JP4472581B2 - コンテクストスイッチ通信網、コンテクストスイッチおよびコンテクストベースドルーチング方法 - Google Patents
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Description
論理チャネルを設定するような交換網では、発信端末は、パケット内のあらかじめ定められたフィールドに、あて先端末のアドレスを書いた論理チャネル設定要求パケットを当該網に送出する。当該網の各スイッチでは、当該要求に論理チャネル番号を割り当て、論理チャネル番号と出回線の対応関係を示すテーブルを設定し、あて先端末のアドレスと出回線の対応関係を示すテーブルに従い、次段のスイッチに接続される当該出回線に論理チャネル設定要求パケットを送出する。これを繰り返し、論理チャネルが設定されると、発信端末は、パケットヘッダのあらかじめ定められたフィールドに、論理チャネル番号を書いて、通信網に、送信したい情報を入れたパケットを送出する。各スイッチで、論理チャネル番号をパケットヘッダに書き込み、論理チャネル番号と出回線の対応関係を示すテーブルに従い、出回線を選択し、同出回線にパケットを送出する。これを繰り返し、最終的に、あて先端末にパケットが到着する。
Carzaniga,A. Rutherford,M.J. Wolf,A.L.、A routing scheme for content-based networking、"INFOCOM 2004. Twenty-third AnnualJoint Conference of the IEEE Computer and Communications Societies vol.2"、2004年3月7-11日、p.918-928 須永、星合、P2P総論[II]−P2Pテクノロジー−、"電子情報通信学会誌 Vol.87, No.10"、2004年、p.887-896
最も簡単な方法は、端末内に、計測結果や周囲条件に応じて、どのあて先に送信するかの論理をプログラムすることである。しかしながら、こうした端末は、大きさは消費電力の観点から制約が多く、端末内で高度な処理ができない場合も多い。第2の方法は、一度、同情報を得た受信端末に計測結果や周囲条件に応じて、どのあて先に送信するかの論理をプログラムすることであるが、受信端末にサーバ機能を持たせないと転送に即応できないなどの問題が残る。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、周囲条件に応じて転送先を変更することを、送受信端末への機能追加なく、ネットワークにて行うコンテクストスイッチ通信網、コンテクストスイッチおよびコンテクストベースドルーチング方法を提供することにある。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のコンテクストスイッチ通信網であって、前記コンテクスト把握手段は、時計、位置計測手段、パケットヘッダの宛先アドレス以外の領域を読取る手段、センサのいずれかであることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のコンテクストスイッチであって、前記コンテクスト把握手段は、時計、位置計測手段、パケットヘッダの宛先アドレス以外の領域を読取る手段、センサのいずれかであることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のコンテクストベースドルーチング方法であって、前記第4の過程は、現在時刻、前記コンテクストスイッチの位置、前記第2の過程で受信したパケットヘッダの宛先アドレス以外の領域の値、前記コンテクストスイッチが備えるセンサの測定結果のいずれかを出力することを特徴とする。
(1)13時00分00秒から00分30秒に、端末105の発IPアドレスAをもつパケットが届いたら、当該パケットは端末106へ転送する(端末106のIPアドレスBを着アドレスとしたIPパケットにして転送する)。それ以外は、端末107に送る(端末107のIPアドレスCを着アドレスとしたIPパケットにして転送する)、
(2)コンテクストスイッチ101の位置がXからYの間にあるとき、端末105の発IPアドレスAをもつパケットが届いたら、当該パケットは端末106へ転送する(端末106のIPアドレスBを着アドレスとしたIPパケットにして転送する)。それ以外は、端末107に送る(端末107のIPアドレスCを着アドレスとしたIPパケットにして転送する)、
(3)パケット長がLであるとき、端末105の発IPアドレスAをもつパケットが届いたら、当該パケットは端末106へ転送する(端末106のIPアドレスBを着アドレスとしたIPパケットにして転送する)。それ以外は、端末107〜112に送る(端末107〜112のIPアドレスを着アドレスとしたIPパケットにして転送する)、
などである(上記(2)は、コンテクストスイッチ101が通信網と無線リンクで接続され、移動可能な場合を前提としている)。
本通信網上の端末は、小型・低消費電力化などが必要で、プロセッサやメモリに関する制限が厳しいセンサなどの端末を想定している。この制限のため、本来送信すべき情報に応じて送信先端末が変化するが、例えば、複数相手先を保持できない、送信相手先切り替え論理を保持できない、相手先検索機能や検索プロトコルを実装できない、といったことが端末にて生ずる。端末105が、こうした制限のある端末であるとする。端末105は、レイヤ2通信カード、CPUを有し、固定的なあて先アドレスとしてコンテクストスイッチ101のIPアドレスをもったIPパケットを送信する。
上記(1)がコンテクストスイッチ論理プログラム212に保持されている場合(図4)を説明する。ここで、端末105は、温度センサであって、1日に一度13時丁度に、温度計測を行い(S100)、計測結果をペイロードに含むIPパケットを生成し、これの宛先にコンテクストスイッチ101のIPアドレスを設定して送信する(S102)。また、温度がある設定値を超えた場合、および、故障の場合、温度センサ部の回路が切れ(S101)、障害・警報メッセージをペイロードに含むIPパケットを生成し、これの宛先をコンテクストスイッチ101のIPアドレスに設定して送信する(S102)。
同パケットは、各リンクでレイヤ2フレームに格納され、ルータ102を経てコンテクストスイッチ101に至る。レイヤ2通信カード200で同パケットを受信した(S103)コンテクストスイッチ101は、レイヤ2フレームから同パケットを取り出し、発IPアドレスの識別を行う(S104)。そして、保持しているコンテクストスイッチ論理プログラム210〜212を参照し、1番目から順に(S105、S109)、パケット選択論理部220が同IPアドレスと整合するかものがあるかのチェックを(S106)、プログラム数分だけ行う(S108)。整合するものが無い場合は、当該コンテクストスイッチ101宛のパケットもしくは、エラーパケットとして処理される(S111)。この場合、整合するものがあるので(S107)、その条件論理部221を参照する(S110)。条件論理部221に従いコンテクスト把握装置230である時計を参照する(S112)(一般的には、条件論理部221に従い、必要なコンテクスト把握装置を参照230〜233する)。そして、参照結果に基づき、処理論理部222を実行する。具体的には、現在時刻を参照し、現在時刻が13時00分00秒から00分30秒の場合は(S113)、当該パケットは、温度計測結果と判断し(S114)、品質管理センタにある端末106に送る(S116)。すなわち、端末106のIPアドレスを宛先アドレスとしたIPパケットヘッダに、受信したIPパケットのペイロードをつけ、レイヤ2フレームに入れて、レイヤ2通信カード200から、送出する。同パケットはルータ102を経て、端末106に届けられる。現在時刻が13時00分00秒から00分30秒でない場合は(S113)、当該パケットは、障害・警報メッセージと判断し(S115)、警備センタにある端末107に送る(S117)。すなわち、端末107のIPアドレスを宛先アドレスとしたIPパケットヘッダに、受信したIPパケットのペイロードをつけ、レイヤ2フレームに入れて、レイヤ2通信カード200から、送出する。同パケットはルータ102、103を経て、端末107に届けられる(S119)。
なお、コンテクストスイッチ101は固定とし、コンテクスト把握装置231である位置計測装置を、コンテクストスイッチ101に内蔵せずに、これと無線通信で接続する独立した携帯型装置としてもよい。
102…ルータ
103…ルータ
104…ルータ
105…端末
106…端末
107…端末
108…端末
109…端末
110…端末
111…端末
112…端末
200…レイヤ2通信カード
201…CPU
210…コンテクストスイッチ論理プログラム
211…コンテクストスイッチ論理プログラム
212…コンテクストスイッチ論理プログラム
220…パケット選択論理部
221…条件論理部
222…処理論理部
230…コンテクスト把握装置
231…コンテクスト把握装置
232…コンテクスト把握装置
233…コンテクスト把握装置
Claims (9)
- 計測した情報を出力するセンサ端末とコンテクストスイッチとを備えるコンテクストスイッチ通信網であって、
前記センサ端末は、宛先を前記コンテクストスイッチのアドレスとしたパケットを送信する送信手段を備え、
前記コンテクストスイッチは、
前記パケットを送受信する送受信手段と、
前記送受信手段が受信した前記パケットの中から、該パケットのパケットヘッダの内容に基づき、処理対象とする対象パケットを抽出するパケット選択論理手段と、
周囲状況を把握して出力するか、あるいは前記対象パケットのパケット長を参照して出力するかのいずれかの出力を行なうコンテクスト把握手段と、
前記コンテクスト把握手段の出力内容に基づき条件を判定する条件論理手段と、
前記判定の結果に基づき、前記対象パケットの転送もしくは破棄、および、転送する場合は転送先アドレスを決め、前記送受信手段に、宛先を前記転送先アドレスとして前記対象パケットを送信することを指示する処理論理手段と
を備えることを特徴とするコンテクストスイッチ通信網。 - 前記コンテクスト把握手段は、自装置の位置を計測して出力する位置計測手段であり、
前記条件論理手段は、自装置の位置があらかじめ定められた所定の範囲にあるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテクストスイッチ通信網。 - 前記コンテクスト把握手段は、前記対象パケットのパケット長を参照して出力する手段であり、
前記条件論理手段は、前記パケット長があらかじめ定められた所定の値と同じであるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のコンテクストスイッチ通信網。 - パケットを送受信する送受信手段と、
前記送受信手段が受信したパケットの中から、該パケットのパケットヘッダの内容に基づき、処理対象とする対象パケットを抽出するパケット選択論理手段と、
周囲状況を把握して出力するか、あるいは前記対象パケットのパケット長を参照して出力するかのいずれかの出力を行なうコンテクスト把握手段と、
前記コンテクスト把握手段の出力内容に基づき条件を判定する条件論理手段と、
前記判定の結果に基づき、前記対象パケットの転送もしくは破棄、および、転送する場合は転送先アドレスを決め、前記送受信手段に、宛先を前記転送先アドレスとして前記対象パケットを送信することを指示する処理論理手段と
を備えることを特徴とするコンテクストスイッチ。 - 前記コンテクスト把握手段は、自装置の位置を計測して出力する位置計測手段であり、
前記条件論理手段は、自装置の位置があらかじめ定められた所定の範囲にあるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項4に記載のコンテクストスイッチ。 - 前記コンテクスト把握手段は、前記対象パケットのパケット長を参照して出力する手段であり、
前記条件論理手段は、前記パケット長があらかじめ定められた所定の値と同じであるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項4に記載のコンテクストスイッチ。 - 計測した情報を出力する複数のセンサ端末とコンテクストスイッチとを備える通信網におけるコンテクストベースドルーチング方法であって、
前記センサ端末が、宛先を前記コンテクストスイッチのアドレスとしたパケットを送信する第1の過程と、
前記コンテクストスイッチが、前記パケットを受信する第2の過程と、
前記コンテクストスイッチが、前記第2の過程で受信したパケットの中から、該パケットのパケットヘッダの内容に基づき、処理対象とするパケットを対象パケットとして抽出する第3の過程と、
前記コンテクストスイッチが、周囲状況を把握して出力するか、あるいは前記対象パケットのパケット長を参照して出力するかのいずれかの出力を行なう第4の過程と、
前記コンテクストスイッチが、前記第4の過程の出力内容に基づき条件を判定する第5の過程と、
前記コンテクストスイッチが、前記第5の過程の判定結果に基づき、前記対象パケットの転送もしくは破棄、および、転送する場合は転送先アドレスを決める第6の過程と、
前記第6の過程にて前記対象パケットの転送を決めた場合は、前記コンテクストスイッチが、宛先を前記転送先アドレスとして前記対象パケットを送信する第7の過程と
を備えることを特徴とするコンテクストベースドルーチング方法。 - 前記第4の過程では、前記コンテクストスイッチが、自装置の位置を計測して出力し、
前記第5の過程では、前記コンテクストスイッチが、自装置の位置があらかじめ定められた所定の範囲にあるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項7に記載のコンテクストベースドルーチング方法。 - 前記第4の過程では、前記コンテクストスイッチが、前記対象パケットのパケット長を参照して出力し、
前記第5の過程では、前記コンテクストスイッチが、前記パケット長があらかじめ定められた所定の値と同じであるか否かを判定する
ことを特徴とする請求項7に記載のコンテクストベースドルーチング方法。
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