JP7058480B2 - ワーク加工方法および回転塑性加工装置 - Google Patents
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Description
上記目的を達成するためのワーク加工方法の特徴構成は、回転塑性加工装置によって円筒状のワークに加工を施すワーク加工方法であって、第1工程と、前記第1工程の後に行う第2工程とを有し、前記第1工程にて、前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸を傾斜させた状態、かつ、前記ワークの内部からマンドレルを退避させた状態にて前記ワークに対して第一の加工が施され、前記第1工程が、前記ワークが前記マンドレルを挿入できない挿入不可状態にて前記第一の加工を行う挿入不可工程を含み、前記第2工程にて、前記マンドレルを挿入した状態で、前記ワークにおける前記第一の加工が施された部位に対して第二の加工が施され、前記第二の加工が完了した際、前記マンドレルを移動させて、ワーク保持機構により保持される前記ワークを押し、前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外す工程を含む、点にある。
なお、前記第1工程にて、前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸を傾斜させた状態、かつ、前記ワークの内部からマンドレルを退避させた状態にて前記ワークに対して偏芯加工と傾斜加工のうち少なくとも一方と、縮径加工とが施され、前記第2工程にて、前記マンドレルを挿入した状態で、前記ワークにおける前記縮径加工が施された部位に対して仕上げ加工が施される。
当該構成によれば、マンドレルを退避させた状態で傾斜加工と、縮径加工とが行われ、マンドレルを挿入した状態で仕上げ加工が行われるから、第1工程ではマンドレルとワークとの干渉が抑制され、第2工程では仕上げ加工により縮径部位の加工精度を高めることができる。すなわち上記の構成により、傾斜・縮径加工と縮径部位の精度とを両立することができる。
上記目的を達成するための回転塑性加工装置の特徴構成は、円筒状のワークに加工を施す回転塑性加工装置であって、前記ワークを保持して前記ワークの姿勢を変化させるワーク保持機構と、マンドレルを移動させるマンドレル移動機構と、前記ワーク保持機構および前記マンドレル移動機構を制御して以下の第一の加工、第二の加工およびワークの取り外しを行わせる加工制御部とを有する点にある。
第一の加工:前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸が傾斜した状態で、かつ、前記ワークの内部から前記マンドレルを退避させた状態にて前記ワークに対して施す加工であって、前記ワークが前記マンドレルを挿入できない挿入不可状態にて行われる挿入不可工程を含む。
第二の加工:前記第一の加工よりも後に、前記ワークの内部に前記マンドレルを挿入した状態で、前記ワークにおける前記第一の加工が施された部位に対して施す加工。
ワークの取り外し:前記第二の加工が完了した際、前記マンドレルを移動させて前記ワークを押し、前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外す。
なお、第一の加工は、前記ワークの内部から前記マンドレルを退避させた状態にて前記ワークに対して施す加工である。また、第二の加工は、前記第一の加工よりも後に、前記ワークの内部に前記マンドレルを挿入した状態で、前記ワークにおける前記第一の加工が施された部位に対して仕上げ加工を施す加工である。
上記の構成によれば、加工制御部が、マンドレルを退避させた状態で第一の加工を行い、マンドレルを挿入した状態で仕上げ加工を行うから、第一の加工ではマンドレルとワークとの干渉が抑制され、第二の加工では仕上げ加工により縮径部位の加工精度を高めることができる。すなわち上記の構成により、傾斜・縮径加工と縮径部位の精度とを両立することができる。
本発明に係る上述の回転塑性加工装置は、前記マンドレルは大径部と小径部とを有すると好適である。
第一の加工:前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸が傾斜した状態で、かつ、前記ワークの内部から前記マンドレルの前記大径部を退避させた状態にて前記ワークに対して施す加工であって、前記ワークが前記マンドレルの前記大径部を挿入できない挿入不可状態にて行われる挿入不可工程を含む。
第二の加工:前記第一の加工よりも後に、前記ワークの内部に前記マンドレルの前記大径部を挿入した状態で、前記ワークにおける前記第一の加工が施された部位に対して施す加工。
なお、第一の加工は、前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸が傾斜した状態で、かつ、前記ワークの内部から前記ワークの内部から前記マンドレルの前記大径部を退避させた状態にて前記ワークに対して傾斜加工と、縮径加工とを施す加工である。また、第二の加工は、前記第一の加工よりも後に、前記ワークの内部に前記マンドレルの前記大径部を挿入した状態で、前記ワークにおける前記縮径加工が施された部位に対して仕上げ加工を施す加工である。
上記の構成によれば、加工制御部が、前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸が傾斜した状態で、かつ、前記ワークの内部からマンドレルの大径部を退避させた状態で傾斜加工と、縮径加工とを行い、マンドレルの大径部を挿入した状態で仕上げ加工を行うから、第一の加工ではマンドレルとワークとの干渉が抑制され、第2の加工では仕上げ加工により縮径部位の加工精度を高めることができる。すなわち上記の構成により、傾斜・縮径加工と縮径部位の精度とを両立することができる。
以下図面を参照しながら、本実施形態に係る回転塑性加工装置およびワーク加工方法について説明する。
図1は、本実施形態に係るワーク加工方法が行われる回転塑性加工装置1の概要を示す上面図である。回転塑性加工装置1は、円筒状の金属管素材であるワーク10に対して偏心加工、傾斜加工、および縮径加工を施す加工装置である。回転塑性加工装置1は、ワーク保持機構20、ローラ回転機構30、マンドレル移動機構40、および加工制御部50を有する。
続いて、以上述べた回転塑性加工装置1で行われるワーク加工方法について説明する。
このワーク加工方法は、回転塑性加工装置1によって円筒状のワーク10に加工を施すものであって、第1工程と、第1工程の後に行う第2工程とを有する。
第1工程では、マンドレル41を退避させた状態にてワーク10に対して偏芯加工と傾斜加工のうち少なくとも一方と、縮径加工とが施される。図2は、第1工程で傾斜加工が行われる際の、ワーク10、ローラ31およびマンドレル41の位置関係の一例を示している。図2に示される例では、ワーク10は、ワーク保持機構20によって、ローラ回転機構30の軸Xrに対して軸Xtが傾斜した状態で配置されている。ローラ31は、ローラ回転機構30によって、ワーク10の外周面に当接されている。マンドレル41は、マンドレル移動機構40によって、ワーク10の内部から退出した位置、すなわちワーク10の外部に配置されている。
第1加工:ワーク10の内部からマンドレル41を退避させた状態にてワーク10に対して偏芯加工と傾斜加工のうち少なくとも一方と、縮径加工とを施す。
第2工程では、マンドレル41を挿入した状態で、ワーク10における縮径加工が施された部位(縮径部位11)に対して仕上げ加工が施される。図3は、第2工程で仕上げ加工が行われる際の、ワーク10、ローラ31およびマンドレル41の位置関係の一例を示している。図3に示される例では、ワーク10は、ワーク保持機構20によって、ローラ回転機構30の軸Xrに対して軸Xtが傾斜し、かつ、縮径部位11の中心軸が軸Xrと一致した状態で配置されている。ローラ31は、ローラ回転機構30によって、ワーク10の縮径部位11の外周面に当接されている。マンドレル41は、マンドレル移動機構40によって、ワーク10の内部に挿入され、複数のローラ31に挟まれた位置、すなわちワーク10の縮径部位11の内側に配置されている。
第2加工:第1加工よりも後に、ワーク10の内部にマンドレル41を挿入した状態で、ワーク10における縮径加工が施された部位(縮径部位11)に対して仕上げ加工を施す。
以下の実施形態の説明では、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、説明を省略する場合がある。
続いて、本実施形態に係るワーク加工方法について説明する。このワーク加工方法は、回転塑性加工装置1によって円筒状のワーク10に加工を施すものであって、第1工程と、第1工程の後に行う第2工程とを有する。
第1工程では、マンドレル41の大径部42を退避させた状態にてワーク10に対して偏芯加工と傾斜加工のうち少なくとも一方と、縮径加工とが施される。図4は、第1工程で傾斜加工が行われる際の、ワーク10、ローラ31およびマンドレル41の位置関係の一例を示している。図4に示される例では、ワーク10は、ワーク保持機構20によって、ローラ回転機構30の軸Xrに対して軸Xtが傾斜した状態で配置されている。ローラ31は、ローラ回転機構30によって、ワーク10の外周面に当接されている。マンドレル41の大径部42は、マンドレル移動機構40によって、ワーク10の内部から退出した位置、すなわちワーク10の外部に配置されている。なおマンドレル41の小径部43は、その一部がワーク10の内部に配置されている。
第1加工:ワーク10の内部からマンドレル41の大径部42を退避させた状態にてワーク10に対して偏芯加工と傾斜加工のうち少なくとも一方と、縮径加工とを施す。
第2工程では、マンドレル41の大径部42を挿入した状態で、ワーク10における縮径加工が施された部位(縮径部位11)に対して仕上げ加工が施される。図5は、第2工程で仕上げ加工が行われる際の、ワーク10、ローラ31およびマンドレル41の位置関係の一例を示している。図5に示される例では、ワーク10は、ワーク保持機構20によって、ローラ回転機構30の軸Xrに対して軸Xtが傾斜し、かつ、縮径部位11の中心軸が軸Xrと一致した状態で配置されている。ローラ31は、ローラ回転機構30によって、ワーク10の縮径部位11の外周面に当接されている。マンドレル41は、マンドレル移動機構40によって、ワーク10の内部に挿入されている。そしてマンドレル41の大径部42が、複数のローラ31に挟まれた位置、すなわちワーク10の縮径部位11の内側に配置されている。
第2加工:第1加工よりも後に、ワーク10の内部にマンドレル41の大径部42を挿入した状態で、ワーク10における縮径加工が施された部位(縮径部位11)に対して仕上げ加工を施す。
<1>上述の実施形態では、第1工程で傾斜加工が行われる例について説明した。第1工程にて傾斜加工に加えて偏芯加工が行われてもよい。
10 :ワーク
11 :縮径部位
12 :小径部位
20 :ワーク保持機構
30 :ローラ回転機構
31 :ローラ
40 :マンドレル移動機構
41 :マンドレル
42 :大径部
43 :小径部
50 :加工制御部
Xr :軸
Xt :軸
Claims (3)
- 回転塑性加工装置によって円筒状のワークに加工を施すワーク加工方法であって、第1工程と、前記第1工程の後に行う第2工程とを有し、
前記第1工程にて、前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸を傾斜させた状態、かつ、前記ワークの内部からマンドレルを退避させた状態にて前記ワークに対して第一の加工が施され、
前記第1工程が、前記ワークが前記マンドレルを挿入できない挿入不可状態にて前記第一の加工を行う挿入不可工程を含み、
前記第2工程にて、前記マンドレルを挿入した状態で、前記ワークにおける前記第一の加工が施された部位に対して第二の加工が施され、
前記第二の加工が完了した際、前記マンドレルを移動させて、ワーク保持機構により保持される前記ワークを押し、前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外す工程を含む、ワーク加工方法。 - 円筒状のワークに加工を施す回転塑性加工装置であって、
前記ワークを保持して前記ワークの姿勢を変化させるワーク保持機構と、
マンドレルを移動させるマンドレル移動機構と、
前記ワーク保持機構および前記マンドレル移動機構を制御して以下の第一の加工、第二の加工およびワークの取り外しを行わせる加工制御部とを有する回転塑性加工装置。
第一の加工:前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸が傾斜した状態で、かつ、前記ワークの内部から前記マンドレルを退避させた状態にて前記ワークに対して施す加工であって、前記ワークが前記マンドレルを挿入できない挿入不可状態にて行われる挿入不可工程を含む。
第二の加工:前記第一の加工よりも後に、前記ワークの内部に前記マンドレルを挿入した状態で、前記ワークにおける前記第一の加工が施された部位に対して施す加工。
ワークの取り外し:前記第二の加工が完了した際、前記マンドレルを移動させて前記ワークを押し、前記ワークを前記ワーク保持機構から取り外す。 - 前記マンドレルは大径部と小径部とを有する請求項2に記載の回転塑性加工装置。
第一の加工:前記回転塑性加工装置が有するローラ回転機構の軸に対して前記ワークの軸が傾斜した状態で、かつ、前記ワークの内部から前記マンドレルの前記大径部を退避させた状態にて前記ワークに対して施す加工であって、前記ワークが前記マンドレルの前記大径部を挿入できない挿入不可状態にて行われる挿入不可工程を含む。
第二の加工:前記第一の加工よりも後に、前記ワークの内部に前記マンドレルの前記大径部を挿入した状態で、前記ワークにおける前記第一の加工が施された部位に対して施す加工。
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JP2017153526A JP7058480B2 (ja) | 2017-08-08 | 2017-08-08 | ワーク加工方法および回転塑性加工装置 |
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