JP4480899B2 - パルス圧縮で自由ピストン内燃機関を動作させる方法 - Google Patents

パルス圧縮で自由ピストン内燃機関を動作させる方法 Download PDF

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    • F02B71/00Free-piston engines; Engines without rotary main shaft
    • F02B71/04Adaptations of such engines for special use; Combinations of such engines with apparatus driven thereby
    • F02B71/045Adaptations of such engines for special use; Combinations of such engines with apparatus driven thereby with hydrostatic transmission

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、自由ピストン内燃機関、より詳しくは、液圧パワー出力を有する自由ピストン内燃機関を動作させる方法に関する。
【0002】
(背景技術)
内燃機関は典型的に、複数の燃焼シリンダ内に配置された複数の対応するピストンを含む。各ピストンは、ピストンロッドの一端に旋回可能に連結され、次いで、ピストンロッドの他端において共通のクランクシャフトに旋回可能に連結されている。上死点(TDC)位置と下死点(BDC)位置との間での各ピストンの相対的軸方向変位は、各ピストンが連結されているクランクシャフトのクランクアームの角度方向で決定される。
【0003】
自由ピストン内燃機関も同じように、複数の燃焼シリンダ内に往復運動するように配置された複数の対応するピストンを含む。但し、これらのピストンは、クランクシャフトの使用を通じて相互に連結されていない。むしろ、各ピストンは典型的には、ある種の作業出力を提供するために使用されるプランジャロッドと固く連結されている。液圧出力を伴う自由ピストンエンジンにおいては、プランジャは、特定の用途に使用され得る作動液をポンプ供給するために使用されている。典型的には、燃焼シリンダを画成するハウジングが、プランジャが内部に配置される液圧シリンダおよび燃焼シリンダと液圧シリンダとの間の中間圧縮シリンダも画成する。燃焼シリンダが最大の内径を有し、圧縮シリンダは、燃焼シリンダよりも小さい内径を有し、さらに液圧シリンダは、圧縮シリンダよりもさらに小さい内径を有する。圧縮ヘッドはピストンヘッドとプランジャヘッドとの間の場所でプランジャに取り付けられて支持されており、圧縮シリンダの内径よりも僅かに小さい外径を有する。液圧シリンダと流体接続されている高圧液圧アキュムレータは、自由ピストンエンジンの動作中のプランジャの往復運動を通じて加圧される。補助液圧アキュムレータは、圧縮シリンダ内のエリアと選択的に相互接続されて、比較的高い軸方向圧力を圧縮ヘッドに対して加え、それによってピストンヘッドを上死点位置に向かって移動させる。
【0004】
上述のような液圧パワー出力を備えた自由ピストンエンジンにおいて、プランジャを支持する液圧シリンダ内の圧力チャンバは、ピストンヘッドがリターン行程中に下死点位置に向かって移動するとき、高圧液圧アキュムレータのみに接続される。圧縮行程中には、低圧液圧アキュムレータのみが、プランジャを支持する液圧シリンダ内の圧力チャンバに接続される。圧縮シリンダ内の高圧作動液は、ピストンヘッドを上死点位置に向かって移動するように作用し、且つ、プランジャヘッドの断面積は比較的小さく、故に大きな付加的軸方向の力をプランジャに比例的で意味ありげには加えないので、高圧液圧アキュムレータは、高圧液圧アキュムレータ内に先に蓄積されたいかなる圧力の漏れをも回避するべく、圧縮行程中には液圧シリンダ内の圧力チャンバと接続されない。
【0005】
(発明の概要)
本発明は、自由ピストンエンジンを動作させる方法を提供し、ここでは、高圧のパルスが高圧液圧アキュムレータから液圧シリンダに供給され、次いで燃焼チャンバ内で適切な圧縮をもたらすのに十分な運動エネルギーをピストンヘッドに与える。
【0006】
本発明の自由ピストンエンジンを動作させる方法の1つの形態においては、ピストンは、燃焼シリンダ内に往復運動するように配置されたピストンヘッド、液圧シリンダ内に往復運動するように配置されたプランジャヘッド、およびピストンヘッドをプランジャヘッドと相互に連結するプランジャロッドを含む。プランジャヘッドおよび液圧シリンダは、プランジャロッドとほぼ反対のプランジャヘッドの側に可変容積の圧力チャンバを画成する。作動液の供給は、圧縮行程の開始部分で高圧液圧アキュムレータから圧力チャンバ内にパルス化されて、ピストンヘッドを上死点位置に向かって移動させる。次に高圧液圧アキュムレータは、圧力チャンバから結合解除される。低圧液圧アキュムレータは、圧縮行程の残留部分で圧力チャンバに結合され、それによって、ピストンヘッドが上死点位置に向かって移動するにつれ、相対的低圧の作動液が液圧シリンダに流入するのを許容する。
【0007】
本発明の利点は、液圧シリンダ内の圧力チャンバ内の流体圧力が、圧縮行程中にピストンヘッドを上死点位置に移動させることと、リターン行程中に液圧アキュムレータを加圧することとの両方に使用されることである。
【0008】
もう一つの利点は、同一の高圧アキュムレータが、圧縮行程中とリターン行程中との両方に使用され得ることである。
【0009】
さらにもう一つの利点は、圧縮行程中に高圧エネルギーのパルスのみが高圧液圧アキュムレータから供給され、実質的に全てのリターン行程中に、高圧アキュムレータが加圧され、それによって、高圧液圧アキュムレータ内の圧力に正味正利得が得られることである。
【0010】
本発明の上述した特徴および利点、ならびに他の特徴および利点、またそれらを達成する方法がより明瞭となり、本発明は添付の図面に関連して採用される本発明の実施形態に関する以下の説明を参照することによって、良く理解されよう。
【0011】
対応する参照符号は、数図面を通して対応する部品を示すものとする。ここで詳述された事例は、1つの形態での本発明の1つの好適実施形態を例示するものであり、このような事例は、いかなる意味においても本発明の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0012】
(発明の詳細な説明)
さて、図面を参照するに、より詳しくは図1を参照するに、一般に、ハウジング12、ピストン14、および液圧回路16を含む本発明の自由ピストン内燃機関10の1つの実施形態が示されている。
【0013】
ハウジング12は、燃焼シリンダ18、および液圧シリンダ20を含む。ハウジング12はまた、燃焼シリンダ18内の燃焼チャンバ28と連通して配置されている燃焼空気入口22、空気掃気チャネル24、および排気口26を含む。燃焼空気は、ピストン14がBDC位置またはそれに接近すると、燃焼空気入口22および掃気チャネル24を経て燃焼チャンバ28内に運ばれる。選ばれた等級のディーゼル燃料などの適切な燃料が、ピストン14がTDC位置に向かって移動するとき、概略的に示され、参照番号30が付された制御可能な燃料噴射器システムを使用して、燃焼チャンバ28内に噴射される。BDC位置とTDC位置との間のピストン14の行程長は、固定であっても可変とすることもできる。
【0014】
ピストン14は、燃焼シリンダ18内で往復運動するように配置され、TDC位置に向かう圧縮行程中、およびBDC位置に向かうリターン行程中に移動可能である。ピストン14は一般に、プランジャロッド34に取り付けられるピストンヘッド32を含む。ピストンヘッド32は、示された実施形態では、アルミニウムまたはスチールなどの金属材料から形成されているが、摩擦係数、熱膨張率、耐熱性などの適当な物理的特性を有する他の材料から形成することもできる。例えば、ピストンヘッド32は、複合材料またはセラミック材料などの非金属材料で形成することもできる。特に、ピストンヘッド32は、炭素および樹脂母材内にランダム配列、または一方向もしくは多方向に配列される炭素強化繊維を有する炭素−炭素複合材料で形成することができる。
【0015】
ピストンヘッド32は、2つの環状ピストンリング溝36を含み、その中に対応する一対のピストンリング(参照番号を付さず)が配置されて、動作中におけるピストン14のリターン行程時の燃焼生成物のブローバイを防止する。ピストンヘッド32が、比較的低い熱膨張率を有する適当な非金属材料から形成される場合、ピストンリング溝36および関連するピストンリングとが不要となるように、ピストンヘッド32と燃焼シリンダ18の内部表面との間の半径方向動作クリアランスが低減されることが可能となる。ピストンヘッド32は、ピストン14がTDC位置、またはその近くにあるときに、排気口26に近接して存在し、その排気口26を閉じる細長いスカート部38をも含み、それによって燃焼空気入口22を通って入る燃焼空気が排気口26を出ていくのを防止する。
【0016】
プランジャロッド34は、取付ハブ40とボルト42とを使用して、その一端でピストンヘッド32に固く取り付けられている。ボルト42は、取付ハブ40内の穴(参照符号を付さず)を貫通して延在し、プランジャロッド34の端部に形成された対応する穴と螺合されている。取付ハブ40は、ボルト、溶接、および/または接着などを用いた適当な方法で、燃焼チャンバ28と反対のピストンヘッド32側に取り付けられている。プランジャロッド34を包囲し、ハウジング12によって支持されたシール44は、燃焼シリンダ18を液圧シリンダ20から隔絶している。
【0017】
プランジャヘッド46は、ピストンヘッド32と反対のプランジャロッド34の一端に固く取り付けられている。BDC位置とTDC位置との間、およびその逆のピストンヘッド32の往復運動によって、液圧シリンダ20内でのプランジャロッド34およびプランジャヘッド46が対応する往復運動をする。プランジャヘッド46は、プランジャヘッド46と液圧シリンダ20の内部表面との間を効果的にシールし、それらの間の摩擦を低減する複数の連続して隣接するランドおよびバレー48を含む。
【0018】
プランジャヘッド46および液圧シリンダ20は、プランジャロッド34と一般に反対のプランジャヘッド46側に可変容積圧力チャンバ50を画成する。圧力チャンバ50の容積は、液圧シリンダ20内のプランジャヘッド46の長手方向位置によって変化する。流体ポート52および流体ポート54は、可変容積圧力チャンバ50と流体接続されている。プランジャロッド34を包囲する環状空間56は、ハウジング12内の流体ポート58と流体連通して配置されている。流体は、BDC位置に向かうプランジャロッド34およびプランジャヘッド46の運動時に流体ポート58を通って、環状空間56に引き込まれるので、負圧が、可変容積圧力チャンバ50と反対のプランジャヘッド46側に発生しない。環状空間56内のプランジャヘッド46に作用する加圧流体の有効断面積と比べた場合の可変容積圧力チャンバ50内のプランジャヘッド46に作用する加圧流体の有効断面積は、約5:1〜30:1の比率である。示された実施形態において、プランジャヘッド46の両側に作用する有効断面積間の比率は、約20:1である。この比率は、BDC位置に向かうプランジャヘッド46の運動時に環状空間56内での負圧の発生を防止するのに適しており、しかも同時に、プランジャヘッド46がTDC位置に向かって移動する際に自由ピストンエンジン10の効率に実質的に悪影響を及ぼさないことが分かっている。
【0019】
液圧回路16は、液圧シリンダ20と接続され、流体静力学ドライブユニット(図示せず)のような特定用途の負荷への作動液などの加圧流体源を提供する。液圧回路16は、一般に高圧液圧アキュムレータH、低圧液圧アキュムレータL、および以下で詳述されるように、選択された時点で高圧液圧アキュムレータHおよび低圧液圧アキュムレータLを液圧シリンダ20と接続するために使用される適当な弁機構などを含む。
【0020】
より詳しくは、液圧回路16は、液源60からの作動液を受けて最初に高圧液圧アキュムレータHを所望圧力まで充填する。始動モータ62は、液圧ポンプ64を駆動して高圧液圧アキュムレータH内の作動液を加圧する。ポンプ64で送られた作動液は、ポンプ64の入力側のチェック弁66、およびポンプ64の出力側のチェック弁68およびフィルタ70を通って流れる。ポンプ64で生成された圧力は、ライン71と流体ポート58との相互接続を介して環状空間56をも加圧する。リリーフ弁72で、高圧液圧アキュムレータH内の圧力がしきい値限度を上回らないようにする。
【0021】
高圧液圧アキュムレータH内に蓄積される高圧作動液は、流体静力学ドライブユニットのような、特定用途に適した負荷に供給される。高圧液圧アキュムレータH内の高圧は最初にポンプ64を使用して発生され、その後、自由ピストンエンジン10のポンプ作用を利用して発生および維持される。
【0022】
比例弁74は、高圧液圧アキュムレータHと連通して配置された入力を有し、低圧液圧アキュムレータLを充填し、自由ピストンエンジン10の補助的機構装置を駆動する液圧パワー源となる二つの機能を提供する。より詳しくは、比例弁74は、高圧液圧アキュムレータHから液圧モータ(HDM)への高圧作動液の可変制御された流量を提供する。液圧モータHDMは、冷却ファン、同期発電機、およびウォターポンプのようなベルト/プーリ構成を利用する自由ピストンエンジン10の補助的設備を駆動する回転機械的出力シャフトを有する。当然、液圧モータHDMで駆動される補助的設備は一方の用途と他の用途では異なることがある。
【0023】
液圧モータHDMは、低圧液圧アキュムレータLを所望圧力に充填するために使用される低圧ポンプ(LPP)をも駆動する。低圧ポンプLPPは、熱交換器76およびチェック弁78のそれぞれと並列に接続されている液圧出力を有する。熱交換器76を通過する流量が、所望の要求に対して十分な流れを提供するには不十分である場合、チェック弁78の両側の圧力差がチェック弁78を開かせ、それによって作動液が一時的に熱交換器76を迂回して流れることができるようにする。低圧ポンプLPPによって発成されライン80に存在する圧力がしきい値を上回る場合は、チェック弁81が開いて、作動液を液圧モータHDMの入力側に逆流させる。圧力リリーフ弁82は、ライン80内の作動液がしきい値を上回るのを防止する。
【0024】
低圧液圧アキュムレータLは、選択的に、低圧チェック弁(LPC)および低圧シャットオフ弁(LPS)を使用して液圧シリンダ20内の圧力チャンバ50に比較的低圧の作動液を提供する。それに反して、高圧液圧アキュムレータHは、高圧チェック弁(HPC)および高圧パイロット弁(HPP)を使用して液圧シリンダ20内の圧力チャンバ50に高圧作動液を供給する。
【0025】
自由ピストンエンジン10の初期始動段階では、始動モータ62が作動されてポンプ64を駆動し、それによって高圧液圧アキュムレータHを所望圧力まで加圧する。ピストン14は、圧縮行程中の効果的な圧縮を許すべきBDC位置に十分近い位置に存在しない場合があるので、BDC位置にピストン14を手動で戻す手順を経る必要があることがある。すなわち、低圧シャットオフ弁LPSが適当なコントローラを使用して開かれて、液圧プランジャ46の圧力チャンバ50に隣接した側の圧力を最小限に抑える。環状空間56は、高圧液圧アキュムレータHと連通しているので、液圧プランジャ46の両側の圧力差が、図1に示されるように、ピストン14をBDC位置に向かって移動させる。
【0026】
ピストン14が、燃焼チャンバ28内を有効圧縮比にする位置にあるとき、高圧チェック弁HPCを手動で開くべく、高圧パイロット弁HPPがコントローラを利用して作動され、それによって、高圧液圧アキュムレータから圧力チャンバ50内に高圧作動液のパルスを供給する。低圧チェック弁LPCおよび低圧シャットオフ弁LPSの両方共、高圧作動液のパルスが圧力チャンバ50に供給されるときには閉じられる。作動液の高圧パルスは、プランジャヘッド46およびピストンヘッド32をTDC位置に向かって移動させる。プランジャヘッド46の両側の断面積における比較的大きな比率差のため、環状空間56内にある高圧作動液は、TDC位置に向かうプランジャヘッド46およびピストンヘッド32の移動を妨げない。高圧作動液のパルスは、燃焼チャンバ28内で燃焼を起こす運動エネルギーでピストン14を移動させるに足る期間、圧力チャンバ50に加えられる。そのパルスは、継続時間に基いてもよく、または燃焼シリンダ18内でのピストンヘッド32の検出位置に基いても良い。
【0027】
プランジャヘッド46がTDC位置に向かって移動すると、圧力チャンバ50の容積が増大する。容積が増大すると、次に、圧力チャンバ50内の圧力が減少し、それが高圧チェック弁HPCを閉じさせ、低圧チェック弁LPCを開かせる。低圧液圧アキュムレータL内にある比較的低圧の作動液は、プランジャヘッド46がTDC位置に向かって移動するにつれ圧力チャンバ50内の容積を満たす。圧縮行程の始めの部分に(例えば、行程長の60%の間)に高圧液圧アキュムレータHからの圧力パルスのみを利用し、続いて低圧液圧アキュムレータLからの低圧作動液で圧力チャンバ50を満たすことによって、高圧液圧アキュムレータH内の圧力の正味利得が達成される。
【0028】
空気掃気チャネル24および燃料噴射器30を介して燃焼空気および燃料のそれぞれを燃焼チャンバ28内に正しく充填することによって、正規の燃焼がTDC位置、またはその近くにおいて燃焼チャンバ28内で起こる。ピストン14が、燃焼後にBDC位置に向かって移動すると、圧力チャンバ50内で容積が減少し、圧力が増大する。圧力が増大すると、低圧チェック弁LPCを閉じさせ、高圧チェック弁HPCを開かせる。リターン行程中に高圧チェック弁を通して強制的に送られる高圧作動液は、高圧液圧アキュムレータHと連通しており、高圧液圧アキュムレータH内の圧力の正味正利得となる。
【0029】
図2は、図1に示された実施形態と実質的に同じである燃焼シリンダおよびピストン構成を含む本発明の自由ピストン内燃機関90の他の実施形態を例示する。自由ピストンエンジン90の液圧回路92は、図1で示された液圧回路16の実施形態と同じである多数の液圧部品をも含む。液圧回路92は、主に、液圧回路92がミニサーボ主スプール(MSS)およびミニサーボパイロット(MSP)を備えたミニサーボ弁94を含むことで、液圧回路16とは異なる。ミニサーボ主スプールMSSは、自由ピストンエンジン90の動作中に選択された時点で制御可能に作動されて、図1で示された実施形態に関して上述したやり方と同じように、高圧液圧アキュムレータHからの高圧作動液の高圧パルスをもたらす。ミニサーボパイロットMSPは、制御可能に作動されて、ミニサーボ主スプールMSSを制御可能に作動させるのに必要な圧力を供給する。高圧作動液のパルスは、時間またはピストン14の検出位置のいずれかによる継続時間だけ圧力チャンバ50に供給される。圧力チャンバ50内の容積が増大すると、その圧力は呼応して減少し、低圧チェック弁LPCの開口となる。低圧液圧アキュムレータLからの低圧作動液は、ゆえに、ピストン14の圧縮行程中に圧力チャンバ50に流入する。燃焼後およびピストン14のリターン行程中に、圧力チャンバ50内の圧力は増大し、それによって低圧チェック弁LPC閉じさせ、高圧チェック弁HPCを開かせる。ピストン14のリターン行程中に圧力チャンバ50内に生じた高圧作動液は、高圧チェック弁HPCを通して高圧液圧アキュムレータH内にポンプ供給され、それによって高圧液圧アキュムレータH内の圧力に正味正利得が得られる。
【0030】
さて、図3を参照するに、本発明の自由ピストンエンジン100のさらにもう一つの実施形態が示されている。再び、燃焼シリンダ18およびピストン14の配列は、図1および2で示された自由ピストンエンジン10、90の実施形態と実質的に同じである。液圧回路102も同じように、図1および2で示された液圧回路16、92の実施形態と同じである多数の液圧部品を含む。但し、液圧回路102は、2つのパイロット作動チェック弁104、106を含む。パイロット作動チェック弁104は、図1で示された実施形態を参照して上述した高圧チェック弁HPCおよび高圧パイロット弁HPPと同じように作動する高圧チェック弁(HPC)および高圧パイロット弁(HPP)を含む。パイロット作動チェック弁106は、高圧チェック弁104と同じように働く低圧チェック弁(LPC)および低圧パイロット弁(LPP)を含む。低圧パイロット弁LPPの入力側は、ライン108を経て高圧液圧アキュムレータH内の高圧作動液と接続されている。低圧パイロット弁LPPは、低圧チェック弁LPCを開口するに足る加圧された作動液のパルスを低圧チェック弁LPCに供給するようにコントローラを利用して制御可能に作動することができる。
【0031】
使用中、高圧作動液のパルスは、燃焼させるのに十分な運動エネルギーでピストン14をTDC位置に向かって移動させるようにパイロット作動チェック弁104を使用して圧力チャンバ50に供給され得る。高圧パイロット弁HPPは、時間間隔、またはピストン14の検出された位置により、作動停止され、それによって高圧チェック弁HPCが閉じるようにする。プランジャヘッド46がTDC位置に移動すると、圧力チャンバ50内の圧力が減少し、低圧チェック弁LPCが開く。低圧作動液は、このようにして、圧力チャンバ50内の容積を満たすと共に、圧力チャンバ50内の容積が膨張する。燃焼後、ピストン14は、圧力チャンバ50内の圧力を増大させるBDC位置に向かって移動する。圧力が増大すると、低圧チェック弁LPCを閉じさせ、高圧チェック弁を開かせる。液圧シリンダ20内のプランジャヘッド46のポンプ作用によって発生された高圧作動液は、高圧液圧アキュムレータH内に流入し、高圧液圧アキュムレータH内の圧力の正味正利得となる。センサ(概略的に示され、Sに位置決めされた)は、BDC位置に近いピストン14を検出する。圧縮行程をもたらすための高圧パルスは、センサの起動信号により時期設定される。
【0032】
図3で示された自由ピストンエンジン100の実施形態を使用して手動リターン作業を行うために、高圧作動液が高圧液圧アキュムレータHから環状空間56内に供給される。低圧パイロット弁LPPは、低圧チェック弁LPCを開かせるように制御可能に作動される。プランジャヘッド46の両側の圧力差は、ピストン14をBDC位置に向かって移動させる。ピストン14が、燃焼チャンバ28内での燃焼をもたらすのに有効な圧縮比を提供する位置にあるとき、作動液の高圧パルスが、パイロット作動チェック弁104を使用して圧力チャンバ50内に送られて、ピストン14の圧縮行程を開始する。
【0033】
図1〜3に示され、上述された実施形態において、ピストン14は、一体的に形成されているプランジャヘッド46を有するプランジャロッド34を含む。但し、プランジャヘッド46はプランジャロッド34と別体で、それに取り付けられてもよい。
【0034】
さて、図4および5を参照するに、図1〜3に示された自由ピストンエンジン10を始動し、動作させる本発明の方法をさらに詳細に説明する。自由ピストンエンジン10を始動および動作させる方法が示され、特に、図1に示された液圧回路16参照して詳述される。しかしながら、自由ピストンエンジン10を始動(図4)し、自由ピストンエンジン10を動作(図5)させる方法は、当業者には容易に理解される僅かな改造で液圧回路92と102と共に容易に使用できる。
【0035】
さて、図4を参照するに、自由ピストンエンジン10を始動する方法は、着火キーをONにすることから始まる(ブロック110)。高圧液圧アキュムレータH内の圧力HPが、圧力が自由ピストンエンジン10を着火させるほど十分に高いか否かを判定するために検出される(判定ブロック112)。圧力HPが最小圧力HPmin未満である場合には、始動モータMが起動されてポンプ64を駆動し、それによって、高圧液圧アキュムレータHを加圧する(ブロック114)。高圧液圧アキュムレータH内の圧力HPがHPminで示された自由ピストンエンジン10を着火させる最小圧力よりも大きくなるまで、制御はブロック110、112および114を循環する(ライン116)。判定ボックス118において、高圧液圧アキュムレータH内の圧力の値が、最大しきい圧力値HPsetとも比較される。圧力HPが最大しきい値HPsetよりも大きい場合、判定ブロック118の結果がNOとなり、制御は判定ブロック112に戻る。他方、圧力HPが最大しきい圧力HPset未満である場合、高圧液圧アキュムレータH内の圧力は条件を満たし、低圧液圧アキュムレータL内の圧力LPが検出される。低圧液圧アキュムレータL内の圧力LPが最小しきい圧力LPmin以下で且つ最大しきい圧力LPset未満である場合、補助液圧モータAHM(図1ではHDM1で示された)が検出された速度に基づいて調節される(ブロック120)。他方、検出された圧力LPが最小しきい圧力LPminよりも大きく且つ最大しきい圧力LPset未満である場合(ライン124)、ピストン14がBDC位置またはその近くにあることを示すべくセンサSが作動されたかどうかについての問い合わせが行われる(判定ブロック126)。判定ブロック126の結果がYESである場合(ライン128)、高圧液圧アキュムレータHおよび低圧液圧アキュムレータL内の圧力が許容可能範囲にあり、ピストン14が自由ピストンエンジン10を着火できる位置にある(ブロック130)。他方、センサSが作動されていない場合、ピストン14は、自由ピストンエンジン10を着火できるほど十分にBDC位置に接近していない(ライン132)。ピストン14の手動リターン作業が、次に、先に詳述されたように、ピストン14をBDC位置に移動させるために低圧シャットオフ弁LPSを開き、環状空間56に高圧作動液を加えることによって行われる(ブロック134)。この手動リターン作業後、自由ピストンエンジン10は、着火できる準備が整う(ブロック130)。
【0036】
さて、図5を参照するに、通常動作中の自由ピストンエンジン10を動作させる方法が詳述される。エンジン始動シーケンスが完了し、自由ピストンエンジン10の着火準備完了後(ブロック136)、高圧液圧アキュムレータH内の高圧作動液HPの圧力および温度がチェックされる(ブロック138)。圧力チャンバ50内に噴射される高圧作動液HPパルスのパルス幅だけでなく、燃料噴射器30を使用して燃焼チャンバ28内に噴射される燃料パルスとの両方のパルス幅が、自由ピストンエンジン10内に所望の圧縮比をもたらし、自由ピストンエンジン10から仕事を出力させるように決定される(ブロック140)。次に変数TIMEはゼロに設定され(ブロック142)、高圧チェック弁HPCが高圧パイロット弁HPPを使用して開かれて、高圧液圧アキュムレータHを圧力チャンバ50と接続する(ブロック144)。変数TIMEが、ブロック140で決定された高圧パルス幅時間HPpulよりも大きくなるかまたはそれに等しくなるまで待機状態となる(判定ブロック146およびライン148)。
【0037】
高圧パルスが圧力チャンバ50内に噴射された後(ライン150)、高圧チェック弁HPCの作動が停止され、圧力チャンバ50は、高圧液圧アキュムレータHとの結合から解除される(ブロック152)。
【0038】
ブロック154および156、判定ブロック158およびリターンライン160は、燃焼チャンバ28内に燃料を噴射するために使用される燃料噴射タイミングシーケンスに対応する。ブロック154において、周知のタイマー回路または同等のものを使用して尚も連続的に増加されている変数TIMEが変数InjStartと比較されて、燃料が燃料噴射器30を用いて燃焼チャンバ28内に噴射される時点を決定する。変数TIMEは、高圧パルスを噴射する前の圧縮行程の開始時にゼロに初期設定されたので、変数InjStartは、燃料を燃焼チャンバ28内に噴射するのにピストン14が適切な場所に在るべき時点に対応する。変数InjStartは、経験的にまたは理論的に決定されても良く、好ましくは、示された実施形態においては特定的に構成された自由ピストンエンジンに対して経験的に決定される。変数TIMEが変数InjStartに等しくなる、またはそれよりも僅かに大きくなった後、燃料噴射器30が作動されて所定量の燃料が燃焼チャンバ28内に噴射される(ブロック156)。変数TIMEは、次に、燃料噴射器30の作動が停止され圧縮行程の開始に対する時点に対応する変数InjEndと比較される。変数TIMEが変数InjEndよりも大きくないまたは等しい場合(ライン160)、待機状態となり、その間、燃料噴射器30が開いたまま保持され、制御はブロック154に戻る。他方、変数TIMEが変数InjEndに等しい、またはそれよりも僅かでも大きくなると(ライン162)、燃料噴射器30の作動が停止される(ブロック164)。
【0039】
ピストン14がTDC位置を通過し、BDC位置に向かってリターン行程を開始すると、圧力チャンバ50内の圧力が増大し始め、圧力の増大の結果、低圧チェック弁LPCが閉じ、高圧チェック弁HPCが開く(ブロック168)。高圧チェック弁HPCが開いた後、高圧パイロット弁HPPが開かれて(ブロック170)、高圧チェック弁HPCを開状態に維持する。高圧パイロット弁HPPが開かれる時点は、尚も増加している変数TIMEの値に基づき、高圧チェック弁HPCがすでに開いていることを確実にするために僅かな遅延期間を有して選択される。
【0040】
判定ブロック172および174、およびライン176は、燃焼が自由ピストンエンジン10の燃焼チャンバ28内で起こっていることを確実にするために生じる待機状態に対応する。燃焼が起こらない場合、自由ピストンエンジン10内に入力されたエネルギーは、ピストンセンサSを作動させるBDC位置またはその近くの場所にピストン14を戻させるのには不十分である(ブロック172)。センサSが作動されなかった場合には(ライン178)、尚も増加している変数TIMEが、ミスファイヤが起こったことを示す所定のしきい値に対応する変数Tmisと比較される(ブロック174)。センサSがまだ作動されず、変数TIMEも、ミスファイヤが起こったことを示していない場合(ライン176)、制御は判定ブロック158に戻り、待機状態が再び現れる。他方、センサSが作動されておらず、変数TIMEがミスファイヤを示している場合(ライン180)、制御は、ミスファイヤ処理手順に進む、これは図6を参照して以下に詳述される(ブロック182)。
【0041】
燃焼が燃焼チャンバ28内で起こり、センサSが所定時間内に作動される場合(ライン184)、ピストン14はBDC位置またはその近くにある。変数バウンス時間BTはゼロに設定され(ブロック186)、待機状態が、判定ブロック188、ブロック190、およびリターンライン192で起こる。この待機状態は、ピストン14がBDC位置に向かって移動するときにセンサSが最初にハイになり、続いてピストン14がTDC位置に向かって跳ね返るときにセンサSがローとなるときの期間に対応する。センサSがハイとなった後(判定ブロック172)、変数バウンス時間BTはゼロに設定される(ブロック186)。次いで、センサSをローにさせるほど十分な距離、ピストン14がTDC位置に向かって跳ね返ったか否かについての判定が行われる(判定ブロック188)。センサSが尚もハイである場合、変数BTは、1だけ増加され、制御は、ライン192を経て判定ブロック188の入力側に戻る。
【0042】
センサSがローとなり、ピストン14がセンサSの設置場所に対応する所定距離、TDC位置に向かって跳ね返っていることを示すと(ライン194)、変数BTの値が、燃料は増大または減少される必要があるかを判定するために検査される(ブロック196)。より詳しくは、センサSが始めにハイとなり、続いてローとなるときとの間の時間は、ピストン14がセンサSを通過する距離に対応する。より大量の燃料が燃焼チャンバ28内で燃焼される場合、ピストン14は、センサSをさらに過ぎて、TDC位置からさらに離れた位置にあるBDC位置に向かって移動する。その結果、センサSがハイとなるときと、続いてローとなるときとの間の時間は、より大きくなる。他方、もっと少量の燃料が燃焼チャンバ28内で燃焼される場合、ピストン14は、センサSを過ぎて、TDC位置により近いBDC位置に向かってより小距離を移動する。その結果、センサSがハイとなるときと、続いてローとなるときとの間の時間はより小さくなる。
【0043】
上記から、変数バウンス時間BTの値で表される、センサSがハイとなるときと続いてローとなるときとの間の時間は、燃焼チャンバ28内の燃焼過程中に必要である燃料量の近似値として利用できることが理解されよう。変数BTの値がしきい値BTsetよりも大きい場合には、次の圧縮行程中に燃焼チャンバ28内に噴射される燃料量が予め設定された量だけ減らされる。逆に、変数BTの値がBTsetのしきい値未満である場合には、次の圧縮行程中に燃焼チャンバ28内に噴射される燃料量が予め設定された量だけ増やされる。変数BTの値をしきい値BTsetと比較し、燃料を増加または低減することによって、自由ピストンエンジン10の最大効率に相当する最適充填量の燃料が各サイクル中に燃焼チャンバ28内に充填される。
【0044】
次の圧縮行程中に燃焼チャンバ28内に充填されるべき量の燃料が決定された後に、制御は、ライン198を経てブロック136に戻る。自由ピストンエンジン10は、次に再び着火される準備が整う。
【0045】
さて、図6を参照するに、ミスファイヤ状態の発生時に自由ピストンエンジンを動作させる本発明の方法の一実施形態を詳述する。図6に示された実施形態において、その方法は、液圧回路16を備えた自由ピストンエンジン10を使用して実施されるものとする。但し、図6に示された方法の実施形態は、図2および3に示された液圧回路92または102を使用する自由ピストンエンジン10などの自由ピストンエンジンの他の実施形態にも同じように適用可能であることが理解されよう。
【0046】
ブロック200において、高圧弁は「1」に設定されるが、これはピストン14がBDC位置に向かって移動し始めるとき高圧チェック弁HPCが開かれることを意味する。変数「時間」は、高圧チェック弁HPCの開口と実質的に同時に「0」に設定され(ブロック202)、例えば、タイマー回路などを用いて増加される。次に、ピストン14がBDC位置またはそれに近い位置に移動し、位置センサSを作動させるかどうかにより、待機状態となる(判定ブロック204)。センサSが作動されると、センサSの値は「1」に等しくなる。待機状態中、変数「時間」は増加され、延長燃焼時間(ECT;ブロック208)の最大しきい値限度を表す定数値と比較される。変数TIMEが定数ECTを上回る前に位置センサが作動される場合には(ライン126)、ミスファイヤは一時的でしかなく、制御は自由ピストンエンジン10の通常動作のための主制御ルーチンに戻る(ブロック207)。他方、位置センサが作動されず、変数TIMEが定数ECTよりも大きくなる場合には(ブロック208およびライン210)、自由ピストンエンジン10はミスファイヤから回復せず、高圧弁はOFFにされる(ブロック212)。位置センサSが作動されるようにピストン14がBDC位置またはその近くの位置に移動したかどうかを判定するために、再び、最終チエックが行われる(判定ブロック214)。センサSが作動された場合には、自由ピストンエンジン10は再び着火でき、制御は主制御ルーチンに戻る(ライン216)。他方、位置センサSがまだ作動されていない場合には(ライン218)、さらに詳細に上述されたように、手動リターン手順が開始される。
【0047】
(産業上の利用可能性)
使用中、燃料と空気との混合体は、自由ピストンエンジン10、90または100の燃焼チャンバ28内に充填される。高圧作動液の高圧パルスは、高圧液圧アキュムレータHから圧力チャンバ50内に導入される。高圧作動液のパルスは、燃焼チャンバ28内で燃焼をもたらすのに十分な運動エネルギーでピストン14をTDC位置に向かって移動させる。高圧作動液のパルスが圧力チャンバ50に加えられた後、高圧液圧アキュムレータHとの流体接続が閉じられ、低圧液圧アキュムレータLとの流体接続が開かれる。圧力チャンバ50内の膨張する容積は、圧縮行程の残りの間に、低圧作動液で満たされる。リターン行程中、低圧液圧アキュムレータLとの流体接続は閉じられ、高圧液圧アキュムレータHとの流体接続が開かれる。BDC位置に向かう液圧プランジャ46の運動は、高圧作動液が高圧液圧アキュムレータH内にポンプ供給されるようにし、それによって高圧液圧アキュムレータH内の圧力の正味正利得が得られる。高圧液圧アキュムレータH内に生成された高圧作動液は、液圧伝動装置用パワー源のような、任意の適当な用途に利用できる。
【0048】
この発明の他の形態、目的および利点は、図面、明細書および添付の特許請求範囲の考察から得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の自由ピストンエンジンの一実施形態の概略図である。
【図2】 本発明の自由ピストンエンジンのもう一つの実施形態の概略図である。
【図3】 本発明の自由ピストンエンジンのさらにもう一つの実施形態の概略図である。
【図4】 図1に示された自由ピストンエンジンを始動する本発明の方法の1つの実施形態を示すフローチャートである。
【図5a】 図1の自由ピストン内燃機関を動作させる本発明の方法の1つの実施形態を示すフローチャートである。
【図5b】 図1の自由ピストン内燃機関を動作させる本発明の方法の1つの実施形態を示すフローチャートである。
【図6】 図5に示されたミスファイヤ状態の発生時の自由ピストンエンジンを動作させる本発明の方法の1つの実施形態を示すフローチャートである。

Claims (13)

  1. 自由ピストン内燃機関(10、90、100)を動作させる方法であって、
    燃焼シリンダ(28)および液圧シリンダ(20)を含むハウジング(12)を設けるステップと、
    前記燃焼シリンダ(28)内に往復運動するように配置されたピストンヘッド(32)、前記液圧シリンダ(20)内に往復運動するように配置されたプランジャヘッド(46)、および前記ピストンヘッド(32)を前記プランジャヘッド(46)に相互に連結するプランジャロッド(34)を含むピストン(14)であって、前記プランジャヘッド(46)と前記液圧シリンダ(20)とが前記プランジャロッド(34)とほぼ反対の前記プランジャヘッド側に可変容積圧力チャンバ(50)を画成する、ピストン(14)を設けるステップと、
    前記ピストンヘッド(32)を上死点位置に向かって移動させるために圧縮行程の開始部分で高圧液圧アキュムレータ(H)から前記圧力チャンバ(50)への作動液の供給をパルス化するステップと、
    前記圧力チャンバ(50)から前記高圧液圧アキュムレータ(H)を結合解除するステップと、
    前記圧縮行程の残留部分で低圧液圧アキュムレータ(L)を前記圧力チャンバ(50)と結合させ、それによって、前記ピストンヘッド(32)が前記上死点位置に向かって移動するときに比較的低圧の作動液が前記液圧シリンダ(20)に流入するのを許容するステップと、
    を具備することを特徴とする方法。
  2. 前記作動液を前記高圧液圧アキュムレータ(H)から前記圧力チャンバ(50)内にパルス化して送ることで、前記ピストンヘッド(32)は、前記燃焼シリンダ(28)内で自然燃焼をもたらすのに十分な運動エネルギーで移動することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記パルス化ステップは、前記圧縮行程の前記開始部分で前記高圧液圧アキュムレータ(H)を前記圧力チャンバ(50)と相互接続するために、弁を選択的に作動させるサブステップを具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記弁は、高速パイロット作動チェック弁(HHP、HPC)を具備することを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 弁(HHP、HPC;MSS、MSP)を使用して、リターン行程の実質的に全ての間に、前記圧力チャンバ(50)を前記高圧液圧アキュムレータ(H)と相互接続するさらなるステップを具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 前記弁(HHP、HPL;MSS、MSP)は、パイロット弁(HPP)およびチェック弁(HPC)を含むパイロット作動チェック弁(HPC、HPP)であって、前記チェック弁(HPC)は前記リターン行程の開始部分で自動的に開き、前記パイロット弁(HHP)は、前記チェック弁(HPC)が開いた後に開いて、前記リターン行程の実質的に全ての間に前記チェック弁(HPC)を開に保持する、パイロット作動チェック弁(HPC、HPP)を具備することを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 前記ピストン(14)が前記下死点位置またはそれに近いかのいずれかにあるとき、センサで前記ピストン(14)の位置を検出するさらなるステップを具備することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. 前記ピストン(14)の前記検出された位置により、前記燃焼シリンダ(28)内で燃焼が起こっているかどうかを判定するさらなるステップを具備することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 前記ピストン(14)の前記検出された位置により、ミスファイヤが発生しているかどうかを判定するさらなるステップを具備することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  10. 前記センサが前記ピストン(14)を検出する期間を判定するさらなるステップを具備することを特徴とする請求項7に記載の方法。
  11. 前記センサが前記ピストン(14)を検出しなくなった後、前記パルス化ステップを繰り返すさらなるステップを具備することを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 前記燃焼チャンバ(28)内に所定量の燃料を噴射するステップであって、前記所定燃料量は、前記センサが前記ピストン(14)を検出する前記期間に依存する、さらなるステップを具備することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記所定燃料量は、前記センサが前記ピストン(14)を検出した後の前記ピストン(14)の跳ね返りの大きさに対応することを特徴とする請求項12に記載の方法。
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