JP4465881B2 - トイレ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送風機を備えたトイレ装置に関するものである。
従来、この種の人体局部洗浄装置として、特許文献1に示すように、軸流ファンを使ったものが知られている。この人体局部洗浄装置は、設置条件の最適化を行なうことにより、ケーシングの小型化を図っている。
また、他の従来の技術として、特許文献2に示すように、乾燥と臀部の局所暖房用に共通のファンを使用することにより、小型化および低コスト化をはかるものも知られている。
これらの送風機は、トイレ室内において、局部洗浄後の局部乾燥、トイレ室内の脱臭や暖房冷房等の空気調和等様々な用途で使用されている。一方、狭いトイレ室内においてこれら送風機を人体局部洗浄装置に内蔵させると装置自体が大型化し、操作性を損なったり、意匠性が優れないなどの問題や壁面や配管と装置が干渉して、そもそも設置が不可能な場合もあった。
人体局部洗浄装置においては構造上からも振動が人体に伝達しやすいために、振動が発生すると他の装置以上に不快な感触を与えるので、送風機に用いるモータの回転数は低く抑える必要がある。一般的に使用されている遠心送風機は羽根車の回転による遠心力を用いて送風を行なうので、モータの回転数を抑えると、羽根車および送風機ユニットが大型のものとなり、人体局部洗浄装置内部の送風機が占める空間は非常に大きなものとなっている。
一方、人体局部洗浄装置を小型化するために無理に送風機を小型のものにすると、いたずらにモータ回転数を上昇させることになり、大きな振動や騒音の発生原因となるので装置を設計する上では新たな問題を引き起こすことになる。これは乾燥、脱臭、冷暖房等の複数の送風機構を有する高機能なものほど顕著であり、複数の送風機を有するために送風機の占有容積が非常に大きなものとなり、送風機を複数の用途で兼用し流路を切り替えて使用することで送風機の占有容積を小さくした場合であっても、送風管路が長く、管路の途中で切替機構を有するために圧力損失が高まるので結果として大きな送風圧力を必要とすることとなり、モータ回転数を大幅に増加させたり、送風機自体を大型にする必要があった。
また、送風管路を取り回すと、その占有体積が無視できないものとなり、装置設計を困難にし、製造・組立てを難しくする問題も有していた。
さらに、瞬間式熱交換器を有する人体局部洗浄装置においては、貯湯式のような大きな貯湯タンクを持たないために装置の小型化を図りやすい構成を有しているものの、一方で送風機の大きさが装置全体の小型化を図る上でより大きなウェイトを占めていた。
また、送風する空気の加熱、冷却、脱臭、化学処理、香り等拡散物質の混入を行なう空気処理装置を設置した場合には、装置小型化のために処理部と空気との接触面積を確保しながら小型化を図る必要がある。しかし、これでは接触部の流路断面積が小さくなることで圧力損失が増大し、この圧力損失の増大により送風機負荷は大きなものとなる。これは送風機の更なる大型化や高速運転を強いるものとなり、操作性、施工性の悪化や振動騒音の増大等を引き起こすことにより、人体局部洗浄装置およびトイレ装置の小型化と快適性の両立は相反するものとなってしまっていた。
一般的に遠心式送風機と同様に使用される頻度の高い軸流送風機は、小型の送風機を用いて低圧ではあるが高風量を得ることができる。
しかし、通常、人体局部洗浄装置やトイレ装置においては、乾燥機構、暖房機構、冷房機構やハニカム触媒等の脱臭機構などの圧力負荷の高いものを接続する必要があるため、軸流送風機においては必要な風量が取れずに十分な送風性能を得ることができない。
特開平10−168980号公報 特開平6−313331号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたもので、本発明の目的は送風機を有するトイレ装置において、狭いトイレ室内においても操作性、意匠性、使用感や快適性に優れ、さらに装置の設計、設置や施工が容易なトイレ装置を提供することにある。すなわち、本発明は、低回転、小型であっても必要な風量、圧力を得ることのできる送風機を用いることにより、非常に小型なトイレ装置を提供することにある。
本発明は上記課題を解決するためになされた請求項1にかかる発明は、
外気を吸引する吸引口と、
モータにより回転駆動される羽根車支持体と、羽根車支持体の外周であって周方向にほぼ均等に配置されかつ回転により発生する遠心力により上記吸引口から吸引された空気を送風および昇圧を行なう送風翼とを有する羽根車と、
を有する送風機を備えたトイレ装置において、
上記羽根車から噴き出される空気を吐出する複数の吐出口と、
上記複数の吐出口を切り替えて吐出方向の選択を行なう吐出口切替手段と、
上記吐出口切替手段に連動して、送風機の回転数を制御することにより送風機からの出力状態を調整する送風機出力調整手段と、
を備え、
上記送風翼は、羽根車支持体の中心から半径方向に向かって流路面積を狭くすることで、吸引口から流入した空気の速度を高めて流出させる増速翼列で構成されたこと、
を特徴とする。
本発明においては、遠心式の送風機の羽根車により吸引口から吸引された空気は、送風翼により送風および昇圧されて噴き出される。送風翼は、羽根車支持体の中心から半径方向に向かって流路面積を狭くする増速翼を用いているので、小型かつ低回転で駆動しても、十分な圧力ヘッドで大きな風量を得ることができる。したがって、小型の羽根車の送風機を人体局部洗浄装置またはトイレ装置に取り付けることにより、これらの小型化を図ることができる。しかも、送風機は、所望の風量を、低回転で回転させても得ることができるので、使用時に不快な振動が伝達するのを防止することができ、快適な洗浄を可能とする。
上記送風翼の外周に前記羽根車が回転することにより発生する動圧を静圧に変換して圧力を回復する圧力回復手段を設ける構成をとっている。この構成において、圧力回復手段は、例えば、羽根車を回転自在に支持するケーシングに一体に構成したスクロールケーシングとして実現することができる。
羽根車の流出時の半径方向速度、Vθを羽根車の外周の回転速度とし、流量係数φをφ=U/Vθ次式で定義したときに、0.15以上に設定することにより、送風機を従来と比較して約半分の大きさとすることができ、トイレ装置を大幅に小型化できる。このように、送風機の流量係数φを大きく設定すれば、回転数を上げることなく送風機の小型化が可能なので快適性に優れる。このような流量係数φは、上記送風翼を増速翼で形成するほか、スクロールの広がり角を大きくすることにより実現できる。
送風翼は、該増速翼の流入部から流出部にかけて、隣接する該増速翼との間で形成される流路面積が漸次、減少するように構成することにより、増速翼の構成を好適に実現することができる。
流入部翼端の前縁および流出部翼端の後縁を結んだ翼弦の傾きが羽根車回転方向と同一方向となるように送風翼を配置したので、羽根車から流出する空気を効果的に回転方向に送り出すことができ、大きな圧力ヘッドと高風量を得ることが可能である。
複数の吐出口から送風できるので、室内暖冷房などの空気調和等の用途に用いても、室内や人体に対して効率的な送風が可能である。
複数の吐出口を切り替えて吐出方向の選択を行なう吐出口切替手段を備えたので、必要なときに必要な場所に送風を行なうことができ、快適性に優れた送風が可能であり、しかも複数の用途でひとつの送風機を兼用して使用する場合であっても風量低下や回転数の変化などを起こさない最適な送風が可能である。
送風機と連通し送風機から空気を吐出口に輸送する送風管路を備え、送風管路の管路断面積が吐出口の送風断面積よりも小さいので、装置内部機構の取り回しや組立て性に優れるとともに、送風管路の占有する容積が小さくて済み、装置全体の小型化が可能である。
送風管路と前記吐出口の接続部分に動圧を静圧に変換する圧力回復手段を備えたので、管路断面積の小さな送風管路を高速で流れる空気の動圧を失うことなく、送風が可能である。動圧を静圧に変換すれば、径の小さな送風管路で送風を行なっても送風に必要な圧力が小さくて済み効率的な送風が可能である。このように、必要圧力を小さくすることができれば、送風機の駆動トルクも小さくなるので低回転の小型モータによる駆動が可能となる。
吸引口を複数有するので、用途に応じた最適な吸引が可能である。例えば、吸引口の1つは、脱臭用途において、臭いを効率的に吸引できる位置である便器ボール面周辺などに吸引口を設置し、吸引口の他の1つは、冷暖房等の空気調和や乾燥用途に関しては埃等の吸引を起こさない位置である背面側や便器から離れた位置に設置することができる。
複数の吸引口を切り替えて吸引方向の選択を行なう吸引口切替手段を備えたものである。この吸引口切替手段は、室内の空気調和や乾燥を行なう際には不快な臭いを拡散させないように、臭いを吸引しやすい位置から臭いを吸引しにくい位置に吸引口を切り替えることにより快適な送風を可能とし、一方、脱臭を行なう際には臭いを吸引しやすい位置に切り替えれば効果的な脱臭を可能とする。
送風機の回転数を制御することにより送風機からの出力状態を調整する送風機出力調整手段を備えることにより、複数の用途で送風機を兼用する場合であっても、目的に応じた送風量を得ることができる。また、室温や使用者の好みによって送風量を制御することも可能である。特に、増速翼を用いた場合においては、流体力学的特性に非常に優れ同一の回転数であっても大きな圧力ヘッドと高風量を得ることができるので、低風量から高風量の幅広い用途に対しても回転数を制御することにより、1つの送風機で対応することが可能である。
送風機出力調整手段により吐出口切替手段および/または吸引口切替手段と連動して送風機の出力状態を調整するので、吐出口および/または吸引口を切り替えて送風負荷や必要風量が異なる場合であっても、用途に適した送風量を確保することが可能である。
送風機に連通する管路中に空気処理装置を備えたので、温度の高低が大きく、湿度が高く、臭気等のある環境がすぐれないトイレ室内であっても常に快適な状態に保つことができる。また、これら空気処理装置の小型化に伴う送風機負荷の増大に対しても、送風機を大型にしたり、回転数を高める必要がなく、快適性、操作性や施工性とトイレ装置の小型化を両立することが可能である。
空気温度検知手段の出力に基づいて空気温度調整手段は空気の温度を制御するので、用途に適した最適な温度に調整した送風が可能である。
空気温度調整手段により温度を調整された空気を、局部洗浄後の局部乾燥手段として用いたので、局部洗浄後の水分を乾燥させることにより快適な状態に保つことができる。
吐出口切替手段およびまたは吸引口切替手段と連動して前記空気処理装置の起動、停止及び出力調整を行なう空気処理装置制御手段を備えたので、室温、湿度、臭気成分濃度が異なった場合であっても、あるいは使用者の好みにより最適で用途に応じた空気処理が可能である。
上記送風機は、羽根車を回転自在に支持するケーシングと、このケーシングと別体でありかつ着脱可能に取り付けられ、送風翼から噴き出される空気を外部へ導く送風ダクトとから構成したものである。この態様によれば、送風機が十分に小型でありかつ広い範囲の回転数制御により送風能力を自由に制御することができるので、用途や運転状況に応じて送風ダクトのみを交換することにより、羽根車支持体や送風翼を新たに設計したり、配置や取り回しを変更したりしなくてよいので、部品点数の削減を行なうことができる。
送風機は、羽根車支持体および送風翼が同じ形状のユニットで構成することにより、個別に新たな設計を行なう必要がなく、共通のユニットを利用できるので、部品点数を削減することができる。
上記モータは、永久磁石を有するロータと、このロータに対向して配置された電磁石とを備えた直流ブラシレスモータで構成したものである。送風機を回転駆動するモータとしては、特に限定されないが、小型であるが定格出力の大きい直流ブラシレスモータを用いることにより、その作用、効果を高めることができる。すなわち、直流ブラシレスモータは、回転数が自由に制御できるとともに、高回転で長時間使用しても振動が少なく、かつ小型にできるので配置や送風能力の制御も自由に行なうことができる。さらに、直流ブラシレスモータとして、アウタロータを備えたタイプのモータを使用した場合には、永久磁石をアウタロータに配置している構成により、永久磁石の磁石面積を大きくとることができ、小型であっても大きな定格出力を得ることができ、その効果を一層高める。このように、直流ブラシレスモータを使用することにより、交流誘導モータを使用した場合に比べて、容積を小さくすることができることから、人体洗浄装置のように狭いスペースに簡単に取り付けることができる。また、モータは、このように小型化することができることから、その駆動回路を容易に内蔵することができる。
また、他の態様として、
モータにより駆動され回転する送風機を備えたトイレ装置の設計方法において、
上記送風機は、
外気を吸引する吸引口と、
モータにより回転駆動される羽根車支持体と、羽根車支持体の外周であって周方向にほぼ均等に配置されかつ回転により発生する遠心力により上記吸引口から吸引された空気を送風および昇圧を行なう送風翼とを有する羽根車と、
を備え、
上記送風翼は、回転支持体の中心から半径方向に向かって流路面積を狭くすることで、吸引口から流入した空気の速度を高めて流出させる増速翼列で構成され、
流量係数φを次式で定義したときに、0.15以上に設定したトイレ装置の設計方法である。
φ=U/Vθ
ただし、Uは送風機の流出時の半径方向速度、Vθは、回転支持体の外周の回転速度をいう。
送風機の羽根車を増速翼で構成することにより、送風機の流量係数φを0.15以上となるように定めて、トイレ装置の設計方法を示したので、トイレ装置の大幅な小型化が可能である。

本発明の第一実施例に係わるトイレ装置としての人体局部洗浄装置を説明する。
図1は人体局部洗浄装置に用いる乾燥用の送風機ユニットを示す斜視図である。乾燥用の送風機ユニット10は、駆動用のモータ12と、送風機14と、送風ダクト19と、から構成されている。送風機14は、モータ12の駆動軸に取り付けられて、モータ12の駆動に伴い吸引口14aから空気を吸引し、所望の圧力まで昇圧した後に、送風ダクト19へと送り出す。
送風ダクト19の先端の送風口19aには、図示しないダンパーが設けられている。ダンパーは、送風の無いときには自閉して外部からの汚水やゴミの逆流を防止し、一方、送風のあるときには送風圧力により自動的に開口して送風を行なう構成を備えている。
また、送風ダクト19には、図示しない乾燥用の空気を昇温させ、乾燥効率を高める目的でヒータが備え付けられている。ヒータは、所定の温度に制御し安全かつ快適に乾燥を行なうための送風温度制御手段により制御される。すなわち、送風温度制御手段は、送風ダクト19内に設けられた温度センサからの検出信号に基づいてヒータへの投入電力の制御を行なうことにより、噴き出される空気の温度を制御している。
ここで、送風機14の吸引口14aは、取り合いの関係からモータ取付面と反対面のみとした片吸い込みの構成としたが、モータの冷却を同時に行なう構成とする場合には、モータ取付面側に配置した構成としてもよく、また、高風量時の特性を向上させたい場合には、両方の面から吸引する両吸い込み構造としてもよい。
図2は送風機14にかかる羽根車15の周辺の構成を示す斜視図である。図2において、送風機14は、モータ12により回転駆動される羽根車15と、スクロールケーシング18(図1参照)と、を備えている。羽根車15は、モータ12の回転軸に固定された羽根車支持体16と、羽根車支持体16の周方向に略均等に固定された増速翼17とを備えている。羽根車支持体16は、回転による翼の変形を防止するために周方向に翼固定リング16aを備えており、回転による翼などの不要な振動を防止している。また、羽根車支持体16の中央部には、モータ12を内径部分に挿入した状態で取り付けるモータ収納部16bが設けられており、送風機14の全体の小型化を図っている。このモータ収納部16bの図示上部は、モータ12の突出による空気の流入抵抗を低減するために丸みを設けた整流部16cとなっている。
図3は図1の送風ダクト19を取り外した送風機14をあらわす斜視図である。羽根車支持体16の外周側には、マウント18aを介してスクロールケーシング18が配置されている。このスクロールケーシング18は、渦巻き形状であり、羽根車15から回転しながら流出する流体の動圧を静圧に変換する圧力回復手段として作用する。この送風機14は、乾燥用途に限らず使用可能なので、その他の用途に用いる場合には送風口19aを他の機器、例えば、脱臭装置などに接続すればよい。
図4は従来技術の羽根車100を示す斜視図である。羽根車100は、羽根車支持体101と、この羽根車支持体101の外周に等間隔に配置された円弧翼102とを備えている。図5に示すように、円弧翼102は、円弧状の形状であり、羽根車流入部の翼端である翼前縁部102aと、羽根車流出部の翼端である翼後縁部102bとを円弧形状の翼で結んだものである。羽根車100に流入した空気は、翼前縁部102aから翼後縁部102bに流れるにつれ、図5中の矢印であらわされる回転方向と同じ方向に曲げられつつ羽根車100から流出する。なお、図5で示されている円は、隣接する翼により形成される翼間流路の流路断面積の大きさをあらわしており、流入時と流出時で円の大きさはほとんど変化せず、流路断面積はほぼ一定であることを表わしている。
図6は本実施例にかかる送風機14で使用されている増速翼17を説明する説明図である。増速翼17は、翼前縁部17aと翼後縁部17bを結ぶ直線であらわされる翼弦の傾きが矢印で示された回転方向と同一方向となった形状である。この増速翼17を流れる空気は、翼前縁部17aから進入すると、回転方向と同一方向に曲げられ、翼後縁部17bに沿って流出する。
図6中に示されている円は、隣接する増速翼17同士が接するように描かれて、流路断面積を示している。この円から分かるように、翼前縁部17aから翼後縁部17bにかけて円の大きさが縮小しており、つまり、下流側にいくほど流路断面積が小さくなり、流速が高まる構造であることが分かる。
図7は図6の円の中心の移動軌跡OLに沿った流路断面積を示すグラフである。図5の従来技術にかかる円弧翼102についても同様に求めて併記している。ここで、翼流入部からの任意の位置までの軌跡の長さをL、翼流入部から翼端に相当する位置までの軌跡の長さをLw、翼静圧面と翼負圧面に同時に接する円の面積をS、互いに隣接する二つの翼前縁部17aを結ぶ線分を直径とする円の断面積をSiとする。
図7において、従来の円弧翼102は、L/L>0.2の領域で、ほぼ流路断面積比が一定であるのに対して、本実施例の増速翼17の場合は、ほぼ直線的に減少を続け、最小の流路断面積比が0.5程度となっている。したがって、本実施例の送風機14は、流出時の平均速度は、流入時の平均速度に対してほぼ2倍程度となることが分かる。なお、図5の従来の技術にかかる円弧翼102について、0<L/L<0.2の範囲で流路断面積比が減少しているが、これは翼厚みによる縮流であり、流入時と流出時の流速はほとんど変わらない。
次に、増速翼17を用いた場合の送風機性能に関する理論的背景を述べる。図8は羽根車流出時の状態をあらわす速度三角形を示す説明図である。
ここで、Uは羽根車流出時の半径方向速度、Vは羽根車流出時の周方向相対速度、Wは羽根車流出時の相対速度、Rは羽根車内径、Rは羽根車外径、βは羽根車出口角度をあらわす。
また、流量をQ、羽根車高さをH、羽根車回転角速度をω、羽根車外周の回転速度をVθ、送風機の全圧をPとすると、流量係数:φ、圧力係数:ψは、次式(1)、(2)で表わされる。
φ = U/Vθ ...(1)
ψ = P/{(ρ/2)Vθ } ...(2)
、Vθは、それぞれ次式で表わされる。
= Q/(2πRH)
θ = Rω
また、羽根車出口の速度三角形から、次式に変形される。
= Wcos(π-β
= Wsin(π-β2
さらに、羽根車入り口の半径方向速度をUinとすると
in = Q/(2πRH)
= {φVθ(2πRH)}/(2πRH)
= φVθ(R/R
ここで、増速部分の面積比をζとすると
= Uin/ζ
={φVθ(R/R)/ζ}sin(π-β
= {φVθ(R/R)/ζ}cos(π-β2
翼出口の円周方向の絶対速度をVとして流出時の滑りを無視すると、Vは、次式(A)で表わされる。
V =(Vθ+V
=Vθ{1+φ(R/R)cos(π-β)/ζ} ...(A)
(A)式から明らかなように、羽根車から流出する空気の回転方向速度は、増速部分の面積比ζにより変化し、ζを小さくするほど回転方向に高速で流出することが示されている。このような遠心式送風機の場合の仕事は、回転による遠心力によるものであるから、流出時の回転方向速度が上昇すれば、回転数を上昇させたのと同じ効果を得ることができ、大きな圧力ヘッドと高風量を得ることができる。すなわち、増速翼17を用いることにより、低い回転数、小さな羽根車であっても大きな圧力ヘッドと高風量を得ることができ、装置の大幅な小型化を可能とする。
また、一般的にファンの設計を高風量なものとすると、羽根車の動圧を静圧に変換する目的で設置されているスクロールケーシングの大きさも大きなものとする必要がある。しかし、以下に述べる理由により、増速翼17によれば、スクロールケーシング18を小さくすることができる。
すなわち、増速翼17による増速効果を加味した流量係数φ'を以下のように定義すると、
φ'= U/V
=φ/[{1+φ(R/R)cos(π-β)/ζ}]
φ'は増速部分の面積比ζにより変化し、ζを小さくするほどφ'は小さくなることがわかる。
この時の流出角αは
α = tan−1 (φ')
であらわされるので、ζを小さくするほどαも小さくなることがわかる。送風機の最適設計条件はこの流出角とスクロールケーシングの広がり角が一致したときであるので、増速効果のある翼を使用することにより、大きな圧力ヘッドと高風量を得ることができ、なおかつ高風量でありながら最適なスクロールケーシングの広がり角を小さくすることができるので、送風機全体の大きさを小さくすることができる。
また、増速翼17は、流量係数φに基づき、羽根車15自体の小型化を実現することができる。すなわち、上式(1)の流量係数φは、式(3)のように変形可能である。
φ = U/Vθ
= Q/(2πR Hω) ...(3)
式(3)に示すように流量係数:φは無次元数であり、送風機の運転条件をあらわすひとつの指標である。送風機に関する相似則を適用すれば、異なった条件や大きさで運転される送風機の特性を普遍的にあらわすことができる。
装置設計変数としての流量Qは、一定であり、羽根車回転数Nは、振動や騒音を防止する意味から上限があるのでほぼ一定とすることができる。式(3)を以下のように変形すると、式(B)となる。
πR H = {Q/(2ω)}・(1/φ) ...(B)
ここで、式(B)の左辺は、羽根車の体積をあらわしている。右辺からは、この羽根車の体積が流量係数φの逆数に比例することがわかる。すなわち、大きな流量係数φで運転することができれば、羽根車を小型にできるので送風機を小型化することができる。従来の送風機がφ=0.06〜0.09(平均:0.075)で使用されていることを考慮すると、φ=0.15以上で運転することができ、送風機を約半分以下の大きさとすることができる。また、φ=0.18以上とすれば、従来技術における最小の送風機と比較しても半分の大きさとすることができるのは言うまでもない。
このように、本実施例の送風機は、同じ定格出力を有する送風機を従来の送風機の半分の容量で実現できることから、従来、乾燥と室内暖房とで2台の送風機を用いていたものを、1台で兼用することができる。
さらに、流路を切り替える場合は、流路切替機構を新たに必要とするが、この機構の信頼性、大きさや切替部で発生する圧力損失の問題を考慮する必要がなく、また送風機の用途に応じ必要な位置に配置可能なので、ダクトの取り回しの必要もないので、ユニット全体では小型化が可能である。
また、送風ユニットの設計も非常に簡便なものとすることができる。さらに、流路を切り替える場合は、当然のことながら複数の用途を同時に使用することができないが、送風機を独立しても設ければ、いつでも必要な送風が可能なので快適性や使用感に優れたものとすることができる。
図9は図3で示される送風機ユニットに用いられている羽根車15の概略図である。ここで羽根車外径:D=56mm、羽根車内径:D=47mm、羽根車高さ:H=8mmとしており、翼枚数は36枚である。羽根車内径と外径の比:λは0.85程度に設定されている。λは、以下の点を考慮して定められる。すなわち、λを小さくすると、風きり音等の騒音を低減できるが、送風機の吸い込み面積の低下に伴って高風量時の特性が悪化する。一方、λを大きくすると、高風量時の特性は若干向上するが、翼長が短くなることにより羽根車内部で剥離が発生しやすく効率が低下し騒音が増大する。これらを考慮して高風量時の特性と騒音等の特性を両立させることができる条件として、λを定める。これらの点を考慮して、λは、好ましくは0.75〜0.95、特に好ましくは、0.8〜0.92である。
図10および表1は、増速翼形状の主要諸元をあらわしている。増速部分の流路断面積の比ζは翼形状により任意に設定可能である。ζを小さく取ると大きな速度を得ることができるので、より高圧、高風量の設計とすることができるが、λが大きくなりすぎると、羽根車流出時の速度分布が大きくなるので効率が低下しやすく騒音レベルも上昇する。ζを大きく取ると増速効果が薄れ特性の向上が得られにくい。したがって、これらのパラメータを考慮して、ζは、好ましくは0.30〜0.80、特に好ましくは、0.4〜0.65であり、本実施例では、ζ≒0.45としている。
表1
従来技術品 本発明品
羽根車外径[mm] | 66 | 59
羽根車内径[mm] | 51.5 | 50
羽根車高さ[mm] | 28 | 7.8
羽根車容積[mm] | 9.6×10| 2.1×10
流量係数[−] | 0.065 | 0.26
圧力係数[−] | 1.35 | 1.30
翼形状 | 円弧翼 | 増速翼
増速比[−] | 0.9 | 0.45
翼出口角[度] | 155 | 165
翼入口角[度] | 90.0 | 87.5
スクロール角[度] | 3.5 | 4.0
設計条件、流量:0.30 m/min、全圧:137.0 Pa
図11には図3で示された送風機ユニットの流体力学的特性の測定結果を示している。同時に示された円弧翼を用いた従来送風機の結果と比較すると、流量係数φが非常に高い値まで、圧力係数ψは高い値を維持している。この結果を用いて実際に送風機の設計を行ない測定したものは、表1に示したとおり同一の設計条件に対して羽根車容積を、約22%(≒2.1×10/9.6×10)にまで小型化することが可能である。一般的に人体局部洗浄装置およびトイレ装置に用いる1200W程度の電力の瞬間式熱交換器容積が約9.4×10mmであることを考えると、従来の送風機は、羽根車容積のみで瞬間式熱交換器に匹敵する容積を有している。このように、本発明による送風機を用いれば、人体局部洗浄装置およびトイレ装置の小型化を実現できる。
図12は乾燥用送風機ユニットの外観図であり、図13は送風機14を示す斜視図である。図12に示すように、送風機14と送風ダクト19とは、ダクト接続部19bを介して着脱可能に接続されている。本実施の形態にかかる送風機14は、非常に小型静音であり、なおかつ低回転で高風量、高圧力が得られるので、送風用途に合わせて送風機形状を設計しなくとも、モータ12の回転数調整のみで、室内の空気調和に用いる高風量用途から脱臭に用いる低風量用途まで非常に幅広く対応可能である。
すなわち、送風機14を共通部品として使用し、負荷や送風面積、ダクト長さを調整しかつ異なった形状の送風ダクトを適宜選択して使用することにより、送風ダクトの形状だけの変更により、異なる送風用途に対してもそのまま使用することが可能である。したがって、小型送風機を共通部品として使用すれば、装置設計や内部の取り合い検討の際にも、設計変数として送風機性能や大きさを考慮する必要がなく、設計仕様の変更にも柔軟に対応可能であり、非常に簡便に人体局部洗浄装置およびトイレ装置の設計が可能である。
図14は従来技術による円弧翼を用いた乾燥用送風機ユニットの概略図である。図15は従来技術による円弧翼を用いた送風機ユニットに、乾燥用のヒータおよびダクトを接続した場合の流体力学的特性の測定結果である。送風機単体と比較して負荷を接続した場合には特性が著しく低下し、設計点における流量係数が0.065となっている。
図16は本発明の第2実施例に係わる圧力回復手段をあらわした一例である。流路断面積のより小さい連結管接続口22から供給された空気は、圧力回復手段21に流入する。圧力回復手段21は、用途に適した送風面積および流速に変換するため漸次拡大する管路として形成されているので、流路断面積の拡大に伴って高速で流れる空気が徐々に減速され、より大きな流路断面積を有する送風口24へと送られる。
このとき、この減速過程で高速な空気が有している大きな動圧は、静圧に徐々に変換されるので、圧力損失やエネルギー損失を生じない。また、圧力回復手段21は、隔壁23により複数に分割して通路に分けられているので、減速を効率的に行ない、圧力を十分に変換することができる。このように拡大流路内を分割すれば整流効果があるとともに流れの剥離を防止できるので、圧力損失を発生させない。このように圧力損失がなければ送風機の負荷を軽減できるので、小型化や省エネに大きく貢献する。また、エネルギー損失の少ない圧力回復手段21を設けることにより、送風口よりも小さな断面積を有する管路で空気の輸送を行なうことができるので、複数の送風口を有する場合や装置を小型化するためには非常に好適である。
図17は図16に示した圧力回復手段21を用いることにより、送風機構を構成した実施例である。送風機14から供給された空気は、吐出口切替手段33へと送られる。吐出口切替手段33には、空気処理装置として空気を加熱するヒータ29と、空気の温度を検出する温度検出手段32と、流路の切替を行なう流路切替手段31が備えられており、流路切替手段31により切り替えられた空気は、それぞれ送風管路28へと導かれる。送風管路28には、それぞれの用途に適した位置に圧力回復手段21がそれぞれ接続されている。流路切替手段31、温度検出手段32、ヒータ29およびモータ12は、制御器30に接続されており、使用者がリモコンあるいは手動操作を行なえば制御器30が起動され、それぞれをあらかじめ定められた温度、風量、回転数、送風口が選択されるような制御が行なわれる。この実施例では、吐出口に圧力回復手段21を備えたので管路径の小さい送風管路28により送風を行なっても圧力損失やエネルギー損失の発生が少なく、送風機14やモータ12を人体局部洗浄装置およびトイレ装置に適した小型のものとすることができる。
図18は送付機制御ルーチンを示す説明図である。図18において、制御器30は、予め定められたプログラムに基づいて送風機14を回転数制御する。すなわち、ステップS12にて、図示しないスイッチからの出力信号に基づいて、乾燥・脱臭・暖房のいずれの処理が求められているかについて判定されて、いずれの処理も要求されていない場合には一旦処理を終了し、一方、これらの処理のいずれか1つの処理が要求されている場合にはステップS14へ進む。ステップS14では、送風機の目標回転数が演算される。この目標回転数は、例えば、予め設定されたテーブルや、演算式により求められる。この場合において、例えば、乾燥、脱臭、暖房のいずれかの要求が多いほど、送風機の回転数を高く設定する。
続くステップS16にて、送風機の回転数センサからの検出値が読み込まれ、さらにステップS18へ進む。ステップS18では、回転数センサの検出値と目標回転数との偏差が求められ、これらが所定以内の偏差か判定され、所定以上の偏差であると判定された場合には、ステップS20へ進み、送風機への制御電力が増減制御される。このように、乾燥、暖房などの要求に基づいて送風機が所定回転数に制御される。なお、送風機の目標回転数は、使用者の好みにより変更できるように設定することもできる。
図17の実施例では、空気処理装置として、ヒータ29を用いた構成を説明したが、ヒータのかわりに脱臭装置、冷却装置や香り等の拡散物質放射装置を備えることもできるし、いくつかを組み合わせて備えることもできる。いくつかを組み合わせて使用する場合は、空気処理装置の選択および出力調整は、流路切替手段31と連動することが望ましい。また、管路径の小さな送風管路28により自由に取り回しが可能なので、送風ユニット34は、人体局部洗浄装置およびトイレ装置の外部に設置してもよいし、オプションとして装置への後付けを行なってもよい。
なお、ここでは送風側管路構成についてのみ述べたが、同様に吸引側管路についても流路切替手段と送風管路を組み合わせて、適した吸引口からの空気の吸引が可能なのはいうまでもない。とくに、ヒートポンプ等で空気の冷却を行なう場合にあっては、快適性を確保するためには冷却に伴う廃熱を効果的に系外に排出する必要があるが、本発明によれば管路径の小さい送風管路により効果的な送風を行なうことができるので、このような廃熱を排出する用途においては特に好適である。また、この場合は図示しない廃熱排出手段を装置の外部に設け、送風ユニットと連結することにより効果的な廃熱を行なうことができる。
図19は従来技術の人体局部洗浄装置の内部構造図をあらわす。脱臭送風機ユニット50、乾燥送風機ユニット51、洗浄ノズル52、暖房便座53、室内暖房送風機ユニット54、温水タンク55、制御器56、流調バルブ57が示されている。図20は従来技術の人体局部洗浄装置の外観図である。
なお、この発明は上記実施例に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
(1) 送風機の流体力学的特性は、用途に合わせて変更可能であり、設計に応じて定めればよい。例えば、使用モータを小型化できる場合は羽根車内径をさらに小さくすることができるので、羽根車外径も小さくできる。相似的にそのまま小型にすると必要な圧力や風量が得られず、モータ回転数を上昇させる必要があるので、送風機の流体力学的特性を向上させる必要がある。例えば高風量時の特性をさらに向上させるためには、両吸い込みとする、スクロール角を大きくする、翼出口の流出角を大きくする、増速部の流路断面積比を小さくするなどを行なえばよいし、これらを組み合わせることもできる。こうすることにより送風機設置時の流量係数φを表1に示した0.26よりも大きくすることができ、実験的には0.4を超える程度まで可能であること、および圧力係数ψが2.0を越える値とすることが可能であることが確認されている。
(2) トイレ装置としては、人体の局部に洗浄水を噴出する人体洗浄装置のほかに、洗浄後の局部を乾燥する機能、脱臭機能、室内暖房機能等を装備した便器や、収納キャビネットなどが含まれる。この場合において、送風機を組み込んだトイレ装置は、装置本体に予め内蔵する場合のほか、後付けで組み込む場合であってもよい。
(3) 圧力回復手段として、スクロールケーシングを用いた場合において、その形状は特に限定されず、例えば、以下の構成をとることができる。
(a) 対数螺旋で描かれるスクロール形状
スクロールケーシングの形状は、極座標にて、次式の関数で表わされる対数螺旋とすることができる。
r=r0exp[θ・tanθr]
r:スクロールケーシングの外径
:羽根車の外径
θ:極座標の角度
θr:対数螺旋の角度
(b) アルキメデス螺旋で描かれるスクロール形状
スクロールケーシングの形状は、極座標にて、次式の関数で表わされるアルキメデス螺旋とすることができる。
r=r+C・θ
r:スクロールケーシングの外径
:羽根車の外径
θ:極座標の角度
C:定数
(c) 翼なしディフューザ
上記実施例では、スクロールケーシングを用いた構成を説明したが、スクロールケーシングを用いないで、羽根車の全周を開放した翼なしディフューザとしてもよい。この形態では、送風機の回転にしたがって、羽根車の全周に均等に圧送すると、渦巻き状に広がるにしたがって自然に動圧から静圧へ変換される。本実施例では、羽根車の周方向へ広い範囲にわたって送風するので、トイレ室の暖房用の送風や、脱臭後の送風などに好適である。
(d) 翼付きディフューザ
また、羽根車の外周であって、動圧を静圧に変換するための翼付きディフューザを配置してよい。この翼付きディフューザは、半径方向に向かって円弧状の立壁として構成することができる。
人体局部洗浄装置に用いる乾燥用の送風機ユニットを示す斜視図である。 送風機にかかる羽根車の周辺の構成を示す斜視図である。 図1の送風ダクトを取り外した送風機をあらわす斜視図である。 従来技術の羽根車を示す斜視図である。 従来の羽根車の円弧翼を説明する説明図である。 本実施例にかかる送風機で使用されている増速翼を説明する説明図である。 翼間の流路断面積の変化を表わすグラフである。 羽根車流出時の状態をあらわす速度三角形を示す説明図である。 図3で示される送風機ユニットに用いられている羽根車の説明図である。 は増速翼の形状を説明する説明図である。 図3で示された送風機の流体力学的特性の測定結果を示すグラフである。 乾燥用送風機ユニットの外観図である。 送風機の内部構造を示す斜視図である。 従来技術による円弧翼を用いた乾燥用送風機ユニットの概略図である。 流体力学的特性の測定結果を説明するグラフである。 本発明の第2実施例に係わる圧力回復手段を説明する説明図である。 図16に示した圧力回復手段を用いた送風機構を説明するブロック図である。 送風機制御ルーチンを示す説明図である。 従来技術の人体局部洗浄装置の内部構造図をあらわす説明図である。 従来技術の人体局部洗浄装置の外観図である。
符号の説明
10...送風機ユニット
12...モータ
14...送風機
14a...吸引口
15...羽根車
16...羽根車支持体
16a...翼固定リング
16b...モータ収納部
16c...整流部
17...増速翼
17a...翼前縁部
17b...翼後縁部
17同士...増速翼
18...スクロールケーシング
18a...マウント
19...送風ダクト
19a...送風口
19b...ダクト接続部
21...圧力回復手段
22...連結管接続口
23...隔壁
24...送風口
28...送風管路
29...ヒータ
30...制御器
31...流路切替手段
32...温度検出手段
33...吐出口切替手段
34...送風ユニット
50...脱臭送風機ユニット
51...乾燥送風機ユニット
52...洗浄ノズル
53...暖房便座
54...室内暖房送風機ユニット
55...温水タンク
56...制御器
57...流調バルブ
100...羽根車
101...羽根車支持体
102...円弧翼
102a...翼前縁部
102b...翼後縁部

Claims (5)

  1. 外気を吸引する吸引口と、
    モータにより回転駆動される羽根車支持体と、羽根車支持体の外周であって周方向にほぼ均等に配置されかつ回転により発生する遠心力により上記吸引口から吸引された空気を送風および昇圧を行なう送風翼とを有する羽根車と、
    を有する送風機を備えたトイレ装置において、
    上記羽根車から噴き出される空気を吐出する複数の吐出口と、
    上記複数の吐出口を切り替えて吐出方向の選択を行なう吐出口切替手段と、
    上記吐出口切替手段に連動して、送風機の回転数を制御することにより送風機からの出力状態を調整する送風機出力調整手段と、
    を備え、
    上記送風翼は、羽根車支持体の中心から半径方向に向かって流路面積を狭くすることで、吸引口から流入した空気の速度を高めて流出させる増速翼列で構成されたこと、
    を特徴とするトイレ装置。
  2. 外気を吸引する複数の吸引口と、
    モータにより回転駆動される羽根車支持体と、羽根車支持体の外周であって周方向にほぼ均等に配置されかつ回転により発生する遠心力により上記吸引口から吸引された空気を送風および昇圧を行なう送風翼とを有する羽根車と、
    を有する送風機を備えたトイレ装置において、
    上記複数の吸引口を切り替えて吸引方向の選択を行なう吸引口切替手段と、
    上記吸引口切替手段に連動して、送風機の回転数を制御することにより送風機からの出力状態を調整する送風機出力調整手段と、
    を備え、
    上記送風翼は、羽根車支持体の中心から半径方向に向かって流路面積を狭くすることで、吸引口から流入した空気の速度を高めて流出させる増速翼列で構成されたこと
    を特徴とするトイレ装置。
  3. 外気を吸引する吸引口と、
    モータにより回転駆動される羽根車支持体と、羽根車支持体の外周であって周方向にほぼ均等に配置されかつ回転により発生する遠心力により上記吸引口から吸引された空気を送風および昇圧を行なう送風翼とを有する羽根車と、
    を有する送風機を備えたトイレ装置において、
    上記羽根車から噴き出される空気を吐出する吐出口と、
    該吐出口と送風機とを連通して送風機からの空気を上記吐出口へ輸送する送風管路と、
    を備え、
    上記送風管路は、該送風管路の管路断面積が吐出口の送風断面積よりも小さく構成し、
    上記送風翼は、羽根車支持体の中心から半径方向に向かって流路面積を狭くすることで、吸引口から流入した空気の速度を高めて流出させる増速翼列で構成されたこと
    を特徴とするトイレ装置。
  4. 請求項3に記載のトイレ装置において、
    上記送風管路と上記吐出口の接続部分に、動圧を静圧に変換する圧力回復手段を備えたトイレ装置。
  5. 外気を吸引する吸引口と、
    モータにより回転駆動される羽根車支持体と、
    羽根車支持体の外周であって周方向にほぼ均等に配置されかつ回転により発生する遠心力により上記吸引口から吸引された空気を送風および昇圧を行なう送風翼とを有する羽根車と、
    を有する送風機を備えたトイレ装置において、
    上記送風機は、
    羽根車を回転自在に支持するケーシングと、
    このケーシングと別体でありかつ着脱可能に取り付けられ、送風翼から噴き出される空気を外部へ導く送風ダクトと、
    を備え、
    上記送風翼は、羽根車支持体の中心から半径方向に向かって流路面積を狭くすることで、吸引口から流入した空気の速度を高めて流出させる増速翼列で構成されたこと
    を特徴とするトイレ装置。
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