JP4486211B2 - 機雷処分用航走体および機雷処分方法 - Google Patents

機雷処分用航走体および機雷処分方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、水中に配置された機雷を爆破処分するための機雷処分用航走体および機雷処分方法に関し、特に、複数の機雷の爆破を効率よく行うことのできる機雷処分用航走体および機雷処分方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
水中に係留された機雷や、水底に敷設された機雷を処分するためには、この機雷を爆破処理することが必要となる。従来、この機雷の爆破処理は、専門の潜水夫によって機雷の近傍に爆雷を設置し、この爆雷を遠隔操作で爆発させることによって行われていた。あるいは、水底の泥中に埋没した埋没機雷のように、潜水夫が近づいた場合に危険性が高いと思われる機雷については、水中を自走する水中航走体によって爆破処分することが行われていた。
【0003】
この従来の水中航走体は、水中を自走するための自走機構と、機雷を探知するためのソーナと、機雷を撮影するための水中ビデオと、機雷を爆破するための爆雷とを備えて構成されていた。このような構成において、水中航走体を自走機構にて自走させ、そのソーナにて取得された音響信号と水中ビデオにて取得された画像信号とがそれぞれアナログ信号として光ケーブル等を介して掃海艇に送信されていた。そして、この掃海艇においては、ソーナからの音響信号に基づいて音響像が表示されると共に、水中ビデオからの画像信号に基づいて水中画像が表示されていた。
【0004】
ここで、掃海艇の操作者は、主として音響像を見ながら水中航走体を遠隔操作し、機雷を探知していた。そして、機雷を探知すると、画像データによって機雷の位置をより詳細に確認し、機雷に向けて爆雷を投下して、水中航走体が機雷からある程度離れた時点で爆雷を爆破させていた。その後、この水中航走体を用いて他の機雷を探知し、以降、水中航走体に搭載された爆雷が尽きるまで、同様の作業を繰り返し行っていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の水中航走体を用いた機雷処分方法においては、機雷を探知する機能(ソーナや水中ビデオ)と、機雷を爆破する機能(爆雷)とが一つの水中航走体に収められており、機雷探知と機雷爆破が順次交互に行われていたので、機雷処分に比較的長時間を要するという問題があった。すなわち、水中航走体にて1つの機雷を探知した後、爆雷を投下し、この爆雷から離れた位置まで水中航走体を移動させて、爆雷を爆破させていたので、作業効率が悪く、全体として長時間を要していた。
【0006】
特に、水中航走体には1〜2個程度の爆雷しか搭載することができないので、全ての爆雷を投下し終える毎に、水中航走体を掃海艇等に回収し、爆雷を補充する必要があった。したがって、作業効率が一層悪く、さらに作業時間を長引かせる原因となっていた。
これらのことから、特に複数の機雷を処分する必要がある場合には、作業効率がよく短時間で作業を行うことのできる新たな処分方法が要望されていた。
【0007】
また、上述のような泥中埋没機雷については、機雷と爆雷との間に泥等が介在して処分の障害となるため、現在一般に使用されている爆雷では処分できない場合があるという問題があった。このため、通常よりも大量の爆薬を収めた爆雷を使用する必要が生じ、爆雷の寸法が大型化するために水中航走体に搭載できる爆雷の数が一層少なくなるという問題があった。この場合には、作業効率が一層悪くなるため、作業性を改善すべきとの要望が一層高まっていた。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、泥中機雷のように処分が困難な機雷であっても、複数の機雷を作業効率よく爆破処分することのできる機雷処分用航走体および機雷処分方法を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため請求項1にかかる機雷処分用航走体は、水中の機雷を爆破処分する機雷処分用航走体であって、当該機雷処分用航走体を水中において自走させる自走手段と、機雷を爆破するための弾頭と、水中に配置された音響マーカから発せられる音響を検知する音響検知手段とを備えることを特徴として構成されている。
【0010】
従来は、機雷を探知する機能と、機雷を爆破する機能とが一つの水中航走体に収められており、機雷探知と機雷爆破が順次交互に行われていたので、機雷処分に比較的長時間を要していた。これに対して本願の上記構成によれば、機雷の近傍に配置された音響マーカを音響検知手段にて探知し、この機雷を弾頭にて爆破することができる。ここで、音響マーカの探知は、泥中等に埋まった機雷の探知を行うことに比べて容易であるため、音響検知手段にて音響マーカを容易に探知して処分することができる。したがって、機雷を探知しながら処分する場合に比べて、作業効率を向上させることができる。
【0011】
また、請求項2にかかる機雷処分用航走体は、弾頭は成形弾頭であり、自走手段は成形弾頭の爆破基準方向を目標方向に向ける姿勢制御自走手段であることを特徴として構成されている。
【0012】
この構成によれば、姿勢制御自走手段にて成形弾頭の爆破基準方向を目標方向に向けることができ、成形弾頭から発せられる金属ジェットにて機雷を爆破することができる。このように成形弾頭を使用することにより、従来の爆雷等に比べて少量の火薬にて泥中の機雷等を確実に爆破することができるので、機雷処分を一層確実に行うことができる。
なお、爆破基準方向を目標方向に向けるとは、必ずしも厳密に方向を一致させるものに限られず、少なくとも成形弾頭にて機雷を爆破することができる程度に、方向を一致させることを意味する。
【0013】
また、請求項3にかかる機雷処分用航走体は、水中を撮影する撮影手段と、撮影手段にて取得された映像データを、光ケーブルを介して所定の通信先に送信する通信手段とを備えることを特徴として構成されている。
【0014】
この構成によれば、撮影手段にて取得された映像データを、光ケーブルを介して掃海艇等の通信先に通信することができ、音響マーカ等の位置を一層確実に把握して爆破処分を行うことができる。特に、光ケーブルによる有線通信を行うために外乱の影響が少ないので、映像データをアナログデータのまま送信することができ、デジタル変換を行うための構成が不要となり、航走体を一層簡易に構成することができる。
【0015】
また、本発明は機雷処分方法に関するものであり、請求項4にかかる機雷処分方法は、機雷探知用航走体にて水中の機雷を探知し、当該機雷探知用航走体に搭載した音響マーカを、この機雷の近傍位置に投下する手順と、機雷処分用航走体にて音響マーカを検知する手順と、機雷処分用航走体に搭載した弾頭にて、機雷を爆破する手順とを順次実行することを特徴としている。
【0016】
この方法によれば、機雷探知用航走体にて機雷を探知して音響マーカを投下し、その後に、機雷処分用航走体にて音響マーカを探知して機雷を処分することができる。
ここで、音響マーカは爆雷等に比べて小型であるために、機雷探知用航走体に音響マーカを10〜20個程度搭載することができるので、1台の機雷探知用航走体によって複数の機雷を連続的に探知して音響マーカを投下することができるので、機雷探知作業を効率よく行うことができる。
また、音響マーカの探知は、泥中等に埋まった機雷の探知を行うことに比べて容易であるため、音響検知手段にて音響マーカを容易に探知して処分することができる。したがって、機雷爆破作業を効率よく行うことができる。
これらのことから、全体として、複数の機雷の処分作業を従来に比べて効率よく行うことができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる機雷処分用航走体および機雷処分方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0018】
図1はこの発明の実施の形態にかかる機雷処分用航走体を用いた機雷処分システムの全体構成を示す図、図2は図1の音響マーカの正面図、図3は図1の機雷処分用航走体の側面図、図4は図3の機雷処分用航走体の要部破断図である。
本実施の形態にかかる機雷処分方法においては概略的に、機雷を探知するための機雷探知用航走体と、機雷を爆破するための機雷処分用航走体とが個別的に構成されている。そして、機雷探知用航走体にて機雷を探知して音響マーカを投下しておき、機雷処分用航走体にて音響マーカを目印に機雷に近づき、これを爆破処分する。
【0019】
図1において機雷の掃海領域1には、水底の泥中に複数の機雷2が敷設されている。この掃海領域1の水面には、掃海艇3が航行していると共に自走中継器4が配置されており、また、掃海領域1の水中には、機雷探知用航走体5と機雷処分用航走体6とが放出され自走している。
【0020】
このうち、掃海艇3は、自走中継器4、機雷探知用航走体5、および、機雷処分用航走体6を収容して掃海領域1まで搬送し、これらを掃海領域1に対して放出または回収し、さらに、これらとの間において直接的または間接的に各種データの通信を行うものである。この掃海艇3は、自走中継器4との間において電波通信を行うための図示しない電波通信機構と、機雷処分用航走体6との間において光ケーブル7を介した有線通信を行うための図示しない有線通信機構とを備えて構成されている。また、掃海艇3は、後述するソーナ63からの音響信号に基づいて音響像を表示するための空間処理機構、検波器、および、表示モニタと、水中ビデオからの画像信号に基づいて水中画像を表示するための画像処理部および表示モニタとを備えて構成されている(これら各部の図示は省略する)。この掃海艇3は従来と同様に構成することができ、また、掃海領域1が沿岸近海である場合には、掃海艇3の機能を地上に配備するものとして、掃海艇3を省略することもできる。
【0021】
また、自走中継器4は、掃海領域1の水面近傍において浮遊し、掃海艇3と機雷探知用航走体5との間における無線通信を中継する。この自走中継器4は、掃海領域1の水面を自走する自走機構と、掃海艇3との間において電波通信を行うための電波通信機構と、機雷探知用航走体5との間において音響通信を行うための音響通信機構とを備える(これら各部の図示は省略する)。そして、掃海艇3から電波通信による指令に基づいて、その自走機構を駆動させて掃海艇3と機雷探知用航走体5との間の水面位置に位置するように自走する。そして、機雷探知用航走体5からの音響信号を音響通信機構にて受信すると共に、この通信内容を電気信号に変換して電波通信機構にて掃海艇3に送信する。
【0022】
このような自走中継器4を用いることにより、機雷探知用航走体5が掃海艇3から遠方に離れてしまい両者間での直接通信が困難になった場合にも、これらの間で通信を行うことが可能となる。ただし、掃海艇3と機雷探知用航走体5とが比較的近距離に位置する場合には、音響通信や光ケーブル等を用いた有線通信によって両者間を直接的に通信可能としてもよく、この場合には自走中継器4を省略することもできる。
【0023】
次に、機雷探知用航走体5について説明する。この機雷探知用航走体5は、所定水深下においてスムーズに航行し得るような流線形等の船体を有し、自走機構と、ソーナと、水中ビデオと、音響通信機構と、複数の音響マーカ8とを備える(音響マーカ8のみを特に図示する)。また、機雷探知用航走体5は、従来とは異なり、磁気探知装置を備える一方、機雷2を爆破するための爆雷を備えることなく構成されている。
このうち、自走機構は、当該機雷探知用航走体5を少なくとも機雷2の掃海範囲内において上下方向または水平方向に自走させるもので、例えば、船尾に配置されたプロペラとして構成することができる。
【0024】
また、ソーナは機雷2を音波探知するもので、例えば船首に設けられ、船体に対する所定方向に超音波を送波すると共に、海底や機雷2等から反射された超音波を受波する。このソーナは、例えば、超音波を送波するための送信器および送波器と、音波を受波してその音響信号を電気信号に変換する受波器アレイとを備えて構成することができる。
また、水中ビデオは機雷2を撮影するもので、例えば船首や船底に設けられ、水中の連続画像を取得する。この水中ビデオは、例えば、撮像レンズと、CCDカメラとを備えて構成することができる。
なお、ソーナや水中ビデオのいずれか一方のみによって機雷2が充分に探知できる場合には、いずれか他方を省略してもよく、また、水中ビデオに代えて水中カメラを用いてもよい。
【0025】
また、音響通信機構は自走中継器4との間において音響通信を行うもので(通信内容については後述する)、例えば船体上面に設けられる水中スピーカおよび水中マイクとして構成される。ただし、上述したように、機雷探知用航走体5と掃海艇3とを音響通信以外の方法で通信させることも可能であるため、この場合には音響通信機構を省略することができる。
また、磁気探知装置は、水中の磁気を探知することによって機雷2を探知するものであり、例えば磁気センサーによって構成される。この磁気探知装置は、機雷2が泥中に埋没している場合等のように、ソーナや水中ビデオでは探知が困難な場合にも、その探知を可能とするものである。したがって、機雷2が海底から露出している場合や、泥中の浅い位置にある場合等には、この磁気探知装置を省略することができる。
【0026】
また、複数の音響マーカ8は機雷2の位置を機雷処分用航走体6に報知するもので、例えば船底から一つずつ投下可能なように船体内部に収容されている。この音響マーカ8は、図2に例示するように、本体8aと、海底に対して本体8aを安定的に位置させる脚部8bと、音響を発する水中スピーカ8cと、本体8aの投下時の姿勢を安定化するパラシュート部8dとを備えて構成することができる。
【0027】
この音響マーカ8は、極力大きな出力にて広範囲に音響を発することができるように構成されることが好ましく、例えば、水中スピーカ8cから発せられた音響を反響拡声する拡声部を備えて構成することができる。また、音響マーカ8は、極力小型化されることが好ましく、例えば、機雷処分用航走体6における収容時には脚部8bやパラシュート部8dを折り畳んでおき、投下後にこれら脚部8b等が自動的に広がるようにしてもよい。また、音響マーカ8は、水中に投下された時点から音響を自動的に発生するものであることが好ましく、例えば、水圧等を検知して自動的に音響の発生を開始するようにしてもよい。
【0028】
このように構成される音響マーカ8は、例えば、1台の機雷処分用航走体6に対して10〜20個程度が収容される。ただし、音響マーカ8は、少なくとも機雷2の位置を機雷処分用航走体6に報知するための音響を発することができるものであればよく、上記説明した以外に任意に構成することができる。
なお、このような音響マーカ8を、機雷処分用航走体6から投下するための投下機構は任意に構成することができる。この投下機構は、例えば、潜水艦から魚雷を射出するための射出機構と同様に構成することができる。
【0029】
この他、機雷探知用航走体5にはCPU等を備えて構成される図示しない制御機構が設けられており、この制御機構によって、自走機構、ソーナ、水中ビデオ、音響通信機構、複数の音響マーカ8、および、磁気探知装置等が制御される。
【0030】
次に、機雷処分用航走体6について説明する。この機雷処分用航走体6は、図3〜4に示すように、所定水深下においてスムーズに航行し得るような流線形等の船体61を有し、主として、自走手段としての自走機構62と、音響検知手段としてのソーナ63と、撮影手段としての水中ビデオ64と、通信手段としての有線通信機構65と、弾頭66とを備えて構成されている(ソーナ63、水中ビデオ64、および、有線通信機構65については後述する図6においてのみ図示する。)。
このうち、自走機構62、ソーナ63、および、水中ビデオ64は、機雷探知用航走体5の自走機構、ソーナ、および、水中ビデオに対して、特に説明する点を除いてそれぞれ同様に構成することができる。
【0031】
ただし、この機雷処分用航走体6の自走機構62は、巡航時には当該機雷処分用航走体6を所定の巡航姿勢(例えば水平)に維持して自走させると共に、機雷2の爆破時には後述する成形弾頭の爆破基準方向Fを目標方向(機雷2の位置する方向、または、機雷2の存在を示す音響マーカ8等の位置する方向)に向けるための姿勢制御を行うものである(姿勢制御自走手段)。例えば、成形弾頭が機雷処分用航走体6の頭部に設けられており、爆破基準方向Fが機雷処分用航走体6の前方である場合、海底の泥中の機雷2に対して爆破基準方向Fを向けるために、機雷処分用航走体6を下向き鉛直方向に姿勢制御する。
この姿勢制御自走手段としての自走機構62は、例えば、可変ピッチプロペラとして構成することができる。この可変ピッチプロペラは、運転中に羽根角を自動的に変えることによって、その推力方向を変えることのできるものである。
【0032】
また、機雷処分用航走体6のソーナ63は、機雷2を直接探知するものではなく、機雷探知用航走体5にて投下された音響マーカ8にて発せられる音響を探知するものである。したがって、音波を出力する機能は不要であり、音波を受信する機能(例えば、音響信号を電気信号に変換する受波器アレイ)のみを備えて構成することができる。このソーナ63は、極力広範囲の音波を受信可能であることが好ましいため、例えば、1台の機雷処分用航走体6に対して複数設けることができる。
【0033】
また、有線通信機構65は、掃海艇3との間において光ケーブル7を介して通信を行うものである(この通信内容については後述する)。このため、有線通信機構65は、例えば、これら信号を電気―光変換するための変換部と、光ケーブル7の一端を接続するための接続部とを備えて構成されている。また、当然のことながら、有線通信機構65に代えて無線通信機構にて通信を行うようにしてもよい。
【0034】
次に、弾頭66について説明する。この弾頭66は、機雷2を爆破処分するための爆破手段である。したがって、弾頭66は、機雷2を爆破可能である任意の構造にて構成することができ、例えば従来と同様に通常の爆雷として構成することができるが、本実施の形態では成形弾頭として構成されている(以下、弾頭66を成形弾頭66として説明する)。この成形弾頭66は、雷管66a、爆薬66b、および、円錐形の金属ライナ66cを順次図示のように隣接させて構成されたもので、雷管66aによって爆薬66bが点火されることによって、図5に示すように金属ライナ66cが金属微粒子となって金属ジェット66dが形成され(ノイマン効果)、この金属ジェット66dが高速で送り出されるものである。この金属ジェット66dは、まず海底の泥中を侵徹し、さらに泥中の機雷2の外郭をも侵徹して、この機雷2を爆破処分する。したがって、上述の爆破基準方向Fとは、金属ジェット66dの送出方向である。この成形弾頭66の具体的な形状や爆薬量等は、泥の性質や深度、機雷2の外郭強度等を考慮して、決定することができる。
【0035】
この機雷処分用航走体6の電気的構成を図6に示す。この図6において、機雷処分用航走体6には、上述のソーナ63、水中ビデオ64、有線通信機構65、雷管66aの他、これらを制御するCPU67と、所定の制御を実行するための制御プログラムやそのパラメータ等を格納したメモリ68とが備えられている。
【0036】
次に、このように構成された機雷探知用航走体5および機雷処分用航走体6を用いた機雷処分作業について説明する。図7〜11は、この機雷処分作業の手順を示す概念図である。この作業は、機雷探知用航走体5による機雷探知作業と、機雷処分用航走体6による機雷爆破作業に大別される。
まず、機雷探知作業について説明する。機雷2が敷設されたことが判明した掃海領域1において、掃海艇3から自走中継器4および機雷探知用航走体5を放出し、この機雷探知用航走体5によって機雷2の探知を行う(図7)。この探知においては、機雷探知用航走体5のソーナや水中ビデオからの出力信号がその音響通信機構を介して発せられ、自走中継器4を介して掃海艇3にて受信される。
【0037】
そして、掃海艇3の表示モニタには音響像や水中画像が表示されるので、掃海艇3の操作者は、これら表示モニタを見ながら機雷探知用航走体5を遠隔操作するための操作コマンドを送信する。この操作コマンドは、自走中継器4を介して機雷探知用航走体5の音響通信機構にて受信され、この操作コマンドの内容に応じて機雷探知用航走体5の自走手段が駆動されることにより、この機雷探知用航走体5が操作される。また、掃海艇3の操作者は、必要に応じて自走中継器4に対しても操作コマンドを送信し、この操作コマンドの内容に応じて自走中継器4が操作される。
【0038】
そして、機雷2が探知された時点で、操作者は、音響マーカ8を投下するための投下コマンドを送信する。この投下コマンドが自走中継器4を介して機雷探知用航走体5の音響通信機構にて受信されると、機雷探知用航走体5から音響マーカ8が投下される(図8)。ここでは、機雷2の探知位置を掃海艇3側で記録しておくことが好ましい。
以降、同様にして、一台の機雷探知用航走体5によって次々に機雷2を探知して、音響マーカ8を投下することにより、機雷探知作業が終了する。なお、この作業は音響マーカ8がなくなるまで継続して行うことができるので、上述のように一台の機雷探知用航走体5に10〜20個の音響マーカ8を搭載した場合には、10〜20個の機雷2をまとめて探知することができる。
【0039】
次に、機雷爆破作業について説明する。この作業は、機雷探知作業が完全に終了した後、あるいは、機雷探知作業にて音響マーカ8を投下することと並行して行うことができる。この作業では、まず、掃海領域1に機雷処分用航走体6を放出する。そして、この機雷処分用航走体6のソーナ63にて音響マーカ8から発せられる音響を探知することにより、当該音響マーカ8の位置を探知する(図9)。この探知においては、ソーナ63や水中ビデオ64からの出力信号がその有線通信機構65を介して発せられ、光ケーブルを介して掃海艇3にて受信される。
【0040】
そして、掃海艇3の表示モニタには音響像や水中画像が表示されるので、掃海艇3の操作者は、これら表示モニタを見ながら機雷処分用航走体6を遠隔操作するための操作コマンドを送信する。この操作コマンドは、光ケーブルを介して機雷処分用航走体6の有線通信機構65にて受信され、この操作コマンドの内容に応じて機雷探知用航走体5の自走手段が駆動されることにより、この機雷処分用航走体6が操作される。また、音響マーカ8の投下時に当該音響マーカ8の位置を記録していた場合には、この位置を、音響マーカ8の探知作業時に参照することができる。
【0041】
このような作業によって音響マーカ8が探知されると、その位置が水中画像にて詳細に確認される。そして、掃海艇3の操作者が、表示モニタを見ながら操作コマンドを送信することにより、機雷処分用航走体6の成形弾頭66の爆破基準方向が音響マーカ8に対して向くように、機雷処分用航走体6の姿勢が制御される(図10)。そして、掃海艇3の操作者が、点火コマンドを送信すると、成形弾頭66の雷管66aが点火され、成形弾頭66から発せられた金属ジェット66dにて機雷2が爆破される(図11)。この時、機雷処分用航走体6自体も破壊されるので、掃海艇3からは順次新たな機雷処分用航走体6が放出され、次の音響マーカ8を探知して機雷2を破壊する作業が行われる。そして、全ての音響マーカ8が探知され、全ての機雷2が破壊された時点で、機雷爆破作業が終了する。
【0042】
この他にも本発明は、上述した実施の形態以外にも、その請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において異なる実施の形態にて具現化されてよいものである。
例えば、上述の説明においては、機雷処分用航走体6の弾頭を成形弾頭66とし、機雷2を爆破すると共に、機雷処分用航走体6も破壊されるようにしているが、成形弾頭66に代えて通常の爆雷を用いることとして、機雷処分用航走体6を再使用可能としてもよい。この場合には、機雷処分用航走体6の姿勢制御機能は不要となる。また、姿勢制御機能が必要な場合であっても、機雷処分用航走体6の自走機構62とは別個に設けてもよい。
【0043】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明にかかる機雷処分用航走体(請求項1)によれば、機雷処分用航走体を水中において自走させる自走手段と、機雷を爆破するための弾頭と、水中に配置された音響マーカから発せられる音響を検知する音響検知手段とを備えている。したがって、音響検知手段にて音響マーカを容易に探知して処分することができ、機雷を探知しながら処分する場合に比べて、作業効率を向上させることができる。
【0044】
また、本発明にかかる機雷処分用航走体(請求項2)によれば、弾頭は成形弾頭であり、自走手段は成形弾頭の爆破基準方向を目標方向に向ける姿勢制御自走手段である。したがって、従来の爆雷等に比べて少量の火薬にて泥中の機雷等を確実に爆破することができるので、機雷処分を一層確実に行うことができる。
【0045】
また、本発明にかかる機雷処分用航走体(請求項3)によれば、機雷処分用航走体は、水中を撮影する撮影手段と、撮影手段にて取得された映像データを、光ケーブルを介して所定の通信先に送信する通信手段とを備えて構成されている。したがって、音響マーカ等の位置を一層確実に把握して爆破処分を行うことができる。
【0046】
また、本発明にかかる機雷処分方法(請求項4)によれば、機雷探知用航走体にて機雷を探知し、音響マーカを投下する手順と、機雷処分用航走体にて音響マーカを検知する手順と、弾頭にて機雷を爆破する手順とを順次実行する。したがって、1台の機雷探知用航走体によって複数の機雷を連続的に探知して音響マーカを投下することができるので、機雷探知作業を効率よく行うことができ、また、音響検知手段にて音響マーカを容易に探知して処分することができるので、機雷爆破作業を効率よく行うことができ、全体として機雷の処分作業を従来に比べて効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる機雷処分用航走体を用いた機雷処分システムの全体構成を示す図である。
【図2】図1の音響マーカの側面図である。
【図3】図1の機雷処分用航走体の側面図である。
【図4】図3の機雷処分用航走体の要部破断図である。
【図5】図3の機雷処分用航走体の縦断面図であり、金属ジェットの送出状態を示す図である。
【図6】機雷処分用航走体の電気的構成を示すブロック図である。
【図7】機雷処分作業の手順を示す概念図であり、機雷探知用航走体による機雷探知作業を示す図である。
【図8】機雷処分作業の手順を示す概念図であり、機雷探知用航走体による音響マーカの投下作業を示す図である。
【図9】機雷処分作業の手順を示す概念図であり、機雷処分用航走体による音響マーカの探知作業を示す図である。
【図10】機雷処分作業の手順を示す概念図であり、機雷処分用航走体の姿勢制御作業を示す図である。
【図11】機雷処分作業の手順を示す概念図であり、機雷処分用航走体による機雷爆破作業を示す図である。
【符号の説明】
1 掃海領域
2 機雷
3 掃海艇
4 自走中継器
5 機雷探知用航走体
6 機雷処分用航走体
61 本体
62 自走機構
63 ソーナ
64 水中ビデオ
65 有線通信機構
66 弾頭(成形弾頭)
66a 雷管
66b 爆薬
66c 金属ライナ
66d 金属ジェット
7 光ケーブル
8 音響マーカ
8a 本体
8b 脚部
8c 水中スピーカ
8d パラシュート部

Claims (4)

  1. 水中の機雷を爆破処分する機雷処分用航走体であって、
    当該機雷処分用航走体を水中において自走させる自走手段と、
    機雷を爆破するための弾頭と、
    水中に配置された音響マーカから発せられる音響を検知する音響検知手段と、
    を備えたことを特徴とする機雷処分用航走体。
  2. 弾頭は、成形弾頭であり、
    自走手段は、成形弾頭の爆破基準方向を目標方向に向ける姿勢制御自走手段であること、
    を特徴とする請求項1に記載の機雷処分用航走体。
  3. 水中を撮影する撮影手段と、
    撮影手段にて取得された映像データを、光ケーブルを介して所定の通信先に送信する通信手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の機雷処分用航走体。
  4. 機雷探知用航走体にて水中の機雷を探知し、当該機雷探知用航走体に搭載した音響マーカを、この機雷の近傍位置に投下する手順と、
    機雷処分用航走体にて音響マーカを検知する手順と、
    機雷処分用航走体に搭載した弾頭にて、機雷を爆破する手順と、
    を順次実行することを特徴とする機雷処分方法。
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