JP4439138B2 - 透過素材を用いたカード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャッシュカード、クレジットカード、ICカード、メンバーズカードなどの各種カードに関し、特に立体的表現によってデザイン性を高めたカード(主にJIS規格における識別カード)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来のカードの概略断面図である。
この図に示すように、従来のカードは、ベースを構成するセンターコアAが一枚の不透明板(白色の板)から形成され、その表面に各色による重複印刷Bが施され、表裏面それぞれにOPニス或いはオーバーレイC,Cが設けられてなるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のカードは、不透明板表面に印刷を施して構成するだけであったから、カードに立体的表現を施せず、デザイン性に乏しいものであった。
【0004】
また、従来のカードは、不透明板表面に印刷を施すだけの単純な構成であったから、コピーによる偽造を招くおそれがあり、そのセキュリティ向上が望まれていた。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、立体的表現効果によるデザイン性向上を図り、また偽造防止によるセキュリティ向上を図ることのできるカードを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の発明は、基材とその表裏面に設けられるOPニス塗布層または透明フィルムとからなるJIS規格における識別カードであって、前記基材は、二以上の透明センターコアシートが重合された多層構造とされ、最上層のセンターコアシート表面には、白抜きで印刷を施されない無印刷部を残して、前記カードの四辺にまで達して全面に印刷が施された上に、OPニスが塗布または透明フィルムが重合され、最下層のセンターコアシート裏面には、前記無印刷部に対応した位置に配置されることで、無印刷部を介してカード表面から視認可能に第一印刷が施されると共に、全面に不透過インキによる第二印刷が施され、OPニスが塗布または透明フィルムが重合され、前記最上層のセンターコアシート表面の白抜きによる情報と、前記最下層のセンターコアシート裏面の第一印刷による情報との二つの情報を提供できることを特徴とする透過素材を用いたカードである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のカードについて、実施例に基づき更に詳細に説明する。
図1は、本発明のカードの一実施例を示す斜視図である。また、図2は、このカードの製作状況の概略を示す縦断面図である。
【0011】
図2(E)は、カード完成状態の縦断面図である。この図に示すように、本実施例のカードには、上下2枚のセンターコアシート1,2が重合された基材が使用される。各センターコアシート1,2は、透光性を有する素材により形成される。なお、無色透明でも有色透明でもよい。本実施例では、無色透明の硬質塩化ビニールにより形成されている。
上下の各センターコアシート1,2は、同一厚さとされ、例えば両者合わせて0.7mmの厚さに設定される。
【0012】
このカードの製作について説明すると、図2(A)に示すように、上側のセンターコアシート1の表面(上面)には、シルク印刷などにて印刷3が施される。この際、全面に印刷するのではなく、少なくとも一部は印刷を施されずに無印刷部3aとして残される。従って、この無印刷部3aから下層が視認可能とされる。そして、同図(B)に示すように、この上側センターコアシート1の表面には、OPニス4が塗布される。なお、OPニス4に代えて、透明フィルムを重合してもよい。
【0013】
一方、下側のセンターコアシート2の裏面にも、同図(C)及び(D)に示すように印刷5,6が施される。本実施例では、下側センターコアシート2の裏面に、第一印刷5が施された後、この第一印刷5を覆い隠すよう第二印刷6が施される。なお本実施例では、第一印刷5は、その少なくとも一部が前記無印刷部3aに対応した位置に配置されることで、無印刷部3aを介してカード表面から視認可能とされる。
【0014】
また、本実施例の第二印刷6は、下側センターコアシート2の裏面全域を覆うよう施される。この際、不透過インキによる印刷を施せば、カード全体の透光性を防止でき、カードの使用時に、カード読取機においてカードが差し込まれたか否かを光学的センサー等で検知できることになる。また、カード裏面全体を一旦塗りつぶすことで、各種注意書や説明文などをカード裏面に印刷できることになる。この場合、第二印刷後に、説明文等の第三印刷が施されることになる。
下側センターコアシート2の裏面には、図2(D)に示すように、OPニス7が塗布される。なお、OPニス7に代えて、透明フィルムを重合してもよい。
【0015】
このようにして製作された上下のセンターコアシート1,2は、同図(E)に示すように、互いに重ね合わされて一体化される。つまり、本実施例では、下側センターコアシート2上面に、上側センターコアシート1下面が重ね合わされてプレスされ、熱圧着される。
【0016】
そして、このようにして製作された基材シートを所定の大きさに打ち抜いてカードが形成される。なお、カードの厚さや大きさは、特に問わないがキャッシュカードやクレジットカードなどへの適用の場合にはJIS規格に沿ったものとされる。
【0017】
上側センターコアシート1表面の無印刷部3aを通して下層の印刷面5が見られるので、上側センターコアシート1表面の印刷による情報と、下層印刷面5の二つの情報を提供できることになる。図1の例では、上側センターコアシート1表面に白抜き(無印刷部3a)でトラのイラストを印刷する一方、下側センターコアシート2裏面に「TIGER」の文字5を印刷した例を示した。よって、トラのイラストの無印刷部3aを介して、下層の「TIGER」の文字5を視認できることになる。しかも、印刷面がカードの厚さ方向に異なるので、デザインに立体感をもたせたものとなる。
【0018】
本発明のカードは、キャッシュカード、クレジットカード、メンバーズカード、ICカードなどの各種のカードに対応可能である。従って、磁気テープやICなどを内蔵可能である。例えば、磁気テープは、基材の表面(例えば上側センターコアシートの表面)に貼り付けておけばよい。この場合において、その磁気テープ上に印刷を施すことで、磁気テープを印刷面の中に隠して、カード表面から視認できないよう消すこともできる。なお、各種メンバーズカードなどの場合には、磁気媒体やICなどをカードに内蔵させる必要がない場合もある。
【0019】
上記実施例では、センターコアを上下2枚のセンターコアシート1,2から構成する例について説明したが、センターコアシートの枚数は適宜に変更可能である。例えば、図3に示すように、3枚のセンターコアシート1,2,8の重合により構成してもよい。本実施例のカードは、センターコアシートの積層枚数を除き、基本的には前記図2の実施例のカードと同様の構成であるから、以下では両者の異なる点を中心に説明する。
【0020】
この図3のカードの場合、上側センターコアシート1の表面に印刷3が施されるが、この場合も、一部に無印刷部3aが残されて印刷される。そして、上側センターコアシート1表面以外の各センターコアシートの表面ないし裏面には、適宜の印刷を施すことができる。つまり、本実施例では、上側センターコアシート1の裏面、中間センターコアシート8の表面ないし裏面、下側センターコアシート2の表面ないし裏面のそれぞれに印刷を施すことができる。なお、印刷は、各色による重複印刷も可能である。
【0021】
図示例では、中間センターコアシート8の表面と、下側センターコアシート2の裏面にそれぞれ印刷9,5,6が施される。なお、下側センターコアシート2裏面には、カードの一部にのみ第一印刷5が施された後、センターコアシート裏面全域に第二印刷6が施されている。そして、下側センターコアシート2裏面の第一印刷5と、中間センターコアシート8表面の印刷9は、それぞれ上側センターコアシート1表面の無印刷部3aに対応した位置に配置される。
【0022】
本実施例のカードも、前記実施例の場合と同様に、上側センターコアシート1表面にOPニス4が塗布されると共に、下側センターコアシート2裏面にもOPニス7が塗布される。また、上中下の各センターコアシート1,8,2を重ね合わせて、熱圧着されてなる。
【0023】
上記各実施例のカードによれば、プラスチックカードにおける印刷表現を多層構造、多重面印刷により多様化し、それによりカードに立体効果を出すことができる。つまり、透明センターコアシートを重ね合わせ、カード表面から視認できるよう下層に印刷を施すことで、カード厚さ方向の奥行きを利用して、デザインに立体感をもたせることができる。すなわち、カード表面から進入した光は、透明のベース層(オーバーレイ、基材)を透過して、下層の印刷面で反射するので、立体的に見えることになる。
【0024】
ところで、JIS規格では、カードの表裏における光の透過率が定められているので、従来はベース素材(基材)に透過性のない素材を使用していたが、上記実施例のカードでは、透過素材を使用してカードに立体感をもたせる反面、印刷によって透過性を抑えることでJIS規格への対応を可能とした。
【0025】
また、上記実施例のカードでは、透過素材の多層構造を採用することで重層印刷が可能になったので、コピーなどによる偽造を防ぐことができ、セキュリティ性の向上を図ることができる。
【0026】
なお、本発明の透過素材を用いたカードは、上記実施例の構成に限らず、適宜変更可能である。
例えば、カードには、各種文字や数値をエンボス加工してもよい。
【0027】
また、図1では、トラのイラストと「TIGER」の文字とを異なる層に印刷した例を示したが、カードの各層に印刷する文字・数値・記号やイラストなどは、適宜に変更できるのは言うまでもない。
さらに、カードを構成する材料や製作方法についても、上記実施例に拘束されず適宜に変更可能である。
【0028】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明のカードによれば、透光性を有するセンターコアシートを用いたので、印刷箇所を調整することで、カードの厚さ方向の奥行きを利用して、デザインに立体感をもたせることができる。つまり、カード厚さ方向の異なった層に印刷することで、立体表現効果を実現することができる。
【0029】
また、センターコアシートを多層構造として、多層部分に印刷を施すことで、偽造防止によるセキュリティの向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の透過素材を用いたカードの一実施例を示す斜視図である。
【図2】図1のカードの製作状況を示す概略縦断面図である。
【図3】本発明の透過素材を用いたカードの他の実施例を示し、その製作状況の概略縦断面図である。
【図4】従来のカードの概略縦断面図である。
【符号の説明】
1,2,8 センターコアシート
3,5,6,9 印刷
4,7 OPニス
3a 無印刷部
Claims (1)
- 基材とその表裏面に設けられるOPニス塗布層または透明フィルムとからなるJIS規格における識別カードであって、
前記基材は、二以上の透明センターコアシートが重合された多層構造とされ、
最上層のセンターコアシート表面には、白抜きで印刷を施されない無印刷部を残して、前記カードの四辺にまで達して全面に印刷が施された上に、OPニスが塗布または透明フィルムが重合され、
最下層のセンターコアシート裏面には、前記無印刷部に対応した位置に配置されることで、無印刷部を介してカード表面から視認可能に第一印刷が施されると共に、全面に不透過インキによる第二印刷が施され、OPニスが塗布または透明フィルムが重合され、
前記最上層のセンターコアシート表面の白抜きによる情報と、前記最下層のセンターコアシート裏面の第一印刷による情報との二つの情報を提供できる
ことを特徴とする透過素材を用いたカード。
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