JP4461515B2 - Method for producing cross-linked polyester resin - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、効率よく架橋可能なポリエステル系樹脂組成物から得られる架橋型ポリエステル系樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートに代表される熱可塑性のポリエステル系樹脂は機械的性質、電気的性質、その他物理的、化学的特性に優れることからエンジニアリングプラスチックとして自動車、電気・電子部品等の広汎な用途に使用されてきている。
しかながら、用途の拡大、多様化に伴い、樹脂に対しては更に高度な性能や特殊性が求められてきている。
【0003】
例えば、ポリエステル系樹脂は溶融粘度が比較的低くなり、ブロー成形や押出成形を行なうことが困難な傾向にあり、ポリエステル系樹脂の溶融粘度の向上が求められている。また、より一層厳しい使用環境下に耐えられるように耐熱性の向上も要求されている。
ポリエステル系樹脂の溶融粘度を向上させる方法として、例えば、米国特許第3692744号明細書には、ポリエステル系樹脂の製造における重縮合反応の際に、3官能以上の多官能アルコール、多官能カルボン酸又は多官能カルボン酸エステルを使用して分岐または架橋構造を形成させる方法が開示されている。
しかし、このような重縮合反応の際に分岐または架橋構造を形成させる方法は、特定の溶融粘度に調整することが困難であることに加え、架橋反応が過度に進行した場合は重大な作業障害を引き起こす。
【0004】
一方、ラジカルを生成する化合物、即ちラジカル発生剤を用いてポリエステル系樹脂を架橋させることにより、ポリエステル系樹脂の溶融粘度及び耐熱性を向上させる方法が知られている。例えば、特開平8−73712号公報には、高融点ハードセグメントと低融点ソフトセグメントとからなるポリエステルブロック共重合体に、ラジカル発生剤としてジクミルペルオキシドのようなペルオキシドを用いて樹脂の溶融下で架橋させる方法が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のペルオキシドを用いる方法は、比較的融点が低い特定のポリエステル系樹脂に対しては有効ではあるが、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートのように200℃を越える高融点のポリエステル系樹脂に対しては、樹脂が十分に溶融する前にペルオキシドが分解してしまったり、また高温下でペルオキシドが急激に分解してしまうため、効果的に架橋を行なうことが困難であった。
【0006】
この発明は、上記従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、効率よく架橋可能なポリエステル系樹脂組成物から得られる溶融粘度が向上した架橋型ポリエステル系樹脂の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討した結果、ポリエステル系樹脂に特定のラジカル発生剤及び多官能モノマーを添加した配合物を加熱することにより溶融粘度が向上した架橋型ポリエステル系樹脂が得られることを見出し本発明を完成した。
【0008】
即ち、第1の発明は、(A)ポリエステル系樹脂と、(B)下記一般式(1)に示す1,2−ジフェニルエタン誘導体または一般式(2)に示すジイソプロピルベンゼンオリゴマーから選ばれる1種以上のラジカル発生剤をポリエステル系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部と、(C)分子中に少なくとも2個以上の炭素間二重結合を有する多官能モノマーをポリエステル系樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部とからなるポリエステル系樹脂組成物を220〜320℃の温度で加熱しながら溶融混練して架橋させることを特徴とする架橋型ポリエステル系樹脂の製造方法である。
【0009】
【化3】

Figure 0004461515
【0010】
(式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、フェニル基または炭素数1〜5のアルキル置換フェニル基であり、X及びYは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。)
【0011】
【化4】
Figure 0004461515
【0012】
(式中、nは平均値として2〜50である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明で使用する成分(A)のポリエステル系樹脂としては、構成成分として例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ビス(p−カルボキシフェニル)メタン、α,β−ビス(4−カルボキシフェノキシ)エタン、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、デカンジカルボン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ダイマー酸等のジカルボン酸又はそれらのエステル形成誘導体の1種又は2種以上と、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、デカンジオール、シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、ビスフェノールA、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、キシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリ−1,3−プロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、両末端が水酸基である脂肪族ポリエステルオリゴマー等の1種又は2種以上から選ばれたグリコール類とから重縮合反応によって得られるポリエステル系樹脂であり、ホモポリエステル、コポリエステルの何れであってもよい。
【0014】
コポリエステルを構成するためのコモノマー成分としては上記以外に、例えばグリコール酸、ヒドロキシ安息香酸、ヒドロキシフェニル酢酸、ナフチルグリコール酸のようなヒドロキシカルボン酸、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトンのようなラクトン化合物、ジブロモテレフタル酸、テトラブロモテレフタル酸、テトラクロロテレフタル酸、1,4−ジメチロールテトラブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモビスフェノールAのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイドの付加物のような芳香族核にハロゲン置換基を有し、かつエステル形成性基を有する化合物等も使用することができる。
【0015】
またポリエステル系樹脂としては、高融点ハードセグメントと低融点ソフトセグメントとからなるブロック共重合体を構成するポリエステル系エラストマーも使用することができる。このポリエステル系エラストマーとしては、例えば、アルキレンテレフタレート単位を主体とするハードセグメントと脂肪族ポリエステルもしくはポリエーテルからなるソフトセグメントとのブロック共重合体が挙げられる。
【0016】
これらのポリエステル系樹脂は成分(A)として1種もしくは2種以上を混合して使用することができ、好ましいポリエステル系樹脂としては、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等が挙げられ、特に、機械的特性、耐熱性、成形性のバランスからポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、又はそれらの混合物が好ましい。
【0017】
本発明で使用される成分(B)のラジカル発生剤は、前記一般式(1)に示す1,2−ジフェニルエタン誘導体または一般式(2)に示すジイソプロピルベンゼンオリゴマーから選ばれる1種以上の化合物であり、200℃以上の高温下で炭素間結合の開裂により有効にラジカルを発生する化合物である。
一般式(1)に示す化合物としては、例えば、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジフェニルブタン、2,3−ジメチル−2,3−ジ(p−メチルフェニル)ブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジ(p−メチルフェニル)ブタン、2,3−ジメチル−2,3−ジ(p−ブロモフェニル)ブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジ(p−ブロモフェニル)ブタン、2,3−ジメチル−2,3−ジ(p−クロロフェニル)ブタン、2,3−ジエチル−2,3−ジ(p−クロロフェニル)ブタン、2,3−ジメチル−2,3−ジ(p−エトキシフェニル)ブタンが挙げられ、特に2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタンが好ましい。
【0018】
一般式(2)に示すジイソプロピルベンゼンオリゴマーにおいて、nは平均値として2〜50であり、好ましくは3〜40である。nが1の時は、架橋反応過程においてラジカルを生成することができないのでラジカル発生剤としては作用しない。一方、nが50を越えると、ポリエステル系樹脂との相溶性が低下して架橋反応効率が低下する傾向にある。
【0019】
前記ジイソプロピルベンゼンオリゴマーは、ジイソプロピルベンゼンを、ポリマー・サイエンス・U.S.S.R.、1巻、341頁、1960年に記載されている方法に準じ、ジ−t−ブチルペルオキシドのようなペルオキシドを用いて酸化多重再結合(以下、酸化重合と略記する。)の反応をさせることにより得ることができる。
原料となるジイソプロピルベンゼンとしては、例えばm−ジイソプロピルベンゼン、p−ジイソプロピルベンゼン、及びm−ジイソプロピルベンゼンとp−ジイソプロピルベンゼンの混合物が挙げられる。原料としてm−ジイソプロピルベンゼンを用いた場合は、一般式(2)の構成単位はメタ体となり、p−ジイソプロピルベンゼンを用いた場合はパラ体となる。一方、m−ジイソプロピルベンゼンとp−ジイソプロピルベンゼンの混合物を用いた場合は、メタ体とパラ体の構成単位が両方含まれる。
【0020】
ジイソプロピルベンゼンオリゴマーの製造は、通常ペルオキシドの分解物に由来する低沸点成分を除去しながら行われる。そして、オリゴマー以外の揮発成分を常圧下または減圧下で留去させる濃縮法ないしメタノール等の有機溶媒を用いた再沈殿法により単離精製される。その結果得られるジイソプロピルベンゼンオリゴマーは通常、分子量分布をもつ多分散型オリゴマーとなる。
すなわち、一般式(2)中のnの値が異なる複数の化合物の混合物からなる。本発明においては、nの平均値が2〜50の範囲であればよく、nが1の成分またはnが50を越える成分を含んでいても差し支えない。また、nが1のジイソプロピルベンゼンは希釈剤として含有させることも可能であり、そのような場合は、nの平均値は2未満であってもよい。
前記平均値として定義されるnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定されるオリゴマーの数平均分子量から求めることができ、その値は小数点を含む実数で通常表される。
【0021】
本発明のジイソプロピルベンゼンオリゴマーは、精製前のものをラジカル発生剤として用いても良いし、また前記方法により精製後のものを用いても良い。さらに、ジイソプロピルベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、アジピン酸エステル、フタル酸エステル等の液状物質またはシリカ、炭酸カルシウム、ポリオレフィン等の固体状物質により希釈された状態でも使用可能である。
【0022】
また、本発明のラジカル発生剤に加えて比較的高温分解型のペルオキシドをラジカル発生剤として併用することができる。併用可能なペルオキシドとしては例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−ヘキシルヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシド等のヒドロペルオキシド類;ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−ヘキシルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルペルオキシ)ヘキシン−3、t−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス(t−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン等のジアルキルペルオキシド類が挙げられる。
【0023】
ラジカル発生剤の添加量は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。0.1重量部未満では架橋反応が十分に進行せず溶融粘度を上昇させる効果が小さい。また、10重量部を越えると多量のラジカル発生剤分解物が残存するため、ポリエステル系樹脂の物性が低下する傾向にある。
【0024】
本発明で使用される成分(C)の多官能モノマーは、分子中に少なくとも2個以上の炭素間二重結合を有する多官能性エチレン系不飽和化合物であり、具体的には例えばジアリルフタレート、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジイソプロペニルベンゼン、ポリブタジエン、多官能性(メタ)アクリル酸エステル等が挙げられ、これらは単独または2種以上の組み合わせで使用される。
【0025】
前記多官能性(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−プロパンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、1,1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスルトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート、1,4−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス((メタ)アクリロキシシクロヘキサン)プロパン、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA−ジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン等が挙げられる。
【0026】
前記多官能モノマーの中で好ましいものは、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、1,1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートであり、特にトリアリルイソシアヌレート及びN,N’−m−フェニレンビスマレイミドは架橋度を上げる効果が大きいため好ましい。
【0027】
本発明の前記多官能モノマーに加えて例えばスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、酢酸ビニル、アリルグリシジルエーテル、メタクリル酸グリシジル、アクリル酸グリシジルなどのラジカル重合性の単官能モノマーを1種または2種以上を併用することが可能である。
【0028】
多官能モノマーの使用量は、ポリエステル系樹脂100重量部に対して、0.1〜15重量部、好ましくは0.5〜10重量部である。0.1重量部未満では溶融粘度を上昇させる効果が小さい。また、15重量部を越えると、ポリエステル系樹脂の物性が低下する傾向にある。
【0029】
本発明において、多官能モノマーを使用せず、ラジカル発生剤のみを用いた場合には、溶融粘度はほとんど増加しない。これは、本発明のラジカル発生剤から生成するラジカルは比較的安定であり、ポリエステル系樹脂から直接水素原子を引き抜くことは困難なためと推定される。しかし、本発明のように多官能モノマーを併用すると、ラジカル発生剤から生成するラジカルは多官能モノマーへの付加反応を経て、より活性なラジカルに変換されるため、ポリエステル系樹脂からの水素原子引き抜きが可能となり、架橋または分岐化反応が効率的に進行するものと考えられる。
【0030】
本発明においては、その用途に応じて所望の性能を付与させる目的で本来の性質を損なわない範囲の量の無機充填剤や添加剤を配合して用いることができる。前記無機充填剤としては、粉粒状、平板状、鱗片状、針状、球状または中空状および繊維状が挙げられ、具体的には例えば硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、ウオラストナイト、クレー、珪藻土、タルク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、酸化鉄、金属粉、グラファイト、炭化珪素、窒化珪素、シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、カーボンブラックなどの粉粒状充填剤、雲母、ガラス板、セリサイト、パイロフィライト、アルミフレークなどの金属箔、黒鉛などの平板状もしくは鱗板状充填剤、シラスバルーン、金属バルーン、ガラスバルーン、軽石などの中空状充填剤、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、ウィスカー、金属繊維、シリコーンカーバイト繊維、アスベストなどの繊維状充填剤等の例を挙げることができる。
これら無機充填剤の表面は、例えばステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸またはそれらの金属塩、パラフィンワックス、ポリエチレンワックスまたはそれらの変性物、有機シラン、有機ボラン、有機チタネート等を使用して表面処理を施したものが好ましい。
これら無機充填剤は1種又は2種以上併用することができ、添加量はポリエステル系樹脂100重量部に対して120重量部以下、好ましくは70重量部以下である。
【0031】
前記添加剤としては、通常使用される難燃剤、酸化防止剤、紫外線防止剤、帯電防止剤、滑剤、離型剤、核剤、分散剤、カップリング剤、発泡剤、着色剤等が挙げられる。
また、他の熱可塑性樹脂、例えばポリスチレン樹脂、HIPS樹脂(耐衝撃性ポリスチレン樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン樹脂)、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂)等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、天然ゴム、合成ゴム等を添加しても差し支えない。
【0032】
本発明の架橋型ポリエステル系樹脂は、成分(A)、(B)及び(C)の配合物を加熱することにより、高分子ラジカルが関与したラジカル反応が生起し、ポリエステル系樹脂に分岐構造や網目状の架橋構造が形成されるため溶融粘度が増加する。本発明において架橋型とは網目状に至る前の分岐型も含まれる。即ち、架橋型ポリエステル系樹脂中に分岐構造成分及び/または架橋構造成分を部分的に有していればよい。
加熱温度は220〜320℃、好ましくは240〜300℃、特に好ましくはポリエステル系樹脂の融点より10℃高い温度以上かつ290℃以下である。
220℃未満ではポリエステル系樹脂の溶融が不十分であり、かつ架橋剤の分解速度が遅く架橋反応が効率的に進行しない。また320℃を越えると、樹脂の分解や異常反応を生じ好ましくない。
【0033】
本発明の架橋型ポリエステル系樹脂は通常、前記成分(A)、(B)及び(C)を溶融混練することにより製造することができる。この溶融混練に使用する装置としては、例えばバンバリーミキサー、加圧ニーダー、混練押出機、二軸押出機、ロール等の通常用いられる混練機により行なうことができる。
【0034】
本発明の架橋型ポリエステル系樹脂の溶融粘度は、ラジカル発生剤及び多官能モノマーの添加量により調整できる。溶融粘度を僅かに上昇させたい場合は、ラジカル発生剤及び多官能モノマーの添加量を少なくし、分岐構造にとどめるかあるいは微架橋程度にすればよい。一方、溶融粘度を大きく上昇させたり、高度に架橋したものを得たい場合は、ラジカル発生剤及び多官能モノマーの添加量を多くすれば良い。
【0035】
本発明の架橋型ポリエステル系樹脂は成形材料として有用であり、その溶融粘度に応じて射出成形、押出成形、ブロー成形等により各種成形品とすることができる。また、成分(A)、(B)及び(C)が配合されたポリエステル系樹脂組成物は、圧縮成形、トランスファー成形等により成形と同時に加熱架橋させることも可能である。
【0036】
【実施例】
次に、実施例および比較例を挙げて、この発明をさらに具体的に説明する。なお、各例中の部、%は特に断らない限り重量部および重量%を示す。また、各例中の略号は以下の化合物を示す。
PDIB−1:参考例1で製造されたジイソプロピルベンゼンオリゴマー
PDIB−2:参考例2で製造されたジイソプロピルベンゼンオリゴマー
BC:2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン(ノフマーBC、日本油脂(株)製)
TAIC:トリアリルイソシアヌレート
MPBM:N,N’−m−フェニレンビスマレイミド
TMPTA: 1,1,1−トリメチロールプロパントリアクリレート
PBT:ポリブチレンテレフタレート(ジュラネックス700FP、ポリプラスチックス(株)製)
PET:ポリエチレンテレフタレート(クラペットKS096R、(株)クラレ製)
【0037】
参考例1(PDIB−1の合成)
撹拌機、温度計、滴下漏斗、低沸点物の留去装置を備えた200mlの4つ口フラスコにm−ジイソプロピルベンゼン59.4%およびp−ジイソプロピルベンゼン40.6%からなるジイソプロピルベンゼンの混合物50gを入れた。フラスコの空間部分を撹拌しながら窒素ガスで置換した。
その後、撹拌下、内容物の温度を130〜170℃に保ちながら、ジ−t−ブチルペルオキシド90gを7時間にわたって滴下した。
そして滴下操作の一方で、ジ−t−ブチルペルオキシドの分解物であるt−ブタノール等の低沸点成分の留去操作を行なった。
留去操作が完了してから冷却し、固形物(PDIB−1)42gを得た。
【0038】
この化合物の1H−NMRスペクトルを測定した結果、ジイソプロピルベンゼン単位由来の芳香族プロトン、メチルプロトン、メチンプロトンのシグナルが観測された。さらに、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと略記。)により測定されたポリスチレン換算の数平均分子量は920であり、得られた化合物は、一般式(1)中のnが平均で5.7であるジイソプロピルベンゼンオリゴマーであることが確認された。
【0039】
参考例2(PDIB−2の合成)
ジ−t−ブチルペルオキシドの添加量を120gに代えた他は、参考例1に準じて合成を行なった。その結果、固形物(PDIB−2)43gを得た。この化合物の1H−NMRスペクトルを測定した結果、ジイソプロピルベンゼン単位由来の芳香族プロトン、メチルプロトン、メチンプロトンのシグナルが観測された。さらに、GPCにより測定されたポリスチレン換算の数平均分子量は2210であり、得られた化合物は、一般式(1)中のnが平均で13.8であるジイソプロピルベンゼンオリゴマーであることが確認された。
【0040】
実施例1
PBT(100部)、BC(3部)、TAIC(5部)をバンバリーミキサーを用いて温度250℃、回転数100rpmの条件で10分間溶融混練した。溶融混練10分後のトルク値を最終トルク値として測定した。最終トルク値は樹脂の溶融粘度を表すものであり、数値が高いほど溶融粘度が高いことを示す。
得られた混練物から試料を約0.2g採取し、それを容積比で1:1のフェノール/テトラクロロエタン混合溶剤10ml中に還流温度で30分間浸漬した。混合溶剤に溶解しなかった試料の乾燥重量を測定し、下記数式(1)
【0041】
【数1】
Figure 0004461515
【0042】
によりゲル分率を求めた。ゲル分率は架橋度を表すものであり、数値が高いほど架橋度が高いことを示す。
ラジカル発生剤、多官能モノマー、最大トルク値及びゲル分率に関する結果を表1に示した。
【0043】
【表1】
Figure 0004461515
【0044】
(注)添加量はPBT100重量部に対する重量部を示す。
【0045】
実施例2
実施例1においてTAIC5部の代わりにTAIC10部を用いた他は実施例1に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0046】
実施例3
実施例2においてBCの代わりにPDIB−1を用いた他は実施例2に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0047】
実施例4
実施例2においてBCの代わりにPDIB−2を用いた他は実施例2に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0048】
実施例5、6
実施例1においてBCの添加量及びTAICの添加量を表1の通りに代えたほかは実施例1に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0049】
実施例7、8
実施例1においてTAICの代わりに表1に記載の多官能モノマーを用いた他は実施例1に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0050】
比較例1
実施例1においてBC及びTAICを添加しない他は実施例1に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0051】
比較例2
実施例1においてBCを添加しない他は実施例1に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0052】
比較例3
実施例1においてTAICを添加しない他は実施例1に準じて実施した。結果を表1に示した。
【0053】
実施例9
PET(100部)、BC(3部)、TAIC(5部)をバンバリーミキサーを用いて温度280℃、回転数100rpmの条件で10分間溶融混練した。溶融混練10分後のトルク値を最終トルク値として測定した。また、実施例1の方法に準じてゲル分率を求めた。
ラジカル発生剤、多官能モノマー、最大トルク値及びゲル分率に関する結果を表2に示した。
【0054】
【表2】
Figure 0004461515
【0055】
(注)添加量はPET100重量部に対する重量部を示す。
【0056】
実施例10
実施例9においてTAICの添加量を10部に代えた他は実施例9に準じて実施した。結果を表2に示した。
【0057】
実施例11
実施例10においてBCの代わりにPDIB−1を用いた他は実施例10に準じて実施した。結果を表2に示した。
【0058】
実施例12
実施例9においてBC及びTAICの添加量をそれぞれ1部及び3部に代えた他は実施例9に準じて実施した。結果を表2に示した。
【0059】
比較例4
実施例9においてBC及びTAICを添加しない他は実施例9に準じて実施した。結果を表2に示した。
【0060】
比較例5
実施例9においてBCを添加しない他は実施例9に準じて実施した。結果を表2に示した。
【0061】
比較例6
実施例9においてTAICを添加しない他は実施例9に準じて実施した。結果を表2に示した。
【0062】
表1の実施例1〜8と比較例1の比較から、ポリブチレンテレフタレートに特定のラジカル発生剤と多官能モノマーを添加し、加熱処理して得られる本発明の架橋型ポリエステル系樹脂は架橋構造または分岐構造が形成され、溶融粘度が上昇していることがわかった。
一方、比較例2、3の結果から明らかなように、ラジカル発生剤又は多官能モノマーのいずれか一方のみの添加では、架橋構造または分岐構造は形成されず、溶融粘度の上昇は認められなかった。
また、表2の結果(実施例9〜12、比較例4〜6)から明らかなように、ポリエチレンテレフタレートについてもポリブチレンテレフタレートの場合と同様な結果が得られた。
さらに、表1の実施例5及び表2の実施例12の結果より、ラジカル発生剤及び多官能モノマーの添加量が比較的少ない場合は、溶融粘度は増加するがゲルの生成が少ない微架橋型のポリエステル系樹脂が得られることがわかった。一方、表1の実施例2の結果より、ラジカル発生剤及び多官能モノマーの添加量を比較的多くすると、ゲル分率が高い高架橋型のポリエステル系樹脂が得られることがわかった。
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のポリエステル系樹脂組成物にはポリエステル系樹脂に高温下で効率よくラジカルを発生する化合物と多官能モノマーが配合されているために、架橋または分岐構造を有した溶融粘度の高い架橋型ポリエステル系樹脂を容易に得ることができる。
本発明の架橋型ポリエステル系樹脂の溶融粘度は、ラジカル発生剤及び多官能モノマーの添加量により容易に調整できる。従って、所望の溶融粘度に調整後、射出成形、押出し成形、ブロー成形等により各種成形品を得ることができる。
さらに、本発明の架橋型ポリエステル系樹脂は、架橋または分岐構造を有しているので、耐熱性や機械的性質等の優れた成形材料として有用である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
  The present invention is a polyester resin composition that can be cross-linked efficiently.ThingCross-linked polyester resinManufacturing methodAbout.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, thermoplastic polyester resins represented by polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate are superior in mechanical properties, electrical properties, and other physical and chemical properties. It has been used for a wide range of applications.
However, with the expansion and diversification of applications, more advanced performance and speciality are required for resins.
[0003]
For example, a polyester resin has a relatively low melt viscosity and tends to be difficult to perform blow molding or extrusion molding, and an improvement in the melt viscosity of the polyester resin is required. In addition, improvement in heat resistance is required to withstand even more severe use environments.
As a method for improving the melt viscosity of a polyester resin, for example, in US Pat. No. 3,692,744, a polyfunctional alcohol having three or more functions, a polyfunctional carboxylic acid, or a polyfunctional alcohol in the polycondensation reaction in the production of a polyester resin is disclosed. A method of forming a branched or crosslinked structure using a polyfunctional carboxylic acid ester is disclosed.
However, the method of forming a branched or crosslinked structure during such a polycondensation reaction is difficult to adjust to a specific melt viscosity, and if the crosslinking reaction proceeds excessively, a serious work obstacle cause.
[0004]
On the other hand, a method for improving the melt viscosity and heat resistance of a polyester resin by crosslinking a polyester resin using a radical generating compound, that is, a radical generator, is known. For example, in JP-A-8-73712, a polyester block copolymer composed of a high melting point hard segment and a low melting point soft segment is used with a peroxide such as dicumyl peroxide as a radical generator under the melting of the resin. A method of crosslinking is disclosed.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
However, the above-described method using a peroxide is effective for a specific polyester resin having a relatively low melting point, but for a polyester resin having a high melting point exceeding 200 ° C. such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate. In this case, the peroxide is decomposed before the resin is sufficiently melted, or the peroxide is rapidly decomposed at a high temperature, so that it is difficult to effectively perform crosslinking.
[0006]
  The present invention has been made paying attention to the problems existing in the above prior art. The purpose is to make polyester resin composition that can be cross-linked efficiently.ThingCross-linked polyester resin with improved melt viscosityManufacturing methodIs to provide.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventors have found that a cross-linked polyester system in which the melt viscosity is improved by heating a blend obtained by adding a specific radical generator and a polyfunctional monomer to a polyester resin. The present invention was completed by finding that a resin was obtained.
[0008]
  That is, the first invention is one selected from (A) a polyester-based resin and (B) a 1,2-diphenylethane derivative represented by the following general formula (1) or a diisopropylbenzene oligomer represented by the general formula (2). More radical generators0.1 to 10 parts by weight per 100 parts by weight of the polyester resinAnd (C) a polyfunctional monomer having at least two carbon-carbon double bonds in the molecule0.1 to 15 parts by weight per 100 parts by weight of polyester resinA polyester resin composition comprising: a cross-linked polyester resin that is melt-kneaded and cross-linked while heating at a temperature of 220 to 320 ° C.
[0009]
[Chemical Formula 3]
Figure 0004461515
[0010]
(Wherein R1, R2, RThreeAnd RFourIs a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, a cycloalkyl group having 3 to 10 carbon atoms, a phenyl group or an alkyl-substituted phenyl group having 1 to 5 carbon atoms, and X and Y are a hydrogen atom, a halogen atom An atom, an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms is represented. )
[0011]
[Formula 4]
Figure 0004461515
[0012]
  (In formula, n is 2-50 as an average value.)
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
Examples of the component (A) polyester resin used in the present invention include terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, naphthalenedicarboxylic acid, anthracene dicarboxylic acid, 4,4′-diphenyldicarboxylic acid, diphenyl ether dicarboxylic acid, Dicarboxylic acids such as bis (p-carboxyphenyl) methane, α, β-bis (4-carboxyphenoxy) ethane, adipic acid, sebacic acid, azelaic acid, decanedicarboxylic acid, dodecanedicarboxylic acid, cyclohexanedicarboxylic acid, dimer acid or the like One or more of these ester-forming derivatives, for example, ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, pentanediol, neopentylglycol, hexanediol, octanediol, decanediol, cyclohexane Xanthodimethanol, hydroquinone, bisphenol A, 2,2-bis (4-hydroxyethoxyphenyl) propane, xylene glycol, polyethylene glycol, poly-1,3-propylene glycol, polytetramethylene glycol, fats having hydroxyl groups at both ends It is a polyester-based resin obtained by a polycondensation reaction with glycols selected from one or more of group A polyester oligomers, and may be either a homopolyester or a copolyester.
[0014]
As comonomer components for constituting the copolyester, in addition to the above, for example, hydroxycarboxylic acid such as glycolic acid, hydroxybenzoic acid, hydroxyphenylacetic acid, naphthylglycolic acid, propiolactone, butyrolactone, valerolactone, caprolactone, etc. Aromatic compounds such as lactone compounds, dibromoterephthalic acid, tetrabromoterephthalic acid, tetrachloroterephthalic acid, 1,4-dimethyloltetrabromobenzene, tetrabromobisphenol A, tetrabromobisphenol A ethylene oxide or propylene oxide adducts A compound having a halogen substituent in the nucleus and having an ester-forming group can also be used.
[0015]
As the polyester resin, a polyester elastomer constituting a block copolymer composed of a high melting point hard segment and a low melting point soft segment can also be used. Examples of the polyester elastomer include a block copolymer of a hard segment mainly composed of an alkylene terephthalate unit and a soft segment made of an aliphatic polyester or polyether.
[0016]
These polyester resins can be used as a component (A), or a mixture of two or more thereof. Preferred polyester resins include, for example, polyethylene terephthalate, polypropylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyhexamethylene terephthalate, Examples thereof include polyethylene-2,6-naphthalate, and polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, or a mixture thereof is particularly preferable from the balance of mechanical properties, heat resistance, and moldability.
[0017]
The radical generator of component (B) used in the present invention is one or more compounds selected from 1,2-diphenylethane derivatives represented by the general formula (1) or diisopropylbenzene oligomers represented by the general formula (2). It is a compound that generates radicals effectively by cleavage of carbon-carbon bonds at a high temperature of 200 ° C. or higher.
Examples of the compound represented by the general formula (1) include 2,3-dimethyl-2,3-diphenylbutane, 2,3-diethyl-2,3-diphenylbutane, and 2,3-dimethyl-2,3-di (P-methylphenyl) butane, 2,3-diethyl-2,3-di (p-methylphenyl) butane, 2,3-dimethyl-2,3-di (p-bromophenyl) butane, 2,3- Diethyl-2,3-di (p-bromophenyl) butane, 2,3-dimethyl-2,3-di (p-chlorophenyl) butane, 2,3-diethyl-2,3-di (p-chlorophenyl) butane 2,3-dimethyl-2,3-di (p-ethoxyphenyl) butane, and 2,3-dimethyl-2,3-diphenylbutane is particularly preferable.
[0018]
In the diisopropylbenzene oligomer represented by the general formula (2), n is an average value of 2 to 50, preferably 3 to 40. When n is 1, it does not act as a radical generator because radicals cannot be generated in the crosslinking reaction process. On the other hand, when n exceeds 50, the compatibility with the polyester resin is lowered, and the crosslinking reaction efficiency tends to be lowered.
[0019]
The diisopropylbenzene oligomer may be diisopropylbenzene, polymer science US S. S. R. In accordance with the method described in Volume 1, page 341, 1960, a reaction of oxidative multiple recombination (hereinafter abbreviated as oxidative polymerization) is carried out using a peroxide such as di-t-butyl peroxide. Can be obtained.
Examples of the diisopropylbenzene used as a raw material include m-diisopropylbenzene, p-diisopropylbenzene, and a mixture of m-diisopropylbenzene and p-diisopropylbenzene. When m-diisopropylbenzene is used as a raw material, the structural unit of the general formula (2) is a meta body, and when p-diisopropylbenzene is used, it is a para body. On the other hand, when a mixture of m-diisopropylbenzene and p-diisopropylbenzene is used, both the meta and para structural units are included.
[0020]
The production of diisopropylbenzene oligomer is usually performed while removing low-boiling components derived from peroxide decomposition products. Then, it is isolated and purified by a concentration method in which volatile components other than oligomers are distilled off under normal pressure or reduced pressure, or by a reprecipitation method using an organic solvent such as methanol. The resulting diisopropylbenzene oligomer is usually a polydisperse oligomer having a molecular weight distribution.
That is, it consists of a mixture of a plurality of compounds having different values of n in the general formula (2). In the present invention, the average value of n only needs to be in the range of 2 to 50, and it may include a component where n is 1 or a component where n exceeds 50. Further, diisopropylbenzene having n of 1 can be contained as a diluent. In such a case, the average value of n may be less than 2.
N defined as the average value can be determined from the number average molecular weight of the oligomer measured by gel permeation chromatography, and the value is usually represented by a real number including a decimal point.
[0021]
The diisopropylbenzene oligomer of the present invention may be used as a radical generator before purification, or may be used after purification by the above method. Furthermore, it can be used even in a state diluted with a liquid substance such as diisopropylbenzene, toluene, ethylbenzene, adipic acid ester and phthalic acid ester or a solid substance such as silica, calcium carbonate and polyolefin.
[0022]
In addition to the radical generator of the present invention, a relatively high temperature decomposition type peroxide can be used in combination as a radical generator. Examples of peroxides that can be used in combination include t-butyl hydroperoxide, t-hexyl hydroperoxide, cumene hydroperoxide, p-menthane hydroperoxide, diisopropylbenzene hydroperoxide, 2,5-dimethylhexane-2,5-dihydroperoxide, and the like. Hydroperoxides; di-t-butyl peroxide, di-t-hexyl peroxide, dicumyl peroxide, 2,5-dimethyl-2,5-bis (t-butylperoxy) hexane, 2,5-dimethyl-2,5 -Dialkyl peroxides such as -bis (t-butylperoxy) hexyne-3, t-butylcumyl peroxide, α, α'-bis (t-butylperoxy) diisopropylbenzene.
[0023]
The addition amount of the radical generator is 0.1 to 10 parts by weight, preferably 0.5 to 5 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. If the amount is less than 0.1 part by weight, the crosslinking reaction does not proceed sufficiently and the effect of increasing the melt viscosity is small. On the other hand, when the amount exceeds 10 parts by weight, a large amount of radical generator decomposition product remains, and the physical properties of the polyester resin tend to be lowered.
[0024]
The polyfunctional monomer of component (C) used in the present invention is a polyfunctional ethylenically unsaturated compound having at least two or more carbon-carbon double bonds in the molecule, and specifically includes, for example, diallyl phthalate, Examples include divinylbenzene, triallyl isocyanurate, triallyl cyanurate, N, N′-m-phenylenebismaleimide, diisopropenylbenzene, polybutadiene, polyfunctional (meth) acrylic acid ester, and the like. Used in combinations of more than species.
[0025]
Examples of the polyfunctional (meth) acrylic acid ester include ethylene glycol di (meth) acrylate, propylene glycol di (meth) acrylate, 1,3-propanediol di (meth) acrylate, 1,4-butanediol di ( (Meth) acrylate, 1,3-butanediol di (meth) acrylate, 1,5-pentanediol di (meth) acrylate, neopentyl glycol di (meth) acrylate, 1,6-hexanediol di (meth) acrylate, glycerin Tri (meth) acrylate, 1,1,1-trimethylolethane di (meth) acrylate, 1,1,1-trimethylolethane tri (meth) acrylate, 1,1,1-trimethylolpropane di (meth) acrylate 1,1,1-trimethylol proppant (Meth) acrylate, pentaerythritol di (meth) acrylate, pentaerythritol tri (meth) acrylate, pentaerythritol tetra (meth) acrylate, sorbitol tetra (meth) acrylate, sorbitol hexa (meth) acrylate, sorbitol penta (meth) Acrylate, 1,4-hexanediol di (meth) acrylate, 2,2-bis ((meth) acryloxycyclohexane) propane, diethylene glycol di (meth) acrylate, triethylene glycol di (meth) acrylate, tetraethylene glycol di ( (Meth) acrylate, polyethylene glycol di (meth) acrylate, polypropylene glycol di (meth) acrylate, bisphenol A-di (meth) acrylate, 2 2-bis (4- (meth) acryloxyethoxyphenyl) propane, 2,2-bis (4- (meth) acryloxydiethoxyphenyl) propane, 2,2-bis (4- (meth) acryloxypolyethoxy) Phenyl) propane and the like.
[0026]
Preferred among the polyfunctional monomers are triallyl cyanurate, triallyl isocyanurate, N, N′-m-phenylene bismaleimide, 1,1,1-trimethylolpropane tri (meth) acrylate, Triallyl isocyanurate and N, N′-m-phenylenebismaleimide are preferable because they have a large effect of increasing the degree of crosslinking.
[0027]
In addition to the polyfunctional monomer of the present invention, radically polymerizable monomers such as styrene, vinyltoluene, α-methylstyrene, methyl acrylate, methyl methacrylate, vinyl acetate, allyl glycidyl ether, glycidyl methacrylate, glycidyl acrylate, etc. One or more functional monomers can be used in combination.
[0028]
The usage-amount of a polyfunctional monomer is 0.1-15 weight part with respect to 100 weight part of polyester-type resin, Preferably it is 0.5-10 weight part. If it is less than 0.1 part by weight, the effect of increasing the melt viscosity is small. On the other hand, if it exceeds 15 parts by weight, the physical properties of the polyester resin tend to be lowered.
[0029]
In the present invention, when only a radical generator is used without using a polyfunctional monomer, the melt viscosity hardly increases. This is presumably because the radicals generated from the radical generator of the present invention are relatively stable, and it is difficult to extract hydrogen atoms directly from the polyester resin. However, when a polyfunctional monomer is used in combination as in the present invention, the radical generated from the radical generator is converted to a more active radical through an addition reaction to the polyfunctional monomer, so that hydrogen atoms are extracted from the polyester resin. It is considered that the crosslinking or branching reaction proceeds efficiently.
[0030]
In the present invention, inorganic fillers and additives in an amount that does not impair the original properties can be blended and used for the purpose of imparting desired performance depending on the application. Examples of the inorganic filler include powder, flat plate, scale, needle, sphere, hollow, and fiber. Specifically, for example, calcium sulfate, calcium silicate, wollastonite, clay, diatomaceous earth, talc. , Alumina, Silica Sand, Glass Powder, Iron Oxide, Metal Powder, Graphite, Silicon Carbide, Silicon Nitride, Silica, Boron Nitride, Aluminum Nitride, Carbon Black, etc., Mica, Glass Plate, Sericite, Pyrophyllite Metal foils such as aluminum flakes, flat or scale-like fillers such as graphite, hollow fillers such as shirasu balloons, metal balloons, glass balloons, pumice, glass fibers, carbon fibers, graphite fibers, whiskers, metal fibers Examples thereof include fibrous fillers such as silicone carbide fiber and asbestos.
The surface of these inorganic fillers is treated with, for example, stearic acid, oleic acid, palmitic acid or metal salts thereof, paraffin wax, polyethylene wax or modified products thereof, organic silane, organic borane, organic titanate, etc. What has been applied is preferred.
These inorganic fillers can be used alone or in combination of two or more, and the amount added is 120 parts by weight or less, preferably 70 parts by weight or less, based on 100 parts by weight of the polyester resin.
[0031]
Examples of the additive include commonly used flame retardants, antioxidants, UV inhibitors, antistatic agents, lubricants, mold release agents, nucleating agents, dispersing agents, coupling agents, foaming agents, and coloring agents. .
In addition, other thermoplastic resins such as polystyrene resins, HIPS resins (impact polystyrene resins), AS resins (acrylonitrile-styrene resins), ABS resins (acrylonitrile-butadiene-styrene resins), etc., polyvinyl chloride Resin, polyvinylidene chloride resin, polycarbonate resin, polyolefin resin, polyamide resin, polyphenylene ether resin, natural rubber, synthetic rubber, etc. may be added.
[0032]
In the cross-linked polyester resin of the present invention, a radical reaction involving a polymer radical occurs by heating the blend of components (A), (B) and (C), and the polyester resin has a branched structure or Since a network-like cross-linked structure is formed, the melt viscosity increases. In the present invention, the crosslinked type includes a branched type before reaching a network. That is, it is only necessary that the cross-linked polyester resin partially has a branched structure component and / or a cross-linked structure component.
The heating temperature is 220 to 320 ° C., preferably 240 to 300 ° C., particularly preferably 10 ° C. higher than the melting point of the polyester resin and 290 ° C. or lower.
If it is less than 220 ° C., the polyester-based resin is not sufficiently melted, and the decomposition rate of the crosslinking agent is slow, so that the crosslinking reaction does not proceed efficiently. Moreover, when it exceeds 320 degreeC, decomposition | disassembly and abnormal reaction of resin will arise and it is not preferable.
[0033]
The cross-linked polyester resin of the present invention can usually be produced by melt-kneading the components (A), (B) and (C). As an apparatus used for this melt kneading, for example, a Banbury mixer, a pressure kneader, a kneading extruder, a twin screw extruder, a roll, or the like can be used.
[0034]
The melt viscosity of the cross-linked polyester resin of the present invention can be adjusted by the amount of radical generator and polyfunctional monomer added. When it is desired to slightly increase the melt viscosity, the addition amount of the radical generator and the polyfunctional monomer may be reduced so that the branched structure is maintained or the degree of micro-crosslinking is reduced. On the other hand, when it is desired to greatly increase the melt viscosity or to obtain a highly crosslinked product, the amount of radical generator and polyfunctional monomer added may be increased.
[0035]
The cross-linked polyester resin of the present invention is useful as a molding material, and can be formed into various molded products by injection molding, extrusion molding, blow molding or the like according to its melt viscosity. Moreover, the polyester resin composition in which the components (A), (B), and (C) are blended can be heat-crosslinked simultaneously with molding by compression molding, transfer molding, or the like.
[0036]
【Example】
Next, the present invention will be described more specifically with reference to examples and comparative examples. In addition, unless otherwise indicated, the part and% in each example show a weight part and weight%. Moreover, the symbol in each example shows the following compounds.
PDIB-1: Diisopropylbenzene oligomer produced in Reference Example 1
PDIB-2: Diisopropylbenzene oligomer produced in Reference Example 2
BC: 2,3-dimethyl-2,3-diphenylbutane (Nofmer BC, manufactured by NOF Corporation)
TAIC: triallyl isocyanurate
MPBM: N, N'-m-phenylenebismaleimide
TMPTA: 1,1,1-trimethylolpropane triacrylate
PBT: Polybutylene terephthalate (Duranex 700FP, manufactured by Polyplastics Co., Ltd.)
PET: Polyethylene terephthalate (Kurapet KS096R, manufactured by Kuraray Co., Ltd.)
[0037]
Reference Example 1 (Synthesis of PDIB-1)
50 g of a mixture of diisopropylbenzene composed of 59.4% m-diisopropylbenzene and 40.6% p-diisopropylbenzene in a 200 ml four-necked flask equipped with a stirrer, thermometer, dropping funnel and low boiling point distillation apparatus Put. The space portion of the flask was replaced with nitrogen gas while stirring.
Thereafter, 90 g of di-t-butyl peroxide was added dropwise over 7 hours while maintaining the temperature of the contents at 130 to 170 ° C. with stirring.
On the other hand, during the dropping operation, a low boiling point component such as t-butanol which is a decomposition product of di-t-butyl peroxide was distilled off.
After completion of the distillation operation, the reaction mixture was cooled to obtain 42 g of a solid (PDIB-1).
[0038]
Of this compound1As a result of measuring the H-NMR spectrum, signals of aromatic protons, methyl protons and methine protons derived from diisopropylbenzene units were observed. Furthermore, the polystyrene-equivalent number average molecular weight measured by gel permeation chromatography (hereinafter abbreviated as GPC) is 920, and the resulting compound has an average n of 5.7 in the general formula (1). It was confirmed that this was a diisopropylbenzene oligomer.
[0039]
Reference Example 2 (Synthesis of PDIB-2)
Synthesis was performed according to Reference Example 1 except that the amount of di-t-butyl peroxide added was changed to 120 g. As a result, 43 g of a solid (PDIB-2) was obtained. Of this compound1As a result of measuring the H-NMR spectrum, signals of aromatic protons, methyl protons and methine protons derived from diisopropylbenzene units were observed. Furthermore, the number average molecular weight in terms of polystyrene measured by GPC was 2210, and the obtained compound was confirmed to be a diisopropylbenzene oligomer having an average n of 13.8 in the general formula (1). .
[0040]
Example 1
PBT (100 parts), BC (3 parts), and TAIC (5 parts) were melt-kneaded for 10 minutes using a Banbury mixer at a temperature of 250 ° C. and a rotation speed of 100 rpm. The torque value after 10 minutes of melt-kneading was measured as the final torque value. The final torque value represents the melt viscosity of the resin, and the higher the value, the higher the melt viscosity.
About 0.2 g of a sample was collected from the obtained kneaded material, and immersed in 10 ml of a 1: 1 phenol / tetrachloroethane mixed solvent in a volume ratio at a reflux temperature for 30 minutes. The dry weight of the sample that did not dissolve in the mixed solvent was measured, and the following formula (1)
[0041]
[Expression 1]
Figure 0004461515
[0042]
Was used to determine the gel fraction. The gel fraction represents the degree of crosslinking, and the higher the value, the higher the degree of crosslinking.
The results regarding the radical generator, the polyfunctional monomer, the maximum torque value, and the gel fraction are shown in Table 1.
[0043]
[Table 1]
Figure 0004461515
[0044]
(Note) The addition amount indicates parts by weight with respect to 100 parts by weight of PBT.
[0045]
Example 2
In Example 1, it implemented according to Example 1 except having used 10 parts of TAIC instead of 5 parts of TAIC. The results are shown in Table 1.
[0046]
Example 3
The same procedure as in Example 2 was performed except that PDB-1 was used instead of BC in Example 2. The results are shown in Table 1.
[0047]
Example 4
In Example 2, it implemented according to Example 2 except having used PIB-2 instead of BC. The results are shown in Table 1.
[0048]
Examples 5 and 6
The same procedure as in Example 1 was performed except that the addition amount of BC and the addition amount of TAIC were changed as shown in Table 1. The results are shown in Table 1.
[0049]
Examples 7 and 8
In Example 1, it carried out according to Example 1 except having used the polyfunctional monomer of Table 1 instead of TAIC. The results are shown in Table 1.
[0050]
Comparative Example 1
The same procedure as in Example 1 was performed except that BC and TAIC were not added. The results are shown in Table 1.
[0051]
Comparative Example 2
The same procedure as in Example 1 was performed except that BC was not added in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0052]
Comparative Example 3
The same procedure as in Example 1 was performed except that TAIC was not added in Example 1. The results are shown in Table 1.
[0053]
Example 9
PET (100 parts), BC (3 parts), and TAIC (5 parts) were melt-kneaded for 10 minutes using a Banbury mixer at a temperature of 280 ° C. and a rotation speed of 100 rpm. The torque value after 10 minutes of melt-kneading was measured as the final torque value. Further, the gel fraction was determined according to the method of Example 1.
Table 2 shows the results regarding the radical generator, the polyfunctional monomer, the maximum torque value, and the gel fraction.
[0054]
[Table 2]
Figure 0004461515
[0055]
(Note) The addition amount indicates parts by weight with respect to 100 parts by weight of PET.
[0056]
Example 10
The same procedure as in Example 9 was performed except that the amount of TAIC added in Example 9 was changed to 10 parts. The results are shown in Table 2.
[0057]
Example 11
The same procedure as in Example 10 was performed except that PDB-1 was used instead of BC in Example 10. The results are shown in Table 2.
[0058]
Example 12
The same procedure as in Example 9 was performed except that the addition amounts of BC and TAIC were changed to 1 part and 3 parts, respectively. The results are shown in Table 2.
[0059]
Comparative Example 4
The same procedure as in Example 9 was performed except that BC and TAIC were not added. The results are shown in Table 2.
[0060]
Comparative Example 5
The same procedure as in Example 9 was performed except that BC was not added in Example 9. The results are shown in Table 2.
[0061]
Comparative Example 6
The same procedure as in Example 9 was performed except that TAIC was not added in Example 9. The results are shown in Table 2.
[0062]
From the comparison between Examples 1 to 8 and Comparative Example 1 in Table 1, the crosslinkable polyester resin of the present invention obtained by adding a specific radical generator and a polyfunctional monomer to polybutylene terephthalate and heat-treating it has a crosslinked structure. Alternatively, it was found that a branched structure was formed and the melt viscosity was increased.
On the other hand, as is clear from the results of Comparative Examples 2 and 3, the addition of only one of the radical generator and the polyfunctional monomer did not form a crosslinked structure or a branched structure, and no increase in melt viscosity was observed. .
Moreover, as is clear from the results shown in Table 2 (Examples 9 to 12 and Comparative Examples 4 to 6), the same results as in the case of polybutylene terephthalate were obtained for polyethylene terephthalate.
Further, from the results of Example 5 in Table 1 and Example 12 in Table 2, when the addition amount of the radical generator and the polyfunctional monomer is relatively small, the melt viscosity is increased, but the micro-crosslinking type with less gel formation. It was found that a polyester resin was obtained. On the other hand, from the results of Example 2 in Table 1, it was found that a highly cross-linked polyester resin having a high gel fraction can be obtained when the addition amount of the radical generator and the polyfunctional monomer is relatively increased.
[0063]
【The invention's effect】
As described above in detail, the polyester resin composition of the present invention has a crosslinked or branched structure because the polyester resin is compounded with a compound that efficiently generates radicals at high temperatures and a polyfunctional monomer. A cross-linked polyester resin having a high melt viscosity can be easily obtained.
The melt viscosity of the cross-linked polyester resin of the present invention can be easily adjusted by adding the radical generator and the polyfunctional monomer. Therefore, after adjusting to a desired melt viscosity, various molded articles can be obtained by injection molding, extrusion molding, blow molding or the like.
Furthermore, since the crosslinked polyester resin of the present invention has a crosslinked or branched structure, it is useful as a molding material having excellent heat resistance and mechanical properties.

Claims (1)

(A)ポリエステル系樹脂と、(B)下記一般式(1)に示す1,2−ジフェニルエタン誘導体または一般式(2)に示すジイソプロピルベンゼンオリゴマーから選ばれる1種以上のラジカル発生剤をポリエステル系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部と、(C)分子中に少なくとも2個以上の炭素間二重結合を有する多官能モノマーをポリエステル系樹脂100重量部に対して0.1〜15重量部とからなるポリエステル系樹脂組成物を220〜320℃の温度で加熱しながら溶融混練して架橋させることを特徴とする架橋型ポリエステル系樹脂の製造方法。
Figure 0004461515
(式中、R1、R2、R3及びR4は水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数3〜10のシクロアルキル基、フェニル基または炭素数1〜5のアルキル置換フェニル基であり、X及びYは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基または炭素数1〜4のアルコキシ基を表す。)
Figure 0004461515
(式中、nは平均値として2〜50である。)
(A) and polyester resin, (B) a polyester of one or more radical-generating agents chosen from diisopropylbenzene oligomers shown in shown in the following general formula (1) 1,2-diphenylethane derivative or the general formula (2) 0.1 to 10 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the resin , and (C) a polyfunctional monomer having at least two carbon-carbon double bonds in the molecule is 0.1% with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. A method for producing a crosslinkable polyester resin, comprising melting and kneading a polyester resin composition comprising -15 parts by weight while being heated at a temperature of 220 to 320 ° C to crosslink.
Figure 0004461515
(Wherein R 1 , R 2 , R 3 and R 4 are a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 5 carbon atoms, a cycloalkyl group having 3 to 10 carbon atoms, a phenyl group or a carbon group having 1 to 5 carbon atoms. (It is an alkyl-substituted phenyl group, and X and Y represent a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group having 1 to 3 carbon atoms, or an alkoxy group having 1 to 4 carbon atoms.)
Figure 0004461515
(In the formula, n is 2 to 50 as an average value.)
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