JP4468118B2 - 材料試験機の試験片把持構造 - Google Patents

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Description

本発明は、試験片に荷重を負荷して材料試験を行うための材料試験機の試験片把持構造に係り、例えば、超高サイクル域データ取得用の油圧サーボ疲労試験機の試験片把持構造等に利用できる。
機械構造物の破損の7〜8割以上は疲労が原因とされており、疲労に対する対策は機械技術者にとって最も切実な課題の一つである。一般に、鉄鋼材料のS−N曲線には106〜107程度の繰返し数で水平部、すなわち疲労限度が現れる。そして、航空機や原子力機器等の一定期間での修理や部品交換が前提となる場合を除き、一般の機械では疲労限度を基準とした設計が行われている。
しかし、近年、高強度鋼や表面硬化鋼等において、107〜108以上の長寿命域でもS−N曲線に水平部が現れず、疲労限度が認められない現象が報告されるようになってきた。この現象は超高サイクル疲労、あるいは超長寿命疲労と呼ばれ、現在、その機構解明を目指して活発な研究がなされている。
このような超高サイクル疲労を対象とする試験機には、繰返し速度、荷重精度、荷重安定性、偏荷重の除去等において、従来の疲労試験機に比べ、高い性能が要求される。そこで、本願出願人により、DSP(Digital Signal Processor)コントローラを用いたデジタル制御を行って油圧サーボ機構を操作することにより、荷重精度や荷重安定性を高めた軸荷重疲労試験機が開発されている(特許文献1参照)。この軸荷重疲労試験機では、試験片取付部に球状ベアリング(球面軸受)が組み込まれ、試験片に引張荷重が負荷される際に自動調芯が行われるようになっている。つまり、球状ベアリングが設けられているので、試験片を疲労試験機に装着したときに、芯ずれがあったとしても、試験中において試験片には曲げモーメントが作用せず、軸力のみが作用するようになっている。
一般に、超高サイクル疲労研究において対象となる高強度材料の疲労破壊は、低・中強度材料の疲労破壊に比べ、表面傷や表面に存在する介在物の応力集中に敏感である。もし、試験片に偏荷重が作用すると、本来なら内部破壊するものでも表面破壊を生じることがある。このような場合、試験結果の信頼性が著しく低下するおそれがあるので、試験片の芯合わせに細心の注意が必要であり、また、これを回避すべく調芯作業の簡略化(アライメントフリー)を図るのであれば、超高サイクル疲労研究に用いる試験機および試験片には偏荷重を防止する機構等が求められる。そこで、上述した特許文献1に記載された疲労試験機では、試験片取付部に球状ベアリングを組み込み、試験片に引張荷重が負荷される際に自動調芯が行われるようにすることで、アライメントフリーを実現している。
しかし、このように球状ベアリングを組み込んだ場合には、試験条件が、引張荷重のみが負荷される疲労試験(引張−引張疲労試験)に限られ、圧縮負荷を伴う疲労試験を行うことができない。疲労研究では応力比(最小応力/最大応力)が−1となる引張−圧縮疲労試験が基本データとなるため、超高サイクル疲労研究に用いる軸荷重疲労試験機は、アライメントフリー機能を有し、かつ、引張−圧縮荷重の負荷が可能である機構を備えていることが求められる。一方、このような機構が無い場合に高精度のデータを得るためには、偏荷重防止のために、試験片にひずみゲージを貼って調芯作業を行う必要がある。しかし、この調芯作業は、一回の試験毎に行う必要があり、膨大な時間と労力を費やす。
そこで、本願出願人により、アライメントフリーを実現しつつ偏荷重防止を図り、試験精度を向上させた疲労試験機が開発されている(特願2003−149131号参照)。この疲労試験機では、試験片および試験機本体構成部品の各面の平行度を向上させ、かつ、試験片の端部とこの端部を把持する把持部とのはめ合いを緩めにした設計となっている。従って、平行度を向上させたことから、偏荷重の発生が抑えられ、また、緩めのはめ合いであることから、試験片に側面(試験片の端部の外周面)からの拘束力が加わらず、偏荷重の発生を抑えることができるようになっており、これらにより試験精度の向上が図られている。さらに、通常、はめ合いを緩くすると、疲労試験中に試験片の横ずれが懸念されるが、試験片および試験機本体構成部品の各面の平行度を向上させているので、試験片には横ずれを生じさせる力が加わらないようになっている。
なお、以上に述べた疲労試験機の他に、試験片のアライメントの観点から提案されている材料試験機の試験片把持構造としては、次のようなものがある。例えば、試験片の芯ずれを吸収可能なテーパ面を設けた脆性材料試験のための試験片のチャッキング装置(特許文献2参照)、試験片を係止する一対の半割の球状コレットおよびこの球状コレットの球状の外壁に当接する球状の内壁を有する円筒状の袋ナットを用いた高温引張試験治具(特許文献3参照)、試験片の端部の上下面を球座で挟持し、これを球状受面で受けるようにした硬脆材料試験における試験片のチャッキング方法(特許文献4参照)、ホルダの底部に軸線を一致させてねじ体を螺合し、このねじ体を調芯機構を介して試験片の端部に係合させた強度試験片の固定装置(特許文献5参照)、一対の試験片ホルダとこれらの試験片ホルダを案内する一対の傾斜案内面とからなるくさび式チャックを有し、試験片ホルダを垂直方向に押圧してくさび作用により試験片を各試験片ホルダ間に把持するようにした材料試験機の試験片把持装置(特許文献6参照)、ベースプレートに刻設された位置決め溝に平板状試験片の端部の先端を挿入することにより、厚さ方向の芯出しを行うようにした平板状試験片の把持装置(特許文献7参照)等がある。
特開2002−243606号公報(図3、[0068]、[0069]) 特開平2−165030号公報(第1図、特許請求の範囲) 特開平6−265457号公報(図1、図3、要約) 特開昭63−78045号公報(第1図、特許請求の範囲) 特開昭64−66538号公報(第1図、特許請求の範囲) 特開昭56−47732号公報(第1図、特許請求の範囲) 特開平9−203699号公報(図1、要約)
前述したように、本願出願人による特許文献1に記載された球状ベアリング(球面軸受)を用いた疲労試験機では、球状ベアリングが設けられているので、試験中において試験片に曲げモーメントが作用することは殆どなく、ほぼ軸力のみが作用するため、ある程度の偏荷重の発生防止を図ることはできるが、圧縮負荷を伴う疲労試験を行うことができない。
また、前述した本願出願人による特願2003−149131号に記載された疲労試験機では、試験片および試験機本体構成部品の各面の平行度を向上させ、かつ、試験片の端部とこの端部を把持する把持部とのはめ合いを緩めにした設計となっているので、偏荷重の発生を抑えるという観点からは、十分な性能を発揮することができ、かつ、圧縮負荷を伴う疲労試験も行うことができるが、試験片を把持するための分割フランジを複数本(例えば6本)のボルトで固定する構造となっているため、複数本のボルトを全て均一に締め込むには慣れを要する。従って、慣れを必要とせず、容易に試験片の締付け作業を行うことができる試験片把持構造を実現し、試験片締付け時の作業性を向上させることができれば、さらに優れた疲労試験機を提供することができる。
そして、このように偏荷重の発生を抑えつつ試験片締付け時の作業性の向上を図ることができる試験片把持構造の実現は、疲労試験機に限らず、広く一般に、同様の課題を抱える材料試験機についても望まれることである。
なお、前述した特許文献2〜7に記載された材料試験機の試験片把持構造は、主としてアライメント性の向上を図るための構造であり、試験片締付け時の作業性の向上を図ることを目的としたものではない。特に、特許文献2に記載されたテーパ面、および特許文献6に記載されたくさび式チャックは、テーパ面を利用する構造であるという点で、本発明と同様であるが、これらは、いずれも部材同士を相対的に垂直方向(試験片の軸線方向、荷重方向)に移動させる構造となっており、本発明のように荷重方向に対して交差する方向にくさびが進退する構造ではないため、本発明とは異なる構造である。また、本発明のくさびが自動調芯を目的として設けられたものではないことからも、構造の相違は明らかである。
本発明の目的は、試験片締付け時の作業性の向上を図ることができる材料試験機の試験片把持構造を提供するところにある。
本発明は、試験片に荷重を負荷して材料試験を行うための材料試験機の試験片把持構造において、試験片の端部とこの端部を把持する把持部との間であって試験片の荷重方向の延長位置に、荷重方向に対して交差する方向に進退自在とされたくさびが設けられ、このくさびを押し込むことにより試験片の荷重方向への締付けが行われる構成とされていることを特徴とするものである。
ここで、「試験片の荷重方向への締付け」は、試験片と把持部との間にくさびが直接に押し込まれる状態、つまり、くさびが試験片および把持部の双方に直接に接触する状態で行われてもよく、あるいは中間部材(例えば、後述する図1の押し棒37,40等)を介して行われてもよい。後者の中間部材を介して行う場合とは、試験片に負荷される荷重方向についての部材や部品の並び順で見たときに、例えば、試験片、1つまたは複数の中間部材、くさび、把持部の並び順でもよく、試験片、くさび、1つまたは複数の中間部材、把持部の並び順でもよく、試験片、1つまたは複数の中間部材、くさび、1つまたは複数の中間部材、把持部の並び順でもよい。
また、「交差する方向」とは、試験片に負荷される荷重方向に対して、直交または略直交する方向の他、鋭角をなす方向でもよいが、作業性向上や構造の簡易化等の観点からは、直交または略直交する方向であることが好ましい。
このような本発明においては、くさびを荷重方向に対して交差する方向に押し込むことにより、試験片の荷重方向への締付けを行うことができるので、くさびの接触面から、直接に、あるいは中間部材を介して間接的に、試験片の端部に締付力が均等に伝達される。このため、試験片の不均一な締付けに起因する疲労破壊等の不都合を未然に防止することが可能となる。
また、くさびを押し込むという簡単な作業で試験片の端部に働く締付力を均一化すること(荷重方向に直交する断面で見た場合の当該面内での均一化を図ること)が可能となるため、慣れを必要とせずに作業を行うことができるようになる。このため、例えば、試験片の締付け時に、試験片の端部を把持するための分割フランジを固定するにあたり、試験片の周囲に荷重方向と平行に設けられた複数本のボルトを均一に締め込む作業を行う場合等に比べ、作業性の向上が図られる。
さらに、毎回の試験での試験片の装着の都度に、くさびを押し込む際の力が一定になるように管理することで、各試験毎の試験片の締付力を一定に保ち、各試験間での締付力のばらつきを抑えることが可能となるので、試験精度の向上、試験結果に対する信頼性の向上が図られ、これらにより前記目的が達成される。
また、前述した材料試験機の試験片把持構造において、把持部には、くさびを押し込むためのくさび位置決め用ボルトが荷重方向に対して交差する方向に進退自在に螺合設置され、このくさび位置決め用ボルトをねじ込むことによりこのくさび位置決め用ボルトの先端部がくさびに接触してくさびが押し込まれる構成とされていることが望ましい。
このようにくさび位置決め用ボルトを設けた場合には、くさび位置決め用ボルトを締め込むという簡単な作業で、くさびを押し込み、試験片の締付けを行うことが可能となるので、作業性がより一層向上するうえ、くさび位置決め用ボルトの締込みトルクが一定になるように管理することで、各試験毎のくさびの押込力および試験片の締付力を容易に一定に保つことが可能となり、各試験間での締付力のばらつきを容易に抑えることが可能となる。
なお、くさび位置決め用ボルトの反対側には、作業性向上の観点から、押し込まれたくさびを取り外すためのくさび取外し用ボルトが設けられていることが好ましい。
さらに、前述した材料試験機の試験片把持構造において、くさびの表裏面およびこれらと接触する対向接触面には、DLCコーティング処理が施されていることが望ましい。
このようにくさびの表裏面およびこれらと接触する対向接触面にDLCコーティング処理を施した場合には、低摩擦係数、高硬度、耐摩耗性を得ることが可能となる。
また、前述した材料試験機の試験片把持構造において、くさびの表裏面のなす角度は、3度以上、10度以下であることが望ましい。
このようにくさびの表裏面のなす角度を3〜10度とした場合には、くさびを押し込む力と、くさびやその周辺部材(例えば、後述する図1の押し棒37,40等)に要求される寸法精度とのバランスを適切に保った設計を行うことが可能となる。すなわち、同一の締付力Q(後述する式(1)に示す試験片の端部を締め付ける力)を得るには、くさびの表裏面のなす角度が小さいほど、くさびを押し込む力が小さくて済む点で有利である一方、くさびの表裏面のなす角度が小さいと、くさびの押込みにより荷重方向に移動する周辺部材(例えば、後述する図1の押し棒37,40等)の移動距離が小さくなるので、くさびやその周辺部材を、かなり厳しい寸法精度で仕上げなければ、十分な締付力が得られないおそれがある。これに対し、くさびの表裏面のなす角度が大きいと、くさびの押込みにより荷重方向に移動する周辺部材の移動距離を稼ぐことができるので、くさびやその周辺部材の寸法精度を、それほど厳しくしなくても済む点で有利である一方、くさびを押し込む力が大きくなるという不都合が生じる。また、くさびの表裏面のなす角度が大きいと、くさびが抜けることへのマージンが少なくなる(後述する式(2)から導かれるα<2λという、くさびが自然に抜けないための条件において、αの値が2λに近づく。)という不都合が生じる。従って、これらのことを総合的に考慮した場合に、3〜10度の角度が好適であり、さらに、くさびの荷重方向に対して交差する方向(後述する実施形態の場合には、水平方向となる。)についての移動距離を小さくする設計を行って部品の小型化を図るという観点等からは、6度以上、8度以下であることが、より好適であり、特に、7度付近が最適である。
そして、以上に述べた材料試験機の試験片把持構造は、例えば、疲労試験機、引張試験機、引張圧縮試験機等の各種の材料試験機に適用することができるが、特に、疲労試験機に好適に用いることができる。
以上に述べたように本発明によれば、くさびを荷重方向に対して交差する方向に押し込むことにより、試験片の荷重方向への締付けを行うことができるので、試験片の端部に締付力を均等に伝達させることができ、試験片の不均一な締付けに起因する疲労破壊等の不都合を未然に防止することができるうえ、くさびを押し込むという簡単な作業で試験片に働く締付力を均一化することができるので、作業性の向上を図ることができ、さらに、毎回の試験での試験片の装着の都度に、くさびを押し込む際の力が一定になるように管理することで、各試験毎の試験片の締付力を一定に保ち、各試験間での締付力のばらつきを抑えることができるという効果がある。
以下に本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本実施形態の疲労試験機10の試験片把持構造を示す断面図であり、図2は、疲労試験機10の本体11を構成する試験片取付部20の断面図である。また、図3には、疲労試験機10の全体構成が示されている。さらに、図4は、図1のA−A線断面図である。この疲労試験機10は、超高サイクル域データを取得するための疲労試験機である。
図3において、疲労試験機10は、試験片1を取り付けてこの試験片1に荷重を負荷する本体11と、この本体11における荷重の負荷のための動作を制御する制御手段70とを備えて構成されている。
本体11は、試験片1を取り付ける試験片取付部20と、試験片1に荷重を負荷するアクチュエータ部50と、このアクチュエータ部50に供給する油圧の切換操作を行うサーボバルブ60とを備えて構成されている。
図2において、試験片取付部20は、試験片1の上側の端部1Aに複数の部品を介して接続されて試験片1にかかる負荷を検出するロードセル21と、このロードセル21のひずみを検出するひずみ計22と、ロードセル21を保持するロードセルホルダ23と、試験片1の上側の端部1Aを把持する上側(ロードセル21側)の把持部24と、試験片1の下側の端部1Bを把持する下側(ピストン51側)の把持部25とを含み構成されている。
ロードセル21は、複数本のボルト26によりロードセルホルダ23の上面23Aに固定されている。ロードセル21は、試験片1から力を受けて微小変形し、そのときの歪みがひずみ計22により検出され、これにより試験片1にかかる負荷が検出されるようになっている。
ロードセルホルダ23は、図示されない複数本のボルトによりアクチュエータ部50のシリンダ52の上面52Aに固定されている。このロードセルホルダ23は、上下のフランジ部を複数本(例えば2本)の支柱部により連結した構成を有し、例えば一塊の金属材料により形成されている。
上側の把持部24は、略円筒状の上側(ロードセル21側)のグリッピング治具27と、このグリッピング治具27の上側に固定されるグリッピング治具ホルダ28の下部に設けられてグリッピング治具27内に挿入される上側(ロードセル21側)の治具内挿入部28Aと、グリッピング治具27の下側に固定される分割式(例えば2分割式)の上側(ロードセル21側)の試験片押さえ29とを備えて構成されている。グリッピング治具27とグリッピング治具ホルダ28とは、グリッピング治具27の内周面の上部に切られた雌めじとグリッピング治具ホルダ28の治具内挿入部28Aに切られた雄ねじとを螺合させることにより固定されている。グリッピング治具27と試験片押さえ29とは、分割式の試験片押さえ29を構成する各分割片を合体させた状態で、水平方向に設けられた試験片押さえ用ボルト30を締め込むことにより固定されている。
グリッピング治具ホルダ28には、上方に向かって延びる丸棒状の軸部28Bが設けられ、この軸部28Bの上部には、雄ねじ28Cが切られている。グリッピング治具ホルダ28の軸部28Bとロードセル21との間には、ブッシュ31が挟み込まれ、これにより荷重方向(図2中の上下方向)と直交する方向についての上側の把持部24とロードセル21との相対的な位置決めが行われている。また、グリッピング治具ホルダ28の軸部28Bの雄ねじ28Cには、ロックナット32が螺合され、このロックナット32を締め込むことにより、荷重方向についての上側の把持部24のロードセル21に対する相対的な位置が固定されるようになっている。
下側の把持部25は、略円筒状の下側(ピストン51側)のグリッピング治具33と、このグリッピング治具33の上側に固定される分割式(例えば2分割式)の下側(ピストン51側)の試験片押さえ34と、グリッピング治具33の下側に固定されるアクチュエータ部50の第一ピストンロッド51Bの先端に設けられてグリッピング治具33内に挿入される下側(ピストン51側)の治具内挿入部51Dとを備えて構成されている。グリッピング治具33と試験片押さえ34とは、分割式の試験片押さえ34を構成する各分割片を合体させた状態で、水平方向に設けられた試験片押さえ用ボルト30を締め込むことにより固定されている。グリッピング治具33とアクチュエータ部50の第一ピストンロッド51Bとは、グリッピング治具33の内周面の下部に切られた雌めじと第一ピストンロッド51Bの先端の治具内挿入部51Dに切られた雄ねじとを螺合させることにより固定されている。これにより試験片1に対し、アクチュエータ部50のピストン51の進退運動による荷重が負荷されるようになっている。
図1および図2において、グリッピング治具ホルダ28の治具内挿入部28Aの下端面(グリッピング治具27内の空間に臨む面)には、上側(ロードセル21側)のねじ部キャップ35が埋込設置されている。このねじ部キャップ35と試験片1の上側の端部1Aとの間に形成されるグリッピング治具27内の空間には、上から順に、上側(ロードセル21側)のくさび36、上側(ロードセル21側)の略円柱状の押し棒37が設けられている。
第一ピストンロッド51Bの先端の治具内挿入部51Dの上端面(グリッピング治具33内の空間に臨む面)には、下側(ピストン51側)のねじ部キャップ38が埋込設置されている。このねじ部キャップ38と試験片1の下側の端部1Bとの間に形成されるグリッピング治具33内の空間には、下から順に、下側(ピストン51側)のくさび39、下側(ピストン51側)の略円柱状の押し棒40が設けられている。
上側のくさび36と下側のくさび39とは、同一の大きさ・形状を有し、一端の肉厚が薄く、これと反対側の他端の肉厚が厚くなっている。上側のくさび36の上面は、上側のねじ部キャップ35の下面に接触するように水平に配置されて水平面となり、上側のくさび36の下面は、上側の押し棒37の上面に接触するように斜めに配置されてテーパ面となっている。また、下側のくさび39の下面は、下側のねじ部キャップ38の上面に接触するように水平に配置されて水平面となり、下側のくさび39の上面は、下側の押し棒40の下面に接触するように斜めに配置されてテーパ面となっている。
上側の押し棒37と下側の押し棒40とは、同一の大きさ・形状を有し、これらは、上下のくさび36,39の押込みにより生じる荷重方向(図1中の上下方向)の締付力Qを試験片1の上下の端部1A,1Bに伝達するための中間部材として機能するものである。上側の押し棒37の上面は、上側のくさび36の下面に接触するようにテーパ面となり、上側の押し棒37の下面は、試験片1の上側の端部1Aの上面に接触するように水平面となっている。また、下側の押し棒40の下面は、下側のくさび39の上面に接触するようにテーパ面となり、下側の押し棒40の上面は、試験片1の下側の端部1Bの下面に接触するように水平面となっている。
従って、上下のくさび36,39を、図1中の矢印Pの如く、水平方向(図1中の左右方法)、すなわち荷重方向と直交する方向に押し込むと、その押込力Pは、上下の押し棒37,40を介して試験片1の上下の端部1A,1Bに伝達される。この際、上側のくさび36の押込みによる試験片1の上側の端部1Aの荷重方向(図1中の上下方向)についての締付け構造と、下側のくさび39の押込みによる試験片1の下側の端部1Bの荷重方向についての締付け構造とは、同じであるため、ここでは、図4の水平断面図を参照して、上側のくさび36の押込みによる締付け構造を説明する。
図4において、上側のグリッピング治具27には、このグリッピング治具27の内外の空間を貫通するように形成されたボルト孔に螺合されたくさび位置決め用ボルト41が軸方向を水平にした状態で設けられている。このくさび位置決め用ボルト41は、締め込まれると、その先端部で上側のくさび36の側面(肉厚の厚い方の側面)を図4中の左方向に押し、くさび36を押し込んで位置決めすることができるようになっている。一方、グリッピング治具27のくさび位置決め用ボルト41の設置位置の180度反対側の位置には、グリッピング治具27の内外の空間を貫通するように形成されたボルト孔に螺合されたくさび取外し用ボルト42が軸方向を水平にした状態で設けられている。このくさび取外し用ボルト42は、締め込まれると、その先端部で上側のくさび36の側面(肉厚の薄い方の側面)を図4中の右方向に押し、押し込まれているくさび36を取り外すことができるようになっている。
また、グリッピング治具27のくさび位置決め用ボルト41の設置位置と90度および270度をなす位置には、それぞれくさび案内用ボルト43が軸方向を水平にした状態で設けられている。これらのくさび案内用ボルト43は、くさび位置決め用ボルト41やくさび取外し用ボルト42により、くさび36を移動させる際に、くさび36を案内する機能を有するものである。
くさび36の平面的な大きさ(水平断面についての断面積)は、試験片1の上側の端部1Aの水平断面の断面積よりも大きく、図4中の二点鎖線に示すように、試験片1の上側の端部1Aの水平断面(例えば直径15mmの円形)のくさび36上への投影図形(荷重方向に光を当てた場合の投影図形)が、くさび36内に全て収まるようになっている。また、上側の押し棒37の水平断面の大きさも、試験片1の上側の端部1Aの水平断面の大きさと略同じ大きさとされているので、くさび36から押し棒37へ、さらに押し棒37から試験片1の上側の端部1Aへ伝達される締付力Qは、水平断面上において均等に分散されるようになっている。なお、上記のように、投影図形が、くさび36内に全て収まるようになっていることが好ましいが、多少、くさび36から外に、はみ出してもよく、大きくはみ出さなければ、同等な効果を得ることができる。但し、くさび36が押し込まれた状態で、少なくとも、くさび36が試験片1の中心軸の延長位置の全周囲(360度全て)に配置されること、および中間部材である押し棒37の中心軸の延長位置の全周囲に配置されることが前提となる。
本実施形態のくさび36の平面形状は、図4に示すように、直径N(例えば、N=18mm)の円形の周囲の4カ所を切り落として直線形状とし、くさび36の移動方向についての長さをL(例えば、L=17mm)とし、移動方向に直交する方向についての長さをU(例えば、U=15mm、すなわち試験片1の上下の端部1A,1Bの直径と同じ長さ)としたものとなっている。なお、上記の直径Nは、上側のグリッピング治具27の内径M(例えば、M=26mm)よりも小さい。
図1において、上下のくさび36,39を押し込む際の押込力をPとし、上下のくさび36,39を引き抜くのに要する引抜力をP’とし、試験片1の上下の端部1A,1Bを締め付ける締付力をQとし、上下のくさび36,39の表裏面のなす角度(テーパの傾斜角度)をαとし、各接触面の静止摩擦角を全てλとすると、次の式(1)および式(2)が成立する。
P=Qtan(2λ+α) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(1)
P’=Qtan(2λ−α) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2)
上記の式(1)を変形すると、上下のくさび36,39による力の拡大率は、次の式(3)で示されることがわかる。一般に、くさびには、くさびを打ち込む力を数倍に拡大して、物を押し上げたり、支えたりする力に変えることができるという特徴があるので、本発明では、これを利用し、小さな力で試験片1の上下の端部1A,1Bの締付けを実現することができる。
(Q/P)=cot(2λ+α)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(3)
また、上記の式(2)から、上下のくさび36,39が自然に抜けないためには、α<2λでなければならないことがわかる。ここで、本実施形態では、上下のくさび36,39の表裏面およびこれらと接触する対向接触面(上下の押し棒37,40のテーパ面、上下のねじ部キャップ35,38の表面)の全てに、DLC(Diamond Like Carbon)コーティング処理を施すものとする。DLCは、非結晶でダイアモンドに似た物性を持ち、低摩擦係数、高硬度、耐摩耗性に優れている。特に、摩擦係数は、0.10以下と非常に小さい。ここでは、全ての接触面での摩擦係数をμ=0.10とおいて計算を行い、μ=tanλの関係から静止摩擦角λを求めると、次の式(4)のようになる。
λ=tan-1μ=tan-10.10=5.71度 ・・・・・・・・・・(4)
上下のくさび36,39が自然に抜けないための条件は、上述したように、α<2λであるから、次の式(5)のようになる。
α<2λ=11.42度 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(5)
しかし、上記では、接触面での摩擦係数をμ=0.10とおいて計算を行ったが、実際には、0.10以下となる可能性がある。つまり、上下のくさび36,39が自然に抜けない限界の角度は、11.42度よりも小さくなる可能性がある。そこで、本実施形態では、余裕を持たせるため、上下のくさび36,39の表裏面のなす角度は、例えば、α=7度等とする。
次に、くさび36,39のそれぞれの上下量が、試験片1の上下の端部1A,1Bの締付けに十分なものであるか否かについて説明する。すなわち、くさび36,39により試験片1を締め付ける前の状態において、試験片1の上下の端部1A,1Bのそれぞれの上下に生じる軸方向の隙間を、くさび36,39の上下量(くさび36,39を水平方向に移動させたときの試験片1の中心軸の延長位置におけるくさび36,39の肉厚の変化量)で十分に埋めることが可能であるか否かについて説明する。先ず、試験片1の締付けにかかわる部品は、(1)ピストン51、(2)上下のグリッピング治具27,33、(3)グリッピング治具ホルダ28、(4)上下の試験片押さえ29,34、(5)上下のくさび36,39、(6)上下の押し棒37,40、(7)上下のねじ部キャップ35,38、(8)試験片1である。
上記の(1)〜(8)の各部品の寸法公差を可能な限り小さくとることにより、試験片1の上下の端部1A,1Bのそれぞれの上下に生じる隙間の量を最小限に抑えることができ、これにより、少ないくさび36,39の上下量で試験片1を締め付けることができる。そして、これらの各部品の軸方向公差(図1中の上下方向の公差)が積み重なることにより、試験片1の上下の端部1A,1Bのそれぞれの上下に生じる隙間の量が決まるので、各隙間は、以下のようにして求めることができる。なお、試験片1の上側の端部1Aの上下の隙間と、試験片1の下側の端部1Bの上下の隙間とは、同じようにして求めることができるので、ここでは、試験片1の上側の端部1Aの上下の隙間を求める説明を行うものとする。
上側のグリッピング治具27の上面の位置K1を基準とすると、試験片1に引張力が軽く作用する状態にしたときには、試験片1の上側の端部1Aの下面と上側の試験片押さえ29とは、位置K2で隙間なく接触して係合し、また、上側のグリッピング治具27と上側の試験片押さえ29との互いの鉤状部分同士も、位置K3で隙間なく接触して係合する。従って、位置K1から位置K2までの寸法Bは、上側のグリッピング治具27についての位置K1から位置K3までの寸法Cと、上側の試験片押さえ29についての位置K3から位置K2までの寸法Dとの合計寸法となる。例えば、位置K1から位置K3までの公差を考慮した寸法Cが、56.00〜56.02mmであり、位置K3から位置K2までの公差を考慮した寸法Dが、17.98〜18.00mmであれば、位置K1から位置K2までの公差を考慮した寸法Bは、73.98〜74.02mmとなる。
また、位置K1から上側の押し棒37の下面の位置K4までの寸法Eは、各部品の中心線が一致している状態を想定し、かつ、各部品を隙間なく配置するものとして算出すると、グリッピング治具ホルダ28の治具内挿入部28Aについての位置K1から上側のねじ部キャップ35の埋込設置用の穴部の底面の位置K5までの寸法Fと、上側のねじ部キャップ35についての埋込面(上面)の位置K5から表面(下面)の位置K6までの寸法Gと、上側のくさび36の上面の位置K6から上側の押し棒37の下面の位置K4までの寸法Hとの合計寸法となる。例えば、位置K1から位置K5までの公差を考慮した寸法Fが、22.98〜23.00mmであり、位置K5から位置K6までの公差を考慮した寸法Gが、6.00〜6.02mmであり、位置K6から位置K4までの公差を考慮した寸法Hが、33.00〜33.03mmであれば、位置K1から位置K4までの公差を考慮した寸法Eは、61.98〜62.05mmとなる。なお、上側のくさび36の上面の位置K6から上側の押し棒37の下面の位置K4までの寸法Hは、くさび36と押し棒37とを組み合わせて加工することにより、一定の寸法公差に収まるようにされる。
ここで、試験片1の上側の端部1Aの厚み寸法Jが、例えば、11.97〜12.00mmであるとすると、位置K1から位置K2までの公差を考慮した寸法B(例えば、73.98〜74.02mm)から、位置K1から位置K4までの公差を考慮した寸法E(例えば、61.98〜62.05mm)を引いた寸法(B−E)が、試験片1の上側の端部1Aが入る空間の寸法であり、この寸法(B−E)から、試験片1の上側の端部1Aの厚み寸法Jを引くと、試験片1の上側の端部1Aの上下に生じる隙間の寸法となる。従って、上記の具体的数値例では、試験片1の上側の端部1Aの上下に生じる最大の隙間の寸法Smaxおよび最小の隙間の寸法Sminは、次の式(6)および式(7)のようになる。
max=74.02−61.98−11.97=0.07mm ・・・・・(6)
min=73.98−62.05−12.00=−0.07mm ・・・・(7)
上記の式(6)では、算出した最大の隙間の寸法Smaxの符号が正となるので、最大で0.07mmだけ隙間が生じることになり、一方、上記の式(7)では、算出した最小の隙間の寸法Sminの符号が負となるので、最小で0.07mmだけ隙間が不足することになる。
次に、くさび36,39の水平方向の移動量を算出する。図4に示すように、くさび36,39の水平方向の移動量は、中心から左右に(M−N)/2以上である。例えば、M=26mm、N=18mmとすると、(M−N)/2=(26−18)/2=4mm以上である。また、くさび36,39の水平方向の移動量と、上下量との関係は、くさび36,39の表裏面のなす角度(テーパの傾斜角度)をαとすると、次の式(8)で表される。
上下量=水平方向の移動量×tanα ・・・・・・・・・・・・・・・・(8)
上記の式(8)で、例えば、α=7度、水平方向の移動量=4mmを代入すると、中心からの上下量は、次の式(9)のようになる。
上下量=4×tan7度=0.49mm ・・・・・・・・・・・・・・・(9)
従って、前述した式(6)および式(7)で求めた試験片1の上下の端部1A,1Bのそれぞれの上下に生じる隙間は、−0.07〜0.07mmであるから、上記の式(9)で求めた上下量よりも十分に小さいので、くさび36,39の上下量で試験片1を十分に締め付けることができることがわかる。
図2において、上側の押し棒37の下面は、試験片1の上側の端部1Aの上面が当接される試験片当接面であり、下側の押し棒40の上面は、試験片1の下側の端部1Bの下面が当接される試験片当接面となっている。そして、これらの上下の試験片当接面同士の平行度を規定する役割を果たす各構成部品(図1および図2参照)の加工精度は高く、各構成部品の各面(上面または下面)は、平行度0.01(テーパ面については、平面度0.01)を満たす仕上げとなっている。また、これらの各面の表面粗さは、研磨仕上げ相当の粗さとなっている。なお、これらの各面の平行度は、上下のくさび36,39のテーパ面およびこれらと接触する上下の押し棒37,40のテーパ面を除き、荷重方向(ピストン51の進退方向)に対する直角度を確保したうえでの平行度である。また、上下のくさび36,39のテーパ面および上下の押し棒37,40のテーパ面については、上側のくさび36のテーパ面と、上側の押し棒37のテーパ面との傾斜角度αの一致を確保し、かつ、下側のくさび39のテーパ面と、下側の押し棒40のテーパ面との傾斜角度αの一致を確保したうえで、これらの各テーパ面自体のそれぞれの平面度が0.01を満たすように、すなわち4つのテーパ面のそれぞれが高い精度で平面(平坦な面)になるように仕上げられている。なお、上側のくさび36のテーパ面および上側の押し棒37のテーパ面の傾斜角度αと、下側のくさび39のテーパ面および下側の押し棒40のテーパ面の傾斜角度αとは、必ずしも一致させる必要はなく、例えば、前者を6.9度とし、後者を7.0度としてもよい。
具体的には、次の面について、平行度0.01または平面度0.01が満たされ、かつ、研磨仕上げ相当の粗さとなる加工が行われている。すなわち、平行度および平面度に関して詳述すれば、図1および図2において、(1)試験片1の上下の端部1A,1Bのそれぞれの上下面については、平行度0.01が満たされ、(2)試験片当接面である上側の押し棒37の下面および下側の押し棒40の上面については、くさび36,39と組み合わせて加工した際に、くさび36,39のテーパ面とは反対側の面(水平になる面)を基準平面として平行度0.01が満たされ、(3)上下の押し棒37,40のテーパ面については、平面度0.01が満たされ、(4)上下のくさび36,39のテーパ面、すなわち上側のくさび36の下面および下側のくさび39の上面については、平面度0.01が満たされ、(5)上下のくさび36,39のテーパ面とは反対側の面(水平になる面)、すなわち上側のくさび36の上面および下側のくさび39の下面については、押し棒37,40と組み合わせて加工した際に、押し棒37,40のテーパ面とは反対側の面(水平になる面)を基準平面として平行度0.01が満たされ、(6)上下のねじ部キャップ35,38のそれぞれの上下面については、平行度0.01が満たされ、(7)グリッピング治具ホルダ28の治具内挿入部28Aの下端面に形成された上側のねじ部キャップ35の埋込設置用の凹部の底面、および第一ピストンロッド51Bの先端の治具内挿入部51Dの上端面に形成された下側のねじ部キャップ38の埋込設置用の凹部の底面については、平行度0.01が満たされ、(8)上下のグリッピング治具27,33の図1中の位置K1,K3,K7の面については、平行度0.01が満たされ、(9)上下の試験片押さえ29,34の図1中の位置K2,K3,K7の面については、平行度0.01が満たされるような高精度な加工が行われている。
また、次の面についても、平行度0.01が満たされ、かつ、研磨仕上げ相当の粗さとなる加工が行われている。すなわち、(10)アクチュエータ部50のシリンダ52の上面52A、(11)ロードセルホルダ23の下面23B、(12)ロードセルホルダ23の上面23A、(13)ロードセル21の下面21A、(14)ロックナット32の下面32A、(15)ブッシュ31の上面31A、(16)ブッシュ31の下面31B、(17)グリッピング治具ホルダ28のブッシュ31の下面31Bと接触する面28D、(18)グリッピング治具ホルダ28の図1中の位置K1の面、(19)上側のグリッピング治具27の上面27A、(20)下側のグリッピング治具33の下面33A、(21)第一ピストンロッド51Bの上端面51Eについても、上記の条件を満たす高精度な加工が行われている。
さらに、試験片1を試験片取付部20に取り付けた状態では、試験片1の上下の端部1A,1Bの外周面(側面)と、上下の把持部24,25を構成する上下の試験片押さえ29,34における試験片1の上下の端部1A,1Bの挿入用空間の内周面(側面)との間には、それぞれ隙間が形成され、緩めのはめ合いとなっており、試験片1の上下の端部1A,1Bに側面からの拘束が生じないようになっている。なお、試験片1の下側の端部1Bのはめ合いの方が、上側の端部1Aのはめ合いよりも厳しく設定されており、下側の端部1Bで水平方向の位置決めをし、上側の端部1Aでは、その位置で側面からの拘束が生じないようになっている。
図3において、アクチュエータ部50は、前述した本願出願人による特許文献1に記載の疲労試験機のアクチュエータ部と同様のものであるため、詳細な図示による説明は省略する。アクチュエータ部50は、試験片1に荷重を負荷するための進退運動を行うピストン51と、このピストン51の周囲に配置されてピストン51の摺動を案内するシリンダ52とを備えている。そして、ピストン51は、前後の油圧差により進退運動を行うヘッド部51Aと、このヘッド部51Aの前進側に設けられた第一ピストンロッド51Bと、ヘッド部51Aの後退側に設けられた第二ピストンロッド51Cとを含み構成されている。
シリンダ52の内部の円柱状の空間には、ピストン51のヘッド部51Aの前進側に第一圧力室53が形成され、ヘッド部51Aの後退側に第二圧力室54が形成されている。これらの第一圧力室53および第二圧力室54には、シリンダ52に形成された第一流路55および第二流路56を通してヘッド部51Aに油圧をかけるための油が供給されるようになっている。
サーボバルブ60は、前述した本願出願人による特許文献1に記載の疲労試験機のサーボバルブと同様のものであり、図示されない四つのポート、すなわちPポート、Rポート、C1ポート、C2ポートを備えている。このうち、Pポートは、図示されない油圧ユニットの供給圧配管に接続され、Rポートは、図示されないオイルタンクに繋がる戻り配管に接続されている。また、C1ポート、C2ポートは、アクチュエータ部50のシリンダ52に形成された第一流路55、第二流路56にそれぞれ接続されている。
サーボバルブ60は、DSPコントローラ71から送られてくる電流信号または電圧信号により、Pポートから入ってきた油をC1またはC2ポートに切り換えて流すようになっている。例えば、C1ポートに切り換えたときには、C1ポートから出た油は、第一流路55を通って第一圧力室53に入り、ピストン51のヘッド部51Aを押してピストン51を後退移動させる。このピストン51の後退移動により、第二圧力室54内の油は、ヘッド部51Aに押されて第二流路56を通ってC2ポートに入る。そして、C2ポートからサーボバルブ60内に入った油は、サーボバルブ60の中でRポートに導かれ、最終的に油圧ユニットの戻り配管に流される。このような経路を経て、油は循環するようになっている。また、C2ポートに切り換えたときも、同様であり、このときには、ピストン51は前進移動する。
従って、サーボバルブ60の切換制御により、ピストン51は進退運動を行うようになっている。この際、図1および図2に示すように、アクチュエータ部50の第一ピストンロッド51Bは、下側の把持部25を介して試験片1の下側の端部1Bに接続されている。このため、ピストン51の進退運動に伴って、試験片1の下側の端部1Bには試験片1の長手方向についての変位が与えられ、その結果、試験片1に荷重がかけられるようになっている。
サーボバルブ60としては、例えば、いわゆるノズルフラッパ型サーボバルブを好適に用いることができ、さらに応答性を向上させるという観点から、いわゆるダイレクトドライブ型サーボバルブを用いてもよい。ここで、前者のノズルフラッパ型サーボバルブとは、ファーストステージと称される部分の中のノズルとフラッパとの間の圧力差でスプールを動かすものであり、後者のダイレクトドライブ型サーボバルブとは、スプールを直接に、ボイスコイルあるいは超磁歪素子や電歪素子等の駆動素子で駆動するものである。
制御手段70は、試験片1に負荷される荷重に応じたひずみ計22の検出信号をフィードバックしてアクチュエータ部50の動作を制御するための制御信号をサーボバルブ60に送るフィードバック制御を行うものであり、制御性能に直接関係する処理をデジタル処理で行うDSPコントローラ71と、このDSPコントローラ71に接続されてDSPコントローラ71との間で情報の送受信を行うことにより制御性能に直接関係しない処理を行うパーソナル・コンピュータ72とを備えて構成されている。
このような本実施形態においては、以下のようにして、上下のくさび36,39を用いて試験片1の締付けを行う。
先ず、試験片1の取付け開始前には、上下のくさび36,39は、最も緩めた状態にしておき、上下の試験片押さえ29,34は、取り外しておく。また、ピストン51は、最下点まで下げておく。
次に、下側(ピストン51側)のグリッピング治具33内の空間に、試験片1の下側の端部1Bを挿入した後、下側(ピストン51側)の試験片押さえ34により、グリッピング治具33と試験片1の下側の端部1Bとを挟む。また、分割された試験片押さえ34を一体化させるための試験片押さえ用ボルト30を手で軽く締める。
続いて、ピストン51を上昇させ、上側(ロードセル21側)のグリッピング治具27内の空間に、試験片1の上側の端部1Aを挿入し、試験片1を軽く圧縮する。そして、上側(ロードセル21側)の試験片押さえ29により、グリッピング治具27と試験片1の上側の端部1Aとを挟む。また、分割された試験片押さえ29を一体化させるための試験片押さえ用ボルト30を手で軽く締める。
それから、ピストン51を下降させ、試験片1を軽く引っ張る。この状態で、上下の試験片押さえ29,34についての試験片押さえ用ボルト30をレンチで締め込んだ後、くさび位置決め用ボルト41をトルクレンチで締め込んで、上下のくさび36,39を水平方向に押し込む。この際、トルクレンチによるくさび位置決め用ボルト41の締込作業では、締込トルクが毎回の試験で一定になるようにトルク管理を行う。そして、試験片1の締付けが完了したら、くさび位置決め用ボルト41のロックナット44(図2参照)を締める。なお、くさび取外し用ボルト42は、試験片1の締込み時および試験中には、くさび36,39に接触させずに、遊ばせた状態としておく。
その後、試験を開始し、試験片1が破断し、試験が終了したら、ピストン51を最下点まで下げる。そして、くさび位置決め用ボルト41を緩めて、くさび36,39を緩めてから、くさび取外し用ボルト42を締め込んで、くさび36,39を移動させ、試験片押さえ用ボルト30を緩めて上下の試験片押さえ29,34を取り外した後、試験片1を取り出す。
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、くさび36,39を荷重方向と直交する方向(水平方向)に押し込むことにより、試験片1の荷重方向(上下方向)への締付けを行うことができるので、くさび36,39のテーパ面から、押し棒37,40を介して試験片の上下の端部1A,1Bにそれぞれ締付力を均一に伝達することができる。このため、試験片1の不均一な締付けに起因する疲労破壊等の不都合を未然に防止することができる。
また、くさび36,39を押し込むという簡単な作業で試験片1の上下の端部1A,1Bに働く締付力を均一化すること(荷重方向に直交する断面で見た場合の当該面内での均一化を図ること)ができるため、慣れを必要とせずに作業を行うことができる。このため、例えば、試験片1の締付け時に、試験片1の上下の端部1A,1Bを把持するための分割フランジを固定するにあたり、試験片1の周囲に荷重方向と平行に設けられた複数本のボルトを均一に締め込む作業を行う場合等に比べ、作業性の向上を図ることができる。
さらに、くさび位置決め用ボルト41が設けられているので、くさび位置決め用ボルト41を締め込むという簡単な作業で、くさび36,39を押し込み、試験片1の締付けを行うことができるので、作業性をより一層向上させることができる。
そして、くさび位置決め用ボルト41は、その中心軸を水平方向にした状態で配置されているので、ロードセルホルダ23の窓の外側から、くさび位置決め用ボルト41の締込み作業を行うことができる。このため、中心軸を荷重方向(上下方向)にした状態で配置されたボルトを締め込む場合等に比べ、作業性を大幅に向上させることができる。
また、くさび位置決め用ボルト41の締込みトルクが一定になるように管理することで、各試験毎のくさび36,39の押込力および試験片1の締付力を容易に一定に保つことができ、各試験間での締付力のばらつきを容易に抑えることができる。このため、試験精度の向上、試験結果に対する信頼性の向上を図ることができる。
さらに、くさび取外し用ボルト42が設けられているので、押し込まれたくさび36,39を容易に取り外すことができる。
そして、くさび36,39の表裏面およびこれらと接触する対向接触面(上下の押し棒37,40のテーパ面、上下のねじ部キャップ35,38の表面)にDLCコーティング処理が施されているので、低摩擦係数、高硬度、耐摩耗性を実現することができる。
また、疲労試験機10では、試験片1および本体11の各構成部品の各面の平行度(テーパ面については、平面度)を向上させたので、偏荷重の発生を抑えることができる。また、これと併せ、試験片1の上下の端部1A,1Bと上下の把持部24,25とのはめ合いを緩めにしたので、試験片1に側面(試験片1の上下の端部1A,1Bの外周面)からの拘束力が加わらないようにすることができ、偏荷重の発生を抑えることができる。このため、試験精度を向上させることができる。そして、通常、はめ合いを緩くすると、疲労試験中に試験片1の横ずれが懸念されるが、試験片1および本体11の各構成部品の各面の平行度を向上させているので、試験片1に横ずれを生じさせる力が加わることを回避できる。
なお、本発明の効果を確かめるために、前述した特許文献1に記載された球状ベアリング(球面軸受)を用いた疲労試験機と、本発明を適用した疲労試験機とについて、次のような曲げ応力の比較実験を行った。曲げ応力は、試験片中央部の外周を3分割した位置に合計3枚のひずみゲージを張り、荷重負荷を行った際に各ひずみゲージから検出されたひずみの差から計算した。
荷重負荷は、0〜±4.9kN(0〜±500kgf)まで行ったが、発生する曲げ応力は、負荷荷重の大きさによらず、ほぼ一定であった。球状ベアリング(球面軸受)を用いた疲労試験機では、試験片に負荷される曲げ応力は、14〜30MPa(引張応力に対し、3.5〜7.7%)であった。一方、本発明を適用した疲労試験機では、試験片に負荷される曲げ応力は、3〜9MPa(引張応力に対し、0.8〜2.3%)であった。この結果、本発明を適用した疲労試験機では、球状ベアリング(球面軸受)を用いた疲労試験機と比較して、圧縮の荷重負荷を行うことができるだけではなく、アライメント性においても優れていることがわかり、本発明の効果が顕著に示された。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
すなわち、前記実施形態では、上下のくさび36,39は、表裏面のうちの一方の面がテーパ面とされ、他方の面が水平面とされていたが、本発明のくさびの形状は、これに限定されるものではなく、表裏面の双方がテーパ面とされていてもよい。但し、加工の容易性等の観点からは、前記実施形態のように表裏面をテーパ面および水平面とするのが好ましい。
また、前記実施形態では、上下のくさび36,39は、水平方向に移動する構成とされていたが、これに限定されるものではなく、斜め方向(水平面と鋭角をなす方向)に移動する構成としてもよい。そして、これに伴って、くさび位置決め用ボルト41や、くさび取外し用ボルト42も、それらの中心軸が水平方向に限らず、斜め方向になる状態で配置されてもよい。
さらに、前記実施形態の図1および図2では、上側のくさび36と下側のくさび39とが左右逆向きに押し込まれる状態で図示されていたが、これに限定されず、同じ方向に押し込まれる構成としてもよく、同じ方向とすることで、くさび位置決め用ボルト41の締込み作業を同じ側から行うことができるので、作業性を向上させることができる。
そして、前記実施形態では、くさび取外し用ボルト42が設けられ、押し込まれた状態の上下のくさび36,39を、くさび取外し用ボルト42により取り外す構成とされていたが、例えば、くさび位置決め用ボルト41自体に、このボルト41を緩める際に、くさび36,39を取り外す方向に引き戻すような機構を設けておけば、くさび取外し用ボルト42の設置を省略してもよい。
また、前記実施形態では、試験片1の上下の端部1A,1Bの双方についての把持部24,25で、くさび36,39による締付けが行われる構成とされていたが、上下の把持部24,25のうちのいずれか一方に本発明を適用し、他方には、例えば、本願出願人による特願2003−149131号に記載された疲労試験機の試験片把持構造のような本発明とは異なる試験片把持構造を適用してもよい。
さらに、前記実施形態では、上下のくさび36,39の表裏面およびこれらと接触する対向接触面(上下の押し棒37,40のテーパ面、上下のねじ部キャップ35,38の表面)の全てに、DLC(Diamond Like Carbon)コーティング処理が施されていたが、これに限定されるものではなく、例えば、TiNコーティング、セラミックコーティング、窒化、軟窒化、浸炭焼入れ等の処理を施してもよい。
以上のように、本発明の材料試験機の試験片把持構造は、例えば、超高サイクル域データ取得用の油圧サーボ疲労試験機の試験片把持構造等に用いるのに適している。
本発明の一実施形態の疲労試験機の試験片把持構造を示す縦断面図。 前記実施形態の疲労試験機の本体を構成する試験片取付部の縦断面図。 前記実施形態の疲労試験機の全体構成図。 前記実施形態の疲労試験機の試験片把持構造の要部を示す水平断面図(図1のA−A線断面図)。
符号の説明
1 試験片
1A,1B 試験片の端部
10 材料試験機である疲労試験機
24,25 把持部
36,39 くさび
41 くさび位置決め用ボルト

Claims (3)

  1. 試験片に荷重を負荷して材料試験を行うための材料試験機の試験片把持構造において、
    前記試験片の端部とこの端部を把持する把持部との間であって前記試験片の荷重方向の延長位置に、前記荷重方向に対して交差する方向に進退自在とされたくさびが設けられるとともに前記試験片の端部と前記くさびとの間に、一方の端面が前記試験片の端部に接触する水平面とされ、かつ、他方の端面が前記くさびに接触するテーパ面とされた押し棒が設けられ、前記くさびを押し込むことにより前記押し棒を介して前記試験片の端部の端面から前記試験片の前記荷重方向への締付けが行われる構成とされ
    前記把持部には、前記くさびを押し込むためのくさび位置決め用ボルトが前記荷重方向に対して交差する方向に進退自在に螺合設置され、このくさび位置決め用ボルトをねじ込むことによりこのくさび位置決め用ボルトの先端部が前記くさびに接触して前記くさびが押し込まれる構成とされ、
    前記くさびの表裏面およびこれらと接触する前記押し棒の前記テーパ面を含む対向接触面には、DLCコーティング処理が施されている
    ことを特徴とする材料試験機の試験片把持構造。
  2. 請求項に記載の材料試験機の試験片把持構造において、
    前記くさびの表裏面のなす角度は、3度以上、10度以下であることを特徴とする材料試験機の試験片把持構造。
  3. 請求項1または2に記載の材料試験機の試験片把持構造において、
    前記材料試験機は、疲労試験機であることを特徴とする材料試験機の試験片把持構造。
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