、また、CXCR4受容体(PharmingenのAcM 12G5)に対して、さらにマウスの適切な抗体、抗IgGとともに、モノクローン抗体によって培養される。
【0071】
表3には、AcM抗CD4によって認識された、CEM CD4+/CXCR4+細胞上に定着されるgp120の蛍光の強さの平均値が報告されている。
【0072】
【表3】
Figure 0004489299
いかなるマーキングも読み取ることができなかった。そのことは、gp120が、CD4およびCXCR4上に実際に定着されることを意味する。
【0073】
RPMI 10% SVF内で培養されたCEM細胞は、37℃で1時間、野生および変異gp120と接触させるために、洗浄用緩衝液PBS/0.3%/BSA/0.02%Na−アジド(TL)によって洗浄され、培養用緩衝液PBS/3%/BSA/0.02%Na−アジド(TI)内に置かれた。
【0074】
細胞は、TLで2度洗浄され、その後10μg/mlで濃縮された抗CD4I抗体(17b、4.8dまたはCG10)のいずれか1つとともにTI中で25℃で1時間培養される。次に、細胞はTLによって2度洗浄され、さらに、FITCまたはPEに結合された適切な抗IgG抗体とともにTI内で25℃で45分間培養された。TLによる3回の洗浄後に、細胞は、TI内に再び浮遊し、フラックスの細胞蛍光光度計(FACSort)に通される。こうして10,000個の細胞が1つずつ分析される。
【0075】
図5に結果が報告されている。抗体17bおよび4.8dは、変異したgp120を正確に認識するが、野生gp120については、ほとんど認識しない。反対に、AcM CG10は、野生gp120においても、変異したgp120においても、その認識部位にもはやアクセスしない。
【0076】
解釈
AcM CG10がもはやその部位にアクセスせず、反対にAcM 17bおよび4.8dがその部位にアクセスする場合には、それは、CXCR4共受容体へのgp120の定着の中に多量にもたらされるgp120のエピトープが、特にCG10によって認識されるエピトープであることを意味している。
【0077】
結論
gp120におけるW338S変異は、融合と感染を妨げるトランスコンフォメーションを引き起こす。というのも、エンベロープがトランスフェクションされた細胞の表面に現われる場合には、この変異は、融合を妨げ、このエンベロープが補足されたウィルス上に位置する場合には感染を妨げる。さらに、このトランスコンフォメーションは、主に、変異したgp120が、このgp120がCD4に複合化されることなく、AcM CG10によって認識されることから、野生gp120上で隠された部位を明らかにすることができる。この蛋白質がCD4およびCXCR4に結合される場合に、この同一AcM CG10がそのエピトープにもはやアクセスせず、抗CD4i抗体が、CD4と衝突しないという事実は、CXCR4への定着内にもたらされるのは、gp120上でAcM CG10によって認識されたエピトープであることを意味している。このような変異体は、HIV感染に対する保護目的での免疫化を行うための候補を構成する。
引用文献の図書目録
1. Kwong PD., Wyatt R., Robinson J., Sweet R.W., Sodroski J. and Hendrickson W. A., 1998, Structure of an VIH gp120 envelope glycoprotein in complex with the CD4 receptor and neutralizing antibody. Nature, 393:648.
2. Misse D., Cerruti M., Schmidt I., Jensen A., Devauchelle G., Jansen F. and Veas F., 1998. Dissociation of the CD4 and CXCR4 binding properties of human immunodeficiency virus type 1 gp120 by deletion of the first putative alpha-helical conserved structure. J. Virol 72:7280.
3. Cordonnier A., Montagnier L., and Emmerman M. 1989. Single amino-acid changes in VIH envelope affect viral tropism and receptor binding. Nature 340:571.
4. Hansen J. E., Lund O., Nielsen JO., Brunak S. and Hansen JES. 1996. Prediction of the secondary structure of HIV-1 gp120. Proteins 25:1.
【図面の簡単な説明】
【図1】 gp120のレベルにおいて本発明による変異を含むエンベロープで相補結合されたHIV−1擬ウィルスの感染性テストの結果を示す図である。
【図2】 gp120の結晶構造を示す図である。
【図3】 抗gp120ラビットのポリクローン抗体による、rgp120の生物学的活性テストの結果を示す図である。
【図4】 AcM CG10とのrgp120の反応性を示す図である。
【図5】 AcM CG10との、CD4で複合化されたrgp120の反応性を示す図である。
【図6】 AcM 4.8dとのrgp120の反応性を示す図である。
【図7】 AcM 4.8dとの、CD4で複合化されたrgp120の反応性を示す図である。
【図8】 AcM 17bとのrgp120の反応性を示す図である。

Claims (5)

  1. ヒト免疫不全ウイルス 1型(HIV−1)のgp120エンベロープ糖タンパク質の112番のトリプトファン(W)のアミノ酸変異を有する単離精製された変異体であって、
    前記変異が、トリプトファン(W)の、セリン(S)、イソロイシン(I)またはフェニルアラニン(F)による置換からなる
    ヒト免疫不全ウイルス 1型(HIV−1)のgp120エンベロープ糖タンパク質の単離精製された変異体。
  2. 338番のトリプトファン(W)のセリン(S)による置換、427番のトリプトファン(W)のセリン(S)での置換、及び96番のトリプトファン(W)のフェニルアラニン(F)での置換の少なくとも一つを更に有する請求項1に記載の単離精製された変異体。
  3. ヒト免疫不全ウイルス 1型(HIV−1)のgp120エンベロープ糖タンパク質の単離精製された変異体であって、
    (1)427番のトリプトファン(W)のセリン(S)による置換からなるアミノ酸の変異、または
    (2)338番のトリプトファン(W)のセリン(S)による置換からなるアミノ酸の変異、
    を有するヒト免疫不全ウイルス 1型(HIV−1)のgp120エンベロープ糖タンパク質の単離精製された変異体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の単離精製された変異体の、HIVワクチンの製造における抗原としての使用方法。
  5. ヒト免疫不全ウイルス(HIV)のgp120エンベロープ糖タンパク質(HIV gp120)の感染性を抑制するための方法であって、
    前記HIV gp120を請求項1〜3のいずれかに記載の変異体を用いる工程を有する
    HIV gp120の感染性を抑制するための方法。
JP2000585417A 1998-11-27 1999-11-29 gp120の変異体とそれらの生物学的応用 Expired - Fee Related JP4489299B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR9814997A FR2786488B1 (fr) 1998-11-27 1998-11-27 Mutants de la gp120 et leurs applications biologiques
FR98/14997 1998-11-27
PCT/FR1999/002949 WO2000032786A1 (fr) 1998-11-27 1999-11-29 MUTANTS DE LA gp120 ET LEURS APPLICATIONS BIOLOGIQUES

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002542146A JP2002542146A (ja) 2002-12-10
JP2002542146A5 JP2002542146A5 (ja) 2010-03-25
JP4489299B2 true JP4489299B2 (ja) 2010-06-23

Family

ID=9533301

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000585417A Expired - Fee Related JP4489299B2 (ja) 1998-11-27 1999-11-29 gp120の変異体とそれらの生物学的応用

Country Status (8)

Country Link
US (1) US7078038B1 (ja)
EP (1) EP1159427B1 (ja)
JP (1) JP4489299B2 (ja)
AT (1) ATE366258T1 (ja)
CA (1) CA2352603C (ja)
DE (1) DE69936464T2 (ja)
FR (1) FR2786488B1 (ja)
WO (1) WO2000032786A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AU2013279456A1 (en) * 2012-06-18 2014-12-18 Glaxosmithkline Biologicals Sa Stabilized gp120

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE68918867T2 (de) * 1988-09-13 1995-02-16 Chiron Corp Mutanten des hiv-1 Hüllproteins mit fehlenden hypervariabelen domänen.
US20030104577A1 (en) * 1997-02-07 2003-06-05 Uc Regents HIV capsid assembly-associated compositions and method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002542146A (ja) 2002-12-10
FR2786488A1 (fr) 2000-06-02
EP1159427A1 (fr) 2001-12-05
DE69936464T2 (de) 2008-03-13
US7078038B1 (en) 2006-07-18
WO2000032786A1 (fr) 2000-06-08
EP1159427B1 (fr) 2007-07-04
FR2786488B1 (fr) 2003-04-25
ATE366258T1 (de) 2007-07-15
DE69936464D1 (de) 2007-08-16
CA2352603C (fr) 2012-03-20
CA2352603A1 (fr) 2000-06-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wyatt et al. Involvement of the V1/V2 variable loop structure in the exposure of human immunodeficiency virus type 1 gp120 epitopes induced by receptor binding
Sattentau et al. Human immunodeficiency virus type 1 neutralization is determined by epitope exposure on the gp120 oligomer.
Guyader et al. VPX mutants of HIV‐2 are infectious in established cell lines but display a severe defect in peripheral blood lymphocytes.
Salzwedel et al. A conserved tryptophan-rich motif in the membrane-proximal region of the human immunodeficiency virus type 1 gp41 ectodomain is important for Env-mediated fusion and virus infectivity
Thali et al. Characterization of a discontinuous human immunodeficiency virus type 1 gp120 epitope recognized by a broadly reactive neutralizing human monoclonal antibody
De Leys et al. Isolation and partial characterization of an unusual human immunodeficiency retrovirus from two persons of west-central African origin
Helseth et al. Changes in the transmembrane region of the human immunodeficiency virus type 1 gp41 envelope glycoprotein affect membrane fusion
Thali et al. Characterization of conserved human immunodeficiency virus type 1 gp120 neutralization epitopes exposed upon gp120-CD4 binding
US7229625B2 (en) Retrovirus-like particles made non-infectious by a plurality of mutations
Lasky et al. Delineation of a region of the human immunodeficiency virus type 1 gp120 glycoprotein critical for interaction with the CD4 receptor
Wyatt et al. Relationship of the human immunodeficiency virus type 1 gp120 third variable loop to a component of the CD4 binding site in the fourth conserved region
AU704309B2 (en) Antigenically-marked non-infectious retrovirus-like particles
Steckbeck et al. C-terminal tail of human immunodeficiency virus gp41: functionally rich and structurally enigmatic
Kayman et al. Presentation of native epitopes in the V1/V2 and V3 regions of human immunodeficiency virus type 1 gp120 by fusion glycoproteins containing isolated gp120 domains
CIMINALE et al. A bioassay for HIV-1 based on Env-CD4 interaction
US6544752B1 (en) Anigenically-marked non-infectious retrovirus-like particles
Wilson et al. The site of an immune-selected point mutation in the transmembrane protein of human immunodeficiency virus type 1 does not constitute the neutralization epitope
Griffiths et al. Induction of high-titer neutralizing antibodies, using hybrid human immunodeficiency virus V3-Ty viruslike particles in a clinically relevant adjuvant
Beddows et al. Comparison of the antibody repertoire generated in healthy volunteers following immunization with a monomeric recombinant gp120 construct derived from a CCR5/CXCR4-using human immunodeficiency virus type 1 isolate with sera from naturally infected individuals
Tedbury et al. HIV-1 matrix trimerization-impaired mutants are rescued by matrix substitutions that enhance envelope glycoprotein incorporation
AU2005223352B2 (en) Novel Tat complexes, and vaccines comprising them
Neurath et al. Multifaceted consequences of anti-gp41 monoclonal antibody 2F5 binding to HIV type 1 virions
Matsushita et al. Neutralizing monoclonal antibodies against human immunodeficiency virus type 2 gp120
JP4489299B2 (ja) gp120の変異体とそれらの生物学的応用
Pincus et al. Vaccine-specific antibody responses induced by HIV-1 envelope subunit vaccines.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061129

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20070514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090805

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20091105

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20091112

A524 Written submission of copy of amendment under article 19 pct

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A524

Effective date: 20100205

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100303

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100331

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130409

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140409

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees