JP4443560B2 - 金属容器を電極として用いた炭素ナノチューブチップ製造装置及びその製造方法 - Google Patents

金属容器を電極として用いた炭素ナノチューブチップ製造装置及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、炭素ナノチューブがよく分散されている溶液を、導体表面上の非常に小直径の溝に落とし、半径が100nm未満の金属チップを溶液表面に位置させた後、電気泳動法を用いて金属チップに炭素ナノチューブを付着させる炭素ナノチューブチップ製造方法及び装置に関する。
直径が炭素繊維(carbon fiber)よりも小さな1μm以下の材料は、通常、炭素ナノチューブと呼ばれ、炭素繊維と区別する。しかし、これらの間の特に明確な境界は無い。狭義の定義では、六角メッシュ(hexagon mesh)を有する炭素面が軸とほぼ平行である材料を‘炭素ナノチューブ’と呼び、炭素ナノチューブの周囲に非晶質炭素が存在する炭素ナノチューブの変形(variant)も炭素ナノチューブに含まれる。
通常、狭義の炭素ナノチューブは、さらに二つに分類される。即ち、単一六角メッシュチューブ(グラフィンシート(graphene sheet))を持つ一つの構造(structure)を有する炭素ナノチューブは、単層ナノチューブ(single-walled nanotube;簡単に‘SWNT’ともいう)と呼ばれ、多層のグラフィンシートからなる炭素ナノチューブは、多層ナノチューブ(multi-wall nanotube;簡単に‘MWNT’ともいう)と呼ばれている。このような形態の炭素ナノチューブは、炭素繊維に比べて直径が非常に細く、高いヤング率(Young's modulus)、低い仕事関数、高い熱伝導度、高い化学的安全性、及び高い電気伝導性を有するため、新しい工業材料として注目を受けている。
従って、上記炭素ナノチューブは、炭素だけを構成元素とした新しい材料であり、力学的にもヤング率が1TPaを超える程に極めて強靭である。そして、炭素ナノチューブを通して流れる電子は容易にバリスティック伝導(ballistic conduction)をするため、大量の電流を流すことが可能である。また、炭素ナノチューブは高い縦横比(aspect ratio)を有しているため、電界電子放出源としての利用が進行され、高輝度の発光素子やディスプレイの開発に利用されている。また、一部の単層炭素ナノチューブは半導体特性を示し、ダイオードやトランジスタの試験製造も行なわれている。従って、特に機能性材料分野や電子産業分野における活用が期待されている。
炭素ナノチューブは細長いために接近性が良い。小さな物体を操作するにあたって狭い空間でも周辺にある物体に触れずに容易に操作でき、狭くて深い所にある物体を動かす時にも縦横比が高いため容易に接近できる。また、とても柔軟なため、試料を操作する時に試料が破損するのを防ぐことができ、電気伝導度が非常に卓越しているため、試料の電気的特性を研究する際に電極としても使用されることができる。また、グラフィンシート(graphene sheet)が有する高い化学的安全性は、プローブ(probe)になければならない重要な特性のうちの一つである。
炭素ナノチューブの製造方法として、初期には主に電気アーク放電法を使用していたが、現在は様々な他の方法が研究されており、代表的な合成方法としては、電気アーク放電法、レーザー蒸着法、熱分解蒸着法、熱化学気相蒸着法、プラズマ化学気相蒸着法などがある。上記蒸着方法において炭素のソースガスとしては、主にアセチレン、エチレン、メタン、ベンゼンなどの炭化水素ガスを使用し、触媒金属としては、Ni、Co、Feなどの遷移金属又はこれらの合金を使用する。
特に、炭素ナノチューブの成長時の触媒として液体状態の触媒金属溶液を用いる場合、インクジェット技法又はスプレー法、ディッピング(dipping)法などを用いて液体状態の触媒を基板上に塗って乾燥させ、基板上に望みの形態で触媒が形成されるようにすることができる。
炭素ナノチューブの成長技術としては、基板上に垂直にナノチューブを成長させる方法、触媒金属を基板にパターニング(patterning)して選択的な領域で炭素ナノチューブを成長させる方法、又はナノサイズの電子機器に用いるために炭素ナノチューブを水平方向に成長させる方法などが試みられている。
電気アーク放電法(arc discharge)は、グラファイト棒(rod)を陽極と陰極として用い、HeやArなどの不活性ガス中でアーク放電を起こすことによって炭素ナノチューブを合成する方法である。陽極がNi化合物、鉄化合物、希土類化合物を含む場合、これらが触媒として作用し、単層炭素ナノチューブを効率良く合成することができる。しかし、炭素ナノチューブと共に多量の非晶質炭素粒子やグラファイト粒子が同時に生成され、これら全てが煤(soot)として混在した状態で存在する。
レーザー蒸着法は、石英管の内側に遷移金属と黒鉛粉を一定の割合で混ぜて作った試片を外部からレーザーを用いて気化させ、炭素ナノチューブを合成する。このようなレーザー蒸発法は、相当に高い純度を有した炭素ナノチューブを合成することができるが、生産量が大変少ないという問題点があった(Y.H.Lee et al./Carbon Science Vol.2,No.2(2001)123参照)。
化学気相蒸着法は、原料として炭素を含むアセチレンガスとメタンガスなどを使用して、原料ガスの化学分解反応により炭素ナノチューブを生成する方法である。化学気相成長法は、原料となるメタンガスなどの熱分解過程で起こる化学反応に依存しているため、純度の高い炭素ナノチューブを製造できる。しかし、製造された炭素ナノチューブの構造が、アーク放電法等によって製造されたものと比べ、欠陥が多く不完全である。
熱分解法は、液相又は気相の炭化水素を、遷移金属と共に加熱された反応管内に供給し、炭化水素を分解して気相状態で炭素ナノチューブを連続的に合成する方法である(Y.H.Lee et al./Carbon Science Vol.2,No.2(2001)127参照)。遷移金属のサイズは、炭素ナノチューブの直径を決定する核心的な要因であると報告されている。このような遷移金属結晶のサイズは、分解された遷移金属原子の拡散速度と、反応空間に濃縮されている単位体積当りの分解された遷移金属の濃度によって決定されるが、このような拡散速度及び濃度の調節は容易でない。
一方、ナノメータ程度のサイズの物体を動かしたり操作したりするためには、ナノメータサイズの直径を有するナノプローブ(nano probe)の開発が必須である。これにより、炭素ナノチューブを用いたナノプローブの開発が進行されている。このようなナノプローブ開発工程の一環としてまず要求されているのが、炭素ナノチューブの整列方法である。
現在まで知られている炭素ナノチューブチップ製造方法としては、化学気相蒸着法によって、支持台上に直接炭素ナノチューブを垂直成長させる直接成長法、高分子に炭素ナノチューブを混ぜて高分子を熱処理してから物理的な力を加えて折った後、その断面に出てきている炭素ナノチューブをチップとして使う方法、SEM内で接着剤を用いて炭素ナノチューブカートリッジで炭素ナノチューブを一つずつ付着させる方法、SEM/TEM内で非晶質炭素がある炭素ナノチューブとチップとの間で電子ビームを照射して付着させる方法が報告されている。
このうち、直接成長法は、支持台と炭素ナノチューブとの付着性は優れている反面、炭素ナノチューブの方向を調節するのが難しい。また、高分子を用いた方法は、周辺に多くの他のチューブが存在し得て、プローブとしての役割をするのが難しい。SEM/TEM内での作業はマニピュレータを利用するが、接着剤及び電子ビームを用いてチューブを付着させるため、付着強度や方向性が良くない。
そして、従来の電気泳動の場合、SEM/TEM内での炭素ナノチューブの束のサイズ及び方向を制御するのが難しい。("assembly of 1D nanostructure into sub-micrometer diameter fibrils with controlled and variable length by dielecrophoresis" by Jie Tang, Bao Buaizhi Geng, and otto Zhou, Advanced Matrial)
図1には、従来技術による電気泳動法によって炭素ナノチューブチップを製作する方法として、円形の電極を用いる様子が示されている。このような従来技術の電気泳動法では電場が集中されず分散されていて、電場の分布を均一にできないため、チップと有機溶媒の表面との角を調節することが出来ず、タングステンチップの先端の炭素ナノチューブの方向及び、炭素ナノチューブの束を制御出来ない。図2は、図1の従来技術による電気泳動法によって製造された炭素ナノチューブのチップについての写真である。図2に示されたように、タングステンチップ先端の炭素ナノチューブの方向及び炭素ナノチューブの束が散漫に形成されていることが分かる。
このように、従来技術により製造された炭素ナノチューブを用いたチップの製作は、チップ先端の炭素ナノチューブの方向、個々の或いは束をなしている炭素ナノチューブの直径、付着された炭素ナノチューブの長さ、炭素ナノチューブとチップの付着強度などにおいて問題点を有する。
本発明は上記のような従来技術の問題点を改善するたのに案出されたもので、本発明の目的は、接着剤を使用しないためチップとして用いた際に他のガスや不純物などが発生せず、その内部に溝を有する金属容器とチップの浸漬される角を制御することで方向を制御でき、異なる揮発温度を有する有機溶媒の使用で電気泳動時間を制御することで付着される炭素ナノチューブの長さを制御できるようにすることにある。
このような課題を解決するために、本発明では、電気泳動法を用いた炭素ナノチューブチップの製造において、電気泳動がなされる表面を、その内部に溝を有する金属容器を用いて最小化し、 電場が均一に全ての方向で作用するようにした後、炭素ナノチューブがよく分散されている有機溶媒の揮発性及び表面張力を用いてチップ先端に付着する炭素ナノチューブの方向を制御することができる。
上記のような本発明は、次のような工程をたどる。
まず、一つ目は、電気泳動法を用いてチップに炭素ナノチューブを付着させることに先立ち、分散された炭素ナノチューブ溶液を作る過程である。二つ目は、電気泳動法に使われる金属チップを電気化学的な方法を通してエッチング(etching)する過程である。三つ目は、内部に溝を有する金属容器を使用して電気泳動方法で上記蝕刻された金属チップに炭素ナノチューブを付着させる過程である。四つ目は、上記方法により作られた炭素ナノチューブチップのより一層強固な結合のために熱処理する過程である。
本発明は、電気泳動法を用いて、多様な種類のチューブを導体及び半導体チップに付着させる方法であり、次のように多様な応用性を有している。
1.生体探針(Bio-probe)
炭素は生体に拒否反応がなく、生きている細胞内で起こる生化学的な反応をリアルタイムで測定できる探針として用いられることができる。 この時使われる炭素ナノチューブは、化学気相法により成長した多層壁炭素ナノチューブであり、表面に欠陥(defect)が多くて、多様な機能化が容易である。
2.点電子銃(Point-emission source)
炭素ナノチューブは電気伝導度が優れていて、縦横比が高く、電気放出に非常に有用な材料である。特に、レーザー蒸着や電気アーク放電によって作った多層炭素ナノチューブは結晶性が良く、多量の電流を流すことができる。現存する冷陰極タングステンチップ(W tip)に比べて印加電圧が低く、より高い電流を放出でき、放出される電子のエネルギー分布が狭くて電子顕微鏡等の電子銃(electron gun)に応用できる。
3.探針(Mechanical and electrical probe)
縦横比が良好で、狭小な空間に存在する小さな物体に容易に接近でき、柔軟性が飛び抜けていて、試料を損傷せず取り扱うことができる。また、熱処理過程を通した金属及び半導体チップとチューブとの間の接触抵抗を下げることができ、電気伝導度が優れている炭素ナノチューブは試料の電気的特性を研究するにおいて、空間上に存在する非常に狭い線幅を有する電極である。
4.原子間力顕微鏡チップ(AFM tip)
炭素ナノチューブを原子間力顕微鏡チップに付けて、狭く深い溝を有する試料の地形を容易に分析できる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施例を説明する。
図3は、金属容器を用いた電気泳動法によって炭素ナノチューブチップを製作する本発明の炭素ナノチューブチップ製造装置20を概略的に示した図であり、図4は、金属容器を電極として用いる本発明による装置の動作を示す概略図である。
図3及び図4の本発明による炭素ナノチューブチップ製造装置20は、次のように構成されている。上記炭素ナノチューブチップ製造装置20は、AC又はDCパルスを供給するAC/DC電源供給器13、上記AC/DC電源供給器13からの電流を測定し制御するための電流計14、上記AC/DC電源供給器13から電源を供給され、その先端に炭素ナノチューブ15が付着されるタングステンチップ12、及び、上記タングステンチップに対応する電極として使われる金属容器11で構成される。
このような本発明の炭素ナノチューブチップ製造装置20の金属容器11には、まず、炭素ナノチューブ溶液が投入される。このような炭素ナノチューブ溶液を作る過程は、次の通りである。
まず、使用される炭素ナノチューブを精製しなければならない。精製過程では、炭素ナノチューブをTGA分析して、炭素ナノチューブの外壁とバンドルとの間に存在する非結晶炭素層を除去するための温度及び金属含量を把握する。常圧回転炉で高温熱処理を行い、非結晶炭素層を除去する。金属を除去するために、酸処理をする。
上記過程では、使われる炭素ナノチューブの合成方法と合成された炭素ナノチューブの種類に応じて、高温熱処理の時間、温度、ガス種類を変化させたり、処理時、酸種類と酸度を変化させることができる。上記の炭素ナノチューブとしては、薄い多層炭素ナノチューブ、単層炭素ナノチューブ、二重壁炭素ナノチューブ、及び多層炭素ナノチューブを使うことができる。
上記の過程をたどった炭素ナノチューブ粉末を再びTGA分析を通して再確認した後、DCE(1,2-dichloroethane)に一定量を入れて超音波処理をし、分散溶液を作る。上記過程では、炭素ナノチューブの合成方法と合成された炭素ナノチューブの種類に応じて超音波処理の時間及び強度を調節しなければならない。そして、上記過程で使用されるDCE以外にDMF(N,N-dimethylformamide)、THF(tetrahydrofuran)、NMP(N-Methyl pyrrolidone)、アセトン(Acetone)、イソプロフィルアルコール(isopropyl alcohol)のような非水系やODA(octadecylamine)、SDS(sodiumdodecylsulfate)、DNA(deoxyribonucleic acid)のような界面活性剤(surfactant)が含まれた水系溶液を使用して炭素ナノチューブを分散させることも可能である。この時、有機溶媒の場合には、常に水分から保護されなければならない。上記溶媒の選択は、炭素ナノチューブの分散と、電気泳動時の水溶液の揮発性を考慮してチップに付ける炭素ナノチューブの長さによって選択できる。
上記過程をたどった分散溶液は、完全な分散溶液の製造のために浮遊 溶液を遠心分離機によって、もう一度分散させる。相対的に長さが長い炭素ナノチューブと合成時に残っている触媒は、短い長さの炭素ナノチューブに比べて重量が大きいため、上記遠心分離過程にて大部分が除去される。遠心分離機の回転速度及び時間は、炭素ナノチューブの濃度及び分散程度を制御する変数として作用する。
次に、本発明に使われるタングステンチップは、電気化学的な方法を用いてエッチングして製造されるが、このように電気化学的に蝕刻されたチップは、次のように作られる。まず、直径0.25mmのタングステンのひもをアセトンとエタノール、そして純水で洗浄する。そして、3M社のKOHやNaOH水溶液を作った後、電気化学的に蝕刻する。以後、水とHFを利用して洗浄及び中和させた後、水分が除去されているチップボックスに保管する。
ここで使われるタングステンチップは、付着されるナノチューブの構造と直径に応じて直径が変更され得る。また、タングステンチップの代りに全ての金属チップが使用可能で、原子間力顕微鏡(Atomic Force Microscopy;AFM)や走査型顕微鏡(Scanning Probe Microscope:SPM)で使用されるSiN、Si等で作られたカンチレバー(cantilever)が使われることもできる。また、金属チップの代わりに半導体チップを使用することもできる。
以下では、上記の過程を経て製造された炭素ナノチューブ溶液とタングステンチップを利用した、本発明による炭素ナノチューブチップ製造装置20の動作について説明する。
炭素ナノチューブ溶液を、図3のように構成されている炭素ナノチューブチップ製造装置20の金属容器11内に落とす。次に、AC/DC電源供給器13から電源を供給する。そして、タングステンチップ12をゆっくり金属容器11側に下降させて金属容器内の炭素ナノチューブ分散溶液の表面に位置させる。この時、タングステンチップ12には電圧が印加されているので、接触する瞬間、電流が流れる。この時、タングステンチップ12を固定させて電流が短絡するまで待つ。この時間は、有機溶媒の種類、湿度、熱などのような、揮発性に影響を与え得る事項を考慮して決定しなければならない。
図4によれば、その内部に溝を有する金属容器11を使用した時の、電場の方向と炭素ナノチューブの整列状態を確認することができる。図4に示されたように、その内部に溝を有する金属容器11を使用する場合、全て均一で一定した電場16が中心に集まり、有機溶媒が揮発しながら表面が低くなるが、表面張力によりチップ先端に付着された炭素ナノチューブを中心に集めて引き寄せる。これにより、チップと有機溶媒の表面との角を調節して、チップ先端の炭素ナノチューブの方向を調節することができる。
図5は、本発明によって金属容器を使用して製作された炭素ナノチューブのチップについての写真である。図5に示されたように、本発明によって製造された炭素ナノチューブチップは、所定方向にまっすぐに形成されることが分かる。即ち、図2に示された従来技術により製造された炭素ナノチューブチップと比較した時、本発明による炭素ナノチューブチップは屈曲がなく、方向が制御されていることが分かる。
本発明に使われる、内部に溝を有する金属容器は、均一な電場の供給と炭素ナノチューブの方向制御のために、内部の溝の直径が金属容器の表面から底までの深さより短くなければならない。上記金属容器は、半球形であるか、状況に応じては円錐形の場合もある。
上記過程で供給される電圧は、ACとDCパルスであり得る。ここで、AC電圧は振動数と振幅を変化させることができ、DCパルスの場合もデューティー(Duty)比率、振動数、振幅を変化させることができる。ACとDCパルスは共に振幅が大きいほど、付着される炭素ナノチューブの量が多くなり、振動数も影響を及ぼす。DCパルスが50%未満であれば、チップ先端に付着される炭素ナノチューブプローブの成功確率は顕著に低いが、80%以上であれば90%以上の成功確率が保障される。
以上、本発明を一実施例に基いて説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、特許請求範囲に記載された本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本発明の属する分野における通常の知識を有する者が変更実施可能なことは勿論である。
図1は、平面円形電極を用いて電気泳動法により炭素ナノチューブチップを製作する、従来の電気泳動装置の概略図である。 図2は、図1の従来の電気泳動装置により製造された炭素ナノチューブチップに対する写真である。 図3は、金属容器を用いて電気泳動法により炭素ナノチューブチップを製作する、本発明による炭素ナノチューブチップ製造装置の概略図である。 図4は、金属容器を電極として用いる、本発明による装置の動作を示す概略図である。 図5は、本発明の炭素ナノチューブチップ製造装置により製造された炭素ナノチューブのチップに対する写真である。
符号の説明
10、20:炭素ナノチューブチップ製造装置
11:金属容器
12:タングステンチップ
13:AC/DC電源供給器
14:電流計
15:炭素ナノチューブ
16:電場

Claims (7)

  1. その内部に溝を有する金属容器を電極として使用し、金属チップ又は半導体チップの先端に、電気泳動の原理を用いて、溶媒に分散した炭素ナノチューブを付着させることを特徴とする炭素ナノチューブチップ製造方法。
  2. AC又はDCパルスを供給するAC/DC電源供給器13;
    上記AC/DC電源供給器13から電源を供給され、その先端に炭素ナノチューブ15が付着される金属チップ又は半導体チップ12;
    上記AC/DC電源供給器13に連結されている、電流の測定のための電流計14;及び、
    電極として使用され、その内部に炭素ナノチューブ溶液を収容し得る溝を有する金属容器11;
    を含む炭素ナノチューブチップ製造装置。
  3. 上記金属容器11は、電気泳動時に均一な電場が加えられ得るように、直径対深さの比において直径が深さよりも小さいことを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブチップ製造装置。
  4. 上記金属容器11は、半球形又は円錐形であることを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブチップ製造装置。
  5. 上記炭素ナノチューブ溶液には、薄い多層炭素ナノチューブ、単層、二重層又は多層の炭素ナノチューブが使用されることを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブチップ製造装置。
  6. 上記炭素ナノチューブ溶液を製造するにあたって、溶媒は、DCE(1,2-dichloroethane)、DMF(N,N-dimethylformamide)、THF(tetrahydrofuran)、NMP(N-Methyl pyrrolidone)、アセトン及びイソプロフィルアルコールで構成された群から選択された非水系溶媒、又はODA(octadecylamine)、SDS(sodiumdodecylsulfate) 及びDNA(deoxyribonucleic acid)で構成された群から選択された界面活性制を含む水系溶液を使用して、炭素ナノチューブを分散溶液にすることを特徴とする請求項2に記載の炭素ナノチューブチップ製造装置。
  7. 炭素ナノチューブを金属容器内に投与する段階;
    AC/DC電源供給器を通してAC及びDCパルスを金属チップ又は半導体チップに供給する段階;
    上記タングステンチップを上記金属容器の炭素ナノチューブ溶液の表面に位置させる段階;及び、
    上記チップと溶液表面との角を調節し、望みの方向に炭素ナノチューブを上記チップに付着させる段階;
    を含む炭素ナノチューブチップ製造方法。
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