JP4485542B2 - 画像位置合装置及びそれを用いた検査装置 - Google Patents

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Description

本発明は、複数M個の注目体を配した被測定物を測定して得られた測定画像と、被測定物についての前記注目体を配したレファレンス画像とを受けて、互いの画像の位置を合わせる画像位置合装置に関し、特に、例えば、製造されたIC(被測定物)に数多く、規則的に配列された注目体としての端子に光(ビーム)を当てて測定された各端子の位置が示された測定画像と、レファレンスの画像とを、容易に位置合わせして重ねることができる技術に係る。
例えば、製造されたICを搬送し基板等に実装する際、そのICに規則的に配列された多くの端子が正常な状態かどうかを検査する検査装置がある(非特許文献1、特許文献1)。その正常な状態かどうかの検査には、IC単体として良品かどうか、IC単体が良品であっても搬送されてきた姿勢が実装に適していないかどうかを含めて検査する必要がある。その検査は、搬送されてきたときの姿勢におけるICの規則的に配列された多くの端子の測定画像と、それを設計したときの設計画像(レファレンスの画像)とを比較して判断される。その比較にあたっては、双方の画像の位置を合わせて重ねて比較することが多い。
一般に同種の二つの画像を位置を合わせて重ねる技術としては、次のようなものがある。
(1)二つの画像を同時に表示して、マウス等の操作手段で移動、回転を繰り返して手動で合わせる。
(2)二つの共通する複数の特徴点(マーカ点)を求めて重なるように移動、回転させる。
(3)二つの画像で互いに相補の関係にある画像面を定義し、それらが重なるように、或いは共通する画像面を同士を重なるように、互いの距離が重なるになるように移動、回転を繰り返す(非特許文献2)。
これらの中で、(1)は手動であり、多くの画像合わせを行うには不便である。上記(2)及び(3)は、特徴点を有しない画像、例えば、上記ICの端子のように点が規則的に配列されたような画像の場合は、重ね合わせは困難である。
そこで、一般には、製作されたICの端子の配列を表す測定画像と設計画像のそれぞれの重心を求め、まず、それらの重心位置を合わせるように移動して、双方の画像を重ねる。そして、設計画像の全ての端子についてそれらの各端子位置に近い測定画像の各端子位置との距離の和を求め、この和がゼロになる方向に回転させ、これを繰り返すことにより、全端子が重なるように位置を合わせる方法があった。
アンリツテクニカル、No.81、Mar 2003、51p、「MK5302Bチップインスペクタ」 http:www.nv−med.com/jsrt/pdf/2003/59 1/60.pdf 特許第3715472号公報
上記のように測定画像と設計画像をそれぞれの重心をあわせ、全端子の位置を合わせる技術は、対象とするICの端子が数百、数千と多くなるにつれ、膨大な計算、処理が必要になること、その分、検査装置としての他の処理が遅れたり、良否判定に時間を要するなどの欠点があった。
本発明の目的は、被測定物の注目点の数が多くても、それより遥かに少ない合理的な数のランダムな注目点を選定して、精度よく位置合わせができる技術を提供する。及びそれを用いた検査装置を提供する。
上記目的を達成するために、本発明では、画像の重心位置及び数多い注目点から、互いに相関性の少ない遠い位置、つまりランダムな位置にある注目点を選択し、その選択された注目点に着目して画像を回転させる構成とした。
具体的手段として、請求項1の発明は、複数M個の注目体を配した被測定物を測定して得られた測定画像と、前記被測定物についての前記注目体を配したレファレンス画像とを受けて、互いの画像の位置を合わせる画像位置合装置であって、予めレファレンス画像における前記注目体の第1の分布範囲における第1の重心位置を求めるとともに、前記第1の重心位置から第1の分布範囲で最も遠距離にある1番目の位置をP1として、該1番目から「k−1」番目の各位置より最も遠距離のk番目の位置をPkとして、位置Pkをk=1からN(整数、N≪M)の範囲で求められた各位置P1,・・・PN及び前記第1の重心位置を記憶する記憶手段(4)と、前記測定画像における前記注目体の第2の分布範囲における第2の重心位置を求める重心位置算出手段(5a)と、前記第1の重心位置と前記第2の重心位置を同じ位置にして前記測定画像と前記レファレンス画像とを重ねる合成手段(5b)と、重ねられた前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、P2、・・PNとそれらの各位置に対応する測定画像の注目体の各位置Q1、Q2、・・・QNの位置をサーチし、かつ前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、P2、・・PNと前記測定画像の注目体の各位置Q1、Q2、・・・QNとが重なるように前記合成手段に回転させる回転角算出手段(5c)と、を備えた。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回転角算出手段は、重ねられた前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNとそれらの各位置に最も近い測定画像の注目体の各位置との距離L1,L2,・・・、LNを求め、それらの和L=L1+L2+・・・・LNが最小になるように、前記合成手段に回転させるという動作を繰り返すことにより、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、P2、・・PNと前記測定画像の注目体の各位置Q1、Q2、・・・QNとが重なるように前記合成手段に回転させることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、前記回転角算出手段は、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNとそれらの各位置と、前記第1の重心とを結ぶ線を境にして、時計回り又は反時計回りのいずれか一方向の最も近い、前記測定画像の注目体の各位置との距離L1,L2,・・・、LNを求めることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回転角算出手段は、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置とを結ぶ線を半径とする各円周上に存在する前記測定画像の注目体の各位置を求め、次に、前記各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置とを結ぶ線と、前記求められた前記測定画像の前記各円周上の注目体の各位置と前記第1の重心位置とを結ぶ線が成す各角度を求め、求められた該各角度のうち、前記各円周に亘って同一値を示す角度を求めて、該同一値を示す角度だけ、前記合成手段に回転させることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記回転角算出手段は、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置とを結ぶ線を半径とする各円周上に存在する前記測定画像の注目体のうち最も近い注目体の位置を求め、次に、各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置を結ぶ線と、前記求められた前記測定画像の前記各円周上の最も近い注目体の位置と前記第1の重心位置とを結ぶ線とが成す各角度α1、α2、・・・・αNの和J=α1+α2+・・+αNが最小になるよう、前記合成手段に回転させることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1,2,3、4又は5に記載の発明において、前記被測定物についての設計時の前記注目体を配した画像である前記レファレンス画像を受けて、前記レファレンス画像における前記注目体の第1の分布範囲における第1の重心位置を求めるとともに、前記第1の重心位置から第1の分布範囲で最も遠距離にある1番目の位置をP1として、1番目から「k−1」番目の各位置より最も遠距離のk番目の位置をPkとして、位置Pkをk=1からN(整数、N≪M)の範囲で求め、求めた前記第1の重心位置及び各位置P1,・・・PNを前記憶手段(4)に記憶させるランダム位置抽出手段(6)を備えたことを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1,2,3、4、5又は6において、 複数Mは、100を越える個数であって、Nは、20〜30個の間の個数であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項2において、複数Mの注目体を配した被測定物を光学的に測定する測定部(2)と、測定部が出力する測定値を基に少なくとも前記注目体の位置を表す測定画像を形成する画像生成部(3)と、前記測定画像と前記被測定物についての設計時の前記注目体を配した画像である前記レファレンス画像とを受けて、互いの画像の位置を合わせるための請求項1に記載の画像位置合装置(5)と、それらの位置を比較して被測定物の良否判定を行う判定手段を備えた。
請求項1〜6に記載の発明は、画像の重心及び数多い注目体から、互いに相関性の少ないランダムな位置にある注目体を選択しているので、注目体の集合の外側の注目体から集合の内部にある注目体がランダムに選択された端子位置で位置合わせを行うので、規則性のある注目体であっても精度よく位置も合わせ可能であり、位置合わせの対象である注目体の数の大小に関わらず、少ない数の選択された注目点によって位置合わせが可能なので、容易に位置合わせができる。
請求項7に記載の発明によれば、精度の良い良否判定の位置合わせ箇所が多くなった場合でも一部箇所について位置合わせすれば、全体として精度良く合わせることができる。
請求項8によれば、位置合わせが容易になった分、判定スピードが速くなった。
本発明の実施形態を、図を用いて説明する。図1は本発明の画像位置合装置を測定部と組み合わせた検査装置としての実施形態の機能構成を示す図である。図2は、注目体としてのICの端子の設計画像からランダムな端子を抽出する処理を説明するための図である。図3は、設計画像の一例を示す図である。図4は、測定画像と設計画像とを重ね合わせを説明するための図である。図5は、重ね合わせの他の例を説明するための図である。図6は、測定画像と設計画像とを重ね合わせの実施例を説明するための図である。
図1は、電子機器、例えば、デジタルカメラ、携帯電話機等の小型、高機能な電子機器に、自動搭載される直前における電子部品のリード端子形状の検査を行う検査機器に本発明にかかる画像位置合部(装置)を用いた実施形態を示す。電子部品としては、IC(集積回路)が多く、そのパッケージは、リード形の端子QFP(Quad Flat Package)やボール形端子のCSP(Chip Scale Package)等が適用できる。
図1の被測定物1は、上記の電子部品が適用される。そして、上記注目体は電子部品の端子に適用される(図3の10a、図4の11aを参照)。
[測定の構成]
図1で測定部2は、斜めの所定角度で相対的に走査される被測定物1に光ビームを照射するレーザ光源と被測定物1からの反射光を被測定物1の変位に応じて受光する受光素子を含む変位センサーを有し、この変位センサーによって三角測量して被測定物1の表面の変位を測定して出力する。走査制御部7は、そのとき設計情報記憶部4からの被測定物1の設計時の配置・構造図等を基に、被測定物1を変位センサーの照射位置を走査させることにより、被測定物1全体の変位を測定させる。具体的な例では、自動搭載機のノズルにより吸着して搬送されてきた被測定物1としての電子部品を搭載前に変位センサーの照射位置を通過させることにより走査する。そして、結果としては電子部品の端子の配列及びその姿勢を含む状態が、搭載するのに妥当かどうかを検査する。
図1で変位の測定対象としているのは、被測定物1の端子である。画像処理部3は、測定部2から出力される変位データを2値化し、2値化されたデータから端子の位置を表した測定画像11を形成する。
その被測定物1を測定したときに、画像処理部3が生成して出力する測定画像11の例を図4に示す。これに対し、被測定物1の端子の設計時点の設計画像10は、予め設計情報記憶部4に記憶されているが、その設計画像10の例を図3(設計時端子10aを参照)に示す。なお、いずれも、被測定物1の端子に注目した模擬的図で表している。
[ランダム位置の抽出]
一方、ランダム位置抽出部6は、予め検査に必要とされる端子についての設計画像10を受けて、設計画像中の端子群の中からランダムな位置の端子を抽出する。そのアルゴリズム例を、図2を基に説明する。図2(A)は、134個の端子からランダムに24個の端子を抽出した例で、図2(B)は、1202個の端子から24個の端子を抽出した例である。いずれも抽出する手法は、同じであり、図2(A)で下記の(a)及び(b)の通に行う。
(a)設計画像10の134個の端子のエリアにおける重心位置を算出する。つまり、134個の端子の座標位置の分布の重心位置10bである。例えば、134個の端子の座標位置の平均値を示す座標位置を設計重心位置10bとする。或いは、分布が対称形を成す場合は、その中心位置を設計重心位置10bとしても良い。
(b)設計重心位置10aより最も遠い位置の端子位置を位置番号P1とし、次に設計重心位置10bと位置番号P1より最も遠い位置の端子位置を位置番号P2と、次に設計重心位置10bと、位置番号P1及び位置番号P2より最も遠い端子位置をP3とし、これを続けて端子の位置番号P24個迄求め、抽出する。図2(A)の数値は、抽出された端子の位置番号kを示し、それを結んだ線は、求めた経路を示している。そして、これらの位置を設計情報記憶部4に記憶させる。
つまり、ランダム位置抽出部6は、設計画像10における134個の端子の分布範囲における重心位置を求めるとともに、その重心位置から分布範囲で最も遠距離にある1番目の位置をP1として、k番目に、1番目から「k−1」番目の各位置より最も遠い距離の位置をPkとして、位置Pkをk=1からN(整数、N≪M)の範囲で求め、求めた設計重心位置10b及び各位置P1,・・・PNを設計情報記憶部4に記憶させる。上記図2(A)の例では、N=24,M=134である。
なお、図2(A)の134個の端子でも図2(B)の1202個の端子でも、抽出端子数が24個としたのは、後記の図6における実施例の説明でも分かるように、2つの画像の位置合わせには、統計的にランダムな端子数24個であれば、精度よく合わせることができるためである。精度によって、抽出する端子数は、20から30個の範囲で選ぶと良い。
また、ランダム位置抽出部6は、既に抽出した端子位置から最も遠い位置の端子位置を、順に抽出するため、最も外側から順に、かつランダムに選択されることを特徴としている。このため、位置合わせをする上では、端子位置が対称であっても位置合わせが容易になる。
[画像の位置合わせ]
以下の説明は、簡単のため模擬的な端子位置を示した図3,図4及び図5で説明する。図3(A)が設計画像10であり、その中の端子からランダム位置抽出部6によって抽出された端子の配置を示す画像が図3(B)の抽出設計画像10xである。抽出設計画像10xは、設計情報記憶部4に記憶されているものとして説明する。
なお、2つ画像の位置合わせをするには、縮尺が問題になることがあるが、この実施形態では、測定画像11の縮尺は、測定部2又は画像処理部3で調整可能であり、予め既知の設計画像10の縮尺に合わせられている。
画像位置合部5は、画像処理部から測定画像11を受けて、重心位置算出手段5aにより、測定画像11における端子の分布範囲における測定重心位置11bを求める。測定重心位置11bの求め方は、設計画像10と同じである。
合成手段5bは、同一座標系で、図4に示すように測定画像11の測定重心位置11bと抽出設計画像10xと設計画像中心位置10bとを一致させて重ねる。そして、合成手段5bは、回転角算出手段5cからの指示がある度に、繰り返し、いずれか一方の画像を回転させる。
回転角算出手段5cは、次の(イ)、(ロ)又は(ハ)等のいずれかの方法で、抽出設計画像10x又は測定画像11の回転量を求めて、合成手段5bに回転させる。
(イ)回転角算出手段5cが、重ねられた抽出設計画像10xの端子の各位置P1、・・・PNと、それらの各位置に最も近い測定画像11の端子の各位置との距離L1,L2,・・・、LNを求め、それらの和L=L1+L2+・・・・LNが最小になるように、合成手段5bに回転させる。この動作を繰り返すことにより、抽出設計画像10xの各端子位置のP1、P2、・・PNと測定画像の各端子位置Q1、Q2、・・・QNとが重なるように前記合成手段に回転させることで、位置を一致させることができる。
この場合、回転方向は、和Lが例えば、時計方向周り方向の大きさを正として求めているのであれば、それに応じて和Lが正の場合は反時計回りに、負の場合は時計回りに回転させる。回転量は、予め所定量だけ回転させて、徐々に、収束するように少なく回転するようにするようにしても良い。一例えば、合成手段5bが最初に上記のように互いの重心位置を合わせて双方を合成した時点で、ある程度の双方のずれ量(上記和Lに相当)や方向が見込めるので、予想される最大のずれ位置から、例えば、1度づつ回転させて、次に双方の位置が一致した点(和L=0)を越えたときは、さらにその近傍を0.1度づつ回転させて一致点を求めることもできる。
また、抽出設計画像10xの端子の各位置P1、・・・PNと、それらの各位置に最も近い測定画像11の端子の各位置との距離L1,L2,・・・、LNを求めるときに、抽出設計画像10xの端子の各位置P1、・・・PNから設計重心位置とを結ぶ線を境にして、時計回り又は反時計回りのいずれか一方向の最も近い、測定画像の端子位置との距離L1,L2,・・・、LNを求めるようにすることもできる。
なお、回転角算出手段5cは、上記和Lが最小になるように制御するものであって、最小点になった時点で、必ずしも和Lが0にならなくともそこで、位置合わせができたものとして終了する。つまり、実装直前の被測定物1の端子の配列が測定した結果、ズレて検出され、端子が曲がって検出され、或いは姿勢が斜めになって検出される等の、欠陥がある場合に、設計画像10から抽出された端子にその欠陥端子に相当する端子が含まれていれば、0になることはないからである。
(ロ)回転角算出手段5cは、抽出設計画像10xの端子位置P1、・・・PNと設計重心位置とを結ぶ線を半径とする各円周上に存在する測定画像11の各端子位置を求め、次に、各位置P1、・・・PNと設計重心位置とを結ぶ線と、求められた測定画像11の各円周上の注目体の各位置と設計重心位置とを結ぶ線が成す各角度を求め、求められた該各角度のうち、前記各円周に亘って同一値を示す角度を求めて、該同一値を示す角度だけ、前記合成手段に回転させる構成としても良い。この様子を示したのが図5である。図5の各三角形の設計重心位置における頂角が、その同一の回転量を示す。各三角形は、理論的には、相似になるからである。
上記動作で「同一値の角度」を検索するのが困難であるときは、次のような試行錯誤の過程を経て行うようにしても良い。つまり、回転角算出手段5cは、抽出設計画像10xの端子位置P1、・・・PNと設計重心位置とを結ぶ線を半径とする各円周上に存在する測定画像11の端子のうち最も近い端子位置を求め、次に、各位置P1、・・・PNと設計重心位置を結ぶ線と、求められた測定画像11の各円周上の最も近い端子の位置と前記第1の重心位置とを結ぶ線とが成す各角度α1、α2、・・・・αNの和J=α1+α2+・・+αNが最小になるように構成しても良い。これは、上記(イ)をほぼ角度で表した方法でもある。
(ハ)図5に示す三角形は、いわば、現状位置での抽出設計画像10xと測定画像11の相関を示す図でもある。したがって、回転角算出手段5cは、双方の画像の相関値を求め、それが1になるように合成手段5bを制御する構成であっても良い。
上記のように、抽出設計画像10xと測定画像11の位置合わせができたところで、合成手段5bは、抽出設計画像10xの代わりに設計画像10を差し替えることにより、設計画像10と測定画像11の位置合わせができる。なお、抽出設計画像10と測定画像11との位置合わせを、最初から、抽出設計画像10xの端子に着目した形で位置合わせをしても良い。
[位置合わせの実施例]
図6は、上記(イ)による端子数1202個の画像についての実施結果である。横軸が角度で0度が一致点。縦軸がズレ量を表し、上記の和Lに相当する。図6で点線部分が、角度を1度づつ回転させて実施した結果で、角度が0度周辺の実線は、角度を0.1度ずつ回転させた結果である。なお、測定画像としては、端子の配列が問題ない画像をモデルとして実施した結果である。
[検査装置]
判定手段8は、重ね合わせた測定画像11の端子と設計画像10の端子との間に位置ずれが許容値以上であれば、位置ズレが大という判定結果を出力する。検査装置としては、非特許文献1に記載のように、その他の多くの或いはトータルした判定結果を出力するが、少なくとも本発明の位置合わせを利用した部分に関しては、位置ズレの判定結果を出す。上記したように具体的には、自動搭載機のノズルにより吸着した被測定物1としての電子部品を搭載前に変位センサーの照射位置を通過させることで検査するので、そのノズルによる吸着の仕方では、測定画像が斜めになる可能性もあり、そのような場合も含めて判定され、検査される。
上記構成において、画像処理部3、画像位置合部5、ランダム位置抽出部6、及び判定部8は、上記動作を記載したプログラムを記憶するメモリ、及びそれを実行するCPUで構成することができる。
本発明の画像位置合装置を測定部と組み合わせた検査装置としての実施形態の機能構成を示す図である。 ICの端子の設計画像からランダムな端子を抽出する処理を説明するための図である。 設計画像の一例を示す図である。 測定画像と設計画像とを重ね合わせを説明するための図である。 重ね合わせの他の例を説明するための図である。 測定画像と設計画像とを重ね合わせた実施例を説明するための図である。
符号の説明
1 被測定物、 2 測定部、 3 画像処理部、 4 設計情報記憶部、
5 画像位置合部、 5a 重心位置算出手段、 5b 合成手段、
6 ランダム位置抽出部、 7 走査制御部、
10 設計画像、 10a 設計時端子、 10b 設計重心位置、
10x 選択された設計時端子だけを表した抽出設計画像
11 測定画像、 11a 測定時端子、 11b 測定重心位置

Claims (8)

  1. 複数M個の注目体を配した被測定物を測定して得られた測定画像と、前記被測定物についての前記注目体を配したレファレンス画像とを受けて、互いの画像の位置を合わせる画像位置合装置であって、
    予めレファレンス画像における前記注目体の第1の分布範囲における第1の重心位置を求めるとともに、前記第1の重心位置から第1の分布範囲で最も遠距離にある1番目の位置をP1として、該1番目から「k−1」番目の各位置より最も遠距離のk番目の位置をPkとして、位置Pkをk=1からN(整数、N≪M)の範囲で求められた各位置P1,・・・PN及び前記第1の重心位置を記憶する記憶手段(4)と、
    前記測定画像における前記注目体の第2の分布範囲における第2の重心位置を求める重心位置算出手段(5a)と、
    前記第1の重心位置と前記第2の重心位置を同じ位置にして前記測定画像と前記レファレンス画像とを重ねる合成手段(5b)と、
    重ねられた前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、P2、・・PNとそれらの各位置に対応する測定画像の注目体の各位置Q1、Q2、・・・QNの位置をサーチし、かつ前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、P2、・・PNと前記測定画像の注目体の各位置Q1、Q2、・・・QNとが重なるように前記合成手段に回転させる回転角算出手段(5c)と、を備えたことを特徴とする画像位置合装置。
  2. 前記回転角算出手段は、重ねられた前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNとそれらの各位置に最も近い測定画像の注目体の各位置との距離L1,L2,・・・、LNを求め、それらの和L=L1+L2+・・・・LNが最小になるように、前記合成手段に回転させるという動作を繰り返すことにより、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、P2、・・PNと前記測定画像の注目体の各位置Q1、Q2、・・・QNとが重なるように前記合成手段に回転させることを特徴とする請求項1に記載の画像位置合装置。
  3. 前記回転角算出手段は、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNとそれらの各位置と、前記第1の重心とを結ぶ線を境にして、時計回り又は反時計回りのいずれか一方向の最も近い、前記測定画像の注目体の各位置との距離L1,L2,・・・、LNを求めることを特徴とする請求項2に記載の画像位置合装置。
  4. 前記回転角算出手段は、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置とを結ぶ線を半径とする各円周上に存在する前記測定画像の注目体の各位置を求め、次に、前記各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置とを結ぶ線と、前記求められた前記測定画像の前記各円周上の注目体の各位置と前記第1の重心位置とを結ぶ線が成す各角度を求め、求められた該各角度のうち、前記各円周に亘って同一値を示す角度を求めて、該同一値を示す角度だけ、前記合成手段に回転させることを特徴とする請求項1に記載の画像位置合装置。
  5. 前記回転角算出手段は、前記レファレンス画像の注目体の各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置とを結ぶ線を半径とする各円周上に存在する前記測定画像の注目体のうち最も近い注目体の位置を求め、次に、各位置P1、・・・PNと前記第1の重心位置を結ぶ線と、前記求められた前記測定画像の前記各円周上の最も近い注目体の位置と前記第1の重心位置とを結ぶ線とが成す各角度α1、α2、・・・・αNの和J=α1+α2+・・+αNが最小になるよう、前記合成手段に回転させることを特徴とする請求項1に記載の画像位置合装置。
  6. 前記被測定物についての設計時の前記注目体を配した画像である前記レファレンス画像を受けて、前記レファレンス画像における前記注目体の第1の分布範囲における第1の重心位置を求めるとともに、前記第1の重心位置から第1の分布範囲で最も遠距離にある1番目の位置をP1として、1番目から「k−1」番目の各位置より最も遠距離のk番目の位置をPkとして、位置Pkをk=1からN(整数、N≪M)の範囲で求め、求めた前記第1の重心位置及び各位置P1,・・・PNを前記憶手段(4)に記憶させるランダム位置抽出手段(6)を備えたことを特徴とする請求項1,2,3,4又は5に記載の画像位置合装置。
  7. 複数Mは、100を越える個数であって、Nは、20〜30個の間の個数であることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6に記載の画像位置合装置。
  8. 複数Mの注目体を配した被測定物を光学的に測定する測定部(2)と、測定部が出力する測定値を基に少なくとも前記注目体の位置を表す測定画像を形成する画像生成部(3)と、前記測定画像と前記被測定物についての設計時の前記注目体を配した画像である前記レファレンス画像とを受けて、互いの画像の位置を合わせるための請求項1に記載の画像位置合装置(5)と、それらの位置を比較して被測定物の良否判定を行う判定手段を備えた検査装置。
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