JP4450449B2 - Pneumatic radial tire - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気入りラジアルタイヤに係り、特に、ビード部の耐久性を向上させた空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック等、特に重荷重で使用され、摩耗後に再びトレッドを更生して複数回使用される空気入りラジアルタイヤにおいては、長期間の使用によってカーカス層の補強コード端末の応力集中部を起点にゴム中にセパレーションを生じ、タイヤが使用できなくなる問題がある。
【0003】
こうしたカーカス端部のセパレーション故障に対して、タイヤを回転軸に沿った断面で見たときのビード部タイヤ外輪郭に凹部を設けてゴム厚さを減じることにより、ビード部での発熱性を低下させる技術(例えば、特開昭57−191104号公報)が開示されているが、カーカス端末部でのゴムの厚さは、カーカス折返部分の存在であまり低減できず、耐久性向上効果は十分とは言えない。
【0004】
さらに、特開平10−193924号公報では、カーカス折返部を内側カーカス層に沿わせてビード部の厚さを減じ、タイヤ外輪郭に凹部を設けたものが提案されているが、カーカス層折返部外側のゴム厚さが減少すると負荷時にリムフランジからの突き上げによる剪断変形に対してカーカス層界面の剪断歪が増し、カーカス層と外側のゴムとの間でセパレーションが発生する問題がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、トラック、バス用の大型タイヤでは、環境への配慮や経済性からの更生回数の増加により使用条件が厳しくなっていることと、特に近年増加傾向の偏平率の低いタイヤではビード耐久性が悪化することから、従来技術を使用してもビード部でのセパレーション故障の防止は十分ではなく、ビード部故障に対する根本的な解決には至っていない。
【0006】
本発明は上記事実を考慮し、優れたビード耐久性を有する重荷重車両に適した空気入りラジアルタイヤを提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、一方のビード部のビードコアから他方のビード部のビードコアへ延在する本体部と前記本体部に連続して設けられ前記ビードコアの外周に沿って巻き込んだ巻き込み部とを備えた実質的にラジアル方向に延びる複数本のスチールコードからなる少なくとも1枚のカーカス層よりなるカーカスと、前記カーカスのタイヤ半径方向外側に設けられ、前記カーカスのクラウン部を補強するベルトと、を備えた空気入りラジアルタイヤであって、タイヤ回転軸に沿った断面で見たときに、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ半径方向内側において、タイヤ外輪郭が凹部を有すると共に、前記凹部は、標準リムに装着し標準空気圧充填のもとで正規荷重を負荷した時の前記ビード部の外皮とリムフランジとの離反点Pよりもタイヤ半径方向外側に位置することを特徴としている。
【0008】
次に、請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤの作用を説明する。
【0009】
トラック、バス用タイヤのように重荷重で使用されるタイヤは、負荷転動時にビード部がリムフランジの方向に大きく倒れ込む曲げ変形を生じるためにビード部での発熱が大きく、これがビード故障の主要因の一つとなっている。
【0010】
請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤでは、カーカス層を塑性変形によって癖付けしてビードコア外周面周りに巻き込み、応力集中源である端末部が負荷転動時に殆ど変形の生じないビードコア上に配置することで、カーカス層の端末部を起点とするセパレーション故障が根本的に解消され、ビード部のタイヤ外側を凹部形状とすることでビード部のゴム厚さが減少し、負荷転動時のビード部の発熱も低減するので、大幅にビード耐久性を向上することができる。
負荷転動時にビード部がリムフランジの方向に倒れ込む曲げ変形を生じるが、その際、タイヤ外皮がリムフランジに接触する領域が増大する。
負荷時にリムフランジと接触する領域でタイヤ外面を凹部形状とすると、空気圧充填姿勢のタイヤ外面とリムフランジとの空隙量が増大し、負荷時の曲げ変形量はこの領域近傍で増大してビード耐久性に悪影響を及ぼすため、凹部は正規荷重を負荷した時のビード部外皮とリムフランジとの離反点よりもタイヤ半径方向外側に設け、この凹部のタイヤ半径方向内側に位置するタイヤ外皮がリムフランジに接触する領域のタイヤ外皮はタイヤ外側に凸形状とすることが望ましい。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤにおいて、リムフランジの公称径位置を基準にタイヤ半径方向にビード最大幅WM の1.8倍よりも外側で、タイヤ最大幅位置までの外皮の厚さTが、タイヤ最大幅位置での外皮の厚さTW と実質的に等しいことを特徴としている。
【0012】
次に、請求項2に記載の空気入りラジアルタイヤの作用を説明する。
【0013】
一般に、タイヤ最大幅位置でのカーカス補強層からタイヤ外皮までのゴム厚さは、外傷を防ぐために必要なゴム厚さを確保すれば良く、ビード部等と比較すると薄く設定されているが、ビード部に関しても発熱だけを考慮すると薄い方が望ましい。
【0014】
他方、リムにタイヤを係止するためにビードコアにはある程度の剛性が必要である。そのため、ビーコアの近傍までカーカス層外側のタイヤ外皮の厚さをタイヤ最大幅位置での厚さと同じように薄くすると、ビードコア近傍にビード曲げ変形が集中し、さらに急激にタイヤ輪郭形状が変化するので、タイヤ外皮の歪集中からタイヤ表面での亀裂発生が問題となる。
【0015】
したがって、リムの公称径位置を基準に、タイヤ半径方向にビード最大幅の1.8倍より外側でタイヤ最大幅位置まで、タイヤ外皮(カーカス補強層の外側のタイヤ外皮)の厚さ(カーカス補強層のコードからタイヤ外輪郭までの距離)Tを、タイヤ最大幅位置での外皮の厚さと実質的に等しく(タイヤ最大幅位置での厚さの0.7倍から1.3倍の間)、1.8倍よりもタイヤ半径方向内側の領域では、ビードコア横までカーカス層からタイヤ外面までの厚さを漸増する(凹部の深さを漸減する)ことが好ましい。
【0020】
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の空気入りラジアルタイヤにおいて、標準リムに装着し、標準空気圧充填のもとで正規荷重を負荷したときのビード部外皮とリムフランジとの離反点Pにおける前記ビード部の厚さをWP、ビード最大幅をWMとしたときに、WP /WM ≧0.9であることを特徴としている。
【0021】
次に、請求項3に記載の空気入りラジアルタイヤの作用を説明する。
【0022】
負荷時にリムフランジと接触する領域においてビード最大幅と比較して急激にビード幅を減じると、タイヤ外面とリムフランジとの空隙量が増してビード部の倒れ込み変形量が増大するので、標準空気圧充填のもとで正規荷重を負荷したときのビード部外皮とリムフランジとの離反点Pにおけるビード部の厚さWP と、ビード最大幅WM との比率WP /WM を0.9以上とすることが望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
図1に示すように、本実施形態の空気入りラジアルタイヤ10は、一対のビードコア12(図1では片側のみ図示)と、一対のビードコア12にトロイド状に跨がるカーカス14とを有している。
【0024】
カーカス14は、本実施形態では一枚のカーカス層(カーカスプライ)16から構成されているが、カーカス層16は2枚以上であっても良い。
【0025】
カーカス層16は、互いに平行に並べられた実質的にラジアル方向(好ましくはラジアル方向に対して±10°以内)に沿って延びる複数本のスチールコード(図示せず)を備え、これら複数本のスチールコードが薄肉のコーティングゴム(図示せず)に埋設されている通常の構造のものである。
【0026】
カーカス層16は、一方のビード部11のビードコア12から他方のビード部11のビードコア12へ延在する本体部16Aと、ビードコア12の外周に沿って巻き込んだ巻込部16Bとを有している。
【0027】
なお、カーカス層16の巻込部16Bの端末部16Cの位置は、少なくともビードコア12のタイヤ軸方向外側端よりもタイヤ軸方向内側で、ビードコア12の上辺上に位置し、ビードコア12の中心よりもタイヤ軸方向内側に位置することが好ましく、図1に示すように本体部16Aの近傍に位置すること(即ち、カーカス層16がビードコア12の周りを略1周すること。)が更に好ましい。
【0028】
また、巻込部16Bのスチールコードは、ビードコア12の外周面に沿うようにタイヤ製造段階(少なくとも加硫前)で少なくとも1箇所以上の部位で塑性変形されており、製品タイヤにおいてここでのスチールコードには真っ直ぐな状態へ戻ろうとする力は生じていない。
【0029】
このカーカス層16のタイヤ外側には、ビード補強層(所謂チェーファー)18がビードコアの周りに配置されている。
【0030】
ビード補強層18は、互いに平行とされ、ラジアル方向に対して30度〜80度の範囲内の角度で傾斜した複数本のコード(図示せず)をゴムで被覆したものである。なお、このビード補強層18に用いるコードは、スチールコードでも良く、ナイロン等の有機繊維コードであっても良い。
【0031】
ここで、ビード補強層18は、ビードコア12からタイヤ軸方向内側の端末部18Aにかけてはカーカス層16の外周面に沿うように隣接して配置されているが、ビードコア12からタイヤ軸方向外側の端末部18Bにかけては、ビードコア12から離れる方向に直線状に延びている。
【0032】
本実施形態の空気入りラジアルタイヤ10では、図1に示すように、タイヤ回転軸に沿った断面で見たとき、タイヤ最大幅位置PW よりもタイヤ半径方向内側のタイヤ外面に凹部24を有している(即ち、タイヤ外輪郭が凹部形状をしている。)。なお、図1は、無負荷状態を示している。
【0033】
なお、ここでの凹部24は、図1に示すように、タイヤ外面に平面H(2点鎖線)を押し付けたときに2点当たりとなり、平面Hとタイヤ外面との間に隙間ができる部分である。なお、本実施形態の凹部24は、断面で見たときにタイヤ外側に曲率中心を有する略円弧形状である。
【0034】
ここで、本実施形態において、標準リム21に組み付けた空気入りラジアルタイヤ10に標準空気圧を充填し、正規荷重を負荷させたとき、図2の実線に示すように(ちなみに、2点鎖線は無負荷状態)、ビード部11の外面がリムフランジ22から離間する点を離反点P、この離反点Pにおけるタイヤ内外面の2等分線をL1、図1に示すように離反点Pを通り2等分線L1に垂直な垂直線をL2、ビードコア12の図心Qを通り垂直線L2に平行な平行線をL3、垂直線L2上でのビード厚さをWP 、平行線L3上でのビード厚さ(以後、ビード最大幅という。)をWM と定義する。
【0035】
ここで、本実施形態において、標準リムとはJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book1999年度版規定のリムであり、標準空気圧とはJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book1999年度版の最大負荷能力に対応する空気圧であり、正規荷重とはJATMA(日本自動車タイヤ協会)のYear Book1999年度版の単輪を適用した場合の最大負荷能力に相当する荷重である。
【0036】
日本以外では、荷重とは下記規格に記載されている適用サイズにおける単輪の最大荷重(最大負荷能力)のことであり、内圧とは下記規格に記載されている単輪の最大荷重(最大負荷能力)に対応する空気圧のことであり、リムとは下記規格に記載されている適用サイズにおける標準リム(または、”Approved Rim" 、”Recommended Rim")のことである。
【0037】
規格は、タイヤが生産又は使用される地域に有効な産業規格によって決められている。例えば、アメリカ合衆国では、”The Tire and Rim Association Inc. のYear Book ”であり、欧州では”The European Tire and Rim Technical OrganizationのStandards Manual”である。
【0038】
この空気入りラジアルタイヤ10は、リムフランジ22の公称径位置を基準に、タイヤ半径方向にビード最大幅WM の1.8倍離れた位置P1 よりもタイヤ半径方向外側で、タイヤ最大幅位置PW (なお、図中Wmax はタイヤ最大幅。)までの外皮(ゴム部分)の厚さT(カーカス層16のスチールコードからタイヤ外表面(外輪郭)までの距離)が、タイヤ最大幅位置PW での外皮の厚さTW (カーカス層16のスチールコードからタイヤ外表面(外輪郭)までの距離)と実質的に等しく(ここで実質的とは、タイヤ最大幅位置PW での外皮の厚さTW の0.7倍から1.3倍の間の厚さ。)設定されていることが好ましい。
【0039】
本実施形態では、垂直線L2上でのビード厚さWP /ビード部11のビード最大幅WM が0.88に設定されている。
【0040】
また、ビード部11には、ビードコア12に巻かれたカーカス層16の巻込部16Bのタイヤ径方向外側にビード部11の剛性を確保するスティフナー20が設けられている。
【0041】
なお、図示はしないが、カーカス14のタイヤ半径方向外側には、カーカス14のクラウン部を補強するベルトが設けられている。
(作用)
本実施形態の空気入りラジアルタイヤ10では、カーカス層16のスチールコードを塑性変形によって癖付けしてビードコア12の外周面周りに巻き込み、応力集中源である端末部16Cを負荷転動時に殆ど変形の生じないビードコア12に接するように配置したので、カーカス層16の端末部16Cを起点とするビード部11内のゴムのセパレーション故障を防止することができる。
【0042】
さらに、ビード部11の外面に凹部24を設けることでビード部11のゴム厚さが減少し、負荷転動時のビード部11の発熱も低減するので、大幅にビード耐久性を向上することができる。
【0043】
また、カーカス層16のタイヤ外側に配置したビード補強層18は、負荷転動時にリムフランジ22との擦れによるタイヤ外皮の摩滅を防止する。
【0044】
さらに、ビード補強層18の端末部18B側は内圧によって引き抜かれようとする力を殆ど受けず、さらに、このビード補強層18の端末部18Bは従来タイヤと異なりカーカス層16の巻込部16B(従来タイヤのカーカス層の折返部に相当)が隣接しないことと、ラジアル方向に対しコードが傾斜配置されていることから、負荷転動時にビード部11の曲げ変形が生じた際にもビード補強層18内のコードが角度変化し難く、この変形によって端末部18Bの径方向圧縮応力の集中が緩和される。
【0045】
なお、位置P1 よりもタイヤ半径方向外側の外皮の厚さTが、タイヤ最大幅位置PW での外皮の厚さTW と実質的に等しくされていない、即ち、厚さTが厚さTW より薄くなると(Tが0.7TW よりも小さい場合)、ビードコア12近傍が薄くなり過ぎ、ビードコア12近傍にビード曲げ変形が集中し、さらに急激にタイヤ輪郭形状が変化するので、タイヤ外皮の歪集中からタイヤ表面での亀裂が発生し易くなる。
【0046】
なお、ビード補強層18のコードのラジアル方向に対する角度が30度未満になると、カーカス層16の本体部16Aが倒れ込んだ際に、カーカス層16のスチールコードと同様にタイヤラジアル方向に近づく為、ビード補強層18のコードの角度変化によるビード補強層18の端末部18Bでの歪緩和が起きにくく、コード端部に大きな圧縮応力の集中が生じる。
【0047】
一方、コードの角度が80度を越えると、ビード補強層18のコードがほぼ周方向に向く為にビード補強層18の剪断剛性が低下し、タイヤが転動時に踏み蹴りにてサイドウォールが回転方向にずれる周方向剪断変形のビード部11での抑制効果が大幅に低下するので、リムフランジ22とタイヤ外皮との周方向ずれによる摩滅を有効に防止することが出来なくなり、ビード補強層18としての役割が十分に発揮されなくなる。
[第2の実施形態]
本発明の空気入りラジアルタイヤの第2の実施形態を図3にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0048】
図3に示すように、本実施形態の空気入りラジアルタイヤ10では、第1の実施形態と同様に凹部24が形成されているが、凹部24が第1の実施形態よりも深く、垂直線L2上でのビード厚さWP /ビード部11のビード最大幅WM が0.85に設定されているものである。
【0049】
なお、作用効果は第1の実施形態と同様である。
[第3の実施形態]
本発明の空気入りラジアルタイヤの第3の実施形態を図4にしたがって説明する。なお、前述した実施形態と同一構成に関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0050】
図4に示すように、本実施形態の空気入りラジアルタイヤ10では、ビード部11の離反点Pよりもタイヤ半径方向外側に凹部24が形成されており、凹部24よりもタイヤ半径方向内側では、ビード部11の外表面がタイヤ内側に曲率中心を有する略円弧凸状に形成されている。
【0051】
本実施形態では、垂直線L2上でのビード厚さWP /ビード部11のビード最大幅WM は、0.92に設定されている。
【0052】
本実施形態の空気入りラジアルタイヤ10では、離反点P付近の外皮がタイヤ外側に凸形状であり、垂直線L2上でのビード厚さWP /ビード部11のビード最大幅WM を0.9以上としたので、第1の実施形態及び第2の実施形態よりも負荷時のビード部11の倒れ込み変形を抑えることができ、これにより発熱をより一層抑えることができる。
(試験例)
次に、本発明の効果を確かめるために、タイヤサイズが285/60R22.5である従来例のタイヤと本発明の適用された実施例のタイヤとを用意し、室内のドラム試験機にてタイヤの耐久試験を行った。
【0053】
実施例1のタイヤは図1に示す構造のタイヤ、実施例2のタイヤは図3に示す構造のタイヤ、実施例3のタイヤは図4に示す構造のタイヤ、従来例のタイヤは図5に示す構造のタイヤである。
【0054】
ここで、従来例のタイヤは、図5に示すように、ビード部11の外面に凹部の形成されていないタイヤである。
【0055】
実施例1〜3及び従来例のタイヤのカーカス層は、何れも(1×3+9+15)×0.175mm+1×0.15mmの構造のスチールコードを5cm当たり26本の密度(測定部位:ビードコア周り)で平行に並べてゴム被覆したものであり、コード方向を実質的にラジアル方向としたものである。
【0056】
実施例1〜3及び従来例のタイヤのビード補強層は、何れも(1×3+9+15)×0.175mm+1×0.15mmの構造のスチールコードを5cm当たり21本の密度(測定部位:ビードコア周り)で平行に並べてゴム被覆したものであり、コード方向をラジアル方向に対して60度傾斜させたものである(測定部位:タイヤ軸方向外側の端末部)。
【0057】
なお、実施例1のタイヤではWP /WM が0.88であり、実施例2のタイヤではWP /WM が0.85であり、実施例3のタイヤではWP /WM が0.92である。
【0058】
ドラム試験は、試験タイヤに内圧900kPaを充填した後に、半径1.7mのスチールドラム上に、5200kgの荷重にて圧着し、時速60km/hにてビード部故障(セパレーション)発生まで走行させた。その際の室温は46°Cであった。
【0059】
評価は、ビード部故障が発生するまでの走行距離を測定し、従来例のタイヤがビード部故障を発生するまでの走行距離の逆数を100とする指数で表した。なお、数値が大きい程ビード部故障を発生するまでの走行距離が長く、ビード部の耐久性に優れていることを表す。
【0060】
【表1】

Figure 0004450449
【0061】
試験の結果、本発明の適用された実施例1〜3のタイヤは、ビード部でセパレーションを発生するまでの走行距離が大幅に延び、ビード部の耐久性が大幅に向上していることが分かった。
【0062】
このため、本発明の適用された空気入りラジアルタイヤは、更生タイヤの台タイヤとして用いるのに適していることが分かる。
【0063】
また、WP /WM を0.9より大きく設定した実施例3のタイヤでは、負荷時のビード部の倒れ込み変形が実施例1,2よりも少なく、ビード部の耐久性が更に向上した。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の空気入りラジアルタイヤは上記の構成としたので、ビード部の耐久性を向上することができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る空気入りラジアルタイヤのビード部の断面図である。
【図2】図1に示す空気入りラジアルタイヤのビード部の変形の様子を示す断面図である。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る空気入りラジアルタイヤのビード部の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る空気入りラジアルタイヤのビード部の断面図である。
【図5】試験に用いた従来例に係る空気入りラジアルタイヤのビード部の断面図である。
【符号の説明】
10 空気入りラジアルタイヤ
11 ビード部
12 ビードコア
14 カーカス
16 カーカス層
18 ビード補強層
21 標準リム
22 リムフランジ
24 凹部
P 離反点
PW タイヤ最大幅位置
WM ビード最大幅[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a pneumatic radial tire, and more particularly to a pneumatic radial tire with improved bead durability.
[0002]
[Prior art]
For pneumatic radial tires that are used for heavy loads, such as trucks, and are used multiple times after renewing the tread after wear, the rubber will start from the stress concentration part of the reinforcing cord end of the carcass layer after a long period of use. There is a problem that tires cannot be used due to separation.
[0003]
For such a carcass end separation failure, when the tire is viewed in a cross section along the rotation axis, a bead is provided in the outer contour of the tire to reduce the rubber thickness, thereby reducing the heat generation at the bead. However, the rubber thickness at the carcass terminal portion cannot be reduced so much due to the presence of the carcass folded portion, and the durability improvement effect is sufficient. I can't say that.
[0004]
Furthermore, in Japanese Patent Laid-Open No. 10-193924, a carcass folded portion is proposed in which the thickness of the bead portion is reduced along the inner carcass layer and the concave portion is provided in the outer contour of the tire. When the outer rubber thickness is reduced, there is a problem in that the shear strain at the interface of the carcass layer increases with respect to the shear deformation caused by pushing up from the rim flange during loading, and separation occurs between the carcass layer and the outer rubber.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent years, large tires for trucks and buses have been used more severely due to the increase in the number of rehabilitation due to environmental considerations and economic efficiency, and in particular, tires with low flatness, which have been increasing in recent years, have bead durability. Therefore, even if the conventional technique is used, the separation failure in the bead portion is not sufficiently prevented, and a fundamental solution for the bead portion failure has not been achieved.
[0006]
In view of the above facts, an object of the present invention is to provide a pneumatic radial tire suitable for heavy-duty vehicles having excellent bead durability.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 includes a main body portion extending from a bead core of one bead portion to a bead core of the other bead portion, and a winding portion continuously provided on the main body portion and wound around an outer periphery of the bead core. A carcass composed of at least one carcass layer made of a plurality of steel cords extending substantially in the radial direction, and a belt provided on the outer side in the tire radial direction of the carcass to reinforce the crown portion of the carcass; A pneumatic radial tire provided with a tire outer contour having a recess on the inner side in the tire radial direction from the tire maximum width position when viewed in a cross section along the tire rotation axis, and the recess is a standard The tire is more than the separation point P between the outer skin of the bead and the rim flange when a normal load is applied to the rim and filled with standard air pressure. It is characterized in that located radially outward.
[0008]
Next, the operation of the pneumatic radial tire according to claim 1 will be described.
[0009]
Tires that are used under heavy loads such as truck and bus tires generate a large amount of heat at the bead due to bending deformation that causes the bead to collapse greatly in the direction of the rim flange during rolling, which is the main cause of bead failure. It is one of the causes.
[0010]
In the pneumatic radial tire according to claim 1, the carcass layer is brazed by plastic deformation and wound around the outer periphery of the bead core, and the end portion serving as a stress concentration source is disposed on the bead core that hardly deforms during load rolling. As a result, the separation failure starting from the end of the carcass layer is fundamentally resolved, and the bead portion is formed with a concave shape on the outer side of the tire to reduce the rubber thickness of the bead portion. Since the heat generation of the part is also reduced, the bead durability can be greatly improved.
Bending deformation occurs in which the bead portion falls in the direction of the rim flange during load rolling, but at this time, an area where the tire outer skin contacts the rim flange increases.
If the tire outer surface is recessed in the area that contacts the rim flange during loading, the amount of air gap between the tire outer surface and the rim flange in a pneumatic filling position increases, and the amount of bending deformation during loading increases near this area, resulting in bead durability. In order to adversely affect the performance, the recess is provided on the outer side in the tire radial direction from the separation point between the bead outer shell and the rim flange when a normal load is applied, and the tire outer shell located on the inner side in the tire radial direction is the rim flange. It is desirable that the tire skin in the region in contact with the tire has a convex shape outside the tire.
[0011]
The invention according to claim 2 is the pneumatic radial tire according to claim 1, wherein the outermost diameter of the tire is more than 1.8 times the maximum bead width WM in the tire radial direction with reference to the nominal radial position of the rim flange. The thickness T of the outer skin up to the substantial position is characterized by being substantially equal to the thickness TW of the outer skin at the maximum tire width position.
[0012]
Next, the operation of the pneumatic radial tire according to claim 2 will be described.
[0013]
In general, the rubber thickness from the carcass reinforcing layer to the tire skin at the maximum width position of the tire only needs to secure the rubber thickness necessary to prevent trauma and is set thinner than the bead part, etc. The thinner part is desirable considering only the heat generation.
[0014]
On the other hand, the bead core needs to have a certain degree of rigidity in order to lock the tire to the rim. For this reason, if the thickness of the tire skin outside the carcass layer is reduced to the vicinity of the bead core in the same way as the thickness at the maximum tire width position, bead bending deformation concentrates in the vicinity of the bead core, and the tire contour shape changes abruptly. In addition, the occurrence of cracks on the tire surface is a problem due to strain concentration in the tire outer skin.
[0015]
Therefore, based on the nominal diameter position of the rim, the thickness of the carcass (the carcass reinforcement layer outside the carcass reinforcement layer) from the 1.8 mm maximum bead width in the tire radial direction to the tire maximum width position. The distance from the cord of the layer to the outer contour of the tire) T is substantially equal to the thickness of the outer skin at the tire maximum width position (between 0.7 and 1.3 times the thickness at the tire maximum width position). In the inner region in the tire radial direction than 1.8 times, it is preferable that the thickness from the carcass layer to the tire outer surface is gradually increased to the side of the bead core (the depth of the recess is gradually decreased).
[0020]
According to a third aspect of the present invention, in the pneumatic radial tire according to the first or second aspect, the bead outer skin and the rim are mounted on a standard rim and loaded with a normal load under a standard air pressure filling. When the thickness of the bead portion at the separation point P from the flange is WP and the maximum width of the bead is WM, WP / WM ≧ 0.9.
[0021]
Next, the operation of the pneumatic radial tire according to claim 3 will be described.
[0022]
When the bead width is sharply reduced compared to the maximum bead width in the area that contacts the rim flange during loading, the gap between the tire outer surface and the rim flange increases, and the amount of deformation of the bead collapses increases. The ratio WP / WM between the bead thickness WP and the maximum bead width WM at the separation point P between the bead outer skin and the rim flange when a normal load is applied under the condition is 0.9 or more. desirable.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
[First Embodiment]
As shown in FIG. 1, the pneumatic radial tire 10 of the present embodiment includes a pair of bead cores 12 (only one side is shown in FIG. 1) and a carcass 14 straddling the pair of bead cores 12 in a toroidal shape. Yes.
[0024]
The carcass 14 is composed of one carcass layer (carcass ply) 16 in the present embodiment, but the carcass layer 16 may be two or more.
[0025]
The carcass layer 16 includes a plurality of steel cords (not shown) arranged in parallel to each other and extending along a substantially radial direction (preferably within ± 10 ° with respect to the radial direction). The steel cord is of a normal structure embedded in a thin coating rubber (not shown).
[0026]
The carcass layer 16 has a main body portion 16 </ b> A that extends from the bead core 12 of one bead portion 11 to the bead core 12 of the other bead portion 11, and a winding portion 16 </ b> B that is wound along the outer periphery of the bead core 12. .
[0027]
The position of the end portion 16C of the winding portion 16B of the carcass layer 16 is located on the upper side of the bead core 12 at least on the inner side in the tire axial direction of the bead core 12 and on the upper side of the bead core 12 and more than the center of the bead core 12. It is preferably located on the inner side in the tire axial direction, and more preferably located in the vicinity of the main body portion 16A as shown in FIG. 1 (that is, the carcass layer 16 makes one round around the bead core 12).
[0028]
Further, the steel cord of the winding part 16B is plastically deformed at least at one or more parts in the tire manufacturing stage (at least before vulcanization) along the outer peripheral surface of the bead core 12, and the steel cord here is used in the product tire. There is no force in the code to return straight.
[0029]
A bead reinforcement layer (so-called chafer) 18 is disposed around the bead core on the outer side of the tire of the carcass layer 16.
[0030]
The bead reinforcing layer 18 is formed by covering a plurality of cords (not shown) parallel to each other and inclined at an angle in a range of 30 to 80 degrees with respect to the radial direction with rubber. The cord used for the bead reinforcing layer 18 may be a steel cord or an organic fiber cord such as nylon.
[0031]
Here, the bead reinforcing layer 18 is disposed adjacent to the outer peripheral surface of the carcass layer 16 from the bead core 12 to the end 18A on the inner side in the tire axial direction. The portion 18 </ b> B extends linearly in a direction away from the bead core 12.
[0032]
In the pneumatic radial tire 10 of the present embodiment, as shown in FIG. 1, when viewed in a section along the tire rotation axis, the pneumatic radial tire 10 has a recess 24 on the tire outer surface on the inner side in the tire radial direction from the tire maximum width position PW. (That is, the outer contour of the tire has a concave shape). FIG. 1 shows a no-load state.
[0033]
In addition, as shown in FIG. 1, the recess 24 here is a portion where two planes are hit when a plane H (two-dot chain line) is pressed against the tire outer surface, and a gap is formed between the plane H and the tire outer surface. is there. In addition, the recessed part 24 of this embodiment is a substantially circular arc shape which has a curvature center on the tire outer side when it sees in a cross section.
[0034]
Here, in this embodiment, when the pneumatic pneumatic tire 10 assembled to the standard rim 21 is filled with standard air pressure and a normal load is applied, as shown by the solid line in FIG. 2 (there is no two-dot chain line). Load state), the point where the outer surface of the bead portion 11 is separated from the rim flange 22 is the separation point P, the bisector of the inner and outer surfaces of the tire at this separation point P is L1, and the separation point P as shown in FIG. L2 is a vertical line perpendicular to the equipartition line L1, L3 is a parallel line passing through the centroid Q of the bead core 12 and parallel to the vertical line L2, WP is the bead thickness on the vertical line L2, and the bead is on the parallel line L3. The thickness (hereinafter referred to as the maximum bead width) is defined as WM.
[0035]
Here, in the present embodiment, the standard rim is a rim defined in the Year Book 1999 version of JATMA (Japan Automobile Tire Association), and the standard air pressure is the maximum load capacity of the Year Book 1999 version of JATMA (Japan Automobile Tire Association). The normal load is a load corresponding to the maximum load capacity when a single wheel of Year Book 1999 version of JATMA (Japan Automobile Tire Association) is applied.
[0036]
Outside Japan, the load is the maximum load (maximum load capacity) of a single wheel at the applicable size described in the following standard, and the internal pressure is the maximum load (maximum load) of a single wheel described in the following standard. The rim is a standard rim (or “Approved Rim” or “Recommended Rim”) in the applicable size described in the following standards.
[0037]
The standards are determined by industry standards that are valid in the region where the tire is produced or used. For example, it is “The Tire and Rim Association Inc. Year Book” in the United States, and “The European Tire and Rim Technical Organization Standards Manual” in Europe.
[0038]
The pneumatic radial tire 10 has a tire maximum width position PW (outer in the tire radial direction than a position P1 that is 1.8 times the bead maximum width WM in the tire radial direction on the basis of the nominal diameter position of the rim flange 22. In the drawing, the thickness T of the outer skin (rubber portion) up to Wmax is the maximum tire width (the distance from the steel cord of the carcass layer 16 to the outer surface of the tire (outer contour)) at the tire maximum width position PW. The thickness TW of the outer skin (the distance from the steel cord of the carcass layer 16 to the outer surface (outer contour) of the tire) is substantially equal (here, substantially means the thickness TW of the outer skin at the tire maximum width position PW). (Thickness between 0.7 and 1.3 times.) It is preferably set.
[0039]
In this embodiment, the bead thickness WP on the vertical line L2 / the maximum bead width WM of the bead portion 11 is set to 0.88.
[0040]
The bead portion 11 is provided with a stiffener 20 that secures the rigidity of the bead portion 11 on the outer side in the tire radial direction of the winding portion 16 </ b> B of the carcass layer 16 wound around the bead core 12.
[0041]
Although not shown, a belt for reinforcing the crown portion of the carcass 14 is provided outside the carcass 14 in the tire radial direction.
(Function)
In the pneumatic radial tire 10 of the present embodiment, the steel cord of the carcass layer 16 is brazed by plastic deformation and wound around the outer peripheral surface of the bead core 12, and the terminal portion 16C, which is a stress concentration source, is hardly deformed during load rolling. Since it arrange | positions so that the bead core 12 which does not produce may be contact | connected, the separation failure of the rubber | gum in the bead part 11 from the terminal part 16C of the carcass layer 16 can be prevented.
[0042]
Furthermore, by providing the recess 24 on the outer surface of the bead part 11, the rubber thickness of the bead part 11 is reduced and the heat generation of the bead part 11 during load rolling is also reduced, so that the bead durability can be greatly improved. it can.
[0043]
Further, the bead reinforcement layer 18 disposed on the outer side of the tire of the carcass layer 16 prevents wear of the tire outer skin due to rubbing against the rim flange 22 during load rolling.
[0044]
Further, the end portion 18B side of the bead reinforcement layer 18 is hardly subjected to a force to be pulled out by internal pressure, and the end portion 18B of the bead reinforcement layer 18 is different from the conventional tire in that the winding portion 16B ( Since the cord is not adjacent to each other and the cord is inclined with respect to the radial direction, the bead reinforcement layer is also generated when the bead portion 11 is bent during load rolling. The cord in 18 is difficult to change in angle, and this deformation reduces the concentration of radial compressive stress in the terminal portion 18B.
[0045]
Note that the thickness T of the outer skin in the tire radial direction outside the position P1 is not substantially equal to the thickness TW of the outer skin at the tire maximum width position PW, that is, the thickness T is thinner than the thickness TW. (When T is smaller than 0.7 TW), the bead core 12 is too thin, the bend bending deformation is concentrated in the vicinity of the bead core 12, and the tire contour shape changes abruptly. Cracks on the surface are likely to occur.
[0046]
If the angle of the cord of the bead reinforcement layer 18 with respect to the radial direction of the cord is less than 30 degrees, when the main body portion 16A of the carcass layer 16 falls down, the bead reinforcement layer 18 approaches the tire radial direction in the same manner as the steel cord of the carcass layer 16. The strain relaxation at the end portion 18B of the bead reinforcement layer 18 due to the change in the cord angle of the reinforcement layer 18 hardly occurs, and a large concentration of compressive stress occurs at the end of the cord.
[0047]
On the other hand, if the angle of the cord exceeds 80 degrees, the cord of the bead reinforcement layer 18 is oriented substantially in the circumferential direction, so that the shear rigidity of the bead reinforcement layer 18 is reduced, and the sidewall rotates due to a step kick when the tire rolls. Since the effect of suppressing the circumferential shear deformation shifted in the direction at the bead portion 11 is greatly reduced, it becomes impossible to effectively prevent wear due to the circumferential displacement between the rim flange 22 and the tire outer skin, and as the bead reinforcement layer 18 The role of will not be fully demonstrated.
[Second Embodiment]
A second embodiment of the pneumatic radial tire of the present invention will be described with reference to FIG. In addition, the same code | symbol is attached | subjected about the same structure as embodiment mentioned above, and the description is abbreviate | omitted.
[0048]
As shown in FIG. 3, in the pneumatic radial tire 10 of the present embodiment, the recess 24 is formed as in the first embodiment. However, the recess 24 is deeper than the first embodiment, and the vertical line L2 The bead thickness WP / bead maximum width WM of the bead portion 11 is set to 0.85.
[0049]
The operational effects are the same as those in the first embodiment.
[Third Embodiment]
A third embodiment of the pneumatic radial tire of the present invention will be described with reference to FIG. In addition, the same code | symbol is attached | subjected about the same structure as embodiment mentioned above, and the description is abbreviate | omitted.
[0050]
As shown in FIG. 4, in the pneumatic radial tire 10 of the present embodiment, the recess 24 is formed on the outer side in the tire radial direction from the separation point P of the bead portion 11, and on the inner side in the tire radial direction from the recess 24, The outer surface of the bead portion 11 is formed in a substantially circular arc shape having a center of curvature inside the tire.
[0051]
In the present embodiment, the bead thickness WP / bead maximum width WM of the bead portion 11 on the vertical line L2 is set to 0.92.
[0052]
In the pneumatic radial tire 10 of the present embodiment, the outer skin near the separation point P has a convex shape on the outer side of the tire, and the bead thickness WP on the vertical line L2 / the maximum bead width WM of the bead portion 11 is 0.9 or more. As a result, it is possible to suppress the falling deformation of the bead portion 11 at the time of load than in the first and second embodiments, thereby further suppressing heat generation.
(Test example)
Next, in order to confirm the effect of the present invention, a tire of a conventional example having a tire size of 285 / 60R22.5 and a tire of an example to which the present invention is applied are prepared, and the tire is tested with an indoor drum tester. The durability test was conducted.
[0053]
The tire of Example 1 has the structure shown in FIG. 1, the tire of Example 2 has the structure shown in FIG. 3, the tire of Example 3 has the structure shown in FIG. 4, and the conventional tire has the structure shown in FIG. It is a tire of the structure shown.
[0054]
Here, as shown in FIG. 5, the conventional tire is a tire in which no recess is formed on the outer surface of the bead portion 11.
[0055]
The carcass layers of the tires of Examples 1 to 3 and the conventional example are each (1 × 3 + 9 + 15) × 0.175 mm + 1 × 0.15 mm steel cords with a density of 26 per 5 cm (measurement site: around the bead core) They are arranged in parallel and covered with rubber, and the cord direction is substantially the radial direction.
[0056]
Each of the bead reinforcing layers of the tires of Examples 1 to 3 and the conventional example has a density of 21 steel cords having a structure of (1 × 3 + 9 + 15) × 0.175 mm + 1 × 0.15 mm per 5 cm (measurement site: around the bead core) The cord direction is inclined by 60 degrees with respect to the radial direction (measurement site: tire axial direction outer end portion).
[0057]
The tire of Example 1 has WP / WM of 0.88, the tire of Example 2 has WP / WM of 0.85, and the tire of Example 3 has WP / WM of 0.92.
[0058]
In the drum test, the test tire was filled with an internal pressure of 900 kPa, and then pressure-bonded onto a steel drum having a radius of 1.7 m with a load of 5200 kg until the bead part failed (separation) at 60 km / h. The room temperature at that time was 46 ° C.
[0059]
The evaluation was performed by measuring the distance traveled until the bead part failure occurred, and expressing the reciprocal of the distance traveled until the conventional tire caused the bead part failure as an index of 100. In addition, the larger the numerical value, the longer the travel distance until a bead part failure occurs, indicating that the durability of the bead part is excellent.
[0060]
[Table 1]
Figure 0004450449
[0061]
As a result of the test, it was found that in the tires of Examples 1 to 3 to which the present invention was applied, the mileage until separation occurred at the bead portion was greatly extended, and the durability of the bead portion was greatly improved. It was.
[0062]
For this reason, it turns out that the pneumatic radial tire to which this invention was applied is suitable for using as a base tire of a retreaded tire.
[0063]
Further, in the tire of Example 3 in which WP / WM was set to be larger than 0.9, the bead portion collapsed during loading was less than in Examples 1 and 2, and the durability of the bead portion was further improved.
[0064]
【The invention's effect】
As described above, since the pneumatic radial tire of the present invention has the above-described configuration, it has an excellent effect that the durability of the bead portion can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a bead portion of a pneumatic radial tire according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a cross-sectional view showing a deformation state of a bead portion of the pneumatic radial tire shown in FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a bead portion of a pneumatic radial tire according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view of a bead portion of a pneumatic radial tire according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a cross-sectional view of a bead portion of a pneumatic radial tire according to a conventional example used in a test.
[Explanation of symbols]
10 Pneumatic radial tire 11 Bead portion 12 Bead core 14 Carcass 16 Carcass layer 18 Bead reinforcement layer 21 Standard rim 22 Rim flange 24 Recessed portion P Detachment point PW Tire maximum width position WM Bead maximum width

Claims (3)

一方のビード部のビードコアから他方のビード部のビードコアへ延在する本体部と前記本体部に連続して設けられ前記ビードコアの外周に沿って巻き込んだ巻き込み部とを備えた実質的にラジアル方向に延びる複数本のスチールコードからなる少なくとも1枚のカーカス層よりなるカーカスと、
前記カーカスのタイヤ半径方向外側に設けられ、前記カーカスのクラウン部を補強するベルトと、を備えた空気入りラジアルタイヤであって、
タイヤ回転軸に沿った断面で見たときに、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ半径方向内側において、タイヤ外輪郭が凹部を有すると共に、前記凹部は、標準リムに装着し標準空気圧充填のもとで正規荷重を負荷した時の前記ビード部の外皮とリムフランジとの離反点Pよりもタイヤ半径方向外側に位置する、ことを特徴とする空気入りラジアルタイヤ。
A main body portion extending from the bead core of one bead portion to the bead core of the other bead portion, and a winding portion provided continuously with the main body portion and wound around the outer periphery of the bead core in a substantially radial direction. A carcass comprising at least one carcass layer comprising a plurality of steel cords extending;
A pneumatic radial tire provided with a belt that is provided on a radially outer side of the carcass and reinforces a crown portion of the carcass,
When viewed in a cross-section along the tire rotation axis, the outer contour of the tire has a recess on the inner side in the tire radial direction from the position of the maximum width of the tire , and the recess is attached to a standard rim and filled with a standard air pressure. A pneumatic radial tire characterized by being positioned on the outer side in the tire radial direction from the separation point P between the outer skin of the bead portion and the rim flange when a normal load is applied .
リムフランジの公称径位置を基準にタイヤ半径方向にビード最大幅WM の1.8倍よりも外側で、タイヤ最大幅位置までの外皮の厚さTが、タイヤ最大幅位置での外皮の厚さTW と実質的に等しいことを特徴とする請求項1に記載の空気入りラジアルタイヤ。  The thickness T of the outer skin up to the tire maximum width position outside the 1.8 times of the maximum bead width WM in the tire radial direction with respect to the nominal diameter position of the rim flange is the thickness of the outer skin at the tire maximum width position. 2. The pneumatic radial tire according to claim 1, wherein the pneumatic radial tire is substantially equal to TW. 標準リムに装着し、標準空気圧充填のもとで正規荷重を負荷したときのビード部外皮とリムフランジとの離反点Pにおける前記ビード部の厚さをWP、ビード最大幅をWMとしたときに、
WP /WM ≧0.9であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気入りラジアルタイヤ。
When the thickness of the bead portion at the separation point P between the bead portion outer skin and the rim flange when a normal load is applied under standard air pressure filling and the rim flange is set to WP, and the maximum bead width WM ,
3. The pneumatic radial tire according to claim 1 , wherein WP / WM ≧ 0.9.
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