JP4445788B2 - コルゲート管用接続継手 - Google Patents
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Description
また、押さえリング部材120は、図11に示すように、2つの平面視略半円形をした分割片121を組み合わせ、その外面にスナップリング122を嵌め込んで、2つの分割片121を一体化することによって形成されている。
(理由)
押さえリング部材120がコルゲート管200の環状凹部210に2つの分割片121を嵌め込むとともに分割片121の外側からスナップリング122を嵌め込むことによって装着されているだけで、その内径は装着時も軸方向変位が加わった時も同じで変化しなく、コルゲート管200の軸方向変位に対し、コルゲート管200が変形(軸方向に伸びる)すれば、コルゲート管200が押さえリング部材120から抜ける。
特に、コルゲート管200がポリエチレン製等の柔らかい材質のものではコルゲート管自体が変形しやすく、抜けやすい。
(理由)
ゴム製リング110を、コルゲート管200の管端から2山目以降に装着することになっているが、ゴム製リング110の内径を広げながらコルゲート管200の端部に装着し、そのまま2山目以降にずらす際、ゴム製リング110が裏返ってしまう可能性がある。そして、裏返って装着された状態では、ゴム製リング110が、そのシール作用を発揮できず、漏水したり、気密性が損なわれる。
本発明は、上記事情に鑑みて、シール材をコルゲート管の凹凸形状に合わせて製造する必要がなく、また、シール材をコルゲート管に装着する場合、シール材がねじれたりすることがなく、正確に装着できるとともに、コルゲート管の抜け方向の力に対して強い保持力を発揮するコルゲート管用接続継手を提供することを目的としている。
図1〜図4は、本発明にかかるコルゲート管用接続継手の第1の実施の形態をあらわしている。
すなわち、継手本体1aは、表面が亜鉛メッキされた鋳鉄製で、一方にコルゲート管挿入口11、他方に、後述する接続管部6aの差口部61が挿入される差口挿入口12が設けられている。
また、継手本体1aの略中央部には、その内径がコルゲート管9aの外径より少し大きいか略同じ内径のロックリング係止部13が形成されている。
ロックリング受け面13aより差口挿入口12側には、ロックリング受け面13aの最大径部より階段状に拡経して、コルゲート管9aとの間に後述するリテーナ3aおよび接続管部6aの差口部61が挿入可能な隙間を形成する直管部14が設けられ、差口挿入口12側端部に差口部61との間に後述するリング状の熱膨張ゴムRの挿入空間を形成する拡経部15が形成されている。
そして、ロックリング2aは、コルゲート管9aの管端部を継手本体1aのコルゲート管挿入口11側から継手本体1aに挿通し、一旦、コルゲート管の管端部を差口挿入口12側から引き出し、コルゲート管9aの管端から数個目の環状凹部92に係止突条21が嵌まり込んだ状態に取り付けられたのち、コルゲート管9aの管端部とともに、継手本体のロックリング受け面13aに当たるまで挿入され、係止突条21が環状凹部92に嵌まり込んだ状態でコルゲート管9aに抜け方向の力が加わり、そのテーパ面22がロックリング受け面13aの押しつけられると、テーパ面22がロックリング受け面13aに押さえられて縮径し、係止突条21が環状凹部92の底に食い込むようになり、より強い抜け止め効果を発揮する。
ジョイント部62は、その先端部外周面に他の配管に螺合するテーパ状雄ねじ部62aが設けられている。
差口部61は、その内径がコルゲート管9aの環状凸部91の外径と略同じが少し大きくなっていて、鍔部63が継手本体1aの差口挿入口12の周縁に当接するまで、継手本体1a内に差し込まれるようになっている。
また、この隙間Sの幅方向の中心からコルゲート管9aの環状凹部92に係止突条21が嵌まり込んだ環状凹部92の幅方向の中心との距離は、環状凹部92のピッチの整数倍になっている。
そして、袋ナット7aは、係止部72と、継手本体1aとの間に鍔部63が挟着されるまで、ねじ筒部71が継手本体1aの平行ねじ部12aにねじ込まれるようになっている。
そして、Oリング5aは、図2および図4(a)に示すように、ロックリング2aをコルゲート管9a装着した後、コルゲート管9aに外嵌し、リテーナ3aに略受けられる位置まで挿入したのち、図2および図4(b)に示すように、差口部61の先端でリテーナ3a側に押されて幅方向に隙間Sの幅まで圧縮される。また、この圧縮によって、内径が縮小し、環状凹部92内に入り込み、幅方向の両端が環状凹部92の両壁面および底に気密状態に圧接されるようになっている。
すなわち、まず、老朽化した既設配管にコルゲート管9aを挿入しておくとともに、この既設配管の地上側の管端に設けられたねじ筒部に継手本体1aのコルゲート管挿入口11側に設けられた雌ねじ11aをねじ込み、継手本体1aを既設配管の管端に装着する。
そして、熱膨張ゴムRがセットされた接続管部6aの差口部61を差口挿入口12から継手本体1a内に挿入し、袋ナット7aを締め込み、コルゲート管9aを接続継手Aに接続する。
なお、地上側の配管は、袋ナット7aを締め込む前にジョイント部62に取り付けられていても構わない。すなわち、袋ナット7aと接続管部6aとが別体であるため、地上側の配管があっても袋ナット7aの締め込み作業を阻害しない(ねじれが発生しない)。
図5に示すように、この接続継手Bは、接続管部6bがポリエチレン製で、ジョイント部64に上記接続継手Aのようなテーパ状雄ねじ部62aが設けられていない。また、継手本体1bは、鋳鉄製でその表面にポリエチレンコーティングされていて、継手本体1bに上記接続継手Aのような拡経部15が形成されておらず、その外周面に袋ナット7bとの隙間をシールするNBR製のOリング12bが外嵌されているとともに、コルゲート管挿入口11側の内面に接続継手Aのような雌ねじ11aが設けられていない。また、袋ナット7bは、鋳鉄製でその表面にポリエチレンコーティングされている。そして、継手本体1bに拡経部15が設けられていないことから、熱膨張ゴムRも備えていない。また、その他の構成は上記接続継手Aと同様になっている。
図6に示すように、この接続継手Cは、継手本体1cのコルゲート管挿入口11側にパッキン17a、ロックリング17bおよび袋ナット17cを備えるジョイント構造17を備え、袋ナット17cの締め付けによって、既設配管Pの管端部を接続継手Cに固定できるようにした以外は、上記接続継手Bと同様になっている。なお、管種に応じて継手本体1cのみを交換することもできる。
図7に示すように、この接続継手Dは、継手本体1dのコルゲート管挿入口11側が既設配管への差口構造となっていて、既設配管とは、既存のソケット継手等を用いて接続できるようになっている以外は、上記接続継手Bと同様になっている。
図8および図9に示すように、この接続継手Eは、以下の部分の構造が相違する以外は、上記接続継手Aと同様になっている。
リテーナ3eは、Oリング受け部34と、位置決め部35とを備え、Oリング受け部34の反対側に縮径用テーパ部25を押圧するテーパ状押圧面36が設けられている。
継手本体1eは、差口挿入口12側の内径が、リテーナ押圧操作部67の外径と略同じに形成されている。
そして、継手本体1eの差口挿入口12から差口部66を熱膨張ゴムRとともに継手本体1e内に挿入する。
また、このリテーナ3eの移動に伴い、リテーナ3eのテーパ状押圧面36がロックリング2eの縮径用テーパ部25に当たり押圧するため、ロックリング2eが徐々に縮径し、位置決め部の他端が段差部16に受けられると、ロックリング2eの係止突条23がコルゲート管の環状凹部92に食い込むとともに、コルゲート管挿入口11側のテーパ面22がテーパ状のロックリング受け面13aに受けられる。
上記の実施の形態では、ロックリングの係止突部が突条であったが、内周面に沿って間欠的に設けられた複数の突起でも構わない。
また、上記の実施の形態では、Oリングが圧縮状態で環状凹部の底にも圧接されるようになっていたが、環状凹部の内部に一部が入り込んだ状態で両壁面にのみ圧接している場合もある。
1a,1b,1c,1d,1e 継手本体
11 コルゲート管挿入口
11a 雌ねじ
12 差口挿入口
12a 平行ねじ部
13 ロックリング係止部
13a ロックリング受け面
14 直管部
15 拡経部
16 段差部
2a,2e ロックリング
21,23 係止突条(係止突部)
22 テーパ面
25 縮径用テーパ部
3a,3e リテーナ
34 Oリング受け部
35 位置決め部
36 テーパ状押圧部
5a Oリング
6a,6b 接続管部
61,66 差口部
62,64 ジョイント部
63 鍔部
67 リテーナ押圧操作部
7a,7b 袋ナット
71 ねじ筒部
72 係止部
72a ジョイント部挿通部
8 スティフナー
81 筒部
82 フランジ部
9a コルゲート管
91 環状凸部
92 環状凹部
R 熱膨張ゴム
S 隙間
Claims (11)
- 環状凹部と環状凸部との管軸方向に連続して備えるコルゲート管を接続するコルゲート管用接続継手において、
一方に差口部を有し、他方にコルゲート管に接続される他の配管とのジョイント部を備える接続管部と、
一方に前記接続管部の差口部が挿入される差口挿入口を有し、他方にコルゲート管が挿入されるコルゲート管挿入口を備える管状をした継手本体と、
接続管部および継手本体のいずれか一方に外嵌係止され、他方の外周面に形成されたねじ部に螺合して、前記差口部が前記差口挿入口から継手本体内に差し込まれた状態で接続管部および継手本体を固定する袋ナットと、
継手本体内に内面に形成された係止突部が、前記環状凹部に嵌まり込んだ状態で内蔵され、継手本体のコルゲート管挿入口方向に設けられたロックリング係止部に受けられて、コルゲート管のコルゲート管挿入口方向への抜けを防止する縮径可能な断面略C字形をしたロックリングと、
コルゲート管に遊嵌された状態でロックリングより差口挿入口側の継手本体内に内蔵されるリテーナと、
このリテーナと前記差口部との間で継手本体内に内蔵されるとともに、無負荷のときにその内径が前記環状凸部の外径と略同じか大径で、前記リテーナと差口部の先端面との間で幅方向に圧縮されて内径が環状凸部の外径より小径になり、コルゲート管外周面の一部で全周にわたって圧接されるリング状をしたシール材とを備えることを特徴とするコルゲート管用接続継手。 - シール材がOリングである請求項1に記載のコルゲート管用接続継手。
- ロックリングのコルゲート管挿入口側の外周面がコルゲート管挿入口側に向かって縮径するテーパ面になっていて、このテーパ面がロックリング係止部に受けられる請求項1または請求項2に記載のコルゲート管用接続継手。
- 継手本体内にリテーナのコルゲート管挿入口側への移動を阻止するリテーナ受け部が設けられている請求項1〜請求項3のいずれかに記載のコルゲート管用接続継手。
- 継手本体の差口挿入口側の端面またはリテーナの一部に当たり、差口部の継手本体内への挿入位置を規制する挿入位置規制手段が接続管部の一部に形成されている請求項4に記載のコルゲート管用接続継手。
- 挿入位置規制手段が継手本体の差口挿入口側の端面またはリテーナの一部に当たった状態、および、ロックリングがその係止突部をコルゲート管の環状凹部に嵌め込み、ロックリング係止部に係止された状態で、リテーナと差口部と隙間が環状凹部の幅と略同じであるとともに、係止突部が嵌まり込む環状凹部の幅方向の中心から前記リテーナと差口部と隙間の幅方向の中心までの距離が、コルゲート管の環状凹部のピッチの整数倍になるように形成されている請求項5に記載のコルゲート管用接続継手。
- コルゲート管の内径と略同じ外径を有し、コルゲート管への挿入状態で、ロックリングによるロック部およびシール材によるシール部をコルゲート管内面から支持する筒状部と、コルゲート管の管端面に係止されるフランジ部とを有するスティフナーを備えている請求項1〜請求項6のいずれかに記載のコルゲート管用接続継手。
- 装着状態で、差口部と継手本体との間にリング状隙間が形成され、差口部の前記リング状隙間形成部に熱が加わると、熱膨張して前記リング状隙間を気密状態するリング状をした熱膨張ゴムが外嵌されている請求項1〜請求項7のいずれかに記載のコルゲート管用接続継手。
- ロックリングが、無負荷時にその係止突部の頂部内径がコルゲート管の外径より大きくなっていて、差口挿入口側の外周面が差口挿入口側に向かって縮径するテーパ状押圧面を備え、差口部の継手本体へ挿入に伴って、リテーナの一部によって前記テーパ状押圧面を押圧されることによって縮径し、前記係止突部が、コルゲート管の環状凹部に嵌まり込む請求項1〜請求項8のいずれかに記載のコルゲート管用接続継手。
- 継手本体が、そのコルゲート管挿入口側の端部に他の配管をねじ接続可能なねじ部を内面または外面に備えている請求項1〜請求項9のいずれかに記載のコルゲート管用接続継手。
- 差口管部のジョイント部が他の配管をねじ接続可能なねじ部を内面または外面に備えている請求項1〜請求項10のいずれかに記載のコルゲート管用接続継手。
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