JP4453523B2 - 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド及び記録再生薄膜磁気ヘッド - Google Patents
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Description
これに伴い、磁気記録再生システムにおいて、これに搭載される磁気ヘッドとしては、誘導型再生ヘッドに比して高感度な磁気抵抗効果型(MR)再生磁気ヘッドが主流となる方向にある。
そこでこの問題を解決するMR磁気ヘッドとして、フラックスガイド型MR磁気ヘッドが用いられることになる(特許文献1)。
このフラックスガイド型MR磁気ヘッドは、相対向する磁気シールド間に、その磁気テープ走行面に臨んでフラックスガイドの前方端が配置され、このフラックスガイドの後端位置に、感磁部を構成するMR素子が磁気的に結合して配置されて成る。
この構成によればMR素子は、磁気シールドの磁気テープ走行面に臨むことなく、これより所要のデプスをもって磁気シールド間に入り込んだ位置に配置され、MR素子は、直接外部に露呈することがなく、磁気記録媒体に直接接触することが回避されることから、上述したESD破壊、磨耗、酸化等による特性変化、信頼性の低下、寿命の低下、摺動ノイズの改善をはかることができる。
特開2002−133615号公報
しかし、記録密度の向上を図って、記録トラックピッチ、間隔が狭められると、感磁部として感度の高いGMR素子が用いられる磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドにおいては、特に隣接記録トラックからの漏洩磁束によるノイズによるS/Nへの影響が問題となる。
本発明は、この問題の解消ないしは低減を図った磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド及びこの磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドを有する記録再生薄膜磁気ヘッドを提供する。
すなわち、本発明においては、磁気シールドの、磁気ヘッド素子の感磁部を構成する磁気抵抗効果素子の配置部すなわち磁気抵抗効果素子との対向部に凹部を限定的に形成して、此処における第1および第2磁気シールド間の間隔を大にし、他部を狭小としたことから、隣接する磁気トラックに近接ないしは対向する磁気シールドの前方面から取り込まれる漏洩磁束は、狭小間隔部分に主として取り込まれることから、この狭小間隔部において、横切り、目的とする記録トラックに正対するフラックスガイドにまわり込んだり、感磁部を構成する磁気抵抗効果素子に回り込んでこれらに漏洩磁束が入り込むことが回避される。
このように、本発明構成によれば、隣接する記録トラックからなどの目的とする信号磁束以外の漏洩磁束の磁気抵抗効果素子に入り込みによるノイズが効果的に回避され、S/Nの改善が図られるものである。
図1は、例えばリニアスキャン型の磁気記録再生システム対応の記録再生磁気ヘッド100の一実施形態例の概略縦断面図で、図2は、そのB−B線の断面図を示す。
再生磁気ヘッドを構成するMR薄膜磁気ヘッド1は、前方面が磁気記録媒体と相対的走行がなされる磁気媒体走行面3とされた相対向する第1の磁気シールド4及び第2の磁気シールド5を有し、これら第1および第2の磁気シールド4及び5間に、磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子(MR磁気ヘッド素子)6が配置されて成る。
これら第1の磁気シールド4及び第2の磁気シールド5によって、目的とする信号磁界以外の外乱磁界ができるだけ遮断するようになされる。
フラックスガイド8は、その前方端が、磁気媒体走行面3に臨んで配置され、第1及び第2の磁気シールド4及び5間において、フラックスガイド8の後方端に、MR素子7が磁気的に結合されて配置される。
GMRによるMR素子7とフラックスガイド8との磁気的結合は、フラックスガイドの後端にMR素子7の前方端の一部が、例えば第4の非磁性非導電性膜22dを介してオーバーラップさせてなされる。
MR素子7を構成するGMR素子は、例えば反強磁性層、固定層、非磁性層、自由層の積層構造を有して成り、そのトラック幅方向の両側には、自由層に所定のバイアス磁界を印加するバイアス層となりかつ電極となるGMRの電極兼安定化膜11が配置される。
また、例えば第2の磁気シールド5においても凹部9Sを設け、この凹部9S内に非磁性非導電絶縁層16が形成されて、第2の磁気シールド5とMR素子7とが近接することによる電気的短絡を阻止するようになすことができる。
上述したMR薄膜磁気ヘッド1の構成を更に詳述する。
上述したMR薄膜磁気ヘッド1は、基板21上に形成される。
基板21は、例えば表面に酸化膜すなわち絶縁膜(図示せず)がコーティングされた非磁性基板例えばアルチック(AlTiC)より成る。
基板21上に、第1の磁気シールド4がMR磁気ヘッド素子6の形成部下に形成される。この第1の磁気シールド4は、例えば厚さ3μmのNi−Fe合金、Fe−Si−Al系合金等の軟磁性薄膜より成る
また、この凹部9は、その内周壁面が例えば45°の傾斜角を有する傾斜壁面とされ、開口側に向かって広がる形状とされる。
また、この上に、例えばAl2O3による非磁性非導電性膜22が形成され、この上に、例えばNi−Fe合金、Fe−Si−Al系合金等の軟磁性薄膜より成る第2の磁気シールド5が形成される。
このフラックスガイド8は、第1および第2の磁気シールド4及び5間のほぼ中央に配置される。
また、フラックスガイド8は、その磁化容易軸が、磁気媒体走行面3に沿う方向になるように、磁気異方性の制御がなされることが望ましい。この磁気異方性の制御は、フラックスガイド8を形成する上述した軟磁性膜の成膜にあたり、磁界印加のもとで行う。あるいは、その成膜後に、固定磁場中アニール処理を施すことによって上述した磁気異方性制御行うことができる。
このように、フラックスガイド8に、磁気異方性の制御を行うことによって、信号再生のダイナミックレンジを大きくすることができる。
このGMRによるMR素子7は、フラックスガイド8と例えばオーバーラップ側にフリー層が位置するように、すなわち図1及び図2の構成においては、反強磁性層が上層側に配置されたいわゆるトップ型GMR構成とする。
これら対の電極兼安定化膜11は、例えば、CoCrPt/TiW/Ta等よりなる積層膜より構成し、その一端部がMR素子7両側縁部に磁気的及び電気的に接続され、MR素子7の通電電極を兼ねた電極兼安定化膜11として構成とすることができる。
これら対の電極兼安定化膜11の後方端部上にそれぞれ外部端子(図示せず)が配置される。
また、このMR素子と、フラックスガイドとに対するバイアス磁界は、同方向となるように構成されることが望ましい。これにより、フラックスガイド8は、MR素子7におけるフリー層と同じ方向にバイアス磁界が印加されることとなり、外部からの信号磁界を最も効率よくMR素子22に誘導することができるようになる。
このようにして、MR型薄膜磁気ヘッドによる再生磁気ヘッド1が構成される。この再生磁気へッドにおいて、その磁気媒体走行面3に臨んで形成されるフラックスガイド8の第1の磁気シールド4とフラックスガイド8との間のギャップは、後述する非磁性非導電性膜22aの厚さによって規定され、フラックスガイド8と第2の磁気シールド5との間のギャップは、同様に後述する非磁性非導電層22b及び22cの厚さによって規定される。
この場合、例えば第2の磁気シールド5を、記録薄膜磁気ヘッド2の、閉磁路を形成する第1の磁気コア半体12とし、この上に、例えばAl2O3等の第4の非磁性非導電性膜22dが形成され、この上に、第1の磁気コア半体12との共働で上述の閉磁路を形成する第2の磁気コア半体14が形成される。この第2の磁気コア半体14は、例えばNi−Fe系合金、ZrNbTa等のアモルファス、あるいは、Fe−Si−Al系合金等の軟磁性材料によって形成される。
この第2の磁気コア半体14の後方端は、第4の非磁性非導電層22dに形成した透孔22dWを通じて第2の磁気シールド5に連接して磁気的に結合して両磁気コア半体12及び14の前方端間に、第4の非磁性非導電膜22dによる記録磁気ギャップgを形成し、後端において、相互に磁気的に結合して、両磁気コア半体12及び14によって、記録磁気ギャップgが磁路中に形成された閉磁路を形成する。
そして、例えば磁気コア半体14の後方端を巡って、単層もしくは複数層構成による薄膜コイル15が配置される。これらコイル相互間は、例えばフォトレジストパターンを熱処理した絶縁層23によって絶縁される。
このように電磁誘導型記録磁気ヘッド2が構成されて、再生磁気ヘッド1と記録磁気ヘッド2とが形成された記録再生磁気ヘッド100が構成される。
図3及び図4において、図1及び図2と対応する部分には、同一符号を付して重複説明を省略する。
先ず、図5の図Aに概略平面図を示し、図Bに図AのB−B線上の概略断面図を示すように、表面に酸化膜(図示せず)すなわち絶縁層がコーティングされた非磁性基板よりなる第1の基板21が用意され、この基板21上に、フォトリソグラフィによって、最終的に形成される第1の磁気シールド4に対するアース電極のパターンに対応する開口24Wが形成されたフォトレジスト層24を形成する。
この開口24Wは、磁気ヘッドのいわゆるデプス方向(X方向とする)に沿って延長する帯状パターンに形成し得る。
その後、フォトレジスト層24を除去することによって、これと共に、このフォトレジスト層24上の導電材層25Lを除去し、図7の図Aに概略平面図を示し、図Bに図AのB−B線上の概略断面図を示すように、開口24W内に残された導電材層25Lによってアース電極25を形成する。
図9の図Aに概略平面図を示し、図Bに図AのB−B線上の概略断面図を示すように、図8で示したフォトレジスト層26の開口26Wを通じて露呈するアース電極25上にフォトレジスト層26をメッキレジストとして、例えば3μmの厚さに導電材をメッキし、アース電極25の前方端及び後方端の開口26W内にアース電極接続部27a及び27bを形成する。
この凹部9は、そのフォトリソグラフィにおけるフォトレジストを所定の条件にて熱処理することによって凹部9を形成するための開口の内周壁面を開口端に向かって広がる傾斜面を形成することができ、このフォトレジストをマスクとしてイオンエッチングを行うことによって、凹部9の内周壁面においてもこの傾斜面を踏襲する傾斜面例えば45°程度の傾斜角度を有する内周壁面を有する凹部9として形成することができる。
次に、第1の磁気シールド4を覆って一旦全面的に例えばAl2O3による非磁性非導電性膜29をスパッタリング法等によって、例えば2.5μm程度の膜厚で成膜する。その後、この非磁性非導電性膜29を、例えばダイヤモンド砥粒によるラッピング及びケミカルポリッシングによって、第1磁気シールド層4の上面が露出するまで研磨する。このようにして、凹部9内を非磁性非導電性膜29によって充填するとともに、第1の磁気シールド4の表面を含んで全体の平坦化を行う。
この軟磁性膜8Lの成膜は、フラックスガイド8の磁化容易軸が、前述した磁気媒体走行面3に沿うように、すなわち平行となるように磁気異方性の制御がなされる。この軟磁性膜8Lの磁気異方性の制御は、例えば、この軟磁性膜8Lの成膜を磁界中スパッタにより成膜するとか、あるいは、軟磁性膜8Lを成膜した後に、固定磁場中アニール処理を施すことによって行うことができる。
更に、この開口32Wを通じて先に形成したフラックスガイドを構成する軟磁性膜8Lを、例えばイオンエッチングによって除去し、開口32W下に開口8LWを穿設する。
そして、このフラックスガイドの安定化膜10の形成部下においては、フラックスガイドを形成するフラックスガイドを構成する軟磁性膜8Lが除去されているものであり、かつこの軟磁性膜8Lの除去部の内周面に、安定化膜10の周面が接して磁気的に結合された状態で形成されると共に、接続孔31を通じて第1の磁気シールド4に接して電気的に結合されている。
図28に概略平面図を示し、図29の図A及び図Bに、図28のA−A線上及びB−B線上の概略断面図を示すように、このフォトレジスト層33をマスクとして、軟磁性膜8Lをイオンエッチングし、その後フォトレジスト層33を除去する。このようすることにより、残された軟磁性膜8Lによってフラックスガイド8が形成される。
そして、このフォトレジスト層34をマスクとしてその開口34W内のGMR積層膜22をエッチング除去する。
このとき、フォトレジスト層34の開口34Wが設けられた位置では、GMR構成積層膜7Lが除去さていることから、開口34Wを通じてGMR積層膜7Lが、後述する第2のギャップ膜となる第2の非磁性非導電膜22b上に形成され、開口34Wの内周面において電極兼安定化膜11に接触して、すなわち電気的及び磁気的に結合して成膜されることになる。
このようにして、開口34W内に形成された強磁性ハード膜11Lのみを残してGMRの電極兼安定化膜11を形成する。
そして、このフォトレジスト層35をマスクとしてイオンエッチングによって、フォトレジスト層35の形成部以外のGMR積層膜7Lを除去し、フォトレジスト層35下のGMR積層膜7Lを残してGMR素子、すなわちMR素子7を形成する。
このようにして形成されたMR素子7すなわちGMR素子の下には凹部9が存在するようになされる。
そして、このGMR素子7の両側にはこれに接してGMRの電極兼安定化膜11が配置形成された構成となる。
図39に概略平面図を示し、図40に図39のα−α線上の概略断面図を示し、図41の図A及び図Bに図39の図AのA−A線上及びB−B線上の概略断面図を示すように、フォトリソグラフィ技術によってMR素子7を後の工程で形成される電極に接続するための接続孔の形成位置に対の開口36W1を、同様にフラックスガイド8の例えば一方の安定化膜10を後の工程で形成される電極に接続するための接続孔の形成位置に開口36W2を、更に、アース電極25の後端部上において開口36W3が形成されたフォトレジスト層36を全面的に形成する。
そして、この非磁性絶縁層16には、フォトレジスト層の形成において、開口を形成し、これによって最終的にフラックスガイド8の安定化膜10と第2の磁気シールド5とを電気的に接続するための接続孔16Hを形成する。
そして、この第2の磁気シールド5と同時に同一材料同一工程で、MR素子電極38の後端に電極接続部38bと、接続孔37H3を通じてアース電極接続部27b上から第3の非磁性非導電膜22上に延在してアース電極接続延長部27bEとを形成する。
図50に示すように、開口41W内を含んで全面的に導電材層をスパッタリング法等によって形成し、フォトレジスト層41を除去して、このフォトレジスト層41上に形成された導電材をリフトオフすることによって、この開口41W内に形成された導電材層によって、第2の磁気シールド5を、アース電極接続延長部27bEに接続する第2の磁気シールドアース電極42を形成する。
このようにして、本発明による磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド1すなわち再生磁気ヘッドが構成される。そして、この磁気ヘッド1の第1及び第2の磁気シールド間の磁気媒体走行面3に臨んで図1で示したように、第1〜第3の非磁性非導電層22a〜22bによる各磁気ギャップが形成される。
このため、図51に概略平面図を示すように、前方端において記録磁気ギャップを規定する第4の非磁性非導電層22dを例えばAl2O3のスパッタリングにより全面的に形成する。
この第4の非磁性非導電層22dには、フォトリソグラフィ技術と例えばイオンエッチングによって図1で説明した第2の磁気シールド5を記録磁気ヘッドの一方、すなわち第1の磁気コア半体12とし、これに第2の磁気コア半体14を磁気的に結合する透孔22dWと、MR素子電極38の電極接続部38b上と第2の磁気シールドアース電極42の後端部42E上とにそれぞれ対の接続透孔22dWbと接続透孔22dEとが形成される。
図53に概略平面図を示すように、第1の薄膜コイル15A上に、これを覆うパターンに、中間絶縁層43を、例えばフォトリソグラフィ技術によって形成したフォトレジスト層を熱処理することによって形成する。この中間絶縁層43には、その形成と同時に透孔22dW上に透孔43Wを形成し、その外側に、第1の薄膜コイル15Aの内端を臨ませるコイル接続孔43WCを形成する。
この上層絶縁層44は、少なくともその前方端において傾斜面44Sを形成するようにフォトレジスト層の熱処理を調整することに、傾斜面44Sの傾斜角を例えば45度に選定することができる。
この第2の磁気コア半体14は、その前方端が、図1で示すように、第4の非磁性非導電層22dを介して第1の磁気コア半体12、すなわち第2の磁気シールド5の前方端と記録磁気ギャップgを形成するように対向させて形成する。また、この第2のコア半体14は、各透孔44W、43W、22dWを通じて第1のコア半体22dWに磁気的に結合する。
このようして、この結合部の周囲に第1及び第2の薄膜コイル15A及び15Bによって電磁誘導の薄膜コイル15が形成され、第1及び第2のコア半体12及び14により、磁気ギャップgが挿入された閉磁路が構成されたインダクティブ型の記録磁気ヘッド2が構成される。
すなわち、記録磁気ヘッド2の端子15BT及び15AT間に記録信号に基く通電を行うことよって磁気媒体走行面3に臨む磁気ギャップgから記録磁界を発生して、磁気記録媒体、例えば磁気テープへの記録がなされる。
また、再生磁気ヘッドとしてのMR薄膜磁気ヘッド1は、磁気記録媒例えば磁気テープ上の目的とする記録トラック上の記録による信号磁界が、磁気媒体走行面3に臨むフラックスガイド8に導入され、MR素子7に誘導されて抵抗変化として検出される。この抵抗変化は、MR端子45MRに接続される外部回路に入力され、抵抗変化を、例えば電圧変化として検出し、記録信号の再生がなされる。
また、上述の構成において、例えば上層の第1の磁気シールド5は、アース電極42を通じてアース端子45Eに接続されたアース電極42によってアースされる。そして、同時に、フラックスガイド8→接続孔31−第1続端子部27a−アース電極25−後方のアース接続端子27bを通じてアース端子45Eに接続されてアースされる。
すなわち、磁気媒体走行面3に臨むフラックスガイド8、第1及び第2の磁気シールド4及び5は、それぞれアース端子45Eに接続されることから、磁気媒体走行面3との接触によって発生する静電気は、アースされ、フラックスガイド8の静電破壊が回避される。また、MR素子7とフラックスガイド8とは、磁気的に結合されているものの、両者間に第2の非磁性非導電膜22bが介在することから、静電電荷による電流によってMR素子7の破壊も回避される。
例えば図58に示すように、磁気テープ70の幅方向に複数の記録トラックが並置されて、テープ70の長手方向にそって形成されるリニアテープストリーマシステムに搭載する記録再生磁気ヘッド装置200に適用することができる。
この場合、記録再生磁気ヘッド装置200は、第1及び第2の2本の磁気ヘッドスタック71及び72が接合された構成とすることができる。
これら磁気ヘッドスタック71及び72には、それぞれ上述した記録磁気ヘッド2とMR磁気ヘッド1の積層による薄膜型の磁気ヘッドが、磁気テープ70の幅方向に縦列された構成を有する。
この構成によって、例えば、磁気テープ70の往路の移行に関して、一方の磁気ヘッドスタック71の記録ヘッドによって記録を行い、この記録を他方の磁気ヘッドスタック72の再生磁気ヘッドによって再生して記録のモニタを行う。また、磁気テープ70の復路については、他方の磁気ヘッドスタック72の記録ヘッドによって記録を行い、この記録を他方のスタック71の再生磁気ヘッドによって再生して記録のモニタを行う構成とすることができる。
このウエハ101から、図60に示すように、多数個を1組にして短冊状に切り出してヘッド基板102を得る。この短冊状に切り出されたヘッド基板102を、図61に示すように、非磁性の対の第1及び第2の基板103A及び103Bによって挟みこんで接合合体する。
そして、この接合体に対して、これらヘッド基板102と、第1及び第2の基板103A及び第2の基板103Bの並置方向に延長する複数の突条104が断面櫛歯状に並列形成された非磁性の保持基板105を接合する。
図63に示すように、各突条104の配置部毎に、第1及び第2の基板と磁気ヘッド基板1の接合対を突条4に沿って、突条104による案内チップを切り出して、それぞれヘッド基板102の一部から成り、複数の記録再生磁気ヘッド100が配列された磁気ヘッド配列部115と、その両端に第1及び第2のの基板103A及びBの一部が配置された複数のヘッドスタック70を形成する。
図64に示すように、このヘッドスタック70の前方面を研磨して磁気媒体走行面3を形成する。
その後図65に示すように、対のヘッドスタック70を第1及び第2のヘッドスタックとして接合して図58に示す記録再生磁気ヘッド装置200を構成する。
したがって、本発明構成によれば、隣接する記録トラックからの漏洩磁束の導入によるノイズの問題を解消することができ、S/Nの改善を図ることができるものである。
また、上述したように、隣接する記録トラックからの漏洩磁界の感磁部のMR素子への導入が効果的に回避されたことにより、磁気トラック間の間隔を狭めることが可能になることから、トラックピッチの縮小、したがって、高記録密度の向上を図ることができるものである。
そして、凹部9の深さを調整することにより再生波形のベースラインシフトの調整も可能となる。
Claims (4)
- 前方面に磁気記録媒体との相対的走行面が形成された相対向する第1及び第2の磁気シールド間に、磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子が配置されて成り、
該磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子は、感磁部を構成する磁気抵抗効果素子と、フラックスガイドとを有し、
該フラックスガイドは、その前方端が、上記磁気記録媒体との相対的走行面に臨んで配置され、上記第1及び第2の磁気シールド間において、上記フラックスガイドの後方端に上記感磁部を構成する磁気抵抗効果素子が磁気的に結合されて成り、
該磁気抵抗効果素子の配置部の上記第1及び第2の磁気シールドの互いの対向面の少なくとも一方に、限定的に凹部が形成され、
該凹部によって上記磁気抵抗効果素子の配置部における上記第1及び第2の磁気シールド間の磁気的間隔が大とされ、
上記感磁部を構成する上記磁気抵抗効果素子が、スピンバルブ型磁気抵抗効果素子よりなり、該スピンバルブ型磁気抵抗効果素子の安定化膜の少なくとも大半の配置部が、上記凹部が存在しない上記第1及び第2の磁気シールド間隔の狭小領域に位置する構成とされた
磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド。 - 上記第1及び第2の磁気シールド間に、複数の上記磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子が並置配列された多チャンネル型構成を有し、上記凹部が上記各磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子の感磁部を構成する磁気抵抗効果素子のそれぞれに対応して限定的に設けられた
請求項1に記載の磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッド。 - 磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドによる再生磁気ヘッドと、電磁誘導型薄膜磁気記録ヘッドによる記録磁気ヘッドとが積層されて成り、
上記磁気抵抗効果型薄膜磁気ヘッドは、前方面に磁気記録媒体との相対的走行面が形成された相対向する第1及び第2の磁気シールド間に、磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子が配置されて成り、
該磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子は、感磁部を構成する磁気抵抗効果素子と、フラックスガイドとを有し、
該フラックスガイドは、その前方端が、上記磁気記録媒体との相対的走行面に臨んで配置され、上記第1及び第2の磁気シールド間において、上記フラックスガイドの後方端に上記感磁部を構成する磁気抵抗効果素子が磁気的に結合されて成り、
該磁気抵抗効果素子の配置部の上記第1及び第2の磁気シールドの互いの対向面の少なくとも一方に、限定的に凹部が形成され、
該凹部によって上記磁気抵抗効果素子の配置部における上記第1及び第2の磁気シールド間の磁気的間隔が大とされ、
上記感磁部を構成する上記磁気抵抗効果素子が、スピンバルブ型磁気抵抗効果素子よりなり、該スピンバルブ型磁気抵抗効果素子の電極兼安定化膜の少なくとも大半の配置部が、上記凹部が存在しない上記第1及び第2の磁気シールド間隔の狭小領域に位置する構成とされた
記録再生薄膜磁気ヘッド。 - 上記第1及び第2の磁気シールド間に、複数の上記磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子が並置配列された多チャンネル型構成を有し、上記凹部が上記各磁気抵抗効果型磁気ヘッド素子の感磁部を構成する磁気抵抗効果素子のそれぞれに対応して限定的に設けられた
請求項3に記載の記録再生薄膜磁気ヘッド。
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