JP4476782B2 - 土台補強構造 - Google Patents

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本発明は、主として住宅の土台を補強する際の土台補強構造に関する。
住宅の土台は、無筋コンクリート構造又は鉄筋コンクリート(以下、RC)構造の布基礎の上に接合することにより、柱からの鉛直荷重を基礎ひいては地盤に伝達するとともに、建物に作用する地震時水平力を同様に地盤に伝達するという重要な機能を担っており、布基礎とともに住宅の構造要素として最重要な構造要素の一つであるといっても過言ではない。
かかる土台は、通常、布基礎に予め定着されたアンカーボルトを利用して布基礎に強固に接合されるが、かかるアンカーボルトはあくまで新築時の柱位置を基準として配置されている。
そのため、リフォーム工事の際においても、移設や増設によってあらたに柱を立設する必要がある場合、該柱の位置を基準として土台を基礎にしっかりと接合しなければならないが、その箇所には当然ながらアンカーボルトは存在しない。
したがって、例えば、土台を貫通させるようにしてアンカーボルトを挿通する穴を布基礎に穿孔し、次いで、穿孔した布基礎の穴を清掃後、樹脂が充填されたケミカルアンカー(登録商標)と呼ばれる樹脂カプセルを挿入し、しかる後、アンカーボルトを回転圧入あるいは揺動圧入しながら樹脂カプセルを壊すことで、アンカーボルトを樹脂で定着させることにより、アンカーボルトを新設する必要があった。
特開平11-131494 登実-3095525 登実-3087712
しかしながら、かかる方法では、布基礎を穿孔する際、穿孔作業のために一階の壁をほとんど撤去しなければならないとともに、穿孔の際に騒音や粉塵が発生するという問題や、布基礎を穿孔したことによって該布基礎の強度が低下する、特に、RCの布基礎の場合、鉄筋まで切ってしまって曲げ強度が大きく低下する懸念があるという問題を生じていた。
本発明は、上述した事情を考慮してなされたもので、布基礎を穿孔することなく十分な引張抵抗力が発現されるように土台を基礎に接合することが可能な土台補強構造を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係る土台補強構造は請求項1に記載したように、布基礎の天端に載置された土台の上から鞍状に掛けられた繊維シートを前記布基礎の屋外側側面、屋内側側面及び前記土台の天端にて接着してなるものである。
また、本発明に係る土台補強構造は請求項2に記載したように、布基礎の天端に載置された土台と該土台の両側面に添着され前記土台と高さが同じで前記布基礎の側面と面一となる厚みを有する一対の当接板の上から鞍状に掛けられた繊維シートを前記布基礎の屋内外両側面、前記土台の天端及び前記一対の当接板の屋内外両側面にて接着してなるものである。
また、本発明に係る土台補強構造は請求項3に記載したように、布基礎の天端に載置された土台と該土台の側面と前記布基礎の上面とを二辺とする三角形状断面空間に塗り込まれた一対の無収縮モルタル部の上から鞍状に掛けられた繊維シートを前記布基礎の屋内外両側面、前記土台の天端及び前記一対の無収縮モルタル部の屋内外両側面にて接着してなるものである。
本発明に係る土台補強構造においては、布基礎の天端に載置された土台の上から鞍状に掛けられた繊維シートを布基礎の屋外側側面、屋内側側面及び土台の天端にて接着してなる。
かかる構成においては、繊維シート自体の引張抵抗力及び該繊維シートと布基礎等との接着力によって、土台が布基礎に強く接合される。
そのため、地震時において柱に引抜き力が作用しても、その引抜き力は布基礎に直接伝達し、該布基礎全体で抵抗することとなり、建物の耐震性が大幅に向上する。
本発明に係る土台補強構造を施工するにあたっては、壁の下方縁部を若干切除するだけで足りる。すなわち、土台の上には根太が一定の間隔で架け渡され、その上に一階床板が敷設されているため、根太と根太の間には土台天端と一階床板の裏面との間に根太の高さ分に相当する空間が空いている。
したがって、補強を行う箇所の壁の下方縁部を若干切除した上、上述した空間に繊維シートを差し込むようにして屋外側と屋内側で接着するようにすれば、一階床板を剥ぎ取る必要もないし、壁の切除も最小限で済む。土台との接着は、作業性から考えて屋外側から行うのが好ましい。
また、本発明に係る土台補強構造においては、布基礎の天端に載置された土台と該土台の両側面に添着され前記土台と高さが同じで前記布基礎の側面と面一(つらいち)となる厚みを有する一対の当接板の上から鞍状に掛けられた繊維シートを布基礎の屋内外両側面、土台の天端及び一対の当接板の屋内外両側面にて接着してなる。
かかる構成においては、繊維シート自体の引張抵抗力及び該繊維シートと布基礎等との接着力によって、土台が基礎に強く接合される。
そのため、地震時において柱に引抜き力が作用しても、その引抜き力は布基礎に直接伝達し、基礎全体で抵抗することとなり、建物の耐震性が大幅に向上する。
特に、本発明では、布基礎と土台の幅の違いによって鞍状に掛けられた繊維シートが土台側方との間で隙間を生じてしまう点を考慮し、耐久性や信頼性を高めるべく、布基礎の幅と同じになるようにかつ土台の天端と同一になるように、一対の当接板を土台の両側面に当接させるようにしたので、繊維シートは、布基礎の屋内外両側面及び土台の天端だけではなく、一対の当接板の屋内外両側面とその天端にも接着されることとなり、繊維シートによる補強の耐久性と信頼性が向上する。
本発明に係る土台補強構造を施工する方法については上述したとほぼ同様であるが、繊維シートを鞍状に掛ける前に一対の当接板を土台の両側面に釘打ち等で予め添着する点が異なる。その他については同様であるので、ここではその説明を省略する。
また、本発明に係る土台補強構造においては、布基礎の天端に載置された土台と該土台の側面と前記布基礎の上面とを二辺とする三角形状断面空間に塗り込まれた一対の無収縮モルタル部の上から鞍状に掛けられた繊維シートを前記布基礎の屋内外両側面、前記土台の天端及び前記一対の無収縮モルタル部の屋内外両側面にて接着してなる。
かかる構成においては、繊維シート自体の引張抵抗力及び該繊維シートと布基礎等との接着力によって、土台が基礎に強く接合される。
そのため、地震時において柱に引抜き力が作用しても、その引抜き力は布基礎に直接伝達し、基礎全体で抵抗することとなり、建物の耐震性が大幅に向上する。
特に、本発明では、土台の側面、布基礎の上面及び繊維シートで囲まれた箇所に三角形状の隙間を生じてしまう点を考慮し、耐久性や信頼性を高めるべく、土台の側面と布基礎の上面とを二辺とする三角形状断面空間に無収縮モルタル部を土台の両側方にそれぞれ塗り込み、かかる一対の無収縮モルタル部の側面(表面)にも繊維シートを接着するようにしたので、繊維シートによる補強の耐久性と信頼性が向上する。
本発明に係る土台補強構造を施工する方法については上述したとほぼ同様であるが、繊維シートを鞍状に掛ける前に、上述した三角形状断面空間に無収縮モルタル部を塗り込む点が異なる。その他については同様であるので、ここではその説明を省略する。
繊維シートは、アラミド繊維シートのほか、炭素繊維シートなど引張強度の高い繊維をシート状に形成したものを使用することができる。
以下、本発明に係る土台補強構造の実施の形態について、添付図面を参照して説明する。なお、従来技術と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る土台補強構造を示した図である。同図に示すように、本実施形態に係る土台補強構造1は、布基礎2の天端に載置された土台3の上から鞍状に掛けられた繊維シートとしてのアラミド繊維シート4を布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b及び土台3の天端にて接着してなる。
ここで、布基礎2は、無筋コンクリートからなる場合とRCからなる場合とがあるとともに、底版であるフーチングと一体のコンクリート構造又はRC構造として該フーチングに立設される場合と、フーチングはなく割栗石の上に直接設置されている場合とがあるが、本実施形態では、フーチングを便宜上省略してある。
アラミド繊維シート4は、増築や改築のためにあらたに土台3の上に立設されることとなった柱6の近傍に接着するのが望ましく、同図に示すように、土台3、根太7,7及び一階床板8に挟まれた空間に挿通するようにして、必要に応じて所望の数だけ配置することができる。同図では、柱6の両脇に二カ所ずつ配置してある。
本実施形態に係る土台補強構造1を施工するにあたっては、まず、壁(図示せず)の下方縁部を若干切除する。
次に、土台3の上には根太7が一定の間隔で架け渡され、その上に一階床板8が敷設されているため、根太7と根太7の間には土台3の天端と一階床板8の裏面との間に根太8の高さ(成)分に相当する空間が空いているので、かかる空間にアラミド繊維シート4を差し込み、次いで、布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b及び土台3の天端にて接着する。
アラミド繊維シート4の具体的な接着手順は、布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b及び土台3の天端を清掃し、コンクリート表面については不陸調整などの下地処理を必要に応じて行った後、プライマー、下塗り用接着剤を順次塗布する。
次に、上述したようにアラミド繊維シート4を根太7,7間に挿通した後、アラミド繊維シート4を布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b及び土台3の天端に接着し、次いで、再度、その上から上塗り用接着剤を塗布し、必要に応じて塗装等で仕上げを行う。なお、屋内側においては、一階床下に入っての作業となるが、上述した根太7の成を利用した施工により、床板8を剥がす必要はない。
接着剤の種類やアラミド繊維シート4の詳細な接着方法については、公知の手段から適宜選択すればよい。
最後に、若干切除した壁を復旧して補強工事を完了する。
以上説明したように、本実施形態に係る土台補強構造1によれば、布基礎2の天端に載置された土台3の上からアラミド繊維シート4を鞍状に掛け、該アラミド繊維シートを布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b及び土台3の天端にて接着してあるので、アラミド繊維シート4自体の引張抵抗力及び該繊維シートと布基礎2等との接着力によって、土台3が布基礎2に強く接合される。
そのため、地震時において柱6に引抜き力が作用しても、その引抜き力は布基礎2に直接伝達し、該布基礎2全体で抵抗することとなり、建物の耐震性が大幅に向上する。
また、本実施形態に係る土台補強構造1によれば、施工の際、補強を行う箇所の壁の下方縁部を若干切除した上、上述した根太7の成を利用した空間にアラミド繊維シート4を差し込むようにして屋外側と屋内側で接着することができるので、一階床板8を剥ぎ取る必要もないし、壁の切除も最小限で済む。
また、本実施形態に係る土台補強構造1によれば、土台3を布基礎2に接合するのにアンカーボルトを新設する必要がないため、穿孔のための騒音や粉塵が全く発生しない。そのため、環境面に配慮された発明として産業上きわめて有益なものと云える。
また、本実施形態に係る土台補強構造1によれば、布基礎2にアンカーボルト用の穴を穿孔する必要がないため、該布基礎の強度、特に曲げ強度を低下させる懸念もなくなる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図2は、第2実施形態に係る土台補強構造11を示した図である。同図でわかるように、本実施形態に係る土台補強構造11は、布基礎2の天端に載置された土台3と該土台の両側面に添着され土台3と高さが同じで布基礎2の側面と面一(つらいち)となる厚みを有する一対の当接板12,12の上から鞍状に掛けられた繊維シートとしてのアラミド繊維シート4を布基礎2の屋内外両側面5a,5b、土台3の天端及び一対の当接板12,12の屋内外両側面にて接着してなる。
アラミド繊維シート4は、増築や改築のためにあらたに土台3の上に立設されることとなった柱6の近傍に接着するのが望ましく、同図に示すように、土台3、根太7,7及び一階床板8に挟まれた空間に挿通するようにして、必要に応じて所望の数だけ配置することができる。同図では、柱6の両脇に二カ所ずつ配置してある。
本実施形態に係る土台補強構造11を施工するにあたっては、まず、壁(図示せず)の下方縁部を若干切除する。
次に、アラミド繊維シート4が鞍掛けされる箇所の土台3の両側方に一対の当接板12,12を釘等で留め付ける。
次に、土台3の上には根太7が一定の間隔で架け渡され、その上に一階床板8が敷設されているため、根太7と根太7の間には土台3の天端と一階床板8の裏面との間に根太8の高さ(成)分に相当する空間が空いているので、かかる空間にアラミド繊維シート4を差し込み、布基礎2の屋内外両側面5a,5b、土台3の天端及び一対の当接板12,12の屋内外両側面にて接着する。
アラミド繊維シート4の具体的な接着手順は、布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b、土台3の天端及び当接板12,12の側面を清掃するとともに、コンクリート表面については不陸調整などの下地処理を必要に応じて行った後、プライマー、下塗り用接着剤を順次塗布する。
次に、上述したようにアラミド繊維シート4を根太7,7に挿通した後、アラミド繊維シート4を布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b、土台3の天端及び当接板12,12の側面に接着し、次いで、再度、その上から上塗り用接着剤を塗布し、必要に応じて塗装等で仕上げを行う。なお、屋内側においては、一階床下に入っての作業となるが、上述した根太7の成を利用した施工により、床板8を剥がす必要はない。
接着剤の種類やアラミド繊維シート4の詳細な接着方法については、公知の手段から適宜選択すればよい。
最後に、若干切除した壁を復旧して補強工事を完了する。
以上説明したように、本実施形態に係る土台補強構造11によれば、布基礎2の天端に載置され当接板12,12が添着された土台3の上からアラミド繊維シート4を鞍状に掛け、該アラミド繊維シートを布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b、土台3の天端及び当接板12,12の両側面にて接着してあるので、アラミド繊維シート4自体の引張抵抗力及び該繊維シートと布基礎2等との接着力によって、土台3が布基礎2に強く接合される。
そのため、地震時において柱6に引抜き力が作用しても、その引抜き力は布基礎2に直接伝達し、該布基礎2全体で抵抗することとなり、建物の耐震性が大幅に向上する。
また、本実施形態に係る土台補強構造11によれば、施工の際、補強を行う箇所の壁の下方縁部を若干切除した上、上述した根太7の成を利用した空間にアラミド繊維シート4を差し込むようにして屋外側と屋内側で接着することができるので、一階床板8を剥ぎ取る必要もないし、壁の切除も最小限で済む。
また、本実施形態に係る土台補強構造11によれば、土台3を布基礎2に接合するのにアンカーボルトを新設する必要がないため、穿孔のための騒音や粉塵が全く発生しない。そのため、環境面に配慮された発明として産業上きわめて有益なものと云える。
また、本実施形態に係る土台補強構造11によれば、布基礎2にアンカーボルト用の穴を穿孔する必要がないため、該布基礎の強度、特に曲げ強度を低下させる懸念もなくなる。
また、本実施形態に係る土台補強構造11によれば、布基礎2と土台3の幅の違いによって鞍状に掛けられたアラミド繊維シート4が土台3の側方との間で隙間を生じてしまう点を考慮し、耐久性や信頼性を高めるべく、布基礎2の幅と同じになるようにかつ土台3の天端と同一になるように、一対の当接板12,12を土台3の両側面に当接させるようにしたので、アラミド繊維シート4による補強の耐久性と信頼性が大幅に向上する。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。なお、第3実施形態と実質的に同一の部品等については同一の符号を付してその説明を省略する。
図3は、第3実施形態に係る土台補強構造21を示した図である。同図でわかるように、本実施形態に係る土台補強構造21は、布基礎2の天端に載置された土台3と該土台の側面と布基礎2の上面とを二辺とする三角形状断面空間に塗り込まれた一対の無収縮モルタル部22,22の上から鞍状に掛けられた繊維シートとしてのアラミド繊維シート4を布基礎2の屋内外両側面5a,5b、土台2の天端及び一対の無収縮モルタル部22,22の屋内外両側面にて接着してなる。
アラミド繊維シート4は、増築や改築のためにあらたに土台3の上に立設されることとなった柱6の近傍に接着するのが望ましく、同図に示すように、土台3、根太7,7及び一階床板8に挟まれた空間に挿通するようにして、必要に応じて所望の数だけ配置することができる。同図では、柱6の両脇に二カ所ずつ配置してある。
本実施形態に係る土台補強構造21を施工するにあたっては、まず、壁(図示せず)の下方縁部を若干切除する。
次に、アラミド繊維シート4が鞍掛けされる箇所の土台3の両側方に上述した三角形断面となるように無収縮モルタルを塗り込み、無収縮モルタル部22,22を形成する。
次に、第1,2実施形態と同様、根太8の高さ(成)分に相当する空間にアラミド繊維シート4を差し込み、該アラミド繊維シートを布基礎2の屋内外両側面5a,5b、土台3の天端及び一対の無収縮モルタル部22,22の屋内外両側面に接着する。
アラミド繊維シート4の具体的な接着手順は、布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b、土台3の天端及び無収縮モルタル部22,22の両側面を清掃するとともに、コンクリート表面については不陸調整などの下地処理を必要に応じて行った後、プライマー、下塗り用接着剤を順次塗布する。
次に、上述したようにアラミド繊維シート4を根太7,7間に挿通した後、アラミド繊維シート4を布基礎2の屋内外両側面5a,5b、土台2の天端及び一対の無収縮モルタル部22,22の屋内外両側面に接着し、次いで、再度、その上から上塗り用接着剤を塗布し、必要に応じて塗装等で仕上げを行う。なお、屋内側においては、一階床下に入っての作業となるが、上述した根太7の成を利用した施工により、床板8を剥がす必要はない。
接着剤の種類やアラミド繊維シート4の詳細な接着方法については、公知の手段から適宜選択すればよい。
最後に、若干切除した壁を復旧して補強工事を完了する。
以上説明したように、本実施形態に係る土台補強構造21によれば、布基礎2の天端に載置され無収縮モルタル部22,22が両側方に三角形状断面形状に塗り込められた土台3の上からアラミド繊維シート4を鞍状に掛け、該アラミド繊維シートを布基礎2の屋外側側面5a、屋内側側面5b、土台3の天端及び無収縮モルタル部22,22の両側面にて接着してあるので、アラミド繊維シート4自体の引張抵抗力及び該繊維シートと布基礎2等との接着力によって、土台3が布基礎2に強く接合される。
そのため、地震時において柱6に引抜き力が作用しても、その引抜き力は布基礎2に直接伝達し、該布基礎2全体で抵抗することとなり、建物の耐震性が大幅に向上する。
また、本実施形態に係る土台補強構造21によれば、施工の際、補強を行う箇所の壁の下方縁部を若干切除した上、上述した根太7の成を利用した空間にアラミド繊維シート4を差し込むようにして屋外側と屋内側で接着することができるので、一階床板8を剥ぎ取る必要もないし、壁の切除も最小限で済む。
また、本実施形態に係る土台補強構造21によれば、土台3を布基礎2に接合するのにアンカーボルトを新設する必要がないため、穿孔のための騒音や粉塵が全く発生しない。そのため、環境面に配慮された発明として産業上きわめて有益なものと云える。
また、本実施形態に係る土台補強構造21によれば、布基礎2にアンカーボルト用の穴を穿孔する必要がないため、該布基礎の強度、特に曲げ強度を低下させる懸念もなくなる。
また、本実施形態に係る土台補強構造21によれば、布基礎2と土台3の幅の違いによって鞍状に掛けられたアラミド繊維シート4が土台3の側方との間で隙間を生じてしまう点を考慮し、耐久性や信頼性を高めるべく、土台3の側面と布基礎2の上面とを二辺とする三角形状断面空間に無収縮モルタル部22,22を土台3の両側方にそれぞれ塗り込み、かかる一対の無収縮モルタル部22,22の側面(表面)にもアラミド繊維シート4を接着するようにしたので、アラミド繊維シート4による補強の耐久性と信頼性が大幅に向上する。
第1実施形態に係る土台補強構造の概略図。 第2実施形態に係る土台補強構造の概略図。 第3実施形態に係る土台補強構造の概略図。
符号の説明
1,11,21 土台補強構造
2 布基礎
3 土台
4 アラミド繊維シート(繊維シート)
5a,5b 布基礎の両側面
12 当接板
22 無収縮モルタル部

Claims (3)

  1. 布基礎の天端に載置された土台の上から鞍状に掛けられた繊維シートを前記布基礎の屋外側側面、屋内側側面及び前記土台の天端にて接着してなることを特徴とする土台補強構造。
  2. 布基礎の天端に載置された土台と該土台の両側面に添着され前記土台と高さが同じで前記布基礎の側面と面一となる厚みを有する一対の当接板の上から鞍状に掛けられた繊維シートを前記布基礎の屋内外両側面、前記土台の天端及び前記一対の当接板の屋内外両側面にて接着してなることを特徴とする土台補強構造。
  3. 布基礎の天端に載置された土台と該土台の側面と前記布基礎の上面とを二辺とする三角形状断面空間に塗り込まれた一対の無収縮モルタル部の上から鞍状に掛けられた繊維シートを前記布基礎の屋内外両側面、前記土台の天端及び前記一対の無収縮モルタル部の屋内外両側面にて接着してなることを特徴とする土台補強構造。
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