JP4448640B2 - 流体混合デバイス - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は、一般的には血液を酸素化するための装置および方法に関連し、またより詳しくは酸素化された血液、例えば酸素過剰性または高圧の血液を、患者に与える装置および方法に関するものである。
【0002】
【背景技術】
酸素は、ヒト細胞にとって極めて重要な養分である。細胞の損傷は、たとえ短期間であったとしても、酸素の欠乏によって起こる可能性があり、この酸素の欠乏は、器官の機能不全または減退に導く可能性がある。例えば、心臓発作および拍動障害は、血流閉塞または迂回を生じ、これらは酸素が、生きた組織の細胞に送られるのを阻害する。酸素なしでは、心臓および脳は、段階的に劣化する。重篤な場合には、完全な器官不全のために、死がもたらされる。さほど重篤でない場合には、典型的には、費用のかかる入院、特別な治療および長期間のリハビリを必要とする。
【0003】
血中酸素濃度は、所定の酸素分圧(pO2)における、飽和溶液中で達成されるであろう酸素濃度によって表すことができる。典型的には、動脈血については、正常な血中酸素濃度(即ち、正常酸素濃度または正常酸素圧)は90-110 mmHgなる範囲にある。酸素欠乏血液(即ち、低酸素血液)は、90 mmHg未満のpO2を有する動脈血である。酸素過剰血液(即ち、高酸素血症または酸素過剰症)は、400 mmHgを越える (Cason(1992)等の 「高い動脈酸素圧の、虚血性心筋層の機能、血流分布および代謝に及ぼす影響(Effects of High Arterial Oxygen Tension on Function, Blood Flow Distribution, and Metabolism in Ischemic Myocardium)」, Circulation, 85(2): 828-38を参照)が、760 mmHg未満(Shandling等(1997)のHyperbaric Oxygen and Thrombolysis in Myocardial Infarction: The "HOT MT2 Pilot Study, American Heart Journal, 134(3): 544-50を参照のこと)のpO2を有する動脈血である。高圧血液は、760 mmHgを越えるpO2を有する動脈血である。静脈血は、典型的に90 mmHg未満のpO2を有する。平均的な成人においては、例えば正常な静脈血の酸素濃度は、一般に40 mmHg〜70 mmHgなる範囲内にある。
【0004】
血中酸素濃度は、またヘモグロビン飽和濃度によって表すこともできる。正常な動脈血に関連して、ヘモグロビン飽和濃度は、約97%であり、pO2レベルの増加に伴って、ほんの僅かに変動する。正常な静脈血については、ヘモグロビン飽和濃度は約75%である。
急性心筋梗塞に罹った患者において、心筋が長期間に渡って十分な量の酸素化血液の供給を受けなかった場合には、心臓に対する不可逆的な損傷が生じる可能性がある。この心筋梗塞が、心臓発作の際に現れた場合、冠動脈は心筋に十分な血流を送ることができない。
急性心筋梗塞または心筋虚血の治療は、しばしば血管形成術または血管のステンティング(stenting)を含み、該血管壁内の閉塞物を圧縮し、除去し、あるいは処理する。例えば、上首尾の血管形成術では、血管の開口サイズを高めて、血流を増大させるのに、バルーン(風船)を使用する。
【0005】
閉塞した血管の上首尾の処置によっても、組織損傷の危険性は、依然として存在する。経皮トランスルミナル(transluminal)冠状血管形成術(PTCA)の際、該バルーンインフレーション時間は、その際の血管による一時的な血流遮断によって引き起こされる虚血に対する、該患者の許容度により制限される。例えば、緩慢な冠動脈内血液の再流動または血管形成術に伴う血液再流動の不在により、再灌流障害が起こる可能性がある。
幾人かの患者については、血管形成処置は、血管閉塞の治療として魅力的な選択とはいえない。典型的に、このような患者は、低左心室機能、病巣の型および位置、または危険状態にある心筋の量等の、種々の理由のために、虚血の危険性が増してしまう。従って、このような患者にとっての治療の選択は、冠動脈バイパス手術等の、より侵襲的な手立てを含む。
【0006】
典型的に、急性心筋梗塞および心筋虚血の治療に関連する、組織損傷の危険性を減じるために、危機的状態にある組織に、酸素化された血液または酸素に富む流体を送ることが、通常は望ましい。組織の損傷は、該血液または流体からの溶存酸素を該組織に拡散させ、および/または代謝物を除き、かつ他の化学的な栄養分を供給する血液灌流によって、最小化されまたは回避される。
幾つかの場合において、急性心筋梗塞および心筋虚血の所定の治療は、酸素化された血液または酸素に富む流体の灌流を含む。PTCA中、例えば許容されるバルーンインフレーション時間は、該患者の冠動脈への、酸素化された血液の同時の導入によって、延長できる。高い血中酸素濃度は、また正常に灌流された左心室冠動脈組織を、高収縮状態にして、更に該処置された冠状血管を介する血流を高める可能性がある。
【0007】
酸素化された血液または酸素に富む流体の注入は、またPTCA治療または他の処置(例えば、外科手術)の完了後に、続けることもでき、ここでは関連する機能の弱体化に伴う心臓組織の「スタンニング(stunning)」が生じた。幾つかの場合においては、連続的な注入は、虚血の逆流を促進し、また心筋機能の回復を容易にする可能性がある。
酸素化された血液または酸素に富む流体を、危険状態にある組織に送る従来の方法は、血液酸素化装置の利用を含んでいる。このような手順は、一般に患者から血液を取り出し、これを酸素化装置に循環させて、血中酸素濃度を高め、次いでこの血液を該患者に戻す工程を含む。市販品として入手可能な酸素化装置の一例は、ミネソタ州、ミネアポリスのメドトロニック社(Medtronic, Inc.)によって製造されている、マキシマ(Maxima)血液酸素化装置である。
【0008】
しかし、血液を酸素化するための、体外回路内における従来の酸素化装置の使用に関連する幾つかの欠点がある。このような装置は、典型的に高価であり、複雑でありかつ操作が難しい。しばしば、熟練した灌流作業者が、この装置を準備し、監視するために必要となる。
従来の酸素化装置は、また典型的に大量の予備的体積、即ち該酸素化装置、管路および他の装置部品内に含まれる血液の全体積、並びに関連するデバイスを必要とする。この酸素化装置に、1〜2 Lを越える血液を保持することは、典型的な成人の患者において、普通のこととはいえない。このような大きな予備的体積は、多くの理由から望ましいことではない。例えば、幾つかの場合においては、この大きな予備的体積のために、該酸素化装置に対して、一時的に失われる血液を補償するために、輸血が必要となる可能性がある。該体外回路を介して血液が移動する際に、該血液の温度を許容範囲内に維持するために、しばしばヒータの使用が必要とされる。更に、従来の酸素化装置は、始動させかつ停止させることが、比較的難しい。例えば、該酸素化装置を始動させた場合、該酸素化装置における、大量の滞留した血液プールが、凝固する恐れがある。
【0009】
更に、従来の血液酸素化装置を含む、体外回路に関連して、比較的遅い血流速度および大きな血液との接触面積のために、比較的高い炎症性の細胞反応および血液凝固の危険性がある。約1〜2 m2なる血液接触面積および約3 cm/sなる血流速度は、従来の酸素化装置については異常なことではない。従って、比較的過激な抗-凝固療法、例えばヘパリン添加等が、通常この酸素化装置の使用に付帯して必要とされる。
恐らく、従来の血液酸素化装置の使用に関わる最大の欠点の一つは、市販品として入手できる酸素化装置によって、血液に付与し得る最大の酸素分圧(pO2)が、約500 mmHgである点にある。従って、760 mmHg近傍またはそれ以上の血中pO2レベルは、従来の血液酸素化装置で達成することはできない。
【0010】
心筋梗塞を治療するための幾つかの実験的研究は、高圧酸素療法の利用を含んでいた。これについては、シャンドリング(Shandling)等(1997)の"心筋梗塞における高圧酸素および血栓崩壊(Hyperbaric Oxygen and Thrombolysis in Myocardial Infarction): The "HOT MI" Pilot Study, American Heart Journal, 134(3): 544-50を参照のこと。これらの研究は、一般に2気圧までに加圧された純酸素を含むチャンバー内に患者を配置して、pO2レベル約1200 mmHg まで患者血液の全身的酸素化をもたらすことを含む。しかし、急性心筋梗塞の発症における、冠状動脈開放性の回復を伴う、高圧酸素療法の利用は、実用的ではない。高圧酸素チャンバー内の疾患を持つ患者を厳密に監視することは困難である。多くの患者は、閉所恐怖症に陥る。耳の損傷を起こす可能性もある。更に、90分を越える治療時間は、肺の酸素毒症に罹ることを回避し得ない。
これらの理由のために、局所的器官虚血の治療は、一般に臨床上は進展していない。従って、虚血の局部的な防止および虚血後の組織および器官を治療する目的で、酸素化された血液および他の流体を患者に送るための、単純かつ便利な装置に対する要望が依然残されている。
【0011】
【発明の開示】
本発明は、上に示した問題点の一つ以上を解決することを可能とする。本発明の幾つかの可能な局面を、以下に例として示す。これら局面は、考え得る本発明の幾つかの態様に関する概要を、読者に提供するためにのみ与えられ、またこれら局面は、何等本発明の範囲を限定するものではないことを理解すべきである。事実、本発明は、以下に示されていない、様々な局面をも包含する。
本発明の一態様においては、酸素化された血液を調製し、かつ放出するための装置を提供する。虚血の防止または虚血組織の治療を含む用途において、この装置は、酸素化された血液を調製し、かつ患者身体内の特定の位置に、該酸素化された血液を送るのに使用できる。この装置は、例えば血中酸素濃度を高めるための、血液酸素化用体外回路を含むことができ、ここで該酸素化すべき血液は、該患者から抜き出される。この装置は、また局所的にまたは局部的に酸素化された血液を放出する上で有利に使用できる。
【0012】
この体外回路に関して、血流諸特性の測定に影響を与えるファクタは、多くの臨床的パラメータまたは該患者に供給すべき該酸素化された血液の変数、例えば患者の大きさ、与えるべき全体的な循環の割合、利用すべき標的のサイズ、溶血、血液希釈、pO2、拍動性、質量流量、体積流量、温度、ヘモグロビン濃度およびpHの、少なくとも一つを含むことができる。
侵襲性デバイス(カテーテル、注入案内ワイヤ等)
この装置は、放出アセンブリーを含み、このアセンブリーは、長い、一般的に管状のアセンブリーを含み、この管状アセンブリーは、中央内腔および患者身体内の治療すべき組織部位近傍に、配置できる少なくとも一つの端部を含み、該端部は該酸素化された血液用の出口を含む。有利には、この放出アセンブリーは、該酸素化された血液を所定の部位に注入するための、流体通路を画成するカテーテルを含み、このカテーテルは、酸素化血液供給アセンブリーと結合するのに適した近位部分および患者身体内に着脱自在に挿入できる、流体通路を画成する遠位部分を含む。あるいは、該放出アセンブリーは、注入案内ワイヤ、鞘、または流体を患者に送るのに使用される型の、他の同様な仲介的デバイスを含むことができる。
【0013】
これらの態様は、血管造影または案内カテーテル、動脈鞘、および/または血管形成または他の仲介的な心臓血管処置において使用されるデバイスと共に使用できる。この装置は、少なくとも一つの血管開口部を含む用途において、即ち対側性のまたは同側性の手順の何れかにおいて利用できる。
対側性の処置において、血液は、第一の位置、例えば左大腿部動脈で患者から抜き出される。該酸素化された血液は、該処置された組織近傍の第二の位置において、該患者に戻される。血液の酸素化は、酸素化アセンブリーを通る、該体外回路またはループを介して、該血液をポンプ輸送する際に起こり、該放出すべき酸素化血液を形成する。この装置がカテーテルを含む用途において、該カテーテルは、第二の位置、例えば該患者の右側大腿部動脈を介して、患者の体内に着脱自在に挿入できる、遠位端部を含むことができる。この遠位端部は、少なくとも一つの、該中央内腔と流体接続関係にある入口を含み、該酸素化された血液が、これを介して出て行くことができる。更に、このカテーテルの遠位端部は、例えば血管形成等の仲介的な処置に対して使用されたものと同一の鞘を介して、患者身体内の、特定の予め定められた位置への、該デバイスの挿入を促進するように付形された、先端部分を備えることができる。使用できる先端部分の形状の例は、冠動脈開口等の位置に保持する目的で、また該開口へのアクセスを得るための、案内カテーテル等のデバイスと共に使用される、任意の標準的な臨床的に許容された先端部形状を包含する。従って、この方法は、更に該カテーテルの該遠位端部の位置決め段階を含み、該カテーテルは、患者身体内の、該処置すべき組織近傍における予め定められた位置に、流体出口を含む。
【0014】
同側性の処置において、該装置は、多数の適当な、標準サイズの、臨床的に許容される案内カテーテルおよび/または挿入器鞘の何れか少なくとも一つと共に使用できる。この装置は、該第一の介在的な処置について使用される、案内カテーテルまたは挿入器鞘内で使用するために、例えばカテーテル、カテーテルと案内カテーテル、またはカテーテルと鞘を含むことができる。
この放出アセンブリーは、有利には、該酸素化された血液を、準-選択的に放出するのに適したカテーテルを含む。しかし、使用すべく選択されたこの態様のカテーテルは、特定の用途に関与する様々な状況に依存するであろう。例えば、心筋虚血の予防または虚血性心筋組織の処置を含む幾つかの場合には、選択的なまたは非-選択的なカテーテルが、好ましい可能性がある。
【0015】
この酸素化された血液の放出は、「単純な」仲介的デバイス(例えば、カテーテルまたは注入案内ワイヤ)を介して、または診断的なおよび/または治療処置の実施のために(即ち、酸素化された血液の放出に加えて)動作可能な多成分アセンブリーの一部と結合したまたはこの一部を形成する、放出デバイスまたは内腔を介して起こる可能性がある。このようなアセンブリーの非限定的な例は、ステントを配置するためのデバイス、血管形成用バルーン型カテーテル、放射線放出デバイス、薬物放出デバイス等を含む。該酸素化された血液の約25 ml/min〜約200 ml/minなる範囲の流量が有利であり、特に約75 ml/min〜約125 ml/minなる範囲の流量が好ましい。
【0016】
流体放出路
有利には、酸素化された血液は、流体放出装置によって、特定の所定位置に供給される。該流体放出装置は、(1) 近位部分および遠位部分を有する一般的に長い流体放出アセンブリーと、ここで該遠位部分は、患者身体内に少なくとも部分的に着脱可能に挿入できる部分を含み、該着脱可能な挿入可能部分は、該近位部分と該流体放出アセンブリーの該着脱可能な挿入可能部分との間に広がっている、流体放出内腔と流体接続状態にある、少なくとも一つの流体出口部分を含み、および(2) 流体用導管とを含み、ここで該導管は、これに機能可能に結合された血液ポンプの出口において、供給血液を受け取るための第一端部部分と、該流体放出アセンブリーと着脱可能に結合した第二端部と、該供給血液を酸素化するのに適した、該第一および第二端部間に設けられた中間部分とを含み、該流体導管および該流体放出内腔は、該流体導管の第一端部部分と該流体出口部分との間に、連続的な流体通路を画成する。有利には、この流体放出装置は、該血液中に潜在的に、臨床的に有意な気泡を含むことなしに、酸素化された血液、最も有利には酸素過剰または高圧血液を、患者に与える。より有利には、この流体放出装置は、患者に、約760 mmHg よりも高いが、与えられた血液流量Q血液に対するpO2max未満であるpO2を持つ酸素化された血液を患者に供給できる。ここで、pO2maxは、該流量Q血液を達成するために、該血液ポンプの動作によって、該流体放出装置内に発生する、最大の背圧に等しい。
【0017】
一態様において、該血液ポンプによって供給された血液を酸素化するのに適した、該流体導管の中間部分、即ち該酸素化アセンブリーは、高圧膜型酸素化装置を含む。もう一つの態様においては、該流体導管の中間部分は、混合領域を含むアセンブリーを含み、該混合領域において、酸素化された流体、例えば酸素-過飽和流体が、該血液と併合されて、直接的な液-液酸素化を行う。更なる態様において、該中間部分は、2つの流体流(例えば、一般にy-字管、t-字型アダプター等に類似する装置)を併合するのに適したアセンブリーを含むことができ、このアセンブリーは、酸素化すべき血液を供給し、かつ酸素化された血液または他の流体を供給するための、放出装置と連結するのに適している。
従って、この流体放出装置は、有利には、血液ポンプと酸素化アセンブリーとの間に伸びた、第一の管部分、該酸素化アセンブリー、該酸素化アセンブリーと流体放出アセンブリーの該近位端部との間に伸びている、第二の管部分、および該流体放出アセンブリーを含むことができる。
【0018】
肺を通して呼吸する患者において、該患者の血中に溶存するガス(窒素 N2; 二酸化炭素 CO2; および酸素 O2)は、大気圧に等しい。化学的には、この関係は以下の式で表される:
Ptot = pN2 + pCO2 + pO2
ここで、Ptotは大気圧であり、この式の右辺は、空気中に溶解したガスの相対圧力または分圧を表す。この式は、ほぼ以下のような釣り合いにある:
760 mmHg = 600 mmHg + 45 mmHg + 115 mmHg
上に示した分圧で溶存ガスを含む血液に関連して、該流体導管の該中間部分にて生じる酸素過剰化処理中に、該pO2は上昇し、かつ該Ptotは大気圧を越える可能性がある。例えば、該pO2が、pN2およびpCO2に変動を起こさずに、800 mmHg まで増加する場合、Ptotは1445 mmHg に等しくなり、殆ど2倍にまで増加する。
【0019】
該流体導管の該中間部分出口における、流体圧力P流体は、該流体導管部分を横切る、その部分と該流体出口部分間の圧力差+該出口圧力の尺度である。潜在的かつ臨床的に有意な気泡の形成を避けるために、該流体導管の該中間部分出口における流体圧力を、全溶存ガス圧を超えるレベルまで高めることが、特に有利である。かくして、酸素化された血液の放出を、気泡を含まずに、即ち起こり得る臨床的に有意な気泡の形成を伴うことなく行うことができ、ここでP流体>Ptotである。
殆どの圧力測定においては、ゲージ圧(即ち、ゲージ圧 = 全圧力 - 大気圧)を利用しているので、気泡を含まない放出に関する関係も、ΔP流体>pO2(out)に簡略化でき、かつ近似でき、ここでpO2(out)は、該患者に送るべき該酸素化された血液のpO2である。換言すれば、ケア提供者には、2つのサンプルの測定値、ΔP流体およびpO2(out)を比較して、処置中の気泡を含まない放出を保証することのみが必要とされるに過ぎない。
【0020】
実験データは、気泡を含まない放出を達成するために、この単純化されかつ近似された関係:ΔP流体>pO2(out)の利用を支持している。以下の表1に示すように、液-液酸素化アセンブリーを含む、流体放出装置は、有効径の異なる2つのカテーテルを使用して、酸素化された血液を、40 kg の豚の左冠状脈管内に注入し、ΔP流体とpO2(out)との間の関係が、酸素化された血液の注入中の気泡形成に影響するか否かを決定した。ΔP流体>pO2(out)を満たす実験において、酸素化された血液の注入中、2D-超音波心臓動態診断法を利用した場合に、如何なる気泡も観測されなかった。また、超音波気泡検出装置は、径約100μmを越える如何なる気泡も検出しなかった。他方、ΔP流体<pO2(out)を満たす実験において、心拍数1当たり3-4個の気泡が、酸素化された血液の注入中、2D-超音波心臓動態診断法を利用した場合に、右心房において観測され、また超音波気泡検出装置は、径約100μmを越える多数の気泡を検出した。
【0021】
【表1】
Figure 0004448640
【0022】
典型的に、pO2(out)は、特定の用途に関連する諸状況に基づいて、ケア提供者が選択できる。このように、気泡を含まない放出は、適当な流体放出装置、即ち該流体導管の中間部分の下流側で、与えられた血液流量に対して、選択された目標pO2値を越える、流体圧力降下を実現し得る装置を選択することによって、保証することができる。更に、該流体圧力降下は、流体放出長さおよび流体内腔幾何形状(例えば、内径、テーパー、断面のプロフィール等)のファクタ、関連する特定の用途に依存して変動し得るファクタに依存して、変化する可能性がある。従って、該流体導管の中間部分下流側の、該流体放出装置の全てまたはその一部を、有効径によって、または与えられた酸素化アセンブリーおよび/または該流体導管の中間部分出口における与えられた条件に対して、達成可能なpO2レベルによって、特徴付けることが有益(例えば、選択の容易性を高める)であることを立証できる。
【0023】
例えば、例示的な酸素化血液流体放出装置に関する、本発明の一態様によれば、該酸素化アセンブリーにおける酸素化された血液の圧は、血液流量およびカテーテルの有効径の関数である。酸素化血液流体放出装置に関連して、血液流量と、所定のカテーテルに対する、該酸素化アセンブリーにおける酸素化された血液の圧との関係は、以下のハーゲン-ポアズイユ(Hagen-Poiseuille)の法則を利用して決定できる:
Q = πΔPD4/128Lη
この法則は、一般に、導管を流れる層流を支配し、ここでQは容積流量であり、Lは導管の長さであり、Dは導管の内径であり、ηは流体の粘度であり、またΔPはこの導管の全長を横切る圧力差である。特定の用途に関与する諸状況に応じて、その他の態様を利用することもでき、例えば乱流用途に関連する態様を利用でき、この乱流用途に関連する態様について、血液流量と、該酸素化アセンブリーにおける酸素化された血液の圧との関係は、乱流を支配するモデルを使用して決定できる。
【0024】
一般に、一定の血液流量Q血液に対して、与えられた酸素化血液流体放出装置に関連して、該カテーテルの有効径が増大するにつれて、該酸素化アセンブリーにおける血液の圧P流体 (ゲージ)は減少する。該簡略化されかつ近似された気泡を含まない放出関係:ΔP流体>pO2(out)を知ることによって、有効内径によって特徴付けられたカテーテルを持つケア提供者は、彼が、所定のpO2をもつ血液を放出するための、該カテーテルを含む流体放出装置を使用する場合に、適当な範囲の血液流量が達成できるか否かを、決定することができる。あるいはまた、所定の酸素化血液のpO2および酸素化血液の流量範囲を指定したケア提供者は、特定の用途に対して、流体放出装置において使用するカテーテルを選択することができる。
【0025】
高圧膜式酸素化アセンブリー
一態様において、有利に提供されたこの装置は、膜式酸素化装置アセンブリーおよび制御された流れを供給または酸素ガスおよび血液を供給するためのアセンブリーを含む。有利には、該流体導管の該中間部分は、膜式酸素化装置アセンブリーを含み、このアセンブリーは高圧にて、即ち大気圧よりも高い、該膜式酸素化装置アセンブリー内の、酸素ガスおよび血液供給圧にて、動作可能である。
該制御された流れを供給または酸素ガスを供給するためのアセンブリーは、有利には調節された酸素ガス源を含み、結果として酸素ガスは、大気圧よりも高い圧力にて、該膜式酸素化装置アセンブリーに放出される。有利には、酸素ガスは、大気圧よりも高く、かつ血液を放出するための、市販の血液ポンプによって発生し得るほぼ最大の圧である、約0.345 MPa絶対圧(約50 psia)未満の圧にて、該膜式酸素化装置アセンブリーに供給される。該制御された流れを供給または酸素ガスを供給するためのアセンブリーは、ヒト患者について使用するのに適した、多くの市販品として入手でき、かつ臨床的に許容されている酸素放出装置の一つ(例えば、調節されたボンベ充填酸素)である。
【0026】
該制御された流れを供給または血液を供給するためのアセンブリーは、有利には該血液を該膜式酸素化装置アセンブリーに与えるための手段との組み合わせで、血液源を含む。有利には、この酸素化すべき血液は、該患者から抜き取った血液を含み、従って該血液供給アセンブリーは、患者の身体内に、少なくとも部分的に着脱自在に挿入できる、カテーテルまたは他の同様なデバイスの一部に沿って設けられた、血液の入口と、該カテーテルまたは他のデバイスとの組み合わせで、該血液入口と該膜式酸素化装置アセンブリーとの間に、連続する流体通路を画成するポンプループと、該ポンプループを介する該血液の流れ、即ち該膜式酸素化装置アセンブリーに与えられる血液の流れを調節するための、血液ポンプとを含む。該血液ポンプは、ヒト患者に対して使用するのに適した、多くの市販品として入手でき、かつ臨床的に許容された血液ポンプの一つであり得る。このようなポンプの一例は、オハイオ州クリーブランドの、ペムコメジカル(Pemco Medical)社から入手できる、モデル 6501 RFL3.5 ペムコ(Pemco)蠕動式ポンプである。
【0027】
有利に提供されたこの装置は、膜式酸素化装置アセンブリーを含む、酸素化血液供給アセンブリーを含み、該膜式酸素化装置アセンブリーは、その内部で、該酸素ガス供給アセンブリによって供給された酸素ガスと、該血液供給アセンブリーによって与えられる該血液とを分離する、少なくとも1枚の膜を含み、この膜を横切って酸素および他のガスは拡散することができる。有利には、酸素ガスは、大気圧よりも高いガス側圧力にて、該酸素ガス供給アセンブリによって、該膜式酸素化装置アセンブリーの「ガス側」に供給され、血液供給源は、該ガス側圧力よりも高い、血液側圧力にて、該膜式酸素化装置アセンブリーの「血液側」に、該血液供給アセンブリによって供給され、また該酸素ガスおよび該供給された血液の少なくとも一部は、該膜と接した状態にあり、従って酸素は該膜を横切って拡散し、かつ該供給された血液中に溶解する。
【0028】
該膜は、中実の材料(例えば、シリコーンゴム)または微孔質の材料(例えば、ポリプロピレン等のポリマー材料)の何れかを含むことができる。有利には、該血液側の圧力を、該ガス側の圧力よりも高いレベルに維持して、大量のガスが該膜を横切って流れるのを防止する。しかし、中実で非孔質の膜を使用した場合には、より低い血液側圧力を使用できる。使用する膜の型、および血液側の圧力(これは、例えば該膜を横切る所定の圧力差によって定義できる)は、特定の望ましい用途に関連する、諸状況に依存して変えることができる。
【0029】
該膜式酸素化装置アセンブリーの該ガス側は、「開放」または「閉鎖」モードの何れかで運転できる。開放モードの場合、該酸素ガス供給アセンブリーによって与えられた、酸素ガスを含むガス側の流れは、該膜式酸素化装置アセンブリーの該ガス側を介して「通過する」。この通過中に、酸素は該膜を横切って拡散し、該血液中に溶解し、また二酸化炭素および窒素等の血中ガスは、該膜を横切って拡散し、該ガス側の流れと合流することができる。該ガス側の流れは、ベントまたは他の流体出口導管を介して、該膜式酸素化装置アセンブリーを出て行く。閉鎖モードでは、該ベントまたは他の流体出口導管は閉じられて、多量のガスが、該膜式酸素化装置アセンブリーの該ガス側から逃散するのを防止する。
【0030】
別の態様において、該膜式酸素化装置アセンブリーはガス入口を含むが、ベントまたは他のガス側流れの流体出口導管を備えていない。従って、この別の態様は、閉鎖モードのデバイスを含む。閉鎖モードの動作において、該ガス側の圧は、有利には該酸素ガス供給アセンブリーが、該膜式酸素化装置アセンブリーに酸素ガスを供給する圧力に等しい。開放モードでは、該ガス側の圧は、該膜式酸素化装置アセンブリーを介して、恐らくほんの僅かであるが、該酸素ガス供給アセンブリーが、該膜式酸素化装置アセンブリーに酸素ガスを供給する圧力よりも低下する。
【0031】
有利には、該膜式酸素化装置アセンブリーは、特定の望ましい用途に関連する、諸状況に依存して、その寸法が決められる。例えば、0.3 L/min未満の酸素化血液放出流に対しては、2 m2(1分当たり6Lの血液を処理することのできる、従来の成人用サイズの酸素化装置に対する、およその活性膜表面積)よりもかなり小さな活性膜表面積が必要とされる。例示のみの目的で、また本発明の範囲を制限することなしに、膜式酸素化装置アセンブリーの寸法決定に影響を与えるファクタは、酸素化すべき該血液に対する、該所定の酸素濃度および酸素化された血液の流量を含む。
【0032】
有利に提供されたこの装置は、該膜式酸素化装置アセンブリーから、臨床的に有意な酸素気泡を形成または放出することなしに、所定の部位に、酸素化された血液を送り出す。有利には、臨床的に有意な気泡を形成または放出することなしに、所定の部位に酸素化された血液を放出することは、カテーテル材料の選択、適当なサイズの放出用カテーテルの使用および/または核形成サイトを排除するための、これらの条件付けによって達成することができる。これら正確な材料、サイズおよび状態調節手順は、特定の用途に関連する諸状況に依存して変動する可能性がある。例示のみの目的で、また本発明の範囲を制限することなしに、約0.345 MPa (約50 psi)なるガス側圧力で動作する、膜型酸素化装置アセンブリーを使用した、約3 ml/secなる流量での酸素化血液の放出に対して、長さ約130 cmおよび内径約1.02 mm(約40 mils)を持つカテーテルは、徐々に低下する圧力を与え、これは、起こり得る臨床的に有意な気泡の放出を防止するのに役立つ可能性がある。
【0033】
もう一つの態様において、酸素化された血液を調製し、かつ放出するための方法を提供する。酸素に富む血液の調製法は、第一および第二の側部をもつ膜を調製し、酸素ガスを、該膜の第一の側部と、大気圧よりも高い圧力P1にて接触させ、供給された血液を、該膜の第二の側部と、P1よりも高い圧力P2にて供給し、該供給された血液の少なくとも一部を、該膜の第二側部と接触状態において、酸素を、該膜を横切って拡散させ、かつ該供給された血液中に溶解させる諸工程を含む。有利には、該圧力P1は、大気圧よりも高く、かつ約0.345 MPa絶対圧(約50 psia)未満である。有利には、この方法は更に、酸素ガスを含む流れと、該膜の該第一側部とを接触状態におく工程をも含む。有利には、この流れを、該膜の該第一側部との接触状態に維持して、該供給された血液中のガス(例えば、二酸化炭素、窒素、水蒸気等)を、該膜を横切って拡散させ、かつ該流れと合流させる。
【0034】
もう一つの態様によれば、酸素化された血液を、患者身体内の特定のサイトに送るための方法が提供される。この方法は、該患者に供給すべき血液のpO2レベルを高め、このような血液を所定の部位に送る工程を含む。この方法は、血液および酸素ガスの量を調節し、または調節された量の血液および酸素ガスを、膜式酸素化装置アセンブリーに供給して、特定の予め決められた部位に放出するための、酸素化された血液を生成する工程を含むことができる。該血液および/または酸素ガスの流量を調節することによって、あるいは制御された量の該血液および/または酸素ガス供給することによって、血中酸素濃度(例えば、pO2)を維持し、調節し、もしくは制御することができる。
【0035】
液-液酸素化アセンブリー
もう一つの態様において、該血液ポンプにより供給された該血液を酸素化するのに適した、該流体導管の該中間部分は、混合領域を含むアセンブリーを含有し、該混合領域では、酸素化された流体、例えば酸素-過飽和流体を、該血液と併合する。有利には、該混合領域は、注入帯域を含むチャンバー状のアセンブリーによって画成され、該注入帯域では、該血液に対する目標とするpO2よりも高い圧力にて、該酸素化された流体を、該血液と混合する。該血液の酸素化は、これら2種の流体を含む対流式混合の結果として起こり、また該酸素化された流体から該血液への直接的な酸素の拡散、即ち分散の結果として、低率で起こる。この混合は、有利には対流式混合であり、これは迅速かつ完全な混合を生じる。
【0036】
一態様において、該チャンバー状のアセンブリーは、上端部および下端部を持つ一般に長い円筒状のまたは管状のアセンブリーを含む、混合チャンバーで構成され、各端部は、内側に内部空間を画成するように、該端部と堅固に付着したキャップまたは同様なデバイスを持つ。有利には、この混合チャンバーは、該内部空間との流体接続関係で、酸素化すべき血液供給物を受け取るのに適した第一の入口と、該血液と混合すべき酸素化流体の供給物を受け取るのに適した第二の入口と、特定の望ましい位置に、該酸素化された血液を送るのに適した出口部分を含む。
該チャンバーの内部空間内での、該血液と該酸素化された流体との混合を促進するために、酸素化すべき該血液は、有利には血液の乱流またはサイクロン流が該チャンバー内で生成するような、位置および方向から、該混合チャンバー内に導入される。有利には、この血液は、該チャンバー壁に対して実質的に正接方向の流路に沿って、該チャンバー内に流入する。有利には、該酸素化液体は、該血液入口近傍にて、該チャンバーに流入し、また該酸素化された血液は、該チャンバー底部の開口を介して、該チャンバーから出て行く。より有利には、該酸素化された液体は、該チャンバーに流入した該血液の初期移動方向に直交する、一般に上向きの方向に沿って該チャンバー内に入る。
【0037】
有利には、該混合チャンバーは、加圧可能であり、該チャンバーの下部には血液供給物が蓄積され、またその上方部分にはガスヘッドを含む。このガスヘッドは、該チャンバーに流入する該血液の脈動を緩和するのに役立つことが有利である。
有利には、この酸素化された流体は、酸素-過飽和流体を含み、この流体中で、該溶存酸素含量は、標準的な温度および圧力に対して規格化した、該溶媒の体積の、約0.5〜約3倍なる範囲の体積を占める。使用出来る溶媒の例は、塩水、乳酸塩を添加したリンゲル液およびその他の水性生理溶液を含む。この酸素化された流体は、有利には約15〜約700μm(有利には、約100μm)なる範囲の内径を持つ1本以上の毛細管を通して、該混合チャンバーに送られ、これら毛細管は、この混合チャンバーおよび該酸素化された流体を供給するための供給源またはアセンブリー間の、連続する流体流路を形成する。
【0038】
該酸素化された流体は、典型的には所定の臨床的な指示に対して該ケア提供者により指定され、かつ選択されたパラメータに従って、該混合チャンバーに供給されるであろう。酸素化された流体のこの流れは、一般に定常的および連続であるが、変動するまたは間欠的な流れを使用することも可能である。流量は、約0.1 cc/min〜約40 cc/minなる範囲内であり得るが、特に有利な流量は、約2 cc/min〜約12 cc/minなる範囲内にある。標準的な温度および圧力に対して規格化した、酸素濃度は、生理的溶液1ml当たりO2約0.1 ml〜約3 mlなる範囲内であり得る。しかし、特に有利な濃度は、生理的溶液1ml当たりO2約1 mlであり得る。
もう一つの態様では、酸素化された血液を調製し、かつ放出するための方法を提供する。この方法は、血液および酸素化された液体、例えば酸素-過飽和液体を、加圧下で混合して、酸素化された血液を生成する、チャンバーアセンブリーを準備することを含む。この方法は、血液および酸素化された液体の量を調節し、かつ該チャンバーアセンブリーに、調節された量の血液および酸素化された液体を供給して、血中酸素濃度を維持し、調節し、あるいは制御する工程を含むことができる。即ち、別の態様に関わる血液-ガス制御法を提供する。
【0039】
温度
該酸素化された血液は、有利には約37℃にて患者に送られ、即ち装置の動作は、患者の血液温度に有意な影響を与えない。しかし、幾つかの例においては、例えば局所的なまたは局部的な低体温化(例えば、約35℃以下の温度)を誘発するために、該酸素化された血液の冷却が望ましい場合がある。例示のみの目的で、神経学的応用においては、神経保護効果を得るために、このような冷却が望ましい場合がある。低体温化は、虚血性器官、器官提供、または低灌流期間中の代謝を低下させる必要性から、有利な処置または保存技術であると考えられている。
【0040】
従って、ここに提供される装置は、特定の用途に関連する諸状況に鑑みて、必要に応じて、該酸素化された血液の温度を維持し、増大し、もしくは低下するように操作できる、熱交換アセンブリーを含むことができる。有利には、約35℃〜約37℃なる範囲内の該酸素化された血液温度が、一般的に望ましい。しかし、この範囲外の血液温度(例えば、恐らく29℃程度またはそれ以下)も、患者の中心温度が、特定の用途に関連する諸状況に鑑みて、安全なレベルに留まっている場合には、より有利な可能性がある。温度の追跡を、例えばフィードバック制御システムの電子回路内に組み込まれた、1以上の熱電対、サーミスタまたは温度センサを使用して行うことができ、従ってオペレータは、冷却された酸素化血液の、注入流量および積極的な注入に関連する他のパラメータに応じて、秒または分で表した予想される装置の応答時間と共に、所定の灌流温度を入力することができる。
【0041】
単独で使用されまたは装置部品に組み込まれた、本発明の装置と共に使用するのに適した、熱交換アセンブリーの例は、今日の血液放出装置において使用されている、多くの市販品として入手でき、かつ臨床的に許容される熱交換装置、例えば熱交換器、熱輻射デバイス、対流式冷却デバイスおよび閉鎖式冷蔵デバイスを含む。このようなデバイスは、例えば典型的にステンレススチールまたは高強度ポリマーで作られた、伝導/対流式熱交換チューブを含むことができ、その一方の側は血液と接触しており、かつ他方の側は冷媒と接触している。
もう一つの態様では、液-液酸素化アセンブリー内で、冷却された酸素化血液は、血液を冷却された酸素化液体、例えば酸素-過飽和流体と混合することによって得られる。任意の市販品として入手でき、かつ臨床的に許容される熱交換装置を使用して、該酸素化液体を冷却し、および/または該酸素化血液を冷却することができる。低温にて水性液体中に溶解した場合に、多くのガスは高い溶解性を示す(例えば、水に対する酸素の溶解度は、1℃の温度低下につき、1.3%なる割合で増大するので、このような方法は、該酸素化された血液の高い安定性をもたらすと言う付加的な利点を与え、これは幾つかの場合において、高い酸素濃度を持つことを可能とする。
【0042】
気泡検出およびその他のアセンブリー
本発明の装置は、1以上の気泡検出器を含むことができ、その少なくとも一つは、微細な気泡、例えば約100μm〜約1000μmなる範囲の径を持つ気泡の存在を検出することができる。更に、この装置は、1以上の巨大気泡検出器を含み、大きな気泡、例えば約1000μmまたはこれを越える径を持つ気泡を検出することができる。このような巨大気泡検出器は、任意の適当な市販品として入手できる検出器、例えばチューブの一方の側から他方の側に進む音波パルスの減衰を測定する、2つのトランスデューサを含む外部チューブ搭載気泡検出器を含むことができる。この種の適当な検出器の一つは、NYのトランソニック社(Transonic Inc.)から購入することができる。
これら微小気泡および巨大気泡検出器は、医師またはケア提供者に、起こり得る臨床的に有意な気泡の発生に関する警告を与える。このような警告は、また経胸腔的2-Dエコー(例えば、心筋組織のエコー輝化の探索)の利用によって、および他の患者のデータを追跡することによって得ることもできる。
【0043】
有利には、該気泡検出装置は、種々のサイズをもつ気泡間の識別を可能とする。更に、この気泡検出装置は、有利には連続的に動作し、この装置全体と機能的に結合しており、結果として巨大気泡を検出した際には、全装置を停止させる。
この装置は、また種々の公知の部品、例えばセンサ、流量計(これは巨大気泡検出器としての二重の役割を果たすことができる)、または他の臨床的パラメータの追跡デバイス、油圧式部品、例えば流動動力学を管理するための蓄圧機およびバルブ、流体の取り出しを可能とする作業孔、無菌性を保証するためのフィルタまたは他の安全デバイス、または一般的にこの装置内で、1種以上の該流体の流れを制御する上で役立つ可能性のある、他のデバイスを含むことができる。有利には、任意のこのようなデバイスを、該装置内に配置し、かつ該流体流炉内で、臨床的に有意な気泡が形成されるのを回避し、および/または流体の流れの妨害、例えば毛細管または他の流体流路の詰まりを回避するように、使用される。更に、この装置は、有利にはヒト患者に関する、臨床的な使用に許容される生体適合性装置を含む。
【0044】
【発明を実施するための最良の形態】
本発明の更なる目的並びに利点は、添付図を参照しつつ記載される、以下の詳細な説明を読むことによって明らかになるであろう。
本発明は、種々改良並びに変更することが可能である。本発明の特定の態様を、添付図に例として示し、ここに詳しく説明する。しかし、特定の態様に関してここに与えられる説明は、本発明を、ここに記載される特定の態様に限定しようとするものではないと、理解すべきである。寧ろ、上記特許請求の範囲によって規定したような、本発明の精神並びに範囲に入る、あらゆる改良、変更並びに等価なものを、包含するものである。
【0045】
特定の態様の詳細な説明
以下の説明は、本発明の態様を例示するものである。明確化のために、本発明の実施に関わる全ての特徴を、本明細書に記載するものではない。本発明のあらゆる実際の態様の開発に関連して、特定の目的を達成するために、多くの用途-特異的決定を行う必要があり、これらは用途毎に変動する可能性がある。更に、如何なるこのような開発努力も、複雑かつ時間を要するが、本発明の開示を手にした当業者にとっては、依然としてルーチンワークの範囲内であるものと理解すべきである。
明確化および便宜のために、種々の態様を、一般的に急性または一時的な虚血または虚血後の組織を含む、仲介的な心臓血管用途との関連で、ここに記載する。しかし、本発明は、他の医学的用途、例えば癌治療(例えば、放射線療法または化学療法中の、貧弱な血管新生性の腫瘍に対する直接的な、酸素に富む流体の供給)、神経血管用途(例えば、発作および大脳トラウマ患者の治療)、トラウマにおける肺の維持および肺疾患患者、および創傷の手当て管理においても、有用であり得る。
【0046】
また、本発明は、例えば静脈血および動脈血、血液代用品、例えばパーフルオロカーボン、およびこれらの組み合わせにおける酸素濃度を高めるために利用できる。明確化および便宜のために、ここでは動脈血についてのみ言及する。
更に、本発明は、また虚血を回避するための、薬物を含む流体の灌流療法との関連で、および/または該療法の有効性を高める目的で、利用することができる。本発明に従って、注入(該酸素化血液処理前、後または該処理と共に)することのできる、心臓血管および神経学的手順において使用される、薬物を含む流体の非限定的な例は、血管拡張薬(例えば、ニトログリセリンおよびニトロプルシド)、血小板活性化物(例えば、レオプロ(ReoPro)およびオルボフィバン(Orbofiban))、血栓崩壊剤(例えば、t-PA、ストレプトキナーゼおよびウロキナーゼ)、不整脈治療薬(例えば、リドカイン、プロカインアミド)、β-遮断薬(例えば、エスモロール、インデラル)、カルシウムチャンネル遮断薬(例えば、ジルチアゼム、ベラパミル)、マグネシウム、変力性薬物(例えば、エピネフリン、ドーパミン)、パーフルオロカーボン(例えば、フルオゾール)、クリスタロイド(crystalloids)(例えば、通常の塩水、乳酸塩を添加したリンゲル)、コロイド(例えば、アルブミン、ヘスパン(hespan))、血液生成物(例えば、包装された赤血球、血小板、全血)、Na+/H+交換阻害剤、遊離基捕獲剤、利尿剤(例えば、マニトール)、発作抑制剤(例えば、フェニバルビタール、バリウム(Valium))、および神経保護剤(例えば、ルベルゾール(lubeluzole))を含む。これら薬物含有流体は、特定の用途に関連する諸状況に依存して、単独でまたは組み合わせとして注入できる。更に、これらは、これら具体的に列挙したもの以外の薬物、例えばアデノシン(Fujisawa薬品製の、アデノカード(Adenocard)、アデノスキャン(Adenoscan))等と共に注入して、梗塞のサイズを低下させ、あるいは所定の生理的応答を生ぜしめることが可能である。
【0047】
添付図を参照すると、ある装置が示されており、ここで例えば組織の虚血および虚血後の組織の状態等を治療する目的で、患者身体内の特定の予め定められた領域に送るために、血液を酸素化する。図1に模式的に示したように、このような装置の一態様は、血液供給アセンブリー10からの供給血液を受け取るのに適した、血液ポンプアセンブリー20を含む。該血液供給アセンブリー10は、患者に、または他の特定の所望位置に、注入すべく供給された血液供給物を含むことができる。非限定的な一例として、該血液供給物は、バッグまたは他の血液容器、血液移送用デバイス、例えば心臓バイパス装置、血液酸素化装置、血液濾過アセンブリー、人工心臓等、他の個体、または当該患者から受け取ることができる。
該ポンプアセンブリー20は、該血液を血液酸素化アセンブリー30に送る。該血液酸素化アセンブリー30は、該血液のpO2を、有利には酸素過剰または高圧レベルまで、高めるための装置を含む。一態様において、この酸素化アセンブリーは、高圧膜型酸素化装置を含む。他の態様において、この酸素化アセンブリーは、液-液酸素化装置を含む。
【0048】
該酸素化アセンブリー30は、該ポンプアセンブリー20から受け取った血液を酸素化する。次いで、この酸素化された血液は、所定の位置に送るための、放出アセンブリー40に供給される。有利には、血液の酸素化は、少なくとも部分的には大気圧よりも高い圧力にて起こり、またこの酸素化された血液は、付随する圧力降下と共に放出され、結果的に臨床的に有意な気泡の形成が回避される。即ち、血液の酸素化および放出は、気泡の存在しない状態で起こる。
気泡を含まない放出を構成するものは、特定の用途に関わる諸状況に依存して変動するであろう。有利には、気泡を含まない放出は、気泡の全く存在しない状況下で起こるであろう。しかし、「気泡を含まない」放出の幾つかの場合において、1以上の(恐らく数千にも及ぶ)臨床的に有意でない気泡が、特に該気泡が酸素ガス気泡を含む場合には、放出される可能性があり、該酸素ガス気泡は、他のガス気泡よりも身体により、より容易に許容されると考えられる。その上、ある用途(例えば、冠状脈管の処置)における、臨床的に許容される気泡レベルが、他の用途(例えば、神経学的処置)において臨床的に許容されることは、立証されていない。
【0049】
客観的なデータは、殆ど入手できない。しかし、例えば仲介的な心臓病学的用途にとっては、臨床的に有意な気泡が、何を構成するかに関する問題を処理する一つのファクタは、冠状脈管循環系内に送られる、体重1 kg 当たりのガスの全体積であると考えられる。該ガスが空気である場合(酸素ガス気泡を含む場合とは逆の場合として)に、経験を積んだ血管造影技術者は、径約3 mm (3000μm)までの、単一の気泡または多数の気泡が、臨床的な問題を何等生じることなしに、血管造影処置中に、患者の冠状動脈内で塞栓を生じることを目撃した。径3 mmを持つ気泡中の空気の体積は、約14μlである。従って、単一の径を持つ気泡としてヒトの冠状動脈を塞栓する、空気のこの体積は、良性(無害)である。更に、カン(Khan)等 (1995)の、冠動脈の空気による塞栓:発生率、重篤度、および示唆された治療法、カテーテルの挿入および心臓血管の診断(Coronary Air Embolism: Incidence, Severity, and Suggested Approaches to Treatment, Catheterization and Cardiovascular Diagnosis), 36: 313-18では、回顧的に、3715例の冠動脈の血管造影図を検討して、冠状動脈の空気による塞栓に関する、発生率および重篤度および気泡体積に対する関連する臨床的重篤度を評価したところ、以下の通りであった。最小(数個の気泡、症状なしに迅速に消失)、温和(1 mlの空気、温和な、一時的症状を示す)、中程度(2-3 mlの空気、通常重篤な症状と関連する)、および大きい(> 3-5 mlの空気、重篤で、生命を脅かすほどの合併症に関連する)。この研究中に、1 mlの空気によって観測された、該温和な臨床的効果は、径12 mmを持つ単一の気泡を経験したことと等価である。というのは、この気泡の体積は1 mlであるからである。即ち、径3 mmの気泡は、臨床的には有意ではなく、これが、単位体重当たりの空気の最小体積であるものと考えられる。
【0050】
従って、興味ある第一の気泡が、酸素の気泡である、冠状動脈用途に対しては、約1-2 ml未満の全放出ガス体積は、臨床的な有意性を持たないものと考えられる。しかし、酸素は代謝的に消費されるので、酸素気泡の注入は、不活性ガス(例えば、窒素)の注入程には、外傷性を持つものとは考えられない。
図2を参照すると、例示的な酸素化アセンブリーが模式的に示されており、これは高圧膜式酸素化装置アセンブリー50を含む。この膜式酸素化装置アセンブリー50は、膜52を含み、この膜は実際上該アセンブリー50を、2つの別々の流体区画、即ちガス側の区画54および血液側の区画56に分割している。酸素ガス供給アセンブリー58からの酸素ガスは、圧力P1にて該区画54の内部に送られる。有利には、このアセンブリー58は、制御された酸素ボンベであり、また該圧力P1は大気圧よりも大きく、かつ約0.207 MPa絶対圧(約30 psia)未満である。最も有利には、この圧力P1は、約2気圧である。酸素化すべき血液は、血液供給アセンブリー60によって、圧力P2にて該区画56の内部に送られる。有利には、この圧力P2は、大体P1よりも高く、また該膜52を横切るガス流の大部分は阻止される。
【0051】
該酸素ガスが、該区画54に供給され、かつ該血液供給アセンブリー60によって供給される該血液が、該区画56を流動する場合、酸素は該膜52を横切って拡散して、該血液を酸素化する。酸素化された血液は、例えばカテーテルを介して患者の身体に送るために、ライン62を介して、該区画56から出て行く。
別の態様において、該膜式酸素化装置アセンブリーは、バルクガス排出ベント64を備えていて、該ベント64が開放された場合に、ガスが該区画54を介して流動する可能性がある。有利には、該ベント64は、調節可能なバルブまたは与えられた圧力P1に対して、区画54を流動するガスの速度を制御するように機能する、他の手段を含む。区画54から出て行く該流体流は、大気中に排出されるか、あるいは該排出流体を処理し、かつ棄却するための適当な手段に吐き出される。特定の用途に関連する諸状況に依存して、ガスは、該区画56を流動する該血液から、膜52を横切って拡散して、区画54から出てくる流れと合流する。
【0052】
該膜式酸素化装置アセンブリー50が取ることのできる形態およびその正確なサイズおよび形状は、特定の用途に関連する諸状況に依存して変えることができる。例示のみの目的で、本発明の範囲を制限することなしに、該膜式酸素化装置アセンブリー50は、外部流動型繊維束酸素化装置を含むことができ、該装置において、該区画54は、ガスが流動できる、複数の中空繊維を含み、該区画56は、該中空繊維を取り巻くハウジングまたは容器を含み、該ハウジング内で、該ハウジングまたは容器の内部に供給される血液が、該中空繊維の外表面と接触でき、また該膜52は、該中空繊維の全活性表面積を包含し、該ハウジングまたは容器の内部に供給され、かつ酸素ガスが該中空繊維の内部に供給された場合に、血液が該膜を横切って拡散する。
【0053】
別の態様(図3を参照のこと)において、該高圧膜式酸素化装置は、内部流動式中空繊維型の血液酸素化装置アセンブリーを含む。有利には、このアセンブリーは、複数の中空繊維70が緩く詰められた、一般に円筒状の形状を持つハウジングアセンブリーを含む。有利には、このハウジングは、第一および第二端部を持つ、一般的に管状の主本体部分72、および夫々該第一および第二端部に堅固に付着(例えば、UV接着剤で)された端部キャップ74、76を含む。有利には、該中空繊維70の該端部は、注封材料、例えばポリウレタン樹脂によって、該ハウジングアセンブリ内に固定されている。有利には、該注封材料は、夫々該第一および第二端部近傍に、流体バリヤ78、80を形成する。該中空繊維70は、該バリヤ78、80を貫通して伸び、結果的に該ハウジングアセンブリーは、その内部に4つの流体流動領域、即ち該バリヤ78およびキャップ74によって画成される流体空間を含む、血液入口マニホルド82、該バリヤ80および該キャップ76により画成される流体空間を含む、血液出口マニホルド84、該バリヤ78、80、該ハウジング本体部分72および該中空繊維70の外表面によって画成される流体空間を含む、酸素チャンバー86、および該血液入口および出口マニホルド82、84間の、複数の連続な流体通路を含む、該中空繊維70の内部部分を含む。
【0054】
有利には、該端部キャップ74は、血液入口88を含み、また該キャップ74は、酸素化すべき血液を供給する装置に、着脱自在に、該酸素化装置アセンブリを結合するための、ルアー(luer)コネクタ92を備えている。該端部キャップ76は、血液出口開口90を含み、また該キャップ76は、酸素化された血液放出装置、例えばチューブおよびカテーテルまたは注入案内ワイヤに、着脱自在に、該酸素化装置アセンブリを結合するための、ルアーコネクタ94を備えている。該ハウジング本体部分72は、夫々ガス入口および出口開口96および98を含む。該ガス導入開口96は、有利には、該酸素化装置アセンブリを、酸素ガス供給アセンブリーと、着脱自在に結合するための、ルアーコネクタ100を備えている。該ガス出口開口98は、有利には、該酸素化装置アセンブリを出るガス流を、大気中にまたは棄却前にフィルタアセンブリーに吐き出すための装置に、該ア酸素化装置センブリを、着脱自在に結合するための、ルアーコネクタ102を備えている。
【0055】
かくして、酸素が、大気圧よりも高い圧力にて、該酸素チャンバー86に供給される方法を提供する。血液は、開口88を介して、該血液入口マニホルド82に入り、該中空繊維70を通って移動し、そこで該繊維70を横切る酸素の拡散によって、該血液の酸素化が起こる。多量のガスの移動は、該血液の圧を、該ガスの圧よりも高い値に維持することによって回避される。次いで、この酸素化された血液は、所定の位置に放出するための、血液出口マニホルド84および開口90を介して、該酸素化装置アセンブリーから出て行く。
有利には、該中空繊維70は、緩く円筒形状に巻かれた、長さ160 cmのマット化繊維(各繊維の長さは、有利には約8-10 cmである)を含み、従って該繊維ロールの外径と、該酸素化装置ハウジングの内径との間には、約1.27 mm (約0.05 in)の空間が残される。有利には、該入口および出口マニホルド近傍の該繊維の端部は、開放状態にあり、かつ清浄である。使用のために、市販品として入手できる、特に有利なマット化繊維は、アクゾオキシファン(Akzo OxyphanTM)繊維マット、16.8繊維/cmなる繊維を含むポリプロピレン中空繊維マットであり、各繊維は、約50μmの壁厚を有し、かつ約280μmの内径を有し、夫々ドイツの、アクゾノーベル(Akzo Nobel)社から入手できる。
【0056】
与えられた導入血液pO2および該膜の該ガス側における指定された酸素圧並びに指定された血液流量および繊維ハウジング径に対して、膜式酸素化装置の長さは、平衡酸素飽和を確実にするように決定できる。勿論、多くの変更が可能である。例示のみの目的で、かつ非限定的なものとして、径約4 cmおよび長さ約10 cmを有し、約380μm O.D.および約280μm I.D.の繊維に対して、空隙容量約0.4を持つ装置は、約200 ml/minなる血液流量に対して、平衡飽和を達成するのに十分である。このような装置は、約41 mlなる、全血液注入体積を持つであろう。勿論、より低い血液流量、より小さな繊維径、より密な繊維充填状態およびより苛酷な酸素圧は、該デバイスの必要なサイズを減じるであろう。ここで、該デバイスの必要なサイズは、所定の血液pO2に対しては、独立である。何れにしても、外部血液流動式膜酸素化装置に対して、典型的に要求される、質量移動係数の広範な特徴付けは不要であり、またより小さな注入体積を達成できる。
【0057】
一態様において、血液への酸素の移動は、溶媒がハーゲン-ポアズイユの層流に従う、チューブの壁を介する溶質の拡散に関する、グレーツ-ナッセルツ-レベック(Graetz-Nusselt- Leveque)の、物質移動に関する問題の、1変法として、円形チューブを介する血流を考慮した、対流-拡散方程式に基づくモデルを使用して、近似することができる。このようなモデルの下では、図16に例として示したような、該酸素化装置に供給された酸素ガスの圧と等しい分圧にて、該チューブ壁を介して供給される酸素については、酸素化装置のサイズは、数個の変数(例えば、血液流量、酸素の溶解度、該繊維の数および/またはサイズ、該血液中の酸素の拡散率等)を、該モデルに適用することによって決定できる。所定の最大血液流量Qmaxに対して、酸素化装置のサイズは、有利には、所定の効率βが達成できるように、最小化される。ここで、βは、出口における血液のpO2(out)と、該酸素ガス圧との比である。図16に示したように、内径280μmの繊維4100本を含む酸素化装置について、血液流量が75 ml/minである場合には、約6 cmまたはそれ以上の長さの酸素化装置は、効率β=1を与える。
【0058】
酸素移動を決定するための他のモデル、例えば物質移動に関する経験的な証拠に基づくモデル、または他の物質移動の境界条件、流動の幾何学、流体、動作パラメータ等を含む、特殊な用途のために作成した物質移動モデルを使用することも可能である。有利には、この酸素移動モデルは、酸素化装置を特徴付けして、特定の用途に対して、ケア提供者によるその選択を促進するために利用できる。一態様において、ある方法が提供され、この方法は、酸素移動モデルを使用して、酸素化装置アセンブリーを特徴付けし、ある用途のためのデバイスの選択を促す工程を含み、該用途においては、酸素化された血液が、所定の流量およびpO2にて患者に供給される。更に有利には、該酸素化された血液は、約760 mmHg を越えるpO2レベルにて、供給される。
このデバイスは、有利には、平衡物質移動について設計できるので、平衡熱移動も起こる可能性がある。従って、装置の要件は、このアセンブリーから出て行く該血液の温度を調節するための手段を含むことができる。一例として、簡単な加熱デバイスは、例えば該血液の温度を約37℃に維持するために、フィードバック制御手段を備えた、該酸素化装置の回りを包んだ、電気ブランケットを含む。
【0059】
図4を参照すると、高圧膜式酸素化装置110を含む、血液を酸素化するための体外回路が示されている。この装置の要件としては、動作可能に該高圧膜式酸素化装置110と結合した、酸素ガス供給アセンブリー114および血液ポンプアセンブリー112を含むことができる。他の部品は、血液温度制御デバイス、気泡検出装置、圧力/温度センサ、pO2センサ等(図4には図示されていない)を含むことができる。有利には、これら様々な装置部品は、動作可能な状態で、処理並びに制御アセンブリー116と結合しており、種々の装置部品の1以上に対して、シグナル入力および/またはコントロールコマンドを送り、かつこれらを受け取ることを可能とする電気回路を含む。該処理並びに制御アセンブリー116と結合したディスプレイアセンブリー118は、データおよび/またはプロセスコントロールコマンドを入力するための、および/または装置の状況および/または処理出力をディスプレイするための、別のユーザーインターフェースとして機能し得る。
【0060】
該膜式酸素化装置アセンブリー110を出る、該酸素化された血液の流動特性は、関連する特定の用途を取り巻く諸状況に依存するであろう。典型的には、例えば患者身体に注入するためのカテーテルに供給される、該酸素化された血液供給物は、該ケア提供者により選択された、流動パラメータによって規定される、制御された流れであろう。虚血性組織の治療および/または虚血防止のための、酸素化された血液の準-選択的な放出を含む用途においては、約75-100 ml/minなる流量が、有利である可能性がある。また、該血液流動特性の決定に影響を与えるファクタは、多くの臨床的パラメータまたは該カテーテルに送るべき、あるいは該患者に送るべき該酸素化された血液に関わる変数、例えば該患者の大きさ、与えるべき全体としての循環の割合、処理すべき血管のサイズ、溶血、pO2、脈動、質量流量、体積流量、温度、ヘモグロビン濃度およびpHの、1種以上を含むことができる。
【0061】
図5を参照すると、液-液酸素化アセンブリー200を含む、酸素化アセンブリーの別の態様が、模式的に示されている。有利には、このアセンブリー200は、供給アセンブリー210から受け取った、酸素-過飽和流体の供給物を、供給アセンブリー220から受け取った血液供給物とを併合して、所定の位置に送るための、酸素化された血液を生成する。
一態様において、該酸素-過飽和流体は、有利には該溶媒体積の約0.5〜約3倍の、標準温度および圧力に対して規格化された、溶存酸素体積を含む。この流体は、約0.689 MPa (約100 psi)〜約34.5 MPa (約5000 psi)なる範囲、より有利には約0.689 MPa (約100 psi)〜約4.13 MPa (600 psi)なる範囲の圧力にて、該装置に供給することができるが、正確な圧力は、特定の用途に関連する諸状況に応じて変えることができる。更に、供給される該酸素-過飽和流体は、滅菌することができ、また起こり得る臨床的に有意な気泡が、核形成され、および/または成長できる、ガスまたは表面サイトを含まない、放出路を持つことができる。
ここで説明したように、本発明によって使用するための好ましい流体の一つは、酸素-過飽和流体である。しかし、他のガス-過飽和流体を、特定かつ所定の用途に関わる諸状況に応じて、使用できる。このような流体の例は、1種以上のガス、例えばヘリウム、亜酸化窒素、二酸化炭素および空気が溶存している、過飽和流体である。
【0062】
酸素-過飽和流体を調製しかつ放出するための、例示的な装置および方法は、スペアーズ(Spears)に付与された、「血液中に酸素を添加する方法ならびに装置(Method and Apparatus for Delivering Oxygen into Blood)」と題する米国特許第5,407,426号、スペアーズに付与された、「ガス枯渇サイトに、ガス-過飽和流体を送る装置およびその利用(Method for Delivering a Gas-Supersaturated Fluid to a Gas-Depleted Site and Use Thereof)」と題する米国特許第5,569,180号、スペアーズに付与された、「ガス-過飽和液体の添加装置および方法(Apparatus and Method of Delivery of Gas-Supersaturated Liquids)」と題する米国特許第5,599,296号、およびダウド(Daoud)等に付与された、「ガス-過飽和流体を高圧放出するための、装置および方法(System and Method for High Pressure Delivery of Gas-Supersaturated Fluids)」と題する米国特許第5,893,838号に記載されている。これら特許を本発明の参考文献とする。更に、例えば酸素-過飽和流体を含む、ガス-過飽和流体の、例示的な製法および装置および/またはその種々の用途における利用に関連する開示は、以下に列挙する特許および特許出願に見出すことができる。その各々を本発明の参考とする。即ち、1996年1月3日付け出願の、現在継続中の米国特許出願第08/581,019号。これは、1994年1月12日付け出願の、米国特許出願第273,652号、即ち現在の米国特許第5,569,180号の一部継続出願であり、これは更に1993年11月15日付け出願の、米国特許出願第152,589号、即ち現在の米国特許第5,407,426号の一部継続出願であり、これは更に1992年1月8日付け出願の、米国特許出願第818,045号、即ち現在の米国特許第5,261,875号の一部継続出願であり、これは更に1991年2月14日付け出願の米国特許出願第655,078号、即ち現在の米国特許第5,086,620号の継続出願である。
【0063】
別の態様(図10参照)では、該酸素-過飽和流体供給アセンブリーは、チャンバー300を含む装置を含み、該チャンバー300は、その内部に所定の圧力を維持する、調節された酸素ガス源310と結合している。有利には、このチャンバーの容積は、約100 mlであり、また該チャンバー300内の圧力は、約4.13 MPa (約600 psi)である。生理的流体(例えば、塩水)が、ノズル320を介してこのチャンバー300に入る。有利には、このノズル320は、流体の液滴を形成し、この液滴が該チャンバー300内を移動する際に、その中に酸素が拡散する。より有利には、該ノズル320は、角度αによって規定される液滴円錐330を形成するのに適しており、この角度は、有利には、約0.103 MPa (約15 psi)を越える、ノズル320を横切る圧力降下に対して、動作中のチャンバー圧力(例えば、約4.13 MPa (約600 psi))にて、約20〜約40度である。該ノズル320は、径約100μmを持つ流体オリフィスを含む、シンプレックス型、渦巻き、加圧式噴霧器ノズルである。有利には、このノズル320は、径約100μm未満およびより有利には約25μmの微細な液滴を形成する。この流体は、有利には動作可能に流体供給アセンブリー350と結合した、ポンプ340によってチャンバー300に供給される。この流体は、有利には該所定の酸素-過飽和流体の出口部の流量に基づいて、調節された流量で供給される。該チャンバー300の底部において、流体が集められ、プール360が形成され、このプールは、有利には、該溶媒体積の約0.5〜約3倍の、標準の温度および圧力に対して規格化された、溶存ガス体積を有する流体を含む。この流体は、所定の位置(例えば、血液酸素化アセンブリー)に送るために、該チャンバー300から(例えば、有利には該流量の調節を可能とするポンプ370を介して、あるいは該チャンバー300内の圧力によって)取り出される。
【0064】
より有利には、図11に示したように、酸素-過飽和流体は、供給アセンブリー400から供給された塩水等の生理的液体を、酸素により約4.13 MPa (約600 psi)に加圧されたチャンバー410内に、噴霧することによって作られる。この酸素は、有利には酸素供給アセンブリー412、例えば医学的グレードE-ボンベから、チャンバー410に供給される。
有利には、塩水は、ピストン-様アセンブリーにより、ノズル411を介して、該チャンバー410(例えば、塩水バッグまたは他の容器) から供給され、該ピストン-様アセンブリーは、特定の用途に関連する諸状況に応じて、連続的または間欠的に、約4.13+ MPa (600+ psi)にて塩水を放出できる、シリンジポンプ416を含む。このシリンジポンプ416は、有利には動作可能な状態でモーターアセンブリー420と結合したピストン418を含む。チェックバルブ422は、該シリンジポンプ416の充填中の、ライン413からの意図しない流体損失を防止する。チェックバルブ424は、流体が該シリンジポンプ416を出た際に、該塩水の、該流体供給アセンブリー400への、意図しない流入を防止する。有利には、該シリンジポンプ416は、約10〜約100 mlの容積を有する、流体貯槽を含むが、種々のサイズのシリンジポンプを、特定の用途に関連する諸状況に依存して、利用することができる。更に、該チャンバー入口は、有利にはフィルタを備えていて、該ポンプ装置に存在する可能性のある、あらゆるデブリから防御する。
【0065】
3つのニードルバルブ426、428、430を、有利には該チャンバー410へのおよびそこからの流体流を制御するために使用する。表2には、これらニードルの動作モードを記載する。正常な動作中には、該ポンプ輸送装置は停止され、放出バルブ(ニードル430)のみが開放されて、流体出口内腔401および該アセンブリー出口402を介して、該チャンバー410から、例えば血液酸素化アセンブリーに流体を送ることを可能とする。該チャンバーを満たす必要がある場合(例えば、該チャンバー内の該流体のレベルが、予め決められたレベルまで低下したことを示す、センサのシグナルに応答して)、二段充填シーケンス(two-part filling sequence)が、有利に開始する。該充填シーケンスの第一段では、該ポンプ輸送装置が始動され、かつ希釈流が流され、即ち希釈バルブ(ニードル426)が開放されて、流体が、ライン413からライン403を介して、該チャンバー410に送られる。第二段において、ニードル426は閉じられ、流れは、ライン405を介して、該噴霧器ノズル411を通して、ライン413から導かれる。該放出バルブ(ニードル430)は、該充填シーケンスの両段階中、開放されたままである。該充填シーケンスの各段階の時間を変えることによって、該チャンバー内の該流体の濃度を変えることができる。例えば、約4.13 MPa (600 psi)に加圧されたチャンバー内で、約2.07 MPa (300 psi)なる濃度を達成するためには、40秒間の全充填時間に対して、該2段充填シーケンスの各段階は、約20秒間続けられる。チェックバルブ434は、該ポンプ輸送装置貯槽が満たされるにつれて、該噴霧器ノズルを介する、該チャンバーから該ポンプ輸送装置への逆流を回避する。有利には、該チェックバルブ434は、望ましくない流体流の逆流を回避するために、圧力の作用下で、該バルブ本体の一部に位置する、ボールを含む。更に、該チャンバーの短絡のために、即ち流体が該チャンバーに流入せず、しかもそこから流出もしないように、洗浄シーケンスを開始する。洗浄中、該放出バルブ(ニードル430)および該希釈バルブ(ニードル426)は閉じられ、該フラッシュバルブ(ニードル428)は開放され、かつ該ポンプ輸送装置が始動され、結果的に酸素化されなかった塩水が、この装置を通過する。
【0066】
【表2】
Figure 0004448640
【0067】
有利には、該ニードル426、428、430各々は、1以上の、他のニードルの開閉とは独立に、または該開閉に応じて開閉し、該アセンブリーからの酸素-過飽和流体の所定の流れを達成する。該アクチュエータアセンブリー432は、動作可能に各バルブと結合した切り替え手段、例えばソレノイドを含み、開閉位置間で該バルブを移動することができる。
該チャンバー410は、有利には、塩水および酸素を導入する内部空間を画成するように、(例えば、UV接着剤で)接合または堅固に接着された、ハウジング415およびキャップ417を含む。このチャンバー410は、更にこのチャンバー410に入るガスから、望ましくない粒状物質を除去するための、細菌フィルタアセンブリー414を含むことができる。該ハウジング415および該キャップ417は、ポリカーボネートまたは他の適当な生体適合性材料で作ることができる。
【0068】
安全のために、該チャンバー410は、少なくとも部分的に保護ハウジングアセンブリー438内に配置することができ、このハウジングアセンブリーは、例えばステンレススチールホルダを含む。一態様において、ブロック419を、該ホルダ438内の、該チャンバー410上方に配置できる。有利には、このブロック419は、窪みまたは一般的に凹型の低い表面部分を備え、結果としてガス充満空間421が、該ブロック419の低い表面部分と、該チャンバー410の上端部または高い表面部分によって画成される。有利には、該ブロック419と該チャンバー410との間の境界は、(例えば、o-リング、ガスケットまたは他の封止手段により)封止される。該ホルダ438とネジ山嵌合されたリング423は、該供給アセンブリー412からの酸素ガスが、該ブロック419のガス入口を介して、該ガス充満空間421に導入された場合、該チャンバー410に対して該ブロック419を封止し、かつ所定の位置に維持するのを助ける。該ガス充満空間421から、ガスは、該キャップ417を介して、開口に沿って設けられた該フィルタ414を通して、該チャンバー410に入ることができる。有利には、該ガス充満空間421および該チャンバー410内のガス圧は、ほぼ等しい。
【0069】
有利には、該チャンバー410および他の装置部品は、1以上のセンサ、例えば流体レベルセンサ、圧力変換機等(図11には図示せず)を含み、操作中のこの装置の状況を追跡することができる。有利には、これらセンサおよび種々の装置部品は、電子回路を含む処理並びに制御アセンブリー436と連結されていて、該種々の装置部品の1以上に対して、シグナル入力および/または制御コマンドを送り、かつ受け取ることができる。該処理並びに制御アセンブリー436と連結されたディスプレイアセンブリー440は、データおよび/またはプロセスコントロールコマンドの入力および/または装置の状況および/または処理出力をディスプレイするための、別のユーザーインターフェースとして機能し得る。
【0070】
明確化および便宜のために、図10および11に示したような、酸素-過飽和流体供給アセンブリーは、液体噴霧アセンブリーを含むように記載されている。しかし、該液体とガスとを接触させる他の手段を使用することも可能である。例えば、幾つかの場合においては、酸素ガスと接触状態にある薄いフィルムとして、該液体を、該加圧されたチャンバーに供給することが望ましい可能性がある。この液体フィルムは、例えば、該チャンバー内またはその形成部分に設けられた、プレート、シーブ、スクリーンまたは他の機械的手段によって製造できる。更に、該ポンプおよびシリンジポンプ以外の流体供給アセンブリー、バルブ配列、および/または図示された液体流路は、ここに記載する種々の他の部品と共に使用することができる。
【0071】
図6を参照すると、体外血液酸素化回路が示されており、これは患者から抜き出された血液を、例示的な液-液酸素化アセンブリー600に送るように動作できる、ポンプアセンブリー500を含む。該アセンブリー600の一部が、図7A-Eに更に詳細に示されているが、このアセンブリー600は、有利にはインジェクタハウジング610、側壁アセンブリー620およびキャップ630を含み、これらは、該供給チューブ640により供給された血液を、該毛細管アセンブリー650により供給された酸素-過飽和流体と混合して、酸素化血液を生成する、内部空間612を画成するように結合される。該酸素化血液は、出口614を介して該内部空間612から出て行き、帰還チューブ660を介して、流体放出装置510に送られる。該インジェクタハウジング610、側壁アセンブリー620、キャップ630および他のアセンブリー部材は、有利には使い捨て性であり、また生体適合性材料、例えばポリカーボネート、ポリエチレン等で作られる。該チューブは、有利には医学グレードのPVCチューブである。
【0072】
圧力監視用開口を含むことができる、該血液供給チューブ640は、有利には、該血液ポンプアセンブリー500の出口に機能可能に結合した第一チューブ端部と、該インジェクタハウジング610と堅固に接着された第二チューブ端部との間にあり、かつ例えば該ハウジング610の少なくとも一部を貫いて伸び、流体開口646を含む、流体通路644を介して、該内部空間と流体接続関係にある、連続的血液流路を含む。有利には、血液は、例えば該チャンバー壁に対して実質的に正接方向の通路に沿って、該内部空間612内で、渦流またはサイクロン性の流れを生成するように、開口646から出てくる。
【0073】
該毛細管アセンブリー650は、有利には、内径100μmおよび外径350μmを有する単一の溶融シリカ製毛細管を含み、該毛細管は、酸素-過飽和流体供給アセンブリー550の出口と動作可能に結合した、該アセンブリー650の第一端部と、流体が該毛細管から出て、該液-液酸素化装置の該内部空間612に入るように設けられた、該アセンブリー650の第二端部との間に、連続的な流体通路を含む。有利には、該毛細管アセンブリー650は、その第一および第二端部間に、該インジェクタハウジング610の少なくとも一部を貫通し、該内部空間612に達する内腔654内に配置する際に、該毛細管を所定の位置に固定するための、ルアー取り付け部品652を含む。該毛細管アセンブリーは、有利には、更に該アセンブリー650の該第二端部近傍に、支持アセンブリー(例えば、剛性チューブであり、その内部に該毛細管の少なくとも一部が配置される)を含むことができ、結果として該毛細管の流体出口部を、該内部空間612内の所定位置に維持し、および/または該毛細管アセンブリーは、該毛細管の過度の屈曲またはキンクを防止するために、応力緩和アセンブリー(例えば、可撓性チューブであって、その内部に該毛細管の少なくとも一部が配置される)を含むことができる。
【0074】
あるいは、該毛細管アセンブリー650は、約20μm〜約1000μmなる範囲の内径、特に有利には、約100μm〜約125μmなる範囲の内径を持つ複数の毛細管を含むことができる。該毛細管は、有利には、一緒に注封され、あるいはその外表面において結合されて、単一の毛細管束を形成する。これら毛細管は、またガラス製、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)または他の生体適合性材料で製造できる。使用前に、これら毛細管を、水湿潤性の被膜または液状リンスで処理することによって、該毛細管の内部表面が、臨床的に有意な気泡形成を促進しないことを保証するという、利点が得られることを立証することができる。
有利には、該内部空間612は、加圧可能であって、操作中に、血液供給物は、該液-液酸素化アセンブリーの底部に蓄積され、かつガスヘッドは該酸素化アセンブリーの上部に維持される。該キャップ630は、開口632を備えており、該内部空間612内の圧の追跡が可能となる。このアセンブリーは、また1以上の流体サンプル口、例えば帰還チューブ660上の口634を含むことができる。
【0075】
該液-液酸素化アセンブリー600を出る該酸素化血液の流動特性は、関連する特定の用途を取り巻く諸状況に依存するであろう。典型的には、例えば患者身体内に注入するためのカテーテルに供給された酸素化血液の供給物は、ケア提供者によって選択されたその流動パラメータによって規定される、制御された流れであろう。虚血性心筋組織の治療および/または心筋虚血症を予防するための、酸素化された血液の準-選択的な放出を含む用途においては、約75-100 ml/minなる流量が有利であり得る。また、血液流動特性の測定に影響を与えるファクタは、多くの臨床的パラメータまたは該カテーテルに供給すべきまたは該患者に送るべき該酸素化された血液の変数、例えば患者の大きさ、与えるべき全循環の割合、溶血、血液希釈、pO2、脈動、質量流量、体積流量、温度、ターゲット血管、ヘモグロビン濃度およびpHの内の1以上を含むことができる。
【0076】
特定の用途のために、該液-液酸素化アセンブリー600を出る該酸素化された血液のpO2を近似することが可能である。有利には、該処理および制御アセンブリーは、コンピュータ、電子回路、および/または電子回路内に埋設された(例えば、プログラム化された電子チップ)処理用ソフトウエアを含み、該ソフトウエアは、装置の動作中、連続的にpO2近似モデルを実行し、必要に応じて温度、pH、塩基過剰(BE)、pCO2、P50、ヘモグロビン-酸素飽和濃度等の変数に起因する、可能なpO2の変化を説明し、かつ補正する。該処理および制御アセンブリーは、有利には、該ケア提供者のために、該ディスプレイアセンブリー上に、モデル演算結果(例えば、予想されるpO2)を、1以上の、このモデルに関連する変数に関する該入力値、検出され、計算されまたは得られた値を表示する。
【0077】
例えば、pO2近似モデルの一つは、有利には、セベリンガス(Severinghaus)方程式に基づくものであり得る。これについては、セベリンガスJ.W. 「ヒト血液O2の解離計算用の単純で正確な方程式(Simple, Accurate Equations for Human Blood O2 Dissociation Computations)」, Journal of Applied Physiology, 46(3): 599-602を参照のこと。有利には、該酸素化された流体のpO2および酸素濃度値は、該液-液酸素化アセンブリーを出る酸素化された流体の温度と、注入すべき該酸素化された血液温度との間の、あらゆる差異について補正すべく調節される。該ヘモグロビン-酸素飽和を計算して、血漿酸素濃度を高める前に、ヘモグロビンと結合するであろう、該酸素化された流体由来の酸素の量を評価する。該患者血液の初期酸素含有率と、100%ヘモグロビン飽和を達成するであろう計算された酸素濃度との差は、血漿pO2の増加前に、ヘモグロビンと結合するであろう酸素の量を表す。該流動する血液に放出された、該酸素化された流体の濃度を計算し、次いで血漿pO2の増加前に、ヘモグロビンと結合するであろう酸素の量に等しい量だけ、該計算量を下方に調節することによって、このpO2の予想値は、該調節された酸素化流体の濃度と、該患者の初期pO2とを比較することにより、得ることができる。
【0078】
セベリンガス方程式に基づく近似モデルを使用して得た、例示的なpO2の予想値は、図14および15に示されている。図14は、酸素化された流体のpO2および患者全身のpO2の関数として、予想されたpO2値を示している。図15は、酸素化された流体のpO2および血液流量の関数として、予想されたpO2値を示している。特定の用途に関連する諸状況に依存して、他のpO2近似モデルを、有利に使用することができる。このような他の近似モデルは、例えばpO2を測定するための他の方程式および/または方法、例えばSharan M. Singh M.P. Aminataei A. (1989), 「ヒト血液中の酸素解離曲線を計算するための数学的モデル(A Mathematical Model for the Computation of the Oxygen Dissociation Curve in Human Blood)」, Biosystems, 22(3): 249-60; Siggard-Anderson O. Wimberley P.D. Gothgen I. Siggard-Anderson M. (1984), 「温度の関数としての、ヒト血液のヘモグロビン-酸素解離曲線および酸素分圧の数学モデル (A Mathematical Model of the Hemoglobin-Oxygen Dissociation Curve of Human Blood and of Oxygen Partial Pressure as a Function of Temperature), Clin. Chem. 30(10): 1646-51に記載されたものであり得る。
【0079】
該放出装置510は、任意の臨床的に許容される流体放出デバイス、例えばカテーテル(例えば、迅速交換、オーバーザワイヤ(over-the-wire)等)、注入案内ワイヤ、鞘等を含むことができる。例示のみの目的で、図8および8A-Fに示したように、このような放出デバイスの1種は、酸素化アセンブリー(例えば、図4および6に示したアセンブリ参照)の出口と結合するのに適した、近位端部710および患者の身体内に着脱自在に挿入できる、遠位端部720を含む、カテーテル700を含む。有利には、カテーテル700は、押込み性および捻り性を与えるための比較的剛性の高い近接部分730と、剛性と可撓性とのバランスを与えて、脈管系を追跡する、比較的可撓性の高い遠位部分740および中間的な相対剛性および可撓性を持つ転移部分750を含む。該カテーテル700は、該端部710、720間に連続する流体通路を形成する、中央部内腔760を有する一般的に管状の部材を含む。該カテーテル700の該遠位部分740は、有利には、その長さの少なくとも一部を通る第二の内腔780を含む。該第二の内腔780は、有利には、内径約0.43 mm (約0.017 in)およびこの内腔780を通して挿入された、約0.36 mm (0.014 in)の案内ワイヤ上での、該カテーテルの追跡を促進するのに十分な長さを持つ案内ワイヤ内腔を含み、延長ワイヤを使用することなしに、該カテーテルの迅速な交換を可能とする。内腔780の長さ約4 cm、遠位部分740の長さ約5 cmおよびカテーテルの全長約140 cmが、特に酸素化された血液の準-選択的放出を含む用途に対して、有利であり得る。
【0080】
有利には、流体は、該カテーテル700の該遠位先端部に位置する端部孔を介して、および/または該遠位部分740に沿って設けられた1以上の側部孔790を介して、該中央内腔760から出ることができる。有利には、該側部孔790は、該遠位先端部から、約1.27 cm (約0.5 in)戻った該カテーテルの部分に沿って配置される。周期的側部孔は、有利には、該側部穴の貫通路軸が、該カテーテルの中心軸に対して一般的に垂直であり、かつ相互に約90度(例えば、図8Dと8Eとを比較)だけ周方向にずれた、非対称な軸に対してほぼ水平となるように、隔置される。該流体内腔は、任意の形状、例えばD-字型、腎臓-型、丸型、卵形、正方形型等であり得る。
【0081】
該カテーテル700は、該ケア提供者による、該デバイスの設置を助けるために、1以上の放射線不透過性マーカーを含むことができる。該カテーテルの遠位端部720も、血管組織に臨床的に有意な損傷を起こさずに、配置を簡略化するために、有利には80ショアA硬さを持つ非外傷性のチップを含むことができる。該近位シャフトは、有利には押込み性を与えるために、該遠位シャフトよりも高いショア硬さを有する。例示の目的で、該カテーテルの近位部分730は、5 Fr の外径および3.6 Fr の内径をもち、かつ70ショアD材料で作られたものを含むことができ、また遠位部分740は、外径3.8 Fr、内径2.3 Fr の流体内腔760を含むことができ、また55ショアD材料で作ることができる。カテーテル700を製造するのに使用する材料は、ポリエチレンまたは任意の他の適当な生体適合性材料(例えば、ポリウレタン、ポリアミド、ポリエステル、エラストマー、PET、熱可塑性材料等)を含むことができる。
【0082】
図9を参照すると、酸素化流体放出装置は、有利には血液ポンプアセンブリー900、該ポンプアセンブリー900と、血液酸素化アセンブリー920との間の、第一の長さを持つチューブ910、該血液酸素化アセンブリー920と、放出アセンブリー940との間の、第二の長さを持つチューブ930、および該放出アセンブリー940を含む。図9に示したように、該放出アセンブリー940は、近位部分950、中間部分960および遠位部分970を含む。有利には、この流体放出装置は、該血液ポンプアセンブリー900と、該放出アセンブリー940の該遠位先端部980との間に、連続的な流体通路を含む。
【0083】
図9に示したように、該中間部分960は、比較的短いセグメント(例えば、長さ約1 cm)を含むことができ、該セグメントは、該遠位部分970と合うように、該近位部分950を細くしている。別の態様では、該中間部分は、端部間結合された1以上の部分を含むより長さのある転移セグメントを含むことができ、その各部分は、内部流体内腔を含み、酸素化された血液は、この内腔を介して流動できる。種々のカテーテル部分および酸素化血液流体内腔の、サイズ、形状および材料を変更することによって、所定の有効径、取り扱い性等を有するカテーテルを、特定の望ましい用途に対して与えることができる。更に、該酸素化血液放出通路(例えば、圧力カフ(pressure cuff))に沿った圧力降下に影響を与える、制流子および/または他のアセンブリーを包含する、該チューブ930のサイズおよび長さを変更することにより、流体放出装置(これは、幾つかの場合に、全体としての酸素化血液流通路の有効径により特徴付けることができる)を、特定の用途に対して、所定範囲の酸素化血液のpO2を達成するために設けることができる。
【0084】
例示の目的で、近位端部において、内径約2.39 mm (0.094 in)の長さ3 m を持つ酸素化血液帰還チューブと結合した、長さ1.4 m のカテーテルを含む例示的酸素化血液流体放出装置に関連して、該酸素化アセンブリー920における酸素化血液の圧力を、血液流量およびカテーテル有効径の関数として図12にプロットした。ここで、図12のデータは、平均動脈血圧100 mmHg およびヘマトクリット38%を有する患者に、酸素化された血液を送ることを含む、例示的な用途に関するものであり、また図13には、平均動脈血圧100 mmHg を有する患者に、酸素化された血液を75 ml/min にて送ることを含む例示的な用途に関して、同様にカテーテルの有効内径およびヘマトクリットの関数として、該酸素化血液の圧力をプロットした。一定の血液流量Q血液に関して、図12および13に示したように、該カテーテルの有孔内径が増大するに伴って、該血液の圧力P流体 (ゲージ)は、該酸素化アセンブリー920において低下する。
【0085】
該単純化され、かつ近似された気泡を含まない放出関係:ΔP流体>pO2(out)を知ることによって、有効内径によって特徴付けられるカテーテルを持つケア提供者は、図12に示すようなチャートを使用して、該ケア提供者が、所定のpO2を有する血液を放出するためのカテーテルを含む、流体放出装置を使用した場合に、適当な範囲内の血液流量を達成できる。あるいはまた、所定の酸素化された血液に関するpO2および酸素化された血液の流量範囲を指定したケア提供者は、補助的に図12に示されたもの等のチャートを使用して、特定の用途に対する流体放出装置で使用する、カテーテルを選択することができる。同様に、他の用途におけるケア提供者またはその他の者は、酸素化された血液流体放出装置を作成する上で役立てるために、他のこのようなチャート(例えば、図13)を使用することができる。
【0086】
以上本発明を、例示的な態様によって説明した。本発明によれば、この装置の動作パラメータを、典型的には所定の臨床的な指標に対してこれらを指定し、かつ選択する医師またはケア提供者によって、変更することができる。更に、本明細書に示された教示に基づいて、当業者が容易に工夫することのできる、その他の態様も、上記特許請求の範囲によって規定される、本発明の範囲内に入るものとする。ここに提示された教示の利益に浴する当業者には明らかであろう、種々の等価な方法で改良および実施できる。
上記特許請求の範囲に記載したことを除き、ここに示された詳細、または構成もしくは設計によって、何等制限されない。即ち、上記特定の態様は、変更し、かつ改良することができ、またこのような変更並びに改良の全てが、上記特許請求の範囲に示された本発明の精神並びに範囲に入ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による、血液を酸素化するための装置に関わる態様の一例を示す、模式的な図である。
【図2】 本発明による、高圧膜式酸素化装置を含む、血液酸素化アセンブリーに関わる態様の一例を示す、模式的な図である。
【図3】 本発明による、高圧膜式酸素化装置に関わる態様の一例を示す、断面図である。
【図4】 本発明による、高圧膜式酸素化装置を有する血液酸素化装置を含む、体外回路に関わる態様の一例を示す、模式的な図である。
【図5】 本発明による、液-液酸素化アセンブリを含む、酸素化アセンブリーに関わる態様の一例を示す、模式的な図である。
【図6】 本発明による、液-液酸素化アセンブリを有する血液酸素化装置を含む、体外回路に関わる態様の一例を示す、模式的な図である。
【図7】 図7Aは、本発明による、液-液酸素化アセンブリに関わる態様の一例を示す断面図であり、図7Bは、図7Aの断面図に示された、液-液酸素化アセンブリに関わる態様の一例を示す平面図であり、図7Cは、図7Aの断面図に示された、液-液酸素化アセンブリに関わる態様の一例を示す底面図であり、図7Dは、図7Aの断面図に示された、液-液酸素化アセンブリの下方部分を示す部分切り取り図であり、図7Eは、図7Dの断面図に示された、液-液酸素化アセンブリの下方部分の、ラインE-Eに沿って取った断面図である。
【図8】 本発明による、酸素化された血液を放出するための、カテーテルアセンブリーに関わる態様の一例の、一部切り取り図であり、図8Aは、ラインA-Aに沿って取った、図8に示した例示的カテーテルアセンブリーの断面図であり、図8Bは、ラインB-Bに沿って取った、図8に示した例示的カテーテルアセンブリーの断面図であり、図8Cは、ラインC-Cに沿って取った、図8に示した例示的カテーテルアセンブリーの断面図であり、図8Dは、ラインD-Dに沿って取った、図8に示した例示的カテーテルアセンブリーの断面図であり、図8Eは、ラインE-Eに沿って取った、図8に示した例示的カテーテルアセンブリーの断面図であり、図8Fは、図8に示した例示的カテーテルアセンブリーの、先端部を示す端面図である。
【図9】 本発明による、酸素化された血液流体放出装置に関わる態様の一例を示す、模式的な図である。
【図10】 酸素-過飽和流体を供給するための、装置に関わる態様の一例を示す、模式的な図である。
【図11】 酸素-過飽和流体を供給するための、装置に関わる態様のもう一つの例を示す、模式的な図である。
【図12】 本発明による、例示的な酸素化血液流体放出装置に関する、血液流量およびカテーテルの有効内径の関数としての、該酸素化アセンブリーにおける、酸素化血液の圧力に関するグラフである。
【図13】 本発明による、例示的な酸素化血液流体放出装置に関する、カテーテルの有効内径およびヘマトクリットの関数としての、該酸素化アセンブリーにおける、酸素化血液の圧力に関するグラフである。
【図14】 本発明による、例示的な酸素化血液流体放出装置に関する、酸素化流体のpO2および患者の、全身的なpO2の関数としての、予想された酸素化血液のpO2に関わるグラフである。
【図15】 本発明による、例示的な酸素化血液流体放出装置に関する、酸素化流体のpO2および血液流量の関数としての、予想された酸素化血液のpO2に関わるグラフである。
【図16】 本発明による、例示的な高圧膜式酸素化装置に関する、例示的な血液流量に対する酸素化装置の、長さの関数としての、酸素化装置の効率に関するグラフである。

Claims (22)

  1. 第一の入口、第二の入口および出口を有する内部混合チャンバーを持つミキサと、
    該第一の入口を介して、該ミキサの混合チャンバー内に第一液体を供給するのに適したポンプと、
    ガスで過飽和状態にある液相を含む第二液体を、該第二の入口を介して該ミキサの混合チャンバーに供給して、該第一液体と混合し、かつ混合液体を生成するのに適した、ガス−過飽和液体供給アセンブリーと、
    を含
    該第一の入口が、該混合チャンバー内で、サイクロン流を生成するように配置されていることを特徴とする、混合デバイス。
  2. 該ガス−過飽和液体供給アセンブリーが、ガスで過飽和状態にある液相と気相とを含む第二液体を、該第二の入口を介して該ミキサの混合チャンバーに供給して、該第一液体と混合し、かつ混合液体を生成するのに適したものである、請求項1記載のデバイス。
  3. 該第二液体の該気相が、酸素を含む、請求項2記載のデバイス。
  4. 該ガスが酸素である、請求項1記載のデバイス。
  5. 該第二液体の液相が、生理塩水である、請求項1記載のデバイス。
  6. 該第一液体が血液を含む、請求項1記載のデバイス。
  7. 該ガスが、該第一液体におけるよりも高い濃度で、該混合液体中に溶解している、請求項1記載のデバイス。
  8. 該混合液体が酸素過剰血液を含む、請求項1記載のデバイス。
  9. 該混合液体が高比重の血液を含む、請求項1記載のデバイス。
  10. 該第二液体が一般的に上向きに該チャンバーに流入するように、該第二の入口が配置されている、請求項1記載のデバイス。
  11. 該第二液体が、該チャンバーに流入する該第一液体の初期移動方向に対して、直交する方向にて該チャンバーに流入するように、該第二の入口が配置されている、請求項1記載のデバイス。
  12. 該混合チャンバーが加圧可能である、請求項1記載のデバイス。
  13. 該ポンプと結合した制御アセンブリーを含む、請求項1記載のデバイス。
  14. 該制御アセンブリーと結合した、ディスプレーを含む、請求項13記載のデバイス。
  15. 該ポンプが、液体供給源からの該第一液体を受け取る、請求項1記載のデバイス。
  16. 該ポンプが、患者由来の該第一液体を受け取る、請求項1記載のデバイス。
  17. 該混合液体を、指定位置に供給するのに適した、液体放出装置を含む、請求項1記載のデバイス。
  18. 該指定位置が患者を含む、請求項17記載のデバイス。
  19. 該ポンプを該ミキサと結合するチューブを含み、該チューブが該第一液体を放出するのに適している、請求項1記載のデバイス。
  20. 該ガス過飽和液体供給源と、該ミキサとを連結する、毛細管アセンブリーを含む、請求項1記載のデバイス。
  21. 該毛細管アセンブリーが、単一の毛細管を含む、請求項20記載のデバイス。
  22. 該毛細管アセンブリーが、複数の毛細管を含む、請求項20記載のデバイス。
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