JP4477215B2 - 電動ドライバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動ドライバーに関し、更に詳しくは設定トルクを越えたとき、トルクが解放されるよう形成された電動ドライバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種のドライバーとしては、例えばハウジングの先端側に、トルク設定リングがハウジングの軸方向に沿って移動自在に外装されたものがある。この従来品の場合は、トルク設定リングを移動させ、ハウジング内のバネの撓み量を変更させてトルクを設定するものである(例えば特開平8ー276372号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところでこの種のドライバーは、使い勝手が良くなるよう、トルク設定用の目盛を目安にして、簡単且つ容易に締付けトルクを設定できるよう形成されているのが望ましい。
【0004】
しかるに従来品は、通常、目盛に付された数値が締付けトルクを直接表すものではなく、トルク図から換算された数字に過ぎなかった。即ち従来品の場合は、図8に示されるようなトルク図がマニュアルに記載され、このトルク図から締付けトルクに対応する数値を読み取り(例えば50(cN・m)で締付けるときは「2」)、この数値に対応する目盛の位置にトルク設定リングを移動させ、締付けトルクを設定するものであった。
【0005】
従って従来品は、トルクの設定や変更の都度、マニュアルを開いてトルク図から締付けトルクに対応する数値を読み取らなければならない、という煩わしさがあった。それ故従来品によると、締付けトルクの設定操作を、簡便且つ迅速にできず、その結果不便で使い勝手が悪い、という問題点があった。
【0006】
本発明は、このような従来品の問題点に鑑み、提案されたものである。
【0007】
従って本発明の技術的課題は、締付けトルクの設定操作を、簡単且つ迅速にできるよう形成した電動ドライバーを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するために、次のような技術的手段を採る。
【0009】
即ち本発明は、図1、図4に示されるように、筒形のハウジング1の先端側に、このハウジング1と同心状にトルク設定リング2が外装され、このトルク設定リング2をハウジング1の軸方向に沿って手指の回転操作で移動させ、ハウジング1内のバネ3の撓み量を変更させて締付けトルクを設定する電動ドライバーであって、上記トルク設定リング2の近傍のハウジング1の周面位置に、締付けトルクを直接表す数値4が、計量単位5と共に、目盛6に付記され、又トルク設定リング2の先端側の内周面に、締付けトルクを補正するためのトルク補正リング7が螺合され、このトルク補正リング7に回転操作用の外部操作部8が形成され、この外部操作部8を介してトルク補正リング7がトルク設定リング2に対し相対移動され、ハウジング1内のバネ3の撓み量を調節自在に形成されていることを特徴とする(請求項1)。
【0010】
ここで、計量単位5とは、力のモーメントやトルクの単位であるニュートンメートルを意味し、単位記号(N・m)も含まれる。従ってここで、締付けトルクを直接表す数値4が計量単位5と共に目盛6に付記され、とは、具体的には、図2に示されるように、数値4と計量単位5としての単位記号を目盛6に付記したり、或いは図3に示されるように、数値4と文字通りの計量単位5(例えばセンチニュートンメートル)を付記することで達成される。
【0011】
この種のドライバーは、使用頻度により、バネ3やクラッチ等の部品にへたりや摩耗、或いはひずみ等が生じるため、締付けトルクを簡単、容易且つ迅速に補正、修正できるよう形成されているのが望ましい。
【0012】
しかるに従来品の場合は、通常、この種のトルク補正を外部から操作して行なうための手段が特に講じられていなかったから、従来は例えばトルクメータでトルクに狂いのあることが発見されると、ハウジング1を分解して補正する必要があった。従って従来品によると、トルクの補正に手間暇がかかり、メンテナンスが不便で使い勝手が悪い、という問題点があった。
【0013】
本発明は、このような従来品の問題点を解消するものである。即ちこの本発明の場合は、トルク補正リング7に外部操作部8が形成されているから、これによればハウジング1を取り外すことなく、簡単、容易且つ迅速にトルクを補正できる。
【0014】
又この場合本発明品は、図4、図5に示されるように、外部操作部8が、トルク補正リング7の外側端面に、ビット9(図1参照)の取付用シャフト10を挟んで反対位置に形成された一対の孔であるのが好ましい(請求項2)。
【0015】
なぜならこの場合は、外部操作部8としての孔に、二股状の回転操作具11の係合ピン11aを係合させ、任意の方向に回転させることで、簡単且つ容易にトルク補正リング7を移動させることができるからである。
【0016】
又本発明は、図6に示されるように、外部操作部8が、トルク設定リング2の先端面2aから突き出されて露出状に形成されると共に、外周面8aが手動工具17(図7参照)を係合させるための多角形状に形成されてなるのでも良い(請求項3)。
【0017】
この場合は、スパナ等の汎用の手動工具17を利用できるため、トルクの補正を、一層、簡単、容易且つ低コストで行なうことができる、という利点がある。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に従って説明する。
【0019】
図1等において、1は筒形のハウジングである。このハウジング1は、不特定多数の人が素手で把持しても衛生上の問題(不安)を一掃できるよう、この実施形態では抗菌性の樹脂で形成されている。
【0020】
2は、ハウジング1の先端側に、このハウジング1と同心状に外装されたトルク設定リングである。本発明の電動ドライバーは、このトルク設定リング2をハウジング1の軸方向に沿って手指の回転操作で移動させ、ハウジング1内のバネ3の撓み量を変更させて締付けトルクを設定するものである。
【0021】
又本発明品は、図1に示されるように、トルク設定リング2の近傍のハウジング1の周面位置に、締付けトルクを直接表す数値4が、計量単位5と共に、目盛6に付記されている。この実施形態の場合、計量単位5は、センチニュートンメートルを表すcN・mの単位記号で付されている。
【0022】
7(図4参照)は、締付けトルクを補正するためのトルク補正リングである。このトルク補正リング7は、トルク設定リング2の先端側の内周面に螺合されている。
【0023】
8は、トルク補正リング7を回転操作するための外部操作部である。本発明品は、この外部操作部8を介してトルク補正リング7がトルク設定リング2に対し相対移動され、ハウジング1内のバネ3の撓み量が調節されるよう形成されている。
【0024】
上記の外部操作部8は、この実施形態ではトルク補正リング7の外側端面に、ビット9(図1参照)の取付用シャフト10を挟んで反対位置に形成された一対の孔で構成されている。11は、外部操作部8としての孔に係合させる一対の係合ピン11aを備えた回転操作具である。
【0025】
又12は、トルク補正リング7とバネ3の一方の受け部材13との間に配設された調節棒であり、14は転がり軸受である。又15はクラッチボールであり、16は変速用のギヤ部である。
【0026】
次に本発明品の使用例を説明する。
【0027】
本発明品は、上記の通り、締付けトルクを直接表す数値4が、計量単位5と共に、目盛6に付記されている。従って締付けトルクを設定する場合は、トルク設定リング2を手指で回転操作し、目盛6に付記された数値4を直読して行なう。
【0028】
トルク設定リング2は、回転操作するとトルク補正リング7を伴い、ハウジング1の軸方向に沿って移動する。従って調節棒12を介してバネ3が例えば圧縮され、締付けトルクが設定される。図2に示される場合は、このように操作して締付けトルクが80センチニュートンメートル(cN・m)に設定された状態を示す。又図3の場合は、締付けトルクが35センチニュートンメートル(cN・m)に設定された状態である。
【0029】
而して締付けトルクを補正する場合は、外部操作部8としての孔に、回転操作具11の係合ピン11aを挿し込み、次いで回転操作具11を任意の方向に一定の角度だけ回す。するとトルク補正リング7が、トルク設定リング2に対し相対移動するため、調節棒12を介してバネ3の撓み量が調節される。
【0030】
以上の処において、本発明は、外部操作部8が孔で形成される場合には限られない。即ち本発明は、例えば図6に示されるように、外部操作部8が、トルク設定リング2の先端面2aから突き出されて露出状に形成されると共に、外周面8aが手動工具17(図7参照)を係合させるための多角形状に形成されてなるのでも良い。この実施形態では、手動工具17としてのスパナと係合するよう、外周面8aが六角ボルト状に形成されている。
【0031】
この実施形態の場合、トルクを補正するときは、図7に示されるように、手動工具17としてのスパナを、トルク補正リング7の外部操作部8に係合させて回転させる。トルク補正リング7は、トルク設定リング2に螺合しているから、スパナを回転操作すると、トルク設定リング2に案内されてハウジング1の軸方向に沿って移動する。その結果調節棒12を介してバネ3の撓み量が変更され、トルクが補正される。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、トルク設定リングの近傍のハウジングの周面位置に、締付けトルクを直接表す数値を、計量単位と共に、目盛に付記し、又トルク設定リングの先端側の内周面に、締付けトルクを補正するためのトルク補正リングを螺合し、このトルク補正リングに回転操作用の外部操作部を形成し、この外部操作部を介してトルク補正リングをトルク設定リングに対し相対移動させ、ハウジング内のバネの撓み量を調節自在に形成しているものである。
【0033】
従って本発明の場合は、数値を直読して任意の目盛の位置にトルク設定リングを移動させることで締付けトルクを設定できるから、これによればトルクの設定操作を簡単且つ迅速にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明ドライバーの好適な一実施形態を示す要部正面図である。
【図2】 同上ドライバーの目盛の箇所を示す要部拡大正面図である。
【図3】 目盛の箇所の他の実施形態を示す要部拡大正面図である。
【図4】 本発明ドライバーの内部構造を示す要部断面図である。
【図5】 図4のVーV線から見た同上ドライバーの底面図である。
【図6】 同上ドライバーの他の実施形態を示す要部断面図である。
【図7】 図6のVIIーVII線から見た同上ドライバーの底面図である。
【図8】 トルク値を換算するためのグラフの一例である。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 トルク設定リング
3 バネ
4 締付けトルクを直接表す数値
5 計量単位
6 目盛
7 トルク補正リング
8 外部操作部
Claims (3)
- 筒形のハウジングの先端側に、このハウジングと同心状にトルク設定リングが外装され、このトルク設定リングをハウジングの軸方向に沿って手指の回転操作で移動させ、ハウジング内のバネの撓み量を変更させて締付けトルクを設定する電動ドライバーであって、上記トルク設定リングの近傍のハウジングの周面位置に、締付けトルクを直接表す数値が、計量単位と共に、目盛に付記され、又トルク設定リングの先端側の内周面に、締付けトルクを補正するためのトルク補正リングが螺合され、このトルク補正リングに回転操作用の外部操作部が形成され、この外部操作部を介してトルク補正リングがトルク設定リングに対し相対移動され、ハウジング内のバネの撓み量を調節自在に形成されていることを特徴とする電動ドライバー。
- 請求項1記載の電動ドライバーであって、外部操作部が、トルク補正リングの外側端面に、ビット取付用シャフトを挟んで反対位置に形成された一対の孔であることを特徴とする電動ドライバー。
- 請求項1記載の電動ドライバーであって、外部操作部が、トルク設定リングの先端面から突き出されて露出状に形成されると共に、外周面が手動工具を係合させるための多角形状に形成されてなることを特徴とする電動ドライバー。
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