JP4441154B2 - 断路器を収納するための区画された金属ケースを有する電気スイッチ - Google Patents
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Description
本発明は、ガス絶縁された金属ケースを有する特に高圧変電所のための金属被覆電気スイッチであって、特に、1つの引き込みフィーダを2つの引き出しフィーダに切換える機能、あるいは、この逆の機能を果たすために、ケース内に互いに隣接して配置された第1および第2の断路器を有する断路器装置を備えた金属被覆電気スイッチに関する。
【0002】
そのようなスイッチは、特に1セットのバス・バー(例えば、H構成で)もしくは2セットのバス・バーを有する変電所において負荷を切換えるために使用することができるとともに、1.5回線ブレーカタイプすなわち実際にはループ構成において従来の方法で使用することができる。
【0003】
特許出願GB−A−425107は、ケースの同一部内で2つの断路器の機能を果たす1つのディスクを有するそのようなスイッチを開示している。
【0004】
特許出願DE−3035870は、ケースの同一部内で3つの断路器の機能を果たす1つのディスクを有するスイッチを開示している。
【0005】
特許出願GB−2193843は、ケースの同一部内で2つの断路器の機能と接地スイッチの機能とをすべて果たす1つのディスクを有し、そのケースはまたブレーカも有するスイッチを開示している。
【0006】
そして、特許出願WO−00/24100は、ブレードが付設された複数の断路器を有するスイッチを開示している。この場合、ブレードは、共通のガス容器内に互いに隣接して配置されているとともに、共通のロータリシャフトに固定されている。
【0007】
これらの公知のスイッチのそれぞれにおいては、高圧変電所の各電極毎に、断路器およびブレーカがあるとすれば、共通の誘電ガス容器内に配置されている。そのような配置では、スイッチの負荷断路器の任意の1つにおける電気的な障害によって、対象となっている電極への電気の供給が中断されるだけでなく、例えば2セットのバス・バーを有する構成において、この電極のためのバス・バーの両セットの働きが損なわれてしまう。そして、この働きの損失は、スイッチがバス・バーのセットから完全に遮断されるまで続く。
【0008】
そのようなスイッチのケースの内側で生じる障害に起因する電気的なアークの存在により、第1に、ケースの内部に位置した部品が損傷し、また、第2に、ケースの内部の誘電ガスの圧力が上昇して、ケースの壁に一般に設けられている壊れやすい安全ウインドウが破壊され、スイッチから誘電ガスが失われてしまう可能性がある。スイッチの任意の内部における内的な障害により、特に障害によってガスが外部に排出される場合、前記内部に存在する導体および接続端子の全てが回路から取り除かれて回路から外されたままであることを余儀なくされる。すなわち、2セットのバス・バーを有する構成において、例えば、両方のセットあるいは少なくとも各セットの一部分は、それらがスイッチに接続されたままである限り、回路から取り除かれなければならない。
【0009】
高圧変電所の電極を遮断する処理は数時間を要する場合があり、これは、電気ネットワークの操作においては非常に不便である。
【0010】
本発明の目的はこの欠点を是正することである。
【0011】
この目的のため、本発明は、ガス絶縁体と金属ケースとを有する特に高圧変電所のための金属被覆電気スイッチであって、該スイッチはケースの内側に互いに隣接して配置された第1および第2の負荷断路器を少なくとも備え、第1の断路器は、第1の接続端子と協働するロータリブレードを備え、第2の断路器は、第2の接続端子と協働するロータリブレードを備え、前記第1および第2のブレードは、前記ブレード間で電気的な導通を与える共通のロータリシャフトに固定されており、該金属被覆電気スイッチにおいて、ケースの内部は気密隔壁によって互いに分離された少なくとも2つの区画室に分割され、第1の断路器は第1の前記区画室内に配置され、第2の断路器は第2の前記区画室内に配置され、前記ブレードに共通のロータリシャフトは、第1および第2の区画室を分離する隔壁を気密状態で貫通していることを特徴とする金属被覆電気スイッチを提供する。
【0012】
このように、本発明において、2つの隣り合う断路器の2つのブレードは、一方の断路器の障害によって他方の断路器が高電圧に耐えるための能力が低下しないように、異なる容器の誘電ガス中に配置されている。無論、スイッチの1つの容器内で障害が発生した場合には、もはや電気が共通のロータリシャフトを通じて流れ続けることができないことから、スイッチを使用不能であると見なすことができる。それにもかかわらず、断路器は、それが閉位置にある間、電気を通すように機能するだけでなく、それが開位置にある間、その接点間で電圧を維持するように機能することもまた言うまでもない。すなわち、断路器が本発明にしたがって区画され、良好な区画室と不良な区画室との間の誘電ガスの圧力差に耐えるように気密隔壁が形成されていれば、その圧力を維持する良好な区画室内に配置された断路器は、開かれたままであり、そのブレードとバス・バーやラインに接続されたその接続端子との間で電圧を維持することができる。2セットのバス・バーを有する構成において、良好な区画室の接続端子に接続されたバス・バーのセットは、その後再び高電圧に接続することができ、したがって使用可能となる。その結果、高圧変電所は、1セットのバス・バーが使用可能であり続ける限り、障害モードで動作し続けることができる。
【0013】
本発明のスイッチの特定の実施形態において、前記ブレードの一方は、前記ブレードと同じ区画室内に配置された第3の接続端子と協働して接地機能を与える。これにより、1つの制御ユニットにより、2つの切換断路器の機能および接地機能を十分に実施することができる。
【0014】
本発明のスイッチの他の特定の実施形態において、ケースは第3の区画室を有し、この第3の区画室は、他の2つの区画室から気密状態で分離されるとともに、ロータリシャフトの軸に沿って移動する移動接点を備えたブレーカを有し、前記ブレーカは、ロータリシャフトと直列に接続されている。ケース内におけるブレーカおよびロータリシャフトのこのような配置は、スイッチの構造のコンパクト化に寄与する。
【0015】
本発明のスイッチの他の特定の実施形態において、第1の接続端子は、第1の断路器が接地機能を果たすことができるようにケースに電気的に接続され、第3の接続端子と協働するロータリブレードを備えた第3の断路器が、第1の断路器と同じ区画室内で、あるいは、気密隔壁によって第1の断路器の区画室から分離されたケースの他の区画室内で、第1の断路器に隣接して配置されている。
【0016】
本発明のスイッチの他の特定の実施形態において、各ブレードは、ロータリシャフトから径方向に延びる第1のアームと、第1のアームからこれに対して略垂直に延びるように配置された第2のアームとを備えている。
【0017】
本発明のスイッチの一実施形態は、以下に詳細に説明されており、また、図面に示されている。
【0018】
図1において、一般に2セットのバス・バーを有する高圧変電所構成では、1つの引き込みフィーダから、2つの引き出しフィーダへと負荷を切換えるために、あるいは、この逆を行なうために、図示のスイッチを使用することができる。また、例えばループ構成すなわち1.5回線ブレーカタイプの構成といった他の高圧変電所構成においても、このスイッチを使用することができる。このように適合される高圧変電所が、各電極毎に、すなわち、各電気位相毎に、このようなスイッチを1つ必要とすることは言うまでもない。
【0019】
この場合、スイッチは、軸方向に位置合わせされた3つの円筒部分から成る金属ケース1を備えている。3つの円筒部分は、互いの端部同士が例えばボルトによって軸方向Dで固定されている。
【0020】
ケースの内部には、SF6等の誘電ガス(絶縁ガス)が数バールの圧力で満たされている。そして、この場合、ケースの内部は、互いに気密な3つの区画室1A、1B、1Cに分割されており、各区画室からはそれぞれ接続ブッシュ1D、1E、1Fが上側に延びている。
【0021】
区画室1Aから1Cは気密隔壁2、3によって互いに分離されている。この場合、各気密隔壁は、電気絶縁材料から成る円錐体によって構成されており、互いに接合される円筒部分のフランジ同士の間で挟まれることにより所定位置に保持されている。
【0022】
区画室1C内には第1の負荷断路器4が配置されており、第1の負荷断路器4と隣り合う第2の負荷断路器5は区画室1B内に配置されている。区画室1A内にはブレーカ6が配置されている。
【0023】
断路器4は、ロータリシャフト7に固定されたブレード4Aを備えている。ロータリシャフト7は、方向Dに沿って延びるとともに、気密状態で壁3を貫通している。ロータリブレード4Aは、区画室1Cの内側でブレード4Aの円形の経路S1上に固定して配置された接続端子4Bと協働する。
【0024】
断路器5は、ロータリシャフト7に固定されたブレード5Aを有している。ブレード5Aは、区画室1Bの内側でブレード5Aの円形の経路S2上に固定して配置された接続端子5Bと協働する。
【0025】
2セットのバス・バーを有する構成において、例えば、固定された接続端子4B、5Bは、変電所のバス・バーのセットの2つのバス・バーにそれぞれ接続されるとともに、ブレード4A、5Aは、様々な配置が可能となるようにロータリシャフト上に配置されており、これによって、引き出しブッシュ1Dの導体上の負荷が引き出しブッシュ1E、1Fの一方もしくは他方あるいは両方の導体に加わる。これらの配置は、ロータリシャフト7の様々な角度位置に対応している。また、ブレード4Aの円形の経路上には第3の端子4Cが固定して配置されており、この第3の端子は接地のために使用される。したがって、シャフト7を制御するだけで、2つの断路機能および接地機能を果たすことができる。無論、端子4Cは、ブレード4Aが端子4Bから離れ且つブレード5Aが端子5Bから離れた時にブレード4Aとの接続がなされるように配置されている。
【0026】
ロータリシャフト7は、ケース1の外側にある区画室1Cの自由端に装着された制御手段8によって駆動される。
【0027】
ロータリシャフト7は、2つの断路器4、5間で導電体として機能するとともに、気密状態で壁2を貫通し且つブレーカ6をロータリシャフト7に対して電気的に直列に接続する固定された導電ロッド8’によって延ばされている。ブレーカ6は、ロータリシャフト7の軸Dに沿って移動する接点6Aを有している。この接点6Aは、ケース1の外側であって区画室1Aの近傍に配置された制御手段9によって駆動される。
【0028】
図から分かるように、4Aおよび5Aといった各ブレードはそれぞれ、ロータリシャフト7から径方向に延びる第1のアーム4A1、5A1と、対応するブレード4A、5Aの円形の経路S1、S2の領域に沿って対応する第1のアーム4A1、5A1からこれに対して略垂直に延びる第2のアーム4A2、5A2とを有している。
【0029】
図示のスイッチの構成において、2つの固定端子4B、5Bは方向Dに位置合わせされており、また、2つのブレード4、5のアーム4A1、5A1はそれぞれ、ロータリシャフト7を中心とする円上への投影においてアーム4A2、5A2によって定義される領域間に部分的な重なりが存在するようにオフセットされた角度位置にある。このような構造では、1つの制御ユニット8だけを使用しつつ、シャフト7の角度位置を変化させれば、2つのブレード4A、5Aと端子4B、4C、5Bとの接続の複数の組み合わせ、すなわち、両方の断路器を開き、両方の断路器を閉じ、一方の断路器を開いて他方の断路器を閉じ、両方の断路器を開いたまま接地するといった組み合わせが得られる。ブレード4、5を方向Dに沿って位置合わせしつつ、固定端子4B、5Bを方向Dの周りで異なる角度位置に配置できることも言うまでもない。
【0030】
各電極毎に本発明のスイッチを1つ有する複数極の高圧変電所において、スイッチのロータリシャフト7は、1つの制御ユニットによって駆動されるギヤまたはロッドと一緒に移動するように連結することができる。
【0031】
図2は、本発明のスイッチの他の構成を示している。図1および図2において、同様の参照符号は同一の部材を示している。図2の構成において、接続端子4Bは、ブレード4Aを有する断路器4が接地機能を果たすようにケース1に電気的に接続されている。断路器4に隣接して第3の断路器10が配置されている。この第3の断路器10は、ロータリシャフト7に装着されたロータリブレード10Aを有するとともに、第3の接続端子10Bと協働する。断路器4と同じ区画室内、あるいは、気密隔壁によって区画室1Cから区画される他の区画室1C’内に断路器10を配置することができる。
【0032】
本発明は、上側に1D、1E、1F等の入口接続ブッシュおよび/または出口接続ブッシュを有するハイブリッドスイッチに限定されず、金属被覆技術で実施される引き出しフィーダおよび/または少なくとも1セットのバス・バーに接続されるスイッチに適用することができる。図2において、参照符号12、13は、金属被覆スイッチラインへと延びる2つのリンクから区画室1C、1C’をそれぞれ分離する隔壁を示している。
【0033】
最後に、本発明のスイッチは、ケース1内に6等のブレーカを有している必要はない。また、金属被覆ラインの幾つかの特定の構成にスイッチを接続するために、区画室1Aは、可能であれば、数メートル延びていても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 2つの切換断路器および1つのブレーカを備えた本発明のスイッチの概略図である。
【図2】 第3のブレードによって接地接続がなされる図1と類似する構成を示している。
Claims (6)
- ガス絶縁体と金属ケース(1)とを有する金属被覆電気スイッチであって、該スイッチは金属ケース(1)の内側に互いに隣接して配置された第1および第2の負荷断路器(4、5)を少なくとも備え、第1の断路器は第1の接続端子(4B)と協働するロータリブレード(4A)を備え、第2の断路器は第2の接続端子(5B)と協働するロータリブレード(5A)を備え、前記第1および第2のブレードは前記ブレード間で電気的な導通を与える共通のロータリシャフト(7)に固定されており、該金属被覆電気スイッチにおいて、金属ケース(1)の内部は気密隔壁(2、3)によって互いに分離された少なくとも2つの区画室(1A、1B、1C)に分割され、第1の断路器は第1の前記区画室内に配置され、第2の断路器は第2の前記区画室内に配置され、前記ブレードに共通のロータリシャフト(7)は、第1および第2の区画室を分離する隔壁(3)を気密状態で貫通していることを特徴とする金属被覆電気スイッチ。
- 断路器(4、5)のロータリブレード(4A、5A)は、前記ブレードと同じ区画室内に配置された第3の接続端子(4C)と協働して接地機能を与える請求項1に記載のスイッチ。
- 金属ケース(1)は第3の区画室(1A)を有し、この第3の区画室は、他の2つの区画室から気密状態で分離されるとともに、ロータリシャフト(7)の軸に沿って移動する移動接点(6A)を備えたブレーカ(6)を有し、前記ブレーカは、前記ロータリシャフト(7)と直列に接続されている請求項1または2に記載のスイッチ。
- 第1の接続端子(4B)は、第1の断路器(4)が接地機能を果たすことができるように金属ケース(1)に電気的に接続され、第3の接続端子(10B)と協働するロータリブレード(10A)を備えた第3の断路器(10)が第1の断路器に隣接して配置されている請求項1または3に記載のスイッチ。
- 第3の断路器(10)は、気密隔壁によって第1の断路器(4)の区画室(1C)から分離された区画室(1C’)内に配置されている請求項4に記載のスイッチ。
- 各ブレード(4A、5A)は、ロータリシャフトから径方向に延びる第1のアームと、第1のアームからこれに対して略垂直に延びるように配置された第2のアームとを備えている請求項1から5のいずれか一項に記載のスイッチ。
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