JP4440457B2 - スルファミン酸を使用する生物汚染の制御方法および組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は、液内中に入る可能性のある表面(submergible surface:以下「液中用表面」と訳する)または液中表面(submerged surface)、特にそのような水性系内の表面に細菌付着を制御するためにスルファミン酸またはその塩類を使用する。本発明は、生物汚染の制御方法および組成物にも関する。
【0002】
【関連技術の記述】
微生物は、広範囲の表面、特に微生物の生長のために適切な環境を与える水性流体と接触状態にある表面に付着する。例えば、船体、海洋構造物、歯、医療用移植片、冷却塔および熱交換器に微生物が付着することは公知である。このような液中表面または液中用表面に付着すると、微生物がその表面を汚染したり、表面に劣化をもたらしたりするおそれがある。
【0003】
ほ乳類(例えば、ヒト、家畜、ペット)において、表面に付着した微生物は健康問題を引き起こす可能性がある。例えば、歯の表面に付着する微生物により歯垢となる。医療用移植片の表面に付着した不要な微生物をもつ医療用移植片にはしばしば外殻が生じ、取り替えなければならない。
【0004】
科学的検討によれば、水性系中における生物汚染の最初の段階は、一般に液中表面または液中用表面、すなわち、水性系に露出される表面上に薄いバイオフイルムの形成があることが示されている。液中表面に付着ししかもコロニー化すると、細菌のような微生物は、一般に、バイオフイルムを形成し、水性系およびその液中表面の高度の生物汚染化を形成する微生物のより複雑な集団の発展に都合よくするように表面を変えると考えられている。生物汚染の最初の段階としてバイオフイルムの重要性のメカニズムの総説が、C. A. Kentにより、" Biological Fouling: Basic Science and Models " ( Melo, L. F., Bott, T. R., Bernardo, C. A.(編者), Fouling Science and Technology, NATO ASI Series, Series E, Applied Sciences: No. 145, Kluwer Acad. Publishers, Dordrecht, The Netherlands, 1988 )に与えられている。その他の文献には、M. FletcherおよびG. I. Loeb, Appl. Environ. Microbiol 37 (1979) 67 - 72; M. Humphries等, FEMS Microbiology Ecology 38 (1986) 299 - 308; およびM. Humphries等, FEMS Microbiology Letters 42 (1987) 91 - 101等がある。
【0005】
生物汚染、すなわち生物学的汚染には、広範囲の水性系における持続性の害または問題がある。生物汚染(微生物汚染および肉眼的生物汚染の双方)は、微生物、肉眼的生物、細胞外物質、ならびにバイオマス中に捕捉される塵(dirt)および破片(debris)の蓄積により起こる。関連する生物には、細菌、真菌、酵母、藻類、珪藻植物、原生動物のような微生物ならびに肉眼的藻類、フジツボおよびアジア二枚貝またはZebra Musselのような小軟体動物のような肉眼的生物がある。
【0006】
水性系、特に産業プロセス水性流体中に起こる別の不愉快な生物汚染現象はスライム形成である。スライム形成は淡水系、塩っけのある水系または塩水系中で発生し得る。スライムは微生物、繊維類または破片類のマット状の堆積物から構成される。スライムは粘質、ペースト状、ゴム状、タピオカ様または硬質であることができ、形成した水性系中の臭気と異なる特異な望ましくない臭気を有する。スライム形成に関与する微生物は、主に異種の胞子形成性および胞子を形成しない細菌、特に細胞を被覆もしくは被包する(envelop or encase)ゼラチン様物質を分泌するカプセル化形態の細菌である。スライム形成微生物には、糸状細菌、かび型の糸状真菌、酵母および酵母様微生物がある。
【0007】
生物汚染は、しばしば水性系を劣化させるが、種々の問題、例えば、粘度の減少、ガスの発生、不快臭、pHの低下、変色およびゲル化のような問題として現れる。さらに、水性系の劣化は、関連水取り扱い装置(例えば、冷却塔、ポンプ、熱交換器およびパイプライン、加熱装置、スクラビング装置、ならびにその他の同様の装置等がある。)の汚染をももたらす可能性がある。
【0008】
生物汚染は、産業プロセス用水、例えば、冷却水、金属工作液、または製紙もしくは織物製造に使用されるようなその他の循環用水系に起こるとき、直接的な経済的打撃を与える可能性がある。生物汚染が制御されない場合、産業プロセス用水の生物汚染はプロセス作業に悪影響を与え、プロセス効率を低下させ、エネルギーを無駄にし、水取り扱い装置を閉塞させ、そして製品の品質の劣化さえ起こさせる可能性がある。
【0009】
例えば、発電所、精錬所、化学工場、エアコン装置およびその他の産業用作業所で使用される冷却水装置は、しばしば、生物汚染の問題に直面する。冷却塔から移動してくる空気伝達生物ならびに装置の吸水からの水伝達生物がこれらの水系を一般に汚染する。好気性および向日性生物は塔中で繁茂する。その他の生物は、塔汚水だめ、パイプライン、熱交換器等のような領域中で生長し、コロニー化する。得られる生物汚染が制御されない場合、それは塔を閉塞させ、パイプラインを詰まらせ、そして熱交換用表面をスライムの層およびその他の生物学的マットで被覆する。これは、適切な作業を妨げ、冷却効率を減少させ、おそらく、より重要なことは全体のプロセスの経費を増大させる。
【0010】
生物汚染を受ける産業プロセスには、製紙、パルプ、紙、板紙等の製造および水撚り(water-laid)堆積させた不織布もある。これらの産業プロセスは、一般に、生物汚染をする生物の生長に有利な条件下で大量の水を再循環させる。
【0011】
例えば、抄紙機は、いわゆる「白水系」と呼ばれる再循環系で非常に大量の水を取り扱う。抄紙機への供給は、典型的には、わずか0.5%の繊維状および非繊維状抄紙用固形分を含有する。このことは、紙各1トンに200トンの水をヘッドボックスに通過させることを意味する。この水の殆どは白水系中に再循環する。白水系は生物汚染する微生物の優れた生長培地を与える。その生長はスライムの形成をもたらす可能性があり、その他はヘッドボックス、水路および抄紙装置に堆積する。このような生物汚染は水および原質流に悪影響を与える可能性があるばかりでなく、遊離されたとき、紙にしみ、穴および悪臭をもたらす可能性があり、さらに、ウエブを破壊し、抄紙作業に経費的に破綻をきたす。
【0012】
プールまたは鉱泉または池や噴水のような観賞用水等のレクリエーション用水の生物汚染は、人々のそれらの水についての楽しみを著しく損ねる。生物学的汚染は、しばしば、不快な臭気をもたらす。さらに重大なことは、特にレクリエーション用水において、生物汚染が、使用を不向きにしそして健康上の危険性をもたらしさえする様な程度まで水質を劣化させる可能性がある。
【0013】
産業プロセス水やレクリエーション用水と同様、衛生設備用水は生物汚染やそれに関連する問題に対して影響を受けやすくもある。衛生設備用水には、トイレ用水、水槽の水、浄化槽用の水および下水処理水等がある。衛生設備用水中に含まれる廃物の性質が原因で、これらの水系は特に生物汚染を受けやすい。
【0014】
生物汚染を制御するために、従来技術は伝統的に生物汚染させる生物を殺すかまたはその生長を抑制するのに足る濃度の化学薬品(殺生物剤)で影響を受けた水系を処理してきた。例えば、米国特許第4,293,559号明細書および第4,295,932号明細書を参照されたい。例えば、塩素ガスやこのガスから作った次亜塩素酸塩溶液が長く細菌、真菌、藻類およびその他の問題となる生物を殺すか制御するために水系に加えられていた。しかし、塩素化合物は水性系の構成のために使用される材料に損傷を与えるばかりでなく、それらの化合物は有機物と反応して排液流中に、例えば発癌性のクロロメタン類や塩素化ダイオキシンのような望ましくない物質を形成する可能性がある。例えば、メチレンビスチオシアネート、ジチオカルバメート類、ハロ有機物および第四級アンモニウム界面活性剤のような一定の有機化合物も使用されてきた。これらの多くは微生物を死滅させるかまたはそれらの生長を制御するのに確かに効果的であるが、それらはヒト、動物またはその他の目標でない生物にも毒性であるかまたは有害である可能性がある。
【0015】
水性系(関連する液中表面を含む)の生物汚染を制御するための一つの可能性のある方法は、水性系中の液中表面に対して細菌の付着を防止または阻止することであろう。これは、勿論、殺微生物剤を使用してなすことができるが、通常、上述した欠点のいくつかを有する。代替として、本発明は液中表面または液中用表面に対して細菌が付着するのを阻止するのに有用な方法または組成物を提供し、水性系の生物汚染を制御する。本発明は従来方法の欠点を回避する。本発明のその他の利点は明細書および特許請求の範囲を読むことにより明らかになるであろう。
【0016】
【発明の概要】
本発明は、細菌が液中用表面に付着するのを阻止する方法に関する。この方法は、細菌が液中用表面に付着するのを阻止するのに有効な量の少なくとも一種のスルファミン酸またはその塩を液中用表面に接触させ、液中用表面に細菌が付着するのを制御する。本方法に使用するスルファミン酸は次の式:R1R2NS(O)2(OH)を有する。式中、R1およびR2は独立して水素、C4〜C20アルキル基またはシクロヘキシル基である。しかし、R1およびR2は双方ともが水素となることはない。あるいは、R1およびR2がNと一緒になって次の式を有する5〜8員環の複素環を形成することもできる:
【0017】
【化4】
Figure 0004440457
【0018】
複素環中、XはO,NHまたはCH2である。断続線部分は、X基が特定の複素環中で異なる位置を占めることができることを示す。
【0019】
本発明は水性系の生物汚染を制御する方法にも関する。本方法は、水性系内の液中表面に細菌が付着するのを阻止するのに有効な量の少なくとも一種の上述のスルファミン酸を前記水性系に添加する。本方法は細菌を実質的に殺すことなく有効に生物汚染を制御する。
【0020】
本発明は水性系の生物汚染を制御するための組成物にも関する。本組成物は、少なくとも一種のスルファミン酸またはその塩を、水性系内の液中用表面または液中表面に細菌が付着するのを阻止するのに有効な量で含む。
【0021】
【発明の詳細な記述】
一実施態様では、本発明は液中用表面に細菌が付着するのを阻止する方法に関する。液中用表面は、水または別の水性の流体もしくは液体のような液体に少なくとも一部が覆われるか、当該液体があふれるかまたは当該液体で湿潤化されている表面である。この表面は間欠的にまたは連続的に液体と接触してもよい。上で検討したように、液中用表面には、船体もしくは艇体、海洋構造物、歯、医療用移植片、例えば、ポンプ、パイプ、冷却塔もしくは熱交換器の内部のような水性系の表面があるがこれらに制限されない。液中用表面は、疎水性材料、親水性材料または金属製材料から構成できる。有利なことに、本発明ではスルファミン酸またはその塩を使用すると、疎水性、親水性もしくは金属製の液中用または液中表面に細菌が付着するのを有効に阻止する。
【0022】
この方法は、液中用表面に細菌が付着するのを阻止するために、この表面にスルファミン酸またはその塩を接触させる。この表面は、有効量のスルファミン酸もしくはその塩またはスルファミン酸もしくはその塩の混合物と接触させ、当該表面に微生物が付着するのを阻止する。好ましくは、スルファミン酸またはその塩は水性系中に沈める前に液中用表面の前処理剤として施用される。スルファミン酸またはその塩は、当業界で公知の手段を使用して液中用表面に施用してもよい。例えば以下に述べるように、スルファミン酸またはその塩を含有する液剤で当該表面に噴霧し、塗布しもしくは浸漬することによりスルファミン酸またはその塩を施用してもよい。または、スルファミン酸またはその塩をペースト状に製剤化し、次いで、液中用表面上にコテ塗りするか刷毛塗りをする。有利なことに、スルファミン酸またはその塩は特定の液中用表面と共に一般に使用される組成物または配合物の成分であってもよい。
【0023】
液中用表面に「細菌が付着するのを阻止する」とは、所定の期間、少しのすなわち有意でない量の細菌付着しか許容しないことを意味する。好ましくは、本質的に細菌付着は起こらず、より好ましくは、細菌付着が防止される。使用するスルファミン酸またはその塩の量は少しのすなわち有意でない量しか細菌を付着しないようにする量であるべきであり、通常の試験により決定できる。使用されるスルファミン酸またはその塩の量は、好ましくは、液中用表面に少なくともスルファミン酸またはその塩の単分子膜を施用するのに足る量である。このような膜は液中用表面全体を覆うのが好ましい。
【0024】
本方法では、液中用表面とスルファミン酸またはその塩との接触は、細菌付着に対して表面を前処理できる。したがって、表面をスルファミン酸またはその塩と接触させ、次いで、水系中に沈めることができる。
【0025】
本発明は、水性系の生物汚染を制御する方法にも関する。水性系は、系中を流れる水性流体もしくは液体ばかりでなく、系に関連して液中にある表面も含まれる。液中表面は水性流体もしくは液体と接触状態にあるような表面である。上述した液中用表面と同様に、液中表面には、パイプやポンプの内面、冷却塔もしくはヘッドボックスの壁、熱交換器、スクリーン等があるが、これらに限定されない。要するに、水性流体もしくは液体と接触状態の表面は液中表面であり、水性系の一部であると考えられる。
【0026】
本発明の方法は、少なくとも一種のスルファミン酸またはその塩を、水性系内の液中表面に細菌が付着するのを有効に阻止する量で当該水性系に加える。使用される濃度において、本方法は細菌を実質的に殺すことなく水性系の生物汚染を有効に制御する。
【0027】
水性系の「生物汚染を制御する」という意味は、所望のレベルまたはそれ以下に、そして特定の系に対して所望の期間にわたって、生物汚染の量または程度を制御することである。これにより、水性系から生物汚染を除去するか、所望の程度に生物汚染を減少させるかまたは完全にもしくは所望のレベルを超えて生物汚染を防止することができる。
【0028】
本発明では、水性系内の液中表面に「細菌が付着するのを阻止する」という意味は、特定の系に対して所望の期間にわたって、少し、すなわち有意でない量しか細菌付着が許容されないことである。好ましくは、本質的に細菌付着が起こらず、より好ましくは、細菌付着が防止される。本発明では、スルファミン酸またはその塩を使用することは、多くの場合、検出できない限度まで他の存在する付着微生物を破壊するか減少させ、相当の期間にわたってそのレベルを維持する。
【0029】
いくつかのスルファミン酸またはその塩が一定の閾値を超える濃度で殺生物活性を示すことがあるが、スルファミン酸またはその塩はこのような閾値より一般に相当低い濃度で細菌付着を有効に阻止する。本発明では、スルファミン酸またはその塩は実質的に細菌を殺すことなく細菌付着を阻止する。したがって、本発明では使用する有効量のスルファミン酸またはその塩は、スルファミン酸またはその塩が殺生物特性も有する場合、毒性閾値よりも低い。例えば、スルファミン酸またはその塩の濃度はその毒性閾値よりも十分の一以下であることができる。好ましくは、スルファミン酸またはその塩は、水性系中に存在し得る目標としない生物に有害であってもならない。
【0030】
スルファミン酸またはその塩、またはスルファミン酸またはその塩の混合物は、上述したような広範囲の水性系中の生物汚染を制御するために使用できる。これらの水性系には、産業用水性系、衛生設備用水性系およびレクリエーション設備用水性系等があるが、これらに限定されない。上述したように、産業用水性系の例は金属工作液、冷却水(例えば、取水冷却水、流出冷却水および再循環冷却水)、ならびに製紙または織物製造に使用されるようなその他の再循環水系である。衛生設備用水には、廃水系(例えば、産業用、個人用および都市の廃水系)、トイレ用ならびに水処理系(例えば、下水処理系)等がある。水泳プール、噴水、観賞用プール、池もしくは小川等は、レクリエーション用水系の例である。
【0031】
特定の系中の液中表面に細菌が付着するのを阻止するためのスルファミン酸またはその塩の有効量は、保護しようとする水性系、微生物の生長の条件、存在する生物汚染の程度および所望する生物汚染制御の程度に依存していくらか変動する。特定の応用では、系全体を処理する前に種々の量の通常の試験によって選択する量を定めることができる。通常、水性系に使用される有効量は水系の約1〜約500ppmであり、好ましくは約20〜約100ppmである。
【0032】
本発明で使用されるスルファミン酸またはその塩は、次の一般式:R1R2NS(O)2(OH)を有する。式中、R1およびR2は、独立して、水素、C4〜C20アルキル基またはシクロヘキシル基である。しかし、R1およびR2は双方ともが一緒に水素となることはない。好ましくは、R1はC5〜C20アルキル基であり、R2は水素である。R1またはR2がアルキル基であるとき、C8〜C18アルキル基が好ましく、C10〜C14アルキル基がより好ましく、C12アルキル基が最も好ましい。アルキル基は、該アルキル鎖の末端炭素または該アルキル鎖中のある炭素を介して結合され得る。アルキル基は炭素−炭素二重結合または三重結合を含有することができ、枝分かれしていてもまたは枝分かれしていなくても良い。
【0033】
あるいはR1およびR2がNと一緒になって次の式を有する5〜8員環の複素環を形成する:
【0034】
【化5】
Figure 0004440457
【0035】
複素環中、XはO,NHまたはCH2である。断続線は、X基が特定の複素環中の異なる位置を占めることができることを示す。好ましくは、複素環は5−または6−員環である。特定の好適な環にはモルホリニルおよびピペリジニル等がある。
【0036】
上記の式の特定の好適なスルファミン酸には、ブチルスルファミン酸(化合物(a))、アミルスルファミン酸(化合物(b))、オクチルスルファミン酸(化合物(c))、ジオクチルスルファミン酸(化合物(d))、ドデシルスルファミン酸(化合物(e))、ジドデシルスルファミン酸(化合物(f))、オクタデシルスルファミン酸(化合物(g))、ジシクロヘキシルスルファミン酸(化合物(h))、モルフォリノスルファミン酸(化合物(i))、およびピペリジニルスルファミン酸(化合物(j))等がある。
【0037】
本発明に有用なスルファミン酸またはその塩は商業的に化学薬品供給会社から入手でき、または周知の文献の方法を使用して出発原料から調製してもよい。例えば、次の方法によりスルファミン酸またはその塩を調製できる。THFのような乾燥溶媒中にアミンを溶解し、氷浴中で冷却する。クロロスルホン酸のような酸を等モル量のアミン(すなわち、酸1モル/アミン1モル)に滴加する。反応完了後、溶媒をロータリーエバポレーターにより除去した。濾過によりスルファミン酸またはその塩を集め、水洗する。種々のスルファミン酸またはその塩の製造法が、Nickless, G. Inorganic Sulphur Chemistry, Elsevier Publishing Company, New York; 611 - 614 (1968)に記載されている。
【0038】
本発明にスルファミン酸の塩も使用できる。スルファミン酸は両性、すなわち、酸性および塩基性双方の性質を示す。従って、二種類のスルファミン酸塩を形成し得る。すなわち、酸部位の塩および塩基性すなわち窒素部位の塩を形成し得る。酸部位の塩(「酸塩」と称する)にはアルカリ金属および第四級アンモニウム塩等があるがこれらに限定されない。塩基性すなわち窒素部位の塩(「四級化スルファミン酸塩」と称する)は次の一般式:R1R2R3N+(O)2(OH)(式中、R1およびR2は上記で定義した通りであり、R3は、例えば、上で検討したような水素またはC1〜C20アルキル基である。)を有する。
【0039】
本発明の方法は水処理工程全体の一部であることができる。スルファミン酸またはその塩はその他の水処理用薬品、特に殺生物剤(例えば、殺藻剤、殺真菌剤、殺細菌剤、軟体動物駆除剤、酸化剤等)、汚染除去剤、清澄剤、凝集剤、凝析剤または水処理に一般に用いられるその他の薬品と一緒に使用できる。例えば、液中用表面とスルファミン酸またはその塩とを前処理剤として接触させ、細菌付着を阻止し、水性系中に入れ殺微生物剤を使用して微生物の生長を制御できる。または、ひどい生物汚染を受けている水性系をまず適当な殺生物剤で処理をし、存在する生物汚染を解消させることができる。次いで、スルファミン酸またはその塩を使用して水性系を維持させることができる。あるいは、スルファミン酸またはその塩を殺生物剤と一緒に組み合わせて使用して水性系内の液中表面の細菌の付着を阻止すると同時に、殺微生物剤が水性系中の微生物の生長を制御するように作用する。このような組み合わせは、一般的に使用されるべき殺微生物剤を少なくさせる。
【0040】
水性系中の「微生物の生長を制御する」という意味は、所望のレベル以下に特定の系について所望の期間にわたって制御することを意味する。これは、水性系中の微生物を排除するかまたはそれらの生長を防ぐ。
【0041】
スルファミン酸またはその塩は、固形製剤または液状製剤として本発明の方法に使用できる。したがって、本発明はスルファミン酸またはその塩を含有する組成物にも関する。この組成物は、少なくとも一種のスルファミン酸またはその塩を水性系内の液中用表面または液中表面に細菌が付着するのを阻止するのに有効な量で含む。殺生物剤のような別の水処理薬品と組み合わせて使用される場合、組成物はその薬品も含有できる。一緒に配合される場合、スルファミン酸またはその塩と水処理薬品とは水性系中のそれらの有効性を減少させたりなくしたりするような好ましくない相互作用を起こしてはならない。好ましくない相互作用を起こす可能性がある場合、別個の製剤にするのが好ましい。
【0042】
その用途に依存して、本発明の組成物は当業界で公知の種々の形態で調製できる。例えば、組成物を溶液、分散液、エマルジヨン、懸濁液またはペーストのような液状として;非溶媒中の分散液、懸濁液またはペーストとして;あるいはスルファミン酸またはその塩を溶媒もしくは溶媒の組み合わせに溶解させることによる溶液として調製できる。適当な溶媒には、アセトン、グリコール、アルコール、エーテルまたはその他の水に分散可能な溶媒があるが、これらに限定されない。水性処方が好ましい。
【0043】
組成物はその目的の使用前に希釈するための濃厚液として調製してもよい。界面活性剤、乳化剤、分散剤等のような一般的な添加剤を当業界で公知のように使用し、水性組成物または系のような液状組成物または系にスルファミン酸またはその塩ならびにその他の成分の溶解性を増してもよい。多くの場合、本発明の組成物は簡単な撹拌により可溶化できる。トイレ用水のような適当な用途のために染料または香料を加えてもよい。
【0044】
本発明の組成物は固形形態で調製してもよい。例えば、スルファミン酸またはその塩を、当業界で公知の手段を使用して散剤または錠剤として製剤化できる。錠剤は、染料またはその他の着色剤および香料または芳香剤のような錠剤形成業界に公知の種々の賦形剤を含有させることができる。充填剤、結合剤、グリダント(glidants)、滑沢剤、または付着防止剤のような当業界で公知のその他の成分も含むことができる。これらの成分は錠剤の特性および/または錠剤化プロセスを改良させるために含ませることができる。
【0045】
【実施例】
下記の例証的な実施例は本発明の特質をより明確にするために開示する。しかし、これらの実施例に記載された特定の条件または詳細に本発明は制限されないことは理解されるべきである。
【0046】
実施例1:
スルファミン酸の一般的合成:
THFのような乾燥溶媒にアミンを溶解させ、撹拌しながら氷浴中で冷却した。次に、クロロスルホン酸を、酸対アミンのモル比が1:1となるように加えた。反応完了後、ロータリーエバポレーターにより溶媒を除去した。次いで得られたスルファミン酸を濾過により集め、乾燥する。
【0047】
実施例2:
ドデシルスルファミン酸の合成:
マグネチックスターラーを備えた丸底フラスコにドデシルアミン(0.1モル)を入れ、無水ピリジン中に溶かす。次に、撹拌しながらクロロスルホン酸(0.1モル)を冷却した溶液に滴加する。次いで、得られる生成物であるドデシルスルファミン酸を濾過により集め、水洗し、オーブン中で乾燥する。
【0048】
実施例3:
試験方法:
次の方法は、種々の表面において、化学化合物が細菌付着を阻止するか、または存在する付着微生物の形成を攻撃する能力を効果的に定める。大要として、バイオリアクターを構成し、このバイオリアクターの端部に約1インチ×3インチのスライド(ガラスまたはステンレス鋼)を固定した。既知の濃度の試験薬品を含有するバイオリアクター内の細菌生長培地(pH7)にスライドの下端(約2インチ)を漬けた。既知の細菌種を接種後、試験溶液を3日間連続的に撹拌した。以下に示した結果で特に示さない限り、バイオリアクター内の培地は3日の最終日までに濁った。この濁りは、試験した化学薬品に関わらず培地中で細菌が増殖したことを示した。これは、試験した濃度において化学薬品が実質的に殺生物(殺細菌)作用がなかったことも示す。次いで、スライドの表面に付着した細菌の量を決定するためにスライド上に染色手順を行った。
バイオリアクターの構成:
バイオリアクターは、400mlのビーカーから構成され、その上に蓋(標準的な9cm直径のペトリ皿による覆い)をした。蓋を除き、選択した材料のスライドをその端部でマスキングテープによりテープ止めし、ビーカーの上端からバイオリアクター内部に吊した。これにより、スライドが試験培地内に浸漬される。典型的には、バイオリアクターの周りに均一な間隔を置いて、四枚のスライド(反復試験片)を配置した。以下に示す評価点は四個の反復試験片の平均である。マグネチックスターラーを装置の底に入れ、蓋をし、オートクレーブ処理をした。スライドに異なる種類の材料を使用した。すなわち、金属表面としてステンレス鋼を、親水性表面としてガラスを使用した。
細菌生長培地:
バイオリアクターに使用した液体培地は、Delaquis等により" Detachment Of Pseudomonas fluorescens From Biofilms On Glass Surfaces In Response To Nutrient Stress ", Microbial Ecology 18: 199 - 210, 1989 に既述されたものである。この培地の組成は以下の通りであった:
グルコース 1.0g
K2HPO4 5.2g
KH2PO4 2.7g
NaCl 2.0g
NH4Cl 1.0g
MgSO4.7H2O 0.12g
微量元素 1.0ml
脱イオン水 1.0L
微量元素溶液:
CaCl2 1.5g
FeSO4 .7H2O 1.0g
MnSO4 .2H2O 0.35g
NaMoO4 0.5g
脱イオン水 1.0L
培地をオートクレーブ処理をし、次いで冷却した。オートクレーブ処理した培地に沈殿物が形成された場合、使用前に培地を振とうすることにより再懸濁させた。
細菌接種物の調製:
製紙工場スライム堆積物から、Bacillus, Flavobacterium, およびPseudomonas属細菌を単離し、連続培養を維持した。平板菌計数寒天上に試験細菌を別個に線条接種し、30℃で24時間インキュベートした。滅菌した綿棒を用いて、コロニーの部分を取り、滅菌水中に懸濁させた。懸濁物をよく混合し、686nmにおける光学密度を0.858(Bacillus)、0.625(Flavobacterium)、および0.775(Pseudomonas)に調整した。
バイオフイルムの生成/化学薬品試験:
四個の別個のバイオリアクターに上記で調製した200mlの滅菌培地に加えた。溶媒として水または9:1アセトン:メタノール混合物(ac/MeOH)のいずれかを使用してストック溶液(40mg/2ml)として評価しようとする化学薬品を生物分散剤としてまず調製した。穏やかな連続したマグネチックスターラーにより撹拌しながら、ストック溶液の1.0mlアリコットをバイオリアクターに加えた。これにより、試験化合物について100ppmの初期濃度を与えた。一個のバイオリアクターには試験化合物を含有させなかった(対照)。次いで、三種の細菌懸濁物の各々からアリコット(0.5ml)を各バイオリアクターに導入した。次いで、バイオリアクターは撹拌を続けながら三日間細菌集団を増殖させスライドの表面に細胞を付着させた。
結果の評価:
上述した手順を使用して次の化合物を評価した。すなわち、ブチルスルファミン酸(化合物(a))、アミルスルファミン酸(化合物(b))、オクチルスルファミン酸(化合物(c))、ジオクチルスルファミン酸(化合物(d))、ドデシルスルファミン酸(化合物(e))、ジドデシルスルファミン酸(化合物(f))、オクタデシルスルファミン酸(化合物(g))、ジシクロヘキシルスルファミン酸(化合物(h))、モルフォリノスルファミン酸(化合物(i))、およびピペリジニルスルファミン酸(化合物(j))である。
【0049】
試験完了後、スライドをバイオリアクターから取り出し、垂直にして風乾した。次いで、試験表面に対する細菌の付着度を染色手順を使用して評価した。表面に細胞を固定させるためにスライドを短時間火焔に当て、次いで、2分間Gram Crystal Violet (DIFCO Laboratories, Detroit, MI )の容器に移した。水道水を流しながら穏やかにスライドをすすぎ、注意深く乾かした。次いで、細菌付着の程度を各スライドの視覚試験および主観的な評価により決定した。汚れの強度は細菌付着の量に正比例する。下記のバイオフイルムの評価を与える。
0=本質的になし 3=中程度
1=わずか 4=重度
2=軽度
典型的に、四個のバイオリアクターのスライドについて、3〜4の範囲の平均評価点を得る対照と比較して化学処理を評価した。0〜2の範囲の平均評価点を得る化合物は液中表面に細菌が付着するのを防止するのに有効であると考えられた。結果を下表Iに示す。
【0050】
【表1】
Figure 0004440457
【0051】
実施例4:
試験方法、バイオリアクターの構成、細菌生長培地、細菌接種物の調製、およびバイオフイルムの生成/化学薬品試験は実施例3で述べた概要と同じである。
結果の評価:
次の化合物について上述した手順を使用して評価した。すなわち、評価した化合物は、ブチルスルファミン酸(化合物(a))、アミルスルファミン酸(化合物(b))、オクチルスルファミン酸(化合物(c))、ジオクチルスルファミン酸(化合物(d))、ドデシルスルファミン酸(化合物(e))、ジドデシルスルファミン酸(化合物(f))、オクタデシルスルファミン酸(化合物(g))、ジシクロヘキシルスルファミン酸(化合物(h))、モルフォリノスルファミン酸(化合物(i))、およびピペリジニルスルファミン酸(化合物(j))である。
【0052】
26〜28℃で168時間(1週)インキュベートした後、バイオリアクターからスライドを取り出し、当該スライドを、染色法を使用して評価される試験表面に対して直角に配置した。表面に細胞を固定するために短時間スライドを火焔に当て、次いで、一分間Gram Crystal Violet(DIFCO Laboratories, Detroit, MI)の容器に移した。このスライドを水道水の流れでおだやかに濯ぎ、注意深く吸い取り、再度一夜空気乾燥させた。次いで、細菌付着の程度を評価定量法により決定した。
細菌付着の評価定量法
各処理に対応する一対のガラススライドと一対のステンレス鋼スライドを10mlエタノール(工業用)の入ったペトリ平板に入れ、スライドに付着した細胞を染色するクリスタルバイオレットを除去した。各ペトリ平板中で得られたクリスタルバイオレットエタノール溶液の1mlアリコットを、9mlの滅菌脱イオン水の入った試験管に各々移した(1/10希釈)。評価に使用する光学機器の較正用のブランクは、9mlの滅菌脱イオン水中の1mlのエタノール溶液であった。各溶液の吸光度(ABS)を586nmの波長において分光光度計(Spectronic21, Bausch and Lomb)を使用して決定した。細菌の付着阻止(inhibition of bacterial adhesion:IBA)を算出した。
IBA=100((ABS)対照−ABS処理)\ABS対照)
90または>90%IBA=本質的に細菌の付着なし
89〜70%IBA=わずか
69〜50%IBA=軽度
49〜30%IBA=中度
29−<29%IBA=中度
50%IBAまたはそれ以上の率の評価を受ける化合物は液中スライドに対する細菌の付着を防止するのに有効であると考えられる。結果を下表IIに示す。
【0053】
【表2】
Figure 0004440457
【0054】
本発明の特定の態様について記載したが、勿論、本発明がそれらの態様に限定されないと言うことは理解されよう。その他の修正をなすことができる。特許請求の範囲は本発明の真の精神と範囲内のどのような修正も保護されることを意図している。

Claims (17)

  1. 液中用表面に細菌が付着するの阻止するのに有効な量のスルファミン酸またはその塩を上記液中用表面に接触させることを含む液中用表面に細菌が付着するの阻止する方法であって、スルファミン酸が、ブチルスルファミン酸、アミルスルファミン酸、オクチルスルファミン酸、ジオクチルスルファミン酸、ドデシルスルファミン酸、ジドデシルスルファミン酸、オクタデシルスルファミン酸、ジシクロヘキシルスルファミン酸、モルフォリノスルファミン酸、ピペリジニルスルファミン酸またはそれらの混合物であり、スルファミン酸の塩は、酸塩または四級化スルファミン酸塩である、当該液中用表面に細菌が付着するの阻止する方法。
  2. 前記接触工程が、液中用表面に前記スルファミン酸またはその塩を前記液中用表面に細菌が付着するの阻止するのに有効な量で接触させてから、水性系中に液中用表面を液中に沈める請求項1に記載の方法。
  3. 液中用表面が船体、艇体、海洋構造物、歯の表面、または水性系の表面である請求項1または2に記載の方法。
  4. 水性系中の液中表面に細菌が付着するの阻止するのに有効な量のスルファミン酸またはその塩を水性系に添加することを含む水性系の生物汚染を制御する方法であって、スルファミン酸が、ブチルスルファミン酸、アミルスルファミン酸、オクチルスルファミン酸、ジオクチルスルファミン酸、ドデシルスルファミン酸、ジドデシルスルファミン酸、オクタデシルスルファミン酸、ジシクロヘキシルスルファミン酸、モルフォリノスルファミン酸、ピペリジニルスルファミン酸またはそれらの混合物であり、スルファミン酸の塩は、酸塩または四級化スルファミン酸塩である、当該水性系の生物汚染を制御する方法。
  5. スルファミン酸の有効量の範囲が10ppm〜500ppmである請求項4に記載の方法。
  6. 添加工程が、水性系の生物汚染の存在を減少させるのに足るスルファミン酸を水性系に添加することを含む請求項4に記載の方法。
  7. 水性系が、冷却水系、金属工作液系、製紙用水系および織物製造用水系から選択される産業用水系である請求項4に記載の方法。
  8. 水性系が、水泳プール、噴水、観賞用の池、観賞用プールおよび観賞用の小川から選択されるレクリエーション施設用の水系である請求項4に記載の方法。
  9. 水性系が、トイレ用水系、貯水槽用水系、浄化槽用水系および下水処理用水系から選択される衛生設備用水系である請求項4に記載の方法。
  10. 水性系中の微生物の生長を制御するのに有効な量の殺生物剤をさらに含む請求項4に記載の方法。
  11. 水性系の生物汚染の存在を実質的にスルファミン酸が減少させる前に殺生物剤を添加し、水性系中の液中表面に生き残っている細菌の付着を防止するためにスルファミン酸を加える請求項10に記載の方法。
  12. 殺生物剤をスルファミン酸と同時に加える請求項10に記載の方法。
  13. 微生物を藻類、真菌類、および細菌から選択し、水性系を産業水系、レクリエーション用水系、衛生設備水系から選択する請求項10に記載の方法。
  14. 液中用表面または水性系内の液中表面に細菌が付着するの阻止するのに有効な量のスルファミン酸またはその塩を少なくとも一種含む水性系の生物汚染を制御するための組成物であって、スルファミン酸が、ブチルスルファミン酸、アミルスルファミン酸、オクチルスルファミン酸、ジオクチルスルファミン酸、ドデシルスルファミン酸、ジドデシルスルファミン酸、オクタデシルスルファミン酸、ジシクロヘキシルスルファミン酸、モルフォリノスルファミン酸、ピペリジニルスルファミン酸またはそれらの混合物であり、スルファミン酸の塩は、酸塩または四級化スルファミン酸塩である、当該水性系の生物汚染を制御するための組成物。
  15. 水性系中の微生物の生長を制御するのに有効な量の殺生物剤をさらに含む請求項14に記載の組成物。
  16. 組成物が液状である請求項14に記載の組成物。
  17. 組成物が固体状である請求項14に記載の組成物。
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