JP4439463B2 - 半導体レーザ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体レーザ装置に関する。
次世代DVD(Digital Versatile Disc)において、記録速度を上げるためにはより高い光出力が必要となる。例えば、窒化物系半導体を用いて400ナノメータ波長帯でのレーザ発振を可能とした半導体レーザ装置において、100ミリワット以上の光出力が必要とされる。
このような高出力半導体レーザ装置においては、活性層側をヒートシンクに近くなるように配置する、いわゆる「アップサイドダウン構造」が、放熱性にすぐれているので好ましい。この場合、基板上に結晶成長された半導体多層膜、サブマウント、金属ヒートシンクを金属半田などにより接着する。
例えば、金属半田に金スズ(AuSn)共晶半田を用いる場合、その融点は約283℃であるので、この温度で接着後に冷却する。従って、各材料間における線膨張係数の差によって接合部分に応力が発生する。
このような応力により半導体多層膜に歪を生じる。この歪が大となると、電気的特性、光学的特性、長期信頼性に影響を及ぼすことがある。特に、窒化ガリウム系材料は、ガリウム砒素系材料と比べて硬いために応力が大となる。すなわち、ヤング率を比較すると、窒化ガリウム(GaN)は2.90×1011N/mであるのに対し、ガリウム砒素(GaAs)は、8.55×1010N/mである。このようにGaNはGaAsの3倍以上のヤング率を有し、硬い材料と言える。
半導体レーザ素子、絶縁性サブマウント、金属性ヒートシンクなど複数の部材が積層された半導体レーザ装置の応力を低減する技術開示例がある(特許文献1)。
米国特許第6,804,276号明細書
本発明は、光出射端面近傍における応力が緩和された半導体レーザ装置を提供する。
本発明の一態様によれば、
実装部材と、
半導体からなる活性層を含む積層体と、前記積層体の第1主面に設けられた第1電極と、前記第1電極の上に設けられ前記実装部材と接着された第2電極と、を有し、前記実装部材の上に設けられた半導体レーザ素子と、
を備え、
前記第2電極の端部は、前記実装部材の端部と同一平面内にあるかまたは前記実装部材の前記端部よりも外側に突出し、かつ前記第1電極の端部よりも内側に後退していることを特徴とする半導体レーザ装置が提供される。
本発明によれば、光出射端面近傍における応力が緩和された半導体レーザ装置が提供される。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の具体例にかかる半導体レーザ装置の模式部分断面図である。すなわち、同図は、レーザ光が放出される発光中心27を含む端部付近を共振方向に対して平行に切断した拡大断面図である。
窒化物系半導体からなる活性層を含む積層体10の活性層により近い側(図1の下側)にp側電極12が設けられ、その下にパッド電極14が設けられている。また他方の側(図1の上側)にはn側電極16が設けられている。このようにして、半導体レーザ素子17が構成されている。
半導体としては、例えば窒化ガリウム系材料を用いることができる。なお、本明細書において「窒化物系半導体」とは、InGaAl1−x−yN(0≦x≦1,0≦y≦1、x+y≦1)なる組成式で表わされる半導体を意味する。
p側電極12は、例えば厚みが0.4マイクロメータであるPd/Ni/Au多層膜により構成され、例えば積層体10の最上層に設けられたp型GaNコンタクト層の上に形成される。
また、パッド電極14は、例えばTi(0.1μm)/Pt(0.1μm)/Au(0.5〜3μm)なる多層膜により構成され、p側電極12の上に形成される。パッド電極14はAuSnなどの金属半田により接着されることが好ましい。このためには、濡れ性を良好に保つようにAu厚みを0.5マイクロメータ以上、さらに1.0マイクロメータとすることがより好ましい。
高光出力を得るためには、「アップサイドダウン構造」が好ましい。この場合、積層体10に含まれる窒化物系半導体の活性層が、ヒートシンク24に近い側(図1で下側)となるようにマウントされる。本具体例の場合、基板の第1主面に結晶成長された窒化物系半導体の活性層を含む積層体10の主面上に設けられたp側電極12が、サブマウント(実装部材)20の第2主面の導電部と第2金属半田18などで接着される。さらに、サブマウント20の第1主面は、金属ヒートシンク24と第1金属半田22などで接着される。この接着順序は限定されるものではないが、先に金属ヒートシンク24とサブマウント20を接着したほうが、半導体レーザ素子17への熱的応力印加工程が一回で済むのでより好ましい。ここで、先に接着する金属半田のほうが、2回目に接着する金属半田より高い融点であることが好ましいが、第1金属半田22及び第2金属半田18が、例えばAuSnのような同一組成であっても良い。
なお、ヒートシンク24は、半導体レーザ素子17から放出される熱を外部に放出させるために金属などの熱伝導率の良好な材料により形成することが望ましい。また、サブマウント20は、半導体レーザ素子17とヒートシンク24の熱膨張率の相違を緩和するために設けられる。つまり、半導体レーザ素子17の活性層の熱膨張率とサブマウント20の熱膨張率との差は、活性層の熱膨張率とヒートシンク24の熱膨張率との差よりも小なることが望ましい。
また、第2金属半田18は、パッド電極14よりも外側すなわちレーザ素子の光出射端面26に向けてはみ出さないように形成することが望ましい。後に詳述するように、第2金属半田18とp側電極12との濡れ性は必ずしも良くはなく、また、第2金属半田18が過度にはみ出すと、光出射端面26にまで到達してレーザ光の一部あるいは全体を遮るおそれがあるからである。
本具体例においては、金属ヒートシンク24とサブマウント20との接着および半導体レーザ素子17とサブマウント20との接着に用いる金属半田18、22として、共晶点が約283℃であるAuSnを用いることができる。
また、サブマウント材料としては、熱伝導性の良い窒化アルミニウム(AlN)や炭化珪素(SiC)を用いることができる。熱伝導率は、AlNにおいて250w/mkであり、SiCにおいて230w/mkである。熱伝導率が高い銅(Cu)においては380w/mkであるので、AlN及びSiCはこれに近いと言える。なお、GaNの熱伝導率は130w/mkである。
また、線膨張係数は、AlNが5.27×10−6/℃、SiCが3.00×10−6/℃、GaNが3.17×10−6/℃であり、いずれもGaNに対して使用可能範囲である。また、サブマウント20の厚みは、100マイクロメータ以上であることが好ましい。サブマウント20厚みと相当応力との関係については、後に詳細に説明する。
AuSnを用いて接着する場合、サブマウントの両主面には、蒸着や導電厚膜塗布などによる多層膜を形成し、その最上層には金(Au)層を設けることにより導電部とする。こうするとAuSnの濡れ性が良い。同様に、金属ヒートシンク24の最上層及びパッド電極の最上層にはAu層を設けることが望ましい。金属材料としては、熱伝導率のよい銅(Cu)系材料を用いることができる。
本具体例においては、積層体10の端部の一つである光出射端面26及びこれとほぼ同一平面内にあるp側電極12の端部をサブマウント端部30よりも突き出すように配置している。以下、この理由について説明する。
図2は、光出射端面26がサブマウント端部30より引っ込んでいる場合を表わす模式断面図である。なお、図1と同様の構成要素には同一番号を付して、詳細な説明を省略する。
発光中心27から放射されるレーザ光のうち上方へ向かうG1は直進するが、下方に向かうG2は、サブマウント第2主面21により進路をさえぎられる。この結果、光学系を経由したのち、光ディスク上のピット列へ本来の光強度分布を有するレーザ光を入射できず、正常な再生及び記録がなされない。これを防止するために、光出射端面26が、サブマウント端部30より突き出される。
このような突出部があると、金属半田の冷却工程において、金属半田が存在する領域とは応力が異なってくる。特に、突出部と内部との境界において応力集中を生じやすい。特にヤング率が高く硬い材料である窒化ガリウム系半導体などにおいては、応力が大となる。また、突出部においては放熱が不十分であるので活性層の温度上昇を生じる。この結果、電気的特性、光学的特性、長期信頼性の低下を生じることがある。従って、レーザ光の光強度分布を損なうことなく、応力集中及び温度上昇を抑制できる突出量を決めることが重要である。
次に、この応力集中を緩和するための断面構造について説明する。図1において、半導体レーザ素子17の光出射端面26(p側電極12の端部とほぼ同一平面である)とサブマウント20のサブマウント端部30との距離をAとし、光出射端面26とパッド電極14のパッド電極端部28との距離をBとする。図1において光出射端面26はサブマウント端部30より外側に突き出ている。なお、光出射端面26から共振器方向の内部に向かう位置をX(μm)とし、後に相当応力のシミュレーションにおける位置を表すものとする。
図3は、半導体レーザ素子17の一例を表わす模式斜視図である。
GaN基板上に、InGaAl1−x−yN(0≦x≦1,0≦y≦1、x+y≦1)からなる多層膜が成長された積層体10が形成されている。活性層の上部には、例えばリッジ導波路構造を有するp型Al0.04Ga0.96Nクラッド層及びp型GaNコンタクト層が形成されている。また、p型GaNコンタクト層の上部にp側電極12が、さらにその上部にパッド電極14が配置される。もちろん、半導体レーザ素子17の構造はこれに限定されない。
図4は、図1に例示された具体例の模式部分切断斜視図である。半導体レーザ素子17の断面は、図3におけるAA’に沿う断面を表わす。なお、図3の上側は図4において下側とされるいわゆるアップサイドダウン構造とされている。光出射端面26における発光中心27からレーザ光32が放射される。活性層において発生する熱は、主としてp側電極12、パッド電極14、サブマウント20を経由して金属ヒートシンク24から外部へと放出される。
次に、電極の突出量の好ましい範囲について、応力シミュレーションをもとに説明する。一般に、異種材料間の線膨張係数の差により、温度T1からT2まで冷却した場合に接合部分にかかる応力は、次式で近似される。
Figure 0004439463
但し、 σth:応力、E:ヤング率、 ν:ポアソン比
α、α:線膨張係数、 T1,T2:温度
である。
以下のシミュレーションは、上述の式を用いてなされる。
図5は、AuSn半田(融点283℃)により接着後、室温まで冷却した半導体レーザ素子17の相当応力の共振器方向位置X(μm)依存性を表わすグラフ図である。なお、Aを20マイクロメータ、Bを10マイクロメータとした。また、サブマウント20には、厚み300マイクロメータのAlNを用いた。本具体例の相当応力を実線で表している。
相当応力は、光出射端面26から20マイクロメータの位置において最大値132MPaとなっており、表面においては72MPaと低下している。またパッド電極端部28のあるX=10、及びサブマウント端部30のあるX=20の位置において応力集中によるピークがそれぞれに発生しているが、半導体よりやわらかいp側電極12及びパッド電極14が階段状に配置されているために応力が分散されている。さらに、内部に向かって緩やかに低下しており、50マイクロメータより内部においては約100MPaと一定値に漸近している。
次に、比較例における相当応力について説明する。
図6は、Bが大である比較例にかかる半導体レーザ装置の模式部分断面図である。なお、図1と同様の構成要素には同一番号を付して詳細な説明を省略する。
比較例においては、Aが20マイクロメータ、Bが40マイクロメータである。この場合、サブマウント20の端部30からパッド電極14のパッド電極端部28までの10マイクロメータの領域において、AuSn半田18がp側電極12まで届かないか、届いても濡れ性が不十分であるため放熱経路が形成できない。
図5において、破線は比較例における相当応力の共振器方向位置X(μm)依存性を表わす。
B=40マイクロメータに相当する近傍において相当応力が最大となり、約175MPaとなっている。また、この相当応力は、表面に向かって低下し、表面では約40MPaとなっている。一方、X>100μmにおいてはほぼ一定値である100MPa前後となる。この応力最大値は、具体例の最大値の1.33倍と高いために、歪がより大となり電気的特性、光学的特性、長期信頼性を低下させる。
これに対して、具体例においては、サブマウント20、パッド電極14、p側電極12が、階段状に漸近的に配置されているので応力集中を分散できる。すなわち、パッド電極端部28はサブマウント端部30と同一平面あるいはこれより突出されて、A≧B>0なる関係が好ましい。また、AuSn半田18が、パッド電極14の突出部に沿って濡れているので良好な電気的及び機械的接触が維持できる。この結果、放熱性、電気的特性、光学的特性、長期信頼性が改善される。
次に、p側電極12の厚み(μm)と相対発熱量との関係について説明する。
図7は、相対発熱量のストライプ状p側電極12の厚み依存性のシミュレーション結果を表わすグラフ図である。横軸は、p側電極12の厚み(μm)であり、縦軸はp側電極厚みが1.0マイクロメータの時の発熱量を1.0とした時の相対発熱量を表わす。p側電極12厚みを小とすると、相対発熱量が急激に増加する。従ってp側電極12の厚みは、0.20マイクロメータ以上が好ましく、0.40マイクロメータ以上であることがより好ましい。なお、本シミュレーションにおいて、Aは20マイクロメータ、Bは10マイクロメータである。
次に、サブマウントと相当応力の関係について説明する。
図8は、AlNをサブマウントに用いた場合の相当応力の共振器方向位置X(μm)依存性のシミュレーション結果を表わすグラフ図である。光出射端面26と、光反射端面において反射率が異なるために左右非対称となっている。X=0が光出射端面26に相当する。なお、光出射端面26における反射率は10%であり、光反射端面における反射率は90%とした。
サブマウント無しの場合、Cu金属ヒートシンク24との線膨張係数の違いにより相当応力は大であり、最大値は約610MPaにもなる。AlN厚みを100、200、400μmと大とするに従い、相当応力の最大値は、310、210、190MPaの順に低下する。相当応力を310MPa以下とできるサブマウント20の厚み100マイクロメータ以下が好ましく、サブマウント20の強度および加工性の点から200マイクロメータ以上がより好ましい。
図10は、SiCをサブマウント20に用いた場合の相当応力と共振器方向位置X(μm)依存性のシミュレーション結果を、AlNと比較して図8に表わす。AlN厚みが200マイクロメータの場合、X=300の位置における相当応力が約100MPaであったの対して、SiC厚みが200マイクロメータの場合、X=300の位置における相当圧力が約20MPaである。SiC厚みが300マイクロメータの場合もX=300における相当応力が約60MPaと小であり、SiCのほうが、AlNより相当応力を低減できる。
この理由は、AlNの線膨張係数が5.27×10−6/℃であるのに対し、SiCの線膨張係数が3.00×10−6/℃であり、GaNの3.17×10−6/℃へより近いためである。なお、図8は、A=B=0としてシミュレーションした結果である。端部の相当応力は図5に例示された具体例及び図7に例示された比較例とは少し異なる。しかし端部以外の領域における相当応力の比較には充分な精度である。
次に、高温連続動作特性及び発振スペクトルについて、具体例と比較例とを対比する。 図9は、具体例及び比較例における高温連続動作特性の実測値を表わすグラフ図である。
実線で表される本具体例においては、突き出し量Aを20マイクロメータ、Bを10マイクロメータ、AlN厚みを400マイクロメータ、p側電極12の厚みを0.2マイクロメータとした。また、120mWの一定光出力駆動条件にて、周囲温度(Ta)を75℃とした場合の動作電流変化を縦軸に表わしている。
破線で表される比較例においては、Aを20マイクロメータ、Bを40マイクロメータ、AlNの厚みを400マイクロメータ、p側電極12の厚みを0.2マイクロメータとしており、その高温連続動作特性を表わしている。
比較例においては、動作電流が、200時間経過時において約150mA、500時間経過時において250mAをこえ急激に増加している。一方、本具体例においては、200時間経過時において約110mA,500時間経過時において120mAであり、電流増加が飽和傾向を示している。このことから、比較例においては次世代DVD用信頼性要求を満たせないが、具体例においては満たせることが理解できる。
図10は、具体例及び比較例の発振スペクトルの実測値を表わす模式図である。具体例においては波長404ナノメータ近傍にTEモードのみの発振スペクトルが観測できる。 また、比較例の発振スペクトルにおいては波長403.5ナノメータ近傍にTEモードが、波長401.5ナノメータ近傍に強度が小であるがTMモードが観測されている。このような発振においては、TEモードとTMモード間でモード競合を生じる。この結果、キンクを生じやすく高光出力を得るのが困難となる。比較例におけるように相当応力が大となると結晶歪みが大となる。その領域においては屈折率が変化しTeモードとTmモードの利得差が小となる。この結果、Tmモードが発生しやすくなる。一方、具体例においては、TMモードを生じないので、キンクフリーとなり高光出力を得るのが容易である。
次に、サブマウントの形状について説明する。
図11は、本具体例にかかる半導体レーザ素子17及びサブマウント20の一例を表わす模式平面図であり、図4を上方から見た模式平面図である。
図11において、サブマウント端部30と光出射端面26とは平行とは限らない。両者またはそれらを延長した平面の交差角度αは、0≦α<30°であることが好ましく、1〜10°がより好ましい。また、平行であるα=0も含まれるが、下記のようなより広い用途に対応するには、0<αが好ましい。なお、αが30°以上であると放熱性が低下し、パッケージ内スペース効率も低下するので好ましくない。αが0でない場合、図1におけるAは、図11において光軸KK’がサブマウント端部30を含む平面と交差する点と発光中心27との距離で表わす。交差角度αが大となると、サブマント端部30が周辺領域において光出射端面26よりも突出することもある。しかし、発光中心27近傍においてはサブマント端部30より、パッド電極端部28が突出し、さらに光出射端面26が突出していれば良い。
一般に、半導体レーザ素子17の光出射端面26上の発光中心27から放射されたレーザ光32は、コリメータレンズや対物レンズにより構成される光学系を経由してディスク表面に到達する。ディスクからの反射光の一部は光学系を逆に進み発光中心近傍に到達する。
レーザ光をディスクに対して正しくトラッキングまたはフォーカシングするためには、ディスクからの反射光を分割受光フォトダイオードで検出し、トラッキングエラー及びフォーカシングエラーを算出する必要がある。DVDの種々の応用のうち、DVD RAM(Random Access Memory)に対して正しくトラッキングを行う場合には、レーザビームを3分割するいわゆる3ビーム方式が適している。この場合、3ビームのうちのひとつが発光中心27の近傍においてサブマウント端部30の一領域に戻ることが有り得る。
このサブマウント30の一領域で反射した光の一部がディスクに再度入射したり、または迷光となって分割受光フォトダイオードへ入射すると、分割受光フォトダイオード出力が過渡的誤差を生じて正常なトラッキングサーボがかからなくなる。光出射端面26とサブマウント端部30との交差角度αを設けることによりサブマウント端部30からの反射光は光学軸を逆行しないので分割受光フォトダイオードへ入射することを抑制できる。この結果、正しくトラッキングすることが可能となり、DVD RAMにおいても再生が可能となる。
以上のように、サブマウント端部30よりパッド電極端部28を突出させ、さらにパッド電極端部28よりp側電極12の端部を突出させる階段状構造により、光出射端面26における応力が緩和できる。また、この構造によれば、金属半田の濡れ性が良い。かつ、光出射端面近傍における放熱が改善される。この結果、電気的特性、光学的特性、長期信頼性が改善されるので、ROM(Read Only Memory),ビデオ、R(Rewritable)、RAM(Ramdom Access Memory)を含む次世代を含めたDVD用途の仕様を満たす半導体レーザ装置が実現できる。
以上、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。
しかし、本発明はこれらに限定されるものではない。例えば、半導体レーザ素子の構造はリッジ導波路型に限定されない。また、発光層を含む半導体多層膜材料及び基板窒化物系半導体に限定されない。
その他、半導体レーザ装置を構成する半導体レーザ素子、サブマウント、金属ヒートシンク、金属半田などの各要素の形状、サイズ、材質、配置関係などに関して当業者が各種の設計変更を加えたものであっても、本発明の要旨を有する限りにおいて本発明の範囲に包含される。
本発明の具体例にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。 レーザ光がサブマウントにより進路を妨げられることを説明する模式断面図である。 本発明の具体例にかかる半導体レーザ素子の模式斜視図である。 本発明の具体例にかかる半導体レーザ装置の模式部分切断斜視図である。 具体例及び比較例における相当応力の共振器方向位置依存性のシミュレーション結果を表わすグラフ図である。 比較例にかかる半導体レーザ装置の模式断面図である。 具体例における相対放熱量のp側電極厚み依存性のシミュレーション結果を表わすグラフ図である。 サブマウント厚みに関するシミュレーション結果を表わすグラフ図である。 具体例及び比較例における高温通電特性を表わすグラフ図である。 具体例及び比較例における発振スペクトルを表わすグラフ図である。 具体例におけるサブマウント形状を説明する模式平面図である。
符号の説明
10 積層体、12 p側電極、14 パッド電極、16 n側電極、
17 半導体レーザ素子、18 第2金属半田、20 サブマウント、
21 サブマウント第2主面、22 第1金属半田、24 金属ヒートシンク、
26 光出射端面、27 発光中心、28 パッド電極端部、30 サブマウント端部、
32 レーザ光

Claims (5)

  1. 実装部材と、
    半導体からなる活性層を含む積層体と、前記積層体の第1主面に設けられた第1電極と、前記第1電極の上に設けられ前記実装部材と接着された第2電極と、を有し、前記実装部材の上に設けられた半導体レーザ素子と、
    を備え、
    前記第2電極の端部は、前記実装部材の端部と同一平面内にあるかまたは前記実装部材の前記端部よりも外側に突出し、かつ前記第1電極の端部よりも内側に後退していることを特徴とする半導体レーザ装置。
  2. 前記半導体レーザ素子が設けられた主面とは反対側の前記実装部材の主面と接着されるヒートシンクをさらに備え、
    前記活性層の熱膨張率と前記実装部材の熱膨張率との差は、前記活性層の熱膨張率と前記ヒートシンクの熱膨張率との差よりも小なることを特徴とする請求項1記載の半導体レーザ装置。
  3. 前記第1電極は、前記積層体の端部まで延在し、
    前記半導体レーザ素子の光軸が前記実装部材の前記端部と交差する点と、前記積層体の前記端部上の発光中心との距離が20マイクロメータ以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体レーザ装置。
  4. 前記半導体レーザ素子は窒化物系半導体レーザ素子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の半導体レーザ装置。
  5. 前記実装部材の端部と前記積層体の端部との交差角度は0度以上30度以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の半導体レーザ装置。

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