JP4472951B2 - 電波時計装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電波時計装置に関し、更に詳しくは所定の電波(例えばJJY規格に従う日本標準時刻電波)を受信・復調して時刻情報を再生(デコード)する電波時計装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、この種の電波時計装置では、受信した時刻情報を時計として単に表示するのみならず、外部の様々な機器に時刻情報を提供することが行なわれつつある(特許文献1)。
【0003】
図6に従来の電波時計装置の典型的な構成を示す。図において、80は従来の電波時計装置、81は標準電波の受信アンテナ、82は標準電波(40又は60kHz)を受信・検波して0/1レベルのタイムコードTCを生成する受信復調部、83はタイムコードTCのデューティー比を解析して時刻情報を再生するデコーダ部、84は外部装置100との間でディジタル信号のやり取りを行うシリアルインタフェース(SIF)、85は前記各部82〜84に給電するための本装置内部又は外部に設けたDC電源(主電源ユニット)である。このDC電源85には、1次電池、充電可能な2次電池、太陽電池、3端子レギュレータによる出力安定化電源、スイッチングレギュレータによるAC−DCコンバータ等が含まれる。
【0004】
このような構成により、定期的に標準電波を受信・デコードし、得られた時刻情報で内蔵の時計(不図示)を更新すると共に、外部装置100からの要求に応じて所要精度(例えば日差1秒)以内の時刻情報を提供することが可能となる。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−289296号公報(要約、図1,図8〜図10)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、標準電波は40kHzの長波であるため、ビル等における回り込みはあるが、反射はせず、ビル内の奥までは十分な電波が届かないのが実情である。一方、電波時計装置80を外部装置100と接続するためには、信号のやり取りに十分な容量の主電源ユニット85が必要であると共に、外部装置100との間をケーブル等で接続する必要がある。このため、微弱な標準電波を受信復調する受信復調部82が主電源ユニット85や接続ケーブルから伝わって来るノイズの影響を受け易くなり、標準電波受信の信頼性が低下する問題があった。
【0007】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなされたもので、その目的とする所は、時刻電波の受信・復調を高い信頼性で行える電波時計装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は例えば図1(A)の構成により解決される。即ち、本発明の一例の電波時計装置1aは、所定の電波を受信・復調してタイムコード信号TCを再生する受信復調手段10と、前記再生されたタイムコード信号TCを解析して時刻情報をデコードするデコーダ手段20と、前記各手段10,20の次段の給電ライン3a,3bに直列に設けたスイッチ手段41,42であって、少なくとも前記受信復調手段10による所定の電波の受信・復調時に遮断されるものと、給電遮断時の前記各手段10,20に給電するための蓄電気手段(図の例では2次電池)32とを備えるものである。
【0009】
本発明によれば、受信復調手段10及びデコーダ手段20への給電ライン3a,3bは、少なくとも受信復調手段10による所定の電波の受信・復調時には電気的に遮断されるため、主電源装置2からのノイズの影響を十分に抑圧でき、よって、微弱な時刻電波の受信・復調を高い信頼性で行える。
【0010】
好ましくは、デコーダ手段20と外部回路(例えばデータ通信手段50等)との間の信号のやり取りを光又は磁気を信号伝達媒体とする信号伝達手段(図の例ではフォトカプラ)を介して行うように構成したものである。従って、外部回路からの信号ルートを介するノイズの影響も十分に抑圧される。
【0011】
また、上記の課題は例えば図1(B)の構成により解決される。即ち、本発明(1)の電波時計装置1bは、所定の電波を受信・復調してタイムコード信号TCを再生する受信復調手段10と、前記再生されたタイムコード信号TCを解析して時刻情報をデコードするデコーダ手段20と、前記受信復調手段と前記デコーダ手段とに直流を給電する給電ライン3a,3bと、前記受信復調手段10のみへの前記給電ライン3a,3bに設けたスイッチ手段41,42であって、少なくとも前記受信復調手段10による所定の電波の受信・復調時に遮断されるものと、前記スイッチ手段による給電遮断時の前記受信復調手段10に給電するための蓄電気手段(図の例では電気二重層コンデンサ)33とを備えるものである。
【0012】
本発明(1)によれば、受信復調手段10のみへの給電ライン3a,3bは、少なくとも受信復調手段10による所定の電波の受信・復調時には遮断されるため、主電源装置2のみならずデコーダ手段20からの給電ライン3a,3bを介するノイズの影響も十分に抑圧でき、よって、微弱な時刻電波の受信・復調を高い信頼性で行える。
【0013】
本発明()では、上記本発明()において、受信復調手段10とデコーダ手段20との間の信号のやり取りを光又は磁気を信号伝達媒体とする信号伝達手段(図の例ではフォトカプラ)を介して行うように構成したものである。従って、デコーダ手段20からの信号ルートを介するノイズの影響も十分に抑圧される。
【0014】
本発明()では、上記本発明()において、給電ライン3a,3bに給電するための太陽光発電手段(図の主電源装置2に相当)を更に備えるものである。太陽光発電手段を使用してフローティングの給電系を構成することにより、外部のAC給電ラインや接地ラインを介して混入するようなノイズの影響を十分に抑圧できる。
【0015】
本発明()では、上記本発明()において、デコーダ手段20の出力の時刻情報を外部装置100に出力するためのデータ通信手段50を更に備えるものである。従って、外部の1又は2以上の様々なタイプの外部装置100に正確な時刻情報を提供可能となる。
【0016】
本発明()では、上記本発明()において、データ通信手段50はデコーダ手段20の出力の時刻情報を電波、赤外線、光又は超音波を信号伝達媒体として送信する無線通信手段よりなるものである。従って、本電波時計装置1a/1bと1又は2以上の外部装置100との間に別段の有線による配線をする必要もなく、よって、各装置を任意にレイアウトできる。
【0017】
本発明()では、上記本発明()において、内臓のクロック信号を計数して実時刻を刻むリアルタイムクロック手段であって、受信及びデコードした時刻情報により定期的に更新されるもの、を更に備えるものである。従って、常時所要精度(例えば日差1秒以内)の時刻情報を容易に管理できる。
【0018】
本発明()では、上記本発明()において、データ通信手段50は受信及びデコードした時刻情報又はリアルタイムクロック手段から取得した実時刻情報を外部装置に出力するものである。従って、所要精度の時刻情報を外部装置に提供できる。
【0019】
本発明()では、上記本発明()、()又は()において、データ通信手段50は外部装置100からの信号を受信可能に構成されているものである。従って、外部装置100からの任意時点の要求に応じて正確な時刻情報を提供可能となる。
【0020】
本発明()では、上記本発明()において、スイッチ手段41,42は複数の給電ライン(図の例ではV+ラインとGNDライン)3a,3bを遮断可能に構成されているものである。従って、V+/−の給電ライン3aのみならず、GNDライン3bからのノイズも完全に遮断できる。
【0021】
本発明(10)では、上記本発明()において、無線通信手段は、少なくとも受信復調手段10による所定の電波の受信・復調時にその動作を停止され又は該無線通信手段への給電を遮断されるものである。従って、無線通信手段で生成されるRF波(キャリア等)、及び電源ラインノイズの影響を阻止できるのは元より、各部の波の干渉により生成さ
れるビート波(低周波等)の影響も完全に阻止できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面に従って本発明に好適なる実施の形態を詳細に説明する。なお、全図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとする。図2は第1の実施の形態による電波時計装置の構成を示す図で、電波受信時の装置本体部(即ち、電波の受信部と標準時刻情報のデコーダ部)に対する主電源からの給電ラインを遮断可能な場合を示している。
【0023】
図において、この電波時計装置1aは、本装置の内部又は外部に設けたDC電源(主電源ユニット)2より給電ライン3a,3bを介して給電可能に構成されると共に、汎用のデータ通信回線4を介して標準時刻情報を利用する各種の外部装置100aと接続可能になっている。図の例では、給電ライン3aがV+端子に接続され、給電ライン3bがV−端子に接続されている。このDC電源2には、充電可能な2次電池、太陽電池、AC入力を整流・濾波してDC出力を3端子レギュレータにより安定化させるDC出力安定化電源、スイッチングレギュレータによるAC−DCコンバータ等が含まれる。
【0024】
電波時計装置1aにおいて、10は例えばJJY規格に従う日本標準時刻電波の受信・復調を行う受信復調部、11はその受信アンテナ、12は受信部、13は復調部、20は本装置の主制御及び時刻情報のデコード処理を行うマイクロコントロールユニット(MCU)、21はそのCPU、22はCPU21が使用するRAM,ROM,EEPROM等からなる主メモリ(MM)、23は受信復調部10との間で信号のやり取りを行うためのシリアルインタフェース(SIF)、24はCPU21のペリフェラルI/O(PIO)、25は内部のクロック信号を計数して実時刻を刻むリアルタイムクロック(RTC)、26は外部装置100aとの間でデータのやり取りを行うためのシリアルインタフェース(SIF)、27はCPU21の共通バスである。
【0025】
更に、31は装置本体部10,20への給電電圧を制限するためのツエナーダイオード、32は再充電可能な2次電池(ニッケル・水素蓄電池等)であって、DC電源2からの給電が遮断された期間における装置本体部10,20への給電を賄う。
【0026】
更に、40は給電ライン3a,3bを開放/閉成可能なスイッチ部、41,42は給電スイッチとして機能するフォトMOSリレー、43は電気的に遮断(絶縁)された状態でMCU20がフォトMOSリレー41,42をON/OFF駆動するためのフォトカプラ、50は外部装置100aと接続するための通信IF部、51,52は電気的に遮断された状態でMCU20と通信IF部50とがデータ信号のやり取りを行うためのフォトカプラ、53は汎用のシリアルインタフェース規格(例えばRS232C,RS422,RS485等)に準拠したトランスミッタ/レシーバ(T/R)である。
【0027】
受信アンテナ11は例えば棒状のフェライトコアにコイルを巻装したバーアンテナにより構成される。受信復調部10はMCU20からの受信付勢信号ON/STBY=ON(論理1レベル)によって、受信動作を付勢される。一例の受信動作を概説すると、受信部12は微弱な標準電波RF(例えば40kHz)を受信、増幅、周波数変換(ダウンコンバート)すると共に、その出力をフィルタリングして中間周波信号IFを生成する。復調部13は中間周波信号IFを包絡線検波してベースバンド信号を再生すると共に、これらをディジタル信号に波形整形又は原波形を再生可能なナイキスト間隔でサンプリング(A/D変換又は2値化)して0/1のタイムコード(受信信号系列)TCを生成する。CPU21はタイムコードTCを入力すると共に、所定の同期信号(マーカ)に同期して該タイムコードTCのデューティー比等を解析することにより標準時刻情報を再生(デコード)する。
【0028】
CPU21は、通常は、スイッチ部40を導通させることによりDC電源2からの給電を維持する。即ち、CPU21がスイッチ駆動信号PC=1(論理1レベル)にすると、フォトカプラ43のフォトダイオード(LED)が点灯してフォトトランジスタが導通し、これによりフォトMOSリレー41,42の各フォトダイオードが点灯する。更に、この発光を受けた内部の太陽電池が発電してMOSFETのゲート回路部を充電し、これによりMOSFETのソース・ドレイン間が導通する。そして、これによりDC電源2から装置本体部10,20に十分な給電が行われると共に、2次電池32への充電も行われる。
【0029】
次に、CPU21は上記標準時刻情報の受信を行う場合には、その受信動作に先立って給電ライン3a,3bのDC電源2を装置本体部から切り離す。即ち、CPU21がスイッチ駆動信号PC=0(論理0レベル)にすると、フォトカプラ43のフォトダイオードが消灯してフォトトランジスタがカットオフし、これによりフォトMOSリレー41,42の各フォトダイオードが消灯する。また、これにより太陽電池が発電を止めてMOSFETのゲート回路部は急速に放電し、これによりMOSFETのソース・ドレイン間がカットオフする。
【0030】
この状態では、DC電源2からの給電ライン3a,3bが共に遮断されるため、該給電ライン3a,3bに重畳するような雑音を十分にカット(抑制)できる。また、MCU20と通信IF部50との間の電気的な接続はフォトカプラ51,52により電気的に遮断されているため、これらの信号ルートを介して外部から混入するような雑音も十分にカットされる。従って、標準電波の受信期間中は2次電池32のみによりフローティングの状態で給電されることとなり、こうして、微弱な標準電波の受信・解析を、極めて低雑音な環境下で、高精度にかつ高信頼性で行える。そして、CPU21は、上記標準電波の受信・解析動作を終了すると、スイッチ部40を導通させることによりDC電源2からの給電を復帰させる。
【0031】
次に上記構成による時刻情報の受信動作を具体的に説明する。図3は第1の実施の形態による時刻情報受信処理のフローチャートで、CPU21により実行される。図3(A)はメイン処理を示し、本装置1aに電源投入されるとこの処理に入力する。
【0032】
ステップS11では低雑音環境下における標準電波の受信を実現するために給電スイッチ41,42を共にOFFにし、装置本体部10,20からDC電源2を切り離す。ステップS12では受信復調部10に受信付勢信号ON/STBY=ONを送って時刻情報の受信動作を起動(付勢)する。ステップS13では時系列に発生する受信データ(タイムコード)TCを入力し、時刻情報をデコードする。ステップS14では1回分の全データの受信完了か否かを判別し、完了でない場合はステップS13に戻る。本実施の形態では、時間にして例えば3分程度経過すると全データの受信完了となる。
【0033】
こうして、やがて、1回分の全データを受信完了すると、ステップS15では給電スイッチ41,42を共にONにし、MCU20の側を十分な給電状態にする。また、このとき受信付勢信号ON/STBY=STBY(論理0レベル)を送って受信復調部10をスタンバイ状態にする。ステップS16では前記デコードした時刻情報をRTC25にセットする。こうして、RTC25は現在の正確な標準時刻に初期設定され、その後は所要の時刻精度を維持しつつ自走することになる。
【0034】
ステップS17では所定時間(又は時刻)のタイマを起動する。ここで、所定時間のタイマとは、例えば1時間又は数時間の経過後にタイムアウトするようなタイマを意味する。また、所定時刻のタイマとは、例えば1日を24時間で管理する場合に、毎日6時と18時に一致(タイムアウト)するようなタイマを意味する。これらの時間や時刻は予め任意に設定可能である。
【0035】
ステップS18では外部装置100aから時刻情報の受信要求があるか否かを判別し、無い場合はステップS18に戻る。また、受信要求がある場合は、ステップS19で現時点の時刻情報を取得する。この時刻情報は、単に現時点のRTC25から取得してもよいし、又は上記ステップS11〜S16で述べたと同様に、実際に現時点の標準時刻を受信・デコードすることにより取得してもよい。いずれにしても、所要精度以内の時刻情報を取得できる。そして、ステップS20では取得した時刻情報を外部装置100aに送信し、ステップS18に戻る。
【0036】
図3(B)はタイマ割込処理を示し、上記ステップS17で起動したタイマがタイムアウトするとこの処理に割込入力する。ステップS31では給電スイッチ41,42を共にOFFにし、装置本体部10,20からDC電源2を切り離す。ステップS32では受信復調部10に受信付勢信号ON/STBY=ONを送って時刻情報の受信動作を起動する。ステップS33では時系列に発生する受信データ(タイムコード)TCを入力し、時刻情報をデコードする。ステップS34では1回分の全データの受信完了か否かを判別し、完了でない場合はステップS33に戻る。
【0037】
こうして、やがて、1回分の全データを受信完了すると、ステップS35では給電スイッチ41,42を共にONにし、MCU20の側を十分な給電状態にする。また、このとき受信付勢信号ON/STBY=STBY(論理0レベル)を送って受信復調部10をスタンバイ状態にする。ステップS36では前記デコードした時刻情報をRTC25にセット(又は時刻情報でRTC25を更新)する。こうして、RTC25は常に所要の時刻精度以内に維持されつつ自走する。ステップS37では、必要なら(例えば時刻提供サービスモードの設定に応じて)、該取得した時刻情報を外部装置100aに一斉に送信(ブロードキャスト)する。この場合は、外部装置100aが時刻情報を要求するまでも無く、正確な時刻情報が定期的にブロードキャストされることになる。そして、ステップS38では次の時刻更新のために所定時間(又は時刻)のタイマを起動し、この割込処理を抜ける。
【0038】
図4は第2の実施の形態による電波時計装置1bの構成を示す図で、標準電波受信時における少なくとも受信復調部10に対する主電源2からの給電ラインを遮断可能な場合を示している。この第2の実施の形態では、DC電源2のみならず、高速のクロック信号で動作するようなMCU20からの雑音の影響も十分に抑制できるため、微弱な標準電波の受信・復調の信頼性が一層向上する。
【0039】
図において、この例の受信復調部10は、標準電波受信時におけるMCU20からの雑音の影響を最小限とすべく、MCU20からも切り離される。これを実現するために、スイッチ部40は受信復調部10の直後に設けられている。またこの例では、上記の2次電池32に代えて、小型で比較的大容量の得られる電気二重層コンデンサ33を備えており、これによって、標準電波受信時における受信復調部10への給電パワーを賄う。
【0040】
なお、この例ではDC電源2として、太陽電池2を使用しており、これにより、外部のAC給電ラインや接地線(フレームGND)から本装置1bをフローティングさせた低雑音状態で、DC給電可能としている。更に、夜間や雨天の稼働を考慮して、本装置1bには太陽電池2の出力電圧をクランプするためのツエナーダイオード31と、再充電可能な2次電池32が設けられている。
【0041】
また、この例では、受信復調部10とMCU20との間における受信付勢信号ON/STBYのやり取りは上記同様にフォトカプラ53を介して行われるが、タイムコードTCのやり取りは磁気を信号伝達媒体とするような信号伝達手段56により行われる。
【0042】
一例の信号伝達手段56は、磁界を発生するコイルと、磁界の大きさにより抵抗が変化する磁気抵抗素子(Magnetic Resistor)MRとの組み合わせにより構成されている。好ましくは、タイムコードTCのドライバは タイムコード信号が一方の信号(例えば「0」)レベルの時はコイルに電流を流さず、またタイムコード信号が他方の信号(例えば「1」)レベルの時だけ電流を流す様に構成される。こうすれば、受信復調部10の側の消費電力の大幅な節約が図れる。なお、タイムコード信号が他方の信号(例えば「1」)レベルの時だけパルス状の電流を流す様に構成してもよく、こうすれば、更に消費電力の節約が図れる。
【0043】
なお、信号伝達手段56は、磁界を発生するコイルと、磁界の大きさによりホール電圧を発生するホール素子との組み合わせにより構成しても良い。ホール素子は、4端子素子からなっており、その入力端子間に電流を流した状態で、側面から磁界を加えると、その出力端子には該磁界の大きさに比例するホール電圧が生成される。このホール電圧を検出することで2値信号を容易に伝達できる。また、通常のパルストランスを用いることもできる。
【0044】
また、この例の電波時計装置1bは、無線通信部54とアンテナ55を備えており、1又はn台の外部装置100bと無線により接続可能となっている。一例の無線通信部54は、所定周波数の微弱電波(半径50〜100m程度で有効な)を、上記受信・デコードされた標準時刻情報又はリアルタイムクロック25から取得された時刻情報によりAMK変調、FMK変調又はPSK変調して一斉に送信するような簡単なものである。これを1又はn台の外部装置100bが一斉に受信・復調することにより時刻情報を効率よく提供(ブロードキャスト)できる。
【0045】
また、この無線通信部54への給電ライン3aには、給電スイッチ57が設けられており、少なくとも受信復調部10による標準電波の受信・復調時には該無線通信部54への給電が遮断される。従って、無線通信部54で生成されるRF波(キャリア等)の影響を阻止できるのは元より、各部の波の干渉により生成されるようなビート波(低周波等)の影響も完全に阻止できる。また、消費電力の節約にもなる。なお、標準電波の受信・復調時における無線通信部54にリセット信号RSを入力することにより、無線通信部54の動作を停止させても良い。
【0046】
なお、より複雑なシステム構成では、無線通信部54と1又はn台の外部装置100bとの間を公知の無線LANで接続することが可能であり、こうすれば、いずれかの外部装置100bからの任意タイミングの時刻情報の要求に従って該外部装置100bにその時点の正確な時刻情報を提供する如く、より高度な時刻情報の提供サービスを行える。
【0047】
また、図示しないが、電波時計装置1bと外部装置100bとの間のデータ通信は赤外線等の光又は超音波を利用して行うように構成してもよい。
【0048】
次に上記構成による時刻情報の受信動作を具体的に説明する。図5は第2の実施の形態による時刻情報受信処理のフローチャートで、CPU21により実行される。図5(A)はメイン処理を示し、本装置に電源投入され、所定時間(例えば30秒)が経過するとこの処理に入力する。この区間中に電気二重層コンデンサ33が十分に充電される。
【0049】
ステップS41では受信復調部10に受信付勢信号ON/STBY=ON(論理1レベル)を送って時刻情報の受信動作を起動(付勢)する。ステップS42では低雑音環境下における標準電波の受信を実現するために給電スイッチ41,42を共にOFFにし、受信復調部10からDC電源2を切り離す。ステップS43では時系列に発生する受信データ(タイムコード)TCを入力し、時刻情報をデコードする。ステップS44では1回分の全データの受信完了か否かを判別し、完了でない場合はステップS43に戻る。本実施の形態では、時間にして例えば3分程度経過すると全データの受信完了となる。
【0050】
こうして、やがて、1回分の全データを受信完了すると、ステップS45では給電スイッチ41,42を共にONにする。また、このとき受信付勢信号ON/STBY=STBY(論理0レベル)を送って受信復調部10をスタンバイ状態にする。ステップS46では前記デコードした時刻情報をRTC25をセットする。こうして、RTC25は現在の正確な標準時刻に初期設定され、その後は所要の時刻精度を維持しつつ自走することになる。
【0051】
ステップS47では所定時間(又は時刻)のタイマを起動する。ステップS48では外部装置100bから時刻情報の受信要求があるか否かを判別し、無い場合はステップS48に戻る。また、受信要求がある場合は、ステップS49で現時点の時刻情報を取得する。この時刻情報は、単に現時点のRTC25から取得してもよいし、又は上記ステップS41〜S46で述べたと同様に、実際に現時点の標準時刻を受信・デコードすることにより取得してもよい。いずれにしても、所要精度以内の時刻情報を取得できる。そして、ステップS50では取得した時刻情報を外部装置100bに送信し、ステップS48に戻る。
【0052】
図5(B)はタイマ割込処理を示し、上記ステップS47で起動したタイマがタイムアウトするとこの処理に割込入力する。ステップS61では受信復調部10に受信付勢信号ON/STBY=ONを送って時刻情報の受信動作を起動する。ステップS62では給電スイッチ41,42を共にOFFにし、受信復調部10からDC電源2を切り離す。ステップS63では時系列に発生する受信データ(タイムコード)TCを入力し、時刻情報をデコードする。ステップS64では1回分の全データの受信完了か否かを判別し、完了でない場合はステップS63に戻る。
【0053】
こうして、やがて、1回分の全データを受信完了すると、ステップS65では給電スイッチ41,42を共にONにする。また、このとき受信付勢信号ON/STBY=STBYを送って受信復調部10をスタンバイ状態にする。ステップS66では前記デコードした時刻情報をRTC25にセット(又は時刻情報でRTC25を更新)する。こうして、RTC25は常に所要の時刻精度以内に維持されつつ自走する。ステップS67では、必要なら、該取得した時刻情報を外部装置100bに一斉に送信(ブロードキャスト)する。この場合は、外部装置100bが時刻情報を要求するまでも無く、正確な時刻情報が定期的にブロードキャストされることになる。そして、ステップS68では次の時刻更新のために所定時間(又は時刻)のタイマを起動し、この割込処理を抜ける。
【0054】
なお、上記各実施の形態では給電スイッチ41,42としてフォトMOSリレーを使用したが、これに限らない。他の様々なタイプのリレーを使用できる。
【0055】
また、上記図4で述べた如く、太陽電池2をDC給電源とする場合には、極めて低雑音環境下でのDC給電が可能となるため、この場合の給電スイッチ部40を省略しても良い。但し、この場合でも無線通信部54は停止させることで、ビートなどの発生を阻止する。
【0056】
また、上記本発明に好適なる複数の実施の形態を述べたが、本発明思想を逸脱しない範囲内で各部の構成、制御、処理及びこれらの組み合わせの様々な変更が行えることは言うまでも無い。例えば、上記各実施の形態で示したような各特徴的な構成を組み合わせることにより、本発明を様々な構成で実現可能である。
【0057】
【発明の効果】
以上述べた如く本発明によれば、時刻電波の受信・復調を高い信頼性で行えるため、電波時計装置の信頼性向上に寄与するところが極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】第1の実施の形態による電波時計装置の構成を示す図である。
【図3】第1の実施の形態による時刻情報受信処理のフローチャートである。
【図4】第2の実施の形態による電波時計装置の構成を示す図である。
【図5】第2の実施の形態による時刻情報受信処理のフローチャートである。
【図6】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
1 電波時計装置
2 DC電源
3a,3b 給電ライン
4 通信回線
10 受信復調部
11 受信アンテナ
12 受信部
13 復調部
20 マイクロコントロールユニット(MCU)
21 CPU
22 主メモリ(MM)
23 シリアルインタフェース(SIF)
24 ペリフェラルI/O(PIO)
25 リアルタイムクロック(RTC)
26 シリアルインタフェース(SIF)
27 共通バス
31 ツエナーダイオード
32 2次電池
33 電気二重層コンデンサ
40 スイッチ部
41,42 給電スイッチ(フォトMOSリレー)
43,51,52 フォトカプラ
50 通信IF部
53 トランスミッタ/レシーバ(T/R)
54 無線通信部
55 アンテナ
56 信号伝達手段
57 給電スイッチ
100 外部装置

Claims (10)

  1. 所定の電波を受信・復調してタイムコード信号を再生する受信復調手段と、
    前記再生されたタイムコード信号を解析して時刻情報をデコードするデコーダ手段と、
    前記受信復調手段と前記デコーダ手段とに直流を給電する給電ラインと、
    前記受信復調手段のみへの前記給電ラインに設けたスイッチ手段であって、少なくとも前記受信復調手段による前記所定の電波の受信・復調時に遮断されるものと、
    前記スイッチ手段による給電遮断時の前記受信復調手段に給電するための蓄電気手段とを備えることを特徴とする電波時計装置。
  2. 前記受信復調手段と前記デコーダ手段との間の信号のやり取りを光又は磁気を信号伝達媒体とする信号伝達手段を介して行うように構成したことを特徴とする請求項1記載の電波時計装置。
  3. 前記給電ラインに給電するための太陽光発電手段を更に備えることを特徴とする請求項2記載の電波時計装置。
  4. 前記デコーダ手段の出力の時刻情報を外部装置に出力するためのデータ通信手段を更に備えることを特徴とする請求項2記載の電波時計装置。
  5. 前記データ通信手段は前記デコーダ手段の出力の時刻情報を電波、赤外線、光又は超音波を信号伝達媒体として送信する無線通信手段よりなることを特徴とする請求項4記載の電波時計装置。
  6. 内臓のクロック信号を計数して実時刻を刻むリアルタイムクロック手段であって、前記受信及びデコードされた時刻情報により定期的に更新されるもの、を更に備えることを特徴とする請求項2記載の電波時計装置。
  7. 前記データ通信手段は前記受信及びデコードされた時刻情報又は前記リアルタイムクロック手段から取得した実時刻情報を外部装置に出力することを特徴とする請求項6記載の電波時計装置。
  8. 前記データ通信手段は外部装置からの信号を受信可能に構成されていることを特徴とする請求項4、5又は7記載の電波時計装置。
  9. 前記スイッチ手段は複数の前記給電ラインを遮断可能に構成されていることを特徴とする請求項1記載の電波時計装置。
  10. 前記無線通信手段は、少なくとも前記受信復調手段による所定の電波の受信・復調時にその動作を停止され又は該無線通信手段への給電を遮断されることを特徴とする請求項5記載の電波時計装置。
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