JP4444070B2 - 楽曲専用の複数のカラオケ映像作品の中から1つの作品を選んで再生可能なカラオケ演奏装置 - Google Patents

楽曲専用の複数のカラオケ映像作品の中から1つの作品を選んで再生可能なカラオケ演奏装置 Download PDF

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本発明は、カラオケ映像作品のコンテスト方法に関し、具体的には、カラオケ演奏装置が、あるカラオケ楽曲を演奏する際、その楽曲専用の複数のカラオケ映像作品から利用者が指定した映像作品をカラオケ伴奏音楽に合わせて表示するとともに、各カラオケ映像作品の利用実績に基づいてカラオケ映像作品のコンテストを実施するための方法に関する。また、カラオケ映像作品のコンテストを実施するカラオケシステムおよびカラオケ演奏装置にも関する。
カラオケ演奏装置はカラオケ伴奏音楽と歌詞画像とを同期して音響映像出力する装置であり、普通、歌詞画像は動画映像を背景にして表示される。現在主流の通信カラオケシステム用のカラオケ演奏装置は、カラオケ楽曲の伴奏音楽と歌詞画像の生成起源となる多数曲分のカラオケデータと、背景映像の生成起源となる長時間分の動画データとを個別に管理・蓄積している。そして、カラオケ楽曲の演奏時には、長時間分の映像データから取り出した短時間分の映像データを再生しながらつなぎ合わせて一連の背景映像に編集している。すなわち、カラオケ楽曲毎に専用の背景映像があるわけではなく、長時間分の映像を使い回している。現在では、長時間分の映像の中からどの部分の映像を取り出してつなぎ合わせるのかがカラオケ楽曲毎に指定されているので、伴奏音楽や歌詞の内容とかけ離れた背景映像が表示されないように一応は工夫されている。
また通信カラオケシステムの出現以前は、伴奏音楽と歌詞画像と背景映像とを光ビデオディスクに一体的に収録した「パッケージソフト」を再生するカラオケ演奏装置が主流であった。このカラオケ演奏装置が表示する背景映像は、楽曲毎に専用に制作されたものであり、伴奏音楽や歌詞の内容に適合するように制作された無声の超短編映画であり、その制作は楽曲に合わせたシナリオ作りから始められる。
上述したように背景映像の編成方式としては、長時間分の映像データを使い回す方式(共用映像方式)と、楽曲専用に作成された映像を再生する方式(専用映像方式)とがある。共用映像方式は、新譜のカラオケ楽曲の発表に合わせてその楽曲専用の映像データを作成する必要がないので、映像データの作成コストを抑えることができ、新譜のリリースにも素早く対応することができるという利点がある。しかし、専用映像方式のような楽曲の内容に適合した楽しめるカラオケ映像は望めないし、長時間カラオケを続けていると、同じ映像が何度も出てきて飽きてしまう。特に、歌をきいている人にとってはカラオケ映像を見ることも大きな楽しみであるのにそれが満たされない。
専用映像方式は、楽曲の内容と背景映像とを一致させることができ、中には、その映像自体で一つの映像作品として通用するくらい優れたものもある。その反面、映像の作成にコストと時間が掛かるという欠点がある。また、同じ楽曲の演奏時には同じ背景映像が表示されることになり、カラオケ利用者もいずれはその映像に飽きてしまう。
ところで、最近のデジタルビデオカメラの普及とパーソナルコンピュータの高性能化・低価格化は、高額で大規模な機器を必要としていた映像の編集・加工という行為を一般家庭でも十分に行えるようにした。中には「映像作品」と呼べるほど完成度の高い映像を創作する人たちもいる。
そこで本願発明者らは、これら優れた映像作品を創作する「自称」映像作家なる人たちに注目した。映像作家を自称する人たちは、自身の作品をより多くの人に見てもらったり、他の映像作家たちと競い合って自身の実力を試したりしたいと思うはずであり、映像作品の発表や競合の場を提供する代わりに、カラオケ楽曲専用の映像作品を制作してもらおうと考えたのである。
我が国では何万台もの通信カラオケシステム用の演奏装置が各地に散在しており、多くの人々がカラオケを日常的に楽しんでいる。この環境を活用し、カラオケを楽しんでいる多くの人々に自作のカラオケ映像を見てもらえるとなれば、自称映像作家の創作意欲も満足させられるはずである。さらに、提供してもらったカラオケ映像作品のコンテストを実施すれば映像作家同士の競争心をあおり、より優れた映像作品を制作してくれるのではないかと考えた。
その一方で、カラオケ事業者にとってはコストを掛けることなく楽曲専用の映像作品を得ることができ、カラオケ利用者にとっては、楽曲の内容にあったいろいろな映像作品を伴奏音楽に合わせて見ることができるという利点もある。
そこで本発明は、カラオケ映像作品のコンテスト方法と、この方法を実施するカラオケシステムおよびカラオケ演奏装置を提供することを目的としている。
この発明に係るカラオケ演奏装置は、分説すると、つぎの事項(1)〜(6)により特定されるものである。
(1)作品紹介手段と、作品特定手段と、記録手段と、通信手段を備え、リクエスト曲を演奏する際に当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品の中から1つの作品を再生するカラオケ演奏装置であること
(2)作品紹介手段は、リクエスト曲のカラオケ演奏をする前に、当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品にそれぞれ付属している紹介情報を一覧表示すること
(3)紹介情報は、カラオケ映像作品の作品名と、カラオケ映像作品の再生回数に対応した利用実績とを含むこと
(4)作品特定手段は、作品紹介手段により一覧表示された紹介情報の中から1つのカラオケ映像作品を特定する利用者入力を受け付け、リクエスト曲のカラオケ演奏時に当該特定されたカラオケ映像作品を再生させること
(5)記録手段は、各カラオケ映像作品の再生回数を記録すること
(6)通信手段は、情報通信ネットワークを介して集計サーバーと通信し、記録手段が記録した各カラオケ映像作品の再生回数の情報を送信すること
他の発明に係るカラオケ演奏装置は、分説すると、つぎの事項(11)〜(17)により特定されるものである。
(11)作品紹介手段と、作品特定手段と、記録手段と、通信手段を備え、リクエスト曲を演奏する際に当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品の中から1つの作品を再生するカラオケ演奏装置であること
(12)作品紹介手段は、リクエスト曲のカラオケ演奏をする前に、当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品にそれぞれ付属している紹介情報を一覧表示すること
(13)紹介情報は、カラオケ映像作品の作品名および作者と、カラオケ映像作品の再生回数に対応した利用実績とを含むこと
(14)紹介情報の一覧表示は、複数のカラオケ映像作品の利用実績を作品名と対応付けしたグラフ表示を含むこと
(15)作品特定手段は、作品紹介手段により一覧表示された紹介情報の中から1つのカラオケ映像作品を特定する利用者入力を受け付け、リクエスト曲のカラオケ演奏時に当該特定されたカラオケ映像作品を再生させること
(16)記録手段は、各カラオケ映像作品の再生回数を記録すること
(17)通信手段は、情報通信ネットワークを介して集計サーバーと通信し、記録手段が記録した各カラオケ映像作品の再生回数の情報を送信すること
本発明によれば、カラオケ楽曲専用のカラオケ映像作品を映像データベースに蓄積し、その映像作品をカラオケ演奏装置で該当のカラオケ楽曲の演奏とともに表示することができる。カラオケ利用者にとってはカラオケ伴奏音楽に合わせていつもとは異なる映像を見ることができ、新たなカラオケの楽しみ方が得られる。カラオケ事業者にとっては、映像作品の鑑賞希望者もカラオケ利用者として取り込むことで収益の向上が期待できる。
さらに、映像作品の利用実績を記録することでカラオケ映像作品のコンテストを実施することができる。例えば、カラオケ映像作品を一般の映像作家からの投稿作品として募れば、映像作家は自身の作品をコンテストに出品することになり創作意欲も向上する。カラオケ事業者側にとっても利用実績の記録はカラオケ利用者の嗜好などを知るための貴重な資料となる。
===ネットワーク構成===
図1は本発明の実施例における方法が適用されるネットワーク構成図を示している。各地に散在するカラオケ演奏装置1は周知の通信カラオケシステムにおける演奏端末であり、公衆電話網2を介してカラオケホスト装置3と結合されている。カラオケホスト装置3は多数のカラオケ楽曲についてのカラオケデータを楽曲番号に対応付けして蓄積し、新譜楽曲のカラオケデータを各カラオケ演奏装置1に配信するとともに、各カラオケ演奏装置1から稼働状況やカラオケ楽曲の演奏状況などを集信する。
カラオケ演奏装置1は通信カラオケシステムの一部として公衆電話網2に結合されている一方で、インターネット4にも接続できるようになっている。インターネット4には、パーソナルコンピュータ(PC)など不特定多数の利用者が使用するコンピュータ5やその利用者コンピュータ5に各種サービスを提供するサーバーコンピュータ6が接続されている。カラオケ事業者が運営管理し、本発明の要件でもある映像サーバー6aもサーバーコンピュータの一つとしてインターネットに接続されている。
===カラオケ映像作品のコンテスト===
本発明はカラオケ映像作品のコンテスト実施方法であり、本実施例では映像サーバー6aが管理する映像データベースにカラオケ楽曲毎に専用の映像作品(カラオケ映像作品)を複数登録しておき、カラオケ演奏装置1は、ある楽曲を演奏する際にその楽曲用の複数のカラオケ映像作品を利用者に提示する。そして、利用者が選択したカラオケ映像作品を伴奏音楽に合わせて上映する。映像サーバー6aは、各地に散在するカラオケ演奏装置1におけるカラオケ映像作品の利用実績を集信するとともにその利用実績の集計結果をコンテスト結果として適宜に出力する。また、カラオケ映像作品は、カラオケ事業者が一般の人からの投稿作品としている。そのために、映像サーバー6aは、映像作品の投稿を受け付けるための機能と、受け付けた映像作品をカラオケ装置1に送達するための機能とを備えている。
===映像作品の作成・投稿===
映像サーバー6aは、カラオケ映像作品の投稿者が操作するPC(投稿者PC)5aとインターネット4を介して通信してカラオケ映像作品の投稿を受け付ける。なお、カラオケ映像作品の投稿はあらかじめ設定されている期間に限り受け付けることとしている。そして、カラオケ映像作品を構成する動画データや各種データを投稿者が指定したカラオケ楽曲の楽曲番号に対応付けして映像データベースに登録する。楽曲番号はカラオケ演奏装置1でリクエスト曲を指定する際に使用する楽曲識別子であり、カラオケデータに対応付けされているものと同じである。カラオケ映像作品は、動画データと、投稿者についての個人情報(氏名・年齢・性別など)・作品のタイトル・投稿者自身による作品に対するコメントなどを記述した情報(作品記述)とをセットにしたものである。
また本実施例では、大容量の動画データをインターネット4を介してやりとりすることから、カラオケ演奏装置1は光ファイバ・DSL(デジタル加入者線)・CATVなど広帯域の通信回線を介してインターネット4に接続するための環境を備えている。また、投稿者PC5aにおいても、この広帯域インターネット接続環境を備えていることが望ましい。
投稿者は、あらかじめどの楽曲をカラオケ映像作品の対象とするのかを決定し、その楽曲の内容に合った映像を制作する。そして、制作したカラオケ映像作品を映像サーバー6aにアップロードすることになる。本実施例の映像サーバー6aは、Webサーバーとしての基本機能を有し、投稿者PC5aのブラウザとHTTP通信を行い、カラオケ映像作品についての投稿要項などを案内するWebページ(投稿案内ページ)や投稿を受け付けるためのWebページ(投稿受付ページ)を投稿者PC5aに送達し、投稿者はこのHTTP通信を通じてカラオケ映像作品の投稿手続きを行う。
図2に投稿要項の案内ページの概略を示した。この投稿案内ページ30を閲覧した人がカラオケ映像作品を投稿したければ、この人は、まず、これから制作するカラオケ映像作品の対象楽曲を選択することになる。本実施例では、カラオケ事業者側で多数のカラオケ楽曲から各ジャンル毎に数曲をピックアップしてその楽曲をコンテスト対象曲としてカラオケ映像作品の投稿を受け付けることとし、投稿要項のWebページにはコンテスト対象楽曲とその演奏時間とが一覧表示されている。また、楽曲の歌詞を入手したいと思うのであれば、その一覧31中にある「歌詞」ボタン32を指示すると、その歌詞のテキストファイルが投稿者PC5aにダウンロードされるようになっている。もちろん、歌詞の他にMIDIデータなどによって記述された伴奏音楽もダウンロード可能にしておくことも可能である。
つぎに投稿者は、自身が選択したコンテスト対象曲の演奏時間に合わせて所定のファイル形式の動画データを作成し、この動画データと作品記述とをカラオケ映像作品として映像サーバー6aに登録する。本実施例では、動画データとしてMPEG1形式の動画ファイルを登録することとしている。
図3(A)(B)はカラオケ映像作品の登録手続きを行う投稿受付ページの概略図を示している。このページ40には、コンテスト対象曲を選択・投稿者PC5aの外部記憶(ハードディスク装置など)に格納されている映像作品の動画データに相当するファイルの格納場所とそのファイル名・作品記述などについての情報を入力するための各種フォームが配設されている。この例では、コンテスト対象曲を一覧から選択するためのリストダウンボックス41・動画ファイルの格納場所とファイル名を入力するためのテキストボックス42・作品記述に関する情報を入力するための各種フォーム43を含んでいる。なお、作品記述に関する情報としては、作品名・投稿者のプロフィール(年齢・性別・名前・住所など)・投稿者のコメントをそれぞれ入力することとしている。また、外部記憶におけるファイル格納構造を表示して動画ファイルを検索して指定するための「参照」ボタン44もこのページに配設されている。そして、所要事項を選択/入力して「送信」ボタン45を指示すると、投稿者PC5aのブラウザは、どのカラオケ楽曲が選択されたのかを示すデータと、動画ファイルと、プロフィールとして記入/指示された各事項と、作品名やコメントとして記入された文字列とを映像サーバー6aに送達する。なお(B)にコンテスト対象楽曲選択時の画面概略図を示した。
映像サーバー6aには、投稿受付ページにてどのカラオケ楽曲が選択されたのかを示すデータと楽曲番号とを対応付けした対照表があり、投稿者PC5aにて選択された楽曲に対応する楽曲番号を特定するとともに、その番号に送達された動画ファイルと投稿者プロフィールとして記入された各事項と作品名・コメントのテキストデータとを対応付けして映像データベースに登録する。また、映像サーバー6aは、映像データベースに登録されたカラオケ映像作品についての索引情報として、楽曲番号・作品記述・動画ファイル名を対応付けして管理する。そして、新しいカラオケ映像作品を登録する毎にその索引情報を更新していき、投稿期限が経過すると投稿の受付処理を無効にして、それまでに登録された索引情報を各カラオケ演奏装置1に配信する。
===カラオケ演奏装置における映像作品の利用===
本実施例では、映像サーバー6aに登録されたカラオケ映像作品は、カラオケ演奏装置1におけるカラオケ演奏時に歌詞の背景映像として使用することができる。図4は本実施例のカラオケ演奏装置1の機能ブロック図を示している。このカラオケ演奏装置1は、公衆電話網2を介してカラオケホスト装置3と通信するためのモデム21を備えている。また、カラオケ演奏装置1は映像サーバー6aから大容量の動画データを転送してもらうことから、広帯域の通信回線を介してインターネット4と接続するためのブロードバンド対応モデム22も備えている。そして、映像サーバー6aと適時に通信し、映像データベースの索引情報を受け取り、ハードディスク装置12に格納する。また、ハードディスク装置12には、多数曲分のカラオケ楽曲について、MIDI形式によって記述されたカラオケ伴奏音楽の起源となる音楽生成データと歌詞画像の生成起源となる歌詞描出データとがカラオケデータとして楽曲番号に対応付けされて格納されている。また、従来のカラオケ演奏装置と同様に、カラオケ映像作品を使わないときに、すなわち通常のカラオケ演奏時に歌詞画像の背景映像として表示される共用映像データも格納されている。また、カラオケ楽曲毎にその楽曲を演奏する際に、どのタイミングで・どのデータ記録位置から・どれだけの時間分の映像データを復号するのかを指定した映像台本データが各カラオケデータに含まれている。
このカラオケ演奏装置1を統括制御する中央制御部11は、リモコン送信器14から楽曲番号が転送されると、その番号を転送順に内部のRAMに格納し、楽曲番号を演奏処理の待ち行列として管理する。そして、待ち行列中の楽曲番号を順番にピックアップする。そして、ピックアップした楽曲番号を索引情報に照会する。当該楽曲番号が存在すると、索引情報中にあるその楽曲番号に対応付けされているカラオケ映像作品についての作品記述一覧に相当する文字画像を映像制御部21のビデオRAM22にビットマップ展開してその文字画像をディスプレイ25に表示させる。図5にこの作品記述一覧の表示画面を概略図として示した。複数のカラオケ映像作品のそれぞれには作品番号が振られている。
カラオケ利用者は、作品記述を見て興味のあるカラオケ映像作品があれば、その作品番号をリモコン送信器14などを使用して入力する。興味がなければその旨を指示するための番号を入力する。中央制御部11は、利用者が入力した作品番号を受け取ると、作品番号に該当する動画ファイル名を索引情報を参照して取得し、このファイル名を映像サーバー6aに送達する。映像サーバー6aは、指定された動画ファイルをカラオケ演奏装置1にダウンロードする。
中央制御部11は、動画ファイルのダウンロードが終了すると、リクエスト曲の音楽生成データをシンセサイザ17に順次転送し、伴奏音楽の音声信号を生成させる。伴奏音楽の音声信号は、マイクロホン20から入力された音声信号とともにミキシングアンプ18に入力され、その混合音声信号がスピーカ19より音響出力される。また歌詞描出データを処理して伴奏音楽に同期した歌詞文字列を含んだ歌詞画像を逐次生成してビデオRAM22に順次ビットマップ展開するとともに、映像サーバー6aから取り寄せた動画データを映像制御部21に転送する。
映像制御部21は、グラフィック処理を専用に行うためのハードウエアであり、ビデオRAM22とともに、MPEG1動画データの復号部23とスーパーインポーズ処理部24とを含み、中央制御部11から転送されてくる動画データを背景映像の映像信号に復号するとともに、ビデオRAM22に順次ビットマップ展開される歌詞画像をこの背景映像にスーパーインポーズしてディスプレイ25に表示出力する。なお、カラオケ映像作品を指定しない場合やリクエスト曲に映像作品が対応付けされていない場合、中央制御部11は、そのリクエスト曲を演奏処理する際に対応の映像台本データに基づいて適宜な共用映像データを適宜な記録位置から取り出して映像制御部21に転送していく。映像制御部21は、そのカラオケ映像データを復号して背景映像を表示出力する。
===コンテストの実施===
映像サーバー6aは、各カラオケ映像作品のそれぞれについて、カラオケ演奏装置1によって取り寄せられた回数(利用回数)を対応付けし、このカラオケ映像作品毎の利用回数を利用実績として管理している。そして、カラオケ演奏装置1へあるカラオケ映像作品の動画データをダウンロードすると、その映像作品についての利用回数を加算し利用実績を更新する。なお、あらかじめコンテストの実施期間が設定されており、映像サーバー6aはこの期間が経過すると、利用実績の更新処理とともにダウンロード処理を無効化する。また、映像サーバー6aは、コンテストの実施期間中に利用実績を逐次カラオケ演奏装置1に送達し、カラオケ演奏装置1は、映像サーバー6aから送達された利用実績をコンテストの途中経過として適時に表示出力する。この例では、図5に示した作品記述一覧の画面が表示されているときに利用者がリモコン送信器14などを使用して所定の操作を行うと、映像サーバー6aから最新の利用実績を取り寄せる。そして、この利用実績から作品記述の一覧画面中のカラオケ映像作品についての利用回数を取得し、その利用回数に応じた点数をグラフにして表示する。図6にその利用実績の表示画面を概略図として示した。
コンテスト期間が経過すると、映像サーバー6aは、それまでに記録した利用実績を最終結果としてカラオケ演奏装置1に配信する。カラオケ演奏装置1は、その最終利用実績に基づいてコンテスト結果を報告する画面を適時に表示する。図7〜図10は、コンテスト終了後に表示されるコンテスト結果の画面概略を示している。コンテスト対象曲の演奏時に、この楽曲用のカラオケ映像作品についての作品記述一覧とコンテストが終了した旨をディスプレイ25に表示する(図7)。この作品記述一覧画面の表示中に所定の利用者入力を受け取ると、この楽曲用のカラオケ映像作品についてのコンテスト結果が表示される(図8)。また、作品記述一覧画面の表示中に所定の利用者入力を行うと、コンテスト対象楽曲の一覧画面が表示される(図9)。各コンテスト対象曲には番号が振られており、コンテスト対象曲の一覧画面の表示中にいずれかの番号を入力すると、その楽曲に対応するカラオケ映像作品についての作品記述がコンテスト結果とともに一覧表示される(図10)。もちろん、コンテスト対象曲の演奏時に限らず、所定の利用者入力によってコンテスト結果を表示することとしてもよい。
==その他の実施形態===
上記実施例では、映像データベースが映像サーバーにあり、映像サーバーが映像データベースの管理システムとして機能していた。そして、カラオケ演奏装置は、映像サーバーとインターネットを介して通信することで映像データベースにアクセスしていた。この構成に限らず、映像サーバーが投稿されたカラオケ映像作品をカラオケ演奏装置にあらかじめ配信しておき、カラオケ演奏装置側の外部記憶に映像データベースを構築してもよい。あるいはカラオケ演奏装置にDVD−ROMなどの媒体駆動装置を備えさせ、カラオケ事業者側でその記録媒体にカラオケ映像作品を収録し、事前にカラオケ演奏装置の媒体駆動装置に装填しておいてもよい。映像データベースをカラオケ演奏装置側に構築する場合、映像サーバーは、カラオケ演奏装置におけるカラオケ映像作品の利用実績を集信したり、利用実績の集計結果を配信したりする機能に特化したコンピュータシステムであってもよい。
また、カラオケ映像作品のコンテストは、各地に散在するカラオケ演奏装置での利用実績に基づいて実施されなくてもよい。すなわち、カラオケ演奏装置側に映像データベースとその管理システムとしての機能と利用実績の集計機能とを集約し、このカラオケ演奏装置における利用実績に基づいてコンテストを実施することとしてもよい。
利用実績の提示タイミングや提示方式としては、例えば、楽曲演奏の合間など適時に利用回数が多い上位の作品を一覧表示するなど適宜な方式が採用できる。また、コンテストが実施されている旨を適時に表示してもよい。
上記実施例では動画データのダウンロード処理を無効にするなどしてコンテスト期間の期限管理をしていた。この方式に限らず、映像サーバーがカラオケ演奏装置にコンテスト期間を通知するなどして、あらかじめカラオケ演奏装置にコンテスト期間に関する情報を持たせておけば、コンテスト期間が過ぎると作品記述を一覧表しないようにしたり、利用者からのカラオケ映像作品の指定入力を受け付けないようにしたりして期限管理をすることができる。
カラオケ映像作品は歌詞の背景映像として表示されなくてもよい。背景映像とは別のディスプレイに表示してもよい。
上記実施例では、カラオケ映像作品を投稿者から募っていたが、カラオケ事業者が制作して映像データベースに用意しておいてもよい。
本発明の実施例における方法が適用されるネットワーク構成図を示している。 上記実施例における映像サーバーが提供するWebページの概略図であり、カラオケ映像作品の投稿を案内するためのページを示している。 上記実施例における映像サーバーが提供するWebページの概略図であり、カラオケ映像作品の投稿受け付けるためのページを示している。 上記実施例におけるカラオケ演奏装置の機能ブロック図を示している。 上記カラオケ演奏装置のディスプレイにカラオケ映像作品の索引記述を表示する際の画面略図を示している。 上記カラオケ演奏装置のディスプレイにある楽曲用のカラオケ演奏作品群についてのコンテスト途中経過を表示する際の画面概略図を示している。 本実施例の方法でカラオケ映像作品のコンテストが実施された後に、上記カラオケ演奏装置にてある楽曲用のカラオケ映像作品群を一覧表示する際の画面概略図を示している。 本実施例の方法でカラオケ映像作品のコンテストが実施された後に、上記カラオケ演奏装置にてある楽曲の演奏時にその楽曲用のカラオケ映像作品群についてのコンテスト最終結果を表示する際の画面概略図を示している。 本実施例の方法でカラオケ映像作品のコンテストが実施された後に、上記カラオケ演奏装置にて全コンテスト対象曲を一覧表示する際の画面概略図を示している。 本実施例の方法でカラオケ映像作品のコンテストが実施された後に、上記カラオケ演奏装置にてある楽曲用のカラオケ映像作品群についてのコンテスト最終結果を表示する際の画面概略図を示している。
符号の説明
1 カラオケ演奏装置
5a 投稿者PC
6a 映像サーバー
11 中央制御部
12 ハードディスク装置
21 映像制御部

Claims (4)

  1. 作品紹介手段と、作品特定手段と、記録手段と、通信手段を備え、リクエスト曲を演奏する際に当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品の中から1つの作品を再生するカラオケ演奏装置であって、
    作品紹介手段は、リクエスト曲のカラオケ演奏をする前に、当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品にそれぞれ付属している紹介情報を一覧表示し、
    紹介情報は、カラオケ映像作品の作品名と、カラオケ映像作品の再生回数に対応した利用実績とを含み
    作品特定手段は、作品紹介手段により一覧表示された紹介情報の中から1つのカラオケ映像作品を特定する利用者入力を受け付け、リクエスト曲のカラオケ演奏時に当該特定されたカラオケ映像作品を再生させ、
    記録手段は、各カラオケ映像作品の再生回数を記録し、
    通信手段は、情報通信ネットワークを介して集計サーバーと通信し、記録手段が記録した各カラオケ映像作品の再生回数の情報を送信する
    カラオケ演奏装置。
  2. 紹介情報は、さらに、カラオケ映像作品の作者の情報を含む
    請求項1に記載のカラオケ演奏装置。
  3. 作品紹介手段は、複数のカラオケ映像作品の利用実績を作品名と対応付けして一覧的にグラフ表示する
    請求項1または2に記載のカラオケ演奏装置。
  4. 作品紹介手段と、作品特定手段と、記録手段と、通信手段を備え、リクエスト曲を演奏する際に当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品の中から1つの作品を再生するカラオケ演奏装置であって、
    作品紹介手段は、リクエスト曲のカラオケ演奏をする前に、当該楽曲専用の複数のカラオケ映像作品にそれぞれ付属している紹介情報を一覧表示し、
    紹介情報は、カラオケ映像作品の作品名および作者と、カラオケ映像作品の再生回数に対応した利用実績とを含み
    紹介情報の一覧表示は、複数のカラオケ映像作品の利用実績を作品名と対応付けしたグラフ表示を含み、
    作品特定手段は、作品紹介手段により一覧表示された紹介情報の中から1つのカラオケ映像作品を特定する利用者入力を受け付け、リクエスト曲のカラオケ演奏時に当該特定されたカラオケ映像作品を再生させ、
    記録手段は、各カラオケ映像作品の再生回数を記録し、
    通信手段は、情報通信ネットワークを介して集計サーバーと通信し、記録手段が記録した各カラオケ映像作品の再生回数の情報を送信する
    カラオケ演奏装置。
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