JP4480867B2 - カムの取付け構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、弁駆動軸の回転角度制御等に用いられるカムのカム軸への取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在、水路、浄水場、発電所等の流体の流れを制御するため、流路を開閉する弁がゲート、水門等に取り付けられている。弁の各種向上における流路に設けられた弁駆動用アクチュエータ装置の使用動向は、人手による操作からコントローラを用いて制御する中央情報システム化に向かっている。弁駆動用アクチュエータ装置の診断そのものを上位のコンピュータへデータ転送して行う弁駆動用アクチュエータ装置は、設備が大掛かりになり、弁駆動用アクチュエータに異常がある場合には現場に赴いて点検修理を行わねばならず、修理点検作業が高価になり、メインテナンス費用等も嵩んで好ましくないものであった。一般には、バルブコントローラ自体にチェック機能が殆ど設けられておらず、ユーザは弁駆動用アクチュエータが設置されている場所に赴き、定期的に点検しているのが現状であり、点検そのものも不正確であり且つ点検費用も嵩むという問題を有している。
【0003】
そこで、弁の開閉を制御するため、弁駆動軸自体又は弁駆動軸に関連する軸をカム軸として回転角度に基づいて作動するカムが用いられている。カムはカム軸に複数個設けられており、カム軸の回転角度に応じて作動してアクチュエータを作動させることが可能となっている。弁駆動装置毎に、アクチュエータ毎の作動時期等を調整することを可能とするため、各カムはカム軸への取付け位置が手動にて調整することが可能な構造に構成されている。
【0004】
従来のカム機構が、図6に断面図として示されている。従来のカム機構100は、所定の弁駆動軸に連動して回動するカム軸101、カム軸101上に配置されるカム102、カム102に形成されているねじ孔102aに螺合されるセットねじ103を具備しており、セットねじ103の先端をカム軸101に押し当てると同時に、その反力でカム102をカム軸101に締め付けることで、カム102をカム軸101上に取り付ける構造となっている。
【0005】
従来のカム機構100においては、カム102をカム軸101上に取り付けるにはセットねじ103をカム軸101に強く押し当てる必要があり、そのため、セットねじ103の先端が食い込むカム軸101の周面には圧痕が残っていた。後にカム102のカム作用のタイミングを変更する場合には、カム102のカム軸101に対する取付け角度を変更する必要があるが、カム軸101に残る圧痕がカム102のスムーズな回転を妨げることがある。また、カム102をカム軸101に対して変更した新しい角度で取り付ける場合に、カム軸101の周面上に残る圧痕によって、セットねじ103のカム軸接触位置がずれて位置決めやその微調整が難しくなるという問題点もある。
【0006】
本出願人は、カムをカム軸に対してセットねじを用いることなく固定すると共に、カム軸の圧痕に伴うトラブルを解消し、容易且つ確実にカムの調整とカム軸への固定が行われるカム機構を既に提案している。即ち、カム軸に保持状態切換部材が配設され、保持状態切換部材とカムとの間のカム軸上に付勢手段が配設され、保持状態切換部材の軸方向の長短をカム軸上で切り換えて付勢手段の軸方向寸法を変化させ、付勢手段の付勢力を調整して各カムのカム軸に対する回動可・不可状態を切り換えることにより、保持状態切換部材を短寸法とすると直接にカムを動かす操作で容易にカム位置の調整を行うことを可能にしている。また、付勢手段がカムを押圧してカム調整後の状態を確実に維持している限り、付勢手段がカムを押圧してカム調節後の状態を確実に保持できることになり、カム軸には一切悪影響がなく、カム位置の微調整も問題なく行うことが可能で、カム位置の調整における操作性を大幅に拡大することを図っている。
【0007】
【発明が解決しょうとする課題】
そこで、カムのカム軸への取付けを、カムにねじ込まれ且つカム軸上に押し付けられるセットねじで行うのではなく、カム軸に対して径方向の操作をカム軸の軸方向の変位に変換することでカム軸に回り止め状態に嵌合されたワッシャとの間に作用する摩擦力の大きさを変更可能とし、摩擦力を大きくすることでカムのカム軸に対する取付けを行い、摩擦力を小さくすることでカムのカム軸に対する調整を可能にする点で解決すべき課題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、上記の課題を解決することであり、カムをカム軸にロックするため、ロック機構をカム軸に対して径方向へ操作するのみでカムのカム軸への取付けを簡単に行うことを可能にすると共に、カムのカム軸への取付け角度を微調整することを可能にし、更に、カム軸への取付け角度が微調整されたカムをカム軸に固定するときにロック位置がずれることのないカムの取付け構造を提供することである。
【0009】
この発明は,回転駆動されるカム軸,前記カム軸に相対回転可能に嵌合され且つ周面に所定のカムプロフィールが形成されたカム,前記カム軸に前記カムを挟んだ状態で軸方向に非拘束状態に嵌合され且つ前記カム軸に相対回転不能に配設されたワッシャ,前記カムを前記ワッシャ間で挟み付ける方向に付勢するばね,前記ばねのばね力を変更することにより前記カムと前記ワッシャとの摩擦力を変更して前記カムの前記カム軸へのロックを可能にするロック機構を具備し,前記ロック機構は,前記カム軸の径方向に移動可能であり且つ前記軸線と傾斜する第1斜面を備えた第1ロック部材,及び前記第1ロック部材の前記第1斜面に当接する第2斜面を有し前記第1ロック部材に対して相対移動することにより前記ロック機構の軸方向長さを変更して前記ばねの前記ばね力を変更する第2ロック部材を備えており,
前記第1ロック部材は,前記カム軸の周りを取り囲むと共に前記第1斜面を備えた本体部と,前記本体部と一体的に形成され且つ前記カム軸の周面に先端が当接するセットねじが螺合するねじ係合部とから成り,前記第2ロック部材は,前記カム軸に非拘束状態に嵌合され且つ前記第1ロック部材側の端部に前記第2斜面が形成されたスリーブで構成されていることから成るカムの取付け構造に関する。
【0010】
このカムの取付け構造によれば、カムのカム軸に対する取付け角度を変更するには、ロック機構の第1ロック部材をカム軸の径方向に移動させることで第1斜面と第2ロック部材の第2斜面との相対的な変位によってロック機構の軸方向長さを短縮すると、カムの回転を拘束している摩擦力を生じさせるばね力が弱められる。ワッシャに挟まれているカムのカム軸に対する相対回転位置は、ワッシャとの間に生じる摩擦力が小さくなることで、調整し易くなる。カムのカム軸に対する位置調整が終了した後、第1ロック部材を反対方向に移動させることにより、第1斜面と第2ロック部材の第2斜面との相対的な変位によってロック機構の軸方向長さが伸長され、ばね力が増強されることでカムを調整後の位置にてカム軸に取り付けられる。
【0011】
前記カム軸の外周面には軸方向に延びる係合部が形成され、前記ワッシャは前記係合部に係合することにより前記カム軸に相対回転不能に配設されている。ワッシャは、カム軸の外周面に軸方向に延びる態様で形成されている係合部に係合することで、カム軸の軸方向には非拘束状態に置かれて移動可能であるがカム軸に対して相対回転不能である。カム軸に形成されている係合部は、調整時、カムと干渉することがない形状に形成されているので、カムのカム軸に対する回転を妨げることがない。
【0012】
前記ばねは、前記カム軸の軸方向に圧縮されて前記ばね力を与える皿ばね又はコイルばねであり、前記ロック機構と前記ロック機構に最も近くに配設された前記カムを挟む前記ワッシャに当接している。ロック機構の軸方向長さを短縮する方向にロック機構を操作すると、ロック機構とワッシャとの間に配設されているばねの変形が少なくなり、ばね力が低下する。反対に、ロック機構の軸方向長さを伸長する方向にロック機構を操作すると、ばねの変形が大きくなり、ばね力が増加する。
【0013】
このカムの取付け構造は,前記第1ロック部材と前記第2ロック部材とが上記のように構成されているので,セットねじをねじ係合部にねじ込んでセットねじの先端をカム軸に押し当てることにより,その反作用にて第1ロック部材はカム軸の径方向に移動される。第1ロック部材のカム軸の径方向の移動は,第1ロック部材の第1斜面と第2ロック部材の第2斜面との斜面作用により,第2ロック部材のカム軸方向の移動に変換される。
【0014】
前記カム軸を弁駆動軸と連動回転する制御軸とし、前記カムを前記制御軸に設けられてリミットスイッチを作動させるリミットスイッチカムとし、前記リミットスイッチの作動によって前記弁駆動軸の回転位置に応じて弁の開閉制御を行う弁駆動機構における前記リミットスイッチカムの前記制御軸への取付けに適用されている。このカムの取付け構造を弁駆動機構におけるリミットスイッチカムの制御軸への取付けに適用することで、流路を開閉する弁の開閉制御を行うリミットスイッチカムの制御軸への取付け調整が簡単に且つ微調整可能に行える。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しつつ、この発明の実施例を説明する。図1はこの発明によるカムの取付け構造の一実施例を示す断面図、図2は図1に示すカムの取付け構造の平面図、図3は図1に示すカム軸の断面図、図4は図1に示すカムの取付け構造のロック機構が緩められた状態を示す断面図、及び図5は図4に示したロック機構がロックされた状態を示す断面図である。
【0016】
図1において、カムの取付け構造1は、カム軸2の回転に従って所定の位相でリミットスイッチカム3,4が作動するように、カム軸2に対する取付け位置を調整可能にする構造である。カム軸2は、弁を開閉させるために回転される弁駆動軸(図示せず)に連動して回転する制御軸である。リミットスイッチカム3,4は、図2に示すように外周面において所定の位置に膨出したカムプロフィールを有し、この発明におけるカムを構成している。弁の開閉時にカム軸2が回転駆動されることにより、リミットスイッチカム3,4がそれぞれ所定の角度の位置でスイッチ5,6を押す。スイッチ5,6のオン・オフが、カム軸2の回転角度に応じて制御されることにより、弁の開閉程度に応じた弁の開閉制御が可能である。弁の開度に応じて弁駆動軸の回転を制御するため、カム軸2には複数のリミットスイッチカム3,4が設けられている。カム軸2はフレーム11に対して回転可能ではあるが、軸方向には規制されるように軸支されている。
【0017】
スイッチ5,6は、それぞれ、一端がフレーム11に固定されたスイッチ本体10に取り付けられた板ばね7と、板ばね7の他端である先端にカム軸2の軸線と平行な回転軸8によって回転自在に支持されているローラ9とから構成されている。ローラ9は、リミットスイッチカム3,4の外周面に対して当接しつつ転がることができるので、リミットスイッチカム3,4の回転時に与える抵抗が極めて少なくなる。
【0018】
カム軸2の上端には、目盛りが付された目盛り板12が取り付けられており、フレーム11に取り付けられた指針13が目盛り板12上の目盛りを指すことにより、弁の開度をカム軸2の回転量として目視可能である。
【0019】
カム軸2の断面形状は、図3に示すように、同一の円周面の一部である円弧面15,15と、円弧面15,15間で且つ直径方向に互いに反対側を向く位置において軸方向に延びる平坦面16,16とから成っている。リミットスイッチカム3,4には、カム軸2が貫通し且つ円弧面15,15と略同径の円形孔17(図1参照)が形成されている。従って、リミットスイッチカム3,4は、カム軸2に対して、軸方向及び周方向にも非拘束状態に置かれている。カム軸2の平坦面16,16は、後述するワッシャ20との相対回転を不能にする係合部を形成している。
【0020】
リミットスイッチカム3,4がカム軸2に対して相対回転するのを防止するため、各リミットスイッチカム3,4を軸方向に挟んで摩擦力を与えるワッシャ20,20が設けられている。各ワッシャ20には、図3に示すカム軸2の断面形状に相補的な円弧部22と平坦部23とから成る係合孔21が形成されている。従って、各ワッシャ20は、カム軸2に対して軸方向には非拘束状態にあるが、周方向には拘束状態にあってカム軸2に対して相対回転不能である。リミットスイッチカム3,4の互いに作動が干渉するのを防止するため、カム軸2に嵌装されているスリーブ24がリミットスイッチカム3,4をカム軸2の軸方向に隔置させている。スリーブ24は、その両端でリミットスイッチカム3,4に関連するワッシャ20,20に当接している。下側のリミットスイッチカム4に関連して設けられた下側のワッシャ20は、フレーム11に取り付けられたブッシュ25に当接しており、上側のリミットスイッチカム3に関連して設けられた上側のワッシャ20は、後述するロック機構30に関連するばね26に当接している。
【0021】
ばね26は、この実施例ではカム軸2が貫通する孔が形成された皿ばねで構成されており、カム軸2の軸方向両側においてリミットスイッチカム3に関連して設けられた上側のワッシャ20とロック機構30側に配置されたワッシャ27とによって挟まれている。四つのワッシャ20、リミットスイッチカム3,4及びスリーブ24をブッシュ25に向かって付勢することにより、リミットスイッチカム3,4をそれぞれワッシャ20,20間で挟んでいる。リミットスイッチカム3,4がカム軸2に対して盲動しようとしても、その時にワッシャ20,20とリミットスイッチカム3,4との当接面で生じる摩擦力によって、そのような盲動を防止している。ばね26のばね力の反力は、後述するロック機構30を介してカム軸2に支えられる。
【0022】
ロック機構30は、カム軸2にU字状に嵌合するか又はカム軸2に長孔で嵌合し、カム軸2の径方向に移動可能な第1ロック部材31と、第1ロック部材31よりもリミットスイッチカム3側に配置され且つ第1ロック部材31に対して斜面の作用によってカム軸2の軸方向に移動可能な第2ロック部材32とを備えている。第1ロック部材31は、カム軸2に係合されるサークリップ33によって規制されたワッシャ28に当接することで、カム軸2の一方の軸方向への移動が防止されている。第1ロック部材31は、第1斜面38を持つ第1ロック部材本体部35と、第1ロック部材本体部35と一体的に形成されたねじ係合部36と、ねじ係合部36に螺合されるセットねじ37とから成る。第1ロック部材本体部35の第1斜面38は、第2ロック部材32側に形成されている。セットねじ37をねじ込み操作することにより、セットねじ37の先端はカム軸2に当接し、その反作用によって第1ロック部材31はカム軸2の径方向に移動される(図5参照)。
【0023】
第2ロック部材32は、カム軸2に嵌挿されたスリーブ状部材40として形成されており、カム軸2の径方向には拘束状態に配置されているが、軸方向には非拘束状態に配設されている。スリーブ40の第1ロック部材31側には、第1斜面38に当接する第2斜面41が形成されており、ばね26側においてはワッシャ27に当接している。
【0024】
図4においては、セットねじ37が緩められており、第1ロック部材31が緩み位置を占め、第1斜面38がカム軸2から遠ざかり、それに応じて、第2ロック部材32が図で上動して、ばね26が緩んでいる。リミットスイッチカム3,4を押圧するばね力が弱まり、ワッシャ20,20が与える摩擦力が減少し、リミットスイッチカム3,4をワッシャ20,20に対して回動させ易い状態となっているので、リミットスイッチカム3,4のカム軸2に対する取付け位置を手動にて調整し、カム軸2の回動に伴うスイッチ5,6の作動時期を調整することができる。
【0025】
リミットスイッチカム3,4のカム軸2に対する取付け位置の調整が完了すると、ロック機構30のセットねじ37をねじ込むことによって第1ロック部材31は径方向(図5でA方向)に移動される。第1ロック部材31はワッシャ28によって図4の上方向への移動が規制されているので、このねじ操作に応じて、第1ロック部材31の第1斜面38と第2ロック部材32の第2斜面41との斜面の作用により、第2ロック部材32はカム軸2の軸方向(図5でB方向)に押されて移動する。ばね26は圧縮されてばね力が大きくなり、リミットスイッチカム3,4をワッシャ20,20間で強く圧接する。ワッシャ20,20はカム軸2に対して拘束状態にあるので、リミットスイッチカム3,4はカム軸2に対してロックされることになる。
【0026】
以上の実施例の説明において、リミットスイッチカム3,4は2枚のカムとして示したが、3枚以上のカムであってもよい。また、ばね26は、皿ばねとして示したが、コイルばね等、軸方向に圧縮されてばね力を与えるものであればよいことは明らかである。第1ロック部材31及び第2ロック部材32は、斜面の作用によって径方向の動きと軸方向の動きとを変換できるものであればよく、図示の形状を有する構造に限定されない。
【0027】
【発明の効果】
この発明は、上記のように構成されているので、次のような効果を奏する。即ち、このカムの取付け構造によれば、ロック機構の第1ロック部材をカム軸の径方向に移動させることで第1斜面と第2ロック部材の第2斜面との相対的な変位によってロック機構の軸方向長さを短縮すると、ワッシャに挟まれているカムのカム軸回りの回動を拘束している摩擦力を生じさせているばね力が弱められる。従って、ロック機構をアンロック状態とした状態では、カムとワッシャとの間に生じる摩擦力が小さくなることで、カムのカム軸に対する取付け角度の変更、即ち、カムの位相調整を容易に行うことができる。カムの位相調整が終了した後、第1ロック部材をアンロック時と反対方向に移動させることにより、第1斜面と第2ロック部材の第2斜面との相対的な変位によってロック機構の軸方向長さが伸長され、ばね力が増強されることでカムを調整後の位置にてカム軸にロックすることができる。しかも、カムをカム軸にロックするロック機構の操作は、第1ロック部材をカム軸に対して径方向へ操作するのみであるので、カムのカム軸への取付けを簡単に行うことができる。
【0028】
また、この発明によるカムの取付け構造によれば、カムのカム軸への取付け角度を微調整することを可能にし、更に、カム軸への取付け角度が微調整されたカムをカム軸に固定するときにロック位置がずれることのないカムの取付け構造を提供することができる。即ち、カムのカム軸に対する取付け角度を調整した後に、ロック機構をロック状態に移行させてカムをカム軸に対して固定する必要があるが、このときのロック操作をカム軸の回りに回転させる操作で行うと、本来ならば回転させる必要のないカム軸を回転させることがあり、カム軸に相対回転不能に嵌合されたワッシャとカムとの間ですべりが生じて、調整が済んだはずのカムのカム軸に対する角度位置がずれる可能性がある。しかしながら、この発明によるカムの取付け構造によれば、カムの取付け角度位置の調整後に行うロック機構のロック操作はカム軸の径方向に行なっているので、カム軸の回転を惹起されることがなく、カムを調整した位置においてカム軸に対してロックすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるカムの取付け構造の一実施例を示す断面図である。
【図2】図1に示すカムの取付け構造の平面図である。
【図3】図1に示すカム軸の断面図である。
【図4】図1に示すカムの取付け構造のロック機構が緩められた状態を示す断面図である。
【図5】図4に示したロック機構がロックされた状態を示す断面図である。
【図6】従来のカムの取付け構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 カムの取付け構造
2 カム軸
3,4 リミットスイッチカム
15 円弧面
16 平坦面(係合部)
20 ワッシャ
26 ばね
30 ロック機構
31 第1ロック部材
32 第2ロック部材
35 第1ロック部材本体部
36 ねじ係合部
37 セットねじ
38 第1斜面
40 スリーブ状部材
41 第2斜面

Claims (4)

  1. 回転駆動されるカム軸,前記カム軸に相対回転可能に嵌合され且つ周面に所定のカムプロフィールが形成されたカム,前記カム軸に前記カムを挟んだ状態で軸方向に非拘束状態に嵌合され且つ前記カム軸に相対回転不能に配設されたワッシャ,前記カムを前記ワッシャ間で挟み付ける方向に付勢するばね,前記ばねのばね力を変更することにより前記カムと前記ワッシャとの摩擦力を変更して前記カムの前記カム軸へのロックを可能にするロック機構を具備し,前記ロック機構は,前記カム軸の径方向に移動可能であり且つ前記軸線と傾斜する第1斜面を備えた第1ロック部材,及び前記第1ロック部材の前記第1斜面に当接する第2斜面を有し前記第1ロック部材に対して相対移動することにより前記ロック機構の軸方向長さを変更して前記ばねの前記ばね力を変更する第2ロック部材を備えており,
    前記第1ロック部材は,前記カム軸の周りを取り囲むと共に前記第1斜面を備えた本体部と,前記本体部と一体的に形成され且つ前記カム軸の周面に先端が当接するセットねじが螺合するねじ係合部とから成り,前記第2ロック部材は,前記カム軸に非拘束状態に嵌合され且つ前記第1ロック部材側の端部に前記第2斜面が形成されたスリーブで構成されていることから成るカムの取付け構造。
  2. 前記カム軸の外周面には軸方向に延びる係合部が形成され,前記ワッシャは前記係合部に係合することにより前記カム軸に相対回転不能に配設されていることから成る請求項1に記載のカムの取付け構造。
  3. 前記ばねは,前記カム軸の軸方向に圧縮されて前記ばね力を与える皿ばね又はコイルばねであり,前記ロック機構と前記ロック機構に最も近くに配設された前記カムを挟む前記ワッシャに当接していることから成る請求項1に記載のカムの取付け構造。
  4. 前記カム軸を弁駆動軸と連動回転する制御軸とし,前記カムを前記制御軸に設けられてリミットスイッチを作動させるリミットスイッチカムとし,前記リミットスイッチの作動によって前記弁駆動軸の回転位置に応じて弁の開閉制御を行う弁駆動機構における前記リミットスイッチカムの前記制御軸への取付けに適用されていることから成る請求項1に記載のカムの取付け構造。
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