JP4479870B2 - Electric power steering device - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を減速ギヤ機構を介して車輪に伝達する電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
軽自動車や小型自動車においては、操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を例えばウォームとウォームホイールとから構成される減速ギヤ機構を介して車輪に伝達する電動パワーステアリング装置が用いられ、そのウォームホイールを合成樹脂材製とすることで軽量化および低騒音化が図られている。
【0003】
近年、環境問題に対処するために車両の低燃費化が要望されていることから、普通自動車に用いられる電動パワーステアリング装置においても、そのウォームホイールを合成樹脂材製とすることが要望されている。そうすると、その電動アクチュエータは軽自動車に比べて高出力になるので、減速ギヤ機構の周囲温度が高くなり、そのウォームホイールの熱膨張や吸湿による膨潤を抑制して寸法安定性を向上し、且つ、強度を向上する必要がある。
【0004】
そこで、そのウォームホイールを構成する合成樹脂材に、グラスファイバーやアラミド繊維等の強化繊維を添加することで寸法安定性を向上する従来技術がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、強化繊維を添加した合成樹脂材から型成形したウォームホイールは、機械加工により歯の仕上げを行う必要があることから、その機械加工された歯面において強化繊維が露出する。そうすると、その歯面における合成樹脂材と強化繊維との境界からクラックが発生して疲労強度が低下するという問題がある。また、十分な歯元強度を得ることもできなかった。さらに、ウォームホイールに噛み合うウォームの歯面を損耗させるという問題もある。
【0006】
本発明は、上記問題を解決することのできる電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を、駆動ギヤと、この駆動ギヤに噛み合う従動ギヤとを有する減速ギヤ機構を介して車輪に伝達する電動パワーステアリング装置において、その従動ギヤは、合成樹脂材製の母材中にアパタイト粒子が分散されているナノコンポジットにより成形されていることを特徴とする。
上記構成によれば、合成樹脂材を母材とするナノコンポジットから従動ギヤを成形することで、軽量化および低騒音化を図ることができる。また、ナノコンポジットはナノメートル単位のアパタイト粒子により寸法安定性が向上されていることから、従来の強化繊維により寸法安定性を向上する場合に比べて、合成樹脂材との境界からのクラック発生がなく、疲労強度低下を防止できる。そのナノコンポジットにおける分散粒子がアパタイト粒子であることにより、その母材中に均一に分散させ易くなる。例えば、その母材をナイロン6(PA6)にするとケイ酸塩粒子でも均一に分散させることができるが、その母材をナイロン6よりも耐熱性に優れるナイロン66(PA66)にすると重合前原料に添加してもケイ酸塩粒子の均一分散性が低下する。これに対して、その母材としてナイロン66を用いた場合でも、アパタイト粒子であれば均一に分散させることができる。
そのアパタイト粒子の粒径は、合成樹脂材製の母材中に均等分散させる上で約10nm〜約200nm程度が好ましい。
そのアパタイトの種類は特に限定されず、例えばフッ素アパタイト、塩素アパタイト、水酸アパタイト等の何れであってもよく、合成樹脂材製の母材中に均等分散させることができるナノメートルサイズの粒子形態であればよい。
【0008】
前記合成樹脂材はナイロン66であるのが好ましい。これにより従動ギヤの母材としてナイロン6等を用いるのに比べて耐熱性を向上できる。例えば、ナノコンポジットにより成形されている従動ギヤの母材をナイロン6にした場合の耐熱温度は100℃程度であるが、その母材をナイロン66とすることで耐熱温度を120℃程度にできる。
【0009】
前記アパタイト粒子は前記ナイロン66の重合前原料に添加されるのが好ましい。これにより、重合された後の溶融状態の合成樹脂材にアパタイト粒子を混合するのに比べて、アパタイト粒子を母材中に均一に分散させることができる。
【0010】
その従動ギヤの相対粘度は100以上、300以下とされているのが好ましい。そのウォームホイールの蟻酸法による相対粘度を100以上とすることでウォームホイールの歯元強度を向上でき、その相対粘度を300以下とすることで成形性を確保できる。
これは以下の知見に基づくものである。
金属材製ギヤに適用される一般的な理論計算式によれば、ギヤの歯元強度はギヤ材料の引っ張り強度、曲げ強度に相関する。しかし、合成樹脂材製ウォームホイールの場合、歯元強度は材料の引っ張り強度、曲げ強度に相関しない。事実、引っ張り強度や曲げ強度を向上するために合成樹脂材に強化繊維を充填した場合、充填しなかった場合よりも歯元強度は低下した。これは、合成樹脂材製ウォームホイールの歯元強度は、合成樹脂材の弾性に基づく歯に作用する面圧の緩和と、合成樹脂材の強度のバランスとによって定まるためである。そして、その合成樹脂材の粘度を増加させることにより歯元強度を向上できることを新たに見出して本発明をなすに至った。すなわち、合成樹脂材製ウォームホイールの相対粘度を本発明では従来よりも大きな100以上の値とすることでウォームホイールの歯元強度を増大させ、これにより疲労強度、バックラッシ増加特性も向上させた。また、本発明では合成樹脂材製ウォームホイールの相対粘度を300以下とすることで成形性を確保できる。
【0011】
その合成樹脂材はナイロン系合成樹脂材であるのが好ましい。
高粘度ナイロンにおいては、材料自身の引っ張り強度や曲げ強度等の初期強度は、通常粘度の合成樹脂材とかわりないが、高粘度ナイロン製従動ギヤでは歯元強度が高くなり、粘度が高くなっても吸水や熱劣化に関する性能が低下することはない。また、ナイロン系合成樹脂材は相対粘度が高くても成形性に優れると共に長寿命化を図れる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1に示す車両用電動パワーステアリング装置1は、ステアリングホイール2の操作により発生する操舵トルクを、ステアリングシャフト3によりピニオン4に伝達することで、そのピニオン4に噛み合うラック5を移動させる。そのラック5の動きがタイロッドやナックルアーム等(図示省略)を介して車輪6に伝達されることで舵角が変化する。
【0013】
そのステアリングシャフト3により伝達される操舵トルクに応じた操舵補助力を付与するため、その操舵トルクを検出するトルクセンサ7と、その検出された操舵トルクに応じて駆動されるモータ(電動アクチュエータ)8と、そのモータ8により駆動される駆動シャフト50の外周に設けられる金属製ウォーム(駆動ギヤ)9と、そのウォーム9に噛み合うと共にステアリングシャフト3に取り付けられるウォームホイール(従動ギヤ)10とが設けられている。そのウォーム9とウォームホイール10とにより減速ギヤ機構が構成されている。そのモータ8の回転を、その減速ギヤ機構を介してステアリングシャフト3から車輪6に伝達することで操舵補助力を付与できる。図2に示すように、ハウジング21に取り付けられるモータ8により駆動される駆動シャフト50は、そのハウジング21により軸受62、63を介して支持される。
【0014】
そのステアリングシャフト3は、ステアリングホイール2に連結される第1シャフト3aと、この第1シャフト3aにピン22により連結される筒状の第2シャフト3bと、この第2シャフト3bの外周にブッシュ25を介して相対回転可能に嵌め合わされる筒状の第3シャフト3cとに分割されている。各シャフト3a、3b、3cの中心に沿って弾性部材としてトーションバー23が挿入されている。そのトーションバー23の一端は第1シャフト3aと第2シャフト3bとに前記ピン22により連結され、他端はピン24により第3シャフト3cに連結されている。これにより、その第2シャフト3bと第3シャフト3cとは操舵トルクに応じて弾性的に相対回転可能とされている。
【0015】
その第2シャフト3bは、そのハウジング21に圧入されたステアリングコラム30によりブッシュ31を介して支持される。その第3シャフト3cは、ハウジング21により軸受26、27を介して支持される。その第3シャフト3cの外周に嵌め合わされる金属製スリーブ11の外周に、上記ウォームホイール10が一体化されている。
【0016】
そのトルクセンサ7は、第2シャフト3bに固定される磁性材製の第1検出リング36と、第3シャフト3cに固定される磁性材製の第2検出リング37と、両検出リング36、37の対向間を覆う検出コイル33とを有する。第1検出リング36の端面に周方向に沿って設けられる複数の歯36aと、第2検出リング37の端面に周方向に沿って設けられる複数の歯37aとの対向面積が、第2シャフト3bと第3シャフト3cの操舵トルクに応じた弾性的な相対回転に応じて変化し、その変化に対応して検出コイル33の発生磁束に対する磁気抵抗が変化することから、その検出コイル33の出力に基づき操舵トルクが検出できる。このトルクセンサ7は公知の構成のものを用いることができる。その検出された操舵トルクに対応した信号に応じて上記モータ8が駆動され、このモータ8の回転はウォーム9、ウォームホイール10を介してステアリングシャフト3に伝達される。
【0017】
そのウォームホイール10は、合成樹脂材製の母材中にナノメートルオーダーのアパタイト粒子を分散させることで構成される複合材であるナノコンポジットにより、射出成形工程を経て成形されている。その合成樹脂材はナイロン66とされている。そのアパタイト粒子は、そのナイロン66の重合前原料に添加されることで、そのナイロン66中に分散されている。そのウォームホイール10におけるアパタイト粒子の添加割合は、熱変形を十分に抑制し、1重量%以上とするのが好ましく、また、ウォームホイール10の成形性を確保するために5重量%以下とするのが好ましい。そのウォームホイール10の線膨張係数は4×10-5〜8×10-5cm/(cm・℃)とするのが好ましい。そのウォームホイールの相対粘度(VR)は蟻酸法により測定した値が100以上、300以下とされている。
【0018】
そのウォームホイール10の相対粘度が大きくなると、原料となるナノコンポジットペレットの粘度も大きくなる。そうすると、そのペレットを溶融した溶液の粘度が大きくなるので、その溶液を成形型のキャビティ内に射出してウォームホイール10を成形する際の成形性が低下する。そのため本実施形態では、図3に示すように、ウォームホイール10の成形型90のゲート90aはフィルムゲートとされている。これにより、その相対粘度が大きくても、キャビティ90b内に材料を均一に充填できるようにしている。なお、材料をキャビティ90b内に均一に充填するためにゲート90aの肉厚tは2.5mm以上とするのが好ましく、ランナー90cの長さLは短い程に好ましいが金型剛性を確保する必要があることから40mm以上50mm以下とするのが好ましく、そのランナー90cの入口径D1は材料の流動抵抗低減のために4mm以上とすると共に材料射出ノズルの径(通常3mm)との段差による抵抗低減のために6mm以下とするのが好ましく、そのランナー90cの出口径D2は材料の流動抵抗低減のために13mm以上として最大径はゲート90aの直径に等しくしてもよい。本実施形態では、その成形型90に上記スリーブ11を挿入した状態で射出成形を行うことでウォームホイール10をスリーブ11に一体化し、その成形後にゲート90aやランナー90cに充填された材料の除去やウォームホイール10の歯の仕上げ等を機械加工により行っている。
【0019】
上記構成によれば、合成樹脂材を母材とするナノコンポジットからウォームホイール10を成形することで、軽量化および低騒音化を図ることができる。また、ナノコンポジットはナノメートル単位のアパタイト粒子により寸法安定性が向上されていることから、従来の強化繊維により寸法安定性を向上する場合に比べて、合成樹脂材との境界からのクラック発生がなく、疲労強度低下を防止できる。そのナノコンポジットにおける分散粒子がアパタイト粒子であることにより、母材として耐熱性に優れるナイロン66を用いた場合でも、その母材中に均一に分散させることができる。これによりウォームホイール10の寸法安定性、耐熱性、強度を向上できる。そのウォームホイールの相対粘度を100以上とすることでウォームホイールの歯元強度、疲労強度、バックラッシ増加特性を向上でき、その相対粘度を300以下とすることで成形性を確保できる。また、高粘度ナイロンを母材とするナノコンポジットから成形されるウォームホイールは歯元強度が高く、粘度が高くなっても吸水や熱劣化に関する性能が低下することはない。
【0020】
本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、減速ギヤ機構をウォームとウォームホイール以外の種類のギヤにより構成してもよい。
【0021】
【実施例】
ナノコンポジット製のウォームホイールの耐久試験と強度試験と耐熱試験とを行い、また、寸法安定性を評価した。
その耐久試験と強度試験においては、ナイロン66を母材として粒径10nm〜200nmのアパタイト(Ca10(PO4 ) 6(OH)2 )を3重量%添加したナノコンポジットから射出成形し、相対粘度を60としたウォームホイールを実施例a、相対粘度を180としたウォームホイールを実施例bとした。
その耐熱試験においては、ナイロン66を母材として粒径10nm〜200nmのアパタイトを3重量%添加したナノコンポジットから射出成形し、相対粘度を180としたものを実施例c、ナイロン6を母材として粒径10nm〜200nmの珪酸塩を3重量%添加したナノコンポジットから射出成形し、相対粘度を60としたものを比較例dとした。
その耐久試験は、車輪側から一定の負荷を作用させた状態で、ステアリングホイールを一定回転角度で往復回転させ、そのウォームホイールの歯が破損した時の往復回転サイクルを測定した。その結果、実施例aでは15000サイクルであり、実施例bでは90000サイクルであった。
その強度試験は、ウォームホイールをロックした状態でウォームにトルクを付加し、そのウォームホイールの歯が破損した時のウォームに付加したトルクをウォームホイールの最大伝達トルクとして測定した。その結果、実施例aでは11N・mであり、実施例bでは30N・mであった。
その耐熱試験は、試験温度雰囲気下に所定時間放置した試験片の強度低下を評価し、製品として使用可能な必要強度と使用時間を維持し得る最高温度を求めた。その結果、実施例cでは使用可能温度が120℃であり、比較例dでは使用可能温度が100℃であった。
また、ナイロン66を母材として粒径10nm〜200nmのアパタイト(Ca10(PO4 ) 6(OH)2 )を3重量%添加したナノコンポジットから射出成形したウォームホイールの成形収縮率は約1.5%、大気平衡吸水率は約2.0%であったのに対して、アパタイトを添加しなかったウォームホイールの成形収縮率は約1.9%、大気平衡吸水率は約2.5%であった。
上記実施例から本発明によればウォームホイールの強度向上、長寿命化、耐熱性向上、寸法安定性向上を図れることを確認できる。
【0022】
【発明の効果】
本発明によれば、操舵補助力発生用電動アクチュエータの回転を伝達するウォームホイールを、合成樹脂材に微細なアパタイト粒子を分散させたナノコンポジットから成形することで、そのウォームホイールの寸法安定性、耐熱性、強度を向上して長寿命化を図ることができる電動パワーステアリング装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の電動パワーステアリング装置の断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施形態のウォームホイールの成形型の構成説明図
【符号の説明】
6 車輪
8 モータ
9 ウォーム(駆動ギヤ)
10 ウォームホイール(従動ギヤ)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an electric power steering device that transmits the rotation of an electric actuator for generating a steering assist force to wheels via a reduction gear mechanism.
[0002]
[Prior art]
In mini vehicles and small vehicles, an electric power steering device that transmits the rotation of an electric actuator for generating a steering assist force to wheels via a reduction gear mechanism composed of, for example, a worm and a worm wheel is used. By using a synthetic resin material, weight reduction and noise reduction are achieved.
[0003]
In recent years, there has been a demand for lower fuel consumption of vehicles in order to deal with environmental problems. Therefore, in electric power steering devices used in ordinary automobiles, the worm wheel is required to be made of a synthetic resin material. . Then, since the electric actuator has a higher output than the mini vehicle, the ambient temperature of the reduction gear mechanism is increased, the worm wheel is prevented from swelling due to thermal expansion and moisture absorption, and dimensional stability is improved. It is necessary to improve the strength.
[0004]
Therefore, there is a conventional technique for improving the dimensional stability by adding reinforcing fibers such as glass fibers and aramid fibers to the synthetic resin material constituting the worm wheel.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, since a worm wheel molded from a synthetic resin material to which reinforcing fibers are added needs to finish teeth by machining, the reinforcing fibers are exposed on the machined tooth surface. If it does so, there exists a problem that a crack generate | occur | produces from the boundary of the synthetic resin material and reinforced fiber in the tooth surface, and fatigue strength falls. In addition, sufficient tooth root strength could not be obtained. Further, there is a problem that the tooth surface of the worm meshing with the worm wheel is worn.
[0006]
An object of the present invention is to provide an electric power steering apparatus that can solve the above-described problems.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The present invention relates to an electric power steering device that transmits the rotation of an electric actuator for generating a steering assist force to a wheel via a reduction gear mechanism having a drive gear and a driven gear meshing with the drive gear. It is formed by a nanocomposite in which apatite particles are dispersed in a base material made of a synthetic resin material.
According to the said structure, weight reduction and noise reduction can be achieved by shape | molding a driven gear from the nanocomposite which makes a synthetic resin material a base material. In addition, since nanocomposites have improved dimensional stability due to nanometer-scale apatite particles, cracks are generated from the boundary with synthetic resin materials compared to the case where dimensional stability is improved by conventional reinforcing fibers. In addition, a decrease in fatigue strength can be prevented. When the dispersed particles in the nanocomposite are apatite particles, it becomes easy to uniformly disperse in the base material. For example, if the base material is nylon 6 (PA6), even silicate particles can be uniformly dispersed. However, if the base material is nylon 66 (PA66), which has better heat resistance than
The particle size of the apatite particles is preferably about 10 nm to about 200 nm for uniform dispersion in a base material made of a synthetic resin material.
The type of the apatite is not particularly limited, and may be any of fluorine apatite, chlorapatite, hydroxyapatite, and the like, and a nanometer-sized particle form that can be uniformly dispersed in a base material made of a synthetic resin material If it is.
[0008]
The synthetic resin material is preferably nylon 66. As a result, the heat resistance can be improved as compared to using
[0009]
The apatite particles are preferably added to the pre-polymerization raw material of the nylon 66. Thereby, compared with mixing apatite particles with the synthetic resin material in the molten state after polymerization, the apatite particles can be uniformly dispersed in the base material.
[0010]
The relative viscosity of the driven gear is preferably 100 or more and 300 or less. By setting the relative viscosity of the worm wheel by the formic acid method to 100 or more, the tooth root strength of the worm wheel can be improved, and by setting the relative viscosity to 300 or less, moldability can be secured.
This is based on the following findings.
According to a general theoretical calculation formula applied to a metal gear, the gear root strength correlates with the tensile strength and bending strength of the gear material. However, in the case of a synthetic resin worm wheel, the tooth root strength does not correlate with the tensile strength and bending strength of the material. In fact, when the synthetic resin material was filled with reinforcing fibers in order to improve the tensile strength and bending strength, the tooth root strength was lower than when the reinforcing fiber was not filled. This is because the tooth root strength of the worm wheel made of synthetic resin material is determined by the relaxation of the surface pressure acting on the teeth based on the elasticity of the synthetic resin material and the balance of the strength of the synthetic resin material. And it discovered newly that tooth root intensity | strength could be improved by increasing the viscosity of the synthetic resin material, and came to make this invention. That is, in the present invention, the relative viscosity of the worm wheel made of synthetic resin is set to a value of 100 or greater, which is larger than the conventional one, thereby increasing the tooth root strength of the worm wheel, thereby improving the fatigue strength and the backlash increasing characteristics. In the present invention, moldability can be secured by setting the relative viscosity of the synthetic resin worm wheel to 300 or less.
[0011]
The synthetic resin material is preferably a nylon synthetic resin material.
In high-viscosity nylon, the initial strength of the material itself, such as tensile strength and bending strength, does not change from that of a synthetic resin material with normal viscosity, but in high-viscosity nylon driven gears, the tooth root strength increases and the viscosity increases. However, the performance related to water absorption and thermal degradation does not decrease. In addition, the nylon synthetic resin material is excellent in moldability even when the relative viscosity is high, and can extend the life.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
1 transmits the steering torque generated by the operation of the
[0013]
In order to apply a steering assist force according to the steering torque transmitted by the steering
[0014]
The steering
[0015]
The
[0016]
The
[0017]
The
[0018]
When the relative viscosity of the
[0019]
According to the said structure, weight reduction and noise reduction can be achieved by shape | molding the
[0020]
The present invention is not limited to the above embodiment. For example, reduction gear mechanism may be constituted by a worm and a worm wheel non-gear type.
[0021]
【Example】
The durability test, strength test and heat resistance test of the nanocomposite worm wheel were performed, and the dimensional stability was evaluated.
In the durability test and strength test, a nylon 66 was used as a base material and injection molding was performed from a nanocomposite containing 3% by weight of apatite (Ca 10 (PO 4 ) 6 (OH) 2 ) having a particle size of 10 nm to 200 nm, and the relative viscosity was measured. Example a was a worm wheel with a 60, and Example b was a worm wheel with a relative viscosity of 180.
In the heat resistance test, nylon 66 was used as a base material, and injection molding was performed from a nanocomposite containing 3% by weight of apatite having a particle size of 10 nm to 200 nm. Comparative Example d was prepared by injection molding from a nanocomposite containing 3% by weight of silicate having a particle size of 10 nm to 200 nm and having a relative viscosity of 60.
In the durability test, the steering wheel was reciprocated at a constant rotation angle with a constant load applied from the wheel side, and the reciprocating rotation cycle when the teeth of the worm wheel were damaged was measured. As a result, it was 15000 cycles in Example a and 90000 cycles in Example b.
In the strength test, torque was applied to the worm while the worm wheel was locked, and the torque applied to the worm when the teeth of the worm wheel were damaged was measured as the maximum transmission torque of the worm wheel. As a result, it was 11 N · m in Example a and 30 N · m in Example b.
In the heat resistance test, the decrease in strength of the test piece that was left in the test temperature atmosphere for a predetermined time was evaluated, and the maximum temperature that could maintain the necessary strength and use time that could be used as a product was determined. As a result, in Example c, the usable temperature was 120 ° C., and in Comparative Example d, the usable temperature was 100 ° C.
The molding shrinkage of a worm wheel injection molded from a nanocomposite containing 3% by weight of apatite (Ca 10 (PO 4 ) 6 (OH) 2 ) having a particle size of 10 nm to 200 nm with nylon 66 as a base material is about 1. 5%, atmospheric equilibrium water absorption was about 2.0%, while worm wheel without apatite had a molding shrinkage of about 1.9%, and atmospheric equilibrium water absorption was about 2.5%. Met.
From the above examples, according to the present invention, it can be confirmed that the strength of the worm wheel, the life extension, the heat resistance improvement, and the dimensional stability improvement can be achieved.
[0022]
【The invention's effect】
According to the present invention, the worm wheel that transmits the rotation of the electric actuator for generating the steering assist force is molded from a nanocomposite in which fine apatite particles are dispersed in a synthetic resin material, so that the dimensional stability of the worm wheel, It is possible to provide an electric power steering device capable of improving heat resistance and strength and extending the life.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of an electric power steering apparatus according to an embodiment of the present invention. FIG. 2 is a cross-sectional view taken along line II-II in FIG. Explanation of symbols]
6
10 Worm wheel (driven gear)
Claims (1)
その従動ギヤは、合成樹脂材製の母材中にアパタイト粒子が分散されているナノコンポジットにより成形され、
前記合成樹脂材はナイロン66であり、
前記アパタイト粒子は前記ナイロン66の重合前原料に添加され、
前記アパタイト粒子の粒径は10nm〜200nmとされ、
その従動ギヤの相対粘度は100以上、300以下とされていることを特徴とする電動パワーステアリング装置。In the electric power steering device that transmits the rotation of the electric actuator for generating the steering assist force to the wheels via a reduction gear mechanism having a drive gear and a driven gear meshing with the drive gear,
The driven gear is formed by a nanocomposite in which apatite particles are dispersed in a base material made of a synthetic resin material ,
The synthetic resin material is nylon 66,
The apatite particles are added to the pre-polymerization raw material of the nylon 66,
The apatite particles have a particle size of 10 nm to 200 nm,
The electric power steering apparatus characterized in that the relative viscosity of the driven gear is 100 or more and 300 or less .
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