JP4438284B2 - 保護素子及び電池パック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、作動信頼性を高め、電池の過電圧印加、過電流放電からの保護を図ることのできる保護素子及び電池パックに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年においては、例えば携帯型電話機、ノート型携帯用コンピュータ、情報端末装置(PDA:Personal Digital Assistants)、カメラ一体型VTR(Video Tape Recorder)等の携帯用電子機器の駆動電源として、リチウムイオンを正極と負極との間で移動させることで充放電反応が行われ、軽量で高エネルギー密度なリチウムイオン二次電池の開発が進められている。
【0003】
このリチウムイオン二次電池では、上述した携帯用電子機器に搭載されることから更なる小型化、軽量化を図るために、例えばフィルム状の外装材や固体電解質等を用いることで更なる小型化、軽量化を図ることができる。具体的に、リチウムイオン二次電池においては、例えばフィルム状の外装材として熱融着が可能な高分子フィルムと金属箔とが積層されたラミネートフィルム等を用い、固体電解質として非水電解液を高分子マトリックスに含有させたゲル状電解質等を用いる。そして、このようなラミネートフィルムとゲル状電解質とを用いたリチウムイオン二次電池は、一般的にポリマー電池と呼ばれている。
【0004】
また、図15に示すように、ポリマー電池100は、例えば充放電等を制御する制御回路101や、外部端子と接続されるコネクタ102等を備えた回路基板103に接続される。これらポリマー電池100や回路基板103は、プラスチック等からなる外筐104a,104bに収納されることでいわゆる電池パック105として構成される。
【0005】
このような電池パック105において、過電圧充電防止、過電流放電防止のために、制御回路101に加えて、二次保護回路として、サーモスタット、PTC、ヒューズ等の保護素子106が用いられている。これらの保護素子106は、万が一制御回路101が正常に作動しなかった場合などに、過電圧や過電流に起因するポリマー電池100の自己発熱を感知し、所定の温度に達すると電流を遮断する、これによりポリマー電池100への過電圧印加、過電流放電が防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの保護素子106は、図15に示すように、回路基板103上や、ポリマー電池103の電極107,108と回路基板105との間に配置されている。保護素子106とポリマー電池100とは接触しておらずその間に空間がある。このために、保護素子106はポリマー電池100の発熱を速やかに感知することができずに、ポリマー電池100の過電圧充電、過電流放電等からの保護が十分に図れないという問題がある。
【0007】
図16は、保護素子としてサーモスタットを用い、電池に過電圧を印加したときの、電池温度、電池電圧及びサーモスタット表面温度を示す特性図である。なお、このとき−30℃の温度下で、12V,2.5Aの条件で電池に過電圧を印加した。
【0008】
また、サーモスタットの動作/復帰(オン/オフ)特性の一例を図17に示す。図17から分かるように、サーモスタットは、その温度が80℃まで上昇したときに作動(オフ)し、一度作動した後は、60℃に低下したときに復帰(オン)となる。
【0009】
図16からも明らかなように、電池は発熱源であり電池の温度が一番高くなるが、この熱は電池から直接にサーモスタットに伝達されるわけではなく、サーモスタットの温度は電池からの熱伝導により上昇する。このため、サーモスタットの温度は、常に電池より低い値となる。このように電池とサーモスタットとの間には温度差が生じ、サーモスタットが動作する前に電池がかなりの損傷を受けてしまうことがある。
【0010】
ここでは、サーモスタットの温度が、作動温度である60℃に達する前に、電池の温度が120℃にまで上昇しブレイクダウン(破損)してしまっている。
【0011】
また、例えば電池と保護素子との間の熱伝導は、外部の温度にも影響される。高温環境下では、保護素子と電池の温度差は小さいが、例えば上述したような−30℃という低温環境下では、電池からの熱伝導が十分に行えず、保護素子と電池の温度差が大きくなってしまい、保護素子としての機能が発揮できず、信頼性に欠けたものとなってしまう。
【0012】
このような電池と保護素子との間の温度差を縮小させるためには、保護素子を電池に密着させる必要があるが、厚みのある保護素子を電池に密着させることは、電池パックの小型化を図る上で困難であり、また組み立て時の難易度も増してしまう。
【0013】
なお、特開平11−41823号公報には、発熱抵抗を備え、当該発熱抵抗の発熱によって熱作動手段を動作させる過充電保護装置が提案されているが、過充電状態が解消した後の再充電を可能とすることを目的としたものであり、上述したような問題を解決するものではない。
【0014】
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、より確実に作動し、信頼性の高い保護素子及びその保護素子を備えた電池パックを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の保護素子は、電池電圧を監視する電圧監視手段と、電流を流すことによって発熱する発熱素子と、上記発熱素子の温度を感知して電流を制御する電流制御手段とを備え、上記電圧監視手段と発熱素子と電流制御手段とは同一パッケージ内に収納され一体化されており、上記発熱素子は、トランジスタであり、電圧監視手段は、電池電圧を監視して、電池電圧が所定の電圧を超えると、発熱素子に電流を流して当該発熱素子を発熱させ、電流制御手段は、発熱素子の温度を感知して、所定の温度を超えると電流を制御するものである。
【0016】
上述したような本発明の保護素子では、電池電圧を監視して発熱素子を発熱させ、電流制御手段は、同一パッケージ内に収納された発熱素子の温度を感知しているので、電流制御手段が速やかに作動し、信頼性の高いものとなる。
【0017】
また、本発明の電池パックは、電池と、当該電池と電気的に接続された保護素子とを備え、上記保護素子は、電池電圧を監視する電圧監視 手段と、電流を流すことによって発熱する発熱素子と、上記発熱素子の温度を感知して電流を制御する電流制御手段とを備え、上記発熱素子は、トランジスタであり、上記電圧監視手段と発熱素子と電 流制御手段とは同一パッケージ内に収納され一体化されており、電圧監視手段は、電池電圧を監視して、電池電圧が所定の電圧を超えると、発熱素子に電流を流 して当該発熱素子を発熱させ、電流制御手段は、発熱素子の温度を感知して、所定の温度を超えると電流を制御することを特徴とする。
【0018】
上述したような本発明にかかる電池パックでは、保護素子において、電池電圧を監視して発熱素子を発熱させ、電流制御手段は、同一パッケージ内に収納された発熱素子の温度を感知しているので、電流制御手段が速やかに作動し、信頼性の高いものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用した保護素子及び電池パックの実施の形態について説明する。
【0020】
図1及び図2に、本発明の電池パックの一構成例を示す。この電池パック1は、収納ケースとなる外筐2に、発電要素となるポリマー電池3と、ポリマー電池3が電気的に接続された回路基板4とが収納された構造となっている。
【0021】
外筐2は、いわゆるプラスチックケースからなり、略扁平箱状の上ハーフ2aの周壁と下ハーフ2bの周壁とを互いに突き合わすことで、内部にポリマー電池3及び回路基板4が収納される収納空間を形成すると共に、その外形形状は略矩形平板状である。また、この外筐2には、長手方向の一側端部に、回路基板4に取り付けられたコネクタ25を外部に臨ませる開口部5が形成されており、外筐2を構成する上ハーフ2a及び下ハーフ2bには、この開口部5を構成する切欠部5a,5bがそれぞれ形成されている。
【0022】
ポリマー電池3は、図3に示すように、例えばリチウムイオン二次電池等の非水電解質電池であり、充放電といった電池反応が行われる電池素子6と、この電池素子6を封入するフィルム状の外装材7とを有している。
【0023】
ポリマー電池3において電池素子6は、帯状の正極8と、帯状の負極9との間に有機高分子や電解質塩を含有させた固体電解質10とセパレータ11とを介在させた状態で、電極の長手方向に捲回することで発電素子として機能する。
【0024】
正極8は、正極活物質と結着剤とを含有する正極合剤塗液を正極集電体12上に塗布、乾燥、加圧することにより、正極集電体12上に正極合剤層13が圧縮形成された構造となっている。正極8には、正極端子14が正極集電体12の所定の位置に、正極集電体12の幅方向に突出するように接続されている。この正極端子14には、例えばアルミニウム等の導電性金属からなる短冊状金属片等を用いる。
【0025】
負極9は、負極活物質と結着剤とを含有する負極合剤塗液を負極集電体15上に塗布、乾燥、加圧することにより、負極集電体15上に負極合剤層16が圧縮形成された構造となっている。負極9には、負極端子17が負極集電体15の所定の位置に、負極集電体15の幅方向に突出するように接続されている。この負極端子17には、例えばニッケルや銅等の導電性金属からなる短冊状金属片等を用いる。
【0026】
固体電解質10は、正極8と負極9との間で例えばリチウムイオン等の授受を行うものである。このため、この固体電解質10には、リチウムイオン導電性を有する有機固体電解質を用いる。この有機固体電解質としては、電解質塩とそれを含有させる有機高分子とによって構成される高分子固体電解質や、非水電解液を高分子マトリックスに含有させたゲル状電解質等を用いることができる。そして、固体電解質10は、正極8及び負極9の表面に、有機固体電解質を含有する電解質溶液を塗布し、固化することで電解質層として形成される。
【0027】
セパレータ11は、正極8と負極9とを離間させるものであり、この種の非水電解質電池の絶縁性多孔質膜として通常用いられている公知の材料を用いることができる。
【0028】
以上のような構成の電池素子6を封入する外装材7は、例えば樹脂層と金属層とがラミネート加工等で貼り合わされて二層以上に複合化されたラミネートフィルムであり、電池素子6と対向する面が樹脂層になるようにされている。樹脂層としては、正極端子14及び負極端子17に対して接着性を示すものであれば材料は特に限定されない。金属層としては、例えば箔状、板状等に成形されているアルミニウム、ステンレス、ニッケル、鉄等が用いられる。また、外装材7においては、電池1の外周層となる層に例えばナイロン等からなる樹脂層を備えることにより、破れや突き刺し等に対する強度を向上させることができる。
【0029】
外装材7の内部に、電池素子6を収納し、外装材7の周縁部を例えばヒートシール等で樹脂層同士を張り合わせることにより、電池素子7を構成する正極8及び負極9と導通された正極端子14及び負極端子17が外装材7の貼合せ面7aの間から樹脂片18を介して外部へと引き出された状態で電池素子7が外装材7に封入されて、ポリマー電池3となる。
【0030】
以上のようなポリマー電池3が接続される回路基板4は、図4に示すように、外装材7の貼合せ面7aに対応した幅で長尺状に形成されている。回路基板4の長手方向の両側には、正極端子14及び負極端子17が電気的に接続される接続部20と、ポリマー電池3を過充放電等から保護する電池制御回路部28や保護素子30が構成される回路部21とが設けられている。
【0031】
また、この回路基板4は、可撓性を有すると共に、パターン配線と誘電絶縁層とが交互に積層されてなる、いわゆる多層フレキシブルプリント配線基板である。そして、この回路基板4は、可撓性を有することから接続部20と回路部21との間で折り曲げ可能となっている。なお、ここでは、回路基板4としてフレキシブル基板を用いて説明しているが、このことに限定されることはなく、例えばリジッド基板等にも適用可能である。
【0032】
回路基板4において、接続部20には、上述したポリマー電池3の正極端子14及び負極端子17が電気的に接続される一対の接続ランド22a,22bが設けられている。これら一対の接続ランド22a,22bは、回路基板4の一主面上に長手方向に所定の間隔で並んでパターン配線の一部としてパターン形成されている。
【0033】
そして、正極端子14及び負極端子17は、この回路基板4の長手方向に対して直交して配置されると共に、その先端部がハンダ接続により一対の接続ランド22a,22bと接続されている。
【0034】
また、接続部20と回路部21との間には、接続部20と回路部21との間を曲げ易くさせるための折り曲げパターン23が、接続ランド22a,22bが形成された主面とは反対側の主面に設けられている。この折り曲げパターン23は、回路基板4の短手方向と略平行な線状のパターン配線となるように、接続ランド22a,22bと同様の方法で一つ以上形成されている。
【0035】
そして、これらの接続ランド22a,22bや折り曲げパターン23は、例えば誘電絶縁層の主面全面にめっき法等で成膜された導電性金属等からなる金属層に、フォトリソグラフ処理等で所望のパターンとなるようにパターニング加工が施されることで設けられる。
【0036】
この回路基板4は、回路部21の端部に取り付けられ、電池パック1が装填される電子機器と電気的に接続される外部接続用のコネクタ25と、接続部20に接続されたポリマー電池3を過電圧充電、過電流放電等から保護する一次保護回路を備える電池制御回路部28と、ポリマー電池3を過電圧充電、過電流放電等から保護する二次保護回路である保護素子30とを有している。
【0037】
電池制御回路部28は、例えばポリマー電池3を過充電や過放電から保護する一次保護回路や、ポリマー電池3の電力残量等を演算する演算回路、電池パック1が装填される電子機器との間で通信を行う通信回路等で構成されている。
【0038】
電池制御回路部28は、ポリマー電池3が繋がる接続ランド22a,22b、保護素子30等に電気的に接続されることでポリマー電池3から電力が絶えず供給され、ポリマー電池3の充放電や、保護素子30と電子機器との間の通信等を制御する。そして、電池制御回路部28は、回路基板5の主面上に、例えばIC(integrated circuit)チップ、LSI(Large-scale Integrated Circuit)チップ等のような集積回路にされた状態で電子部品として実装される。
【0039】
ここで、上記電池制御回路部28が備える一次保護回路の構成について説明する。一次保護回路50を備えた電池パック1の概略回路構成を図5に示す。
【0040】
一次保護回路50は、ポリマー電池3に流れる電流をスイッチングするスイッチング回路51と、電流を検出する電流検出回路52と、電圧を検出する電圧検出回路53と、電流検出回路52または電圧検出回路53の検出結果にしたがってスイッチング回路51を制御する制御回路54とから構成される。
【0041】
このような一次保護回路50を備えた電池パック1において、ポリマー電池3は、スイッチング回路52と直列に接続されている。電池パック1の出力端子としての正端子55及び負端子56は、使用時、負荷に接続されるとともに、充放電時、充電装置または放電装置に接続される。スイッチング回路においては、2個のFET3,4が直列に接続され、各FETは、それぞれ寄生ダイオード3D,4Dを有している。
【0042】
そして、電池パック1を充電する場合の動作について説明する。電池パック1の正極端子55、負極端子56は、図示しない充電装置の正端子、負端子及び信号出力端子にそれぞれ電気的に接続される。
【0043】
そして、ポリマー電池1の充電を行うとき、制御回路54は、FET3をオフし、FET4をオンするように制御を行う。FET3がオフされ、FET4がオンされると、図示しない充電装置の定電圧回路及び定電流回路によって、ポリマー電池の充電が行われる。
【0044】
さらに、電流検出回路52または電圧検出回路53によって、ポリマー電池1が満充電状態に達したことが検出されると、制御回路54は、過充電を防止するために、FET4をオフする(FET3もオフ)。FET4がオフされると、FET4自体は勿論、充電電流に対して逆方向に接続されている寄生ダイオード4Dにも充電電流は流れないので、ポリマー電池1の過充電が防止される。
【0045】
しかし、上述したような一次保護回路50が、故障等により十分に機能しない場合がある。そうなると、ポリマー電池3を過充放電から保護することができない。
【0046】
そこで、本発明では、上記一次保護回路を補完して作動し、ポリマー電池3を過充放電から保護する二次保護回路として以下に述べるような保護素子30を搭載している。
【0047】
以下、保護素子30について詳細に説明する。保護素子30の一構成例を図6及び図7に示す。また、保護素子30の概略回路構成を図8に示す。
【0048】
図6及び図7に示すように、この保護素子30は、基板31と、基板31上に実装された電池制御回路ICチップ32と、サーモスタット33とを備える。これら基板31、電池制御回路ICチップ32及びサーモスタット33は、外装体34によってパッケージングされて1つの素子として一体化されている。この外装体34は、例えば金属薄板が箱型形状に折り曲げられてなる。
【0049】
外装体34の周囲はさらに樹脂35で覆われて略密閉されている。樹脂35で略密閉することにより電池の電解液の液漏れや電池パック外部からの水等の浸入を防止することができる。この保護素子30の外形サイズは、例えば縦(t1)3mm×横(t2)4mm×厚さ(t3)1.5mmとされている。
【0050】
また、保護素子30は端子36a,36b,36cを備えている。図8に示すように、これら端子36a,36b,36cは、電池制御回路ICチップ32における端子50a,50b,50cとそれぞれ電気的に接続されている。そして36aは電池の負極と電気的に接続され、36bは充電器の負側及び負荷の負側と電気的に接続される。また、36cはポリマー電池の正側、充電器の正側及び負荷の正側と電気的に接続される。
【0051】
この保護素子30では、電池制御回路ICチップ32の内部において、電圧検出回路によって電池電圧を監視し、電池電圧が所定の値を超えると、トランジスタに電流を流してトランジスタを発熱させる。サーモスタット33はこの電池制御回路ICチップ32内におけるトランジスタの発熱を感知して作動する。
【0052】
サーモスタット33は、固定接点37と、可動接点38を備えた可動片39と、バイメタルディスク40とから構成される。
【0053】
固定接点37は、基板31上に形成され、端子36bと電気的に接続されている。
【0054】
可動片39は、外装体34の上面部の一部をコの字形状に切り抜き、切り抜き部分を外装体34の内側に押し曲げることで、外装体34と一体に形成されている。可動片39の外装体34と接続している側と反対側の端部は可動接点38とされている。この可動接点38は端子36aと電気的に接続されている。
【0055】
可動接点38は、サーモスタット33の非作動時においては固定接点37と接触しており、両者間の電気的接続、すなわち端子36a−端子36b間の導通が確保されている。
【0056】
バイメタルディスク40は、電池制御回路ICチップ32と上記可動片39との間に、電池制御回路ICチップ32と近接又は接触するとともに、上記可動片39に接して配されている。バイメタルディスク40は、熱膨張率の異なる2種類の金属材料を平板状に積層接合して形成される。そして、バイメタルディスク40は、電池制御回路ICチップ32の温度を感知し、所定の作動温度(ここでは例えば80℃とする。)になったときに、図9に示すように2種類の金属材料の熱膨張率の違いにより変形して可動片39を押し上げる。これにより固定接点37と可動接点38とを物理的に離間させ、両者の電気的接続、すなわち端子36a−端子36b間の電気的接続を遮断する。
【0057】
そして、バイメタルデイスク40の温度が所定の復帰温度(ここでは例えば60℃とする。)まで下がるとバイメタルデイスク40が元の形に戻る。これにより可動接点38が固定接点37に接触し、端子36a−端子36b間の電気的接続が復帰して充放電が再び開始される。
【0058】
この保護素子30では、サーモスタット33は、ポリマー電池の温度を直接感知して作動するのではなく、電池制御回路ICチップ32の温度を感知して作動する。
【0059】
サーモスタット33は、電池制御回路ICチップ32に近接又は接触して配されているので、周囲の温度や熱伝導に影響されることなく、電池制御回路ICチップ32の温度を敏感に感知して、確実に作動することができる。これにより、この保護素子30は、過電圧充電、過電流放電等からの電池の保護を確実に行うことができる優れたものとなる。
【0060】
次に、電池制御回路ICチップ32について説明する。電池保護回路ICチップ32の回路構成を図10に示す。
【0061】
電池制御回路ICチップ32は、端子50a,50b,50cを備え、例えばワイヤボンデイングにより保護素子30の端子36a,36b,36cとそれぞれ電気的に接続される。そして端子50aは、電池の負極と電気的に接続され、端子50bは充電器の負側及び負荷の負側と電気的に接続される。また、端子50cはポリマー電池3、充電器の正側及び負荷の正側と電気的に接続される。
【0062】
この電池保護回路IC32チップは、電流が流されることで発熱する発熱素子として第1のトランジスタ51と、第1のトランジスタ51のスイッチング素子として第2のトランジスタ52と、ポリマー電池の電池電圧を検出する第1のコンパレータ53と、放電電流値を検出する第2のコンパレータ54と、充電電流値を検出する第3のコンパレータ55と、第1ないし第3のコンパレータ53,54,55からの検出結果に応じて第1のトランジスタ51に電流を流す論理回路56と、第1のトランジスタ51の温度を検出する温度検出回路57とを備える。
【0063】
第1のトランジスタ51は、電流が流されることによって発熱する。過充電や過放電により、電池電圧、放電電流、充電電流のいずれかが基準値を超えた場合に、この第1のトランジスタ51に電流が流されることにより発熱する発熱用のトランジスタである。第1のトランジスタ51の消費電力が1W程度の場合、その表面温度は1分程で120℃となり十分な熱を放射する。サーモスタット33は、この第1のトランジスタ51の発熱を感知して作動する。
【0064】
コンパレータは、基準電圧(Vst)に対して入力電圧が大きいか小さいかを判別する回路であり、判別結果に応じた信号を出力する。
【0065】
第1のコンパレータ53は、端子50a−端子50c間の電圧、すなわち電池電圧が、基準電圧Vst58(ここでは例えば4.8Vとする。)よりも大きいか小さいかを判別する。そして、第1のコンパレータ53は、電池電圧が4.8Vよりも小さい場合には、オフ信号を、電池電圧が4.8V以上である場合には、オン信号を出力する。この信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0066】
さらに、この電池保護回路では、第1のコンパレータ53に加えて、ポリマー電池の放電電流を監視する第2のコンパレータ54、充電電流を監視する第3のコンパレータ55とを備える。
【0067】
電池電圧に加えて、放電電流や充電電流も監視することによりポリマー電池の状態を2重、3重に監視することができ、より信頼性の高い保護が可能になる。
【0068】
第2のコンパレータ54は、端子50a−端子50b間に電気的に接続されているサーモスタット33の両端電圧値を検出し、端子50a−端子50b間の電圧が、基準電圧Vst59よりも大きいか小さいかを判別する。これにより、端子50b→端子50a方向の電流値、すなわち放電電流値が、基準電流(ここでは例えば5Aとする。)よりも大きいか小さいかを判別する。そして、第2のコンパレータ54は、電流値が5Aよりも小さい場合には、オフ信号を、電流値が5A以上である場合には、オン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。なお、サーモスタット33の導通抵抗値は標準値で5mΩである。
【0069】
第3のコンパレータ55は、第2のコンパレータ54とは逆方向に繋がれており、端子50a−端子50b間に電気的に接続されているサーモスタット33の両端電圧値を検出し、端子50a−端子50b間の電圧が、基準電圧Vst59よりも大きいか小さいかを判別する。これにより、端子50a→端子50b方向の電流値、すなわち充電電流値が、基準電流(ここでは例えば5Aとする。)よりも大きいか小さいかを判別する。そして、第3のコンパレータ55は、電流値が5Aよりも小さい場合には、オフ信号を、電流値が5A以上である場合には、オン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0070】
論理回路56は、論理OR回路であり、第1ないし第3のコンパレータ53,54,55から入力されるオン/オフ信号を論理演算し、いずれか1つでもオン信号であるならば、すなわち、電池電圧、放電電流、充電電流のいずれか1つでも基準値を超えている場合にはオン信号を出力する。オン信号が出力されると第1のトランジスタ51に電流が流れはじめ、これにより第1のトランジスタ51は発熱する。
【0071】
温度検出回路57は、第1のトランジスタ51の温度を監視するもので、第1のトランジスタ51の温度が所定の温度(ここでは例えば90℃とする。)を超えると、第2のトランジスタ52にオン信号を出力し、第2のトランジスタ52に電流を流す。
【0072】
第2のトランジスタ52は、第1のトランジスタのスイッチング素子であり、第2のトランジスタ52に電流が流されると、回路が短絡されて第1のトランジスタ51の電流はカットオフされる。これは論理回路56からの信号に優先し、論理回路56からの信号がオン信号であっても第1のトランジスタ51の電流はオフになる。これにより第1のトランジスタ51の過熱、熱破壊が防止される。
【0073】
そして、このような電池制御回路ICチップ32を備えた保護素子30において、サーモスタット33は、ポリマー電池3の温度を直接感知して作動するのではなく、電池制御回路ICチップ32内において電池電圧を監視して、所定の電圧を超えると第1のトランジスタ51を発熱させる。サーモスタット33は、そのトランジスタの温度を感知して作動して電流を遮断する。これにより過電圧充電、過電流放電等から電池の保護を確実に行うことができる。
【0074】
また、この電池制御回路ICチップ32では、電池電圧に加えて充電電流や放電電流も監視し、所定の状態を超えると第1のトランジスタ51を発熱させている。これにより、ポリマー電池の保護をより確実に図ることができる。
【0075】
さらに、この電池制御回路ICチップ32では、発熱した第1のトランジスタ51の温度を監視し、所定温度を超えると、第2のトランジスタ52に電流を流すことにより第1のトランジスタ51の電流をカットオフしている。これにより第1のトランジスタ51の過熱、熱破壊を防止することができる。
【0076】
以上のような外筐2、ポリマー電池3及び回路基板4によって構成される電池パック1の組立方法について説明する。具体的には、ポリマー電池3が取り付けられた回路基板5を外筐2に収容する方法について説明する。
【0077】
ポリマー電池3及び保護素子30が取り付けられた回路基板4を外筐2に収納する際は、先ず、図11に示すように、回路基板4の長手方向に対して直交して配置されたポリマー電池3正極端子14及び負極端子17の先端部が接続部20側の一対の接続ランド22a,22bと接続された状態から、図11に示すように、正極端子14及び負極端子17の先端部を回路基板4と共に外装材7の貼合せ面7a上に折り返す。
【0078】
次に、図12に示すように、回路基板4の回路部21を、保護素子30等が実装された主面が接続部20と対向する主面とは反対側の主面、すなわち外側の主面となるように、接続部20と回路部21との間に形成された折り曲げパターン23に沿って接続部20上に折り返す。これにより、回路基板4は、図2に示すように、外装材7の貼合せ面7a上に収まるように接続部20と回路部21との間で折り曲げられた状態で、且つポリマー電池3の正極端子14及び負極端子17が突出する側の側面に沿って配置される。そして、これらポリマー電池3及び回路基板4を、外筐2の上ハーフ2aと下ハーフ2bとの間に収納した後、これら上ハーフ2aと下ハーフ2bとを接続する。以上のようにして、図1に示すような電池パック1が組み立てられる。
【0079】
次に、このようにして組み立てられる電池パック1において、過電圧を印加した際に保護素子30がポリマー電池3を保護する動作について図13及び図14に示すフローチャートに従って説明する。なお、図13及び図14において、FET1、FET2は、それぞれ第1のトランジスタ、第2のトランジスタを意味する。
【0080】
まず、電池パックに充電器を取り付け、充電を開始させる。
【0081】
図13に示すように、電池制御回路ICチップ32では、第1のコンパレータ53は、ステップS1aにおいて、端子50a−端子50c間の電圧、すなわち電池電圧が4.8Vよりも大きいか小さいかを判別する。そして、第1のコンパレータ53は、電池電圧が4.8Vよりも小さい場合にはオフ信号を出力し、電池電圧が4.8V以上である場合にはオン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0082】
第2のコンパレータ54は、ステップS1bにおいて、端子50b→端子50a方向の電流値、すなわち放電電流値が5Aよりも大きいか小さいかを判別する。そして、第2のコンパレータ54は、電流値が5Aよりも小さい場合にはオフ信号を出力し、電流値が5A以上である場合にはオン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0083】
第3のコンパレータ55は、ステップS1cにおいて、端子50a→端子50b方向の電流値、すなわち充電電流値が5Aよりも大きいか小さいかを判別する。そして、第3のコンパレータ55は、電流値が5Aよりも小さい場合にはオフ信号を出力し、電流値が5A以上である場合にはオン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0084】
つぎに、論理回路56は、ステップS2において第1ないし第3のコンパレータ53,54,55から入力されるオン/オフ信号をOR論理演算し、いずれか1つでもオン信号であるならば、オン信号を出力する。
【0085】
そしてオン信号が出力されると、ステップS3において第1のトランジスタ51に電流が流れはじめ、これにより第1のトランジスタ51は発熱する。第1のトランジスタ51の消費電力が1W程度の場合、その表面温度は1分程で120℃となり十分な熱を放射する。
【0086】
第1のトランジスタ51に電流を流した後も引き続き、第1のコンパレータ53は、ステップS4aで、端子50a−端子50c間の電池電圧を監視し、電圧が4.8Vよりも小さい場合には、オフ信号を、電圧が4.8V以上である場合には、オン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0087】
第2のコンパレータ54は、ステップS4bにおいて、端子50b→端子50a方向の放電電流値を監視し、5Aよりも小さい場合には、オフ信号を、電流値が5A以上である場合には、オン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0088】
第3のコンパレータ55は、ステップS4cにおいて、端子50a→端子50b方向の充電電流値を監視し、電流値が5Aよりも小さい場合には、オフ信号を、電流値が5A以上である場合には、オン信号を出力する。このオン/オフ信号は、論理回路56へと伝えられる。
【0089】
そして、論理回路56は、ステップS5aにおいて第1ないし第3のコンパレータ55から入力されるオン/オフ信号をOR論理演算し、すべてがオフ信号であるならば、オフ信号を出力する。
【0090】
そしてオフ信号が出力されると、ステップS6において第1のトランジスタ51への電流は遮断され、これにより第1のトランジスタ51の発熱が停止する。
【0091】
一方、温度検出回路57は、ステップS5dにおいて、第1のトランジスタ51の温度を監視し、第1のトランジスタ51の温度が90℃を超えると、第2のトランジスタ52にオン信号を出力する。
【0092】
そしてオン信号が出力されると、ステップS5bにおいて第2のトランジスタ52に電流が流れはじめる。
【0093】
そして第2のトランジスタ52に電流が流されると、ステップS6において回路が短絡されて第1のトランジスタ51の電流はカットオフされる。これにより第1のトランジスタ51の発熱が停止する。
【0094】
次に、サーモスタット33の動作について、図14に示すフローチャートに従って説明する。
【0095】
サーモスタット33においては、第1のトランジスタ51の発熱が開始されると、図7に示すように第1のトランジスタ51の発熱は、電池保護回路ICチップ32上に配されたバイメタルディスク40に伝わる。第1のトランジスタ51の消費電力は1W程度で十分な熱を放射するとともに、バイメタルディスク40は、電池保護回路ICチップ32に直近して配されているので、第1のトランジスタ51の発熱を十分速やかに感知することができる。
【0096】
ステップS10において、第1のトランジスタ51の発熱によりバイメタルディスク40が80℃まで加熱されると、ステップS11においてバイメタルディスク40は、貼りあわせられた2種類の金属の熱膨張率の違いにより図9に示すように反り返り変形する。変形したバイメタルディスク40は、ステップS12において可動片39を押し上げ、可動接点38が固定接点37から離れることになる。これにより端子50a−端子50b間の電気的接続が切れ、電流が遮断される。
【0097】
そして、過充電状態が解消されてトランジスタ51の発熱が止まり、ステップS13においてバイメタルデイスク40の温度が60℃に下がると、ステップS14においてバイメタルデイスク40が元の形に戻る。これによりステップS15において可動接点38が固定接点37に再び接触し、端子50a−端子50b間の電気的接続が復帰して充電が再び開始される。
【0098】
このように、本発明のポリマー電池では、二次保護素子において、サーモスタットは、ポリマー電池の温度を直接感知して作動するのではなく、電池制御回路ICチップ内において電池電圧を監視して、所定の電圧を超えると第1のトランジスタを発熱させる。サーモスタットは、そのトランジスタの温度を感知して作動して電流を遮断する。これにより電池温度、周囲の温度や熱伝導性に依存することなく、過電圧印加、過電流放電等からの電池の保護を確実に行うことができる。
【0099】
また、電池制御回路ICチップでは、電池電圧に加えて充電電流や放電電流も監視し、所定の状態を超えるとトランジスタを発熱させている。これにより、ポリマー電池の保護をより確実に図ることができる。
【0100】
さらに、電池制御回路ICチップでは、発熱した第1のトランジスタの温度を監視し、所定温度を超えると、第2のトランジスタに電流を流すことにより第1のトランジスタの電流をカットオフしている。これにより第1のトランジスタの過熱、熱破壊を防止することができる。
【0101】
なお、本発明は、上述した説明で挙げた例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
【0102】
例えば、上述した説明では、電圧監視手段としてコンパレータ、発熱素子としてトランジスタ、電流制御手段としてサーモスタットをそれぞれ用いた場合を例に挙げて説明したが、本発明ではこれに限定されるものではなく、同様の機能を有する素子にそれぞれ変更可能である。
【0103】
また、上述した説明では、ポリマー電池3を保護する場合を例に挙げて説明したが、このことに限定されることはなく、例えば円筒形、角型、薄型、コイン型、ボタン型等その形状に関係なく、電子機器の電源となる一次電池、二次電池であれば適用可能である。
【0104】
また、上述した実施の形態では、保護素子30を、二次保護回路として用いた場合を例に挙げて説明したが、これに限定されることなく、保護素子30を一次保護回路として用いることもできる。
【0105】
【発明の効果】
本発明では、保護素子において、電流制御手段は、ポリマー電池の温度を直接感知して作動するのではなく、電池制御回路ICチップ内において電池電圧を監視して、所定の電圧を超えると発熱素子を発熱させる。電流制御手段は、その発熱素子の温度を感知して作動して電流を制御する。これにより電池温度、周囲の温度や熱伝導性に依存することなく、過電圧印加、過電流放電等からの電池の保護を確実に行うことができる。
【0106】
また、本発明では、電流制御手段や発熱素子は1つの素子として一体化されているので、電流制御手段を電池に直接接触させる工夫を行う必要がない。また、本発明では動作上で必要な外部部品が不要となるので保護回路基板への部品点数が削減でき、組み立て上でコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電池パックを示す斜視図である。
【図2】同電池パックの内部構造を示す分解斜視図である。
【図3】同電池パックに備わるポリマー電池の内部構造を示す分解斜視図である。
【図4】ポリマー電池の正極端子及び負極端子が回路基板の接続ランドに接続された様子を示す斜視図である。
【図5】本発明の電池パックの概略回路構成を示す回路図である。
【図6】保護素子の一構成例を示す斜視図である。
【図7】図6中、X1−X2線における断面図である。
【図8】保護素子の回路構成を示す模式図である。
【図9】サーモスタットが作動したときの保護素子の様子を示す断面図である。
【図10】電池制御回路ICチップの概略回路構成を示す回路図である。
【図11】ポリマー電池及び回路基板を外筐に収納する方法を説明する図であり、回路基板が外装材の貼り合せ面上に載るように正極リード及び負極リードを折り返した状態を示す斜視図である。
【図12】ポリマー電池及び回路基板を外筐に収納する方法を説明する図であり、回路基板における回路部が接続部上に折り返された状態を示す斜視図である。
【図13】電池制御回路ICチップの作動工程を示すフローチャートである。
【図14】サーモスタットの作動工程を示すフローチャートである。
【図15】従来の電池パックの内部構造を示す分解斜視図である。
【図16】電池に過電圧印加された場合の電池表面温度及びサーモスタット温度と時間との関係を示す図である。
【図17】サーモスタットの作動、復帰と温度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 電池パック、2 外筐、2a 上ハーフ、2b 下ハーフ、3 ポリマー電池、4 回路基板、5 開口部、6 電池素子、7 外装材、7a,7b,7c 貼合せ面、8 正極、9 負極、14 正極リード、17 負極リード、19a,19b 端子、20 接続部、21 回路部、22a,22b 接続ランド、 24 銅箔層、25 コネクタ、28 電池制御回路部、30 保護素子、 31 基板、 32 電池制御回路ICチップ、 33 サーモスタット
Claims (9)
- 電池を過充放電から保護する保護素子であって、
電池電圧を監視する電圧監視手段と、
電流を流すことによって発熱する発熱素子と、
上記発熱素子の温度を感知して電流を制御する電流制御手段とを備え、
上記電圧監視手段と発熱素子と電流制御手段とは同一パッケージ内に収納され一体化されており、
上記発熱素子は、トランジスタであり、
上記電圧監視手段は、電池電圧を監視して、電池電圧が所定の電圧を超えると、上記発熱素子に電流を流して当該発熱素子を発熱させ、
上記電流制御手段は、上記発熱素子の温度を感知して、所定の温度を超えると電流を制御する保護素子。 - 上記電流制御手段は、サーモスタットである請求項1記載の保護素子。
- さらに、上記発熱素子の温度を監視する温度監視手段と、
上記発熱素子の電流をカットオフするカットオフ手段とを備え、
上記温度監視手段は、上記発熱素子の温度を監視して、上記発熱素子の温度が所定の温度を超えるとカットオフ手段を作動させて上記発熱素子の電流をカットオフする請求項1記載の保護素子。 - さらに、電池電流を監視する電流監視手段を備え、
上記電流監視手段は、電池電流を監視して、電池電流が所定の電流を超えると、発熱素子に電流を流して当該発熱素子を発熱させる請求項1記載の保護素子。 - 電池と、当該電池と電気的に接続され電池を過充放電から保護する保護素子とを備えた電池パックであって、
上記保護素子は、
電池電圧を監視する電圧監視手段と、
電流を流すことによって発熱する発熱素子と、
上記発熱素子の温度を感知して電流を制御する電流制御手段とを備え、
上記発熱素子は、トランジスタであり、
上記電圧監視手段と発熱素子と電流制御手段とは同一パッケージ内に収納され一体化されており、
上記電圧監視手段は、電池電圧を監視して、電池電圧が所定の電圧を超えると、発熱素子に電流を流して当該発熱素子を発熱させ、
上記電流制御手段は、発熱素子の温度を感知して、所定の温度を超えると電流を制御する電池パック。 - 上記電流制御手段は、サーモスタットである請求項5記載の電池パック。
- 上記保護素子は、さらに、上記発熱素子の温度を監視する温度監視手段と、
上記発熱素子の電流をカットオフするカットオフ手段とを備え、
上記温度監視手段は、上記発熱素子の温度を監視して、発熱素子の温度が所定の温度を超えるとカットオフ手段を作動させて上記発熱素子の電流をカットオフする請求項5記載の電池パック。 - 上記保護素子は、さらに、電池電流を監視する電流監視手段を備え、
上記電流監視手段は、電池電流を監視して、電池電流が所定の電流を超えると、発熱素子に電流を流して当該発熱素子を発熱させる請求項5記載の電池パック。 - 上記保護素子は二次保護回路であり、さらに、一次保護回路を備えることを特徴とする請求項5記載の電池パック。
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