JP4465855B2

JP4465855B2 - Saddle-type vehicle airbag device

Info

Publication number: JP4465855B2
Application number: JP2000335056A
Authority: JP
Inventors: 耕田島
Original assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Current assignee: Toyoda Gosei Co Ltd
Priority date: 2000-11-01
Filing date: 2000-11-01
Publication date: 2010-05-26
Anticipated expiration: 2020-11-01
Also published as: JP2002137777A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクータ型等の鞍乗型車両に搭載するためのエアバッグ装置に関する。
【０００２】
【従来の技術とその課題】
従来、二輪車用のエアバッグ装置としては、特開平９−３２８０８７号公報や特開平１０−３５５６４号公報等に記載されているように、二輪車が衝突等した際に、乗員の前方側に、折り畳まれたエアバッグを展開膨張させて配置させ、乗員の保護を図るものが知られていた。
【０００３】
しかし、従来公報のエアバッグ装置では、スクータ型等の鞍乗型でなく、燃料タンクを跨ぐようしてシートに座るタイプの二輪車に、適用されるものであって、スクータ型等の鞍乗型の車両に適用させるエアバッグ装置が望まれていた。
【０００４】
そして、鞍乗型車両は、二輪や三輪等のものがあるものの、シート前方の下方におけるステップに、シートに着座した乗員の足部を載せるタイプであることから、ステップの上方に大きな空間があり、その空間から上方にかけて、エアバッグを展開膨張させ、展開膨張を完了したエアバッグを乗員の前方側に配置させて、乗員を拘束できるようにすることが望ましい。
【０００５】
そのため、鞍乗型車両にエアバッグ装置を搭載する場合には、ステップの前方側、すなわち、シートに着座した乗員の下肢付近の前方側における車両のフレームに、エアバッグ装置を搭載することが望ましくなる。
【０００６】
そして、シートに着座した乗員の下肢付近の前方側に、エアバッグ装置のエアバッグを折り畳んで収納すれば、エアバッグは、上方へ延びた長い袋状に形成しなければ、乗員頭部の前方側まで覆うことができない。
【０００７】
しかしながら、エアバッグを上方へ延びた長い袋状に形成すれば、エアバッグは、膨張用ガスを流入させて膨張した際に、円柱状の形状になり易く、乗員の保護エリアにおける左右方向の寸法を狭くしてしまう。この解決のために、エアバッグの内径寸法を大きくすることが考えられるが、エアバッグの容積が大きくなって、膨張完了までの時間が長くなって、好ましくない。
【０００８】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、シートに着座した乗員の下肢付近の前方側に、搭載されても、エアバッグの容積増加を招くことなく、エアバッグの保護エリアを広く確保することができる鞍乗型車両用エアバッグ装置を提供することを目的とする。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る鞍乗型車両用エアバッグ装置では、シートに着座した乗員の下肢付近の前方側に、折り畳まれて収納され、膨張用ガスの流入時に、後方側へ突出するとともに上方側へ展開膨張して、前記乗員の前方側を覆って展開膨張を完了させるエアバッグと、
該エアバッグに膨張用ガスを供給可能なインフレーターと、
折り畳まれた前記エアバッグ及び前記インフレーターを収納保持して、前記シートに着座した乗員の下肢付近の前方側における車両のフレームに取り付けられるケースと、
を備えて構成される鞍乗型車両用エアバッグ装置であって、
前記エアバッグが、
膨張完了時、前記ケースに取り付けられる底壁部の後縁から上方に延びて乗員側に配置される後壁部と、前記底壁部の前縁から上方に延びる前壁部と、前記底壁部の左右の縁から上方に延びるとともに前記後・前壁部の左右両縁相互を連結する左・右壁部と、を備えた略四角筒形状として、上端部を閉塞する状態に構成され、
展開膨張完了時の下部付近における前記ケースから突出した部位の内部に、前後方向に離れた前記後・前壁部相互の距離を規制するように、前記後・前壁部相互を連結するテザーを備え、
前記テザーが、前記エアバッグの下部を左右方向に広げて膨張させるように、前記エアバッグの下部付近における前記後・前壁部の左右方向の中央付近に配設されるとともに、前後方向の長さ寸法を、前記左・右壁部の前後方向の幅寸法より、小さく設定していることを特徴とする。
【００１０】
前記テザーは、幅方向を上下方向とした帯状に形成することが望ましく、さらに、複数配設させるとともに、左右方向に並設させることが望ましい。
【００１１】
【発明の効果】
本発明に係る鞍乗型車両用エアバッグ装置では、エアバッグに膨張用ガスが流入されて展開膨張しても、エアバッグの前後方向に離れた壁部相互の距離を規制するように、壁部相互を連結するテザーが配設されているため、左右方向に広がって保護エリアを広げた状態で、展開膨張を完了させることとなる。
【００１２】
特に、テザーの配設される部位が、エアバッグにおける展開膨張完了時の下部付近におけるケースから突出した部位の内部であって、この部位は、エアバッグが後方側へ突出して上方側へ向かうように、屈曲するような部位であり、内部空間が広くなり易い。本発明は、この内部空間が広くなり易い部位に、前後方向に離れた壁部相互を連結するように、テザーを配設させているため、内部容積の増加を効果的に抑えて、保護エリアを拡大することができる。
【００１３】
したがって、本発明に係る鞍乗型車両用エアバッグ装置では、シートに着座した乗員の下肢付近の前方側に、搭載されても、エアバッグの容積増加を招くことなく、エアバッグの保護エリアを広く確保することができる。
【００１４】
そして、テザーが、幅方向を上下方向とした帯状に形成されておれば、上方へ流れる膨張用ガスと干渉し難く、かつ、膨張用ガスを上方へ案内する整流作用も奏することから、円滑に、膨張用ガスを上方へ流すことができる。
【００１５】
さらに、テザーが、複数配設されるとともに、左右方向に並設されていれば、整流作用を一層向上させることができるとともに、展開膨張完了時におけるエアバッグの前後方向の壁部に対するテザーの引張力を、分散させることができて、テザーとエアバッグとの連結強度を向上させることができる。
【００１６】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【００１７】
実施形態のエアバッグ装置１０は、図１・２に示すように、鞍乗型としてのスクータ型車両１に搭載されるものであり、このスクータ型車両１は、乗員Ｄの着座するシート５の前方の下方に、乗員Ｄの足部Ｆを載せるステップ６が配設され、ハンドル８とシート５との間におけるステップ６の上方に、大きな空間Ｓが配設されている。
【００１８】
そして、シート５に着座した乗員Ｄの下肢Ｌ付近の前方に、シート５と対向するように、後方側に向いてエアバッグ装置１０が搭載されている。このエアバッグ装置１０は、図３〜６に示すように、折り畳まれたエアバッグ１１、エアバッグ１１に膨張用ガスＧを供給するインフレーター４１、折り畳まれたエアバッグ１１を覆う蓋体６６、及び、エアバッグ１１・インフレーター４１・蓋体６６を保持して車両１のフレーム２に連結固定されるケース４７、を備えて構成されている。
【００１９】
エアバッグ１１は、図７に示すように、略四角筒形状として、底壁部１７に、長方形形状に開口したガス流入口１８を備えるとともに、膨張完了時の状態で、底壁部１７の後縁から上方に延びて乗員Ｄ側に配置される後壁部１３と、底壁部１７の前縁から上方に延びる前壁部１４と、底壁部１７の左右の縁からそれぞれ上方に延びるとともに後・前壁部１３・１４の左右両縁相互を連結する左・右壁部１５・１６と、を備えて、上端部１２を閉塞した状態に構成されている。底壁部１７のガス流入口１８の周縁には、複数の取付孔１９が設けられている。また、左・右壁部１５・１６の上端付近には、ベントホール１５ａ・１６ａが配設されている。
【００２０】
そして、エアバッグ１１の下部１１ａ側の内部には、膨張完了時に前後方向で対向する後・前壁部１３・１４相互を連結するように、テザー２１・２１が配設されている。テザー２１・２１の配置位置は、車両搭載状態で、エアバッグ１１が展開膨張を完了させた際に、ケース４７の後部室４８から突出したケース後部室４８近傍の位置とし、かつ、後・前壁部１３・１４の左右方向の略中央付近としている。各テザー２１・２１は、上方へ流れる膨張用ガスＧと干渉しないように、幅方向Ｂを上下方向に配置させ、かつ、厚さ方向を左右方向に配置させた帯状に形成されている。
【００２１】
なお、テザー２１・２１は、エアバッグ１１の下部１１ａ側が、大きく円柱状に膨らむことなく、乗員Ｄの保護エリアを広げるように、乗員Ｄの前方側で左右方向に広がって膨張させるために、配設されている。そのため、図９に示すように、各テザー２１・２１の前後方向の長さ寸法Ｙ０は、テザー２１の配置における左・右壁部１５・１６の前後方向の幅寸法Ｙ１より、小さく設定されている。
【００２２】
このエアバッグ１１は、図９に示すように、後・前壁部１３・１４と上端部１２とを構成する長尺状の基布２５と、左・右壁部１５・１６を構成する二枚の基布２６・２６と、二枚のテザー用布２７・２７と、を使用して、縫合されて製造されている。基布２５・２６やテザー用布２７は、ポリアミド・ポリエステル等の織布から形成されている。また、各基布２５・２６の端部には、底壁部１７を形成する切片２５ａ・２５ｂ・２６ａが形成されている。
【００２３】
エアバッグ１１の製造の概略を述べると、製造完了時の状態から裏返した状態として、まず、基布２５・２６・２６を縫合して袋状に形成するとともに、後・前壁部１３・１４の所定位置に、縫合糸２３を使用して、各テザー用布２７・２７の中央部位２７ａ・２７ａを縫着する（図８参照）。ついで、縫代２４がエアバッグ１１の表面側に露出しないように、底壁部１７側の未縫合の開口を利用して、エアバッグ１１を裏返す。その後、既述の開口から、各テザー用布２７の両端部２７ｂ・２７ｂを抜き出して、対応する端部２７ｂ相互を、縫合糸２３により、縫合する。
【００２４】
この時、前後方向で対向する二枚のテザー用布２７の端部２７ｂ相互によって、二枚のテザー２１が形成されることとなる。そして、これらのテザー２１は、幅方向Ｂを上下方向に配置させて、後・前壁部１３・１４を連結するように、前後方向に配設され、相互に、車両１の左右方向に並設されることとなる。
【００２５】
そして、テザー２１・２１を形成すれば、エアバッグ１１の製造が完了する。なお、底壁部１７は、各切片２５ａ・２５ｂ・２６ａ・２６ａを折り曲げて形成する。これらの各切片２５ａ・２５ｂ・２６ａ・２６ａは、適宜、相互に縫合して連結させてもよい。
【００２６】
エアバッグ１１は、図３・４・６に示すリテーナ２９により、ケース４７に連結保持される。リテーナ２９は、板金製の長方形板状として、各切片２５ａ・２５ｂ・２６ａ・２６ａを折り返してなる底壁部１７を、エアバッグ１１の内部側から押圧して、ケース４７の後述する後部室４８の底壁部４９に取り付けることとなる。リテーナ２９は、底壁部１７のガス流入口１８の周縁を押圧可能な四角環状の縁部３０と、ガス流入口１８を覆うように、縁部３０の内縁側に配置されるディフューザー部３４と、を備えて構成されている。
【００２７】
縁部３０の二つの長辺側には、それぞれ、ケース後部室４８の底壁部４９を貫通する複数（実施形態では四個ずつ）のボルト３１が固着されている。これらのボルト３１は、エアバッグ底壁部１７の取付孔１９とケース底壁部４９とを貫通して、ナット３２止めされることにより、エアバッグ１１をケース底壁部４９に固定させることとなる。
【００２８】
ディフューザー部３４は、エアバッグ１１内に流入する膨張用ガスＧを上方側へ案内するものである。そして、ディフューザー部３４は、エアバッグ装置１０の車両１への搭載状態で、上部側から、略長方形状に開口して開口面積を異ならせた三種類のガス流通孔３５・３６・３７を配置させて、構成されている。開口面積は、最上段のガス流通孔３５が一番大きく、中間の四つのガス流通孔３６が一番小さく設定されている。そして、中間部分に配置された四つのガス流通孔３６と最下部のガス流通孔３７との周縁の下縁側には、それぞれ、車両１の後方側に切り起こして形成した案内羽根３８が配設されている。各案内羽根３８におけるガス流通孔３６・３７側の案内面３８ａは、後述した扉部６８が開口した際の天井壁部６７の開口６７ｂや後部室４８の開口４８ａの略中央付近から、車両１への搭載状態での展開膨張完了後におけるエアバッグ１１の上端部１２に向かう直線Ｘ（図１・３参照）と、略平行となるように、車両搭載状態で、水平方向からの角度を所定角度θ１に設定して、形成されている。
【００２９】
また、最上段の開口面積の大きいガス流通孔３５は、インフレーター４１が、ケース４７の左側に偏って配置されることから、ガス流通孔３５を通過する膨張用ガスＧが右方側に向かうように、上左隅を弧状に塞ぐようなカバー部３９を、設けて配設されている（図４参照）。
【００３０】
なお、リテーナ２９は、各ガス流通孔３５・３６・３７を通過する膨張用ガスＧが、ケース後部室４８における左右方向の中央側に向きやすいように、左右方向の断面形状として、図６に示すように、右縁側が、車両１の前方側に変位するように湾曲して、形成されている。
【００３１】
インフレーター４１は、図３〜６に示すように、略円柱状のシリンダタイプとして、軸方向を略上下方向に配置させるように、車両１に搭載されることとなる。インフレーター４１は、大・小径部４２ａ・４２ｂを有した略円柱状の本体部４２と、本体部４２の下端側に配設される雄ねじ部４３と、本体部４２の上端側に配設されて本体部４２から突出する円板状のフランジ部４４と、を備えて構成されている。本体部４２における下部側に配置される小径部４２ｂには、膨張用ガスＧを吐出可能な複数のガス吐出口４２ｃが形成されている。このインフレーター４１は、フランジ部４４の下面側が、ケース４７の後述する前部室５５の取付孔６１における外側周縁に当接され、雄ねじ部４３が前部室５５の取付孔６２から突出してナット４５止めされることにより、ガス吐出口４２ｃを下端側に配置させて、ケース前部室５５内に収納保持されることとなる。
【００３２】
なお、インフレーター４１は、図示しないリード線によって、車両１に搭載された図示しない制御回路に電気的に接続され、車両１に衝撃が作用した際、制御回路が、衝撃を検知した所定の検知センサからの信号を入力して、インフレーター４１に作動信号を出力することとなる。
【００３３】
ケース４７は、板金製として、図３〜６に示すように、略直方体形状の二段の箱を略前後方向に積み重ねた形状に形成されている。そして、ケース４７は、車両１の後部側に配置されて、折り畳まれたエアバッグ１１を収納する後部室４８と、後部室４８に連通して後部室４８の前方側に配置されて、インフレーター４１を収納する前部室５５と、を備えて構成されている。
【００３４】
後部室４８は、底壁部４９と、底壁部４９の外周縁から車両１の後方側へ延びる四角筒形状の周壁部５１と、を備えた略直方体形状としている。底壁部４９の左側には、前部室５５と連通するように上下方向に縦長の長方形形状に開口した連通口５０が、配設されている。連通口５０の周縁には、リテーナ２９の各ボルト３１を挿通させる取付孔４９ａが形成されている（図５参照）。なお、底壁部４９は、図６に示すように、連通口５０の開口された左縁側が、車両１の後方側に変位して、形成されている。
【００３５】
なお、後部室４８の開口４８ａは、後述する蓋体６６の扉部６８が開いた際の開口６７ｂとともに、ケース４７の軸方向Ｏが水平方向に接近して配置されることにより、後方側に向いて開口されている。
【００３６】
周壁部５１における左右方向で対向する部位には、図６に示すように、右方側の部位に、右方側に切り起こされて、先端を前方に突出させた複数（実施形態では三個）の係止片５２が形成され、左方側の部位には、左方側に隆起するように突出した複数（実施形態では三個）の係止突起５３が形成されている。周壁部５１には、蓋体６６の後述する側壁部７１が外装され、各係止片５２・係止突起５３が、側壁部７１に設けられた係止孔７２・７３の周縁を係止することにより、蓋体６６がケース後部室４８に連結されることとなる。各係止突起５３には、係止孔７３に挿入された際の側壁部７１から突出した位置に、前後方向に貫通する貫通孔５３ａが形成されている。貫通孔５３ａには、各係止突起５３の係止孔７３からの抜け止めを図るための押え部材７５の挿入片７７ａが挿入されることとなる。
【００３７】
なお、押え部材７５は、断面逆Ｌ字形の板金製として、ケース後部室４８の底壁部４９の外側面となる左縁側の前面側に当接する底板部７６と、底板部７６の左縁側から車両後方側に延びてケース後部室４８に外装された蓋体側壁部７１の外側面側に位置する延設板部７７と、を備えて構成されている。底板部７６には、ボルト３１によって押え部材７５がケース底壁部４９に共締めされるように、各ボルト３１を挿通させる取付孔７６ａが形成されている。延設板部７７の後端側には、ケース周壁部５１の各係止突起５３における貫通孔５３ａに挿入させるための挿入片７７ａが、形成されている。
【００３８】
前部室５５は、後部室４８の連通口５０から車両１の前方側に突出するように配設される略直方体形状として、連通口５０の内周縁から四角筒形状に車両１の前方側に延びる略四角筒形状の周壁部６０と、周壁部６０の前部側を塞ぐ底壁部５６と、を備えて構成されている。底壁部５６の外側面となる前面側には、断面逆Ｌ字形のブラケット５７が固着されている。ブラケット５７は、車両１のフレーム２におけるシート１の前方側の前部フレーム３の部位に、エアバッグ装置１０を取付固定するためのものであり、ボルト５８を挿通させる複数の取付孔５７ａを備えている。そして、前部フレーム３には、ナット４ａを取り付けた取付ブラケット４が固着されている。そのため、ボルト５８を取付孔５７ａを挿通させてナット４ａに螺合させれば、ブラケット５７を取付ブラケット４に固定できて、エアバッグ装置１０を、ケース４７ごと、前部フレーム３に取付固定することができる。
【００３９】
周壁部６０の上下方向で対向する部位には、上方側に、大きく円形に開口された取付孔６１が形成され、下方側に、小さく円形に開口された取付孔６２が形成されている。取付孔６１の内径寸法は、インフレーター４１の大径部４２ａの内径寸法と略等しく設定され、取付孔６２の内径寸法は、インフレーター４１の雄ねじ部４３を挿通可能な寸法に設定されている。インフレーター４１は、既述したように、取付孔６１の外側周縁に、インフレーター４１のフランジ部４４を当接させ、取付孔６２からケース４７外へ雄ねじ部４３を突出させた状態で、雄ねじ部４３にナット４５を螺合させて、取付孔６２の外側周縁にナット４５を当接させることにより、前部室５５内に収納保持されることとなる。
【００４０】
そして、この前部室５５内には、案内板６４が配設されている。案内板６４は、板金製として、本体部６４ａの周縁の縁部６４ｄを前部室５５の内周面に溶接等を利用して固定させて、前部室５５内でのインフレーター４１の周囲を上下に二分するように配設されている。本体部６４ａは、インフレーター４１の本体部４２における大径部４２ａを挿通させる挿通孔６４ｃを備えている。挿通孔６４ｃは、本体部６４に斜めに挿入される大径部４２ａの周囲に、極力、隙間を設けないように、楕円形状に開口されている。本体部６４ａの下面側は、膨張用ガスＧを上方へ案内する平面状の案内面６４ｂとなり、案内面６４ｂの上端側は、ディフューザー部３４のガス流通孔３５の内周縁における上縁の右側に一致するように、後方のシート５側から見て、略直線状に形成されている（図５参照）。
【００４１】
案内面６４ｂは、既述の開口６７ｂ・開口４８ａの略中央付近から膨張完了後のエアバッグ上端部１２に向かう直線Ｘと、略平行となるように、車両搭載状態で、水平方向からの角度を所定角度θ２に設定して、配設されている。
【００４２】
蓋体６６は、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー等の合成樹脂から形成されて、ケース４７の後部室４８の開口４８ａを覆う天井壁部６７と、天井壁部６７の前面側からケース後部室４８の周壁部５１を外装するように、略四角筒形状に延びる側壁部７１と、を備えて構成されている。側壁部７１の左右方向で対向する部位には、右方側に、ケース４７の各係止爪５２を挿入させて、各係止爪５２に周縁を係止させる係止孔７２が形成され、左方側に、ケース４７の各係止突起５３を挿入させて、各係止突起５３に周縁を係止させる係止孔７３が形成されている。なお、係止爪５２は、先端５２ａが、係止孔７２から突出して、係止孔７２の外側周縁の前方側へ延びるように、係止孔７２の周縁に係止されることとなる。
【００４３】
天井壁部６７における側壁部７１で囲まれた内側部位には、エアバッグ１１の展開膨張時に開く扉部６８が、配設されている。扉部６８は、周囲に、薄肉の破断予定部６９を配置させて、膨張するエアバッグ１１に押されて、下方側に開くように、構成されている。すなわち、薄肉の破断予定部６９が、後方のシート５側から見て、扉部６８の周縁に逆Ｕ字形状に形成されて、扉部６８の下縁側をヒンジ部６８ａとして、扉部６８が開くこととなる。
【００４４】
そして、エアバッグ装置１０の車両１への搭載時、天井壁部６７は、シート５側の面となる後面６７ａ側を、前部フレーム３の後方側を覆って鉛直方向に接近したカバー７と面一となるように、構成されている。なお、カバー７には、天井壁部６７を配設可能な開口７ａが形成されている。
【００４５】
このエアバッグ装置１０の車両への搭載について説明すると、まず、エアバッグ装置１０を組み立てる。エアバッグ装置１０の組み立ては、最初に、エアバッグ１１を折り畳む。
【００４６】
エアバッグ１１の折り畳みは、図１０のＡに示すように、エアバッグ１１の後壁部１３を前壁部１４に重ねるように、エアバッグ１１を平らにする。ついで、図１０のＡ・Ｂ・Ｃに示すように、左右の縁１１ＬＥ・１１ＲＥを、後壁部１３の中央側に折り返す。なお、図１０のＣは、図１０のＢに示す状態の側面図である。また、左・右縁１１ＬＥ・１１ＲＥを折り返した状態のエアバッグ１１の幅寸法Ｗ１は、エアバッグ１１をケース４７の後部室４８内に収納できるように、後部室４８の周壁部５１における左右方向の幅寸法Ｗ０より、若干、小さな寸法としている。
【００４７】
縁１１ＬＥ・１１ＲＥを折り返した後には、図１０のＣ・Ｄに示すように、エアバッグ１１の上縁１１ＵＥ側を、車両１の前方側となる前壁部１４側に巻くロール折りして、エアバッグ１１を折り畳めば、折り畳み作業を完了させることができる。
【００４８】
なお、エアバッグ１１を折り畳む際には、予め、エアバッグ１１内にリテーナ２９を配置させ、各ボルト３１を取付孔１９から突出させておく。また、エアバッグ１１の折り畳み終了後には、折りが解消して復元しないように、破断可能な折崩れ防止用の図示しないシート材で覆うことが望ましい。
【００４９】
エアバッグ１１を折り畳んだ後には、各ボルト３１を底壁部４９の取付孔４９ａから突出するように、折り畳んだエアバッグ１１をケース４７の後部室４８内に収納する。そして、底壁部４９の左右方向の中央側から突出したボルト３１にナット３２を締め付けて、リテーナ２９を底壁部４９に固定する。なお、ケース４７の前部室５５内には、取付孔６１側から前部室５５内にインフレーター４１を挿入させ、ナット４５止めして、インフレーター４１を取り付けておく。
【００５０】
エアバッグ１１をケース後部室４８に収納した後には、蓋体６６の側壁部７１を後部室４８の周壁部５１に外装する。その際、まず、周壁部５１の各係止片５２側を、係止孔７２に挿入させて係止孔７２の周縁に係止させ、ついで、各係止突起５３を係止孔７３に挿入させる。
【００５１】
その後、各ボルト３１を取付孔７６ａから突出させるとともに、各挿入片７７ａを側壁部７１から突出した係止突起５３の貫通孔５３ａに挿入させ、押え部材７５の底壁部７６から突出した各ボルト３１にナット３２を螺合させ、押え部材７５をケース４７に取り付ければ、エアバッグ装置１０の組み立てを完了させることができる。
【００５２】
組み立てたエアバッグ装置１０は、ブラケット５７を車両１の前部フレーム３から延びる取付ブラケット４に当てて、各取付孔５７ａを経て、ボルト５８をナット４ａに螺合させれば、エアバッグ装置１０を車両１に搭載することができる。なお、インフレーター４１から延びる図示しないリード線は、既述の制御回路に接続させておく。
【００５３】
エアバッグ装置１０を車両１に搭載した後、インフレーター４１が作動すれば、ガス吐出口４２ｃから膨張用ガスＧが吐出される。そして、膨張用ガスＧは、ケース４７の前部室５５からガス流入口１８を経て、エアバッグ１１内に流入し、エアバッグ１１を膨張させることとなり、エアバッグ１１は、蓋体６６の扉部６８を押し開いて、展開膨張することとなる。
【００５４】
その際、実施形態のエアバッグ装置１０では、図３に示すように、ガス流入口１８の下部側からエアバッグ１１に流入してくる膨張用ガスＧｄは、リテーナ２９におけるディフューザー部３４のガス流通孔３６・３７を通過して、エアバッグ１１内に流入することとなる。この時、膨張用ガスＧｄは、ガス流通孔３６・３７の軸方向に沿って、ディフューザー部３４と直交方向に、流れようとするが、ガス流通孔３６・３７の下縁周縁に配置された案内羽根３８の案内面３８ａによって、流れを変えられて、案内面３８ａに沿ってエアバッグ１１内に流入する。そして、これらの案内面３８ａが、直線Ｘと略平行として、上方の延長方向側を、車両１への搭載状態での展開膨張完了後におけるエアバッグ１１の上端部１２に向かうように、設定されているため、膨張用ガスＧｄは、エアバッグ１１の上方側への展開膨張を促進することとなる。すなわち、展開膨張するエアバッグ１１は、膨張用ガスＧｄにより、乗員Ｄの頭部Ｈとハンドル８との間を経て、頭部Ｈに干渉することなく、上端部１２を乗員頭部Ｈの前方側に配置させることができる。
【００５５】
また、ガス流入口１８の上部側からエアバッグ１１に流入してくる膨張用ガスＧｕは、ケース前部室５５内で、ガス吐出口４２ｃから上方に向いているものの、案内板６４の案内面６４ｂで案内されて、ディフューザー部３４のガス流通孔３５を通過することとなる。その際、案内面６４ｂが、直線Ｘと略平行として、上方の延長方向側を、車両１への搭載状態での展開膨張完了後におけるエアバッグ１１の上端部１２に向かうように、設定されているため、膨張用ガスＧｕは、エアバッグ１１の上方側への展開膨張を促進することとなる。すなわち、展開膨張するエアバッグ１１は、膨張用ガスＧｕによっても、乗員Ｄの頭部Ｈとハンドル８との間を経て、頭部Ｈに干渉することなく、上端部１２を乗員頭部Ｈの前方側に配置させることができる。
【００５６】
さらに、実施形態の場合には、エアバッグ１１が、膨張完了時の上端部１２側を前方側に巻くロール折りで折り畳まれているため、図１１に示すように、巻きを解く際に、膨張用ガスＧを流入させて巻きを解いた部位１１ｃが、巻きを解消していない部位１１ｂに対して、下方から前方側へ回転させるように、上方側へ作用する慣性力Ｐを作用させることから、膨張用ガスＧを流入させて展開膨張するエアバッグ１１が、ケース４７から後方へ突出した後、上方側に円滑に誘導されて、乗員頭部Ｈの前方側を含めた乗員Ｄの前方側に、円滑に、展開膨張することとなる。
【００５７】
すなわち、実施形態では、ケース４７が、後部側に配置されて、折り畳まれたエアバッグ１１を収納する後部室４８と、後部室４８に連通して後部室４８の前方側に配置されて、インフレーター４１を収納する前部室５５と、を設けて構成されており、ケース４７（後部室４８）の軸方向Ｏが、水平方向に沿い易くなって、後部室４８に収納したエアバッグ１１が、展開膨張時の初期に、ケース後部室４８から水平方向の後方側へ突出し易い。しかしながら、実施形態では、膨張用ガスＧを上方へ案内する案内面３８ａ・６４ｂを備えたディフューザー部３４や案内板６４、あるいは、エアバッグ１１の折り畳み形状によって、エアバッグ１１の上方への展開膨張を案内する展開誘導手段が構成されて、これらの展開誘導手段によって、膨張用ガスＧを流入させて展開膨張するエアバッグ１１が、ケース後部室４８から後方へ突出した後、上方側に円滑に誘導されて、乗員頭部Ｈの前方側を含めた乗員Ｄの前方側に、円滑に、展開膨張することとなる。
【００５８】
なお、実施形態では、エアバッグ１１の折り畳みを、膨張完了時の上端部１２側を前方側に巻くロール折りとしていることから、エアバッグ１１は、展開膨張途中で乗員Ｄと干渉しても、乗員Ｄと接触しつつ、巻きを解くように展開して、展開膨張を完了させることができることから、乗員Ｄに対する押圧力を極力小さくすることができる。
【００５９】
ちなみに、上記の点や展開誘導手段としての作用を考慮しなければ、エアバッグ１１は、上端部１２側を下部１１ａ側に接近させるように、蛇腹折り等で折り畳んでもよい。
【００６０】
そして、実施形態のエアバッグ装置１０では、エアバッグ１１に膨張用ガスＧが流入されて展開膨張を完了させた際、エアバッグ１１の前後方向に離れた後・前壁部１３・１４相互の距離を規制するように、後・前壁部１３・１４相互を連結するテザー２１・２１が配設されているため、エアバッグ１１は、左右方向に広がって保護エリアを広げた状態で、展開膨張を完了させることとなる。
【００６１】
特に、テザー２１・２１の配設される部位が、エアバッグ１１における展開膨張完了時の下部１１ａ付近におけるケース後部室４８から突出した部位１１ａの内部であって、この部位１１ａは、エアバッグ１１が後方側へ突出して上方側へ向かうように、屈曲するような部位であり、内部空間が広くなり易い。しかし、実施形態では、この内部空間が広くなり易い部位に、前後方向に離れた後・前壁部１３・１４相互を連結するように、テザー２１・２１を配設させているため、内部容積の増加を効果的に抑えて、保護エリアを拡大することができる。
【００６２】
ちなみに、テザー２１を配設しなければ、図８の二点鎖線に示すように、この部位１１ａでは、略円柱状（円筒状）となって、テザー２１を配設させた左右方向の寸法Ｗ２が、寸法Ｗ３と小さくなって、左右方向の保護エリアを小さくしてしまう。
【００６３】
したがって、実施形態のエアバッグ装置１０では、シート５に着座した乗員Ｄの下肢Ｌ付近の前方側に、搭載されても、エアバッグ１１の容積増加を招くことなく、換言すれば、エアバッグ１１の膨張開始から膨張完了までの時間を長くすることなく、エアバッグ１１の保護エリアを広く確保することができる。
【００６４】
そして、実施形態では、テザー２１・２１が、幅方向Ｂを上下方向とした帯状に形成されているため、上方へ流れる膨張用ガスＧと干渉し難く、かつ、膨張用ガスＧを上方へ案内する整流作用も奏することから、円滑に、膨張用ガスＧを上方へ流すことができる。
【００６５】
さらに、実施形態では、テザー２１が、複数（実施形態では二つ）配設されるとともに、左右方向に並設されているため、整流作用を一層向上させることができるとともに、展開膨張完了時におけるエアバッグ１１の前後方向の後・前壁部１３・１４に対するテザー２１・２１の引張力を、分散させることができて、テザー２１・２１とエアバッグ１１（壁部１３・１４）との連結強度を向上させることができる。勿論、テザー２１は、左右方向に並設させる際、三つ以上設けてもよい。
【００６６】
なお、テザー２１は、少なくとも、エアバッグ１１の下部１１ａに配設させればよく、その上方の上端部１２に向かうまでの間に、後・前壁部１３・１４を連結する別のテザーを配設させてもよい。
【００６７】
また、実施形態では、複数（二つ）のテザー２１を、エアバッグ１１のケース後部室４８から突出した下部１１ａ付近におけるエアバッグ１１の左右方向の中央付近に配設させて、図１・８に示すように、後壁部１３に、前方側に凹む凹部１１ｄを形成し、かつ、エアバッグ１１の後面側の左右の両縁に、後方側へ小さく隆起する隆起部１１ｅ・１１ｅを形成している。このエアバッグ１１の下部１１ａ付近には、シート５に着座した乗員Ｄの膝Ｎ付近が配設されることから、エアバッグ１１の展開膨張時、乗員Ｄの膝Ｎが凹部１１ｄ内に収納されたり、あるいは、膝Ｎがエアバッグ１１と干渉しても、小さな容積の隆起部１１ｅに干渉するだけであって、膝Ｎへのエアバッグ１１の干渉を極力抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施形態のエアバッグ装置が搭載された鞍乗型車両の側面図である。
【図２】同実施形態の搭載された車両の平面図である。
【図３】同実施形態の車両搭載状態の縦断面図であり、図６のIII―III部位に対応する。
【図４】同実施形態の車両搭載状態の断面図であり、図３のIV―IV部位に対応する。
【図５】図４に示す状態から、リテーナを取り除いた図である。
【図６】同実施形態の車両搭載状態の横断面図であり、図３のVI―VI部位に対応する。
【図７】同実施形態のエアバッグを単体で膨張させた状態を示す斜視図である。
【図８】図７のVIII―VIII部位の断面図である。
【図９】同実施形態のエアバッグの構成部材を示す図である。
【図１０】同実施形態のエアバッグの折り畳み工程を説明する図である。
【図１１】同実施形態のエアバッグの展開膨張する状態を示す図である。
【符号の説明】
１…（鞍乗型車両）車両、
３…前部フレーム、
５…シート、
１０…エアバッグ装置、
１１…エアバッグ、
２１…テザー、
４１…インフレーター、
４７…ケース、
Ｄ…乗員、
Ｌ…下肢、
Ｇ…膨張用ガス。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an airbag device for mounting on a saddle-type vehicle such as a scooter type.
[0002]
[Prior art and its problems]
Conventionally, as an airbag device for a motorcycle, as described in JP-A-9-328087, JP-A-10-35564, etc., when a motorcycle collides, the airbag device is folded forward of the occupant. It has been known that a deployed airbag is deployed and inflated to protect an occupant.
[0003]
However, the airbag device of the conventional publication is not a straddle type such as a scooter type but is applied to a two-wheeled vehicle that sits on a seat so as to straddle a fuel tank, and is a straddle type such as a scooter type. There has been a demand for an airbag device to be applied to other vehicles.
[0004]
And although saddle-ride type vehicles include two-wheel and three-wheel vehicles, there is a large space above the step because it is a type in which the foot of the occupant seated on the seat is placed on the step below the front of the seat. It is desirable that the airbag is deployed and inflated from the space upward, and the airbag that has been deployed and inflated is disposed on the front side of the occupant so that the occupant can be restrained.
[0005]
Therefore, when the airbag device is mounted on the saddle riding type vehicle, it is desirable to mount the airbag device on the vehicle frame on the front side of the step, that is, on the front side near the lower limb of the occupant seated on the seat. Become.
[0006]
And if the airbag of the airbag device is folded and stored in the front side near the lower limbs of the occupant seated on the seat, the airbag will be in front of the occupant's head unless the airbag is formed into a long bag shape extending upward. Can not cover to the side.
[0007]
However, if the airbag is formed in a long bag shape extending upward, the airbag is likely to become a columnar shape when inflated by inflating the inflation gas, and the dimensions in the left-right direction in the passenger protection area Will narrow. In order to solve this problem, it is conceivable to increase the inner diameter of the airbag. However, it is not preferable because the volume of the airbag increases and the time until the completion of the expansion becomes longer.
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention solves the above-described problems, and even if mounted on the front side near the lower limbs of an occupant seated on a seat, a wide protection area for the airbag is ensured without causing an increase in the volume of the airbag. An object of the present invention is to provide a straddle-type vehicle airbag device that can be used.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  In the saddle type vehicle airbag device according to the present invention, the airbag device is folded and stored on the front side in the vicinity of the lower limb of the occupant seated on the seat, and protrudes rearward and expands upward when the inflation gas flows in. An airbag that inflates and covers the front side of the occupant to complete deployment and inflation;
  An inflator capable of supplying inflation gas to the airbag;
  A case that holds and holds the folded airbag and the inflator and is attached to a vehicle frame on the front side near the lower limb of an occupant seated on the seat;
  An airbag device for a saddle-ride type vehicle comprising:
  The airbag is
  When the expansion is completed, a rear wall portion that extends upward from a rear edge of the bottom wall portion that is attached to the case and is disposed on the passenger side, a front wall portion that extends upward from a front edge of the bottom wall portion, and the bottom wall The left and right wall portions that extend upward from the left and right edges of the portion and connect the left and right edges of the rear and front wall portions, and are configured in a state of closing the upper end portion as a substantially rectangular tube shape,
  Inside the part protruding from the case near the lower part at the time of expansion and expansion completion, separated in the front-rear directionBefore / afterIn order to regulate the distance between the walls,Before and afterEquipped with tethers that connect walls together,
  The tether is disposed in the vicinity of the center of the rear and front wall portions in the left-right direction in the vicinity of the lower portion of the airbag so that the lower portion of the airbag is expanded in the left-right direction, and is long in the front-rear direction. Set the length dimension smaller than the width dimension in the front-rear direction of the left and right wall parts.It is characterized by being.
[0010]
It is desirable to form the tethers in a strip shape whose width direction is the vertical direction, and it is desirable that a plurality of the tethers are arranged in parallel in the left-right direction.
[0011]
【The invention's effect】
In the saddle type vehicle airbag device according to the present invention, the wall is configured so as to regulate the distance between the wall portions separated in the front-rear direction of the airbag even when the inflation gas flows into the airbag and deploys and expands. Since the tethers that connect the parts to each other are arranged, the expansion and expansion is completed in a state where the protection area is expanded by extending in the left-right direction.
[0012]
In particular, the portion where the tether is disposed is the inside of the portion protruding from the case near the lower portion when the airbag is deployed and inflated, and this portion is such that the airbag protrudes rearward and heads upward. Furthermore, it is a part that bends, and the internal space tends to be widened. In the present invention, since the tether is disposed so as to connect the wall portions separated in the front-rear direction to the part where the internal space is likely to be widened, the increase in the internal volume is effectively suppressed, and the protection area Can be enlarged.
[0013]
Therefore, in the saddle type vehicle airbag device according to the present invention, the airbag protection area can be provided without increasing the volume of the airbag even if it is mounted on the front side near the lower limb of the occupant seated on the seat. Widely secured.
[0014]
And, if the tether is formed in a band shape whose width direction is the vertical direction, it is difficult to interfere with the expansion gas flowing upward, and also has a rectifying action for guiding the expansion gas upward, so that the smooth The inflation gas can be flowed upward.
[0015]
Furthermore, if a plurality of tethers are arranged and arranged side by side in the left-right direction, the rectifying action can be further improved, and the tension of the tether against the wall portion in the front-rear direction of the airbag at the completion of deployment The force can be dispersed, and the connection strength between the tether and the airbag can be improved.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0017]
As shown in FIGS. 1 and 2, the airbag apparatus 10 according to the embodiment is mounted on a scooter type vehicle 1 as a saddle type, and the scooter type vehicle 1 includes a seat 5 on which an occupant D is seated. A step 6 for placing the foot F of the occupant D is disposed below the front, and a large space S is disposed above the step 6 between the handle 8 and the seat 5.
[0018]
The airbag device 10 is mounted on the front side of the lower limb L of the occupant D seated on the seat 5 so as to face the seat 5 and facing the rear side. As shown in FIGS. 3 to 6, the airbag device 10 includes a folded airbag 11, an inflator 41 that supplies the inflation gas G to the airbag 11, a lid 66 that covers the folded airbag 11, and The air bag 11, the inflator 41, and the lid body 66 are held to be connected and fixed to the frame 2 of the vehicle 1.
[0019]
As shown in FIG. 7, the airbag 11 has a substantially rectangular tube shape, and includes a gas inlet 18 that opens in a rectangular shape in the bottom wall portion 17. The rear wall 13 extending upward from the edge and disposed on the occupant D side, the front wall 14 extending upward from the front edge of the bottom wall 17, and the left and right edges of the bottom wall 17 respectively extend upward. The left and right wall portions 15 and 16 connecting the left and right edges of the rear and front wall portions 13 and 14 are provided, and the upper end portion 12 is closed. A plurality of mounting holes 19 are provided on the periphery of the gas inlet 18 of the bottom wall portion 17. In addition, vent holes 15a and 16a are disposed near the upper ends of the left and right wall portions 15 and 16, respectively.
[0020]
Tethers 21 and 21 are disposed inside the airbag 11 at the lower portion 11a side so as to connect the rear and front wall portions 13 and 14 that face each other in the front-rear direction when the inflation is completed. The positions of the tethers 21 and 21 are the positions in the vicinity of the case rear chamber 48 protruding from the rear chamber 48 of the case 47 when the airbag 11 has been deployed and inflated in the vehicle mounted state, and the rear and front The wall portions 13 and 14 are in the vicinity of the approximate center in the left-right direction. Each of the tethers 21 and 21 is formed in a strip shape in which the width direction B is arranged in the vertical direction and the thickness direction is arranged in the horizontal direction so as not to interfere with the expansion gas G flowing upward.
[0021]
  The tethers 21 and 21 are inflated in the left-right direction on the front side of the occupant D so that the lower part 11a side of the airbag 11 does not swell greatly in a columnar shape, but widens the protection area of the occupant D. It is arranged. Therefore, as shown in FIG. 9, the length dimensions of the tethers 21 and 21 in the front-rear directionY0Is the width dimension in the front-rear direction of the left and right wall portions 15 and 16 in the arrangement of the tether 21Y1It is set smaller.
[0022]
As shown in FIG. 9, the airbag 11 includes a long base fabric 25 that constitutes the rear and front wall portions 13 and 14 and the upper end portion 12, and two that constitute the left and right wall portions 15 and 16. It is manufactured by sewing using two base fabrics 26 and 26 and two tether fabrics 27 and 27. The base fabrics 25 and 26 and the tether fabric 27 are formed of a woven fabric such as polyamide or polyester. In addition, sections 25a, 25b, and 26a that form the bottom wall portion 17 are formed at the ends of the base fabrics 25 and 26, respectively.
[0023]
The outline of the manufacture of the airbag 11 will be described. First, the base fabrics 25, 26, and 26 are sewn to form a bag shape, and the rear and front wall portions 13 and 14 are turned over from the state at the time of completion of manufacture. The center portions 27a and 27a of the respective tether cloths 27 and 27 are sewn to the predetermined positions using the suture thread 23 (see FIG. 8). Next, the airbag 11 is turned upside down using an unstitched opening on the bottom wall portion 17 side so that the seam allowance 24 is not exposed to the surface side of the airbag 11. Thereafter, both end portions 27 b and 27 b of each tether cloth 27 are extracted from the above-described opening, and the corresponding end portions 27 b are stitched together with the suture thread 23.
[0024]
At this time, two tethers 21 are formed by the ends 27b of the two tether cloths 27 facing in the front-rear direction. These tethers 21 are arranged in the front-rear direction so as to connect the rear and front wall portions 13, 14 with the width direction B being arranged in the up-down direction, and are arranged in parallel in the left-right direction of the vehicle 1. Will be established.
[0025]
And if tether 21 * 21 is formed, manufacture of the airbag 11 will be completed. The bottom wall portion 17 is formed by bending the sections 25a, 25b, 26a, and 26a. These sections 25a, 25b, 26a, and 26a may be appropriately stitched together and connected.
[0026]
The airbag 11 is connected and held to the case 47 by a retainer 29 shown in FIGS. The retainer 29 has a rectangular shape made of sheet metal, and presses the bottom wall portion 17 formed by folding the sections 25a, 25b, 26a, and 26a from the inner side of the airbag 11, and the rear chamber 48, which will be described later, of the case 47. It attaches to the bottom wall part 49 of this. The retainer 29 includes a square annular edge 30 that can press the peripheral edge of the gas inlet 18 of the bottom wall 17, and a diffuser part 34 that is disposed on the inner edge side of the edge 30 so as to cover the gas inlet 18. , And is configured.
[0027]
A plurality of (four in the embodiment) bolts 31 that pass through the bottom wall portion 49 of the case rear chamber 48 are fixed to the two long sides of the edge portion 30. These bolts 31 pass through the mounting hole 19 of the airbag bottom wall portion 17 and the case bottom wall portion 49 and are fixed to the case bottom wall portion 49 by being fastened with nuts 32. Become.
[0028]
The diffuser portion 34 guides the inflation gas G flowing into the airbag 11 upward. And the diffuser part 34 arrange | positions three types of gas distribution holes 35 * 36 * 37 which opened in the substantially rectangular shape from the upper part side, and differed in opening area in the mounting state to the vehicle 1 of the airbag apparatus 10. FIG. Let it be configured. The opening area is set so that the uppermost gas flow hole 35 is the largest and the middle four gas flow holes 36 are the smallest. In addition, guide vanes 38 formed by cutting and raising the rear side of the vehicle 1 are arranged on the lower edge side of the peripheral edges of the four gas circulation holes 36 and the lowermost gas circulation hole 37 arranged in the intermediate portion. Has been. The guide surfaces 38a on the gas circulation holes 36 and 37 side of the guide vanes 38 are arranged from the vicinity of the approximate center of the opening 67b of the ceiling wall portion 67 and the opening 48a of the rear chamber 48 when the door portion 68 described later is opened. The angle from the horizontal direction is predetermined in the vehicle mounted state so as to be substantially parallel to the straight line X (see FIGS. 1 and 3) toward the upper end portion 12 of the airbag 11 after the completion of deployment and inflation in the mounted state. The angle θ1 is set and formed.
[0029]
Moreover, since the inflator 41 is arranged in the gas flow hole 35 having a large opening area on the uppermost side so as to be biased to the left side of the case 47, the inflation gas G passing through the gas flow hole 35 is directed to the right side. In addition, a cover portion 39 is provided so as to close the upper left corner in an arc shape (see FIG. 4).
[0030]
The retainer 29 is shown in FIG. 6 as a cross-sectional shape in the left-right direction so that the expansion gas G passing through the gas flow holes 35, 36, and 37 can easily be directed to the center in the left-right direction in the case rear chamber 48. As shown, the right edge side is curved and formed so as to be displaced to the front side of the vehicle 1.
[0031]
As shown in FIGS. 3 to 6, the inflator 41 is mounted on the vehicle 1 as a substantially cylindrical cylinder type so that the axial direction is arranged in a substantially vertical direction. The inflator 41 includes a substantially cylindrical main body 42 having large and small diameter portions 42 a and 42 b, a male screw portion 43 disposed on the lower end side of the main body portion 42, and an upper end side of the main body portion 42. And a disc-shaped flange portion 44 protruding from the main body portion 42. A plurality of gas discharge ports 42c capable of discharging the expansion gas G are formed in the small diameter portion 42b disposed on the lower side of the main body portion 42. In the inflator 41, the lower surface side of the flange portion 44 is brought into contact with an outer peripheral edge of a mounting hole 61 of the front chamber 55 described later of the case 47, and the male screw portion 43 protrudes from the mounting hole 62 of the front chamber 55 and is fastened with a nut 45. As a result, the gas discharge port 42c is disposed on the lower end side and is stored and held in the case front chamber 55.
[0032]
The inflator 41 is electrically connected to a control circuit (not shown) mounted on the vehicle 1 by a lead wire (not shown), and when the shock is applied to the vehicle 1, the control circuit detects a predetermined detection sensor. The operation signal is output to the inflator 41.
[0033]
As shown in FIGS. 3 to 6, the case 47 is made of sheet metal, and is formed in a shape in which two substantially rectangular parallelepiped boxes are stacked in the front-rear direction. The case 47 is disposed on the rear side of the vehicle 1 and is disposed on the front side of the rear chamber 48 in communication with the rear chamber 48 and the rear chamber 48 that houses the folded airbag 11. And a front chamber 55 for storing the housing.
[0034]
The rear chamber 48 has a substantially rectangular parallelepiped shape including a bottom wall portion 49 and a rectangular tubular peripheral wall portion 51 extending from the outer peripheral edge of the bottom wall portion 49 to the rear side of the vehicle 1. On the left side of the bottom wall portion 49, a communication port 50 opened in a vertically long rectangular shape is disposed so as to communicate with the front chamber 55. An attachment hole 49a for inserting each bolt 31 of the retainer 29 is formed on the periphery of the communication port 50 (see FIG. 5). As shown in FIG. 6, the bottom wall portion 49 is formed such that the left edge side where the communication port 50 is opened is displaced to the rear side of the vehicle 1.
[0035]
The opening 48a of the rear chamber 48 is arranged on the rear side when the axial direction O of the case 47 is arranged close to the horizontal direction together with the opening 67b when the door 68 of the lid 66 described later is opened. Opened to face.
[0036]
As shown in FIG. 6, the peripheral wall 51 has a plurality of parts (three in the embodiment) that are cut and raised to the right side and have the tip protruding forward, as shown in FIG. 6. ), And a plurality (three in the embodiment) of locking protrusions 53 that protrude so as to protrude to the left side are formed on the left side portion. The peripheral wall 51 is covered with a later-described side wall 71 of the lid 66, and the locking pieces 52 and the locking projections 53 lock the peripheral edges of the locking holes 72 and 73 provided in the side wall 71. As a result, the lid 66 is connected to the case rear chamber 48. Each locking projection 53 is formed with a through-hole 53a penetrating in the front-rear direction at a position protruding from the side wall 71 when inserted into the locking hole 73. An insertion piece 77a of a pressing member 75 for preventing the locking protrusions 53 from coming off from the locking holes 73 is inserted into the through holes 53a.
[0037]
The holding member 75 is made of a sheet metal having an inverted L-shaped cross section, and comes from the bottom plate portion 76 that contacts the front side of the left edge side that is the outer surface of the bottom wall portion 49 of the case rear chamber 48 and the left edge side of the bottom plate portion 76. And an extended plate portion 77 located on the outer surface side of the lid side wall portion 71 that extends to the rear side of the vehicle and is covered by the case rear chamber 48. The bottom plate portion 76 is formed with mounting holes 76a through which the bolts 31 are inserted so that the pressing member 75 is fastened to the case bottom wall portion 49 by the bolts 31. On the rear end side of the extended plate portion 77, an insertion piece 77a for insertion into the through hole 53a in each locking projection 53 of the case peripheral wall portion 51 is formed.
[0038]
The front chamber 55 is formed in a substantially rectangular parallelepiped shape so as to protrude from the communication port 50 of the rear chamber 48 to the front side of the vehicle 1, and extends from the inner peripheral edge of the communication port 50 to the front side of the vehicle 1 in a rectangular tube shape. The peripheral wall portion 60 has a substantially square cylindrical shape, and a bottom wall portion 56 that closes the front side of the peripheral wall portion 60. A bracket 57 having an inverted L-shaped cross section is fixed to the front surface which is the outer surface of the bottom wall portion 56. The bracket 57 is for attaching and fixing the airbag apparatus 10 to a portion of the front frame 3 on the front side of the seat 1 in the frame 2 of the vehicle 1, and includes a plurality of attachment holes 57 a through which the bolts 58 are inserted. ing. A mounting bracket 4 to which a nut 4a is attached is fixed to the front frame 3. Therefore, if the bolt 58 is inserted through the mounting hole 57a and screwed into the nut 4a, the bracket 57 can be fixed to the mounting bracket 4, and the airbag device 10 is mounted and fixed to the front frame 3 together with the case 47. be able to.
[0039]
A mounting hole 61 having a large circular opening is formed on the upper side, and a mounting hole 62 having a small circular opening is formed on the lower side at a portion of the peripheral wall portion 60 facing in the vertical direction. The inner diameter dimension of the mounting hole 61 is set to be approximately equal to the inner diameter dimension of the large diameter portion 42 a of the inflator 41, and the inner diameter dimension of the mounting hole 62 is set to a dimension that allows the male screw portion 43 of the inflator 41 to be inserted. As described above, the inflator 41 has the male screw portion 43 in a state where the flange portion 44 of the inflator 41 is brought into contact with the outer peripheral edge of the mounting hole 61 and the male screw portion 43 protrudes from the mounting hole 62 to the outside of the case 47. The nut 45 is screwed to the outer peripheral edge of the mounting hole 62, and the nut 45 is brought into contact with the outer periphery of the mounting hole 62 so that the nut 45 is accommodated and held in the front chamber 55.
[0040]
A guide plate 64 is disposed in the front chamber 55. The guide plate 64 is made of sheet metal, and the peripheral edge portion 64d of the main body portion 64a is fixed to the inner peripheral surface of the front chamber 55 by welding or the like, so that the periphery of the inflator 41 in the front chamber 55 is moved up and down. It is arranged to bisect. The main body portion 64 a includes an insertion hole 64 c through which the large diameter portion 42 a in the main body portion 42 of the inflator 41 is inserted. The insertion hole 64c is opened in an elliptical shape so as not to provide a gap as much as possible around the large diameter portion 42a inserted obliquely into the main body portion 64. The lower surface side of the main body portion 64a is a planar guide surface 64b that guides the inflation gas G upward, and the upper end side of the guide surface 64b is on the right side of the upper edge at the inner peripheral edge of the gas flow hole 35 of the diffuser portion 34. It is formed in a substantially straight line as seen from the rear seat 5 side so as to match (see FIG. 5).
[0041]
The guide surface 64b is an angle from the horizontal direction in the vehicle mounted state so as to be substantially parallel to the straight line X from the vicinity of the approximate center of the opening 67b and the opening 48a to the airbag upper end 12 after completion of the inflation. Is set to a predetermined angle θ2.
[0042]
The lid 66 is formed of a synthetic resin such as a polyolefin-based thermoplastic elastomer, and covers a ceiling wall portion 67 that covers the opening 48a of the rear chamber 48 of the case 47, and a peripheral wall of the case rear chamber 48 from the front side of the ceiling wall portion 67. A side wall portion 71 extending in a substantially rectangular tube shape is provided so as to cover the portion 51. Locking holes 72 for inserting the respective locking claws 52 of the case 47 and locking the peripheral edges of the respective locking claws 52 are formed on the right side of the portion of the side wall portion 71 facing in the left-right direction. On the left side, a locking hole 73 for inserting each locking projection 53 of the case 47 and locking the peripheral edge of each locking projection 53 is formed. The locking claw 52 is locked to the periphery of the locking hole 72 so that the tip 52 a protrudes from the locking hole 72 and extends to the front side of the outer peripheral edge of the locking hole 72.
[0043]
A door portion 68 that is opened when the airbag 11 is deployed and inflated is disposed in an inner portion of the ceiling wall portion 67 that is surrounded by the side wall portion 71. The door portion 68 is configured so that a thin portion to be broken 69 is disposed around the door portion 68 and is pushed by the inflating airbag 11 to open downward. That is, the thin-walled breakage portion 69 is formed in an inverted U shape on the periphery of the door portion 68 when viewed from the rear seat 5 side, and the door portion 68 is formed with the lower edge side of the door portion 68 as a hinge portion 68a. Will be opened.
[0044]
When the airbag device 10 is mounted on the vehicle 1, the ceiling wall portion 67 includes a cover 7 that approaches the rear surface 67 a that is a surface on the seat 5 side and covers the rear side of the front frame 3 in the vertical direction. It is configured to be flush with each other. The cover 7 is formed with an opening 7a in which the ceiling wall portion 67 can be disposed.
[0045]
When the mounting of the airbag device 10 on a vehicle is described, the airbag device 10 is first assembled. In assembling the airbag device 10, the airbag 11 is first folded.
[0046]
As shown in FIG. 10A, the airbag 11 is folded so that the rear wall 13 of the airbag 11 overlaps the front wall 14. Next, as shown in A, B, and C of FIG. 10, the left and right edges 11 LE and 11 RE are folded back to the center side of the rear wall portion 13. 10C is a side view of the state shown in FIG. 10B. The width W1 of the airbag 11 in a state in which the left and right edges 11LE and 11RE are folded back is determined in the left-right direction of the peripheral wall portion 51 of the rear chamber 48 so that the airbag 11 can be stored in the rear chamber 48 of the case 47. The width dimension W0 is slightly smaller.
[0047]
After folding the edges 11LE and 11RE, as shown in FIG. 10C and D, the upper edge 11UE side of the airbag 11 is folded and rolled around the front wall portion 14 side which is the front side of the vehicle 1. When the airbag 11 is folded, the folding work can be completed.
[0048]
In addition, when the airbag 11 is folded, the retainer 29 is disposed in the airbag 11 in advance, and each bolt 31 is protruded from the mounting hole 19. In addition, after the airbag 11 is folded, it is desirable to cover it with a sheet material (not shown) for preventing breakage so as not to be restored and restored.
[0049]
After the airbag 11 is folded, the folded airbag 11 is stored in the rear chamber 48 of the case 47 so that each bolt 31 protrudes from the mounting hole 49a of the bottom wall portion 49. Then, the nut 32 is fastened to the bolt 31 protruding from the center side in the left-right direction of the bottom wall portion 49, and the retainer 29 is fixed to the bottom wall portion 49. In the front chamber 55 of the case 47, the inflator 41 is inserted into the front chamber 55 from the mounting hole 61 side, the nut 45 is fixed, and the inflator 41 is attached.
[0050]
After the airbag 11 is stored in the case rear chamber 48, the side wall portion 71 of the lid 66 is externally attached to the peripheral wall portion 51 of the rear chamber 48. At that time, first, each locking piece 52 side of the peripheral wall 51 is inserted into the locking hole 72 and locked to the periphery of the locking hole 72, and then each locking projection 53 is inserted into the locking hole 73. Let
[0051]
Thereafter, each bolt 31 is protruded from the mounting hole 76 a, and each insertion piece 77 a is inserted into the through hole 53 a of the locking projection 53 protruding from the side wall 71, and each bolt protruding from the bottom wall portion 76 of the pressing member 75. When the nut 32 is screwed to the screw 31 and the pressing member 75 is attached to the case 47, the assembly of the airbag device 10 can be completed.
[0052]
The assembled airbag device 10 is configured such that the bracket 57 is applied to the mounting bracket 4 extending from the front frame 3 of the vehicle 1 and the bolts 58 are screwed into the nuts 4a through the mounting holes 57a. Can be mounted on the vehicle 1. A lead wire (not shown) extending from the inflator 41 is connected to the control circuit described above.
[0053]
If the inflator 41 is operated after the airbag device 10 is mounted on the vehicle 1, the inflation gas G is discharged from the gas discharge port 42c. The inflation gas G flows from the front chamber 55 of the case 47 through the gas inlet 18 into the airbag 11 to inflate the airbag 11, and the airbag 11 is a door portion of the lid 66. 68 will be opened and expanded.
[0054]
At that time, in the airbag apparatus 10 according to the embodiment, as shown in FIG. 3, the inflation gas Gd flowing into the airbag 11 from the lower side of the gas inlet 18 flows through the diffuser portion 34 in the retainer 29. The air passes through the holes 36 and 37 and flows into the airbag 11. At this time, the expansion gas Gd tends to flow in the direction orthogonal to the diffuser portion 34 along the axial direction of the gas flow holes 36 and 37, but is arranged at the lower edge of the gas flow holes 36 and 37. The flow is changed by the guide surface 38a of the guide vane 38 and flows into the airbag 11 along the guide surface 38a. These guide surfaces 38a are set so as to be substantially parallel to the straight line X so that the upper extension direction side faces the upper end portion 12 of the airbag 11 after completion of deployment and inflation in the mounted state on the vehicle 1. Therefore, the inflation gas Gd promotes the expansion and inflation of the airbag 11 upward. That is, the airbag 11 that is deployed and inflated passes between the head H of the occupant D and the handle 8 by the inflation gas Gd and does not interfere with the head H, so that the upper end 12 is moved forward of the occupant head H. Can be placed on the side.
[0055]
The inflation gas Gu flowing into the airbag 11 from the upper side of the gas inlet 18 is directed upward from the gas discharge port 42c in the case front chamber 55, but the guide surface 64b of the guide plate 64. And pass through the gas flow hole 35 of the diffuser part 34. At that time, the guide surface 64b is set to be substantially parallel to the straight line X so that the upper extension direction side faces the upper end portion 12 of the airbag 11 after the completion of deployment and inflation in the mounted state on the vehicle 1. Therefore, the inflating gas Gu promotes the expansion and expansion of the airbag 11 upward. That is, the airbag 11 that is deployed and inflated passes through the space between the head H of the occupant D and the handle 8 and does not interfere with the head H even by the inflation gas Gu, so that the upper end 12 of the airbag 11 It can be arranged on the front side.
[0056]
Furthermore, in the case of the embodiment, since the airbag 11 is folded by roll folding in which the upper end 12 side at the time of completion of inflation is wound forward, as shown in FIG. 11, when unwinding, the airbag 11 is inflated. Because the portion 11c that has been unwound by inflowing the working gas G causes the inertial force P acting upward to act on the portion 11b that has not been unwound, from the lower side to the front side. After the airbag 11 that is deployed and inflated by flowing the inflation gas G protrudes rearward from the case 47, the airbag 11 is smoothly guided upward to the front side of the occupant D including the front side of the occupant head H. In addition, it expands and expands smoothly.
[0057]
In other words, in the embodiment, the case 47 is disposed on the rear side, and is disposed on the front side of the rear chamber 48 in communication with the rear chamber 48 and the rear chamber 48 that houses the folded airbag 11. 41, the front chamber 55 is provided, the axial direction O of the case 47 (rear chamber 48) is easy to follow along the horizontal direction, and the airbag 11 stored in the rear chamber 48 is deployed. It tends to protrude from the case rear chamber 48 to the rear side in the horizontal direction at the initial stage of expansion. However, in the embodiment, the airbag 11 is expanded and expanded upward by the diffuser portion 34 and the guide plate 64 having the guide surfaces 38 a and 64 b for guiding the inflation gas G upward, or the folded shape of the airbag 11. After the airbag 11 that expands and inflates by inflowing the inflation gas G protrudes rearward from the case rear chamber 48, it is smoothly moved upward. As a result of the guidance, the air is smoothly expanded and inflated to the front side of the occupant D including the front side of the occupant head H.
[0058]
In the embodiment, since the folding of the airbag 11 is a roll fold in which the upper end 12 side at the time of completion of inflation is wound forward, even if the airbag 11 interferes with the occupant D during deployment, While being in contact with the occupant D, it can be deployed so as to be unwound and the expansion of the occupant D can be completed, so the pressing force on the occupant D can be minimized.
[0059]
Incidentally, the airbag 11 may be folded by bellows folding or the like so that the upper end portion 12 side approaches the lower portion 11a side if the above points and the action as the deployment guiding means are not taken into consideration.
[0060]
In the airbag device 10 according to the embodiment, when the inflation gas G flows into the airbag 11 to complete the deployment and inflation, the rear and front wall portions 13 and 14 are separated from each other in the front-rear direction of the airbag 11. Since the tethers 21 and 21 that connect the rear and front wall portions 13 and 14 are arranged so as to regulate the distance, the airbag 11 is deployed in a state in which the protection area is expanded in the left-right direction. Expansion will be completed.
[0061]
In particular, the portion where the tethers 21 and 21 are disposed is the inside of the portion 11a protruding from the case rear chamber 48 in the vicinity of the lower portion 11a when the airbag 11 is completely deployed and inflated. Is a portion that bends so as to protrude rearward and upward, and the internal space tends to be widened. However, in the embodiment, since the tethers 21 and 21 are disposed so as to connect the rear and front wall portions 13 and 14 separated from each other in the front-rear direction in a portion where the internal space is likely to be widened, the internal volume The protection area can be expanded by effectively suppressing the increase in the area.
[0062]
Incidentally, if the tether 21 is not provided, as shown by a two-dot chain line in FIG. 8, the portion 11a has a substantially cylindrical shape (cylindrical shape), and a horizontal dimension W2 in which the tether 21 is provided. However, the dimension is reduced to the dimension W3, and the protection area in the left-right direction is reduced.
[0063]
Therefore, in the airbag device 10 according to the embodiment, even if the airbag device 10 is mounted on the front side in the vicinity of the lower limb L of the occupant D seated on the seat 5, the airbag 11 does not increase in volume. A wide protection area of the airbag 11 can be secured without increasing the time from the start of inflation to the completion of inflation.
[0064]
In the embodiment, since the tethers 21 and 21 are formed in a band shape having the width direction B in the vertical direction, the tethers 21 and 21 hardly interfere with the expansion gas G flowing upward, and guide the expansion gas G upward. Since the rectifying action is also exerted, the inflation gas G can flow smoothly upward.
[0065]
Furthermore, in the embodiment, a plurality of tethers 21 (two in the embodiment) are arranged and arranged side by side in the left-right direction, so that the rectifying action can be further improved and at the time of completion of the expansion and expansion. The tensile force of the tethers 21 and 21 against the rear and front wall portions 13 and 14 in the front-rear direction of the airbag 11 can be dispersed, and the tethers 21 and 21 and the airbag 11 (wall portions 13 and 14) are connected. Strength can be improved. Of course, three or more tethers 21 may be provided when juxtaposed in the left-right direction.
[0066]
The tether 21 may be disposed at least in the lower portion 11a of the airbag 11, and another tether for connecting the rear and front wall portions 13 and 14 may be provided until the tether 21 is directed to the upper end portion 12 above the tether 21. It may be arranged.
[0067]
In the embodiment, a plurality (two) of tethers 21 are disposed in the vicinity of the center in the left-right direction of the airbag 11 in the vicinity of the lower portion 11a protruding from the case rear chamber 48 of the airbag 11. As shown in the figure, the rear wall portion 13 is formed with a concave portion 11d that is recessed forward, and the left and right edges of the rear surface side of the airbag 11 are formed with raised portions 11e and 11e that slightly protrude rearward. ing. Since the vicinity of the knee N of the occupant D seated on the seat 5 is disposed near the lower portion 11a of the airbag 11, the knee N of the occupant D is stored in the recess 11d when the airbag 11 is deployed and inflated. Or, even if the knee N interferes with the airbag 11, it only interferes with the raised portion 11e having a small volume, and interference of the airbag 11 with the knee N can be suppressed as much as possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view of a saddle riding type vehicle equipped with an airbag device according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a plan view of the vehicle on which the embodiment is mounted.
3 is a longitudinal cross-sectional view of the same embodiment with the vehicle mounted, corresponding to the III-III portion in FIG. 6;
4 is a cross-sectional view of the vehicle mounted state of the embodiment, corresponding to the IV-IV part in FIG. 3;
5 is a view in which a retainer is removed from the state shown in FIG.
6 is a cross-sectional view of the vehicle mounted state of the embodiment, corresponding to the VI-VI part of FIG. 3;
FIG. 7 is a perspective view showing a state in which the airbag according to the embodiment is inflated alone.
8 is a cross-sectional view taken along the line VIII-VIII in FIG.
FIG. 9 is a view showing constituent members of the airbag according to the embodiment.
FIG. 10 is a view for explaining the airbag folding process of the embodiment;
FIG. 11 is a view showing a state where the airbag of the embodiment is deployed and inflated.
[Explanation of symbols]
1 ... (saddle-ride type vehicle) vehicle,
3 ... front frame,
5 ... Sheet
10 ... Airbag device,
11 ... Airbag,
21 ... Tether
41 ... Inflator,
47 ... Case,
D ... Crew,
L ... lower limbs,
G: Expansion gas.

Claims

Folded and stored on the front side near the lower limbs of the occupant seated on the seat, when the inflating gas flows in, it projects rearward and expands and expands upward, covering the front side of the occupant and expanding and expanding Complete the airbag,
An inflator capable of supplying inflation gas to the airbag;
A case that holds and holds the folded airbag and the inflator and is attached to a vehicle frame on the front side near the lower limb of an occupant seated on the seat;
An airbag device for a saddle-ride type vehicle comprising:
The airbag is
When the expansion is completed, a rear wall portion that extends upward from a rear edge of the bottom wall portion that is attached to the case and is disposed on the passenger side, a front wall portion that extends upward from a front edge of the bottom wall portion, and the bottom wall The left and right wall portions that extend upward from the left and right edges of the portion and connect the left and right edges of the rear and front wall portions, and are configured in a state of closing the upper end portion as a substantially rectangular tube shape,
A tether for connecting the rear and front wall portions to each other so as to regulate the distance between the rear and front wall portions separated in the front-rear direction in a portion protruding from the case near the lower portion when the expansion and expansion is completed. Prepared ,
The tether is disposed in the vicinity of the center of the rear and front wall portions in the left-right direction in the vicinity of the lower portion of the airbag so that the lower portion of the airbag is expanded in the left-right direction, and is long in the front-rear direction. A saddle type vehicle airbag device characterized in that a height dimension is set smaller than a width dimension in the front-rear direction of the left and right wall portions .

The straddle-type vehicle airbag device according to claim 1, wherein the tether is formed in a belt shape whose width direction is the vertical direction.

The straddle-type vehicle airbag device according to claim 2, wherein a plurality of the tethers are arranged and are arranged side by side in the left-right direction.