JP4438623B2 - 樹脂チューブとインジェクタコネクタとの接続構造及び樹脂チューブとインジェクタコネクタとの直付け組付品 - Google Patents
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Description
そのため配管部材としてゴムホースを用いる場合には、ゴムホース端部に金具をかしめて接続パイプと接続固定していた。
しかしながらこの場合部品点数が多くなり、また組付作業も面倒なものとなる。
図4はその具体例を示している。
同図において200は配管部材としての樹脂チューブで、202はインジェクタコネクタ203に一体に備えられた金属製の接続パイプで、先端から所定距離引き込んだ位置に環状の膨出部であるバルジ部204が形成されている。
206は樹脂チューブ200の端部に装着されたコネクタで、この接続構造ではコネクタ206を接続パイプ202に嵌め合せることで、樹脂チューブ200と接続パイプ202とを抜止状態に接続する。
図5,図6はその一例を示している。
図中コネクタ206は、コネクタ本体(ここでは全体が樹脂製)208と、リテーナ210及びシール部材としてのOリング212,ブッシュ214とを有している。
コネクタ本体208は、軸方向の一方の側にリテーナ保持部216を有しており、また他方の側に樹脂チューブ200との接続部としての圧入部218を有している。
コネクタ本体208は、この圧入部218を樹脂チューブ200内部に圧入することによって、かかる樹脂チューブ200と接続される。
尚、圧入部218には環状溝が形成されていて、そこにOリング222が保持されており、このOリング222によって圧入部218と樹脂チューブ200との間が気密にシールされる。
このリテーナ保持部216には、その前端(図中左端)にリテーナ210との掛止用の掛止部(本体側掛止部)224が設けられている。
一方リテーナ210は、全体として略環状をなす樹脂製の部材であって径方向に弾性変形可能となしてある。
リテーナ210は、この掛止溝226をリテーナ保持部216の掛止部224に掛止させることで、かかるリテーナ保持部216により軸方向に固定状態に保持される。
内周カム面228は、接続パイプ202をリテーナ210内部に軸方向に挿入したとき、バルジ部204と当接してその移動案内をなすとともに、バルジ部204の移動に伴ってリテーナ210をカム作用で全体的に且つ弾性的に拡開運動させ、バルジ部204の通過を許容する。
そしてバルジ部204が係合凹部225の位置に到ったところでリテーナ210が全体的に元の形状に復形し、これと同時にバルジ部204が係合凹部225に嵌り合って、それらが軸方向に互いに固定状態となる。
尚リテーナ210の先端部(図中左端部)には操作つまみ231が設けられており、この操作つまみ231に力を加えることによって、リテーナ210を縮径運動させることもできる。
このとき、リテーナ210は接続パイプ202のバルジ部204によって拡開方向に弾性的に押し拡げられ、そしてバルジ部204が係合凹部225に到ったところで縮径運動するとともに、バルジ部204が係合凹部225に係合した状態となる。
このとき、リテーナ210は一旦縮径運動した後、掛止溝226が掛止部224の位置に到ったところで拡開運動し、掛止溝226が掛止部224に掛止した状態となる。
尚、図5(A)ではOリング212を2つ用いているが、(B)に示しているようにコンパクト化のためにOリング212を1つだけ用いる場合もある。
即ち、コネクタ206を介して相手側の接続パイプ202に接続された樹脂チューブ200に対し、エンジン等からの振動が加わると樹脂チューブ200が揺動したり、またその揺動に伴って樹脂チューブ200がコネクタ206とともに接続パイプ202に対して相対回転してしまい、これによりコネクタ206の内部に保持されているOリング212等のシール部材が摩耗したり、へたりを生じてシール性が低下してしまうことが懸念される。
他方後者の問題、即ちコネクタ206が接続パイプ202に対して半嵌合(不完全嵌合)状態で組み付けられてしまう問題に対して、これを防止するためのクリップをコネクタ206とは別途に備える点が下記特許文献3に開示されている。
また接続パイプを樹脂チューブに直接圧入してあるためそれらが相対回転することはなく、Oリング等のシール部材がエンジン等からの振動によって摩耗したり、へたりを生じたりしてシール性が低下する問題も併せて解決することができる。
このようにしておけば、樹脂チューブの内部に圧入した接続パイプを確実に抜止めすることができる。
また工場段階でインジェクタコネクタと樹脂チューブとを予め接続することができるため、接続を確実になし得るとともに接続品質を高品質となすことができる。
図1(A)において、10はインテークマニホールド12に取り付けられインテークバルブの近くで吸気路に燃料を噴射するインジェクタで、14はインジェクタ10に対し燃料輸送を行う配管部材としての後述の樹脂チューブ20を連結するための金属製(樹脂製であっても良い)のインジェクタコネクタで、ボルト16にてインテークマニホールド12に固定されている。
ここで図3に示しているように接続パイプ18の外周面には、先端が鋭角に尖った形状をなして樹脂チューブ20に対する圧入方向とは反対方向に向いた断面鋸歯状の環状突起21が軸方向に隔てて複数箇所(ここでは2箇所)に設けられている。
この環状突起21は、詳しくは接続パイプ18における先端側の面であって圧入方向の面は、軸中心に向かうに従って接続パイプ18の先端側に向かうテーパ面26とされ、また反対側の面が軸直角方向に略垂直をなす立上がり面28とされており、その頂角を二等分する二等分線Pが圧入方向とは反対方向に傾斜した形状をなしている。
この接続パイプ18の外周面にはまた、断面矩形状をなす突起30が形成されていて、その突起30と前端側の環状突起21との間に環状溝が形成されており、そこにシール部材としてのOリング32が装着されている。
ここでETFE層20Aは肉厚が0.2mmであり、またPA層20Bは肉厚が0.55mm、更に保護層22は肉厚が1.0mmである。
また樹脂チューブ20は、その全長Lが200〜1500mmとされている。
但しこれらの積層構造,材質,肉厚や長さ等の寸法はあくまで一例であって、それらを様々に変更することができることは言うまでもない。
具体的にはポリアミド系(PA11,PA12,P6,PA66,PPA等)やPPS等は耐熱性が優れ、ポリエステル系(PBT,PET,PEN等)は耐燃料透過性,耐ガソリン性に優れる。
またPOMは耐熱性と耐燃料透過性,耐ガソリン性を確保しながら、比較的安価である。
また樹脂チューブ20の材料としては、それらの樹脂材料にエラストマーをアロイ化したものを用いることもでき、この場合樹脂そのものが有する耐熱性,耐燃料透過性に加え、樹脂チューブ20に可撓性を付加することができる。
このとき、樹脂チューブ20の内部に圧入された接続パイプ18は、その外周面に形成された環状突起21が樹脂チューブ20の内面に食い込み、その食込作用により接続パイプ18と樹脂チューブ20とが抜止状態に接続される。
図2(A)において、24はそれらインジェクタコネクタ14と樹脂チューブ20とを予め互いに接続状態に一体に組み付けて成る直付け組付品を表している。
また接続パイプ18を樹脂チューブ20に直接圧入してあるためそれらが相対回転することはなく、Oリング32等のシール部材がエンジン等からの振動によって摩耗したり、へたりを生じたりしてシール性が低下する問題も併せて解決することができる。
また工場段階でインジェクタコネクタ14と樹脂チューブ20とを予め接続することができるため、接続を確実になし得るとともに接続品質を高品質となすことができる。
14 インジェクタコネクタ
18 接続パイプ
20 樹脂チューブ
21 環状突起
24 直付け組付品
Claims (3)
- 燃料輸送を行う樹脂チューブを燃料噴射を行うインジェクタに対して連結するためのインジェクタコネクタと該樹脂チューブとの接続構造であって、
前記インジェクタコネクタを、前記インジェクタに嵌合する凹部を有する形状とするとともに、前記樹脂チューブと接続する接続パイプと、該インジェクタコネクタとは別体をなすボルトにて固定される部分とを一体に備えた構成となし、
前記インジェクタコネクタに備えた前記接続パイプを前記樹脂チューブに直接圧入して、それらインジェクタコネクタと樹脂チューブとをコネクタを介することなく直接抜止状態に接続してあることを特徴とする樹脂チューブとインジェクタコネクタとの接続構造。 - 請求項1において、前記接続パイプの外周面に、先端が鋭角に尖った形状をなして前記圧入方向とは反対方向に向いた断面鋸歯状の環状突起を形成して、該環状突起を前記圧入により前記樹脂チューブの内面に食い込ませ抜止めをなしてあることを特徴とする樹脂チューブとインジェクタコネクタとの接続構造。
- 請求項1,2の何れかにおける前記インジェクタコネクタと樹脂チューブとを予め互いに接続状態に一体に組み付けて成る直付け組付品。
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