JP4447290B2 - 駆動用素子及びその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、環状の駆動用素子及びその用途に関する。
ポンプには種々の装置があり、代表的なポンプ装置として、直線的な運動により駆動するベローズポンプやプランジャーポンプがある。例えば、ベローズポンプは、ポンプ空間を形成するベローズを伸縮運動させることにより、流体が吸排出されてポンプの機能を発揮する。また、プランジャーポンプは、ピストンが往復運動することにより、ポンプ室の体積が増減して、流体の吸排出をし、ポンプ機能を発揮する。このようなポンプを、例えば2Vのような低電圧で駆動するには、モーターを駆動用素子として使うことができる。
上記のようにベローズやプランジャーを、モーターを用いて伸縮運動させるための方法としては、モーターシャフト等の回転運動体に運動変換機構を接続して、回転運動を往復運動に変化してベローズを伸縮運動させるのが通常である(例えば、特許文献1)。
特開2000-329068号公報
しかし、上記のように伸縮運動または往復運動を得るための駆動装置としては、回転方向から直線方向へ変換する運動変換装置が必要であるのが通常である。つまり、上述のポンプでは、駆動装置以外に、変換装置が必要となる、前記変換装置は、例えば、モーターシャフトに固定されたドライブカム、該ドライブカムに装着されたヨークカム、該ヨークカムを支持してフレームに固定されたコンロッドを備えた装置であるように、多数の部品構成からなり、装置構成が複雑である。
また、前記変換装置は、耐久性の確保のため金属材料により構成されているのが通常であり、組み立てを容易にするために一定以上の大きさとする必要があるので、高分子材料で形成された装置に比べて重い。さらに、モーター及びそのモーターのモーターシャフトに取付けられる運動変換装置を備えた駆動機構は、モーターの装置構成上、一定以上の大きさを有し、1辺が数センチ程度の立方体に収まる構造を作ることは難しい。
また、ベローズポンプ及びプランジャーポンプに限らず、焦点調節装置など直線方向に駆動する装置においても、モーターを用いて装置を構成した場合には、装置構成が複雑になり、重量も重く、小型の装置を作ることは難しい。
更に、モーターを用いた装置は、雑音が大きく、家庭用や医療用などの用途に不向きである。そのため、駆動用素子が無音であることが望ましい。
つまり、直線的な運動により駆動する装置を駆動させるために、モーターに代表される回転運動をする駆動用素子を用いた場合には、装置構成は複雑になり、重量も重く、小型のポンプを作ることは難しい。
本発明の目的は、直線的運動により駆動する装置に用いることができる駆動用素子であって、構造が簡単であり、軽量であり、容易に小型化することができる駆動用素子を提供することである。
そこで、本発明者らは、鋭意検討の結果、本願発明に至った。
本願発明は、電極層間に固体電解質層が挟まれた積層構造を厚さ方向に備えた環状の駆動用素子である。前記駆動用素子は、直線的な方向への駆動を発生することができ、しかも、構造が簡単であり、軽量であり、容易に小型化することができる。
本発明は前記の環状の駆動用素子を2以上備え、該駆動用素子が互いに同心的に配置され、多重環状に形成された駆動用素子集合体でもある。かかる駆動用素子集合体は、前記駆動用素子の特徴である、直線的な方向への駆動の発生、構造が簡単であること、軽量であること、及び小型化が容易に可能であることに加え、コンパクトに前記駆動用素子が並列的に配置されている。従って、前記駆動用素子集合体は、2以上の駆動用素子による力を合計した力をコンパクトな構成で発生することができ、各種の装置構成上有利な構造を備えている。
本発明は、電極層間に固体電解質層が挟まれた積層構造を厚さ方向に備え、円盤状の固体電解質上に環状の電極層が形成された円盤状駆動用素子でもある。前記駆動用素子を用いることにより、中央部分の固体電解質層が電極層を備えていないので、変形しやすく、上記の環状の駆動用素子と同様の効果を発揮することができる。
また、本発明は、上記の駆動用素子を用いた焦点調節装置である。上記駆動用素子が、直線的な方向への駆動を発生することができ、しかも、構造が簡単であり、軽量であり、容易に小型化することができることから、小型の焦点調整装置を容易に用いることができる。
以下、本発明について、図を用いて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は、本発明の駆動用素子の一実施態様例についての上面図である。環状の駆動用素子1は、内側に空間部2を備えている。図2は、図1に記載の駆動用素子1について、外周の中心を通る平面によって、厚さ方向と平行に切断された断面図である。環状の駆動用素子1は、厚さ方向に積層構造を備えており、固体電解質層5上に電極層6及び6’を備えている。前記電極層6と電極層6’とは、固体電極層を挟むように、固体電解質の両側に形成されている。
図3は、図2の駆動用素子1について、電極層6及び6’に電極を印加することで駆動用素子1を駆動させた状態の断面図である。図6については、固体電解質層5の内部に陽イオンを含む場合である。前記駆動用素子1は、電極層6にマイナスの電圧を印加し、電極6’プラスの電圧を印加することで、固体電極層内部に含まれるイオンの移動が生じる。陽イオンがマイナス側の電極層6に偏在することで、マイナスの電圧に印加した側の電極層が積層構造の外側に凸となる。前記駆動用素子は、駆動用素子1の幅に対する中央部Aが頂部となるように凸となる。このような変形により、駆動用素子1は、図3における上方向に駆動するために、直線的な方向の力を発生することができる。
前記駆動用素子1は、図1に記載されているように、外周3と内周4とが円周状に形成され、さらに前記外周と前記内周とが、同心円的に形成されている。本発明の駆動用素子は、外周の形状が特に限定されるものではなく、円周状であっても、四角形以上の多角形状の外周であってもよい。前記外周の形状は、図3に示すような電極層に対する電圧印可による駆動により、駆動用素子が設置された面上に容易に接地することができ、多角形状よりも強い力を発揮することができることから、円周上であることが好ましい。
また、前記駆動用素子の内周は、特に限定されるものではないが、外周と同じ形状であることが、変形による力を発生する力が均一になりやすく、特に外周と同心円状の内周であることが好ましい。
本発明の駆動用素子に用いてられる固体電解質は、図3に示すようにイオンの移動により湾曲することが可能である固体電解質であることが好ましく、入手が用意であり、電極層との積層構造を公知の無電解メッキ法により容易に形成することができることから、イオン交換樹脂であることがより好ましい。
前記電極層は、前記固体電解質と同様に、図3に示すようにイオンの移動により湾曲することが可能である電極層であれば、特に限定されるものではないが、固体電解質層上に容易に形成することができ、上記の湾曲する駆動によっても層間の剥離を生じることがないことから、無電解メッキ方により形成された金属電極層であることが好ましい。特に、前記金属層は、ポーラスな金属層であることが、屈曲が容易であるために好ましい。
図4は、本発明の駆動用素子集合体の一実施態様例についての上面図である。駆動用素子集合体7は、2つの環状の駆動用素子8及び9を備え、外側の駆動用素子8と内側の駆動用素子9との間には間隔10を備え、内側には空間部11を備えている。図5は、図4に記載の駆動用素子集合体7について、環状の駆動用素子8及び9の外周の中心点を通る平面によって、厚さ方向と平行に切断された断面図である。環状の駆動用素子8は、厚さ方向に積層構造を備えており、固体電解質層12上に電極層13及び13’を備えている。駆動用素子8と同様に、環状の駆動用素子9は、厚さ方向に積層構造を備えており、固体電解質層14上に電極層15及び15’を備えている。
図6は、図5に記載の駆動用素子集合体7が駆動した状態の断面図である。図3における駆動用素子の駆動と同様の駆動メカニズムにより、各駆動用素子の電極層13及び電極層15とにマイナスの電圧を印加し、電極層13’及び電極層15’とにプラスの電圧を印加することで、マイナスの電圧に印加した側の電極層が積層構造の外側に凸となるように変形する。このような変形により、駆動用素子集合体7は、図3における上方向に駆動するために、直線的な方向の力を発生することができる。さらに、前記駆動用素子集合体は、半径方向に2以上の駆動用素子を、並列的に備えていることから、駆動用素子の個数分だけの力を発生させることができる。
また、前記駆動用素子集合体は、図4乃至図6に示した駆動用素子が並列的に配置された構造が、更に積層された構造を備えていても良い。
図7は、本発明の駆動用素子集合体が積層された場合における一実施態様例の断面図である。図8は、図7の駆動用素子集合体が駆動した状態の断面図である。アクチュエータ20は、容器21と蓋22とのにより形成された環状の内部空間には、環状の駆動用素子が外周Lと内周Mとの配置され、通電用金属層及び/または樹脂層を介して積層されている。外周Lと内周Mとの間には間隔Dを有している。図7においては、アクチュエータ20は、周方向には外周Lと内周Mとの2つの駆動用素子を有し、高さ方向にN層、O層、P層及びQ層からなる4つの駆動用素子の層を有し、合計で駆動用素子を8つ備えている。
図7に示すように、アクチュエータ20が有する蓋22の天面に接するように第1通電用金属層23が形成されている。電極層24と電極層26との間に固体電解質層25が挟まれた積層構造を有する第1の駆動用素子は、第1の通電用金属層23と電極層24とが接するように設けられている。第1の駆動用素子は、高さ方向にはN層に位置し、周方向には外周Lに位置する駆動用素子である。前記電極層26は、絶縁層である樹脂層28の上に形成された第2の通電用金属層27と接している。樹脂層28を挟んで第2の通電用金属層27の裏側には、第3の通電用金属層29が形成され、更に第2の駆動用素子を介して第4の通電用金属層30が形成されている。更に、図7において、第4の通電用金属層30の下側に第3の駆動用素子が形成されている。図7において、第3の駆動用素子の下には、第5の通電用金属層31と第6の通電用金属層33とを両面に備えた樹脂層32を介して第4の駆動用素子が配置されている。さらに第4の駆動用素子と容器21の底面との間には第7の通電用金属層34が配されている。また、同様の構成を、容器21と蓋22とのにより形成された環状の内部空間の内側においても形成されている。なお、第2の駆動用素子は、高さ方向にはO層に位置し、周方向には外周Lに位置する駆動用素子である。第3の駆動用素子は、高さ方向にはP層に位置し、周方向には外周Lに位置する駆動用素子である。第4の駆動用素子は、高さ方向にはQ層に位置し、周方向には外周Lに位置する駆動用素子である。
前記アクチュエータ20は、リード線35、36を有し、通電用金属層へと接続される。図7においては、第1の通電用金属層、第4の通電用金属層及び第7の通電用金属層は、負の電圧が印加されるように、リード線35を介して電源に接続されている。第2の通電用金属層、第3の通電用金属層、第5の通電用金属層及び第6の通電用金属層は、正の電圧が印加されるようにリード線36を介して電源に接続されている。なお、アクチュエータ20の内部における配線は、公知の方法で行うことができ、駆動用素子の構成を説明する都合のために、省略している。なお、第2の通電用金属層と第3の通電用金属層とは同じ同極の電圧が印加される場合には、樹脂層28を設けなくても良い。また、第5の通電用金属層と、第6の通電用金属層とは、同極の電圧が印加される場合には、介在層としての樹脂層を設けなくても良い。
前記アクチュエータ20は、図7における第1の通電用金属層23にマイナスの電圧を印加し、第2の通電用金属層27にプラスの電圧を印加することで、第1の駆動用素子は図8の上向きに凸の状態となり上方向に駆動する。また、第3の通電用金属層29にプラスの電圧を印加し、第4の通電用電極層30にマイナスの電圧を印加することで第2の駆動用素子は下向きに凸となる。このような方法により、第1乃至第4の駆動用素子の電極層に電圧を印加して、また、電圧の解除アクチュエータ20を図8に示したように駆動させることで、図8の上方向に力を発生することができる。また、第1乃至第4の駆動用素子の各電極層に印加された電圧を解除することにより、図7に示した状態とすることができ、前記アクチュエータは上下方向の駆動、即ち直線的な駆動をすることができる。
また、電極層間に固体電解質層が挟まれた積層構造を厚さ方向に備え、円盤状の固体電解質上に環状の電極層が形成された円盤状駆動用素子でもある。前記固体電解質がイオン交換樹脂を含む電解質のようなゲル電解質である場合には、十分な柔軟性を有するので、固体電解質の一方の電極層にマイナスの電圧を印加し、その裏面に形成された他方の電極層にプラスの電圧を印加して図3に示したような屈曲をすることも可能である。
また、本発明は、可動レンズが駆動部により駆動することで焦点を調節する焦点調節装置であって、前記駆動部が上記の、電極層間に固体電解質層が挟まれた積層構造を厚さ方向に備えた環状の駆動用素子を含む焦点調節装置でもある。
図9(a)(b)は、前記焦点調節装置の一実施態様例の断面図である。図9(a)において、焦点調節装置40は、上面及び下面に開口部を備えた筐体41の内部空間にレンズ42及び43を備えている。レンズ42及び43は、積層された環状の駆動用素子44〜51を挟むように設けられている。各駆動用素子と同様の形状を有する第1の通電用板53は、環状の駆動用素子44の上に設けられている。第1の通電用板53の上には凸レンズであるレンズ42が設置されている。凸レンズであるレンズ42は、その凸部分がレンズ設置用板44の内側空間部に嵌合するように固定されている。またレンズ43も、その凸部分が、駆動用素子52と凸レンズ42の間に設けられた第6の通電用板58の内側空間部に嵌合するように固定されている。
駆動用素子44と駆動用素子51との間には、複数の駆動用素子が設けられている。各駆動用素子44〜52は、図1乃至図3に示した駆動用素子と同様の構成を示した構成をしている。各駆動用素子にリード線を接続されている。例えば、第1の通電用板53にマイナス電圧を印加して、駆動用素子44のレンズ42側の電極層をマイナスに印加し、第2の通電用板54にプラス電圧を印加して、駆動用素子44のレンズ43側の電極層にプラス電圧を印加する。このような通電用板を介して駆動用素子44に電圧を印加する方法により、駆動用素子44は図9(b)に示すように上向きに凸となる。
また、第2の通電用板54にプラス電圧を印加して、駆動用素子45におけるレンズ42側の電極層にプラス電圧を印加する。駆動用素子45におけるレンズ43側の電極層にマイナス電圧を印加することで、駆動用素子46のレンズ42側の電極層をマイナスにも印加して、第3の通電用板55を介して駆動用素子46におけるレンズ43側の電極層にプラス電圧を印加して、駆動用素子45と駆動用素子46との凸となる方向が互いに向かい合うように、駆動用素子45と駆動用素子46とを変形することができる。各駆動用素子は、各駆動用素子がそれぞれ備える電極に電圧を印加することで、図9(b)に示すように変形することができる。なお、各通電用板は、通電性を通電性を備えていれば特に限定されるものではないが、物理的強度を備え、加工も容易であることから、通電性を有する環状の金属板が好ましい。
図9(b)に示したように各駆動用素子が変形することで、図9(a)の焦点調節装置40の天面とレンズ42との間隔δをなくすことができる。また、各駆動用素子に印加する電圧の大きさを調整することにより、レンズ42とレンズ43との距離を任意の距離に変化させることができる。このようにしてレンズ間距離を調節することにより、上面の開口部59からの光は、レンズ42を通過し、更に各駆動用素子の内側空間部を通過して、レンズ43へと到達し、開口部59’から外と通過する。このように、前記焦点調節装置は、被写体からの光が前記駆動用素子の内側の空間部を通過するように前記駆動用素子を配置することで、容易に光路を確保することができ、しかも、特殊なレンズ固定部材の必要もないことから、軽量で、小型の焦点調節装置を容易に形成することができる。
前記焦点調節装置は、各駆動用素子が電極層間に固体電解質層が挟まれた積層構造を厚さ方向に備えた環状の駆動用素子であるために、駆動させるために各駆動用素子の電極層に電圧を印加する必要がある。各駆動用素子の電極層に電圧を印加する方法としては、公知の接続方法で各電極層にリード線を接続して、電源より電圧を印加することができる。電圧を印加する際において、図9に示すように、一の駆動用素子の電極層と、当該電極層と接触する他の駆動用素子の電極層とに、同じ電圧を印加させて、駆動用素子が変形する方向を交互に変えて駆動させることができる。各駆動用素子の変形する方向を上下に交互にさせることで、前記焦点調節装置は、駆動用素子間に絶縁層を設ける必要がない。
また、前記焦点調節装置は、図9(a)及び図9(b)においては、単一の環状の駆動素子をそれぞれ用いているが、各駆動用素子を多重環状とすることで、駆動用素子を2以上備えていて該駆動用素子が多重環状となるように互いに同心的に配置された焦点調節装置とすることができる。この焦点調節装置各駆動用素子は、多重環状とするにより、駆動素子が並列的に配置されているので、用途に応じて、レンズ重量が重くなる場合でも、容易に焦点調節をすることができる。
また、本発明は、可動レンズが駆動部により駆動することで焦点距離を調節するズームレンズユニットであって、前記駆動部が上記の駆動用素子であるズームレンズユニットでもある。
図10は、本発明のズームレンズユニットの一実施態様例についての断面図である。ズームレンズユニット60は、ケース61に対物に面する方向に、開口部を有する蓋62を備える。ケース61の内側の空間には、被写体からの光を通過できる開口部を備えた仕切り板63及び64が設けられている。仕切り板63及び64の上には、それぞれ駆動用素子65、66が設置され、該駆動用素子上にそれぞれ設置板67、68を介して、第1レンズ69または第2レンズ70が設置されている。さらに、ケース61には底枠71に嵌められた第3レンズ72を備えている。ズームレンズユニット60は、駆動用素子65、66の固体電解質層の両側に備えられた電極層に電圧を印加することで駆動し、図10(a)に示した電圧を印加してない状態から、図10(b)に示す電圧が印加された状態へと変化させ、レンズの位置を変化させることができる。駆動用素子65と駆動用素子66とをそれぞれ独立に、電極層に電圧を印加させることで、焦点距離を変えることができる。
前記ズームレンズユニットは、上記の駆動用素子を備えているので、構造が簡単であり、軽量であり、小型化することが容易である。また、前記駆動用素子が、空間部を該駆動用素子の内側に備えていることから、図10(a)及び図10(b)に示すように、駆動用素子を被写体からの光が前記駆動用素子の内側の空間部を通過するように前記駆動用素子が配置することで、前記ズームレンズユニットは、簡単な装置構成とすることができる。
図10(a)及び図10(b)においては、単一の環状の駆動素子をそれぞれ用いているが、駆動用素子を多重環状となるように配置して、互いに同心的に配置された記載駆動用素子を2以上備え、該駆動用素子が多重環状となるように互いに同心的に配置されたズームレンズユニットとすることができる。このズームレンズユニットは、各駆動用素子を多重環状とするにより駆動素子が並列的に配置された構造をしているので、用途に応じて、レンズ重量が重くなる場合でも、容易に焦点調節をすることができる。
本発明の駆動用素子は、直線的に駆動することができ、しかも、構造が簡単であり、軽量であることから、容易に小型化することができる。従って、本発明の駆動用素子は、位置決め装置、姿勢制御装置、昇降装置、搬送装置、移動装置、調節装置、調整装置、誘導装置、または関節装置の駆動部に好適に用いることができる。特に、本発明の駆動用素子は、構造が簡単であり、軽量であり、小型化が容易であることから焦点調節装置及びズームレンズユニットとして好適に用いることができる。
本発明の駆動用素子の一実施態様例についての上面図。 図1の駆動用素子についての断面図。 図2の駆動用素子1について駆動用素子を駆動させた状態の断面図。 本発明の駆動用素子集合体の一実施態様例についての上面図。 図4の駆動用素子集合体についての断面図。 図5の駆動用素子集合体が駆動した状態の断面図。 本発明の駆動用素子集合体が積層された場合における一実施態様例の断面図。 図7の駆動用素子集合体が駆動した状態の断面図。 (a) 本発明の焦点調節装置の一実施態様例の断面図。 (b) 図9(a)の焦点調節装置の各駆動用素子を駆動させた状態における該焦点調節装置の断面図。 (a) 本発明のズームレンズユニットの一実施態様例の断面図。 (b) 図10(a)のズームレンズユニットの各駆動用素子を駆動させた状態における該焦点調節装置の断面図。
符号の説明
1 環状の駆動用素子
2 空間部
3 外周
4 内周
5 固体電解質層
6、6’ 電極層
7 駆動用素子集合体
8 外側の環状の駆動用素子
9 内側の環状の駆動用素子
10 間隔
11 空間部
12 固体電解質層
13 電極層
14 固体電解質層
15 電極層
20 アクチュエータ
21 容器
22 蓋
23 第1の通電用電極層
24、26 電極層
25 固体電解質層
27 第2の通電用電極層
28 樹脂層
29 第3の通電用金属層
30 第4の通電用金属層
31 第5の通電用金属層
32 樹脂層
33 第6の通電用金属層
34 第7の通電用金属層
40 焦点調節装置
41 筐体
42、43 レンズ
44〜52 環状の駆動用素子
53 第1の通電用板
54 第2の通電用板
55 第3の通電用板
56 第4の通電用板
57 第5の通電用板
58 第6の通電用板
59、59’ 開口部
60 ズームレンズユニット
61 ケース
62 蓋
63、64 仕切り板
65、66 駆動用素子
67、68 設置板
69 第1レンズ
70 第2レンズ
71 底枠
72 第3レンズ

A 中央部
L 外側周
M 内側周
N 駆動用素子の第1層
O 駆動用素子の第2層
P 駆動用素子の第3層
Q 駆動用素子の第4層




Claims (10)

  1. 電極層間に固体電解質層が挟まれた積層構造を厚さ方向に備えた環状の駆動用素子であって、
    マイナスの電圧に印加した側の電極層が積層構造の外側に、駆動用素子の幅に対する中央部が頂部となるように凸に形成されることを特徴とする駆動用素子。
  2. 外周と同心円状の内周を備えた円環状体である請求項1に記載の駆動用素子。
  3. 前記電極層が金属電極層であり、前記固体電解質層がイオン交換樹脂を含む請求項1または2に記載の駆動用素子。
  4. 電極層間に固体電解質層が挟まれた積層構造を厚さ方向に備えた環状の駆動用素子を2以上備え、該駆動用素子が互いに同心的に配置され、多重環状に形成された駆動用素子集合体。
  5. 一の前記駆動用素子の内周と、当該駆動用素子の内側に隣接する駆動用素子の外周との間に間隔を備えた請求項4に記載の駆動用素子集合体。
  6. 前記環状の駆動用素子に電圧印加した際に、マイナスの電圧に印加した側の電極層が積層構造の外側に、駆動用素子の幅に対する中央部が頂部となるように凸に形成される請求項4に記載の駆動用素子集合体。
  7. 可動レンズが駆動部により駆動することで焦点を調節する焦点調節装置であって、
    前記駆動部が請求項1乃至3のいずれかに記載の環状の駆動用素子または請求項4乃至6のいずれかに記載の駆動用素子集合体を含む焦点調節装置。
  8. 被写体からの光が駆動用素子または駆動用素子集合体の内側の空間部を通過するように前記駆動用素子または駆動用素子集合体が配置された請求項7に記載の焦点調節装置。
  9. 可動レンズが駆動部により駆動することで焦点距離を調節するズームレンズユニットであって、前記駆動部が請求項1乃至3のいずれかに記載の環状の駆動用素子または請求項4乃至6のいずれかに記載の駆動用素子集合体であるズームレンズユニット。
  10. 被写体からの光が駆動用素子または駆動用素子集合体の内側の空間部を通過するように前記駆動用素子または駆動用素子集合体が配置された請求項9に記載のズームレンズユニット。
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