【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、デフ装置を介して駆動される左右前輪と左右後輪を各々独立に制動可能な左右後輪ブレーキ装置若しくは左右後輪を各々独立に駆動を停止するサイドクラッチを備えた乗用型作業機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来技術としては、例えば特開昭58−463号公報及び特開平3−243429号公報に開示されているように、操縦ハンドル及びステアリング機構により前輪を操向操作すると、ステアリング機構の動作をリミットスイッチにより電気的に検出して、制御装置によって旋回中心側のサイドブレーキを自動的に制動側に操作するように構成したり、ステアリング機構の動作により制御弁を切換操作して、油圧シリンダによって旋回中心側のサイドブレーキを自動的に制動側に操作するように構成したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来技術のステアリング機構により前輪を操向操作すると、旋回中心側のサイドブレーキが自動的に制動側に操作されるように構成した場合、圃場の条件によっては、旋回中心側の後輪によって耕盤を荒らしてしまうことがあり、また、旋回が行なえないような事態もあった。
【0004】
この発明は、ステアリングハンドルの操作と左右後輪のブレーキ装置若しくはサイドクラッチとを連繋する際に、耕盤を荒らすことなく、あらゆる圃場における旋回条件に適応した適切な旋回形態が得られるように構成することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決すべく、請求項1記載の発明は、フロントデフ装置(E)を介して駆動される左右前輪(6)と該左右前輪(6)を操向操作するステアリングハンドル(16)と、左右後輪(7)を各々独立に制動可能なサイドブレーキ(J)と、左右後輪(7)の駆動を各々独立して停止するサイドクラッチ(I)を装備した乗用型作業機において、ステアリングハンドル(16)の回転操作により回転するピットマンアーム(175)と、該ピットマンアーム(175)に設けた作動ローラ(177)と、該作動ローラ(177)に押されて作動する従動体(179)と、該従動体(179)の左右両側部と左右の操作アーム(147L,147R)を連結する左右ロッド(180)を設け、作動ローラ(177)には大径部(177a)と小径部(177b)を設け、操作ワイヤ(186)を介して作動ローラ(177)を操作する操作レバー(188)を設け、該操作レバー(188)をブレーキ連繋位置に操作し、且つ機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)が所定量以上に操向操作されると、作動ローラ(177)の大径部(177a)が従動体(179)を押し、操作アーム(147L,147R)が操作されて旋回中心側の後輪(7)のサイドクラッチ(I)が自動的に切れて駆動が停止すると共にサイドブレーキ(J)が自動的に制動作動され、操作レバー(188)をクラッチ連繋位置に操作し、且つ機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)が所定量以上に操向操作されると、作動ローラ(177)の小径部(177b)が従動体(179)を押し、操作アーム(147L,147R)が操作されて旋回中心側の後輪(7)のサイドクラッチ(I)が自動的に切れて駆動が停止するがサイドブレーキ(J)は作動せず、操作レバー(188)を連係解除位置に操作すると、作動ローラ(177)が従動体(179)から外れた位置となり、機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)が所定量以上に操向操作されても、左右後輪(7)が駆動状態のままとなる構成としたことを特徴とする乗用型作業機としたものである。従って、機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)を所定量以上に操向操作するとき、旋回中心側の後輪(7)のサイドブレーキ(J)が自動的に制動作動されるようにすると、自動的に旋回半径が小さくなり作業効率が向上する。また、機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)を所定量以上に操向操作するとき、旋回中心側の後輪(7)のサイドクラッチ(I)が自動的に切れて駆動が停止するがサイドブレーキ(J)は作動しないようにすると、自動的に旋回半径が小さくなり作業効率が向上すると共に、旋回中心側の後輪(7)が遊転状態となるので、耕盤を傷めることを防止して然も泥土の持ち上げも少なくなり良好な旋回が行える。
【0006】
請求項2記載の発明は、フロントデフ装置(E)を介して駆動される左右前輪(6)と該左右前輪(6)を操向操作するステアリングハンドル(16)と、左右後輪(7)を各々独立に制動可能なサイドブレーキ(J)と、左右後輪(7)の駆動を各々独立して停止するサイドクラッチ(I)を装備した乗用型作業機において、ステアリングハンドル(16)の回転操作により回転するピットマンアーム(175)と、該ピットマンアーム(175)に設けた作動ローラ(177)と、該作動ローラ(177)に押されて作動する従動体(179)と、該従動体(179)の左右両側部と左右の操作アーム(147L,147R)を連結する左右ロッド(180)を設け、作動ローラ(177)には大径部(177a)と小径部(177b)を設け、操作ワイヤ(186)を介して作動ローラ(177)を操作する操作レバー(188)を設け、該操作レバー(188)をブレーキ連繋位置に操作し、且つ機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)が所定量以上に操向操作されると、作動ローラ(177)の大径部(177a)が従動体(179)を押し、操作アーム(147L,147R)が操作されて旋回中心側の後輪(7)のサイドクラッチ(I)が自動的に切れて駆動が停止すると共にサイドブレーキ(J)が自動的に制動作動され、操作レバー(188)をクラッチ連繋位置に操作し、且つ機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)が所定量以上に操向操作されると、作動ローラ(177)の小径部(177b)が従動体(179)を押し、操作アーム(147L,147R)が操作されて旋回中心側の後輪(7)のサイドクラッチ(I)が自動的に切れて駆動が停止すると共にサイドブレーキ(J)が半ブレーキ状態に作動し、操作レバー(188)を連係解除位置に操作すると、作動ローラ(177)が従動体(179)から外れた位置となり、機体旋回の為にステアリングハンドル(16)により左右前輪(6)が所定量以上に操向操作されても、左右後輪(7)が駆動状態のままとなる構成としたことを特徴とする乗用型作業機としたものである。
【0007】
【発明の効果】
この発明によると、圃場条件が良い(耕盤が浅い圃場)場合には、操作レバー188をブレーキ連繋位置に操作し、畦際での旋回時にステアリングハンドル16を回すと、旋回側の後輪クラッチが切れて更にブレーキが作動して急旋回でき、作業能率が良くて作業時間が短縮できる。また、圃場条件が悪い(耕盤が深い圃場)場合には、操作レバー188をクラッチ連繋位置に操作すると、畦際での旋回時にステアリングハンドル16を回すと、旋回側の後輪クラッチが切れて(ブレーキは作動しないか又は半ブレーキ状態となる)小回りができて作業能率が良く、然も、旋回側の後輪7は遊転状態又は半ブレーキ状態であるので耕盤を傷めることもなく泥土の持ち上げも少なくなり、良好な作業が行える。更に、圃場条件が非常に悪い(耕盤が深くて、然も、耕盤が柔らかい粘土質の圃場)場合には、操作レバー188を連繋解除位置に操作する。すると、畦際での旋回時にステアリングハンドル16を回しても、左右後輪7は駆動状態のままで、前進駆動力が大きくて良好に旋回でき、泥土の持ち上げも少なく良好な作業が行える。
【0008】
【発明の実施の形態】
この発明の一実施例である8条植え乗用型田植機を図面に基づき詳細に説明する。走行車両1に昇降用リンク装置2で田植装置3を装着すると共に施肥装置4を設け、全体で乗用施肥田植機として構成されている。走行車両1は、駆動輪である左右各一対の前輪6,6および後輪7,7を有する四輪駆動車両である。
【0009】
メインフレーム10の上にミッションケース11とエンジン12が前後に配設されており、該ミッションケース11の後部上面に油圧ポンプ13が一体に組み付けられ、またミッションケース11の前部からステアリングポスト14が上方に突設されている。
【0010】
そして、ステアリングポスト14の上端部にステアリングハンドル16と操作パネル17が設けられている。機体の上部には操縦用のフロアとなるステップ19が取り付けられ、エンジン12の上方部に操縦席20が設置されている。前輪6,6は、ミッションケース11の側方に変向可能に設けた前輪支持ケース22,22に軸支されている。また、後輪7,7は、ローリング杆23の左右両端部に一体に取り付けた後輪支持ケース24,24に軸支されている。ローリング杆23はメインフレーム10の後端部に突設したローリング軸25で進行方向と垂直な面内で回動自在に支持されている。
【0011】
エンジン12の回転動力は、ベルト31を介して油圧ポンプ13の駆動軸であるカウンタ軸32に伝えられ、さらに該カウンタ軸からベルト33を介して油圧式変速装置HSTの入力軸35に伝えられ、油圧式変速装置HSTの出力軸36からベルトを介してミッション入力軸34に伝えられる。尚、ミッション入力軸34上には、メインクラッチ43が設けられており、油圧式変速装置HSTの駆動力はメインクラッチ43を介してミッション入力軸34に伝動される。メインクラッチ43は周知の多板クラッチであり、図中の44はメインクラッチ軸側の摩擦板、45はミッション入力軸側の摩擦板、46は両摩擦板を押し付けるスプリング、47,48は切替操作用の固定部材と摺動部材である。
【0012】
ミッションケース11のケーシング40の前部には、ミッション入力軸34、カウンタ軸50、走行一次軸51、走行二次軸52、植付一次軸53、植付二次軸54がそれぞれ平行に支承されている。ミッション入力軸34のギヤG1とカウンタ軸50のギヤG2、およびギヤG2と走行一次軸51のギヤG3がそれぞれ互いに噛合しており、ミッション入力軸34の回転が走行一次軸51に順方向に伝えられる。
【0013】
主変速装置Bとして、走行一次軸51に前記ギヤG3とギヤG4がそれぞれ定位置に嵌着され、走行二次軸52に互いに一体に成形されたギヤG5,G6が軸方向に摺動自在に嵌合している。シフタ56でギヤG5,G6を移動させ、ギヤG4,G5が噛合すると低速の作業速、ギヤG3とギヤG4が噛合すると高速の路上走行速になる。また、植付一次軸53にはギヤG4に常時噛合するギヤG7とバックギヤG8が嵌着されており、ギヤG6をバックギヤG8に噛合させると後進速になる。ギヤG5,G6がいずれのギヤとも噛合しない位置がニュートラルになる。この主変速装置Bの操作するチェンジレバー90は操作パネル17に設けられている。
【0014】
また、株間変速装置Cとして、植付一次軸53に互いに一体に成形されたギヤG9,G10が軸方向に摺動自在に嵌合しているとともに、植付二次軸54にギヤG11,G12がそれぞれ取り付けられている。シフタ57でギヤG9,G11を適宜に移動させることにより、ギヤG9とギヤG10、ギヤG10とギヤ11、およびギヤG10とギヤG12の3通りの組み合わせが得られ、3段階の株間切替を行える。植付二次軸54からベベルギヤG13,G14を介して植付部伝動軸58に伝動される。
【0015】
ケーシング40の後部には、リヤアクスル60,60とフロントアクスル61,61が支承され、前記走行二次軸52からリヤデフ装置Dを介してリヤアクスル60,60に伝動されるとともに、リヤデフ装置Dからフロントデフ装置Eを介して左右フロントアクスル61,61に伝動される。そして、左右フロントアクスル61,61により各々左右前輪6,6が駆動回転される構成となっている。
【0016】
リヤデフ装置Dは、走行二次軸52のギヤG15に噛合するギヤG16が外周部に形成された容器63を備え、該容器内の縦軸64に取り付けた一次ベベルギヤG17と左右のリヤアクスル60,60に各別に取り付けた二次ベベルギヤG18,G18とが互いに噛合する状態で収納されており、各アクスルに伝動される駆動力が適宜変動するようになっている。
【0017】
フロントデフ装置Eもリヤデフ装置Dと同様の構成で、図中の65は容器、66は縦軸、G19はリヤデフ装置側のギヤ、G20はフロントデフ装置側のギヤ、G21は縦軸66に取り付けたベベルギヤ、G22はフロントアクスル61に取り付けたベベルギヤである。上記リヤデフ装置Dおよびフロントデフ装置Eにはデフ機能を停止し、左右両アクスルに駆動力が均等に伝動されるようにするデフロック装置F,Hが設けられている。このデフロック装置F(H)は、容器63(64)に形成された爪69(70)とアクスルの角棒部に嵌合するデフロック部材71(72)の爪73(74)とアクスル50(51)を互いに固定するようになっている。この後輪のデフロック装置Fを操作するデフロックレバー91は操作パネル17に設けられている。尚、前輪のデフロック装置Hは、ステップ19に設けたデフロックペダル91’を踏み込むとデフ機能が停止される構成となっている。このデフロックレバー91及びデフロックペダル91’は、共に機体の前部に配置されており、例えば圃場の畦を乗り越えて機体を圃場から出す時等に、操縦者は機体から降りて機体の前方に立って(自分の身体をウエイト代わりにする為に機体の前端部に乗って)機体を前進若しくは後進させてこの畦越えを安全に行うが、この時、左右前輪6,6の何れか又は左右後輪7,7の何れかが空回りした場合に即座に操縦者は機体前部にあるデフロックレバー91及びデフロックペダル91’を容易な姿勢で操作できてデフロック状態にして安全に畦越えを行うことができる。
【0018】
リヤアクスル60,60はベベルギヤG23,G24,…によってサイドクラッチ軸76,76に伝動連結され、さらに該サイドクラッチ軸からリヤ出力軸77,77にサイドクラッチI,Iを介して伝動される。サイドクラッチIは多板クラッチであり、80はサイドクラッチ軸側の摩擦板、81はリヤ出力軸側の摩擦板である。82はリヤ出力軸77に摺動自在に嵌合する作動筒で、板ばね83によって両摩擦板を押し付ける方向に付勢されており、常時はサイドクラッチIが入った状態となっている。シフタ85で作動筒82を付勢方向と逆向きに移動させると、サイドクラッチIが切れる。
【0019】
更に、リヤ出力軸77,77には後輪ブレーキ装置J,Jが設けられている。後輪ブレーキ装置Jは、リヤ出力軸77に取り付けたディスク87,…にプレッシャプレート88,…を押し付けて制動するものであり、このプレッシャプレート88,…の駆動も前記作動筒82で行う。すなわち、常時はサイドクラッチIが入で、後輪ブレーキ装置Jが掛かっていない状態であり、シフタ85を操作して作動筒82を付勢方向と逆向きに移動させると、サイドクラッチIが切れるとともに、後輪ブレーキ装置Jが掛かるのである。これらサイドクラッチIおよび後輪ブレーキ装置Jの操作(左右シフタ85・85の操作)は、後述のステップ19上に設けたペダル140又はステアリングハンドル16の操作に連繋して行われる。
【0020】
リヤ出力軸77,77の後端部はケーシング40外に突出し、この突出端部に前記後輪支持ケース24,24に伝動する左右後輪伝動軸89,89が接続されている。そして、この左右後輪伝動軸89,89により各々左右後輪7,7が駆動回転される構成となっている。
【0021】
チェンジレバー90の操作位置は、後から前方に操作する順に後進速、ニュートラル、作業速、路上走行速となっている。また、デフロックレバー91を前方に操作するとデフロック、後方に操作するとデフオンとなる。
従って、圃場内で田植作業を行なう場合には、デフロックレバー91をデフロックにし、チェンジレバーを作業速にシフトし、田植装置3の苗載台に苗を載置し施肥装置4の肥料タンクに粒状肥料入れて、各部を駆動させて前進すると、左右後輪7,7のデフロック装置Fはデフロックされてデフ機能が停止した状態であるので、機体の直進性が良くて良好な田植作業と施肥作業が同時に行なえる。また、路上走行の場合には、リヤデフ装置D及びフロントデフ装置E共にデフ機能が働く状態に操作すれば、安全に走行できる。
【0022】
油圧式変速装置HSTは、操縦席20の右側に設けられたHST操作レバー110にて操作される。機体斜め前方から見た作動説明用斜視図である図5に示すように、HST操作レバー110は、機体に前後方向に軸111にて回動自在に支持された操作レバー基部112に軸113にて左右方向に回動自在に支持されており、クランク状に操作される構成になっている。尚、112aは、操作レバー基部112を操作位置で止める為の一般的な皿バネよりなる付勢機構である。
【0023】
そして、操作レバー基部112は、ロッド114にて機体に回動自在に支持された位置決め軸115のアーム116に連結されている。位置決め軸115には、扇型のカム板117が固定されており、このカム板117には、HST操作レバー110がニュートラル位置Nの時にバネ118にて付勢されているポジションローラ119が嵌入する円弧溝117Nと、HST操作レバー110が前進最大速位置Fの時にバネ118にて付勢されているポジションローラ119が嵌入する円弧溝117Fと、HST操作レバー110が後進最大速位置Rの時にバネ118にて付勢されているポジションローラ119が嵌入する円弧溝117Rとが形成されている。
【0024】
また、位置決め軸115には、HST操作アーム120が設けられており、このHST操作アーム120が油圧式変速装置HSTのトラニオン軸121に固定されたトラニオン操作アーム122にロッド123にて連結されている。
従って、HST操作レバー110をニュートラル位置Nにしている時には、カム板117の円弧溝117Nにポジションローラ119が嵌入して、油圧式変速装置HSTはニュートラルに保持されて機体は停止状態である。そして、HST操作レバー110をニュートラル位置Nから前進最大速位置Fに向けて操作するほど、ロッド114・アーム116・位置決め軸115・HST操作アーム120・ロッド123・トラニオン操作アーム122・トラニオン軸121と連携して作動し、トラニオン軸121が前進方向に徐々に操作されて、機体は徐々に前進速度が速くなる。逆に、HST操作レバー110をニュートラル位置Nから後進最大速位置Rに向けて操作するほど、ロッド114・アーム116・位置決め軸115・HST操作アーム120・ロッド123・トラニオン操作アーム122・トラニオン軸121と連携して作動し、トラニオン軸121が後進方向に徐々に操作されて、機体は徐々に後進速度が速くなる。
【0025】
一方、機体に前後方向に回動自在に支持されたスロットルレバー130に連結された操作ワイヤー131がエンジン12のアクセル作動機構に連携しており、スロットルレバー130を増速方向に操作すると操作ワイヤー131はイ方向に作動してアクセル作動機構を全開方向に向けて作動させてエンジン12の回転を上げる。そして、この操作ワイヤー131の中途部に係合部材132が固定されており、前記位置決め軸115に上下方向に設けられた2つの上アーム133Rと下アーム133Fに各々連結された操作ワイヤ134R・134Fが共にアクセル連動アーム135の下端に連結され、このアクセル連動アーム135は機体に回動自在に支持され、その上部はフック状部135aになっており係合部材132のエンジン側の操作ワイヤー131を抱き込むように構成されている(フック状部135aは、操作ワイヤー131の外側を自由に移動できるようになっている。換言すると、操作ワイヤー131は、フック状部135aの内側を自由にイ方向及び反イ方向に移動できる構成となっている)。
【0026】
従って、スロットルレバー130を増速及び減速方向に操作すると、操作ワイヤー131を介してエンジン12の回転数を調節できる。一方、HST操作レバー110をニュートラル位置Nから前進最大速位置F又は後進最大速位置Rに向けて操作するほど、下アーム133F又は上アーム133Rの回動により操作ワイヤ134F・134Rを引いてアクセル連動アーム135のフック状部135aをロ方向に移動させるので、フック状部135aが係合部材132に接当して操作ワイヤー131をイ方向に作動してアクセル作動機構を全開方向に向けて作動させてエンジン12の回転を上げる。即ち、HST操作レバー110にて車速を速くするほど連動して、エンジン12の回転数も上がるように構成されている。従って、HST操作レバー110にて変速操作とエンジン12の回転数の操作が同時に行えるので、操作性が良くて作業効率が良い(スロットルレバー130を操作する必要がない)。また、HST操作レバー110がニュートラル位置Nでスロットルレバー130を最低速に減速した時に、フック状部135aが係合部材132に接当し始める構成となっているので、HST操作レバー110がニュートラル位置Nではスロットルレバー130にて自由にエンジン12の回転数を上下調節でき、HST操作レバー110をニュートラル位置Nから前進最大速位置F又は後進最大速位置Rに向けて途中まで操作しているときには、自動的に連動して上げられたスロットル位置からスロットルレバー130にて自由にエンジン12の回転数を上げることができる。
【0027】
140はクラッチとブレーキを共に操作するペダルであって、詳細の構成は後述するが、ステアリングハンドル16の右下側に配置されており、このペダル140を踏み込むとメインクラッチが切れ、続いて左右後輪ブレーキがかかり、機体は停止する。このペダル140と上記位置決め軸115の下アーム133Fとを操作ワイヤ141にて連携している。即ち、HST操作レバー110をニュートラル位置Nから前進最大速位置Fに向けて操作しているときに上記のように自動的に連動してエンジン回転数は上げられているが、この時、ペダル140を踏み込むと(メインクラッチが切れるまで踏み込んだ時点で)、操作ワイヤ141が引かれて下アーム133FをHST操作レバー110がニュートラル位置Nになるまで回動させる。従って、HST操作レバー110を前進最大速位置Fに向けて操作して機体を前進させているときに、ペダル140を踏み込むと(メインクラッチが切れるまで踏み込んだ時点で)、HST操作レバー110は自動的にニュートラル位置Nになり(エンジン回転数も自動的に下がる)、安全に機体を停止させることができる。
【0028】
次に、図6・図7に基づいて、ペダル140の連携構成と左右後輪7・7のサイドクラッチIおよび後輪ブレーキ装置Jの作動構成を説明する。
ペダル140の基部は、機体に回動自在に支持された回動支軸142に固定されている。そして、回動支軸142の左端部には、クラッチ作動アーム149が固定されており、クラッチ作動アーム149の先端には下方に向けて作動ロッド150が設けられ、作動ロッド150の下端は、機体に回動自在に支持されたクラッチシフタ151に設けられたアーム152の先端部に連結されている。そして、クラッチシフタ151は、前記摺動部材48を作動させてメインクラッチ43を入・切操作できる構成になっている。
【0029】
一方、機体に上端部が回動自在に支持された左右油圧シリンダー144L・144Rの進出及び退入する左右油圧ロッド144La・144Raの下端部が、機体に回動自在に支持された左右カウンターアーム145L・145Rの上部に連結されている。そして、各左右カウンターアーム145L・145Rの下部から後方に向けて左右連結ロッド146L・146Rが設けられ、各左右連結ロッド146L・146Rの後端はサイドクラッチIおよび後輪ブレーキ装置Jを操作する左右シフタ85・85を操作する左右操作アーム147L・147Rに連結されている。
【0030】
また、図7に示す油圧回路図において、油圧式変速装置HSTは、可変容量形のHSTポンプPと固定容量形のHSTモータMとをHST回路に有し、このHSTポンプPの入力軸35をエンジン側から駆動することによって、HST回路の油圧により出力軸36側のHSTモータMを連動することができる一般的なものである。このHSTポンプPは、HST操作レバー110の操作によってニュートラル位置Nから前進最大速位置F方向(正方向)へ回動することにより斜板角によってHSTモータMの回転が正方向へ順次増速され、又中立域へ戻すことにより順次減速される。又、ニュートラル位置Nから後進最大速位置R方向(逆方向)へ回動することにより、同様に逆方向への回転が順次増速される。
【0031】
このHST回路の油圧をHSTモータM側から取出して、シャトル弁153及び減圧弁154を通して、左右比例電磁バルブ155L・155Rにより切替えられた油圧が、前記左右油圧シリンダー144L・144Rに供給されるように構成している。
【0032】
そして、ペダル140を踏込み操作してメインクラッチ43を切操作し、更に、踏込み操作すると、ペダル140はブレーキ作動スイッチSW1を押してON操作し、上記左右比例電磁バルブ155L・155Rを同時に切替えて左右油圧シリンダー144L・144R両方に油圧を供給して、左右油圧ロッド144La・144Raが進出して左右カウンターアーム145L・145Rを回動させ、左右後輪7・7のサイドクラッチIおよび後輪ブレーキ装置Jを操作する左右シフタ85・85を操作する左右操作アーム147L・147Rを同時に作動させて、左右後輪7・7共にサイドクラッチが切れてブレーキが作動する。
【0033】
このように、ブレーキ用油圧源をHST回路の油圧を利用することにより、特別にブレーキ用油圧源を別途設けなくても良くて、構成が簡潔となり安価な機械を得ることができる。また、左右油圧シリンダー144L・144Rをペダル140近傍の前部外装ケース(ボンネット)156内に縦方向に配置すれば、コンパクトで見栄えが良く、更に、機械の小型化が可能となる。
【0034】
次に、田植装置3は、走行車両1に昇降用リンク装置2で昇降自在に装着されているのであるが、その昇降させる構成と田植装置3の構成について説明する。
先ず、走行車両1に基部が回動自在に設けた一般的な油圧シリンダー160のピストン上端部を昇降用リンク装置2に連結し、走行車両1に設けた油圧ポンプ13にてソレノイド油圧バルブ161を介して油圧シリンダー160に圧油を供給・排出して、油圧シリンダー160のピストンを伸進・縮退させて昇降用リンク装置2に連結した田植装置3が上下動されるように構成されている。
【0035】
田植装置3は、昇降用リンク装置2の後部にローリング軸を介してローリング自在に装着されたフレームを兼ねる植付伝動ケース162と、該植付伝動ケース162に設けられた支持部材に支持されて機体左右方向に往復動する苗載台163と、植付伝動ケース162の後端部に装着され前記苗載台163の下端より1株分づつの苗を分割して圃場に植え付ける苗植付け具164…と、植付伝動ケース162の下部にその後部が枢支されてその前部が上下揺動自在に装着された整地体であるセンターフロート165・サイドフロート166…等にて構成されている。センターフロート165・サイドフロート166…は、圃場を整地すると共に苗植付け具164…にて苗が植付けられる圃場の前方を整地すべく設けられている。
【0036】
167は両端にユニバーサルジョイントを有するPTO伝動軸であって、施肥駆動ケース168の動力を田植装置3の植付伝動ケース162に伝達すべく設けている。169はセンターフロート165前部の上下位置を検出するポテンショメータにより構成されるセンターフロートセンサーであって、センターフロート165の前部上面とリンクにより連携されている。そして、センターフロートセンサー169のセンターフロート165前部の上下位置検出に基づいて、制御装置170の田植装置昇降手段によりソレノイド油圧バルブ161を制御して油圧シリンダー160にて田植装置3の上下位置を制御するように構成されている。
【0037】
即ち、センターフロート165の前部が外力にて適正範囲以上に持ち上げられた時には油圧ポンプ13にてミッションケース11内から汲み出された圧油を油圧シリンダー160に送り込んでピストンを突出させ昇降用リンク装置2を上動させて田植装置3を所定位置まで上昇せしめ、また、センターフロート165の前部が適正範囲以上に下がった時には油圧シリンダー160内の圧油をミッションケース11内に戻して昇降用リンク装置2を下動させて田植装置3を所定位置まで下降せしめ、そして、センターフロート165の前部が適正範囲にあるとき(田植装置3が適正な所定位置にある時)には油圧シリンダー160内の圧油の出入りを止めて田植装置3を一定位置に保持せしめるべく設けられている。このように、センターフロート165を田植装置3の自動高さ制御のための接地センサーとして用いている。
【0038】
171は操縦ハンドル10の下方に配置されたフィンガーレバーであって、該フィンガーレバー171を上下方向に操作するとポテンショメータにより構成されるフィンガーレバースイッチ172が作動されて、制御装置170のPTOクラッチ作動手段によりPTOクラッチ作動SOL173を操作して、施肥駆動ケース168内に設けられた動力を断接するPTOクラッチを操作して施肥装置4及び田植装置3への動力を入切り操作できるように構成されていると共に、制御装置170の田植装置昇降手段により、ソレノイド油圧バルブ161を操作して手動にて田植装置3を上下動できるように構成されている。
【0039】
即ち、フィンガーレバー171を「上」に操作すると、PTOクラッチが切れ施肥装置4及び田植装置3の作動が停止し且つソレノイド油圧バルブ161が強制的に田植装置3を上昇する側に切換えられる。
そして、フィンガーレバー171を「上」に操作した後に、フィンガーレバー171を「下」に1回操作すると、ソレノイド油圧バルブ161がセンターフロート165の上下動にて切換えられる自動制御状態となり、田植装置3が上昇された状態であればセンターフロート165が接地して適正姿勢になるまで田植装置3は下降する。更にもう一回、フィンガーレバー171を「下」に操作すると、ソレノイド油圧バルブ161がセンターフロート165の上下動にて切換えられる自動制御状態のままで、PTOクラッチが入り施肥装置4及び田植装置3が駆動される。以降、フィンガーレバー171を「下」に操作する度に、ソレノイド油圧バルブ161がセンターフロート165の上下動にて切換えられる自動制御状態のままで、PTOクラッチが入りと切りに交互に切り換えられる。
【0040】
ここで、ステアリングハンドル16にて前輪6,6が操向操作される部分の構成について図8に基づいて説明する。
ステアリングハンドル16は、ステアリングポスト14内に設けられたステアリング軸上部に固定されており、ステアリング軸の回転はミッションケース11内に設けられたステアリング変速歯車を介して減速されて出力軸174に伝動される。そして、出力軸174の下端は、ミッションケース11底面から突出してピットマンアーム175が固定されている。ピットマンアーム175の前部左右側と左右前輪支持ケース22,22とは左右ロッド176,176にて連結されている。従って、ステアリングハンドル16を回動操作すると、ステアリング軸・ステアリング変速歯車・出力軸174・ピットマンアーム175・左右ロッド176,176・左右前輪支持ケース22,22へと伝達されて、左右前輪6,6が左右操向操作される。
【0041】
そして、ピットマンアーム175の前部上面には、左右センサ押片182、182が設けられており、ステアリングハンドル16を左右何れかに200度回転させると、ミッションケース11の底面に固定された左右ブレーキ作動スイッチ183L・183RがONになる(ステアリングハンドル16は左右に最大360度〜400度回転する)。
【0042】
即ち、例えば、前記ステアリングハンドル16を左に200度以上回転させた時に左ブレーキ作動スイッチ183LがONになると、制御装置170の左右ブレーキ作動手段により左比例電磁バルブ155Lが切替えられて、前記左油圧シリンダー144Lに油圧が供給され左油圧ロッド144Laが進出して左カウンターアーム145Lを回動させ、左後輪7のサイドクラッチIおよび後輪ブレーキ装置Jを操作する左シフタ85を操作する左操作アーム147Lを作動させて、左後輪7のサイドクラッチが切れてブレーキが作動する。逆に、ステアリングハンドル16を右に200度以上回転させた時には右ブレーキ作動スイッチ183RがONになり、制御装置170の左右ブレーキ作動手段により右比例電磁バルブ155Rが切替えられて、右油圧シリンダー144Rに油圧が供給され右後輪7のサイドクラッチが切れてブレーキが作動する。従って、畦際で機体を旋回させる為に、ステアリングハンドル16を左右何れかに最大まで回すと、自動的に旋回する方向の後輪7のサイドクラッチが切れてブレーキが作動し、急旋回(小回り)できて、作業性が良い(従来のように、別途、サイドブレーキを踏まなくてもよい)。尚、直進植付け作業時に、進路補正でステアリングハンドル16を操作することがあるが、この直進進路補正ではステアリングハンドル16を200度以上操作することはないので、直進植付け作業時に後輪片ブレーキが利いてしまうようなことはなく、良好な直進植付け作業が行える。
【0043】
一方、図9はデフロックペダル91’の作用を説明する斜視図であり、デフロックペダル91’の下端に連携したデフ作動アーム216と前記前輪のデフロック装置Hとが作動ロッド217にて連繋されており、また、デフ作動アーム216の下方には前輪デフロックスイッチSW2が配置されている。従って、デフロックペダル91’を踏み込み操作すると、機体に回動自在に設けられたデフ作動アーム216が回動して作動ロッド217を引き前輪のデフロック装置Hのデフ機能が停止操作され、前輪デフロックスイッチSW2が押されてONになる。そして、前輪デフロックスイッチSW2が押されてONになると、制御装置170の左右ブレーキ作動手段により左右比例電磁バルブ155L・155Rが切替えられて、左右油圧シリンダー144L・144Rの油圧が排出され左右油圧ロッド144La・144Raが退入して、左右後輪7・7のサイドクラッチが入りブレーキが作動しなくなる(左右後輪7・7共に駆動状態となる)。
【0044】
従って、畦際で機体を旋回させる為に、ステアリングハンドル16を左右何れかに200度以上回すと、自動的に旋回する方向の後輪7のサイドクラッチが切れてブレーキが作動し急旋回(小回り)できて作業性が良いのであるが、この畦際旋回時に、左右前輪6・6の何れかが湿田で耕盤の深い部分に入ってしまって左右前輪6・6が空転をして機体が前進できなくなってしまうような事態になることがある。このような事態の時には、操縦者はデフロックペダル91’を踏み込んで前輪のデフロック装置Hのデフ機能が停止するように操作して、左右前輪6・6が同駆動回転する状態にして機体を前進させようとするが、上記のとおり、デフロックペダル91’を踏み込むと、前輪デフロックスイッチSW2が押されてONになり制御装置170の左右ブレーキ作動手段により左右油圧シリンダー144L・144Rの油圧が排出されように左右比例電磁バルブ155L・155Rが切替えられるので、サイドクラッチが切れてブレーキが作動していた後輪7が駆動状態となり、機体の前進駆動力が増すので左右前輪6・6が湿田で耕盤の深い部分に入った事態から良好に脱出することができる。また、この脱出時に左右後輪7・7が共に駆動状態となるので、左右後輪7・7が湿田で泥土を持ち上げて圃場を乱すようなことも防止できる。
【0045】
次に、田植装置3を自動的に上昇させる制御構成について説明する。
先ず、チェンジレバー90を後進速に操作すると、チェンジレバー90の基部に設けた接当片190が接当してONになるバックリフトスイッチ191が設けられており、制御装置170の田植装置上昇手段によりソレノイド油圧バルブ161を制御して油圧シリンダー160にて田植装置3を最大位置まで上昇させるように構成されている。
【0046】
このように、チェンジレバー90を後進速に操作すると、自動的に田植装置3を最大位置まで上昇させるように構成しておくと、圃場の畦際で機体を旋回させる為等に機体を畦に向かって後進させる時に、自動的に田植装置3は最大位置まで上昇しているので、田植装置3が畦に衝突して破損することが未然に防止でき作業性が良い。
【0047】
一方、操作パネル17には、田植装置3の自動上昇を行わせる状態と行わせない状態とに切替える自動リフト切替えスイッチ192が設けられており、即ち、自動リフト切替えスイッチ192を自動にしていると、上記のようにバックリフトスイッチ191がONになると自動的に田植装置3は制御装置170の田植装置上昇手段により自動上昇される。そして、自動リフト切替えスイッチ192をOFFにしていると、バックリフトスイッチ191がONになっても田植装置3は自動上昇されない。尚、自動リフト切替えスイッチ192をOFFにして、バックリフトスイッチ191がONになっても田植装置3が自動上昇しない状態にしておくと、機体を後進で納屋等にしまう時にチェンジレバー90を後進速に操作しても田植装置3が自動上昇しないので、田植装置3を下げたまま後進することができ、納屋の入口上部や納屋内の他の部材に田植装置3をぶつけてしまうような事態が回避できる。
【0048】
尚、上記の実施例では、ステアリングハンドル16を左又は右に200度以上回転させた時に左又は右ブレーキ作動スイッチ183L・183RがONになると、制御装置170の左右ブレーキ作動手段により左又は右比例電磁バルブ155L・155Rが切替えられ、左又は右油圧シリンダー144L・144Rに油圧が供給されて左又は右後輪7・7のサイドクラッチが切れてブレーキが作動する構成としたが、左右油圧シリンダー144L・144Rから左右操作アーム147L・147Rへの連繋機構中の左右連結ロッド146L・146Rの長さを短くして、左右油圧シリンダー144L・144Rに油圧が供給されて左右油圧ロッド144La・144Raが進出しても左右後輪7・7のサイドクラッチIのみが切れて後輪ブレーキ装置Jは作動しないように構成すれば、畦際でステアリングハンドル16を左又は右に200度以上回転させて旋回する際に、旋回する側の左又は右後輪7のサイドクラッチIのみが切れて後輪ブレーキ装置Jは作動しないので、旋回する側の左又は右後輪7は遊転状態となり圃場を乱すことが少なくなり耕盤を傷めることも少なくて良好な苗植付け作業が行える(但し、若干旋回半径が大きくなる)。
【0049】
最後に、図12・図13に示す実施例について説明する。
上記の実施例では、左右後輪7・7のサイドクラッチ・ブレーキをステアリングハンドル16の回転角度の検出で左右油圧シリンダー144L・144Rを伸縮させて作動させる構成を示したが、第2実施例は、ステアリングハンドル16の回転により機械式連繋構成で左右後輪7・7のサイドクラッチI・ブレーキJを作動させるものである。
【0050】
ステアリングハンドル16の回転操作により回転する出力軸174の下端に固定したピットマンアーム175の後部上面に、作動ローラ177が回転自在に設けられており、その作動ローラ177の左右両側を囲むように平面視でコ字状に切り欠かれた切欠き部178を有する従動体179がミッションケース11の底面に回動自在に支持されている。そして、従動体179の左右両側部には、左右操作アーム147L・147Rに連結された左右ロッド180,180が摺動自在に設けられており、従動体179の左右両側部前面が左右ロッド180,180に緩衝機構181,181を介して連携されている。
【0051】
そして、作動ローラ177は、ピットマンアーム175に設けた貫通孔184に摺動自在に設けた作動ピン185の上端部に溶接固定されており、作動ローラ177には大径部177aと小径部177bとが設けられている。そして、作動ピン185の下端には操作ワイヤ186の一端が固定され、ピットマンアーム175上面と作動ローラ177下面との間には圧縮バネ187が設けられている。また、操作ワイヤ186の他端は、ステアリングハンドル16の近くに設けた操作レバー188に連結している。即ち、操作レバー188をブレーキ連繋位置に操作したのが図13の状態で、作動ローラ177の大径部177aが従動体179の切欠き部178に位置し、操作レバー188をクラッチ連繋位置に操作すると、操作ワイヤ186が引かれて作動ローラ177の小径部177bが従動体179の切欠き部178に位置し、操作レバー188を連繋解除位置に操作すると、操作ワイヤ186が更に引かれて作動ローラ177が従動体179の切欠き部178から外れた位置になるように構成されている。
【0052】
従って、操作レバー188をブレーキ連繋位置に操作した状態で、ステアリングハンドル16を200度(機体を右旋回させる意思を持って作業者が右に回す量)以上右に回すと、ピットマンアーム175も右回動し作動ローラ177がハ方行に回動し従動体179の切欠き部178の左側面178aを大径部177aが押す為に、従動体179を二方向に回動させ右ロッド180を大きく引き、右操作アーム147Rが操作されて右後輪クラッチが切れて更にブレーキが作動し、右急旋回(右小回り)できる。逆に、ステアリングハンドル16を左に回すと、ピットマンアーム175も左回動し作動ローラ177が反ハ方行に回動し従動体179の切欠き部178の右側面178bを大径部177aが押す為に、従動体179を反二方向に回動させ左ロッド180を大きく引き、左操作アーム147Lが操作されて左後輪クラッチが切れてブレーキが作動し、左急旋回(左小回り)できる。
【0053】
また、操作レバー188をクラッチ連繋位置に操作した状態で、ステアリングハンドル16を200度以上右に回すと、ピットマンアーム175も右回動し作動ローラ177がハ方行に回動し従動体179の切欠き部178の左側面178aを小径部177bが押す為に、従動体179を二方向に回動させ右ロッド180を少し引き、右操作アーム147Rが操作されて右後輪クラッチが切れ(ブレーキは作動しない)、右小回りできる。逆に、ステアリングハンドル16を左に回すと、ピットマンアーム175も左回動し作動ローラ177が反ハ方行に回動し従動体179の切欠き部178の右側面178bを小径部177bが押す為に、従動体179を反二方向に回動させ左ロッド180を少し引き、左操作アーム147Lが操作されて左後輪クラッチが切れ(ブレーキは作動しない)、左小回りできる。
【0054】
更に、操作レバー188を連繋解除位置に操作した状態では、ステアリングハンドル16を200度以上左右に回して、ピットマンアーム175が左右回動し作動ローラ177が反ハ方行又はハ方行に回動しても、従動体179の切欠き部178から作動ローラ177は外れた位置にあるので、従動体179を回動させることはなく、左右後輪7・7は駆動状態のままである。
【0055】
よって、圃場条件が良い(耕盤が浅い圃場)場合には、操作レバー188をブレーキ連繋位置に操作する。すると、畦際での旋回時にステアリングハンドル16を回すと、旋回側の後輪クラッチが切れて更にブレーキが作動して急旋回でき、作業能率が良くて作業時間が短縮できる。
【0056】
また、圃場条件が悪い(耕盤が深い圃場)場合には、操作レバー188をクラッチ連繋位置に操作する。すると、畦際での旋回時にステアリングハンドル16を回すと、旋回側の後輪クラッチが切れて(ブレーキは作動しない)小回りができて作業能率が良く、然も、旋回側の後輪7は遊転状態であるので耕盤を傷めることもなく泥土の持ち上げも少なくなり、良好な苗植付け作業が行える。
【0057】
更に、圃場条件が非常に悪い(耕盤が深くて、然も、耕盤が柔らかい粘土質の圃場)場合には、操作レバー188を連繋解除位置に操作する。すると、畦際での旋回時にステアリングハンドル16を回しても、左右後輪7・7は駆動状態のままで、前進駆動力が大きくて良好に旋回でき、泥土の持ち上げも少なく良好な苗植付け作業が行える。
【0058】
尚、上記の実施例では、操作レバー188をクラッチ連繋位置に操作すると、ステアリングハンドル16を200度以上左右に回した場合に旋回側の後輪クラッチが切れてブレーキは作動しない構成としたが、旋回側の後輪クラッチが切れてブレーキが半ブレーキ状態に作動するように構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である8条植え乗用型田植機を示す全体側面図である。
【図2】図1に示す乗用型田植機の全体平面図である。
【図3】走行車両の伝動構成を示す概略平面図である。
【図4】ミッションケースの展開断面図である。
【図5】油圧式変速装置HSTの操作構成を示す斜視図である。
【図6】主クラッチ及び後輪サイドクラッチ・ブレーキの操作構成を示す斜視図である。
【図7】油圧回路図である。
【図8】左右前輪の操向構成を示す斜視図である。
【図9】前輪用のデフロックペダルの作用説明用斜視図である。
【図10】チェンジレバー部の斜視図である。
【図11】制御系のブロック回路図である。
【図12】実施例を示す左右前輪の操向構成と後輪サイドクラッチ・ブレーキの連繋機構の斜視図である。
【図13】実施例の要部の一部断面拡大図である。
【符号の説明】
1:乗用型走行車両、6:左右前輪、7:左右後輪、16:ステアリングハンドル、147L,147R:操作アーム、175:ピットマンアーム、177:作動ローラ、177a:大径部、177b:小径部、179:従動体、180:左右ロッド、186:操作ワイヤ、188:操作レバー、E:フロントデフ装置、I:サイドクラッチ、J:サイドブレーキ [0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a left-and-right rear wheel brake device capable of independently braking left and right front wheels and left and right rear wheels driven via a differential device, or a riding type work provided with a side clutch that stops driving left and right rear wheels independently. Related to the machine.
[0002]
[Prior art]
As this type of prior art, for example, as disclosed in JP-A-58-463 and JP-A-3-243429, when the steering wheel and the steering mechanism are steered, the operation of the steering mechanism is performed. Is detected by a limit switch, and the control device is configured to automatically operate the side brake on the turning center side to the braking side, or by switching the control valve by the operation of the steering mechanism, There is a configuration in which the side brake on the turning center side is automatically operated to the braking side.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
When the front wheel is steered by a conventional steering mechanism, the side brake on the turning center side is automatically operated to the braking side. There was also a situation where it was not possible to turn.
[0004]
The present invention is configured to obtain an appropriate turning form adapted to turning conditions in any field without damaging the tiller when linking the operation of the steering wheel and the brake device or side clutch of the left and right rear wheels. The purpose is to do.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the invention according to claim 1 is a front differential device.(E)Left and right front wheels driven through(6)And the left and right front wheels(6)Steering handle for steering(16)When,Left and right rear wheels(7)Each can be braked independentlySide brake (J)WhenSide clutch (I) for independently stopping driving of left and right rear wheels (7)In riding type work machines equipped withA pitman arm (175) that rotates by rotating the steering handle (16), an operating roller (177) provided on the pitman arm (175), and a follower (179) that is operated by being pressed by the operating roller (177). And left and right rods (180) for connecting the left and right side portions of the follower (179) and the left and right operation arms (147L, 147R) are provided, and the operating roller (177) has a large diameter portion (177a) and a small diameter portion. (177b), an operation lever (188) for operating the operating roller (177) via the operation wire (186), an operation lever (188) for operating the brake connection position, andSteering handle for turning the aircraft(16)By left and right front wheels(6)Is steered more than a predetermined amount,The large diameter portion (177a) of the operating roller (177) pushes the follower (179), and the operation arms (147L, 147R) are operated.Rear wheel on the turning center side(7)ofThe side clutch (I) is automatically disengaged and the drive stops.side brake(J)Is automatically brakedWhen the operating lever (188) is operated to the clutch connection position and the left and right front wheels (6) are steered more than a predetermined amount by the steering handle (16) for turning the body, the small diameter of the operating roller (177) The part (177b) pushes the driven body (179), and the operating arm (147L, 147R) is operated, and the side clutch (I) of the rear wheel (7) on the turning center side is automatically cut off to stop driving. When the side brake (J) does not operate and the operating lever (188) is operated to the linkage release position, the operating roller (177) is disengaged from the driven body (179), and the steering handle (16) Even if the left and right front wheels (6) are steered by a predetermined amount or more, the left and right rear wheels (7) remain in the driving state.ConfiguredIt is characterized byThis is a riding work machine. Therefore, the steering handle for turning the aircraft(16)By left and right front wheels(6)Steer more than the specified amountWhen, Rear wheel on the center side(7)Side brake(J)Is automatically brakedIf you doThe turning radius is automatically reduced, and the working efficiency is improved.Further, when the left and right front wheels (6) are steered to a predetermined amount or more by the steering handle (16) for turning the body, the side clutch (I) of the rear wheel (7) on the turning center side is automatically disengaged. If the driving is stopped but the side brake (J) is not operated, the turning radius is automatically reduced, the working efficiency is improved, and the rear wheel (7) on the turning center side is in the idle state. The board can be prevented from being damaged, and the mud can be lifted less and can turn well.
[0006]
The invention according to claim 2 is a front differential device.(E)Left and right front wheels driven through(6)And the left and right front wheels(6)Steering handle for steering(16)When,Left and right rear wheels(7)Each can be braked independentlySide brake (J)WhenSide clutch (I) for independently stopping driving of left and right rear wheels (7)In riding type work machines equipped withA pitman arm (175) that rotates by rotating the steering handle (16), an operating roller (177) provided on the pitman arm (175), and a follower (179) that is operated by being pressed by the operating roller (177). And left and right rods (180) for connecting the left and right side portions of the follower (179) and the left and right operation arms (147L, 147R) are provided, and the operating roller (177) has a large diameter portion (177a) and a small diameter portion. (177b), an operation lever (188) for operating the operating roller (177) via the operation wire (186), an operation lever (188) for operating the brake connection position, andSteering handle for turning the aircraft(16)By left and right front wheels(6)Is steered more than a predetermined amount,The large diameter portion (177a) of the operating roller (177) pushes the follower (179), and the operation arms (147L, 147R) are operated.Rear wheel on the turning center side(7)Side clutch (I) automatically disengages and stops drivingAt the same time, the side brake (J) is automatically braked, the operation lever (188) is operated to the clutch connection position, and the left and right front wheels (6) are operated more than a predetermined amount by the steering handle (16) for turning the aircraft. When the direction is operated, the small diameter portion (177b) of the actuating roller (177) pushes the driven body (179), and the operating arms (147L, 147R) are operated to turn the side clutch (7) of the rear wheel (7) on the turning center side. When I) is automatically cut and the drive is stopped, the side brake (J) is operated to the half brake state, and the operating lever (188) is operated to the linkage release position, the operating roller (177) is moved to the driven body (179). When the left and right front wheels (6) are steered more than a predetermined amount by the steering handle (16) for turning the aircraft, the left and right rear wheels (7) remain in the drive state. ThatConfiguredIt is characterized byIt is a riding work machine.
[0007]
【The invention's effect】
According to this invention,When the field conditions are good (the field where the cultivator is shallow), operating the operating lever 188 to the brake linkage position and turning the steering handle 16 when turning on the heel turns the rear wheel clutch on the turning side and further brakes. Can be operated to make a quick turn, improving work efficiency and reducing work time. Further, when the field condition is poor (the field where the cultivator is deep), if the operation lever 188 is operated to the clutch connection position, the steering wheel 16 is turned when turning on the heel and the rear wheel clutch on the turning side is disengaged. (The brake does not operate or is in a half-brake state) A small turn can be made and the work efficiency is good. However, since the rear wheel 7 on the turning side is in an idle state or a half-brake state, mud without damaging the cultivator Lifting can be reduced and good work can be done. Further, when the field conditions are very poor (the field is deep and the field is soft clay), the operation lever 188 is operated to the linkage release position. Then, even if the steering handle 16 is turned when turning on the shore, the left and right rear wheels 7 remain in a driven state, and the forward drive force is large and the vehicle can turn well, and the muddy soil can be lifted with little work..
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
An 8-row planted rice transplanter as an embodiment of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. A traveling plant 1 is equipped with a rice planting device 3 by an elevating link device 2 and a fertilizer application device 4, and is configured as a riding fertilizer rice transplanter as a whole. The traveling vehicle 1 is a four-wheel drive vehicle having a pair of left and right front wheels 6 and 6 and rear wheels 7 and 7 as drive wheels.
[0009]
A mission case 11 and an engine 12 are disposed on the main frame 10 in the front-rear direction. A hydraulic pump 13 is integrally assembled on the rear upper surface of the mission case 11, and a steering post 14 is provided from the front of the mission case 11. It protrudes upward.
[0010]
A steering handle 16 and an operation panel 17 are provided at the upper end of the steering post 14. A step 19 serving as a control floor is attached to the upper part of the fuselage, and a cockpit 20 is installed above the engine 12. The front wheels 6, 6 are pivotally supported by front wheel support cases 22, 22 provided on the side of the mission case 11 so as to be capable of turning. The rear wheels 7 and 7 are pivotally supported by rear wheel support cases 24 and 24 that are integrally attached to the left and right ends of the rolling rod 23. The rolling rod 23 is supported by a rolling shaft 25 protruding from the rear end of the main frame 10 so as to be rotatable in a plane perpendicular to the traveling direction.
[0011]
The rotational power of the engine 12 is transmitted to the counter shaft 32 that is the drive shaft of the hydraulic pump 13 via the belt 31, and further transmitted to the input shaft 35 of the hydraulic transmission HST via the belt 33 from the counter shaft. It is transmitted from the output shaft 36 of the hydraulic transmission HST to the mission input shaft 34 via a belt. A main clutch 43 is provided on the mission input shaft 34, and the driving force of the hydraulic transmission HST is transmitted to the mission input shaft 34 via the main clutch 43. The main clutch 43 is a well-known multi-plate clutch. In the figure, 44 is a friction plate on the main clutch shaft side, 45 is a friction plate on the mission input shaft side, 46 is a spring that presses both friction plates, and 47 and 48 are switching operations. Fixing member and sliding member.
[0012]
The mission input shaft 34, the counter shaft 50, the traveling primary shaft 51, the traveling secondary shaft 52, the planting primary shaft 53, and the planting secondary shaft 54 are supported in parallel on the front portion of the casing 40 of the mission case 11. ing. The gear G1 of the mission input shaft 34 and the gear G2 of the counter shaft 50, and the gear G2 and the gear G3 of the traveling primary shaft 51 are engaged with each other, and the rotation of the mission input shaft 34 is transmitted to the traveling primary shaft 51 in the forward direction. It is done.
[0013]
As the main transmission B, the gear G3 and the gear G4 are respectively fitted in fixed positions on the traveling primary shaft 51, and the gears G5 and G6 formed integrally with the traveling secondary shaft 52 are slidable in the axial direction. It is mated. When the gears G5 and G6 are moved by the shifter 56 and the gears G4 and G5 are engaged with each other, a low working speed is obtained, and when the gears G3 and G4 are engaged, a high road traveling speed is obtained. The planted primary shaft 53 is fitted with a gear G7 and a back gear G8 that are always meshed with the gear G4. When the gear G6 is meshed with the back gear G8, the reverse speed is achieved. The position where the gears G5 and G6 do not mesh with any gear is neutral. A change lever 90 operated by the main transmission B is provided on the operation panel 17.
[0014]
As the inter-strain transmission C, gears G9 and G10 formed integrally with the planting primary shaft 53 are slidably fitted in the axial direction, and gears G11 and G12 are mounted on the planting secondary shaft 54. Are attached to each. By appropriately moving the gears G9 and G11 with the shifter 57, three combinations of the gear G9 and the gear G10, the gear G10 and the gear 11, and the gear G10 and the gear G12 are obtained, and the three-stage stock switching can be performed. It is transmitted from the planting secondary shaft 54 to the planting part transmission shaft 58 via the bevel gears G13 and G14.
[0015]
Rear axles 60, 60 and front axles 61, 61 are supported at the rear of the casing 40, and are transmitted from the traveling secondary shaft 52 to the rear axles 60, 60 via the rear differential device D and from the rear differential device D to the front differential. It is transmitted to the left and right front axles 61 and 61 via the device E. The left and right front wheels 61 and 61 are driven and rotated by the left and right front axles 61 and 61, respectively.
[0016]
The rear differential device D includes a container 63 in which a gear G16 meshing with the gear G15 of the traveling secondary shaft 52 is formed on the outer peripheral portion, a primary bevel gear G17 attached to a longitudinal axis 64 in the container, and left and right rear axles 60, 60. The secondary bevel gears G18 and G18 attached separately to each other are housed in a state where they mesh with each other, and the driving force transmitted to each axle is appropriately changed.
[0017]
The front differential device E has the same configuration as the rear differential device D. In the figure, 65 is a container, 66 is a vertical axis, G19 is a gear on the rear differential device side, G20 is a gear on the front differential device side, and G21 is attached to the vertical axis 66. The bevel gear G22 is a bevel gear attached to the front axle 61. The rear differential device D and the front differential device E are provided with differential lock devices F and H that stop the differential function and transmit the driving force evenly to the left and right axles. The differential lock device F (H) includes a claw 69 (70) formed on the container 63 (64), a claw 73 (74) of a differential lock member 71 (72) fitted to a square rod portion of the axle, and an axle 50 (51). ) Are fixed to each other. A differential lock lever 91 for operating the rear wheel differential lock device F is provided on the operation panel 17. The front wheel differential lock device H is configured such that the differential function is stopped when the differential lock pedal 91 ′ provided in step 19 is depressed. The differential lock lever 91 and the differential lock pedal 91 'are both arranged at the front part of the aircraft. For example, when the vehicle is overtaken from the field and the aircraft is removed from the field, the operator gets off the aircraft and stands in front of the aircraft. (Ride on the front edge of the aircraft to replace your body weight) and move the aircraft forward or backward to safely cross this heel, but at this time either one of the left and right front wheels 6, 6 or left and right rear When either of the wheels 7 or 7 is idle, the pilot can immediately operate the diff lock lever 91 and the diff lock pedal 91 'in the front of the aircraft in an easy posture so that the diff lock state can be set and the vehicle can be safely crossed. it can.
[0018]
The rear axles 60, 60 are connected to the side clutch shafts 76, 76 by bevel gears G23, G24,..., And are further transmitted from the side clutch shafts to the rear output shafts 77, 77 via the side clutches I, I. The side clutch I is a multi-plate clutch, 80 is a friction plate on the side clutch shaft side, and 81 is a friction plate on the rear output shaft side. An operating cylinder 82 is slidably fitted to the rear output shaft 77 and is urged by a leaf spring 83 in a direction in which both friction plates are pressed, and the side clutch I is always engaged. When the operating cylinder 82 is moved in the direction opposite to the urging direction by the shifter 85, the side clutch I is disengaged.
[0019]
Further, rear wheel brake devices J and J are provided on the rear output shafts 77 and 77. The rear wheel brake device J brakes by pressing the pressure plates 88,... Against the discs 87,... Attached to the rear output shaft 77, and the operation cylinder 82 also drives the pressure plates 88,. That is, the side clutch I is normally engaged and the rear wheel brake device J is not engaged. When the operating cylinder 82 is moved in the direction opposite to the urging direction by operating the shifter 85, the side clutch I is disengaged. At the same time, the rear wheel brake device J is applied. The operation of the side clutch I and the rear wheel brake device J (the operation of the left and right shifters 85 and 85) is performed in conjunction with the operation of a pedal 140 or a steering handle 16 provided on step 19 described later.
[0020]
The rear end portions of the rear output shafts 77, 77 protrude out of the casing 40, and left and right rear wheel transmission shafts 89, 89 that are transmitted to the rear wheel support cases 24, 24 are connected to the protruding end portions. The left and right rear wheels 7, 7 are driven and rotated by the left and right rear wheel transmission shafts 89, 89, respectively.
[0021]
The operation position of the change lever 90 is reverse speed, neutral, work speed, and road speed in the order of operation from the rear to the front. When the diff lock lever 91 is operated forward, the diff lock is operated, and when operated backward, the diff lock lever 91 is operated.
Therefore, when performing the rice transplanting work in the field, the diff lock lever 91 is set to the diff lock, the change lever is shifted to the working speed, the seedling is placed on the seedling stage of the rice transplanting device 3, and the fertilizer tank of the fertilizer application device 4 is granular. When the fertilizer is put in and the parts are driven to move forward, the differential lock device F of the left and right rear wheels 7 and 7 is in the state of being differentially locked and the differential function is stopped. Can be done at the same time. In the case of traveling on the road, if both the rear differential device D and the front differential device E are operated in a state in which the differential function works, the vehicle can travel safely.
[0022]
The hydraulic transmission HST is operated by an HST operation lever 110 provided on the right side of the cockpit 20. As shown in FIG. 5, which is a perspective view for explaining the operation as seen from the front side of the machine body, the HST operation lever 110 is attached to the shaft 113 on the operation lever base 112 that is rotatably supported by the machine body in the front-rear direction by the shaft 111. It is supported so as to be rotatable in the left-right direction, and is configured to be operated in a crank shape. Incidentally, 112a is an urging mechanism comprising a general disc spring for stopping the operation lever base 112 at the operation position.
[0023]
The operation lever base 112 is connected to an arm 116 of a positioning shaft 115 that is rotatably supported by a body by a rod 114. A fan-shaped cam plate 117 is fixed to the positioning shaft 115, and a position roller 119 urged by a spring 118 when the HST operation lever 110 is at the neutral position N is fitted into the cam plate 117. Arc groove 117N, arc groove 117F into which position roller 119 urged by spring 118 when HST operation lever 110 is at maximum forward speed position F, and spring when HST operation lever 110 is at maximum reverse speed position R An arc groove 117R into which the position roller 119 urged at 118 is fitted is formed.
[0024]
Further, the positioning shaft 115 is provided with an HST operation arm 120, and this HST operation arm 120 is connected to a trunnion operation arm 122 fixed to the trunnion shaft 121 of the hydraulic transmission HST by a rod 123. .
Therefore, when the HST operation lever 110 is set to the neutral position N, the position roller 119 is fitted in the arc groove 117N of the cam plate 117, the hydraulic transmission HST is held in the neutral state, and the airframe is in a stopped state. As the HST operation lever 110 is operated from the neutral position N toward the maximum forward speed position F, the rod 114, the arm 116, the positioning shaft 115, the HST operation arm 120, the rod 123, the trunnion operation arm 122, the trunnion shaft 121, The trunnion shaft 121 is operated in cooperation, and the trunnion shaft 121 is gradually operated in the forward direction, so that the speed of the aircraft gradually increases. Conversely, as the HST operation lever 110 is operated from the neutral position N toward the maximum reverse speed position R, the rod 114, the arm 116, the positioning shaft 115, the HST operation arm 120, the rod 123, the trunnion operation arm 122, and the trunnion shaft 121 are operated. , The trunnion shaft 121 is gradually operated in the reverse direction, and the reverse speed of the aircraft gradually increases.
[0025]
On the other hand, an operation wire 131 connected to a throttle lever 130 rotatably supported in the front-rear direction on the airframe is linked to the accelerator operation mechanism of the engine 12, and the operation wire 131 is operated when the throttle lever 130 is operated in the speed increasing direction. Is operated in the direction B, and the accelerator operating mechanism is operated in the fully open direction to increase the rotation of the engine 12. An engagement member 132 is fixed in the middle of the operation wire 131, and the operation wires 134R and 134F are respectively connected to the upper arm 133R and the lower arm 133F provided on the positioning shaft 115 in the vertical direction. Are connected to the lower end of the accelerator interlocking arm 135, the accelerator interlocking arm 135 is rotatably supported by the airframe, and the upper part thereof is a hook-shaped part 135a, and the operation wire 131 on the engine side of the engaging member 132 is connected. (The hook-shaped portion 135a is configured to be freely movable outside the operation wire 131. In other words, the operation wire 131 can freely move inside the hook-shaped portion 135a in the direction B. In addition, it is configured to be movable in the opposite direction).
[0026]
Accordingly, when the throttle lever 130 is operated in the speed increasing and deceleration directions, the rotational speed of the engine 12 can be adjusted via the operation wire 131. On the other hand, as the HST operation lever 110 is operated from the neutral position N toward the maximum forward speed position F or the maximum reverse speed position R, the operation wires 134F and 134R are pulled by the rotation of the lower arm 133F or the upper arm 133R to link the accelerator. Since the hook-shaped portion 135a of the arm 135 is moved in the B direction, the hook-shaped portion 135a contacts the engaging member 132, and the operation wire 131 is operated in the B direction to operate the accelerator operating mechanism in the fully open direction. To increase the rotation of the engine 12. That is, the speed of the engine 12 is increased as the vehicle speed is increased by the HST operation lever 110. Accordingly, since the speed change operation and the operation of the engine 12 can be simultaneously performed with the HST operation lever 110, the operability is good and the work efficiency is good (the throttle lever 130 need not be operated). Further, when the HST operation lever 110 is decelerated to the lowest speed at the neutral position N, the hook-shaped portion 135a starts to contact the engaging member 132, so that the HST operation lever 110 is in the neutral position. In N, the throttle lever 130 can freely adjust the rotation speed of the engine 12 and when the HST operation lever 110 is operated halfway from the neutral position N to the maximum forward speed position F or the maximum reverse speed position R, The throttle lever 130 can freely increase the rotational speed of the engine 12 from the throttle position automatically raised.
[0027]
Reference numeral 140 denotes a pedal for operating both the clutch and the brake, which will be described in detail later. The pedal 140 is disposed on the lower right side of the steering handle 16, and when the pedal 140 is depressed, the main clutch is disengaged, and subsequently the left and right rears. Wheel brakes are applied and the aircraft stops. The pedal 140 and the lower arm 133F of the positioning shaft 115 are linked by an operation wire 141. That is, when the HST operation lever 110 is operated from the neutral position N toward the maximum forward speed position F, the engine speed is automatically increased as described above. Is depressed (when the main clutch is depressed), the operation wire 141 is pulled to rotate the lower arm 133F until the HST operation lever 110 reaches the neutral position N. Therefore, when the HST operation lever 110 is operated toward the maximum forward speed position F to advance the aircraft, when the pedal 140 is depressed (when the pedal is depressed until the main clutch is disengaged), the HST operation lever 110 is automatically set. Thus, the neutral position N is reached (the engine speed is automatically reduced), and the aircraft can be safely stopped.
[0028]
Next, the cooperative configuration of the pedal 140 and the operation configuration of the side clutch I and the rear wheel brake device J of the left and right rear wheels 7 and 7 will be described based on FIGS.
A base portion of the pedal 140 is fixed to a rotation support shaft 142 that is rotatably supported by the machine body. A clutch operating arm 149 is fixed to the left end portion of the rotation support shaft 142, and an operating rod 150 is provided downward from the tip of the clutch operating arm 149. It is connected with the front-end | tip part of the arm 152 provided in the clutch shifter 151 supported so that rotation was possible. The clutch shifter 151 is configured such that the main clutch 43 can be turned on and off by operating the sliding member 48.
[0029]
On the other hand, the left and right counter arms 145L whose left and right hydraulic rods 144La and 144Ra that are advanced and retracted by the left and right hydraulic cylinders 144L and 144R whose upper ends are rotatably supported by the aircraft are pivotally supported by the aircraft. -It is connected to the upper part of 145R. The left and right connecting rods 146L and 146R are provided from the bottom of the left and right counter arms 145L and 145R toward the rear, and the rear ends of the left and right connecting rods 146L and 146R are the left and right for operating the side clutch I and the rear wheel brake device J. The left and right operation arms 147L and 147R for operating the shifters 85 and 85 are connected.
[0030]
In the hydraulic circuit diagram shown in FIG. 7, the hydraulic transmission HST has a variable displacement type HST pump P and a fixed displacement type HST motor M in the HST circuit, and an input shaft 35 of the HST pump P is provided. By driving from the engine side, the HST motor M on the output shaft 36 side can be interlocked by the hydraulic pressure of the HST circuit. The HST pump P is rotated from the neutral position N to the maximum forward speed position F (forward direction) by the operation of the HST operating lever 110, whereby the rotation of the HST motor M is sequentially increased in the positive direction by the swash plate angle. Moreover, it is decelerated sequentially by returning to the neutral zone. Further, by rotating from the neutral position N in the reverse maximum speed position R direction (reverse direction), the rotation in the reverse direction is similarly increased sequentially.
[0031]
The hydraulic pressure of the HST circuit is taken out from the HST motor M side, and the hydraulic pressure switched by the left and right proportional electromagnetic valves 155L and 155R is supplied to the left and right hydraulic cylinders 144L and 144R through the shuttle valve 153 and the pressure reducing valve 154. It is composed.
[0032]
Then, when the pedal 140 is depressed, the main clutch 43 is disengaged, and when the pedal 140 is further depressed, the pedal 140 is turned on by pressing the brake operation switch SW1, and the left and right proportional solenoid valves 155L and 155R are switched at the same time. The hydraulic pressure is supplied to both the cylinders 144L and 144R, and the left and right hydraulic rods 144La and 144Ra advance to rotate the left and right counter arms 145L and 145R, and the side clutch I and the rear wheel brake device J of the left and right rear wheels 7 and 7 are The left and right operation arms 147L and 147R for operating the left and right shifters 85 and 85 to be operated are simultaneously operated, and the side clutch is disengaged for both the left and right rear wheels 7 and 7, and the brake is activated.
[0033]
Thus, by using the hydraulic pressure of the HST circuit as the hydraulic pressure source for the brake, it is not necessary to provide a special hydraulic pressure source for the brake, and the configuration is simplified and an inexpensive machine can be obtained. Further, if the left and right hydraulic cylinders 144L and 144R are arranged vertically in the front outer case (bonnet) 156 in the vicinity of the pedal 140, it is compact and good in appearance, and further, the machine can be miniaturized.
[0034]
Next, the rice transplanter 3 is mounted on the traveling vehicle 1 so as to be movable up and down by the link device 2 for raising and lowering. The configuration for raising and lowering and the configuration of the rice transplanter 3 will be described.
First, the piston upper end portion of a general hydraulic cylinder 160 whose base is rotatably provided on the traveling vehicle 1 is connected to the lifting link device 2, and the solenoid hydraulic valve 161 is connected to the hydraulic pump 13 provided on the traveling vehicle 1. The rice transplanter 3 connected to the lifting / lowering link device 2 is moved up and down by supplying / discharging pressure oil to / from the hydraulic cylinder 160 and extending / retracting the piston of the hydraulic cylinder 160.
[0035]
The rice transplanting device 3 is supported by a planting transmission case 162 that also serves as a frame that is freely mounted on the rear of the lifting link device 2 via a rolling shaft, and a support member provided in the planting transmission case 162. A seedling mounting table 163 that reciprocates in the left-right direction of the machine body, and a seedling planting tool 164 that is attached to the rear end of the planting transmission case 162 and divides seedlings one by one from the lower end of the seedling mounting table 163 to be planted in the field ... and a center float 165, a side float 166, etc., which are leveling bodies whose rear part is pivotally supported at the lower part of the planting transmission case 162 and whose front part is mounted so as to freely swing up and down. The center float 165 and the side float 166 are provided to level the field and level the front of the field where the seedlings are planted by the seedling planting tools 164.
[0036]
Reference numeral 167 denotes a PTO transmission shaft having universal joints at both ends, and is provided so as to transmit the power of the fertilization drive case 168 to the planting transmission case 162 of the rice transplanter 3. Reference numeral 169 denotes a center float sensor configured by a potentiometer that detects the vertical position of the front portion of the center float 165, and is linked to the upper surface of the front portion of the center float 165 by a link. Based on the detection of the vertical position of the center float 165 front part of the center float sensor 169, the solenoid hydraulic valve 161 is controlled by the rice transplanter lifting means of the controller 170, and the vertical position of the rice transplanter 3 is controlled by the hydraulic cylinder 160. Is configured to do.
[0037]
That is, when the front part of the center float 165 is lifted to an appropriate range or more by an external force, the hydraulic oil pumped out from the transmission case 11 by the hydraulic pump 13 is sent to the hydraulic cylinder 160 to cause the piston to protrude and to move up and down. The device 2 is moved up to raise the rice transplanter 3 to a predetermined position, and when the front part of the center float 165 is lowered beyond the proper range, the pressure oil in the hydraulic cylinder 160 is returned to the mission case 11 for raising and lowering. The link device 2 is moved down to lower the rice transplanter 3 to a predetermined position, and when the front part of the center float 165 is in an appropriate range (when the rice transplanter 3 is in an appropriate predetermined position), the hydraulic cylinder 160 It is provided in order to stop the pressure oil inside and out and to keep the rice transplanter 3 in a fixed position. As described above, the center float 165 is used as a ground sensor for automatic height control of the rice transplanter 3.
[0038]
Reference numeral 171 denotes a finger lever disposed below the steering handle 10. When the finger lever 171 is operated in the vertical direction, a finger lever switch 172 constituted by a potentiometer is actuated by the PTO clutch actuating means of the control device 170. The PTO clutch actuating SOL 173 is operated to operate the PTO clutch for connecting / disconnecting the power provided in the fertilizer application case 168 so that the power to the fertilizer application device 4 and the rice transplanting device 3 can be turned on and off. The rice transplanter lifting / lowering means of the control device 170 is configured to operate the solenoid hydraulic valve 161 to manually move the rice transplanter 3 up and down.
[0039]
That is, when the finger lever 171 is operated to “up”, the PTO clutch is disengaged, the operations of the fertilizer application device 4 and the rice transplanter 3 are stopped, and the solenoid hydraulic valve 161 is forcibly switched to the side of raising the rice transplanter 3.
When the finger lever 171 is operated “down” once after the finger lever 171 is operated “up”, the solenoid hydraulic valve 161 is automatically controlled by the vertical movement of the center float 165, and the rice transplanter 3 If the state is raised, the rice transplanter 3 is lowered until the center float 165 comes into contact with the ground and reaches an appropriate posture. When the finger lever 171 is operated to “down” once more, the PTO clutch is engaged and the fertilizer application device 4 and the rice transplanting device 3 are in an automatic control state in which the solenoid hydraulic valve 161 is switched by the vertical movement of the center float 165. Driven. Thereafter, each time the finger lever 171 is operated “down”, the PTO clutch is alternately switched between on and off while the solenoid hydraulic valve 161 remains in the automatic control state where the center hydraulic valve 161 is switched by the vertical movement of the center float 165.
[0040]
Here, the configuration of the portion where the steering wheel 16 steers the front wheels 6 and 6 will be described with reference to FIG.
The steering handle 16 is fixed to the upper part of the steering shaft provided in the steering post 14, and the rotation of the steering shaft is decelerated via a steering transmission gear provided in the transmission case 11 and transmitted to the output shaft 174. The And the lower end of the output shaft 174 protrudes from the bottom face of the mission case 11, and the pitman arm 175 is fixed. The front left and right sides of the pitman arm 175 and the left and right front wheel support cases 22 and 22 are connected by left and right rods 176 and 176. Accordingly, when the steering handle 16 is turned, it is transmitted to the steering shaft, the steering transmission gear, the output shaft 174, the pitman arm 175, the left and right rods 176 and 176, and the left and right front wheel support cases 22 and 22, and the left and right front wheels 6, 6 Is steered from side to side.
[0041]
Left and right sensor pressing pieces 182 and 182 are provided on the upper surface of the front portion of the pitman arm 175, and the left and right brakes fixed to the bottom surface of the transmission case 11 when the steering handle 16 is rotated 200 degrees to the left or right. The operation switches 183L and 183R are turned ON (the steering handle 16 rotates up to 360 to 400 degrees to the left and right).
[0042]
That is, for example, when the left brake operation switch 183L is turned on when the steering handle 16 is rotated 200 degrees or more to the left, the left proportional electromagnetic valve 155L is switched by the left and right brake operation means of the control device 170, and the left hydraulic pressure The left operating arm that operates the left shifter 85 that operates the side clutch I and the rear wheel brake device J of the left rear wheel 7 by rotating the left counter arm 145L by supplying hydraulic pressure to the cylinder 144L and moving the left hydraulic rod 144La. 147L is operated, the side clutch of the left rear wheel 7 is disengaged, and the brake is operated. Conversely, when the steering handle 16 is rotated to the right by 200 degrees or more, the right brake operation switch 183R is turned ON, the right proportional electromagnetic valve 155R is switched by the left and right brake operation means of the control device 170, and the right hydraulic cylinder 144R is turned on. The hydraulic pressure is supplied, the side clutch of the right rear wheel 7 is disengaged, and the brake is activated. Therefore, if the steering handle 16 is turned to the left or right as much as possible in order to turn the aircraft on the heel, the side clutch of the rear wheel 7 in the direction of automatic turning is disengaged, the brake is activated, and sudden turning (small turning) ) And workability is good (you don't have to step on the side brake separately as before). Note that the steering handle 16 may be operated with the course correction during the straight planting operation, but the steering handle 16 is operated at 200 degrees or more with the straight course correction.thingTherefore, there is no possibility that the rear wheel brake will work during straight planting work, and good straight planting work can be performed.
[0043]
On the other hand, FIG. 9 is a perspective view for explaining the operation of the differential lock pedal 91 ′. A differential operation arm 216 linked to the lower end of the differential lock pedal 91 ′ and the differential lock device H for the front wheel are connected by an operation rod 217. Further, a front wheel differential lock switch SW2 is disposed below the differential operation arm 216. Accordingly, when the diff lock pedal 91 'is depressed, the diff operation arm 216 rotatably provided on the airframe is rotated, the operation rod 217 is pulled, the diff function of the diff lock device H for the front wheel is stopped, and the front diff lock switch is operated. SW2 is pressed and turned on. When the front wheel differential lock switch SW2 is pressed and turned on, the left and right proportional solenoid valves 155L and 155R are switched by the left and right brake actuating means of the control device 170, the hydraulic pressure of the left and right hydraulic cylinders 144L and 144R is discharged, and the left and right hydraulic rod 144La 144Ra is retracted, the side clutches of the left and right rear wheels 7, 7 are engaged, and the brakes are not operated (both the left and right rear wheels 7, 7 are in a driving state).
[0044]
Therefore, if the steering handle 16 is turned more than 200 degrees to the left or right in order to turn the aircraft at the shore, the side clutch of the rear wheel 7 in the direction of automatic turning is disengaged and the brake is activated to make a quick turn (small turn) ) The workability is good, but during this cornering, either of the left and right front wheels 6, 6 has entered the deep part of the cultivator in the wet field, causing the left and right front wheels 6, 6 to idle and Sometimes it becomes impossible to move forward. In such a situation, the operator depresses the diff lock pedal 91 'and operates so that the diff function of the diff lock device H for the front wheels is stopped, and the left and right front wheels 6 and 6 are rotated in the same drive to advance the aircraft. However, as described above, when the diff lock pedal 91 'is depressed, the front wheel diff lock switch SW2 is pushed and turned ON, and the hydraulic pressures of the left and right hydraulic cylinders 144L and 144R are discharged by the left and right brake actuating means of the control device 170. Since the left and right proportional solenoid valves 155L and 155R are switched to each other, the rear wheel 7 in which the side clutch is disengaged and the brake is operating is in a driving state, and the forward driving force of the fuselage is increased. It is possible to escape well from the situation that entered the deep part of. Further, since both the left and right rear wheels 7, 7 are in a driving state at the time of escape, it is possible to prevent the left and right rear wheels 7, 7 from lifting mud in the wet field and disturbing the farm field.
[0045]
Next, a control configuration for automatically raising the rice transplanter 3 will be described.
First, there is provided a backlift switch 191 that comes into contact with a contact piece 190 provided at the base of the change lever 90 when the change lever 90 is operated to reverse speed. Thus, the solenoid hydraulic valve 161 is controlled so that the rice transplanter 3 is raised to the maximum position by the hydraulic cylinder 160.
[0046]
As described above, when the change lever 90 is operated to the reverse speed, the rice transplanter 3 is automatically raised to the maximum position, so that the machine can be used for turning the machine at the edge of the field. When moving backward, the rice transplanter 3 is automatically raised to the maximum position, so that it is possible to prevent the rice transplanter 3 from colliding with the ridge and being damaged, and the workability is good.
[0047]
On the other hand, the operation panel 17 is provided with an automatic lift changeover switch 192 for switching between a state in which the rice transplanter 3 is automatically raised and a state in which the rice transplanter 3 is not raised, that is, the automatic lift changeover switch 192 is set to automatic. When the backlift switch 191 is turned on as described above, the rice transplanter 3 is automatically raised by the rice transplanter raising means of the controller 170. When the automatic lift changeover switch 192 is turned off, the rice transplanter 3 is not automatically raised even when the backlift switch 191 is turned on. If the automatic lift changeover switch 192 is turned off and the rice transplanter 3 is not automatically raised even when the backlift switch 191 is turned on, the change lever 90 is moved backward when the machine is moved backward to a barn or the like. Since the rice transplanter 3 does not automatically rise even if operated, the rice transplanter 3 can be moved backward with the rice transplanter 3 lowered, and the rice transplanter 3 hits the upper part of the barn entrance or other members in the barn. Can be avoided.
[0048]
In the above embodiment, when the left or right brake operation switch 183L / 183R is turned on when the steering handle 16 is rotated 200 degrees or more to the left or right, the left or right proportional operation is performed by the left / right brake operation means of the control device 170. The solenoid valves 155L and 155R are switched and hydraulic pressure is supplied to the left or right hydraulic cylinders 144L and 144R, and the side clutch of the left or right rear wheels 7 and 7 is disengaged to operate the brake. The length of the left and right connecting rods 146L and 146R in the linkage mechanism from 144R to the left and right operation arms 147L and 147R is shortened, and hydraulic pressure is supplied to the left and right hydraulic cylinders 144L and 144R, and the left and right hydraulic rods 144La and 144Ra advance. However, only the side clutch I of the left and right rear wheels 7 and 7 is broken and the rear wheels are blurred. If the key device J is configured not to operate, only the side clutch I of the left or right rear wheel 7 on the turning side is turned on when turning the steering handle 16 left or right by 200 degrees or more when turning. Since the rear wheel brake device J is not activated and the rear wheel brake device J does not operate, the left or right rear wheel 7 on the turning side is in a free-wheeling state and less disturbs the field and damages the cultivator. However, the turning radius is slightly increased).
[0049]
Finally, as shown in FIG. 12 and FIG.ExampleWill be described.
In the above-described embodiment, the side clutch and brake of the left and right rear wheels 7 and 7 are operated by expanding and contracting the left and right hydraulic cylinders 144L and 144R by detecting the rotation angle of the steering handle 16, but in the second embodiment, By rotating the steering handle 16, the side clutch I and the brake J of the left and right rear wheels 7 and 7 are operated in a mechanically connected configuration.
[0050]
An operation roller 177 is rotatably provided on the upper surface of the rear portion of the pitman arm 175 fixed to the lower end of the output shaft 174 that is rotated by the steering handle 16, and the operation roller 177 surrounds the left and right sides in plan view. A follower 179 having a notch 178 cut out in a U-shape is rotatably supported on the bottom surface of the mission case 11. The left and right rods 180 and 180 connected to the left and right operation arms 147L and 147R are slidably provided on the left and right side portions of the driven body 179, and the front surfaces of the left and right side portions of the driven body 179 are the left and right rods 180 and 180, respectively. 180 is linked via buffer mechanisms 181 and 181.
[0051]
The actuating roller 177 is welded and fixed to the upper end of an actuating pin 185 slidably provided in a through hole 184 provided in the pitman arm 175. The actuating roller 177 has a large diameter portion 177a, a small diameter portion 177b, and the like. Is provided. One end of the operation wire 186 is fixed to the lower end of the operation pin 185, and a compression spring 187 is provided between the upper surface of the pitman arm 175 and the lower surface of the operation roller 177. The other end of the operation wire 186 is connected to an operation lever 188 provided near the steering handle 16. That is, the operation lever 188 is operated to the brake connection position in the state shown in FIG. 13, the large diameter portion 177a of the operating roller 177 is positioned at the notch 178 of the driven body 179, and the operation lever 188 is operated to the clutch connection position. Then, when the operation wire 186 is pulled and the small diameter portion 177b of the operation roller 177 is positioned in the notch 178 of the driven body 179, and the operation lever 188 is operated to the linkage release position, the operation wire 186 is further pulled and the operation roller 177 is configured to be at a position away from the notch 178 of the driven body 179.
[0052]
Therefore, if the steering handle 16 is turned to the right by 200 degrees (the amount that the operator turns to the right with the intention of turning the aircraft to the right) with the operation lever 188 being operated to the brake linkage position, the pitman arm 175 is also turned on. The right roller 180 rotates the follower 179 in two directions so that the large diameter portion 177a pushes the left side surface 178a of the notch 178 of the follower 179 by turning right and the actuating roller 177 turning in the direction C. And the right operating arm 147R is operated, the right rear wheel clutch is disengaged, the brake is further operated, and a right turn (small right turn) is possible. On the contrary, when the steering handle 16 is turned counterclockwise, the pitman arm 175 is also rotated to the left, and the operation roller 177 is rotated in the opposite direction so that the large diameter portion 177a is connected to the right side surface 178b of the notched portion 178 of the driven body 179. In order to push, the driven body 179 is rotated in two opposite directions, the left rod 180 is pulled largely, the left operating arm 147L is operated, the left rear wheel clutch is disengaged, the brake is activated, and a sudden left turn (small left turn) is possible. .
[0053]
Further, when the steering handle 16 is turned to the right by 200 degrees or more with the operation lever 188 being operated to the clutch coupling position, the pitman arm 175 is also rotated to the right, and the operation roller 177 is rotated in the direction C, so that the follower 179 is moved. In order for the small-diameter portion 177b to push the left side surface 178a of the notch 178, the follower 179 is rotated in two directions, the right rod 180 is pulled slightly, the right operating arm 147R is operated, and the right rear wheel clutch is disengaged (brake Does not work), can turn right. On the contrary, when the steering handle 16 is turned counterclockwise, the pitman arm 175 is also rotated to the left, the operation roller 177 is rotated in the opposite direction, and the small diameter portion 177b pushes the right side surface 178b of the notched portion 178 of the driven body 179. Therefore, the driven body 179 is rotated in two opposite directions, the left rod 180 is pulled slightly, the left operation arm 147L is operated, the left rear wheel clutch is disengaged (the brake is not activated), and the left rotation is possible.
[0054]
Further, in a state where the operation lever 188 is operated to the linkage release position, the steering handle 16 is turned to the left or right by 200 degrees or more, the pitman arm 175 is rotated left and right, and the operation roller 177 is rotated in the opposite direction or the opposite direction. Even so, the actuating roller 177 is positioned away from the notch 178 of the driven body 179, so that the driven body 179 is not rotated, and the left and right rear wheels 7, 7 remain in a driving state.
[0055]
Therefore, when the field conditions are good (the field where the cultivator is shallow), the operation lever 188 is operated to the brake linkage position. Then, when the steering handle 16 is turned at the time of turning on the coast, the rear wheel clutch on the turning side is disengaged and the brake is further operated to make a sudden turn, so that the work efficiency is improved and the work time can be shortened.
[0056]
Further, when the field conditions are poor (the field where the tiller is deep), the operation lever 188 is operated to the clutch linkage position. Then, if the steering handle 16 is turned when turning on the heel, the rear wheel clutch on the turning side is disengaged (the brake does not operate), and a small turn can be made, so that the work efficiency is improved. Since it is in a rolling state, it does not damage the cultivator and the mud lift is reduced, and a good seedling planting operation can be performed.
[0057]
Further, when the field conditions are very poor (the field is deep and the field is soft clay), the operation lever 188 is operated to the linkage release position. Then, even if the steering handle 16 is turned when turning on the shore, the left and right rear wheels 7 and 7 remain in a driven state, and the forward drive force is large, so that the vehicle can turn well and the muddy soil is lifted well, so that the seedling is well planted. Can be done.
[0058]
In the above embodiment, when the operation lever 188 is operated to the clutch coupling position, the rear wheel clutch on the turning side is disconnected and the brake is not operated when the steering handle 16 is rotated to the left or right by 200 degrees or more. You may comprise so that the rear wheel clutch of a turning side may cut | disconnect and a brake may act | operate to a half brake state.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall side view showing an eight-row planted rice transplanter as an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an overall plan view of the riding type rice transplanter shown in FIG. 1;
FIG. 3 is a schematic plan view showing a transmission configuration of a traveling vehicle.
FIG. 4 is a developed cross-sectional view of a mission case.
FIG. 5 is a perspective view showing an operation configuration of a hydraulic transmission HST.
FIG. 6 is a perspective view showing an operation configuration of a main clutch and a rear wheel side clutch / brake.
FIG. 7 is a hydraulic circuit diagram.
FIG. 8 is a perspective view showing a steering structure of left and right front wheels.
FIG. 9 is a perspective view for explaining the operation of the front-wheel differential lock pedal.
FIG. 10 is a perspective view of a change lever portion.
FIG. 11 is a block circuit diagram of a control system.
FIG.ExampleFIG. 2 is a perspective view of a steering structure of left and right front wheels and a rear wheel side clutch / brake connecting mechanism.
FIG. 13ExampleIt is a partial cross section enlarged view of the principal part.
[Explanation of symbols]
1:Passenger type traveling vehicle,6:Front left and right wheels,7:Left and right rear wheels,16:Steering handle147L, 147R: operation arm, 175: pitman arm, 177: operating roller, 177a: large diameter portion, 177b: small diameter portion, 179: driven body, 180: left and right rod, 186: operation wire, 188: operation lever,E:Front differential device,I:Side clutch,J:side brake