JP4437994B2 - 光伝送装置及び光伝送方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光伝送装置及び光伝送方法に関し、特に、光ファイバ伝送における分散補償を行う光伝送装置及び光伝送方法に関する。
現在、10Gb/s光伝送システムの実用化が始まっているが、近年のネットワーク利用の急激な増加により、ネットワークのより一層の大容量化の要求が高まっている。ここで、伝送速度が10Gb/s以上の光伝送システムでは、波長分散による伝送波形の劣化が発生し、伝送が困難になることから、分散補償を行うことが不可欠である。例えば、1.3μm零分散シングルモードファイバを用いた伝送速度10Gb/s以上の光伝送システムに対し、波長1.55μmの信号光を適用すると、波長分散値が約+18ps/nm/kmと大きくなり、分散補償が不可欠になる。
伝送速度が10Gb/sまでの光伝送システムでは、分散トレランスが比較的広く、一定の分散値を有する分散補償器を共通に適用することにより、分散補償を行うことが可能である。例えば、1.3μm零分散シングルモードファイバ(SMF)を用いて、波長が1.55μmの信号光を伝送した場合、分散トレランスが約800ps/nmとなる。このため、1.3μm零分散シングルモードファイバを用いた20〜40kmの短距離伝送システムに対し、分散補償ファイバ(DCF)やファイバグレーティングのような一定の分散値を有する分散補償器を共通に適用したシステム設計が可能である。
一方、伝送速度が10Gb/s以上の光伝送システムでは、分散補償トレランスが小さくなり、分散補償を高精度に行う必要があることから、伝送路の分散の変化量を測定し、分散補償量を伝送路ごとに最適化する必要がある。
図27は、伝送速度40Gbitでの分散補償トレランスの小ささを示す実験結果を説明する図である。
図27において、送信機341から40Gb/sの信号を1.3μm零分散シングルモードファイバ342で50kmだけ伝送させてから、受信機344で受信すると、920ps/nmの波長分散が発生する。このため、分散補償ファイバ343の長さを調節することにより、1.3μm零分散シングルモードファイバ342の波長分散を補償する。
ここで、パワーペナルティ1dB以下を伝送可能条件とした場合、分散補償トレランスはわずか30ps/nmしかないため、厳密な分散補償を行う必要がある。ところが、1.3μm零分散シングルモードファイバ342を用いた既存伝送路では、正確な分散量が把握されていない部分も多く、また、温度や光ファイバにかかる応力などにより分散量が経時的に変化することから、分散量とその変化量を厳密に測定し、中継区間毎に分散補償量を適切に設定しなければならない。
また、近年では、超高速伝送を行うために、1.55μm零分散シフトファイバ(DSF)の敷設が行われている。このファイバで波長1.55μmの信号光を伝送したときの波長分散は、約±2ps/nm/km以下と小さく、1.3μm零分散シングルモードファイバと比べて分散による影響は小さくなる。
しかし、伝送速度が40Gb/s以上になると、分散補償トレランスが非常に小さいために、1.55μm零分散シフトファイバを用いた場合でも分散補償が必要となり、1.3μm零分散シングルモードファイバと同様に経時変化による伝送劣化を防ぐためにも、分散補償量を常に最適値にする必要がある。
図28は、従来の光伝送システムにおける分散測定方法を説明する図である。
図28(a)は、ツインパルス法による波長分散測定方法を示すもので、このツインパルス法では、群遅延時間差をパルス間隔から直接測定し、波長分散を測定する。
図28(a)において、パルス発生器351から出力されたパルス信号は、駆動部352、353を介してレーザーダイオード354、355に供給される。レーザーダイオード354は、駆動部352からパルス信号が送られると、波長λ1の光パルスを出力し、レーザーダイオード355は、駆動部353からパルス信号が送られると、波長λ2の光パルスを出力する。
レーザーダイオード354から出力された波長λ1の光パルスと、レーザーダイオード355から出力された波長λ2の光パルスとは、ハーフミラー356を介して光ファイバ357に供給され、光ファイバ357により検出器358に伝送される。
検出器358は、光ファイバ357により波長λ1の光パルスと波長λ2の光パルスが伝送されてくると、その検出結果をサンプリングオシロスコープ359に出力する。サンプリングオシロスコープ359は、パルス発生器351から遅延回路360を介して送られてきたパルス信号の到着時刻と、検出器により検出された光パルスの到着時刻とを比較する。そして、光ファイバ357の伝送後の2つの光パルスの遅延差を検出することにより、分散量を求める。
図28(b)は、位相法による波長分散測定方法を示すもので、この位相法では、群遅延時間差を直接測定するのではなく、群遅延時間差により生じる光の変調信号間の位相差から波長分散を求める。
図28(b)において、シンセサイザ371はレーザーダイオード372〜374から出力される光信号を変調し、レーザーダイオード372は波長がλ1の光信号を出力し、レーザーダイオード373は波長がλ2の光信号を出力し、レーザーダイオード374は波長がλ3の光信号を出力する。レーザーダイオード372〜374から出力された光信号は、光スイッチ375により切り換えられて、光ファイバ376に供給され、光ファイバ376によりアバランシェフォトダイオード377に伝送される。
アバランシェフォトダイオード377は、光ファイバ376により伝送された光信号を電気信号に変換し、この電気信号を増幅器378を介してベクトルボルトメータ379に出力する。ベクトルボルトメータ379は、シンセサイザ371から送られてきた電気信号と増幅器378から送られてきた電気信号とを比較し、光の変調信号間の位相差を求めることにより、分散量を算出する。
特開平7−104223号公報 特開平2−239223号公報 特開昭61−065131号公報
しかしながら、従来の光伝送システムでは、分散補償量を最適値に設定するために、図28に示したような分散測定系を伝送システムの一部として送受信機内に組み込んだ場合、レーザーダイオードや駆動部の部品点数が多数必要になることから、システム全体の規模が大きくなってしまい、コストも莫大になるという問題があった。
特に、伝送速度が10Gb/s以上の光伝送システムでは、分散補償トレランスが小さく、分散値を常に測定しなければならないことから、送受信機内に容易に組み込めるような小規模で低コストな分散測定装置が必要となっていた。
そこで、本発明の目的は、簡易な構成で波長分散を測定可能とすることである。
本発明の一態様によれば、単一光源から出力された光を波長の異なる複数の光パルスに変換し、この光パルスを伝送路に入力することにより、伝送路の分散量を求めるようにしている。
このことにより、伝送後の光パルスの時間間隔に基づいて伝送路の分散量を容易に求めることが可能となることから、1つの単一光源を伝送路に設けるだけで分散量の測定が可能となり、分散測定を簡易な構成で行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の送信側から波長の異なる複数の光パルスを入力し、伝送後の光パルスを伝送路の受信側で検出するようにしている。
このことにより、伝送路で送られる主信号に影響を与えることなく、光パルスを伝送路に容易に入力することが可能となるとともに、伝送後の光パルスを伝送路から容易に取り出すことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、第1の光変調手段に入力される光の一部を第2の光変調手段に導き、第2の光変調手段で生成された光パルスを伝送路で伝送させることにより、伝送路の分散量を求めるようにしている。
このことにより、主信号として使用される光の一部を分散測定に使用することが可能となり、主信号用の光源と分散測定用の光源とを共通化することが可能となることから、分散測定系のより一層の小型軽量化が可能となる。
また、本発明の一態様によれば、主信号用の光源と分散測定用の光源とを別々に設けるようにしている。
このことにより、分散測定を行う際の主信号の影響をなくすことが可能となるとともに、主信号の伝送中に伝送路の分散測定を容易に行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、主信号用の光の波長と分散測定用の光の波長とを異なるようにしている。
このことにより、分散測定を行う際に主信号用の光が混在している場合においても、主信号用の光を光フィルタで容易に除去することが可能となり、分散測定用の光だけを取り出すことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、単一光源から出力された光を波長の異なる複数の光パルスに変換し、この光パルスを伝送路で伝送させた時の分散量に基づいて、伝送路の分散補償を行うようにしている。
このことにより、1つの単一光源を伝送路に設けるだけで伝送路の分散補償が可能となり、分散補償を簡易な構成で行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の送信側または受信側または中継器内に分散補償手段を設けるようにしている。
このことにより、光パルスの発生装置、検出装置及び分散補償装置を一カ所に配置することが可能となり、光パルスの発生装置、検出装置及び分散補償装置を一体化することにより、分散補償系の構成をコンパクトにまとめることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、駆動電圧の増加に伴って光出力が増減する光変調手段と、前記駆動電圧の範囲を前記光出力が増減する範囲に設定する駆動電圧設定手段とを備えている。
このことにより、駆動電圧を増加させるだけで、光パルスを出力させることが可能となるとともに、駆動電圧が減少する時にも光パルスを出力させることが可能となることから、パルス電圧を1つ入力するだけで、複数の光パルスを出力させることが可能となり、短光パルスを簡易な構成で出力することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、前記光変調手段は、前記駆動電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させる波長チャーピング発生手段を備えている。
このことにより、駆動電圧が増加する時に出力される光パルスの波長と、駆動電圧が減少する時に出力される光パルスの波長とを異なるようにすることが可能となり、パルス電圧を1つ入力するだけで、波長の異なる複数の光パルスを出力させることが可能となる。このため、このようにして生成された波長の異なる複数の光パルスを波長分散の測定に用いることにより、波長分散の測定を簡易な構成で行うことが可能となり、光伝送システムにおける波長分散の測定をきめ細かく行うことが可能となることから、分散補償の精度を向上させて、光伝送のより一層の高速化を達成するすることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、光変調手段は、マッハツェンダ変調器である。
このことにより、駆動電圧の増加に伴って光出力を周期的に変化させることが可能となり、半波長電圧を超えるパルス電圧を1つ入力するでけで、複数の光パルスを出力させることが可能となるとともに、パルス電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、光パルスの波長を異なるようにすることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、マッハツェンダ変調器はLiNbO3変調器である。
このことにより、外部変調を効率よく行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、マッハツェンダ変調器は半導体変調器である。
このことにより、レーザーダイオードとマッハツェンダ変調器とを容易に集積化することが可能となり、マッハツェンダ変調器に使用する光源とマッハツェンダ変調器とを一体的に構成することが可能となることから、分散測定装置のより一層の小型軽量化が可能となる。
また、本発明の一態様によれば、波長の異なる複数の光パルスを分離する光フィルタを備えている。 このことにより、単一波長の短光パルスを簡易な構成で出力することが可能となり、超高速光伝送における光源を容易に生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、入力光を分波させる分波手段と、前記分波した入力光の位相を異なる変調効率で変調させる位相変調手段と、前記位相の変調が行われた入力光を合波させる合波手段と、前記位相変調手段に半波長電圧を超える電圧を入力する駆動信号入力手段とを備えている。
このことにより、半波長電圧を超える電圧を位相変調手段に入力するだけで、複数の光パルスを出力させることが可能となるとともに、分波した入力光の変調効率を異ならせることにより、駆動信号入力手段から入力される電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させることが可能となることから、波長の異なる複数の光パルスを単一光源を用いただけで生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、第1の光導波路と、前記第1の光導波路から分岐した第2の光導波路及び第3の光導波路と、前記第2の光導波路及び前記第3の光導波路を合流させる第4の光導波路と、前記第2の光導波路に電圧を加える第1の電極と、前記第3の光導波路に電圧を加える第2の電極と、半波長電圧を越える電圧を前記第1の電極または前記第2の電極に入力する駆動信号入力手段とを備えている。
このことにより、半波長電圧を超える電圧を第1の電極または第2の電極に入力するだけで、複数の光パルスを出力させることが可能となるとともに、駆動信号入力手段から入力される電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、光パルスの波長を異なるようにすることが可能となり、波長の異なる複数の光パルスを単一光源を用いただけで生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、前記駆動信号入力手段は、振幅が半波長電圧の2倍に設定されたパルス状電圧を発生させる。
このことにより、1つのパルス状電圧をマッハツェンダ変調器の片方の電極に入力するだけで、互いに波長の異なる2つの光パルスを生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の受信側から波長の異なる複数の光パルスを入力し、伝送後の光パルスを伝送路の送信側で検出するようにしている。
このことにより、伝送路で送られる主信号に影響を与えることなく、光パルスを伝送路に容易に入力することが可能となるとともに、伝送後の光パルスを伝送路から容易に取り出すことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、光パルスを折り返す折り返し手段を備えている。
このことにより、光パルスを伝送路で往復させることが可能となり、伝送路の長さが短い場合や、伝送路の分散が小さい場合においても、分散量を増加させて検出できることから、伝送路の分散を精度良く検出することができる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の送信側に折り返し手段を設け、光パルスの入力及び検出を伝送路の受信側で行うようにしている。
このことにより、伝送路の分散が小さい場合においても、伝送路の分散を精度良く検出することが可能となるとともに、光パルスの発生装置及び検出装置を一カ所に配置することが可能となり、光パルスの発生装置及び検出装置を一体化することにより、分散測定系の構成をコンパクトにまとめることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の受信側に折り返し手段を設け、光パルスの入力及び検出を伝送路の送信側で行うようにしている。
このことにより、伝送路の分散が小さい場合においても、伝送路の分散を精度良く検出することが可能となるとともに、光パルスの発生装置及び検出装置を一カ所に配置することが可能となり、光パルスの発生装置及び検出装置を一体化することにより、分散測定系の構成をコンパクトにまとめることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送後の光パルスを電気信号に変換し、その電気信号の周波数成分に基づいて、伝送路の分散量を求めるようにしている。
このことにより、伝送路の分散量を容易に求めることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、分散補償量が可変である。
このことにより、システム立ち上げ時に伝送路の分散値の測定を行う場合だけでなく、伝送路を運用しながら伝送路の分散値をリアルタイムで測定する場合においても、伝送路の分散補償を精度良く行うことが可能となり、光伝送のより一層の高速化を達成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、分散補償量を手動により変化させるようにしている。
このことにより、伝送路の分散補償を定期的に行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、分散補償量を自動的に変化させるようにしている。
このことにより、伝送路の分散補償をリアルタイムで精度良く行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の分散量に基づいて、主信号光の波長を変化させるようにしている。
このことにより、伝送路の分散量を変化させることが可能となり、光源の波長を調節するだけで伝送路の分散補償を行うことが可能となることから、分散補償を行う際に必要な部品数を削減して、分散補償系のより一層の小型軽量化及び低コスト化が可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の分散量に基づいて、主信号光の出力パワーを変化させるようにしている。
このことにより、主信号光の出力パワーの非線形性に基づいて、伝送路を伝搬する光パルスを圧縮させたり、広げたりすることが可能となることから、主信号光の分散による影響を軽減することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、所定の周波数の電気パルスに基づいて所定の間隔の光パルスを生成し、その光パルスを伝送路で伝送させ、伝送後の光パルスを電気信号に変換し、その電気信号の周波数成分が前記所定の周波数となるように、伝送路の分散補償を行うようにしている。
このことにより、伝送路の分散補償を容易に行うことが可能となる。
本発明の一態様によれば、単一光源から出力された光を波長の異なる複数の光パルスに変換して伝送路に入力することにより、伝送後の光パルスの間隔に基づいて伝送路の分散量を容易に求めることが可能となることから、1つの単一光源を伝送路に設けるだけで分散量の測定が可能となり、分散測定を簡易な構成で行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、主信号光の一部から分散測定の光パルスを生成することにより、主信号用の光源と分散測定用の光源とを共通化することが可能となり、分散測定系のより一層の小型軽量化が可能となるとともに、主信号の波長と分散測定時の波長とを一致させることが可能となり、分散測定を精度よく行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の送信側または受信側から波長の異なる複数の光パルスを入力し、伝送後の光パルスを伝送路の受信側または送信側で検出することにより、伝送路で送られる主信号に影響を与えることなく、光パルスを伝送路に容易に入力することが可能となるとともに、伝送後の光パルスを伝送路から容易に取り出すことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、主信号用の光源と分散測定用の光源とを別々に設けることにより、分散測定を行う際の主信号の影響をなくすことができる。
また、本発明の一態様によれば、主信号用の光の波長と分散測定用の光の波長とを異なるようにすることにより、分散測定を行う際に主信号用の光が混在している場合においても、主信号用の光を光フィルタで容易に除去することが可能となり、分散測定用の光だけを取り出すことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、単一光源から生成された波長の異なる複数の光パルスの伝送結果に基づいて分散補償を行うことにより、1つの単一光源を伝送路に設けるだけで伝送路の分散補償が可能となり、分散補償を簡易な構成で行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、駆動電圧の立ち上がり時に光パルスを生成させるとともに、駆動電圧の立ち下がり時にも光パルスを生成させるようにすることにより、パルス電圧を1つ入力するでけで、複数の光パルスを出力させることが可能となり、短光パルスを簡易な構成で出力することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、駆動電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させることにより、駆動電圧が増加する時に出力される光パルスの波長と、駆動電圧が減少する時に出力される光パルスの波長とを異なるようにすることが可能となり、パルス電圧を1つ入力するだけで、波長の異なる複数の光パルスを出力させることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、マッハツェンダ変調器を用いることにより、駆動電圧の増加に伴って光出力を周期的に変化させることが可能となり、半波長電圧を超えるパルス電圧を1つ入力するでけで、複数の光パルスを出力させることが可能となるとともに、パルス電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、光パルスの波長を異なるようにすることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、LiNbO3変調器を用いることにより、外部変調を効率よく行うことが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、半導体変調器を用いることにより、レーザーダイオードとマッハツェンダ変調器とを容易に集積化することが可能となり、分散測定装置のより一層の小型軽量化が可能となる。
また、本発明の一態様によれば、波長の異なる複数の光パルスを光フィルタで分離することにより、単一波長の短光パルスを簡易な構成で出力することが可能となり、超高速光伝送における光源を容易に生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、分岐させた片方の光を半波長電圧を超える電圧で変調させることにより、複数の光パルスを出力させることが可能となるとともに、駆動電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させることが可能となり、波長の異なる複数の光パルスを単一光源を用いただけで生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、半波長電圧を超える電圧を片方の電極に入力することにより、分岐させた光を異なる変調効率で位相変調することが可能となり、波長の異なる複数の光パルスを単一光源を用いただけで生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、振幅が半波長電圧の2倍に設定されたパルス状電圧で変調を行うことにより、パルス状電圧を1つ入力するだけで、互いに波長の異なる2つの光パルスを生成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、光パルスを折り返すことにより、伝送路で発生する分散量を増加させることができ、伝送路の長さが短い場合や、伝送路の分散が小さい場合においても、伝送路の分散を精度良く検出することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の送信側または受信側に折り返し手段を設け、光パルスの入力及び検出を伝送路の受信側または送信側で行うことにより、伝送路の分散が小さい場合においても、伝送路の分散を精度良く検出することが可能となるとともに、光パルスの発生装置及び検出装置を一カ所に配置することが可能となり、光パルスの発生装置及び検出装置を一体化することにより、分散測定系の構成をコンパクトにまとめることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の送信側または受信側または中継器内に分散補償手段を設けることにより、光パルスの発生装置、検出装置及び分散補償装置を一カ所に配置することが可能となり、光パルスの発生装置、検出装置及び分散補償装置を一体化させて、分散補償系の構成をコンパクトにまとめることが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、分散補償量を可変とすることにより、システム立ち上げ時に伝送路の分散値の測定を行う場合だけでなく、伝送路を運用しながら伝送路の分散値をリアルタイムで測定する場合においても、伝送路の分散補償を精度良く行うことが可能となり、光伝送のより一層の高速化を達成することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の分散量に基づいて主信号光の波長を変化させることにより、光源の波長を調節するだけで伝送路の分散補償を行うことが可能となることから、分散補償を行う際に必要な部品数を削減して、分散補償系のより一層の小型軽量化及び低コスト化が可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送路の分散量に基づいて主信号光の出力パワーを変化させるよことにより、主信号光の出力パワーの非線形性に基づいて、伝送路を伝番する光パルスを圧縮させたり、広げたりすることが可能となることから、主信号光の分散による影響を軽減することが可能となる。
また、本発明の一態様によれば、伝送前後での周波数成分が一致するように伝送路の分散補償を行うことにより、伝送路の分散補償を容易に行うことが可能となる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置の構成を示すブロック図である。
図1において、光変調手段1は、駆動電圧設定手段3から供給される駆動電圧に基づいて入力光を変調する。ここで、光変調手段1は、駆動電圧の増加に伴って光出力が増減する。このため、駆動電圧の範囲を光出力が増減する範囲に設定することにより、駆動電圧を増加させるだけで、光パルスを出力させることが可能となることから、駆動電圧設定手段3が光変調手段1にパルス電圧を1つ入力するだけで、複数の光パルスを出力させることが可能となる。
また、光変調手段1は波長チャーピング発生手段2を備え、波長チャーピング発生手段2は駆動電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させる。
このため、駆動電圧が増加する時に光変調手段1から出力される光パルスの波長と、駆動電圧が減少する時に光変調手段1から出力される光パルスの波長とが異なるようになる。この結果、駆動電圧設定手段3が光変調手段1にパルス電圧を1つ入力するだけで、光変調手段1は波長の異なる複数の光パルスを出力させることが可能となる。
このように、光変調手段1に単一光源からの入力光を供給するだけで、波長の異なる複数の光パルスを生成することが可能となることから、波長の異なる複数の光パルスを簡易な構成により生成することが可能となり、光変調手段1及び駆動電圧設定手段3を分散測定の信号源として光伝送システムに組み込んだ場合においても、光伝送システムの規模の増大を抑制することが可能となる。
この結果、光伝送システムで分散測定を常時行うことが可能となり、光伝送システムにおける分散補償量を常に最適な値に設定することにより、分散補償トレランスが小さい場合においも、光伝送を正確に行うことが可能となる。
図2は、本発明の一実施例に係わる光変調装置の構成を示すブロック図である。
図2において、光変調手段12は、切り換え手段11から供給される変調信号またはパルス信号に基づいて入力光を変調する。ここで、光変調手段12は、駆動電圧の増加に伴って光出力が増減する。このため、パルス信号による駆動範囲を光出力が増減する範囲に設定することにより、パルス信号の立ち上がり立ち下がり時に、光パルスを出力させることが可能となることから、光変調手段1にパルス電圧を1つ入力するだけで、複数の光パルスを出力することが可能となる。
ここで、切り換え手段11は、主信号の変調を行う時は変調信号を光変調手段12に供給し、分散測定を行う時はパルス信号を光変調手段12に供給する。このため、主信号の変調を行う時と分散測定を行う時とで、1つの光変調手段12を兼用することが可能となり、光伝送システムの規模の増大を抑制することが可能となる。
以下、光変調手段としてマッハツェンダ変調器を用いた場合を例にとって、より具体的に説明する。
図3は、本発明の一実施例に係わるマッハツェンダ変調器の動作を説明する図である。
図3において、光導波路21と、この光導波路21から分岐した光導波路22a及び光導波路22bと、これらの光導波路22a及び光導波路22bが合流した光導波路23とが設けられている。また、光導波路22a及び光導波路22bを伝播する光を変調する電極24a、24bがそれぞれ設けられている。
光導波路21に入力光が入射すると、光導波路22a及び光導波路22bで入力光が分波する。そして、光導波路22a及び光導波路22bで入力光に対する位相変調が行われ、分波した位相変調後の入力光は、光導波路23で合波して出力光として出力される。ここで、マッハツェンダ変調器では、光導波路22a及び光導波路22bを伝播する光の位相を互いに同じ大きさで逆方向に変調することにより、変調時の波長チャーピングをなくすことが可能である。
具体的には、電界がE0cos(ωt)の入力光を光導波路21に入力し、光導波路22a及び光導波路22bでのそれぞれの位相変化をφA(V)、φB(V)とすると、出力光の電界Eout(t)は、
Eout(t)=E0/√2{cos(ω0 t−φA(V)
+cos(ω0 t+φB(V))}・・・(3)と表すことができる。ここで、光導波路22a及び光導波路22bでの変調効率をそれぞれa、bとすると、位相変化φA(V)及びφB(V)は、
φA(V)=a(Vin+BIA) ・・・(4)
φB(V)=b(Vin+BIA) ・・・(5)
となる。ただし、Vinは電極24a及び電極24bに入力される駆動電圧、BIAはマッハツェンダ変調器のバイアス電圧である。
(3)式を振幅部分と位相部分とに展開すると、
Eout(t)=E0/√2〔{cos(φA(V))
+cos(φB(V))}cos(ω0 t)+{sin(φA(V))
−sin(φB(V))}sin(ω0 t)〕 ・・・(6)
となる。ここで、
x=cos(φA(V))+cos(φB(V))
y=sin(φA(V))−sin(φB(V))
とおくと、(6)式は、
Eout(t)=E0√(x2 +y2 )/2
・cos{ω0 t−tan−1(y/x)} ・・・(7)
となる。ここで、光出力パワーPは、
P=x2 +y2 ・・・(8)
である。
(7)式のtan−1(y/x)の時間微分が角周波数の変動となるので、中心波長をλ0とすると、波長チャーピングΔλは、
Δλ=λ02 /(2π・υ)・Δω
=d(tan−1(y/x))/dt・λ02 /(2π・υ)
・・・(9)
と表すことができる。ただし、υは光ファイバ中の光速である。
tan−1(y/x)を展開すると、
y/x=(sin(φA(V))−sin(φB(V)))
/(cos(φA(V))+cos(φB(V)))
=tan({φA(V)−φB(V)}/2)
となる。従って、
tan−1(y/x)={φA(V)−φB(V)}/2
=(a−b)(Vin+BIA)/2・・・(10)
となる。ただし、a、bは変調効率である。
この結果、波長チャーピングΔλは、
Δλ=d(tan−1(y/x))/dt・λ02 /(2π・υ)
〜dVin/dt ・・・(11)
で表すことができ、駆動電圧Vinの微分に比例する。
(10)式から明らかなように、波長チャーピングΔλをなくすためには、変調効率をa、bを一致させる必要がある。
図4は、本発明の一実施例に係わるマッハツェンダ変調器の駆動方法を説明する図である。
図4において、光導波路31と、この光導波路31から分岐した光導波路32a及び光導波路32bと、これらの光導波路32a及び光導波路32bが合流した光導波路33とが設けられる。また、光導波路32aを伝播する光を変調する電極34が設けられている。
光導波路31に入力光が入射すると、光導波路32a及び光導波路32bで入力光が分波する。そして、光導波路32aで入力光に対する位相変調が行われ、光導波路32aで位相変調された光と光導波路32bを伝播した光とは、光導波路33で合波し出力光として出力される。
ここで、駆動電圧Vinとして、半波長電圧Vπの2倍の振幅を有するパルス状電圧35を電極34に入力したものとする。この場合、パルス状電圧35の立ち上がり時に、光パルス36が出力されるとともに、パルス状電圧35の立ち下がり時に、光パルス37が出力される。また、光パルス36、37には波長チャーピングΔλが発生し、(11)式から明らかなように、波長チャーピングΔλの大きさは、パルス状電圧35の微分に比例する。
このため、波長λのDC光が入力されているマッハツェンダ変調器に対し、1つのパルス状電圧35を供給するだけで、波長λ−Δλの光パルス35と波長λ+Δλの光パルス36とを生成することが可能となる。
このように、マッハツェンダ変調器を片側駆動することにより、変調効率a、bを、a:b=1:0とすることが可能となり、波長の異なる2つの光パルス36、37を生成することが可能となる。
図5は、本発明の一実施例に係わる光パルス生成方法を説明する図である。
図5において、波長λの入力光を光導波路31に入力した場合、電極34に供給される駆動電圧Vinと、光導波路33から出力される光出力パワーPとの関係は、半波長電圧Vπの2倍の周期で周期的に変化する。このため、パルス状電圧35の振幅を半波長電圧Vπの2倍に設定した場合、パルス状電圧35の立ち上がり時に(I)、光出力パワーPは、P1からP2に増加した後、P2からP1に減少する。このため、パルス状電圧35の立ち上がり時に対応した時刻t1に光パルス36が光導波路33から出力される。また、パルス状電圧35の立ち上がり時の微分値は正となることから、光パルス36の波長がΔλだけシフトし、λ+Δλとなる。
次に、時間間隔dの経過後(II)、パルス状電圧35が立ち下がると(III)、光出力パワーPは、P1からP2に再び増加した後、P2からP1に減少する。このため、パルス状電圧35の立ち下がり時に対応した時刻t2に、光パルス37が光導波路33から出力される。また、パルス状電圧35の立ち下がり時の微分値は負となることから、光パルス37の波長が−Δλだけシフトし、λ−Δλとなる。すなわち、本発明は周期的な干渉特性を有する干渉器内の光の位相差を利用して光変を行う変調器に対して、該変調器に与える光の位相差は該干渉器の周期特性で光出力が最も低くなる第1の位相差から、光出力が最も高くなる第2の位相差を経由して、光出力が最も低くなる第3の位相差に変化した後、光出力が最も高くなる第2の位相差を経由して、光出力が最も低くなる第1の位相差となるように、変調器に加える駆動電圧を与えることで、複数の波長の光を1つの光源から作り出せる。
図6は、本発明の一実施例に係わる光パルス生成方法を波長チャーピングの発生と対応させて説明する図である。
図6(a)において、波長λの入力光がマッハツェンダ変調器に入力されている場合、時刻t1に駆動電圧Vinが立ち上がると、駆動電圧Vinの微分値に対応した波長チャーピング36’が発生し、波長λ+Δλの光パルス36が生成される。また、時間間隔dが経過し、時刻t2に駆動電圧Vinが立ち下がると、駆動電圧Vinの微分値に対応した波長チャーピング37’が発生し、波長λ−Δλの光パルス37が生成される。
なお、生成された2つの光パルスの時間間隔は、駆動波形の幅dと同一となるめ、駆動波形の幅dを調節することにより任意に制御可能である。
図6(b)において、時刻t3に駆動電圧Vinが立ち下がると、駆動電圧Vinの微分値に対応した波長チャーピング38’が発生し、波長λ−Δλの光パルス38が生成される。また、時間間隔dが経過し、時刻t4に駆動電圧Vinが立ち上がると、駆動電圧Vinの微分値に対応した波長チャーピング39’が発生し、波長λ+Δλの光パルス39が生成される。
このように、マッハツェンダ変調器では、通常、半波長電圧Vπでデータ変調を行うが、その2倍の駆動電圧2Vπで変調を行うことにより、駆動波形の立ち上がり及び立ち下がりのそれぞれで短パルスを発生させることが可能になる。
また、マッハツェンダ変調器では、(11)式で示したように、波長チャーピングΔλが駆動電圧Vinの微分値に比例するために、駆動波形の立ち上がり時と立ち下がり時とで波長チャーピングΔλの符号が逆になり、発生した2つの短パルスはそれぞれλ+Δλとλ−Δλの互いに異なる波長を持つようになる。
このため、1組のレーザーダイオードとマッハツェンダ型変調器とから生成された2つの短パルスを光ファイバにより伝送させると、群遅延差によりパルス間隔が広がり、伝送前のパルス間隔dが伝送後のパルス間隔d+Δdに変化する。
ここで、このパルス間隔の変化分Δd(ps)には、以下の関係がある。
Δd=D・L・Δλc ・・・(12)
ただし、D(ps/nm/km)は伝送路の分散値、L(km)は伝送距離、Δλcはパルスピーク部分のΔλである。
この結果、パルス間隔の変化分Δdを検出することにより、伝送路の分散値Dを把握することが可能になる。なお、パルス間隔の変化分Δdは、サンプリングオシロスコープ等で直接読み取ることができる。なお、分散値Dの概算ができる伝送路では、あらかじめパルス間隔dを調節しておくことにより、制御の簡素化を行うことが可能である。
図7は、駆動電圧Vinのパルス幅を変化させた場合における光パルスの生成方法を示す図である。
図7(a)において、駆動電圧Vinとして、パルス幅d1のパルス信号501を入力すると、パルス信号501の立ち上がりに対応して時刻t1に光パルス502が生成され、パルス信号501の立ち下がりに対応して時刻t2に光パルス503が生成される。この時、光パルス502に対しては、パルス信号501の立ち上がり時の微分値に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス502の波長はλ1となり、光パルス503に対しては、パルス信号501の立ち下がり時の微分値に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス503の波長はλ2となる。
次に、駆動電圧Vinのパルス幅を変化させ、駆動電圧Vinとして、パルス幅d2のパルス信号504を入力すると、図7(b)に示すように、パルス信号504の立ち上がりに対応して時刻t3に光パルス505が生成され、パルス信号504の立ち下がりに対応して時刻t4に光パルス506が生成される。この時、光パルス505に対しては、パルス信号504の立ち上がり時の微分値に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス505の波長はλ1となり、光パルス506に対しては、パルス信号504の立ち下がり時の微分値に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス506の波長はλ2となる。
図8は、駆動電圧Vinの微分値を変化させた場合における光パルスの生成方法を示す図である。
図8(a)において、駆動電圧Vinとして、立ち上がり時の微分値がdV1、立ち下がり時の微分値が−dV1のパルス信号601を入力すると、パルス信号601の立ち上がりに対応して時刻t1に光パルス602が生成され、パルス信号601の立ち下がりに対応して時刻t2に光パルス603が生成される。この時、光パルス602に対しては、パルス信号601の立ち上がり時の微分値dV1に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス602の波長はλ1となり、光パルス603に対しては、パルス信号601の立ち下がり時の微分値−dV1に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス603の波長はλ2となる。
次に、駆動電圧Vinの微分値を変化させ、駆動電圧Vinとして、立ち上がり時の微分値がdV2、立ち下がり時の微分値が−dV2のパルス信号604を入力すると、図8(b)に示すように、パルス信号604の立ち上がりに対応して時刻t3に光パルス605が生成され、パルス信号604の立ち下がりに対応して時刻t4に光パルス606が生成される。この時、光パルス605に対しては、パルス信号604の立ち上がり時の微分値dV2に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス605の波長はλ3となり、光パルス606に対しては、パルス信号604の立ち下がり時の微分値−dV2に対応した波長チャーピングが発生することから、光パルス606の波長はλ4となる。
図9は、本発明の一実施例に係わる光パルス伝送の実験結果を示す波形図である。
図9(a)に示すように、送信間隔L1が400psの送信パルス列をシングルモードファイバで伝送させる。シングルモードファイバ25kmの伝送後では、図9(b)に示すように、光パルスの間隔がL2に広がり、シングルモードファイバ50kmの伝送後では、図9(c)に示すように、光パルスの間隔がL3に広がる。このように、シングルモードファイバでの伝送後の光パルス間隔が分散値の大きさ(伝送路の距離)により変化することが分かる。なお、この実験で用いたシングルモードファイバの波長分散は、約17ps/nm/kmである。
このため、シングルモードファイバでの伝送後の光パルス間隔を計測することにより、既存伝送路を用いた超高速伝送時でのファイバ伝送路の分散測定及び分散補償を低コストで、かつ容易に行うことが可能になる。
図10は、本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置の構成例を示すブロック図である。
図10(a)において、レーザーダイオード41から出射されるレーザー光がマッハツェンダ変調器42に入力されるとともに、パルス発生器43で生成されるパルス信号401がマッハツェンダ変調器42に入力される。ここで、パルス発生器43は、例えば、マッハツェンダ変調器42を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、マッハツェンダ変調器42から2つの光パルス402、403を出力させることが可能となるとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、マッハツェンダ変調器42から出力される光パルス402、403の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。さらに、パルス発生器43から出力されるパルス信号401のパルス幅を変化させることにより、マッハツェンダ変調器42から出力される光パルス402、403の時間間隔dを任意に設定することが可能となる。
図10(b)は、図10(a)のマッハツェンダ変調器42にLiNbO3変調器45を使用した例を示すブロック図である。
図10(b)において、レーザーダイオード44から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器45に入力されるとともに、パルス発生器46で生成されるパルス信号404がLiNbO3変調器45に入力される。ここで、パルス発生器46は、例えば、LiNbO3変調器45を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号404を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器45から2つの光パルス405、406を出力させることが可能となるとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピグを発生させて、LiNbO3変調器45から出力される光パルス405、406の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。さらに、パルス発生器46から出力されるパルス信号404のパルス幅を変化させることにより、LiNbO3変調器45から出力される光パルス405,406の時間間隔dを任意に設定することが可能となる。
なお、LiNbO3以外にも、KDPやLiTaO2などの強誘電体結晶を用いることにより、マッハツェンダ変調器42を構成することも可能である。
図10(c)は、図10(a)のマッハツェンダ変調器42に半導体変調器48を使用した例を示すブロック図である。
図10(c)において、レーザーダイオード47から出射されるレーザー光が半導体変調器48に入力されるとともに、パルス発生器49で生成されるパルス信号407が半導体変調器48に入力される。ここで、パルス発生器49は、例えば、半導体変調器48を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号407を1つ入力するだけで、半導体変調器48から2つの光パルス408、409を出力させること可能となるとともに、パルス信号407の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、半導体変調器48から出力される光パルス408、409の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。さらに、パルス発生器49から出力されるパルス信号407のパルス幅を変化させることにより、半導体変調器48から出力される光パルス408、409の時間間隔dを任意に設定することが可能となる。
このように、マッハツェンダ変調器42に半導体変調器48を使用することにより、レーザーダイオード47と半導体変調器48とを容易に集積化することが可能となり、レーザーダイオード47と半導体変調器48とを一体的に作成することが可能となることから、分散測定装置の小型軽量化及び低コスト化が可能となる。
図11(a)は、図10(c)の半導体変調器48の構成例を示す上面図、図11(b)は図11(a)のA−A’線で切断した時の断面図である。
図11(a)において、n−InP基板51には、光導波路52、光導波路52を分岐させた光導波路53a、53b、光導波路53a、53bを合流させた光導波路54が形成され、光導波路53a、53b上には、電極55a、55bがそれぞれ形成されている。
図11(b)において、n−InP基板51の下面には電極61が設けられているとともに、n−InP基板51上にはn−InAlAs層62が積層されている。さらに、光導波路53a、53bの領域には、多重量子井戸層63a、63b、p−InAlAs層64a、64b、p−InGaAs層65a、65b、が積層され、光導波路53a、53bの間の領域にはポリイミド樹脂66が埋め込まれている。なお、多重量子井戸層63a、63bは、InGaAs層とInAlAs層とを数nmの厚みで交互に積層したものである。
このように、光導波路を多重量子井戸構造とすることにより、位相変調効率のよい半導体変調器48の構成することができる。
図12(a)は、本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置を送信側に設置した分散測定装置の構成を示すブロック図である。
図12(a)において、レーザーダイオード71、マッハツェンダ変調器72、及びパルス発生器73が光伝送システムの送信側に設置されている。そして、レーザーダイオード71から出射されるレーザー光がマッハツェンダ変調器72に入力されるとともに、パルス発生器73で生成されるパルス信号411がマッハツェンダ変調器72に入力される。ここで、パルス発生器73は、例えば、マッハツェンダ変調器72を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号411を1つ入力するだけで、マッハツェンダ変調器72から2つの光パルス412、413を出力させることが可能となるとともに、パルス信号411の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、マッハツェンダ変調器72から出力される光パルス412、413の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。
マッハツェンダ変調器72から出力された光パルス412、413は、光ファイバ74に入力され、光ファイバ74を伝送後の光パルス412’、413’が検出器75で検出される。ここで、光パルス412’、413’のパルス間隔d+Δdを計測し、光パルス412、413のパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ74の波長分散を(12)式により求めることができる。
図12(b)は本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置を受信側に設置した分散測定装置の構成を示すブロック図である。
図12(b)において、レーザーダイオード76、マッハツェンダ変調器77、及びパルス発生器78が光伝送システムの受信側に設置されている。そして、レーザーダイオード76から出射されるレーザー光がマッハツェンダ変調器77に入力されるとともに、パルス発生器78で生成されるパルス信号414がマッハツェンダ変調器77に入力される。ここで、パルス発生器78は、例えば、マッハツェンダ変調器77を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号414を1つ入力するだけで、マッハツェンダ変調器77から2つの光パルス415、416を出力させることが可能となるとともに、パルス信号414の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、マッハツェンダ変調器77から出力される光パルス415、416の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。
マッハツェンダ変調器77から出力された光パルス415、416は、光ファイバ79に入力され、光ファイバ79を伝送後の光パルス415’、416’が検出器80で検出される。ここで、光パルス415’、416’のパルス間隔d+Δdを計測し、光パルス415、416のパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ79の波長分散を(12)式により求めることができる。分散値を調節するもののそばに設置することにより調整が容易になる。
図13は、図12の検出器75、80の構成例を示すブロック図である。
図13(a)は、光パルスのパルス間隔を直接読み取ることにより、光ファイバ93の波長分散を求める構成を示すもので、光ファイバ93により伝送されてきた光パルスをフォトダイオード94で検出する。そして、フォトダイオード94の検出結果をサンプリングオシロスコープ95に出力することにより、光パルス415、416のパルス間隔を読み取る。
図13(b)は、光パルスのパルス間隔に基づく周波数成分を計測することにより、光ファイバ96の波長分散を求める構成を示すもので、光ファイバ93により伝送されてきた光パルスを光電変換器97で電気信号に変換し、電気フィルタ98で特定の周波数成分を取り出した後、スペクトラムアナライザ99で周波数分析を行うことにより、光ファイバの波長分散を算出する。
図14は、本発明の第2実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。この第2実施例に係わる分散測定装置は、光パルスを光ファイバ中で往復させることにより、分散測定の精度を向上させるものである。
図14(a)において、レーザーダイオード101から出射されるレーザー光が変調器102で変調され、光ファイバ104で伝送される。光ファイバ104で伝送された光は折り返し装置105で反射され、光ファイバ104を再び通って検出器103に入力する。
このように、折り返し装置105で光を反射させ、光ファイバ104中で光を往復させることにより、光ファイバ104中で発生する分散量を増加させることができ、光ファイバ104の長さが短い場合や、光ファイバ104の分散が小さい場合においても、光ファイバ104の分散を精度良く検出することが可能となる。
図14(b)において、レーザーダイオード106、マッハツェンダ変調器107、パルス発生器108及び検出器109が光伝送システムの送信側に設置されている。そして、レーザーダイオード106から出射されるレーザー光がマッハツェンダ変調器107に入力されるとともに、パルス発生器108で生成されるパルス信号421がマッハツェンダ変調器107に入力される。ここで、パルス発生器108は、例えば、マッハツェンダ変調器107を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号421を1つ入力するだけで、マッハツェンダ変調器107から2つの光パルス422、423を出力させることが可能となるとともに、パルス信号421の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、マッハツェンダ変調器107から出力される光パルス422、423の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。
マッハツェンダ変調器107から出力された光パルス422、423は、光ファイバ110で伝送され、折り返し装置111で反射されて光ファイバ110に戻されることにより、光ファイバ110中を往復する。光ファイバ110中を往復した光パルス422’、423’は検出器109で検出される。ここで、光パルス412’、413’のパルス間隔の変化分は、光ファイバ110を1回だけ通った時のパルス間隔の変化分の2倍となる。
この光パルス422’、423’のパルス間隔d+2Δdを計測し、光パルス412、413のパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分2Δdが算出される。この結果、このパルス間隔の変化分2Δdに基づいて、光ファイバ110の波長分散を(12)式により求めることが可能となり、光ファイバ110の分散値や波長チャーピングΔλが小さい場合でも、高精度の測定が可能となる。 また、折り返し装置111で光パルス422、423を折り返すことにより、レーザーダイオード106、マッハツェンダ変調器107、パルス発生器108及び検出器109を全て光伝送システムの送信側に設置することが可能となり、小規模な構成を実現できる。
図14(c)において、レーザーダイオード112、マッハツェンダ変調器113、パルス発生器114及び検出器115が光伝送システムの受信側に設置されている。そして、レーザーダイオード112から出射されるレーザー光がマッハツェンダ変調器113に入力されるとともに、パルス発生器114で生成されるパルス信号424がマッハツェンダ変調器113に入力される。ここで、パルス発生器114は、例えば、マッハツェンダ変調器113を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号424を1つ入力するだけで、マッハツェンダ変調器113から2つの光パルス425、426を出力させることが可能となるとともに、パルス信号424の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、マッハツェンダ変調器113から出力される光パルス425、426の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。
マッハツェンダ変調器113から出力された光パルス425、426は、光ファイバ116で伝送され、折り返し装置117で反射されて光ファイバ116に戻されることにより、光ファイバ116中を往復する。光ファイバ116中を往復した光パルス425’、426’は検出器115で検出される。ここで、光パルス425’、426’のパルス間隔の変化分は、光ファイバ116を1回だけ通った時のパルス間隔の変化分の2倍となる。
この光パルス425’、426’のパルス間隔d+2Δdを計測し、光パルス425、426のパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分2Δdが算出される。この結果、このパルス間隔の変化分2Δdに基づいて、光ファイバ116の波長分散を(12)式により求めることが可能となり、光ファイバ116の分散値や波長チャーピングΔλが小さくても高精度の測定が可能となる。
また、折り返し装置117で光パルス425、426を折り返すことにより、レーザーダイオード112、マッハツェンダ変調器113、パルス発生器114及び検出器115を全て光伝送システムの受信側に設置することが可能となり、小規模な構成を実現できる。
なお、図14の例では、光パルスが光ファイバを1回だけ往復する場合について説明したが、光パルスが光ファイバを複数回往復するようにしてもよい。
図15は、本発明の第3実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。この第3実施例に係わる分散測定装置は、主信号の光源と分散測定用の光源とを兼用することにより、光伝送システムの小型軽量化及び低コスト化を可能とするものである。
図15において、主信号発生装置121には、レーザーダイオード122及び変調器123が設けられ、レーザーダイオード122から出射される波長λのレーザー光が変調器123で変調されて、光ファイバ126で伝送される。また、レーザーダイオード122から出射される波長λのレーザー光は、マッハツェンダ変調器124にも導かれ、パルス発生器125で生成されるパルス信号431がマッハツェンダ変調器124に入力される。ここで、パルス発生器125は、例えば、マッハツェンダ変調器124を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス発生器125がマッハツェンダ変調器124にパルス信号431を1つ入力すると、波長がλ−Δλの光パルス432と波長がλ+Δλの光パルス433とがマッハツェンダ変調器124から出力される。これらの光パルス432、433は、変調器123から出力される主信号の光パルス434とともに光ファイバ126で伝送される。
光ファイバ126で伝送されてきた波長λ−Δλの光パルス432’、波長λ+Δλの光パルス433’及び波長λの光パルス434’の中から、波長λ−Δλの光パルス432’及び波長λ+Δλの光パルス433’だけが光フィルタ127で抽出され、検出器128に送られる。
検出器128がこれらの光パルス432’、433’を検出すると、光パルス432’、433’のパルス間隔d+Δdを計測し、伝送前の光パルス432、433のパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ126の波長分散を(12)式により求めることができる。
このように、レーザーダイオード122から出射されるレーザー光の一部をマッハツェンダ変調器124に導き、このレーザー光から分散測定用の光パルス432、433を生成することにより、分散測定のための独自の光源を設ける必要がなくなり、分散測定装置の小型軽量化及び低コスト化が可能となる。
図16は、本発明の第4実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。この第4実施例に係わる分散測定装置は、主信号用の光源と分散測定用の光源とを別々に設け、主信号用の光の波長と分散測定用の光の波長とが異なるようにすることにより、分散測定を行う際の主信号の影響を軽減するようにしたものである。
図16において、主信号発生装置131には、レーザーダイオード132及び変調器133が設けられ、レーザーダイオード132から出射される波長λ1のレーザー光が変調器133で変調されて、光ファイバ137で伝送される。また、レーザーダイオード134から出射される波長λ2のレーザー光が、マッハツェンダ変調器135に入力されるとともに、パルス発生器136で生成されるパルス信号441がマッハツェンダ変調器135に入力される。ここで、パルス発生器136は、例えば、マッハツェンダ変調器135を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス発生器136がマッハツェンダ変調器135にパルス信号441を1つ入力すると、波長λ2−Δλ2の光パルス442と波長λ2+Δλ2の光パルス443とがマッハツェンダ変調器135から出力される。これらの光パルス442、443は、変調器133から出力される主信号の光パルス444とともに光ファイバ137で伝送される。
光ファイバ137で伝送されてきた波長λ2−Δλ2の光パルス442’、波長λ2+Δλ2の光パルス443’及び波長λ1の光パルス444’の中から、波長λ2−Δλ2の光パルス442’及び波長λ2+Δλ2の光パルス443’だけが光フィルタ138で抽出され、検出器139に送られる。
検出器139がこれらの光パルス442’、443’を検出すると、光パルス442’、443’のパルス間隔d+Δdを計測し、伝送前の光パルス442、443のパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ137の波長分散を(12)式により求めることができる。
このように、主信号の光パルス444’の波長λ1と分散測定用の光パルス442’、443’の波長λ2−Δλ2、λ2+Δλ2とが異なるようにすることにより、主信号の光パルス444’と分散測定用の光パルス442’、443’とが混在している信号の中から、分散測定用の光パルス442’、443’だけを光フィルタ138で容易に抽出することが可能となる。
なお、分散測定用の光源の波長が主信号光の波長と異なる場合、波長の差による光ファイバ137の2次分散を考慮して分散値を測定するようにしてもよい。
図17は、本発明の第5実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。この第5実施例に係わる分散測定装置は、伝送後の光パルスを電気信号に変換し、その電気信号の周波数成分に基づいて、伝送路の分散量を求めるものである。なお、以下の実施例では、マッハツェンダ変調器として、LiNbO3変調器を用いた場合を例にとって説明する。
図17において、レーザーダイオード141から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器142に入力されるとともに、パルス発生器143で生成されるパルス信号451がLiNbO3変調器142に入力される。ここで、パルス発生器143は、例えば、LiNbO3変調器142を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号451を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器142から2つの光パルス452、453を出力させることが可能となるとともに、パルス信号451の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器142から出力される光パルス452、453の波長を互いに異なるようにすることが可能となる。
LiNbO3変調器142から出力された光パルス452、453は光ファイバ144に入力される。ここで、光パルス452と光パルス453との時間間隔dを調節することにより、光ファイバ144を伝送後の光パルス452’が、光パルス453’に吸収されるようにすることが可能となる。このため、伝送前の光パルス452、453による周波数成分を2f0とすると、光ファイバ144の伝送後の光パルス453’による周波数成分はf0となる。
この光パルス453’を光電変換器145で電気信号に変換し、電気フィルタ146で周波数成分2f0の信号を抽出してから、検出器147に出力する。そして、検出される信号が周波数成分f0の信号だけとなり、周波数成分2f0の大きさが0となった時の時間間隔dを読み取ることにより、光ファイバ144の波長分散を求めることが可能となる。
図18は、伝送前後のパルス列のスペクトル成分を比較することにより、分散値を測定する方法を説明する図である。
図18において、周期が1/f0のパルス信号461、465の立ち上がり及び立ち下がりに対応して、光パルス462〜464が生成されている。このため、光パルス462〜464による周波数成分は2f0となる。この光パルス462〜464を伝送すると、パルス信号461、465の立ち上がり時に生成された光パルス462、465とパルス信号461の立ち下がり時に生成された光パルス463とは波長が異なることから、光パルス462、465と光パルス463との間で群遅延差が発生し、伝送前の光パルス462〜464と伝送後の光パルス462’〜464’との間で、パルス間隔が異なるようになる。
そして、さらに伝送を続けると、光パルス463’は光パルス464’に吸収され、光パルス464’’が生成される。この時、光パルス462’’、464’’による周波数成分はf0となる。
この伝送後の光パルスによる周波数成分を検出することにより、伝送路の分散補償量を設定することが可能となる。
図19(a)は、本発明の第1実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。この第1実施例に係わる分散補償装置は、単一光源から出力された光を波長の異なる複数の光パルスに変換し、この光パルスを伝送路で伝送させた時の分散量に基づいて、伝送路の分散補償を行うものである。なお、この方法は、システム立ち上げ時に伝送路の分散値の測定が必要な場合に利用可能なものである。
図19(a)において、レーザーダイオード151から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器152に入力されるとともに、パルス発生器153で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器152に入力される。ここで、パルス発生器153は、例えば、LiNbO3変調器152を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器152から2つの光パルスを出力させることが可能となるとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器152から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器152から出力された2つの光パルスは光ファイバ155に入力され、光ファイバ155を伝送後の光パルスが検出器156で検出される。ここで、光ファイバ155伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ155伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ155の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器156は、波長分散の検出結果を分散補償器157に出力する。分散補償器157は、検出器156から出力された波長分散の検出結果に基づいて、光ファイバ155の波長分散を補償する。この結果、主信号発生装置154から出力された主信号を光ファイバ155で伝送させて主信号検出装置158に送る場合、光ファイバ155の伝送中に発生する波長分散を分散補償器157により補償することが可能となり、超高速光伝送が可能となる。
例えば、40Gb/sの信号を1.3μm零分散シングルモードファイバで50kmだけ伝送させる場合、検出器156から出力された波長分散の検出結果に基づいて、分散補償ファイバの長さを厳密に調節することにより、1.3μm零分散シングルモードファイバの波長分散を正確に補償することが可能となり、分散補償トレランスがわずかしかない場合においても、光信号を正確に伝送することが可能となる。
図19(b)は、本発明の第1実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。
図19(b)において、レーザーダイオード161から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器162に入力されるとともに、パルス発生器163で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器162に入力される。ここで、パルス発生器163は、例えば、LiNbO3変調器162を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器162から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器162から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器162から出力された2つの光パルスは光ファイバ165に入力され、光ファイバ165を伝送した後、中継器166で増幅される。中継器166で増幅された光パルスは光ファイバ167に入力され、光ファイバ167を伝送した後、中継器168で増幅される。中継器168で増幅された光パルスは検出器169で検出される。ここで、光ファイバ165、167伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ165、167伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ165、167の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器169は、波長分散の検出結果を分散補償器170に出力する。分散補償器170は、検出器169から出力された波長分散の検出結果に基づいて、光ファイバ165、167の波長分散を補償する。この結果、主信号発生装置164から出力された主信号を主信号検出装置171に送る際に、光ファイバ165、167を介して伝送させた場合においても、光ファイバ165、167の伝送中の損失を中継器166、168で補償することが可能となるとともに、光ファイバ165、167の伝送中の波長分散を分散補償器170により補償することが可能となり、超高速長距離光伝送が可能となる。
図20(a)は、本発明の第2実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。この第2実施例に係わる分散補償装置は、単一光源から出力された光を波長の異なる複数の光パルスに変換し、この光パルスを伝送路で伝送させた時の分散量に基づいて、伝送路の分散補償をダイナミックに行うものである。なお、この方法は、システム立ち上げ時に伝送路の分散値の測定が必要な場合に利用可能だけでなく、運用時常に分散値をモニタし分散補償量を適切に設定することが必要な場合に適用可能なものである。
図20(a)において、レーザーダイオード181から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器182に入力されるとともに、パルス発生器183で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器182に入力される。ここで、パルス発生器183は、例えば、LiNbO3変調器182を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器182から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器182から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器182から出力された2つの光パルスは光ファイバ185に入力され、光ファイバ185を伝送後の光パルスが検出器186で検出される。ここで、光ファイバ185伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ185伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ185の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器186は、波長分散の検出結果を可変分散補償器187に出力する。可変分散補償器187は、検出器186から出力された波長分散の検出結果に基づいて、光ファイバ185の波長分散をリアルタイムで補償する。ここで、伝送前後のパルス間隔が等しくなった時、光ファイバ185の分散を完全に補償していることになる。この結果、主信号発生装置184から出力された主信号を光ファイバ185で伝送させて主信号検出装置188に送る場合、光ファイバ185の伝送中に発生する波長分散を常に最適となるように補償することが可能となり、超高速光伝送を常に安定させて行うことが可能となる。
図20(b)は、本発明の第2実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。
図20(b)において、レーザーダイオード191から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器192に入力されるとともに、パルス発生器193で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器192に入力される。ここで、パルス発生器193は、例えば、LiNbO3変調器192を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器192から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器192から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、波長分散を容易に測定することが可能となる。
LiNbO3変調器192から出力された2つの光パルスは光ファイバ195に入力され、光ファイバ195を伝送した後、中継器196で増幅される。中継器196で増幅された光パルスは光ファイバ197に入力され、光ファイバ197を伝送した後、中継器198で増幅される。中継器198で増幅された光パルスは検出器199で検出される。ここで、光ファイバ195、197伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ195、197伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ195、197の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器199は、波長分散の検出結果を可変分散補償器200に出力する。可変分散補償器200は、検出器199から出力された波長分散の検出結果に基づいて、光ファイバ195、197の波長分散をリアルタイムで補償する。ここで、伝送前後のパルス間隔が等しくなった時、光ファイバ195、197の分散を完全に補償していることになる。この結果、光送信機194から出力された主信号を光受信機201に送る際に、光ファイバ195、197を介して伝送させた場合においても、光ファイバ195、197の伝送中の損失を中継器196、198により補償することが可能となるとともに、光ファイバ195、197の伝送中の波長分散を分散補償器200により補償することが可能となり、超高速長距離光伝送が可能となる。
なお、可変分散補償器187、200を固定分散補償器と組み合わせて使用するようにしてもよい。
図21は、図20の可変分散補償器187、200の構成例を示すブロック図である。
図21において、211は光スイッチ、212は波長分散の検出信号に基づいて光スイッチ211の切り換えを制御する切り換え制御部、213は長さの異なる分散補償ファイバ214〜222により構成される分散補償器である。
切り換えを制御部212は、波長分散の検出信号が入力されると、入力された波長分散を補償する分散補償ファイバ214〜222を選択し、光スイッチ211の切り換えを制御する。切り換えを制御部212により光スイッチ211の切り換えが行われると、入力光は選択された分散補償ファイバ214〜222に導かれ、選択された分散補償ファイバ214〜222に入射する。そして、選択された分散補償ファイバ214〜222を入力光が通過することにより、入力光の分散が補償される。
図22(a)は、本発明の第3実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。この第3実施例に係わる分散補償装置は、伝送路の分散量に基づいて主信号光の波長を変化させることにより、主信号光の波長分散を補償するようにしたものである。
図22(a)において、レーザーダイオード221から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器222に入力されるとともに、パルス発生器223で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器222に入力される。ここで、パルス発生器223は、例えば、LiNbO3変調器222を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器222から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器222から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器222から出力された2つの光パルスは光ファイバ225に入力され、光ファイバ225を伝送後の光パルスが検出器226で検出される。ここで、光ファイバ225伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ225伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ225の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器226は、波長分散の検出結果を波長制御部229に出力する。波長制御部229は、検出器226から出力された波長分散の検出結果に基づいて、主信号発生装置224から出力されるレーザー光の波長を変更し、光ファイバ225の波長分散を補償する。ここで、主信号発生装置224から出力されるレーザー光の波長変化量Δλ′(nm)は、
Δλ′=Δd/(D・L) ・・・(13)
の関係から設定する。ただし、Δd(ps)はパルスの広がり、D(ps/nm/km)は伝送路の波長分散、L(km)は伝送距離である。
この結果、主信号発生装置224から出力された主信号を光ファイバ225で伝送させて主信号検出装置228に送る場合、光ファイバ225の伝送中に発生する波長分散を補償することが可能となり、超高速光伝送が可能となる。
このように、光源の波長を調節することにより伝送路の分散補償を行うことが可能となり、分散補償を行う際に必要な部品数を削減して、分散補償装置の小型軽量化及び低コスト化が可能となる。
なお、主信号発生装置224から出力されるレーザー光の波長を変更するために、主信号発生装置224の光源として波長可変レーザーを用いるようにしてもよい。
また、伝送路に分散補償器227を設け、この分散補償器227により、光ファイバ225の分散補償を大まかに行い、主信号発生装置224から出力されるレーザー光の波長を変更することにより、光ファイバ225の分散補償を精密に行うようにしてもよい。
図22(b)は、本発明の第3実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。
図22(b)において、レーザーダイオード231から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器232に入力されるとともに、パルス発生器233で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器232に入力される。ここで、パルス発生器233は、例えば、LiNbO3変調器232を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器232から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器232から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器232から出力された2つの光パルスは光ファイバ235に入力され、光ファイバ235を伝送した後、中継器236で増幅される。中継器236で増幅された光パルスは光ファイバ237に入力され、光ファイバ237を伝送した後、中継器238で増幅される。中継器238で増幅された光パルスは検出器239で検出される。ここで、光ファイバ235、237伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ235、237伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ235、237の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器239は、波長分散の検出結果を波長制御部242に出力する。波長制御部242は、検出器239から出力された波長分散の検出結果に基づいて、主信号発生装置234から出力されるレーザー光の波長を変更し、光ファイバ236、238の波長分散を補償する。ここで、主信号発生装置234から出力されるレーザー光の波長変化量Δλ′(nm)は(13)式により設定することができる。
この結果、主信号発生装置234から出力された主信号を主信号検出装置241に送る際に、光ファイバ235、237を介して伝送させた場合においても、伝送中の損失を中継器236、238で補償することが可能となるとともに、伝送中の波長分散を補償することが可能となり、超高速長距離光伝送が可能となる。
なお、主信号発生装置234から出力されるレーザー光の波長を変更するために、主信号発生装置234の光源として波長可変レーザーを用いるようにしてもよい。
また、伝送路に分散補償器240を設け、この分散補償器240により、光ファイバ235、237の分散補償を大まかに行い、主信号発生装置234から出力されるレーザー光の波長を変更することにより、光ファイバ235、237の分散補償を精密に行うようにしてもよい。
図23(a)は、本発明の第4実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。この第4実施例に係わる分散補償装置は、伝送路の分散量に基づいて主信号光の出力パワーを変化させることにより、主信号光の波長分散を補償するようにしたものである。
図23(a)において、レーザーダイオード251から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器252に入力されるとともに、パルス発生器253で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器252に入力される。ここで、パルス発生器253は、例えば、LiNbO3変調器252を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器252から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器252から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器252から出力された2つの光パルスは光ファイバ255に入力され、光ファイバ255を伝送後の光パルスが検出器256で検出される。ここで、光ファイバ255伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ255伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ255の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器256は、波長分散の検出結果を光パワー制御部259に出力する。光パワー制御部259は、検出器256から出力された波長分散の検出結果に基づいて、主信号発生装置244から出力されるレーザー光の光パワーを変更し、光ファイバ255の波長分散を補償する。ここで、レーザー光の光パワーを変更して波長分散を補償するために、光ファイバ255への光入力パワーの大きさにより生じる非線形性を利用する。この非線形性により、光ファイバ255を伝送する光パルスは圧縮または広がりを受けるので、光出力パワーを変化させることにより、主信号光の分散による影響を調節することができる。
この結果、主信号発生装置254から出力された主信号を光ファイバ255で伝送させて主信号検出装置258に送る場合、光ファイバ255の伝送中に発生する波長分散を補償することが可能となり、超高速光伝送が可能となる。
このように、光出力パワーを調節することにより伝送路の分散補償を行うことが可能となり、分散補償を行う際に必要な部品数を削減して、分散補償装置の小型軽量化及び低コスト化が可能となる。
なお、伝送路に分散補償器257を設け、この分散補償器257により、光ファイバ255の分散補償を大まかに行い、主信号発生装置254から出力されるレーザー光の光出力パワーを変更することにより、光ファイバ255の分散補償を精密に行うようにしてもよい。
また、主信号発生装置254から出力されるレーザー光の光出力パワーを変更するとともに、主信号発生装置254から出力されるレーザー光の波長も同時に変更することにより、光ファイバ255の分散補償を行うようにしてもよい。
図23(b)は、本発明の第4実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。
図23(b)において、レーザーダイオード261から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器262に入力されるとともに、パルス発生器263で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器262に入力される。ここで、パルス発生器263は、例えば、LiNbO3変調器262を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器262から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器262から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器262から出力された2つの光パルスは光ファイバ265に入力され、光ファイバ265を伝送した後、中継器266で増幅される。中継器266で増幅された光パルスは光ファイバ267に入力され、光ファイバ267を伝送した後、中継器268で増幅される。中継器268で増幅された光パルスは検出器269で検出される。ここで、光ファイバ265、267伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ265、267伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ265、267の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器269は、波長分散の検出結果を光パワー制御部272に出力する。光パワー制御部272は、検出器269から出力された波長分散の検出結果に基づいて、主信号発生装置264から出力されるレーザー光の光パワーを変更し、光ファイバ265、267の波長分散を補償する。ここで、レーザー光の光パワーを変更して波長分散を補償するために、光ファイバ265、267への光入力パワーの大きさにより生じる非線形性を利用する。この非線形性により、光ファイバ265、267を伝送する光パルスは圧縮または広がりを受けるので、光出力パワーを変化させることにより、主信号光の分散による影響を調節することができる。
この結果、主信号発生装置264から出力された主信号を主信号検出装置271に送る際に、光ファイバ265、267を介して伝送させた場合においても、伝送中の損失を中継器266、268で補償することが可能となるとともに、伝送中の波長分散を補償することが可能となり、超高速長距離光伝送が可能となる。
なお、伝送路に分散補償器270を設け、この分散補償器270により、光ファイバ265、2637の分散補償を大まかに行い、主信号発生装置264から出力されるレーザー光の光出力パワーを変更することにより、光ファイバ265、267の分散補償を精密に行うようにしてもよい。
また、主信号発生装置264から出力されるレーザー光の光出力パワーを変更するとともに、主信号発生装置264から出力されるレーザー光の波長も同時に変更することにより、光ファイバ265、267の分散補償を行うようにしてもよい。
図24は、本発明の第5実施例に係わる分散補償装置の構成を示すブロック図である。この第5実施例に係わる分散補償装置は、伝送前後のパルス列のスペクトル成分を比較することにより、分散補償量を常に最適値に設定するようにしたものである。
図24において、レーザーダイオード281から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器282に入力されるとともに、パルス発生器283で生成されるパルス信号471がLiNbO3変調器282に入力される。ここで、パルス発生器283は、例えば、LiNbO3変調器282を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号471を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器282から2つの光パルス472、473を出力させることを可能とするとともに、パルス信号471の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器282から出力される光パルス472、473の波長を互いに異なるようにすることを可能とする。
LiNbO3変調器282から出力された光パルス472、473は光ファイバ285に入力される。ここで、光パルス472と光パルス473との時間間隔dを調節することにより、光ファイバ285を伝送後の光パルス472’が、光パルス473’に吸収されるようにすることが可能となる。このため、伝送前の光パルス472、473による周波数成分を2f0とすると、光ファイバ285の伝送後の周波数成分を光パルス473’による周波数成分f0とすることが可能となる。
この光パルス473’を光電変換器287で電気信号に変換し、電気フィルタ288で周波数成分2f0の信号を抽出してから、検出器289に出力する。そして、検出される信号が周波数成分f0の信号だけとなり、周波数成分2f0の大きさが0となった時の時間間隔dを読み取ることにより、光ファイバ285の波長分散を求めることが可能となる。
検出器289は、電気フィルタ288で抽出したパルス列のスペクトル成分2f0と伝送前のパルス列のスペクトル成分2f0とを比較し、こららのスペクトル成分が常に同じ大きさになるように分散補償量を設定する。分散補償器286は、検出器289により設定された分散補償量に基づいて、光ファイバ285で発生する分散値を補償する。この結果、主信号発生装置284から出力された主信号を光ファイバ285で伝送させて主信号検出装置290に送る場合、光ファイバ285の伝送中に発生する波長分散を分散補償器266により補償することが可能となり、超高速光伝送が可能となる。
図25(a)は、本発明の第5実施例に係わる分散補償装置の構成を示すブロック図である。この第5実施例に係わる分散補償装置は、測定した分散値から分散補償量を決定し、分散補償量を手動により変化させるようにしたものである。なお、この方法は、システムの立ち上げ時または測定を定期的に行う場合に適用可能なものである。
図25(a)において、レーザーダイオード301から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器302に入力されるとともに、パルス発生器303で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器302に入力される。ここで、パルス発生器303は、例えば、LiNbO3変調器302を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器302から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器302から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器302から出力された2つの光パルスは光ファイバ305に入力され、光ファイバ305を伝送後の光パルスが検出器306で検出される。ここで、光ファイバ305伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ305伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ305の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器306は、波長分散の検出結果を手動設定部309に出力する。手動設定部309は、検出器306から出力された波長分散の検出結果に基づいて、分散補償器307の分散補償量を手動で設定する。分散補償器307は、手動設定部309で設定された分散補償量に基づいて、光ファイバ305の波長分散を補償する。この結果、主信号発生装置304から出力された主信号を光ファイバ305で伝送させて主信号検出装置308に送る場合、光ファイバ305の伝送中に発生する波長分散を分散補償器307により補償することが可能となり、超高速光伝送が可能となる。
図25(b)は、本発明の第6実施例に係わる分散補償装置の構成を示すブロック図である。この第5実施例に係わる分散補償装置は、測定した分散値から分散補償量を決定し、分散補償量を自動的に変化させるようにしたものである。
図25(b)において、レーザーダイオード311から出射されるレーザー光がLiNbO3変調器312に入力されるとともに、パルス発生器313で生成されるパルス信号がLiNbO3変調器312に入力される。ここで、パルス発生器313は、例えば、LiNbO3変調器312を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、LiNbO3変調器312から2つの光パルスを出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングを発生させて、LiNbO3変調器312から出力される光パルスの波長を互いに異なるようにすることが可能となり、分散測定を容易に行うことが可能となる。
LiNbO3変調器312から出力された2つの光パルスは光ファイバ315に入力され、光ファイバ315を伝送後の光パルスが検出器316で検出される。ここで、光ファイバ315伝送後の光パルスのパルス間隔d+Δdを計測し、光ファイバ315伝送前の光パルスのパルス間隔dと比較することにより、パルス間隔の変化分Δdを算出する。この結果、このパルス間隔の変化分Δdに基づいて、光ファイバ315の波長分散を(12)式により求めることができる。
検出器316は、波長分散の検出結果を自動設定部319に出力する。自動設定部319は、検出器316から出力された波長分散の検出結果に基づいて、分散補償器317の分散補償量を自動的に設定する。分散補償器317は、自動設定部319で設定された分散補償量に基づいて、光ファイバ315の波長分散を補償する。
この結果、主信号発生装置314から出力された主信号を光ファイバ315で伝送させて主信号検出装置318に送る場合、光ファイバ315の伝送中に発生する波長分散を分散補償器317によりリアルタイムで補償することが可能となり、超高速光伝送を安定して行うことが可能となる。また、CPU等を適用することにより、分散値測定や分散補償量の設定等のシステム管理が可能になる。
図26は、本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置の構成を示すブロック図である。
図26において、レーザーダイオード331から出射される波長λのレーザー光がマッハツェンダ変調器332に入力されるとともに、パルス発生器333で生成されるパルス信号481がマッハツェンダ変調器332に入力される。ここで、パルス発生器333は、例えば、マッハツェンダ変調器332を片側駆動するとともに、駆動電圧Vinを半波長電圧Vπの2倍に設定する。
このため、パルス信号を1つ入力するだけで、マッハツェンダ変調器332から2つの光パルス482、483を出力させることを可能とするとともに、パルス信号の増加率に対応した波長チャーピングΔλを発生させて、マッハツェンダ変調器332から出力される光パルス482、483の波長を互いに異なるようにすることを可能とする。さらに、パルス発生器333から出力されるパルス信号481のパルス幅を変化させることにより、マッハツェンダ変調器332から出力される光パルス482、483の時間間隔を任意に設定することを可能とする。
マッハツェンダ変調器332から出力された波長λ+Δλの光パルス482及び波長λ−Δλの光パルス483は、光フィルタ334、335に入力される。光フィルタ334は、波長λ+Δλの光を通過させるとともに、波長λ−Δλの光を遮断する。光フィルタ335は、波長λ−Δλの光を通過させるとともに、波長λ+Δλの光を遮断する。このため、波長λ+Δλの光パルス482が光フィルタ334から出力されるとともに、波長λ−Δλの光パルス483が光フィルタ335から出力され、波長の異なる光パルス482、483を分離して取り出すことが可能となる
このように、マッハツェンダ変調器332から出力される光パルス482、483を2つの波長光源として用いることにより、波長多重(WDM)伝送の波長光源として適用することが可能となる。
なお、マッハツェンダ変調器332から出力される光パルス482、483をそのまま短パルス光源として用いるようにしてもよく、超高速な光時分割多重(OTDM)伝送やソリトン伝送の波長光源として適用することが可能となる。
以上、本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例に限定されることなく、本発明の技術的思想の範囲内で他の様々の変更が可能である。例えば、上述した実施例では、マッハツェンダ変調器から出力される光パルスに対して波長チャーピングを発生させることにより、波長の異なる光パルスを生成する場合について説明したが、これらの光パルスの波長を一致させるようにしてもよい。波長が一致した複数の光パルスを生成する場合、マッハツェンダ変調器の2つの導波路を伝播する光の位相を同じ大きさで逆方向に変調する。このことにより、波長チャーピングのない変調を行うことができ、光時分割多重伝送やソリトン伝送の光源として適したものとすることが可能となる。
また、マッハツェンダ変調器を駆動するパルス信号の微分値を各パルスごとに変化させるようにしてもよく、このことにより、波長チャーピングの値を様々な値に変化させることが可能となることから、様々な波長を有する光パルスを生成することが可能となり、波長多重伝送の波長光源として適したものとすることが可能となる。
本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係わる光変調装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係わるマッハツェンダ変調器の動作を説明する図である。 本発明の一実施例に係わるマッハツェンダ変調器の駆動方法を説明する図である。 本発明の一実施例に係わる光パルス生成方法を説明する図である。 本発明の一実施例に係わる光パルス生成方法を説明する図である。 駆動電圧のパルス幅を変化させた場合の光パルスの生成方法を説明する図である。 駆動電圧の微分値を変化させた場合の光パルスの生成方法を説明する図である。 本発明の一実施例に係わる光パルス伝送の実験結果を示す波形図である。 本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置の構成例を示すブロック図である。 (a)は本発明の一実施例に係わる半導体変調器の構成例を示す上面図、(b)は図9(a)のA−A’線で切断した時の断面図である。 (a)は本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置を送信側に設置した分散測定装置の構成を示すブロック図、(b)は本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置を受信側に設置した分散測定装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係わる検出器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第2実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第3実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第4実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。 本発明の第5実施例に係わる分散測定装置の構成例を示すブロック図である。 伝送前後のパルス列のスペクトル成分を比較することにより、分散値を測定する方法を説明する図である。 (a)は本発明の第1実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図、(b)は本発明の第1実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の第2実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図、(b)は本発明の第2実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係わる可変分散補償器の構成例を示すブロック図である。 (a)は本発明の第3実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図、(b)は本発明の第3実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の第4実施例に係わる分散補償装置を無中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図、(b)は本発明の第4実施例に係わる分散補償装置を多中継伝送システムに適用した構成を示すブロック図である。 本発明の第5実施例に係わる分散補償装置の構成を示すブロック図である。 (a)は本発明の第5実施例に係わる分散補償装置の構成を示すブロック図、(b)は本発明の第6実施例に係わる分散補償装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施例に係わる光パルス生成装置の構成を示すブロック図である。 伝送速度40Gbitでの分散補償トレランスの小ささを示す実験結果を説明する図である。 従来の分散測定装置の構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1、12 光変調手段
2 波長チャーピング発生手段
3 駆動電圧設定手段
11 切り換え手段
21、22a、22b、23、31、32a、32b、33、52、53a、53b、54 光導波路
34、55a、55b、61 電極
41、44、47、71、76、101、106、112、122、132、134、141、151、161、181、191、221、231、251、261、281、301、311、331 レーザーダイオード
42、72、77、107、113、124、135、332 マッハツェンダ変調器
43、46、49、73、78、108、114、125、136、143、153、163、183、193、223、233、253、263、283、303、313、333 パルス発生器
45、142、152、162、182、192、222、232、252、262、282、302、312 LiNbO3変調器
48 半導体変調器
51 n−InP基板
62 n−InAlAs層
63a、63b 多重量子井戸層
64a、64b p−InAlAs層
65a、65b p−InGaAs層
66 ポリイミド樹脂
74、79、91、93、96、104、110、116、126、137、144、155、165、167、185、195、197、214〜222、225、235、237、255、265、267、285、305、315 光ファイバ
75、80、92、103、109、115、128、139、147、156、169、186、199、226、239、256、269、289、306、316 検出器
94 フォトダイオード
95 サンプリングオシロスコープ
97、145、287 光電変換器
98、146、288 電気フィルタ
99 スペクトラムアナライザ
102、123、133 変調器
105、111、117 折り返し装置
121、131、154、164、184、224、234、254、264、304、314 主信号発生装置
127、138、334、335 光フィルタ
157、170、227、257、270、286、307、317 分散補償器
158、171、188、228、241、258、271、284、290308、318 主信号検出装置
166、168、196、198、236、238、266、268 中継器
187、200、213 可変分散補償器
194 光送信機
201 光受信機
211 光スイッチ
212 切り換え制御部
229、242 波長変更部
259、272 光パワー変更部
309 手動設定部
319 自動設定部

Claims (32)

  1. 光を出力する発光手段と、
    第1の変調信号に基づいて前記光を変調する第1の光変調手段と、
    第2の変調信号に基づいて前記光を変調する第2の光変調手段と、
    前記第2の光変調手段にパルス信号を出力することにより、前記パルス信号の波形により定まる時間間隔をあけて、1つの前記パルス信号から波長の異なる複数の光パルスを生成させるパルス信号発生手段と、
    前記第1の光変調手段からの第1の出力光及び前記第2の光変調手段からの前記複数の光パルスを伝送路に入力する入力手段と、
    前記伝送路から前記複数の光パルスを取り出す光フィルタと、
    前記複数の光パルスが生成された際の前記時間間隔と前記複数の光パルスが前記光フィルタで検出された際の時間間隔とに基づいて、前記伝送路の分散量を求める分散量算出手段とを備えることを特徴とする光伝送装置。
  2. 第1の変調信号に基づいて第1の入力光を変調する第1の光変調手段と、
    第2の変調信号に基づいて第2の入力光を変調する第2の光変調手段と、
    前記第2の光変調手段にパルス信号を出力することにより、前記パルス信号の波形により定まる時間間隔をあけて、1つの前記パルス信号から波長の異なる複数の光パルスを生成させるパルス信号発生手段と、
    前記第1の光変調手段からの第1の出力光及び前記第2の光変調手段からの前記複数の光パルスを伝送路に入力する入力手段と、
    前記伝送路から前記複数の光パルスを取り出す光フィルタと、
    前記光フィルタで取り出された前記複数の光パルスを検出する検出手段と、
    前記複数の光パルスが生成された際の前記時間間隔と前記複数の光パルスが前記光フィルタで検出された際の時間間隔とに基づいて、前記伝送路の分散量を求める分散量算出手段とを備えることを特徴とする光伝送装置。
  3. 前記第1の入力光の波長と前記第2の入力光の波長は異なることを特徴とする請求項2に記載の光伝送装置。
  4. 前記第2の光変調手段は、駆動電圧の増加に伴って光出力が増減する光変調手段であり、
    前記駆動電圧の範囲を前記光出力が増減する範囲に設定する駆動電圧設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  5. 前記第2の光変調手段は、
    前記駆動電圧の増加率に対応した波長チャーピングを発生させる波長チャーピング発生手段を備えることを特徴とする請求項4に記載の光伝送装置。
  6. 前記第2の光変調手段は、変調特性が周期的に変化することを特徴とする請求項4または5に記載の光伝送装置。
  7. 前記駆動電圧設定手段は、半波長電圧を超えるパルス状電圧を前記光変調手段に出力することを特徴とする請求項6に記載の光伝送装置。
  8. 前記第2の光変調手段は、マッハツェンダ変調器であることを特徴とする請求項4〜7のいずれか1項に記載の光伝送装置。
  9. 前記マッハツェンダ変調器は、LiNbO3変調器であることを特徴とする請求項8に記載の光伝送装置。
  10. 前記マッハツェンダ変調器は、半導体変調器であることを特徴とする請求項8に記載の光伝送装置。
  11. 前記第2の光変調手段は、変調信号に基づいて入力光を変調する光変調手段であり、
    前記第2の光変調手段に電気パルスを出力することにより、波長の異なる複数の光パルスを生成させる電気パルス出力手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  12. 前記波長の異なる複数の光パルスを分離する光フィルタをさらに備えることを特徴とする請求項11に記載の光伝送装置。
  13. 前記第2の光変調手段
    入力光を分波させる分波手段と、
    前記分波した入力光の位相を異なる変調効率で変調させる位相変調手段と、
    前記位相の変調が行われた入力光を合波させる合波手段と、
    前記位相変調手段に半波長電圧を超える電圧を入力する駆動信号入力手段とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  14. 前記第2の光変調手段
    第1の光導波路と、
    前記第1の光導波路から分岐した第2の光導波路及び第3の光導波路と、
    前記第2の光導波路及び前記第3の光導波路を合流させる第4の光導波路と、
    前記第2の光導波路に電圧を加える第1の電極と、
    前記第3の光導波路に電圧を加える第2の電極と、
    半波長電圧を越える電圧を前記第1の電極または前記第2の電極に入力する駆動信号入力手段とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  15. 前記駆動信号入力手段は、
    振幅が半波長電圧の2倍に設定されたパルス状電圧を発生させることを特徴とする請求項14に記載の光伝送装置。
  16. 前記第2の光変調手段は、前記伝送路の送信側に設けられ、
    前記検出手段は、前記伝送路の受信側に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  17. 前記第2の光変調手段は、前記伝送路の受信側に設けられ、
    前記検出手段は、前記伝送路の送信側に設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  18. 前記光パルスを折り返す折り返し手段をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  19. 前記折り返し手段は、前記伝送路の送信側に設けられ、
    前記第2の光変調手段及び前記検出手段は、前記伝送路の受信側に設けられていることを特徴とする請求項18に記載の光伝送装置。
  20. 前記折り返し手段は、前記伝送路の受信側に設けられ、
    前記第2の光変調手段及び前記検出手段は、前記伝送路の送信側に設けられていることを特徴とする請求項18に記載の光伝送装置。
  21. 記光フィルタで取り出された光パルスを電気信号に変換する光電変換手段とをさらに備え、
    前記分散量算出手段は、前記電気信号の周波数成分に基づいて、前記伝送路の分散量を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  22. 記分散量に基づいて、前記伝送路の分散を補償する分散補償手段とをさらに備え、
    前記分散量算出手段は、前記光パルスの時間間隔に基づいて、前記伝送路の分散量を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  23. 前記分散補償手段は、前記伝送路の送信側または受信側または中継器内に設けられていることを特徴とする請求項22に記載の光伝送装置。
  24. 前記分散補償手段は、前記分散補償量が可変であることを特徴とする請求項22または23に記載の光伝送装置。
  25. 前記分散補償手段は、前記分散補償量を手動により変化させることを特徴とする請求項24に記載の光伝送装置。
  26. 前記分散補償手段は、前記分散補償量を自動的に変化させることを特徴とする請求項24に記載の光伝送装置。
  27. 前記分散補償手段は、前記分散量に基づいて、主信号光の波長を変化させる波長変更手段を備えることを特徴とする請求項2226のいずれか1項に記載の光伝送装置。
  28. 前記分散補償手段は、前記分散量に基づいて、主信号光の出力パワーを変化させる光パワー変更手段を備えることを特徴とする請求項2227のいずれか1項に記載の光伝送装置。
  29. 記光フィルタで取り出された光パルスを電気信号に変換する光電変換手段と、
    前記電気信号の周波数成分を検出する周波数検出手段と、
    前記分散量算出手段で求めた前記伝送路の前記分散量に基づいて前記伝送路の前記分散量を補償する分散補償手段とをさらに備え、
    前記分散量算出手段は、前記電気信号の周波数成分に基づいて前記伝送路の分散量を求めることを特徴とする請求項1または2に記載の光伝送装置。
  30. 第1の光変調器に入力光を供給し、第1の変調信号に基づいて前記光を変調するステップと、
    第2の光変調器に入力光を供給するステップと、
    前記第2の光変調器に第2の変調信号を供給するステップと、
    前記第2の変調信号の立ち上がり時に、第1の光パルスを生成するステップと、
    前記第2の変調信号の立ち下がり時に、第2の光パルスを生成するステップと、
    前記第1の光変調器からの第1の出力光及び前記第2の光変調器からの第1及び第2の光パルスを伝送路に入力するステップと、
    前記伝送路から前記第1及び第2の光パルスを光フィルタにより取り出すステップと、
    前記第1及び第2の光パルスが生成された際の時間間隔と伝送後の前記第1及び第2の光パルスの時間間隔とに基づいて、前記伝送路の分散量を求めるステップとを備えることを特徴とする光伝送方法。
  31. 前記第1の光パルスの生成時に、第1の波長チャーピングを付与するステップと、
    前記第2の光パルスの生成時に、第2の波長チャーピングを付与するステップとをさらに備えることを特徴とする請求項30に記載の光伝送方法。
  32. 前記求めた分散量に基づいて、前記伝送路の分散量を補償するステップをさらに備えることを特徴とする請求項30に記載の光伝送方法。
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