JP4450504B2 - ワークの端部成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はワークの端部成形方法に関し、例えば、略円筒状の金属管の端部に縮径部を一体的に形成する端部成形方法に係る。
【0002】
【従来の技術】
例えば、自動車の消音器の排気系における触媒コンバータや消音器の外筒に関し、製造の容易さと車両搭載性の向上が企図され、これらを金属ワークから一体的に形成することが望まれている。このような状況下で、例えばワークの端部に形成する縮径部を、ワークの中心軸に対し偏芯(オフセット)あるいは傾斜させる等、特殊な形状に形成し得るようにすることが要請されている。また、このようなワークをはじめ、種々のワークに異径部を形成することが要請されている。
【0003】
このため、本件出願人は、特許第1957153号、特許第1957154号、特開2000−94069号公報等に開示され、また特願2000−134099号の出願に記載のように、偏芯スピニング加工、傾斜スピニング加工等による管端の成形方法を提案し、期待どうり良好な効果が得られている。
【0004】
特に、特願2000−134099号の出願で提案したワークの異径部成形方法によれば、ワークの非加工部から、非加工部の中心軸に対して少くとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有する最終目標加工部に至るまでに複数の目標加工部を設定し、この複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸を設定し、複数の加工目標軸のうちの一つとワークの加工対象部の中心軸が略同軸となるようにワークを支持し、加工対象部の中心軸を各加工目標軸と一致させると共に、各加工目標軸における加工対象部の径を変化させるようにスピニング加工を行なって加工対象部を成形し、最終目標加工部形状に形成するように構成されている。尚、特願2000−134099号を優先権主張出願とする欧州特許出願(EP1053799A2)が出願公開されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記特願2000−134099号の出願に記載の成形方法によれば、円滑且つ効率的にスピニング加工が行なわれるので、ワークに対し端部を迅速且つ容易に一体的に形成することができ、滑らかな加工面を確保しつつ、ワークの加工対象部を高精度で所望の形状の異形部を形成することができる。しかも、異形部の軸は非加工部に対し同軸に限るものではなく、偏芯、傾斜、及び捩れの少くとも一つの非同軸に形成することができる。
【0006】
ところで、前述の自動車の触媒コンバータに関しては、内蔵する触媒の大型化によって車両への搭載が困難となると共に、触媒の早期活性化のためにますます内燃機関に近接した配置が要請されるに至っている。このような要請に対しては、配管構造の変更のみでは対処することができず、触媒コンバータの外筒端部を所望の形状に形成し得ることが必要となる。このような外筒を成形するためには、前述の本件出願人のスピニング加工等による管端の成形方法が有効であり、この方法によれば、例えばワークの端部に形成する縮径部を、ワークの中心軸に対し偏芯あるいは傾斜させる等、異径部を形成することが可能となる。
【0007】
ただし、スピニング加工による管端の成形方法は、管状のワークの端部を縮径することを基本としたものであるので、本体部(胴部)の外周面の仮想延長面より外側に縮径部の一部(例えば先端)を突出させて張出縮径部を形成する場合には、最終目標形状を基準に、少くともその最大径の部分を有するワークを用意しなければならない。例えば、最終目標形状の最大径を有する管状のワークにおける端部に対し、前述のスピニング加工を行って張出縮径部を形成し、そのスピニング加工の前後に本体部を形成する方法がある。あるいは、大径部と小径部を有するワークに対し、大径部に前述のスピニング加工を行って張出縮径部を形成し、小径部に本体部を形成することもできる。
【0008】
然し乍ら、先に張出縮径部を形成し、その後に本体部を形成することは容易ではなく、現実的な方法とは言えない。従って、基本的には、ワークの端部成形方法の範疇で、張出縮径部を形成することが望ましい。これに対応するには、大径部と小径部を有するワークに対し、大径部に前述のスピニング加工を行ない張出縮径部を形成することが考えられるが、特に、本体部の外周面の仮想延長面より外側に偏芯軸や傾斜軸を有する縮径部を形成する際の具体的な方法は明らかではない。
【0009】
そこで、本発明は、管状のワークの端部に、本体部の外周面の仮想延長面より外側に突出する縮径部を、容易且つ適切に形成し得るワークの端部成形方法を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明のワークの端部成形方法は、請求項1に記載のように、本体部の最終目標形状の外形を有する非加工部と、該非加工部に隣接し該非加工部より大径の加工対象部を有する管状の段付ワークに対し、前記非加工部から、前記非加工部の中心軸に対して少くとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有し、一部が前記非加工部の外周面の仮想延長面より外側に突出する最終目標加工部に至るまでに複数の目標加工部を設定し、該複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸を設定し、該複数の加工目標軸のうちの一つと前記加工対象部の中心軸が略同軸となるように前記段付ワークを支持し、前記加工対象部の中心軸を前記複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸と一致させると共に、各加工目標軸における前記加工対象部の外径を縮小させるようにスピニング加工を行なって前記加工対象部を成形し、前記最終目標加工部形状に形成することとしたものである。
【0011】
前記ワークの端部成形方法において、請求項2に記載のように、管状のワークに対し前記非加工部となる部分を縮径して前記段付ワークを形成することができる。例えば、縮径方法としてスピニング加工を用いれば、縮径作業の連続で対応することができるので容易に製造することができる。
【0012】
あるいは、請求項3に記載のように、管状のワークに対し前記加工対象部となる部分を拡径して前記段付ワークを形成することもできる。尚、拡径方法としては一般的なダイによるプレス加工を用いることとすれば、スピニング加工は縮径作業のみとなるので容易且つ安価に製造することができる。
【0013】
前記ワークの端部成形方法において、更に、請求項4に記載のように、前記加工対象部の前記非加工部に隣接する側に、前記非加工部より小径の小径部を形成すると共に、該小径部から前記加工対象部の開口端近傍に至るまで拡径して前記段付ワークを形成した後、前記小径部から前記非加工部の中心軸に対して少くとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有し、一部が前記非加工部の外周面の仮想延長面より外側に突出する最終目標加工部に至るまでに複数の目標加工部を設定し、該複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸を設定し、該複数の加工目標軸のうちの一つと前記加工対象部の中心軸が略同軸となるように前記段付ワークを支持し、前記加工対象部の中心軸を前記複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸と一致させると共に、前記加工対象部の外径を縮小させるようにスピニング加工を行なって前記加工対象部を成形し、前記最終目標加工部形状に形成することとしてもよく、これによれば、ワーク内に収容する部材の固定が容易となるので、触媒コンバータに好適な外筒を製造することができる。
【0014】
尚、前記スピニング加工において、少くとも一つのローラと前記ワークを、前記各加工目標軸を中心に相対的に回転駆動すると共に、前記少くとも一つのローラを、前記加工対象部の外周面に当接するように前記各加工目標軸に対して相対的に径方向に駆動して、前記加工対象部の中心軸を前記各加工目標軸と一致させると共に、前記各加工目標軸における前記加工対象部の径を変化させるように構成することができる。
【0015】
更に、前記スピニング加工において、複数のサイクルで行ない、各サイクルの開始時に、前記各加工目標軸と前記ワークの加工対象部の中心軸を相対的に駆動して前記段付ワークの加工対象部の中心軸を前記各加工目標軸と一致させることとするとよい。これに加え、前記スピニング加工を、前記少くとも一つのローラが前記加工対象部の外周面に当接している間、前記ワークを駆動するように構成することもできる。
【0016】
【発明の実施の形態】
上記の構成になるワークの端部成形方法の実施形態を図面を参照して説明する。図1は本発明のワークの端部成形方法の一実施形態に係る工程図を示し、本実施形態では、加工対象のワークとして金属管を用い、ワークの端部に、一部が本体部の外周面の仮想延長面より外側に突出する縮径部を形成する方法を構成している。本実施形態の最終製品は、例えば自動車用の消音器の外筒(図示せず)及び触媒コンバータ、並びに各種圧力容器に供される。本実施形態において加工対象とするワークは、断面形状が略円形か長円の金属管であるが、これに限らず、他の形状の金属管を用いることとしてもよい。尚、本発明のワークの端部成形方法に供する装置としては、例えば、前述の特願2000−134099号(及びその対応欧州特許公開公報)に記載のスピニング加工装置を用いればよく、その構成は図20乃至図23を参照して後述する。
【0017】
先ず、本発明のワークの端部成形方法の一実施形態を説明すると、図1の工程(A)において、管状のワーク(図示せず)から、本体部(図1の(D)に4aで示す)の最終目標形状の外形を有する非加工部4nと、この非加工部4nに隣接する加工対象部4sを有する段付ワークたる1次中間ワーク4xが形成される。この加工対象部4sは非加工部4nより大径であり、開口端側の大径部4eと、この大径部4eと非加工部4nとの間を滑らかに連結する徐変部4fが形成されている。尚、図1の2点鎖線は加工後の管部材(図1の(D)に4で示す)を想定した外形、即ち最終加工目標端部形状を表し、1点鎖線は非加工部4nの中心軸Xtを示す。
【0018】
図1に示す段付の1次中間ワーク4xを形成するには、非加工部4nとなる部分をスピニング加工や周知の方法で縮径してもよいし、一般的なパンチの圧入によるプレス加工によって加工対象部4sとなる部分を拡径してもよい。尚、後者の拡径による加工対象部4sの形成については、図5を参照して後述する。あるいは、板材の段階で段付けしておいて巻回加工によって段付管に形成することとしてもよい。要は、1次中間ワーク4xは、非加工部4nが本体部4aの最終目標形状の外形(従って、最終目標形状の外径)を有することを条件に、非加工部4nと加工対象部4sが夫々相対的に小径部と大径部となるように形成すればよい。
【0019】
次に、図1の工程(B)に進み、上記のプレス加工やスピニング加工によって、加工対象部4sの非加工部4nに隣接する側に、非加工部4nより小径の小径部4gが形成されると共に、小径部4gから加工対象部4sの開口端近傍に至るまで拡径されて拡径部4hが形成される。これにより、2次中間ワーク4yが形成され、後述する図20乃至図23に示すスピニング加工装置によって保持される。即ち、非加工部4nから、その中心軸Xtに対して少くとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有し、一部が非加工部4nの外周面の仮想延長面より外側に突出する最終目標加工部(図1の(D)に示すテーパ部4b及び首部4cから成る縮径部4d)に至るまでに複数の目標加工部(図示せず)が設定され、これら複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸(図示せず)が設定され、これら複数の加工目標軸のうちの一つと加工対象部4sの中心軸(図示せず)が略同軸となるように2次中間ワーク4yが支持される。
【0020】
そして、図1の工程(C)において、2次中間ワーク4yの中心軸Xtを複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸と一致させると共に、各加工目標軸における2次中間ワーク4yの外径を縮小させるようにスピニング加工が行なわれて、3次中間ワーク4zに成形される。而して、3次中間ワーク4zには、特徴的な稜線4jが形成される。このとき、3次中間ワーク4zには、図1の(C)に示す傾斜した延出部4kが形成されるので、この延出部4kがトリム処理によって除去され、図1の(D)に示す最終目標加工部形状となる。この結果、図1の(D)に実線で最終加工形状を示すように、一部が非加工部4n(即ち本体部4a)の外周面の仮想延長面より外側に張出距離dだけ突出する縮径部4d(偏芯軸張出縮径部という)が形成されるが、縮径部4dは2点鎖線で示す1次中間ワーク4xの大径部4e内に位置している。
【0021】
図2は、図1の(B)の工程を省略した端部成形方法を示すものであり、大径部4eのみが加工対象部4sとなり、最終製品の形状に徐変部4fが残る。即ち、図1の(A)の工程から直ちに(C)の工程に進み、1次中間ワーク4xに対しスピニング加工が行なわれ、3次中間ワーク4zが形成される。換言すれば、図2の工程に対し図1の(B)の工程を追加すれば、外側に膨出した形の徐変部4fを廃し、滑らかな外面に成形することができる。尚、図2の工程(A)の2点鎖線は加工後の管部材4を想定した外形、即ち最終加工目標端部形状を表し、1点鎖線は非加工部4nの中心軸Xtを示す。また、工程(B)の2点鎖線は大径部4eの外形を示し、縮径部4dは、その一部が非加工部4n(本体部4a)の外周面の仮想延長面より外側に延出するように形成されており、偏芯軸張出縮径部となるが、1次中間ワーク4xの大径部4e内に位置している。
【0022】
図9乃至図11に示した触媒コンバータの外筒402は、図2の端部成形方法によって成形した一例を示すもので、スピニング加工によって一端部(図9の右側)に同軸縮径部が形成され、他端部(図9の左側)に偏芯軸に沿って縮径されると共に、本体部の外周面の仮想延長面より外側に張出した偏芯軸張出縮径部が形成されたものである。何れの端部にも多パスのスピニング逐次加工による加工跡が模様状に形成される。また、この加工跡は、稜線(図1の4jに対応)を境に先端側にだけ形成されるという特徴があるので、この外形形状から本発明のスピニング加工によって成形されたものか否かを明確に判別することができる。更に、図9乃至図11に示した触媒コンバータの外筒402には、徐変部(図1の4fに対応)が残置されている。尚、図12は、両端部に偏芯軸張出縮径部が形成された触媒コンバータの外筒403を示す。
【0023】
図13乃至図17に示した触媒コンバータの外筒404,405,406は、図2の方法によって成形した他の例を示すもので、このうち図13及び図14に記載の外筒404はスピニング加工によって一端部に同軸縮径部が形成され、他端部に傾斜軸に沿って縮径されると共に、本体部の外周面の仮想延長面より外側に張出した傾斜軸張出縮径部が形成されたものである。図15乃至図17は、両端部に傾斜軸張出縮径部が形成されたものであり、図15の外筒405は両端部の傾斜軸が平行である場合、図16及び図17の外筒406は両端部の傾斜軸が交差する場合の態様を示す。何れの端部にも、稜線を境に先端側にだけ加工跡が模様状に形成されている。
【0024】
次に、図3及び図4を参照して、前述のワークの端部成形方法を採用して触媒コンバータを製造する方法について説明する。先ず、図3の工程(a)において、2点鎖線で示す最終目標形状に成形するため、図3の左側に配置される図示しないスピニング加工装置に対し、管状のワークWがクランプ装置(図示せず)間に配置され、右方向に前進し左方向に後退し得るように支持される。次に、工程(b)に進み、ワークWの左側がスピニング加工され、本体部の最終目標形状の外形を有する非加工部4nと、この非加工部4nに隣接しワークWの開口端で開口する加工対象部4sを有する段付の0次中間ワークMが形成される。
【0025】
この工程で、0次中間ワークMは例えばクランプ装置(図示せず)によって反転されて工程(c)の状態とされ、加工対象部の端部の不要部分は、スピニング加工装置に装着された刃具(図示せず)によって切除されて、1次中間ワーク4xとなる。尚、この切除される部分はクランプ装置(図示せず)に保持される部分であり、当該部分がなくてもクランプが可能であれば、当該部分を予め設定する必要はなく、1次中間ワーク4xを形成すればよい。そして、工程(d)において、緩衝マットMTが巻回された触媒担体CAが右方から1次中間ワーク4x内に挿入され、所定の位置に保持される。
【0026】
次に、図4の工程(e)、(f)及び(g)に進み、図1の工程(A)、(B)及び(C)と同様に加工され、2次中間ワーク4y及び3次中間ワーク4zが形成される。この3次中間ワーク4zの延出部がトリム処理された後、反転され、工程(h)に進み、更に反対側の端部がスピニング加工によって同軸加工されて同軸縮径部が形成され、必要に応じてトリム処理が行なわれて終了する。而して、一端に偏芯軸張出縮径部を有し、他端に同軸縮径部を有する図9乃至図11に記載の外筒402と同形状の外筒に、緩衝マットMT及び触媒担体CAが内蔵された触媒コンバータが製造される。
【0027】
図5は、管状のワークから1次中間ワーク4xを成形する方法の一例を示すもので、クランプ101によって保持すると共に、ワークWの一端がストッパ102に当接するように配置し、ワークWの他端の開口内に拡管用のパンチを圧入することによって段付の1次中間ワーク4xが形成される。図6は、図4の工程(g)におけるスピニング加工を示すもので、2点鎖線で示すローラ28(図21及び図22を参照して後述する)によって3次中間ワーク4zの端部に縮径部4dが形成される。尚、図6に28を付したローラの左側に位置する2点鎖線は、ローラ28の軸方向及び径方向移動後の位置を示すものである。
【0028】
図7は、ワークに傾斜軸張出縮径部を成形して3次中間ワーク4zを形成する状況を示すもので、前述のスピニング加工によって本体部4aの中心軸Xtに対し傾斜した軸を有する縮径部4dが形成される。尚、2点鎖線は1次中間ワーク4xの外形を示す。図8は、上記の3次中間ワーク4zから端部の不要部分が切除された管部材4を示す。
【0029】
上記の実施形態におけるスピニング加工は、前述の特許第2957153号及び特願2000−134099号に記載の成形方法に基づき段差ワークに偏芯軸張出縮径部を形成するものであるが、特許第2957154号及び特願2000−134099号に記載の成形方法に基づき段差ワークに傾斜軸張出縮径部を形成することとしてもよい。更に、特願2000−134099号に記載の成形方法に基づき段差ワークに捩れ張出縮径部を形成することもできる。即ち、段差ワークの中心軸と加工中心軸が相互に交差することがない「捩れ」の関係となるように支持してスピニング加工を行なうこととしてもよい。
【0030】
図3及び図4に記載の方法で製造される触媒コンバータには、緩衝マットMTが巻回された触媒担体CAが収容されているが、外筒内に収容される部材は任意であり、例えばグラスウール及び開孔パイプを収容してサブマフラを構成することもできる。ワークの非加工部たる本体部(胴部)4aの断面形状は、必ずしも円形でなくてもよく、例えば長円、楕円をはじめ矩形であっても上記のスピニング加工を行なうことができるが、断続的なローラ接触となるため加工効率や加工限界の低下は否めない。また、本願に記載の実施形態ではワークの回りをスピニングローラが公転する、所謂「ワーク固定式」のスピニング加工が行なわれるが、これに限ることなく、ワーク側が回転しワークとスピニングローラが逆の関係となる「ワーク回転式」としてもよい。もっとも、後者の場合には、ワークをクランプして回転させつつ、偏芯及び/又は傾斜制御を行なわなければならないので、複雑な装置を必要とし加工時間も長くなる。
【0031】
図18及び図19は、図3及び図4に示した方法によって製造した触媒コンバータを排気システムに組み込む態様の一例を示すもので、図9と図12に示した外筒402及び403を有する触媒コンバータが並設され、これらが一体となって、2点鎖線で示すエキゾーストマニホールドに接合されている。このように、本発明の端部成形方法によれば、触媒コンバータの外筒の端部形状を自由に形成できるので、図18及び図19に示すような複雑な接合構造の排気システムに対しても、容易に適用することができる。
【0032】
図20乃至図23は特願2000−134099号に開示されたスピニング加工装置を示すもので、これらを参照して構成を説明すると、先ず図21に示すように、ベースBS上に、第1の駆動機構1及び第2の駆動機構2が構成されている。尚、図20乃至図22においては円筒の管部材4が配置されているが、本実施形態では円筒の管部材4に代えて段付ワークの1次中間ワーク4xが配置されるものであるので、以下の説明における管部材4は本実施形態の1次中間ワーク4xに置き換えられる。
【0033】
第1の駆動機構1においては、図21及び図22に示すように管部材4(本実施形態では1次中間ワーク4x。以下同様)の端部の加工目標中心軸Xeが中心軸Xtとなるように(図21では管部材4の中心軸Xtと加工目標中心軸Xeは同一面上にあるので一致している)、これと平行に一対のX軸ガイドレール5がベ−スBS上の一方側(図21の右側)に固定され、このX軸ガイドレール5に沿って筐体20が移動可能に配置されている。この筐体20の下部にはボールソケット7が固定され、これに螺合する螺子軸(ボールスクリュー)8が、ベ−スBS上にX軸ガイドレール5と平行に配置され、サーボモータ9によって回動可能に支持されている。而して、サーボモータ9によって螺子軸8が回転駆動されると、筐体20はX軸に沿って移動するように構成されている。
【0034】
一方、ベ−スBSの他方側(図21の左側)には台1aが形成されており、X軸ガイドレール5と直交する一対のY軸ガイドレール10が台1a上に固定されている。これらのY軸ガイドレール10には一対のスライダ11が移動可能に配置され、これらのスライダ11上にテーブル6及びクランプ装置12が支持されている。クランプ装置12は、スライダ11に固定される下側クランプ13と、その上方に配置される上側クランプ17を備え、これら下側クランプ13と上側クランプ17との間に管部材4が挟持される。テーブル6の下部にはボールソケット14(図22)が固定されており、これに螺合する螺子軸15が、台1a上にY軸ガイドレール10と平行に配置され、サーボモータ16によって回動可能に支持されている。而して、サーボモータ16によって螺子軸15が回転駆動されると、テーブル6及びクランプ装置12はケース20に対して相対的にY軸に沿って移動するように構成されている。
【0035】
上側クランプ17の上部には駆動手段として、例えば油圧駆動のシリンダ18が配置され、これによって上側クランプ17が昇降駆動可能に支持されており、管部材4の装着及び取り外し時には上側クランプ17が上昇駆動される。そして、下側クランプ13の上面には半円筒のクランプ面が形成され、上側クランプ17の下面にも半円筒のクランプ面が形成されており、これらのクランプ面の間に管部材4が挟持されたときには、回転及び移動不能に保持されるように構成されている。また、クランプ装置12の筐体20と反対側にはストッパ19が配設されており、このストッパ19に一端部が衝合するように管部材4が配置される。ストッパ19はクランプ装置12と共に移動し得るように、下側クランプ13に装着されている。尚、ストッパ19を下側クランプ13に対しX軸方向に位置調節可能に構成すれば、管部材4の軸方向の位置決めを適切且つ容易に行なうことができる。
【0036】
而して、管部材4が下側クランプ13のクランプ面上で、ストッパ19に一端部が衝合するように配置された後、上側クランプ17が油圧シリンダ18によって下降駆動されると、管部材4は上側クランプ17と下側クランプ13の間の所定位置に保持される。このとき、図20に示すように、管部材4の中心軸Xtが後述する主軸21の中心軸Xrに対し、ベースBSと平行な同一平面上(ベースBSから同一の高さ)に位置するように構成されている。
【0037】
更に、図21の左側のテーブル6には例えばモータ31から成る回転駆動手段が埋設されており、このモータ31の出力軸31aが図20の上方、即ちベースBSに対し垂直方向に延出して下側クランプ13に係合し、この下側クランプ13を出力軸31aを中心に回転駆動し得るように構成されている。テーブル6の上面には、出力軸31aを中心とする円弧状の案内溝32が形成されており、この案内溝32に嵌合するガイドローラ33が下側クランプ13の下面に回動自在に支持されている。而して、下側クランプ13は案内溝32に沿って回動し、出力軸31aを中心として回転駆動される。
【0038】
次に、第2の駆動機構2について説明すると、図21の右側に、主軸21が、管部材4の中心軸Xtに対してベースBSと平行な同一平面上に位置し、管部材4の加工目標中心軸Xeと略同軸上で管部材4に対向するように配置され、主軸21(中心軸Xr)を中心にベアリング20a,20bを介して回動自在に筐体20に支持されている。主軸21は中空の円筒状の部材で形成され、その中空部に円筒状のカム軸23が収容され、後述する変速機構50に連結されている。更に、カム軸23の中空部を貫通するようにマンドレル40の連結棒41が軸方向に進退可能に支持されている。マンドレル40は管部材4の開口端内側の形状に合致するように形成されている。連結棒41の基端部は進退駆動用のシリンダ42に支持され、シリンダ42はブラケット1cを介してベースBSに支持されている。
【0039】
主軸21は歯車列22aを介してプーリ22bに連結され、このプーリ22bがベルト(図示せず)を介して回転駆動手段のモータ等(図示せず)等に連結されており、主軸21はこのモータ等によって回転駆動される。一方、主軸21の先端にはフランジ24が固定されており、主軸21が回転駆動されるとフランジ24が中心軸Xrを中心に回転する。そして、このフランジ24に対して回動可能にカム軸23の先端部が支持されている。カム軸23の先端部にはカム板25が固定されており、カム板25はカム軸23と共に中心軸Xrを中心に回転駆動される。
【0040】
図23に示すように、カム板25には3条の螺旋状の案内溝25aが形成されており、これらの案内溝25aの各々に、カム板25の回転に伴い径方向に移動する案内ピン26が配置されている。これらの案内ピン26は3個の支持部材27に夫々保持されており、各支持部材27には、図21及び図22に示すようにローラ28が回動自在に支持されている。而して、主軸21が回転駆動されると、ローラ28が中心軸Xrを中心に回動すると共に、カム板25の回転に応じて支持部材27が径方向に駆動され、ローラ28が管部材4の中心軸Xrに対して近接、離隔するように駆動される。
【0041】
上記のカム軸23が連結される変速機構50は、撓み噛み合い式駆動装置を用いたもので、主軸21とカム軸23に夫々係合される一対の外輪51,52と、これらの内面に形成された同一の歯数の歯溝に噛合し、これらと異なる歯数の歯形が形成された可撓性の歯車輪53と、この歯車輪53を回動可能に支持し外輪51,52の歯溝と相対する2箇所で噛合するように配置するウェーブ形成輪54が設けられている。このウェーブ形成輪54は駆動用減速モータ55によって回転駆動される。外輪51,52は夫々支持歯車56,57に支持され、支持歯車56と噛合する駆動歯車58が主軸21に取付けられ、支持歯車57と噛合する従動歯車59がカム軸23に取付けられている。
【0042】
上記の撓み噛み合い式駆動装置の作動原理の説明は省略するが、主軸21の回転駆動に応じて外輪51,52間に相対速度差が生ずる差動機構が構成されている。而して、主軸21が回転駆動されると、外輪51,52間の差動によりカム軸23を介してカム板25が回転駆動され、各支持部材27、ひいては各ローラ28が主軸21の中心軸Xrに対し径方向移動するように構成されている。
【0043】
尚、ローラ28は複数でなく一個としてもよいが、断続的な衝撃を和らげるためには複数とすることが望ましく、本実施形態のように三個のローラ28を等間隔に配置するのが理想的である。また、ローラ28は径方向に変位可能であればどのような移動経路としてもよい。ローラ28の駆動手段としては遊星歯車機構等、他の手段を用いることとしてもよい。
【0044】
上記モータ9,16,31等及びシリンダ18等の各駆動手段は図20のコントローラCTに電気的に接続され、このコントローラCTから各駆動手段に対し制御信号が出力され、数値制御されるように構成されている。コントローラCTは、図20に示すように、バスバーを介して相互に接続されたマイクロプロセッサMP、メモリME、入力インターフェースIT及び出力インターフェースOTを備えている。マイクロプロセッサMPは本実施形態のスピニング加工のプログラムを実行し、メモリMEはこのプログラムを記憶すると共に、その実行に必要な変数データを一時的に記憶するように構成されている。
【0045】
入力装置IPは例えばキーボード等の手入力操作によって各駆動手段の初期条件、作動条件等をマイクロプロセッサMPに入力するもので、入力インターフェースITに接続されている。また、必要に応じ種々のセンサ(図示せず)が設けられ、これらの検出信号がコントローラCTに供給され、増幅回路AD等を介して入力インターフェースITからマイクロプロセッサMPに入力されるように構成されている。一方、出力インターフェースOTからは駆動回路AC1等を介してモータ9,16,31,55及びシリンダ18等の各駆動手段に制御信号が出力されるように構成されている。尚、コントローラCTに代えて、各装置に対し夫々制御回路を設け個別に所定の制御を行なうように構成してもよい。
【0046】
而して、図21において、先ずクランプ装置12の上側クランプ17が上昇した状態で、下側クランプ13のクランプ面上に加工対象の管部材4が配置され、ストッパ19に当接した状態の所定位置でシリンダ18が駆動される。これにより、上側クランプ17が下降し、管部材4は下側クランプ13と上側クランプ17の間に挟持され、回転不能の状態で保持される。このとき、管部材4の中心軸Xtが主軸21の中心軸Xrと同軸となるように位置決めされる(図22の状態とは異なる)。また、各ローラ28は管部材4の外径よりも外側に退避している。
【0047】
次に、筐体20がX軸ガイドレール5に沿って前進駆動され(図21及び図22の左方向に移動)、クランプ装置12の出力軸31aの中心から所定距離の点に各ローラ28が位置した状態で停止される。図示は省略するが、第1回の加工サイクル(n=1)では、加工目標中心軸としてXe1が用いられ、クランプ装置12を角度θ1回転駆動すると共にY軸方向に距離G1移動させれば、加工目標中心軸Xe1は主軸21と重合する。そして、マンドレル40が管部材4の先端部開口内に位置するように前進駆動される。
【0048】
この状態から、主軸21が中心軸Xr(=加工目標中心軸Xe1)を中心に回転駆動され、各ローラ28が中心軸Xe1(=Xr)を中心に回動すると共に、変速機構50を介してカム板25が回転駆動され、各ローラ28が中心軸Xe1(=Xr)方向に移動する。同時に、各ローラ28がX軸ガイドレール5に沿って後退駆動される(図21及び図22の右方向に移動)。これにより、各ローラ28は、管部材4の端部の外周面に圧接された状態で、それ自体回転すると共に中心軸Xe1(=Xr)を中心に回転しながら、中心軸Xe1(=Xr)方向に径方向駆動され、スピニング加工が行なわれる。このようにして例えば第8回の加工サイクル(n=8)が行なわれると、最終形状のテーパ部4b及び首部4cとなり、縮径部4dが完成する。
【0049】
更に、図示は省略するが、台1aをZ軸ガイド柱に移動可能に支持され、管部材4の中心軸Xtが主軸21の中心軸Xrに対してZ軸方向にも調整可能に構成するとよい。このように構成すれば、管部材4の中心軸XtはX軸に対して偏芯するだけでなく、Z軸に対しても偏芯するように配置することができるので、スピニング加工時には正確な調整を容易に行なうことができる。そして、製造される管部材4は、その中心軸Xtが、Z軸に沿って偏芯距離だけ主軸21の中心軸Xrに対して偏芯するだけでなく、主軸21の中心軸Xrに対して角度θを成すように形成することができる。このとき、中心軸Xtと中心軸Xrは同一の面上にはなく、また相互に交差することもないので、これらは捩れ(skew)の関係にある。而して、この実施形態によれば、1次中間ワーク4xの非加工部(本体部4a)の中心軸Xtに対して少くとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有する最終目標加工部を設定し、これに基づきスピニング加工を行なうことができる。
【0050】
尚、ワークを固定した状態で駆動するクランプ手段に関しては、その構造及び駆動方法は任意であり、汎用の工業用ロボット(図示せず)を用いることとしてもよい。即ち、ロボットアーム先端のアタッチメントにワーククランプ機能をもたせ、加工工程毎に要求されるワークの移動をロボットの多自由度の動きで対応することができる。更に、ワークの反転や、装置外に対するワークの搬入及び搬出にもロボットを兼用することとしてもよい。
【0051】
【発明の効果】
本発明は上述のように構成されているので以下に記載の効果を奏する。即ち、請求項1に記載のワークの端部成形方法においては、本体部の最終目標形状の外形を有する非加工部と、これより大径の加工対象部を有する段付ワークに対し、前掲の偏芯、傾斜及び捩れスピニング加工を行なうことにより、管状のワークの本体部に対する加工を必要とすることなく、ワークの端部に本体部の外周面の仮想延長面より外側に突出する縮径部を、容易且つ適切に形成することができる。これにより、スピニング加工による管状ワークの端部成形における成形自由度を大きく向上させることができ、ひいては製品としての形状自由度の向上に大きく貢献することができる。
【0052】
前記ワークの端部成形方法において、請求項2に記載のように、非加工部となる部分を縮径して段付ワークを形成することとした場合には、例えばスピニング加工による連続した縮径作業を行なうことができ、管状のワークの端部に本体部の外周面の仮想延長面より外側に突出する縮径部を、迅速に形成することができる。あるいは、請求項3に記載のように、加工対象部となる部分を拡径して段付ワークを形成することとした場合には、例えば一般的なプレス加工によって拡径することができるので安価に製造することができる。
【0053】
前記ワークの端部成形方法において、更に、請求項4に記載のように、非加工部と加工対象部の間に小径部を形成すると共に、小径部から加工対象部の開口端近傍に至るまで拡径して段付ワークを形成することとすれば、ワーク内に収容する部材の固定が容易となるので、例えば触媒コンバータに好適な外筒を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法を示す工程図である。
【図2】本発明の他の実施形態に係るワークの端部成形方法を示す工程図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法を触媒コンバータの製造に適用した例を示す工程図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法を触媒コンバータの製造に適用した例を示す工程図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法における段付ワークの成形方法の一例を示す一部断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法においてスピニング加工によるワーク端部の縮径作業の一例を示す一部断面図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法においてワークに傾斜軸張出縮径部を成形する状況を示す断面図である。
【図8】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法においてワークに傾斜軸張出縮径部を成形した管部材の断面図である。
【図9】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法によって成形した触媒コンバータの外筒の一例を示す正面図である。
【図10】図9に示した触媒コンバータの外筒の左側面図である。
【図11】図9に示した触媒コンバータの外筒の平面図である。
【図12】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法によって成形した触媒コンバータの外筒の他の例を示す正面図である。
【図13】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法によって成形した触媒コンバータの外筒の更に他の例を示す正面図である。
【図14】図13に示した触媒コンバータの外筒の底面図である。
【図15】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法によって成形した触媒コンバータの外筒の別の例を示す正面図である。
【図16】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法によって成形した触媒コンバータの外筒の更に別の例を示す正面図である。
【図17】図16に示した触媒コンバータの外筒の底面図である。
【図18】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法によって成形した触媒コンバータを排気システムに組み込んだ例を示す平面図である。
【図19】図18に示した触媒コンバータを有する排気システムの正面図である。
【図20】本発明の一実施形態に係るワークの端部成形方法に供するスピニング加工装置の全体構成を示すブロック図である。
【図21】図20のスピニング加工装置の一部を破断した状態を示す側面図である。
【図22】図20のスピニング加工装置の一部を破断した状態を示す平面図である。
【図23】図20のスピニング加工装置におけるカム板及び支持部材を示す正面図である。
【符号の説明】
4 管部材, 4b テーパ部, 4c 首部, 4d 縮径部,
4e 大径部, 4f 徐変部, 4g 小径部, 4j 稜線,
4n 非加工部, 4s 加工対象部, 4x 1次中間ワーク,
4y 2次中間ワーク, 4z 3次中間ワーク,
12 クランプ装置, 21 主軸, 28 ローラ,
32 案内溝, 33 ガイドローラ, 50 変速機構
Claims (4)
- 本体部の最終目標形状の外形を有する非加工部と、該非加工部に隣接し該非加工部より大径の加工対象部を有する管状の段付ワークに対し、前記非加工部から、前記非加工部の中心軸に対して少くとも偏心、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有し、一部が前記非加工部の外周面の仮想延長面より外側に突出する最終目標加工部に至るまでに複数の目標加工部を設定し、該複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸を設定し、該複数の加工目標軸のうちの一つと前記加工対象部の中心軸が略同軸となるように前記段付ワークを支持し、前記加工対象部の中心軸を前記複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸と一致させると共に、各加工目標軸における前記加工対象部の外径を縮小させるようにスピニング加工を行なって前記加工対象部を成形し、前記最終目標加工部形状に形成することを特徴とするワークの端部成形方法。
- 管状のワークに対し前記非加工部となる部分を縮径して前記段付ワークを形成することを特徴とする請求項1記載のワークの端部成形方法。
- 管状のワークに対し前記加工対象部となる部分を拡径して前記段付ワークを形成することを特徴とする請求項1記載のワークの端部成形方法。
- 前記加工対象部の前記非加工部に隣接する側に、前記非加工部より小径の小径部を形成すると共に、該小径部から前記加工対象部の開口端近傍に至るまで拡径して前記段付ワークを形成した後、前記小径部から前記非加工部の中心軸に対して少くとも偏芯、傾斜及び捩れの何れか一つの関係にある中心軸を有し、一部が前記非加工部の外周面の仮想延長面より外側に突出する最終目標加工部に至るまでに複数の目標加工部を設定し、該複数の目標加工部に基づき複数の加工目標軸を設定し、該複数の加工目標軸のうちの一つと前記加工対象部の中心軸が略同軸となるように前記段付ワークを支持し、前記加工対象部の中心軸を前記複数の加工目標軸のうちの各加工目標軸と一致させると共に、前記加工対象部の外径を縮小させるようにスピニング加工を行なって前記加工対象部を成形し、前記最終目標加工部形状に形成することを特徴とする請求項1記載のワークの端部成形方法。
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