JP4452416B2 - 下水用縦管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、らせん案内板からなるらせん案内路を内部に設けた下水用縦管の構成に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マンホール内に下水を流入させる際に、マンホール内に流入した下水の流水による水圧を減衰させるため、例えば、実願平8−41915号に記載されているように、マンホール内に垂直下水管路を形成する縦管(ドロップシャフト)を配置する構成が採用されている。この縦管には、直管状の管本体の内部にらせん案内路が形成されている。このらせん案内路は、縦管本体の内面にらせん案内板を設けることによって形成されている。即ち、縦管において、縦管の上端部から流入してきた下水をらせん案内板の上面に沿って流下させることによって、下水の流速を減衰させるようになっている。従って、縦管のらせん案内板は、10年以上の長期間に亘る使用により、磨耗して肉厚が薄くなる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の縦管におけるらせん案内板は、それを形成している樹脂色のみであったことから、らせん案内板が磨耗したとき、その肉厚を点検するために、下水の流れを止水すると共に、縦管内に人が入って点検しなければならなかった。しかし、流水量が多くなる等の事情により、止水することができない場合があったり、また、らせん案内板に対する点検位置も多岐に渡るから、点検作業を迅速に行なうことは困難であった。
【0004】
そこで、本発明は、長期間の使用によって生じるらせん案内板の磨耗状態の点検作業を、容易かつ迅速に行なうことができる下水用縦管を提供することを目的とした。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を解決するため、請求項1記載の本発明の下水用縦管は、縦管本体の内部にらせん案内路を形成するらせん案内板が、その基材の摩擦代の厚みに対応する位置に積層した着色層を有する下水用縦管であって、前記らせん案内板の基材が繊維強化プラスチックであって、着色層が不織布であることを特徴とする。
また、請求項2記載の本発明の下水用縦管は、縦管本体の内部にらせん案内路を形成するらせん案内板が、その基材の摩擦代の厚みに対応する位置に積層した着色層を有する下水用縦管であって、色調の異なる二層以上の着色層が離間した位置に形成されていることを特徴とする。
【0006】
上記した本発明のらせん案内板を有する縦管によれば、磨耗代の厚みの位置に着色層が積層されているから、らせん案内板の表面に現れる着色状態を判断することによって容易に磨耗度合いを確認することができる。
【0007】
この着色状態の判断は、縦管本体内に人が入って直接点検することも容易に行なうことができるが、縦管本体に点検用の窓を設けておくと、下水の流れを止水することなく、縦管の外側からでも容易かつ迅速に確認することができる。また、点検用の窓は、縦管本体に対して一又は二以上設けることができる。二以上の点検用の窓は、らせん案内板の磨耗状態について全般的に把握できるようにするためである。
【0008】
らせん案内板に着色層を形成するには、らせん案内板を形成する樹脂材中に着色料を混ぜる等の方法によってもよいが、予め着色した不織布等の着色材を積層した構成であってもよい。この着色材としては、らせん案内板としての強度を保持し得る限り、多様な材料によるものを使用することができる。
【0009】
着色層は、予め磨耗する厚みに対応して設定したらせん案内板の上面からの位置に積層することができる。磨耗した厚みを正確に把握できるようにするためである。この磨耗代の設定位置としては、らせん案内板の上面から3.0mm以上であることが好ましい。磨耗した厚みが3.0mm以上となると、らせん案内板について耐力不足をきたすことが確認されているからである。
【0010】
着色層については、二層以上設けることができる。例えば、より上層の着色層が黄色で、より下層の着色層が赤色とする場合である。黄色の着色層は、磨耗度合いが使用可能であるが注意状態であり、使用限度に近い状態であることを示すと共に、その後の使用限度に至るまでの期間を予想するのに役立つ。また、赤色の着色層は、使用限度であることを示すような場合である。この場合、黄色の着色層をらせん案内板の上面から1.5mm位置に、また、赤色の着色層を同上面から3.0mmに設けることができる。
【0011】
本発明の縦管には、そのらせん案内板の表層に軟質塩化ビニルを積層した構成とすることが好ましい。表層を軟質塩化ビニルを用いることにより、らせん案内板に加わる水圧をより減衰させることができる。
【0012】
らせん案内板の基材としては、従来と同様に、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinfoced Plastics)を使用することができる。らせん案内板としての必要な耐力強度を確保するためである。また、着色層と基材とはハンドレアップ形式により連続成形しており、前記した軟質塩化ビニルと基材又は着色層との間については、接着剤により固定しておくことができる。また、らせん案内板の表層については、特定色の塗料で塗装が施されていてもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の下水用縦管の実施の形態を、図に基づいて説明する。図1は、マンホール1の内部に設けた縦管3の配設状態を示した。縦管3に対して、その上端には上流管8が連結され、下端には下流管9が連結されている。従って、上流管8から縦管3に流入してきた下水は、縦管3内を通過して下流管9に至るようになっている。2はマンホール1の中間スラブであり、3aは縦管3の直管状の縦管本体である。
【0014】
縦管3の縦管本体3aの内部には、上方部に芯筒6の周囲に沿って設けられたらせん案内板5と、下方部にらせん案内板7とによってらせん案内路とが形成されている。従って、縦管3に流入してきた下水は、このらせん案内路に沿って上方から下方へ移動する。このような下水の移動過程において、下水の流速が低減され、また、らせん案内板5及び7の上面が次第に磨耗する。
【0015】
第一に、図2に示したらせん案内板5Aは、FRPからなる基材10と、その上層をなす赤色の着色層11及び軟質塩化ビニルからなる上面層12とによって形成されている。着色層11と上面層12とは接着剤13によって接着されている。らせん案内板5の上面5aは上面層12によって形成されているが、その下面5bは基材10の面上に塗布した塗層14が設けられている。
【0016】
らせん案内板5Aは、その上面5aに下水が絶えず衝突する状態となるから、先ず上面層12が磨耗して薄くなって、着色層11が上面5aの表層に現れる。従って、らせん案内板5Aに対する点検作業は、その上面5aに現れている着色を確認するだけでよい。また、上面層12は、軟質塩化ビニルのクッション特性から、らせん案内板5Aに作用する水圧を低減するように作用する。また、縦管本体3aに点検用の窓を設け、点検用の窓を介してらせん案内板5の表面の着色状態を確認することにより、点検することができる。
【0017】
第二に、図3に示したらせん案内板5Bは、らせん案内板5Aにおいて、着色層11と接着剤層13乃至上面層12との間に、さらにFRPの中間層15を設けたものである。
【0018】
らせん案内板5Bでは、中間層15の存在によりらせん案内板5Bが強化されると共に、上面層12が磨耗して消失した後も、らせん案内板5Bに必要な耐力を保持させることができる。
【0019】
第三に、図4に示したらせん案内板5Cは、赤色の着色層11と深緑色の着色層16とが離間して基材10の上層として積層されたものである。即ち、基材10と、その上層をなす着色層11、FRPの中間層15を介して積層されている着色層16及びFRPからなる上面層17とによって形成されている。また、表層として塗層14が設けられている。
【0020】
らせん案内板5Cでは、上面10aが磨耗すると、先ず、着色層16の深緑色の表面色がらせん案内板5の表面に現れる。この着色層16の着色は、らせん案内板5が、なおも使用にとって安全な耐力を保持していることを示すと共に、その耐力の限界に近いことを示す。これによって、耐力の限界に至るまでの期間を予測できる。さらに磨耗が進んで、着色層11の赤色がらせん案内板5の表面に現れると、その耐力が限界状態であることを示す。
【0021】
第四に、図5に示すらせん案内板5Dは、らせん案内板5Cにおける上面層17の面上に軟質塩化ビニルからなる上面層12を積層したものである。上面層12におけるクッション作用がらせん案内板5Aと同様に発揮される。
【0022】
第五に、図6に示すらせん案内板5Eは、基材を形成するFRPの上層部に着色料を混合して、中間着色層19と上面着色層20としたものである。らせん案内板5Eでは、上面着色層20が磨耗して消滅すると、中間着色層19がらせん案内板5Eの表面に現れる。従って、その磨耗度合いを表面に現れる色調の違いによって確認することができる。
【0023】
このようならせん案内板5A〜5Eの積層構成については、らせん案内板7についても同様に採用することができる。
【0024】
【発明の効果】
上述したように本発明は構成されるから、次のような効果が発揮される。本発明の下水用縦管におけるらせん案内板は、着色を異にする着色層を磨耗代の厚みに対応して積層したから、らせん案内板の磨耗度合いをその表面に現れる着色の違いによって容易に点検することができる。また、縦管本体に点検用の窓を設けた場合には、外部からも点検することが可能である。
【0025】
また、縦管のらせん案内板に二以上の着色層を設ける場合には、上層位置の着色層の着色の発現により、その後にらせん案内板の体力の限界に至るまでの期間を予知することも可能である。
【0026】
このように、本発明の縦管においては、そのらせん案内路を形成するらせん案内板の許容肉厚が限界を超える時の管理を行なうことができるから、事故やトラブル等の発生を未然に回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の下水用縦管の配設状態を説明する縦断面図である。
【図2】本発明の第一の実施の形態での下水用縦管のらせん案内板の縦断面図である。
【図3】本発明の第二の実施の形態での下水用縦管のらせん案内板の縦断面図である。
【図4】本発明の第三の実施の形態での下水用縦管のらせん案内板の縦断面図である。
【図5】本発明の第四の実施の形態での下水用縦管のらせん案内板の縦断面図である。
【図6】本発明の第五の実施の形態での下水用縦管のらせん案内板の縦断面図である。
【符号の説明】
1 マンホール
2 中間スラブ
3 縦管
3a 縦管本体
5 らせん案内板
7 らせん案内板
10 基材
11 着色層
12 上面層
13 接着剤層
14 塗層
15 中間層
16 中間層
17 上面層
18 中間層
19 中間着色層
20 上面着色層
Claims (4)
- 縦管本体の内部にらせん案内路を形成するらせん案内板が、その基材の摩擦代の厚みに対応する位置に積層した着色層を有する下水用縦管であって、
前記らせん案内板の基材が繊維強化プラスチックであって、着色層が不織布であることを特徴とする下水用縦管。 - 縦管本体の内部にらせん案内路を形成するらせん案内板が、その基材の摩擦代の厚みに対応する位置に積層した着色層を有する下水用縦管であって、
色調の異なる二層以上の着色層が離間した位置に形成されていることを特徴とする下水用縦管。 - らせん案内板の上面から末端の着色層までの距離が、3.0mm以上である請求項1又は2に記載された下水用縦管。
- 縦管を形成する直管状の縦管本体に、内部を透視できる点検用の窓を1又は2以上設けてなる請求項1〜3のいずれか一項に記載された下水用縦管。
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