JP4456478B2 - 分散媒体中のポリマーの水素化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、不飽和ポリマーの水素化方法に関するものであり、特に、ヒドラジンまたはその誘導体と酸化剤と必要に応じて用いられるカルボン酸とをベースにした酸化−還元系を用いて分散媒体中で不飽和モノマーを水素化する方法に関するものである。
ポリマーの化学構造がその物理化学的性質を決定付けるということはよく知られている。例えばエチレン性二重結合を含むポリマー(以下、不飽和ポリマーという)は可撓性、弾性があり、この特性によってこのポリマーには多くの用途がある。
しかし、エチレン性二重結合は酸化に対して敏感であるため、不飽和ポリマーは熱および/またはUVによる劣化、老化を受け、従って、このポリマーの用途が制限されている。不飽和ポリマーの不飽和度を下げると、酸化に対する感度も下がる。この不飽和度は一般に水素化することで下げることができる。
ポリマーの弾性と酸化に対する感度とをバランスさせる(妥協させる)必要のある用途がある。この場合には水素化を制御して行うことが重要である。
水素化方法とそれを実施する反応は周知であり、多くの文献に記載されている。例として下記の文献を挙げることができる。
下記文献ではニトリルとブタジエンとをベースとするNBRとよばれるエラストマーのような不飽和ポリマーの水素化にヒドラジンと酸化剤と周期律表の13族の元素を含む触媒とを含む系を使用している。
国際特許第WO 00/009576号公報
下記文献にはヒドラジンと酸化剤と鉄または銅の塩とを使用してラテックスを水素化する方法(NBRラテックスでの利用)が開示されている。
米国特許第5,302,696号明細書
下記文献には不飽和物をほとんど含まない凝集ゴムをヒドラジンと酸化剤の存在下で水素化されたNBRラテックスから製造する方法が開示されている。
国際特許第WO 91/06579号公報
下記文献には水溶液中で塩の形をした不飽和脂肪酸を酸化剤と金属塩の存在下でヒドラジンによって水素化する方法が開示されている。
米国特許第5,902,889号
下記文献には水素化した「乾燥」ゴムを酸化剤とヒドラジンと金属塩との存在下でラテックスの水素化によって製造する方法(NBRラテックスでの利用)が開示されている。
米国特許第5,442,009号明細書
下記文献にはラテックス(NBR)をヒドラジンと金属塩との存在下で酸化剤で処理して水素化ゴムを製造する方法が開示されている。
米国特許第5,424,356号
下記文献にも酸化剤とヒドラジンと金属塩との存在下での不飽和ラテックスの水素化が開示されている。ラテックスとしては(I)ブタジエン、(II)アクリロニトリル、イソプレンまたはブタジエンおよび/または(III)スチレンコポリマーが挙げられている。
国際特許第WO 92/17512号公報
下記文献にはラテックスの形をした不飽和ポリマーの二重結合をヒドラジンと酸化剤と金属塩との存在下で水素化することが開示されている。
米国特許第4,452,950号明細書
上記の全ての文献は金属塩の存在下で水素化する方法をベースにしているということは理解できよう。
本出願人は、金属塩を用いない安価な方法で水素化ができるということを見い出した。
本発明の第1の対象は、ヒドラジンと、酸化剤と、必要に応じて用いられるカルボン酸とから成る酸化−還元系を用いて不飽和ポリマーを水素化する方法にある。
本発明方法を用いる場合には不飽和ポリマーを水性媒体中に分散させる必要がある。従って、本発明は不飽和ポリマーの安定したラテックスに容易に適用できる。しかし、本発明方法はラテックスに限定されるものではなく、任意の不飽和ポリマーに適用でき、機械的攪拌で水中に分散したものでもよく、ポリマーが液体か、固体か、純粋か、溶液か否かには関係がない。
本発明方法は下記手順で実施できる:不飽和ポリマーを単純な機械的攪拌によって水中に分散し、ヒドラジンの全部または一部(必要な場合にはさらにカルボン酸)を添加し、反応媒体を所望温度まで加熱し、必要な場合にはさらにヒドラジンおよび酸化剤の残りを導入する。
不飽和ポリマーがラテックスの形をしている場合には、各添加剤をこのラテックスに直接添加する。不飽和ポリマーが液体または粉末の形をしている場合には、単純な機械的攪拌によって水中に分散させる。水素化すべきポリマーが固体の場合には先ず少量の有機溶剤に溶かし、次いで分散させる。不飽和ポリマーが水溶性である場合には水素化を水溶液中で直接実施する。
本発明で水素化できる不飽和ポリマーとしては下記を挙げることができる:
(1)官能基を有するか、有していないジエンのオリゴマー、例えば、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエンまたはクロロプレンのオリゴマー、およびこれらのオリゴマーが互いに結合したコポリマー、あるいは、これらのオリゴマーと一種以上のビニルモノマー、例えばスチレンまたはその置換誘導体、アクリロニトリル、アルキルアクリレートまたはメタクリレート、ビニルエーテル、ビニルエステル、ハロゲン化アルケン(VF2、VCM等)およびアリルエーテル等と結合したコポリマー。これらのオリゴマーは任意の周知の重合方法(ラジカル、アニオン、チーグラー−ナッタ、複分解等)で得ることができる。これらのオリゴマーは鎖末端または鎖に官能基を有することができる。例えば、ヒドロキシテレケリック、アミノテレケリックまたはカルボキシテレケリックなポリブタジエン、マレイン化ポリブタジエン、ブタジエンとアクリロニトリルとのカルボキシテレケリックなコポリマー、ブタジエンとスチレンとのコポリマー等が挙げられる。
(2)ジエンを含む、官能基を有するか、有していないラテックスの形をした水中に分散した固体の不飽和ポリマーおよび粉末の分散体、例えば、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエンまたはクロロプレンのオリゴマーおよびこれらのジエンが互いに結合したコポリマー、あるいは、これらのジエンと一種以上のビニルモノマー、例えばスチレンまたはその置換誘導体、アクリロニトリル、アルキルアクリレートまたはメタクリレート、ビニルエーテル、ビニルエステル、ハロゲン化アルケン(VF2、VCM等)およびアリルエーテル等と結合したコポリマー。
(3)ジエンを含む、水中に分散可能な有機溶剤に溶解した固体の不飽和ポリマー、例えば、ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチルブタジエンまたはクロロプレンのオリゴマーおよびこれらのジエンが互いに結合したコポリマー、あるいは、これらのジエンと一種以上のビニルモノマー、例えばスチレンまたはその置換誘導体、アクリロニトリル、アルキルアクリレートまたはメタクリレート、ビニルエーテル、ビニルエステル、ハロゲン化アルケン(VF2、VCM等)およびアリルエーテル等と結合したコポリマー。これらのポリマーは任意の周知の重合方法(ラジカル、アニオン、チーグラー−ナッタまたは複分解等)で得ることができる。これらの水中分散を可能にする溶剤は脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、環状または環状でないエーテル、アルコール等にすることができる。例としては、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、エチルエーテル、ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノール、イソプロパノール等が挙げられる。
(4)ジエンモノマーに由来しない不飽和物を含む固体または溶解したポリマー、例えば、製造後に生じた不飽和鎖の欠陥を有するポリマー。例としてはPVC、PMMA等が挙げられ、その合成方法(塊重合、懸濁重合、乳化重合)とは無関係である。
還元剤はヒドラジンまたはその誘導体、例えばヒドラジン水和物、ヒドラジンのモノおよびジヒドロハロゲン化物またはヒドラジンカルボキシレートである。
酸化剤は酸素または過酸化物R−OO−R’(ここで、RおよびR’は水素または直鎖、環式または分岐鎖の不飽和アルキル基、例えば過酸化水素、ブチルヒドロペルオキシドまたはジクミルペルオキシド)にすることができる。
触媒として用いるカルボン酸は脂肪族または芳香族カルボン酸、例えば蟻酸、酢酸、安息香酸、ステアリン酸またはこれらのアルカロイド塩である。
本発明方法では反応種のジイミドが反応系中(その場で、in situ)で生成される。このジイミドはC−C二重結合の選択的水素化剤で、1対のプロトンをシス付加し、窒素を放出する。
水素化は任意の反応器で行う。反応器には温度調節システム、効率的な攪拌器、供給ポンプ、発生する気体を除去する弁、凝縮器(必要な場合)を備える。効率的な攪拌器とは水相と有機相との間の反応種を正確に交換できるものをいう。攪拌器は生成物の粘度と水中分散挙動に応じて、馬蹄形攪拌器、インペラー、タービンミキサーまたは螺旋ロータあるいはこれらの組み合わせから選択できる。反応器に邪魔板を設けることもできる。
この反応器に、溶剤の存在または非存在下および水の存在(ラテックスまたは分散体の形のポリマーの場合に添加する)または非存在下で、水素化すべきポリマーを導入する。水素化に必要な還元剤の一部をカルボン酸と一緒に反応器に導入する。残りの還元剤は反応中に適当なポンプを用いて連続的に供給し、それと同時に、別のポンプを用いて全ての酸化剤を導入する。水素化反応は0〜100℃、好ましくは50〜100℃の温度、大気圧または制御された減圧下で行う。
反応の進行は反応中に放出される熱の量または生成される窒素の量のモニターで観察できる。
水素化に必要な還元剤の量は水素化すべき不飽和物の量に対して規定される。還元剤のの化学当量を越える量、好ましくは1〜2倍、さらに好ましくは1.2〜2倍となるように選択する。反応開始時に反応器に導入する還元剤の量は全量の0〜100%、好ましくは10〜70%である。残りの還元剤は0.1〜5時間、好ましくは0.5〜2時間かけて反応中に供給する。
触媒として用いるカルボン酸の量は還元剤のモル量に対して0〜20mol%、好ましくは0〜10%、さらに好ましくは5%以下となるように選択する。触媒の全量を反応器に入れる前または導入中に還元剤と混ぜることができる。ポリマー自体がカルボン酸またはカルボン酸塩官能基を有する場合、触媒としてのカルボン酸の量がゼロでも本発明の範囲を逸脱するものではない。
水素化に必要な酸化剤の量は還元剤の量に対して規定され、酸化剤の化学当量を越える量、好ましくはモル比で1〜2倍、さらに好ましくは1〜1.5倍が存在するようにする。このように化学当量を越える量にすることによって、反応終了時に全ての還元剤を確実に消費することができる。酸化剤を反応中に連続的に添加して反応温度を制御する。酸化剤の流量は選択された反応温度を一定に保つことができるような流量にしなければならない。従って、全体の反応時間は反応器の熱交換容量に依存する。
反応終了時に反応温度で0〜90分、好ましくは15〜60分かけて後硬化(post cuisson)する。
反応終了後、得られた水素化ポリマー状態および所望回収状態に応じて、反応混合物を単純に冷却する(水素化ポリマーを分散液の形で回収し、水素化ポリマーの非溶剤を添加して沈殿させる場合)するか、反応混合物を非溶剤を含む第2の反応器に導入しする(反応混合物を水素化ポリマーの粉末の形で回収したい場合)ことができる。後者の場合には、水素化ポリマーをその構造および非溶剤の種類に適した条件下で洗浄、濾過および乾燥してから回収する。
遷移金属と水素の存在下で行う従来の水素化方法と比較して、本発明方法には下記の利点がある:
(1)分散媒体中の水素化であり、有機溶剤の使用が減る。
(2)大気圧または減圧下での水素化であり、工業設備が単純になる。
(3)生成物の最終処理が沈殿、濾過、洗浄、脱水であり、工業設備の下流部分が複雑にならない。
(4)副生成物が水および窒素等で、無公害である。
(5)C−C二重結合の選択的水素化であり、複雑な構造のポリマーの水素化ができる。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明が下記実施例に限定されるものではない。
1.ヒドロキシル化ポリブタジエンの水素化
1.1 本発明の実施例
タービンミキサー型攪拌器または馬蹄形攪拌器とインプラーとを組み合わせた攪拌器と、邪魔板と、還流凝縮器と、還元剤と酸化剤の流量を制御するための2つのポンプとを備えたジャケット付きガラス反応器で、アトフィナ(Atofina)社から商品名Poly Bd R-45HTで市販のヒドロキシル化ポリブタジエン(HTPB)を水素化する。
反応器に100gの平均分子量が2900のHTPBと、50gの脱イオン水と、74gの64重量%のヒドラジン水和物と、9g当量の純粋な酢酸とを導入する。74gの64重量%のヒドラジン水和物および水中に50%の過酸化水素を含む水282gはンプの供給器へ導入する。
反応混合物を300回転/分で攪拌しながら、65℃に加熱する。次いで、ヒドラジン水和化物を74g/時の流量で、また、過酸化水素は47g/時の流量で、同時に供給する操作を開始する。設定温度を75℃とし、ジャケットの温度で調節する。
6時間後、過酸化水素の供給終了後、反応媒体を45分間で80℃に加熱する。次いで、媒体に500mlの脱イオン水を添加して設定温度を下げ、周囲温度に冷却する。
水素化されたHTPBか水中に分散した白色粉末として得られる。この水中分散体を濾過、脱水し、流動床で乾燥する。重水素化したクロロホルムの中でプロトンNMRで分析して水素化度99%が定量できる。また、NMR分析で水素化生成物中にアルコール官能基が維持されていることが確認される。
1.2 比較例
実施例と同じ反応を酢酸の非存在下かつ0.1gの硫酸銅の存在下で行った。橙−黄色の水素化HTPBが得られ、プロトンNMRで測定したこの水素化度は30%である。
1.3 比較例
実施例と同じ反応を酢酸の非存在下かつ硫酸銅の存在下で行った。得られた水素化HTPBのプロトンNMRで測定した水素化度は25%である。
2.ヒドロキシテレケリックなポリブタジエンをベースとするポリウレタンの水性分散体の水素化
アトフィナ社の下記特許に記載のヒドロキシテレケリックなポリブタジエンをベースとするポリウレタンの水性分散体を調製する。
フランス国特許第98/03793号
この方法で調製された分散体は固形分含有量が30%で、粒径が100nmで、22重量%のポリブタジエンを含んでいる。馬蹄形攪拌器とインペラーとを備えた実施例1と同じ反応器に、40.5gの64%ヒドラジン水和物と、上記の分散体250mlとを導入する。分散体に安定化剤としてカルボン酸基が含まれている場合には酢酸は導入しない。40.5gの64重量%のヒドラジン水加物と、50%過酸化水素を含む水155gをポンプの各供給器に導入する。
反応混合物を200回転/分で攪拌しながら、65℃に加熱する。次いで、ヒドラジン水加物を40g/時の流量で、過酸化水素を38.75g/時の流量で同時に供給する操作を開始する。温度設定点は75℃にし、ジャケット温度で調節する。
4時間後、過酸化水素の供給終後に、反応媒体を45分間で80℃に加熱する。次いで、設定点温度を下げて反応媒体を周囲温度に冷却する。
水素化されたヒドロキシテレケリックポリブタジエンをベースにしたポリウレタンの安定した分散体が得られる。固形分含有量は17.5%、粒径は100nmである。この分散体を乾燥させて作ったフィルムを赤外線分析と固体NMRとで分析した結果、生成物の水素化構造が99%以上であることを確認した。
3.スチレン/ブタジエン/メチルメタクリレートブロックコポリマーの水素化
38重量%のスチレンと、38重量%のブタジエンと、24重量%のメチルメタクリレートとを含むブロックターポリマーをアトフィナ社の下記特許に従って調製する。
アトフィナ社の欧州特許第524,054号 アトフィナ社の欧州特許第749,987号
タービン攪拌器を備えた実施例1と同じ反応器に17gの64%ヒドラジン水加物と2g当量の純粋な酢酸とを入れ、それに60gの上記ターポリマーと、300gのエチルベンゼンと、30gの脱イオン水とを導入する。ポンプの供給器には17gの64重量%のヒドラジン水加物と50%過酸化水素を含む水64gとを導入する。
反応混合物を250回転/分で攪拌しながら、65℃に加熱する。次いで、ヒドラジン水加物を17g/時の流量で、過酸化水素を16g/時の流量で同時に供給する操作を開始する。温度設定点は75℃にし、ジャケット温度で調節する。
4時間後、過酸化水素の供給が終了したら、反応媒体を45分間で80℃に加熱する。次いで、設定点温度を下げ、工業グレートのエタノール400mlを導入して反応媒体を周囲温度に冷却する。
水素化されたターポリマーは分散体中で白色固体を形成する。この分散体を濾過し、エタノール洗浄し、脱水し、減圧乾燥する。重水素化したクロロホルムの中でのプロトンNMR分析でポリブタジエンブロックの水素化度が99.6%であることが定量できる。さらにNMR分析でスチレンおよびメチルメタクリレートブロックが維持されていることが確認される。
4.スチレン−ブタジエン−スチレンブロックコポリマーの水素化
タービンミキサーを備えた実施例1と同じ反応器に、27gの64%ヒドラジン水加物と、3g当量の純粋な酢酸とを入れ、それに60gのFinaprene 602と、300gのエチルベンゼンと、30gの脱イオン水とを導入する。ポンプの供給器には26gの64重量%ヒドラジン水加物と、50%過酸化水素を含む水101gとを導入する。
反応混合物を250回転/分で攪拌しながら、65℃に加熱する。次いで、ヒドラジン水加物を26g/時の流量で、過酸化水素を25g/時の流量で同時に供給する開始する。温度設定点は75℃とし、ジャケット温度で調節する。
4時間後、過酸化水素の供給終了後に、反応媒体を45分間で80℃に加熱する。次いで、設定点温度を下げることによって反応媒体を周囲温度に冷却する。
水素化されたFinaprene 602を1リットルの工業グレートのエタノールに流し入れ、フィラメントの形で沈殿させる。このフィラメントを脱水し、減圧乾燥する。
重水素化したクロロホルム中でのプロトンNMR分析でポリブタジエンブロックの水素化度が95%じあることが定量できる。また、NMR分析でスチレンブロックが維持されていることが確認される。

Claims (14)

  1. 還元剤と、酸化剤と、カルボン酸とを用いてエチレン性二重結合を含む不飽和ポリマーを水素化する方法であって、上記カルボン酸が蟻酸、酢酸、安息香酸、ステアリン酸またはこれらのアルカロイド塩から成る群の中から選択されることを特徴とする方法
  2. 水素化を安定した水性分散液中または不安定な水性分散液の中で行う請求項1に記載の方法。
  3. 上記の安定した水性分散液がラテックスであり、上記の不安定な水性分散液が機械的分散液である請求項2に記載の方法。
  4. 還元剤/水素化すべき不飽和物のモル比が1〜2で、酸化剤/還元剤のモル比が1〜2で、酸の量が還元剤に対して0〜20mol%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 反応を0〜100℃の温度で行う請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 還元剤がヒドラジンまたはその誘導体である請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 還元剤をヒドラジン水和物、ヒドラジンのモノおよびジヒドロハロゲン化物、ヒドラジンカルボキシレートから成る群の中から選択する請求項6に記載の方法。
  8. 還元剤がヒドラジンである請求項6に記載の方法。
  9. 酸化剤が酸素または過酸化物R−OO−R'(ここで、RおよびR'は水素または直鎖、環状または分岐鎖の不飽和アルキル基)である請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 酸化剤が過酸化水素、ブチルヒドロペルオキシドおよびジクミルペルオキシドから成る群の中から選択される請求項9に記載の方法。
  11. 酸化剤が過酸化水素である請求項10に記載の方法。
  12. カルボン酸が酢酸である請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 還元剤/水素化すべき不飽和物のモル比が1.5〜2で、酸化剤/還元剤のモル比が1〜1.5である請求項に記載の方法。
  14. 反応を50〜100℃の温度で行う請求項1〜15のいずれか一項に記載の方法。
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