JP4451074B2 - 残留応力除去方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理物に振動エネルギーを付与して、当該被処理物に残存する残留応力を除去する残留応力除去方法及び残留応力除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属を加工し溶接等すると、この金属内に応力が残留し、この残留応力が歪み、割れなどの原因になることが一般的に知られている。
この残留応力は、金属原子の構造に欠陥が生じたために発生したものであり、残留応力が存在する金属製の被処理物に振動を与え、この振動エネルギーによって金属原子の運動を活発にし、これにより、原子構造の欠陥を補正して被処理物の残留応力を除去することが従来から知られている。
このとき、被処理物の共振点に対応する周波数の振動を当該被処理物に付与することが、残留応力の除去に有効であることが、例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平2‐305930号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、被処理物の共振点に対応する周波数は、当該被処理物の残留応力を除去する過程で低い周波数領域へ移行してしまうため、上記特許文献1に記載の従来技術では、被処理物に付与する振動の周波数が、やがて、この被処理物の共振点に対応する周波数と一致しなくなり、この被処理物に存在する残留応力を効率的に除去することができない。
【0005】
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、被処理物に存在する残留応力を効率的に除去できる残留応力除去方法及び残留応力除去装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、処理物に存在する残留応力を、当該被処理物に振動を付与することによって除去する残留応力除去方法であって、上記被処理物に周波数が徐々に上昇する振動を付与したときに、当該被処理物の振幅が上昇し始める立上り点と共振点とを検出し、これらの立上り点と共振点のそれぞれに対応する周波数の範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与することを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、上記被処理物の複数位置において当該被処理物の振幅の立上り点と共振点とを検出した場合、これら複数の立上り点に対応する周波数のうちの最小の周波数と、これら複数の共振点に対応する周波数のうちの最大の周波数との間の周波数範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与することを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載の発明は、被処理物に存在する残留応力を、当該被処理物に振動を付与することによって除去する残留応力除去装置であって、上記被処理物に周波数の異なる振動を付与可能な加振手段と、この加振手段により振動する上記被処理物の振幅を検出可能な振幅検出手段と、この振幅検出手段からの検出値を入力すると共に、上記被処理物を所定の周波数で振動させるよう上記加振手段を制御する制御手段とを有し、上記加振手段によって上記被処理物に周波数が徐々に上昇する振動が付与されたときに、当該被処理物の振幅が上昇し始める立上り点と共振点とが上記振幅検出手段により検出され、上記制御手段は、上記立上り点と上記共振点のそれぞれに対応する周波数の範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与するよう上記加振手段を制御することを特徴とするものである。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の発明において、上記制御手段は、被処理物の複数位置において振幅検出手段により振幅の立上り点と共振点とが検出された場合には、それら複数の立上り点に対応する周波数のうちの最小の周波数と、それら複数の共振点に対応する周波数のうちの最大の周波数との間の周波数範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与するよう加振手段を制御することを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る残留応力除去装置の一実施の形態を示す斜視図である。この図1に示す残留応力除去装置10は、被処理物11に残存する残留応力を、この被処理物11に振動エネルギーを付与することで除去するものであり、加振手段としての加振モータ12、振幅検出手段としての振動センサ13、及び制御手段としての制御ユニット14を有して構成される。
【0011】
上記被処理物11は、炭素鋼、工具鋼、ステンレス鋼、マンガン鋼、鋳鉄、鋳鋼、インコネル、アルミニウム合金、チタニウム合金などの鉄または非鉄金属の製品であり、例えばアルミニウムダイカスト用の金型である。この被処理物11は、クランプ17により加振台18に不動状態で固定される。この加振台18は、防振ゴム19を介して床などに設置される。
【0012】
上記加振モータ12は、回転数を変動させることにより被処理物11に周波数の異なる振動を付与可能とするモータであり、被処理物11に直接または間接に固定される。つまり、加振モータ12は、ボルト締めにより被処理物11に直接固定され、または本実施の形態の如く、しゃこ万力20などを用いて、被処理物11が固定された加振台18に間接に固定して設置される。
【0013】
上記振動センサ13は、例えば磁石などによって被処理物11に固着され、加振モータ12により振動する被処理物11の振幅を検出する。例えば、加振モータ12によって被処理物11に周波数が徐々に上昇する振動が付与されたとき、この振動センサ13は、被処理物11の振幅が上昇し始める立上り点(図2の立上り点L1、L2、L3)と、振幅が最大となる共振点(図2の共振点H1、H2、H3)とを検出する。この振動センサ13により検出された検出値は、信号線29を介して制御ユニット14へ出力される。
【0014】
この制御ユニット14は、振動センサ13からの検出値を入力すると共に、被処理物11を所定の周波数で振動させるように、給電線30を介して加振モータ12へ給電し、この加振モータ12の回転数を制御する。つまり、制御ユニット14は、一定の周波数で被処理物11を振動させるように加振モータ12の回転数を一定制御する。また、制御ユニット14は1〜数百Hz、例えば1〜100Hzの間で周波数が徐々に上昇する振動を被処理物11に付与するように、加振モータ12の回転数を上昇制御する。更に、制御ユニット14は、所定の周波数範囲において周波数が変動(変更)する振動を被処理物11に付与するように、加振モータ12の回転数を上昇または下降制御する。
【0015】
また、制御ユニット14は、振幅メータ21、感度調整つまみ22、表示部23、テンキー24、スキャンスイッチ25、ランスイッチ26、停止スイッチ27及び電源スイッチ28を有する。振幅メータ21は、振動センサ13にて検出された被処理物11の振幅を表示するものである。この振幅メータ21の感度は、感度調整つまみ22を操作することにより調整される。また、スキャンスイッチ25は、テンキー24にて指定された周波数範囲で、後述のスキャンモードを実行させるためのスイッチである。ランスイッチ26は、テンキー24にて指定された周波数範囲で、または制御ユニット14が算出して特定した周波数範囲で後述のランモードを実行させるためのスイッチである。停止スイッチ27は、上記スキャンモードまたはランモードの実行中に、これらを強制終了させるものである。更に、表示部23は、テンキー24にて指定され、または制御ユニット14にて算出された周波数やランモードの実行時間などをオペレータに表示する。また、電源スイッチ28のON操作により制御ユニット14が起動する。
【0016】
さて、制御ユニット14は、被処理物11に残存する残留応力を除去するために、前述の如く振動センサ13により検出された被処理物11に固有の立上り点と共振点とにそれぞれ対応する周波数の範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を一定時間被処理物11に付与するように、加振モータ12の回転数を制御する。
【0017】
被処理物11に残存する残留応力を除去するためには、被処理物11の共振点(例えば、図2の共振点H1、H2、H3)に対応する周波数と一致した周波数の振動を当該被処理物11に付与することが、被処理物11による振動エネルギーの良好な吸収の観点から好ましい。ところが、この被処理物11の共振点に対応する周波数は、被処理物11に残存する残留応力が除去される過程で、この除去過程実行前に検出された被処理物11の立上り点と共振点とのそれぞれに対応する周波数の範囲内で、低い周波数領域へ移行してしまう。従って、被処理物11の立上り点と共振点とに対応する周波数範囲で、周波数を変動させる振動を被処理物11に付与すれば、移行した共振点に対応する周波数と一致した周波数の振動を当該被処理物11に必ず付与することができるのである。
【0018】
次に、被処理物11に残存する残留応力の除去を、図2及び図3を用いて更に説明する。この残留応力の除去は、スキャンモードの実行とランモードの実行の繰り返しによってなされる。
【0019】
▲1▼つまり、オペレータが制御ユニット14のテンキー24を操作して、1〜数百Hz、例えば1〜100Hzの周波数範囲を指定してスキャンスイッチ25をON操作すると、制御ユニット14はスキャンモードを実行し(図3のステップS1)、加振モータ12の回転数を制御して、例えば上記1〜100Hzの周波数範囲で被処理物11に振動を付与する。このとき、被処理物11に生ずる振動を振動センサ13が検出し、その検出値は制御ユニット14へ出力される。
【0020】
制御ユニット14は、振動センサ13の検出値から、加振モータ12が被処理物11に付与した振動の周波数と、この被処理物11の振幅との関係を例えば図2の実線Aのように求め、この関係から被処理物11に固有の立上り点L1と共振点H1とを特定する。更に、制御ユニット14は、上記立上り点L1に対応する立上り点周波数FL1と、上記共振点H1に対応する共振点周波数FH1とを求める(図3のステップS2)。
【0021】
▲2▼次に、オペレータにより制御ユニット14のランスイッチ26がON操作されると、制御ユニット14は、上述のように算出された立上り点周波数FL1と共振点周波数FH1との間の周波数範囲Z1においてランモードを実行し(図3のステップS3)、当該周波数範囲Z1において、周波数が漸次上昇する振動と漸次下降する振動を被処理物11に交互に繰り返して付与すべく、加振モータ12の回転数を制御する。制御ユニット14は、このランモードを予め定められた一定時間(例えば15〜30分間)実行する。
【0022】
▲3▼このランモード終了後、オペレータが制御ユニット14のスキャンスイッチ25をON操作することにより、制御ユニット14は、ステップS1と同様にして2回目のスキャンモードを実行する(図3のステップS4)。そして、制御ユニット14は、振動センサ13の検出値から、加振モータ12が被処理物11に付与した振動の周波数と、この被処理物11の振幅との関係を例えば図2の実線Bのように求め、この関係から被処理物11の立上り点L2と共振点H2とを特定する。更に、制御ユニット14は、上記立上り点L2に対応する立上り点周波数FL2と、上記共振点H2に対応する共振点周波数FH2とを求める(図3のステップS5)。
【0023】
▲4▼この2回目のスキャンモード終了後、制御ユニット14は、この2回目のスキャンモードで求められた共振点周波数FH2が1回目のスキャンモードにおける共振点周波数FH1と一致しているか否かを判断する(図3のステップS6)。
制御ユニット14は、共振点周波数FH2が共振点周波数FH1に一致していなければ、2回目のランモードの実行に備えて準備する。共振点周波数FH2が共振点周波数FH1に一致しているときには、被処理物11に残留応力がもともと無かったことになる。
【0024】
▲5▼オペレータにより制御ユニット14のランスイッチ26がON操作されると、制御ユニット14は、上述のように算出された立上り点周波数FL2と共振点周波数FH2の間の周波数範囲Z2において2回目のランモードを実行し(図3のステップS3)、当該周波数範囲Z2において、周波数が漸次上昇する振動と漸次下降する振動を被処理物11に交互に繰り返して付与すべく、加振モータ12の回転数を制御する。制御ユニット14は、この2回目のランモードを予め定められた一定時間(例えば5〜10分間)実行する。
【0025】
▲6▼この2回目のランモード終了後、オペレータが制御ユニット14のスキャンスイッチ25をON操作することで、制御ユニット14は、3回目のスキャンモードを実行し(図3のステップS4)、振動センサ13の検出値から、加振モータ12が被処理物11に付与した振動の周波数と、この被処理物11の振幅との関係を例えば図2の実線Cのように求める。そして、制御ユニット14は、この周波数と振幅との関係から被処理物11の立上り点L3と共振点H3とを特定し、立上り点L3に対応する立上り点周波数FL3と、共振点H3に対応する共振点周波数FH3とをそれぞれ求める(図3のステップS5)。
【0026】
▲7▼この3回目のスキャンモード終了後、制御ユニット14は、この3回目のスキャンモードで求められた共振点周波数FH3が2回目のスキャンモードにおける共振点周波数FH2と一致しているか否か判断し(図3のステップS6)、一致していない場合には、3回目のランモードの実行に備えて準備する。共振点周波数FH3が共振点周波数FH2と一致していれば、被処理物11の残留応力が除去されたことになる。
【0027】
▲8▼n回目のスキャンモードにおいて求められた共振点周波数FHnと、n−1回目のスキャンモードにおける共振点周波数FHn−1とが一致するまで、上述のランモード及びスキャンモードを実行する。
尚、図2の実線A、B、Cにそれぞれ示す被処理物11の振幅と周波数との関係は、図1に示すように、制御ユニット14に接続されたパーソナルコンピュータ15の画面に表示され、このパーソナルコンピュータ15に接続されたプリンタ16により印刷されてもよい。
【0028】
また、ランモード実行の際には、前述の如く、立上り点周波数と共振点周波数の間の周波数範囲において周波数が変動(変更)する振動を付与してランモードを実行する場合に限らず、加振モータ12により被処理物11に付与する振動の周波数、及びランモードの実行時間を、オペレータがテンキー24を操作して任意の周波数範囲、任意の一定周波数、任意の時間に指定し、この後にオペレータがランスイッチ26をON操作して当該ランモードを実行させてもよい。
【0029】
更に、上述のスキャンモード及びランモードの実行においては、それぞれのモードの実行をオペレータによるスキャンスイッチ25またはランスイッチ26のON操作を待って実行していたが、オペレータによる1回目のスキャンスイッチ25のON操作後、残留応力が除去されたと制御ユニット14に判断されるまで、オペレータによるスキャンスイッチ25またはランスイッチ26のON操作を待たずに当該制御ユニット14によりランモードとスキャンモードとが繰り返し自動的に実行されてもよい。
【0030】
上述の残留応力の除去は、被処理物11としての素材に対して実施されることで、鋳造や冶金時に発生した残留応力が除去され、また、被処理物11としての製品の加工途中(例えば粗加工終了後)、もしくは製品完成後(例えば仕上げ加工終了後)に実施されて、加工時に発生した残留応力が除去され、さらに、被処理物としての製品の使用中(例えば製品が金型の場合には1000回使用毎)に実施されて、その使用時までに蓄積された残留応力が除去される。
【0031】
また、残留応力の除去は、被処理物11の溶接中または溶接金属の冷却、固化時に実施されて、溶接により被処理物11に生ずる残留応力が除去される。この溶接時には、スキャンモード及びランモードは上述と同様に実施してもよいが、ランモードにおいて、加振モータ12が被処理物11に与える振動の周波数をオペレータが制御ユニット14のテンキー24を操作して所定の範囲に、または任意の一定値に設定してもよい。
【0032】
以上のように構成されたことから、上記実施の形態によれば次の効果を奏する。
被処理物11に残存する残留応力を除去するために、被処理物11に固有の振幅の立上り点L1、L2、L3…と共振点H1、H2、H3…とを求め、これらの立上り点と共振点とにそれぞれ対応する周波数の範囲(例えば、立上り点周波数FL1と共振点周波数FH1との間の周波数範囲Z1、立上り点周波数FL2と共振点周波数FH2との間の周波数範囲Z2)において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を一定時間被処理物11に付与するよう構成されたことから、この残留応力除去過程において被処理物11の共振点周波数が低周波数領域へ移行しても、この移行した共振点周波数と一致する周波数の振動を、上記一定時間内に複数回被処理物11に付与することができる。この結果、被処理物11による振動エネルギーの吸収が良好になされて、この被処理物11の残留応力を効率的に除去できる。
【0033】
以上、本発明を上記実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、加振モータ12により振動が付与された被処理物11の複数位置において、振動センサ13によりその振幅が検出された場合には、これらの各位置毎に異なった、または同一の立上り点及び共振点が検出される。制御ユニット14は、これら複数の立上り点に対応する周波数のうち最小の周波数と、これら複数の共振点に対応する周波数のうちの最大の周波数との間の周波数範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を被処理物11に付与するように、加振モータ12の回転数を制御する。
【0034】
このように周波数範囲を設定することによって、被処理物11の複数位置における各共振点に対応する周波数の全てに一致する周波数でこの被処理物11を振動させることができるので、被処理物11に残存する残留応力をより一層効率的に除去することができる。
【0035】
【発明の効果】
請求項1及び2に記載の発明に係る残留応力除去方法によれば、被処理物に存在する残留応力を効率的に除去できる。
請求項3及び4に記載の発明に係る残留応力除去装置によれば、被処理物に存在する残留応力を効率的に除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る残留応力除去装置の一実施の形態を示す斜視図である。
【図2】図1の残留応力除去装置において被処理物に付与する振動の周波数と被処理物の振幅との関係を示すグラフである。
【図3】図1の残留応力除去装置が実施する残留応力除去手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 残留応力除去装置
11 被処理物
12 加振モータ(加振手段)
13 振動センサ(振幅検出手段)
14 制御ユニット(制御手段)
L1、L2、L3 立上り点
H1、H2、H3 共振点
FL1、FL2、FL3 立上り点周波数
FH1、FH2、FH3 共振点周波数
Z1、Z2 周波数範囲

Claims (4)

  1. 被処理物に存在する残留応力を、当該被処理物に振動を付与することによって除去する残留応力除去方法であって、
    上記被処理物に周波数が徐々に上昇する振動を付与したときに、当該被処理物の振幅が上昇し始める立上り点と共振点とを検出し、
    これらの立上り点と共振点のそれぞれに対応する周波数の範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与することを特徴とする残留応力除去方法。
  2. 上記被処理物の複数位置において当該被処理物の振幅の立上り点と共振点とを検出した場合、これら複数の立上り点に対応する周波数のうちの最小の周波数と、これら複数の共振点に対応する周波数のうちの最大の周波数との間の周波数範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与することを特徴とする請求項1に記載の残留応力除去方法。
  3. 被処理物に存在する残留応力を、当該被処理物に振動を付与することによって除去する残留応力除去装置であって、
    上記被処理物に周波数の異なる振動を付与可能な加振手段と、この加振手段により振動する上記被処理物の振幅を検出可能な振幅検出手段と、この振幅検出手段からの検出値を入力すると共に、上記被処理物を所定の周波数で振動させるよう上記加振手段を制御する制御手段とを有し、
    上記加振手段によって上記被処理物に周波数が徐々に上昇する振動が付与されたときに、当該被処理物の振幅が上昇し始める立上り点と共振点とが上記振幅検出手段により検出され、
    上記制御手段は、上記立上り点と上記共振点のそれぞれに対応する周波数の範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与するよう上記加振手段を制御することを特徴とする残留応力除去装置。
  4. 上記制御手段は、被処理物の複数位置において振幅検出手段により振幅の立上り点と共振点とが検出された場合には、それら複数の立上り点に対応する周波数のうちの最小の周波数と、それら複数の共振点に対応する周波数のうちの最大の周波数との間の周波数範囲において、周波数の漸次上昇と漸次下降を繰り返す振動を上記被処理物に付与するよう加振手段を制御することを特徴とする請求項3に記載の残留応力除去装置。
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