JP4465784B2 - 汽水分離器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、汽水分離器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4はボイラの一例を表わすものであって、図4中、1はボイラ本体、2はボイラ本体1内へ燃料を噴射して燃焼させるバーナ、3は一次過熱器、4は二次過熱器、5は三次過熱器、6は最終過熱器、7は一次再熱器、8は二次再熱器、9は節炭器であり、バーナ2からボイラ本体1内へ燃料を噴射して燃焼させることにより、燃焼ガスを生成し、生成された燃焼ガスを流通させ、二次過熱器4、三次過熱器5、最終過熱器6、二次再熱器8、一次過熱器3、一次再熱器7及び節炭器9と熱交換させ、熱交換した後の排ガスを排ガスダクト10へ流出させ、下流側に設けられた脱硝、脱硫等の排煙処理装置(図示せず)で窒素酸化物や硫黄酸化物等を除去した後、大気へ放出するようになっている。
【0003】
一方、図5は前述のボイラの給水・蒸気系統を表わすものであり、ボイラ給水は、燃料が燃焼されるボイラ本体1の火炉炉壁に形成される蒸発器11で加熱され、ノーズ部12を経て、汽水分離器13で水と蒸気に分離され、該汽水分離器13で水と分離された蒸気は、ボイラ本体1の天井並びに後部伝熱部周壁14を通過し、一次過熱器3、二次過熱器4、三次過熱器5及び最終過熱器6で過熱され、高圧タービン15へ導かれ、該高圧タービン15が駆動されて発電が行われると共に、前記高圧タービン15を駆動した後の蒸気は、一次再熱器7及び二次再熱器8へ導かれ、該一次再熱器7及び二次再熱器8で再熱された後、中・低圧タービン16へ導入され、該中・低圧タービン16が駆動されて発電が行われ、前記中・低圧タービン16を駆動した後の蒸気は、復水器17へ導かれてボイラ給水に戻され、該ボイラ給水は、復水脱塩装置18と低圧給水加熱器19と脱気器20とを経由し、給水ポンプ21により高圧給水加熱器22を介して節炭器9へ圧送され、該節炭器9で加熱され、前記蒸発器11へ送給され、循環されるようになっている。
【0004】
ところで、前記汽水分離器13は、図6に示される如く、鉛直方向へ配置される円筒状の分離器本体23の上下端に、上部鏡板24と下部鏡板25を一体に取り付け、前記分離器本体23の上部側面に、汽水混合流体を略接線方向へ流入させる流入ノズル26を接続し、前記上部鏡板24に蒸気出口管台27を接続すると共に、前記下部鏡板25にドレン管台28を接続してなる構成を有している。
【0005】
前記汽水分離器13においては、汽水混合流体が流入ノズル26から分離器本体23の略接線方向へ流入して旋回流となり、遠心力により蒸気より比重の大きい水が下部鏡板25の内面に沿ってドレン管台28からドレンとして排出される一方、水と分離された蒸気は上部鏡板24を経て蒸気出口管台27から送り出されるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前述の如き汽水分離器13の場合、分離器本体23内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入すると、図7に示される如く、該摩耗粉体が内部流体の旋回流により汽水分離器13の底部に滞留し下部鏡板25内面及びドレン管台28内面に摩耗が発生するという問題を有していた。尚、説明上、摩耗粉体は実際よりかなり大径化して図示してある。
【0007】
このため、従来においては、分離器本体23内部や下部鏡板25内部等にボルテックスエリミネータを取り付け、下部鏡板25内面及びドレン管台28内面における旋回流を緩和させることも行われていた。
【0008】
しかしながら、分離器本体23内部や下部鏡板25内部等にボルテックスエリミネータを取り付けるのでは、旋回流速の低下に伴う汽水分離性能の低下やボルテックスエリミネータ自身の摩耗欠損が起こりやすく、好ましくなかった。
【0009】
又、既存のボイラにおける汽水分離器13に対してボルテックスエリミネータを追加装備する場合、その改造工事は大掛かりなものとなりやすく、改造に要するコストも嵩むという欠点を有していた。
【0010】
本発明は、斯かる実情に鑑み、分離器本体内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入した場合でも、汽水分離性能を低下させたりすることなく、下部鏡板内面及びドレン管台内面に摩耗が発生することを防止し得、しかも、既存のものに対する改造の場合にも工事の簡略化並びに費用低減を図り得る汽水分離器を提供しようとするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、鉛直方向へ配置される円筒状の分離器本体の上下端に、上部鏡板と下部鏡板を一体に取り付け、前記分離器本体の上部側面に、汽水混合流体を略接線方向へ流入させる流入ノズルを接続し、前記上部鏡板に蒸気出口管台を接続すると共に、前記下部鏡板にドレン管台を接続してなる汽水分離器において、
下部鏡板内面に、ドレン管台と連通するドレン排出孔が底部に穿設された擂鉢状で且つ多数の摩耗粉体通過孔が穿設された摩耗粉体捕集器を、該摩耗粉体捕集器と下部鏡板内面との間に摩耗粉体捕集領域が形成されるよう配設したことを特徴とする汽水分離器にかかるものである。
【0012】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0013】
前述の如く、下部鏡板内面に、ドレン管台と連通するドレン排出孔が底部に穿設された擂鉢状で且つ多数の摩耗粉体通過孔が穿設された摩耗粉体捕集器を、該摩耗粉体捕集器と下部鏡板内面との間に摩耗粉体捕集領域が形成されるよう配設すると、摩耗粉体捕集領域は摩耗粉体捕集器によって画成された旋回流速の遅い空間となっているため、分離器本体内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入したとしても、該摩耗粉体は、摩耗粉体捕集器の摩耗粉体通過孔を通って摩耗粉体捕集領域に一時的に捕集され、該摩耗粉体捕集領域に捕集された摩耗粉体は底部に沈降する形となり、下部鏡板内面及びドレン管台内面に摩耗が発生することはなくなる。
【0014】
低負荷時において湿り域で運転が行われる際に、摩耗粉体捕集領域へ旋回流速の遅い水が入り込むと、前記摩耗粉体捕集領域に一時的に捕集された摩耗粉体は、下部鏡板内面を摩耗させることなく、前記水と一緒に摩耗粉体捕集器の摩耗粉体通過孔を通ってドレン排出孔からドレン管台へ流れ出し、排出される。
【0015】
この結果、分離器本体内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入しても、下部鏡板内面及びドレン管台内面に摩耗が発生せず、しかも、従来のように、分離器本体内部や下部鏡板内部等にボルテックスエリミネータを取り付けるのとは異なり、旋回流速の低下に伴って汽水分離性能が低下したり、摩耗粉体捕集器自身が摩耗欠損する心配はなく、又、既存のボイラにおける汽水分離器に対して摩耗粉体捕集器を追加装備する場合も、下部鏡板部分のみの改造で済むため、従来のように、ボルテックスエリミネータを追加装備するのに比べ、その改造工事は大掛かりなものとならず、改造に要するコストも安く済む。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0017】
図1〜図3は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図6及び図7と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図6及び図7に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図1〜図3に示す如く、下部鏡板25内面に、ドレン管台28と連通するドレン排出孔29が底部に穿設された擂鉢状で且つ多数の摩耗粉体通過孔30が穿設された摩耗粉体捕集器31を、該摩耗粉体捕集器31と下部鏡板25内面との間に摩耗粉体捕集領域32が形成されるよう配設した点にある。
【0018】
次に、上記図示例の作動を説明する。
【0019】
前述の如く、下部鏡板25内面に、ドレン管台28と連通するドレン排出孔29が底部に穿設された擂鉢状で且つ多数の摩耗粉体通過孔30が穿設された摩耗粉体捕集器31を、該摩耗粉体捕集器31と下部鏡板25内面との間に摩耗粉体捕集領域32が形成されるよう配設すると、摩耗粉体捕集領域32は摩耗粉体捕集器31によって画成された旋回流速の遅い空間となっているため、分離器本体23内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入したとしても、該摩耗粉体は、図2に示す如く、摩耗粉体捕集器31の摩耗粉体通過孔30を通って摩耗粉体捕集領域32に一時的に捕集され、該摩耗粉体捕集領域32に捕集された摩耗粉体は底部に沈降する形となり、下部鏡板25内面及びドレン管台28内面に摩耗が発生することはなくなる。
【0020】
低負荷時において湿り域で運転が行われる際(いわゆるWET時)に、図3に示す如く、摩耗粉体捕集領域32へ旋回流速の遅い水が入り込むと、前記摩耗粉体捕集領域32に一時的に捕集された摩耗粉体は、下部鏡板25内面を摩耗させることなく、前記水と一緒に摩耗粉体捕集器31の摩耗粉体通過孔30を通ってドレン排出孔29からドレン管台28へ流れ出し、排出される。
【0021】
この結果、分離器本体23内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入しても、下部鏡板25内面及びドレン管台28内面に摩耗が発生せず、しかも、従来のように、分離器本体23内部や下部鏡板25内部等にボルテックスエリミネータを取り付けるのとは異なり、旋回流速の低下に伴って汽水分離性能が低下したり、摩耗粉体捕集器31自身が摩耗欠損する心配はなく、又、既存のボイラにおける汽水分離器13に対して摩耗粉体捕集器31を追加装備する場合も、下部鏡板25部分のみの改造で済むため、従来のように、ボルテックスエリミネータを追加装備するのに比べ、その改造工事は大掛かりなものとならず、改造に要するコストも安く済む。
【0022】
こうして、分離器本体23内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入した場合でも、汽水分離性能を低下させたりすることなく、下部鏡板25内面及びドレン管台28内面に摩耗が発生することを防止し得、しかも、既存のものに対する改造の場合にも工事の簡略化並びに費用低減を図り得る。
【0023】
尚、本発明の汽水分離器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の汽水分離器によれば、分離器本体内に硬質スケール等の摩耗粉体が侵入した場合でも、汽水分離性能を低下させたりすることなく、下部鏡板内面及びドレン管台内面に摩耗が発生することを防止し得、しかも、既存のものに対する改造の場合にも工事の簡略化並びに費用低減を図り得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の斜視図である。
【図2】本発明を実施する形態の一例の断面図であって、摩耗粉体が摩耗粉体捕集領域に捕集される様子を概念的に表わす図である。
【図3】本発明を実施する形態の一例の断面図であって、摩耗粉体捕集領域に捕集された摩耗粉体が排出される様子を概念的に表わす図である。
【図4】一般的なボイラの一例を表わす全体概要構成図である。
【図5】図4に示されるボイラの給水・蒸気系統を表わす概要構成図である。
【図6】汽水分離器の一例を表わす全体斜視断面図である。
【図7】図6に示される汽水分離器の一例の部分的な断面図であって、摩耗粉体が流れる様子を概念的に表わす図である。
【符号の説明】
13 汽水分離器
23 分離器本体
24 上部鏡板
25 下部鏡板
26 流入ノズル
27 蒸気出口管台
28 ドレン管台
29 ドレン排出孔
30 摩耗粉体通過孔
31 摩耗粉体捕集器
32 摩耗粉体捕集領域
Claims (1)
- 鉛直方向へ配置される円筒状の分離器本体の上下端に、上部鏡板と下部鏡板を一体に取り付け、前記分離器本体の上部側面に、汽水混合流体を略接線方向へ流入させる流入ノズルを接続し、前記上部鏡板に蒸気出口管台を接続すると共に、前記下部鏡板にドレン管台を接続してなる汽水分離器において、
下部鏡板内面に、ドレン管台と連通するドレン排出孔が底部に穿設された擂鉢状で且つ多数の摩耗粉体通過孔が穿設された摩耗粉体捕集器を、該摩耗粉体捕集器と下部鏡板内面との間に摩耗粉体捕集領域が形成されるよう配設したことを特徴とする汽水分離器。
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