JP4437869B2

JP4437869B2 - Hot and cold rolled steel sheets with excellent formability and hardenability

Info

Publication number: JP4437869B2
Application number: JP2000373967A
Authority: JP
Inventors: 隆司宮城; 浩幸岡田; 力岡本
Original assignee: Nippon Steel Corp
Current assignee: Nippon Steel Corp
Priority date: 2000-12-08
Filing date: 2000-12-08
Publication date: 2010-03-24
Anticipated expiration: 2020-12-08
Also published as: JP2002180186A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主としてプレス、曲げおよびロール成形加工される自動車の構造部材等の素材として用いられる成形性および焼入れ性に優れた熱延鋼板および冷延鋼板に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
近年、自動車の環境問題を契機に燃費改善対策としての車体軽量化、部品の一体成形によるコストダウンのニーズが強まるとともに、自動車の衝突安全確保に対するニーズが高まっている。これらのニーズを満足するために、高強度素材の開発が進められてきており、現在では、強度レベルとして７８０〜１１８０Ｍｐａ級の素材がバンパーレインフォース等の構造部材に使用されている。従来、かかる高強度素材としては、フェライト・マルテンサイト組織を有する組織強化鋼などが広く知られている。しかし、これらの素材は伸び等の特性上の限界があり、加工形状に大きな制限のあるものである。また加工設備が大がかりなものとなり高価になってしまうという問題がある。
【０００３】
鋼を強化する手段として焼入れによる方法も良く知られているが、その一例として側面衝突に対する補強材としてドア内部に配置される電縫鋼管ドアインパクトビームがある。焼入れ性を高める元素を含んだ鋼等の鋼板を用いれば焼入れにより高強度化することは可能であるが、このような鋼板は電縫鋼管のような単純なロール曲げ加工は可能でも、局所的な曲げ加工性およびプレス成形性を必要とする部材への適用は困難であった。
【０００４】
特開２０００−１４４３１９号公報にはＭｎとＢにより焼入れ性を向上させた成形性および焼入れ性にすぐれた薄鋼板が開示されている。しかしながらこのような鋼板においてはＭｎを増加することにより焼入れ後の強度を増加させることは容易であるが、これに伴って焼入れ前の強度も増加してしまい、曲げ加工性およびプレス成形性が低下してしまうという問題のあるものであった。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決するためになされたものであって、プレス、曲げおよびロール成形などの成形性が良好で、焼入れ後に高い引張強度を付与することのできる成形性および焼入れ性に優れた熱延鋼板、および冷延鋼板を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の成形性および焼入れ性に優れた熱延鋼板は、質量％で、Ｃ;0.05 〜0.22％、Si≦0.1%、Mn＜0.80％、Ｐ≦0.02％、Ｓ≦0.01％、Cr;0.05 〜2.5%、Ｂ;0.0005 〜0.0040％、Ｎ≦0.0050％、sol-Al≦0.1%、Ti≦0.04％を含有し、残部鉄および不可避的不純物からなる熱延鋼板であって、Ｃ、Mn、Crの含有量が式、 150≧(11800Cr%+10600Mn%-2250)×C%-1050 ≧０・・・(1) を満たすことを特徴とするものであり、この熱延鋼板は、さらに、Mo≦0.5%、Ni≦0.5%の１種または２種を含有することができる。
【０００７】
また、本発明の成形性及び焼入れ性に優れた冷延鋼板は、質量％で、Ｃ;0.05 〜0.22％、Si≦0.1%、Mn＜0.80％、Ｐ≦0.02％、Ｓ≦0.01％、Cr;0.05 〜2.5%、Ｂ;0.0005 〜0.0040％、Ｎ≦0.0050％、sol-Al≦0.1%、Ti≦0.04% を含有し、残部鉄および不可避的不純物からなる冷延鋼板であって、Ｃ、Mn、Crの含有量が式、 150≧(11800Cr%+10600Mn%-1300)×C%-1350 ≧０・・・(2) を満たすことを特徴とするものであり、この冷延鋼板は、さらにMo≦0.5%、Ni≦0.5%の１種または２種を含有することができる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、焼入れ後の強度を確保するとともに、焼入れ前の強度を低減して加工性を向上させた鋼板について鋭意研究した結果、焼入れ前の強度を低減するために強度を大きく増加させる元素であるＭｎを低減し、一方焼入れ後の強度を確保するために焼入れ性向上元素であるＣｒおよびＢを添加することで焼入れ前と成形焼入れ後の強度最適バランスが得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００９】
Ｃ;0.05 〜0.22％
熱延鋼板または冷延鋼板中のＣは0.05〜0.22%とする。Ｃは焼入れ後の強度を確保するに重要な元素であって、焼入れままのマルテンサイトに過飽和に固溶してマルテンサイトを強化する。この目的のためにはＣは0.05％以上であることが必要である。しかしながら、Ｃが0.22%を越えると強度が高くなって加工性が低下するので上限を0.22%とする。
【００１０】
Si≦0.1%
Siは脱酸剤として重要であり、焼入れ性の向上に有効に寄与するが、鋼板の焼入れ前の強度を高める。従って、本発明においては焼入れ前の強度低減を優先させるためにSiの添加量は0.1%以下とする。
【００１１】
Mn＜0.80％
Mnは強度の増加および焼入れ性の確保に有効な元素であるが、本発明においては焼入れ前の強度低減を優先させることとしMnの添加量は0.80％未満とする。なお、望ましくは0.75％以下とする。
【００１２】
Ｐ≦0.02％
Ｐは不可避的不純物の一つであって、焼入れ後の鋼板の靱性を悪くするので0 .02%以下とする。
【００１３】
Ｓ≦0.01％
ＳはMnS を形成して破壊の起点として作用し著しく成形性を低下させるので0.01％以下とする。
【００１４】
Cr;0.05 〜2.5%
Crはマルテンサイト変態温度を低下させるのでセルフテンパーを回避して焼入れ後の強度を増加させるに効果的であるうえ、焼入れ前の強度を大幅に増加させることがない元素である。このようなCrの効果を得るためには0.05％以上の添加を必要とする。しかしながら、Crが2.5%を超えると強度の増加が大きくなって鋼板が脆化する。従ってCrの範囲は0.05〜2.5%とする。なお、望ましくはCrの範囲は0.05〜2%とする。
【００１５】
Ｂ;0.0005 〜0.0040％
Ｂは微量で焼入れ性を飛躍的に向上させる元素であるが、0.0005％未満では焼入れ性向上効果が得られず、一方、0.0040％を超えるとコスト高になるばかりでなく、表面疵を発生させたり鋼板の脆化が大きくなる。従って、Ｂの添加量は0.0005〜0.0040％とする。
【００１６】
Ｎ≦0.0050％
Ｎは不可避的に鋼中に存在し、BNを形成してＢの焼入れ性向上効果を奪ってしまう。従って、Ｎは極力低減する必要があり、0.0050％以下とした。
【００１７】
sol-Al≦0.1%
Alは脱酸剤として添加されるが、ＮをAlN として固定し固溶Ｂによる焼入れ性向上効果を発揮させるためsol-Alとして残しておく必要があるが、sol-Alが0.1%を超えるとコストアップになるばかりか、鋼板の脆化を招くので0.1%以下とする必要がある。なお、sol-Alの効果を有効に発揮させるためにはsol-Alの含有量は0.01％以上とするのが望ましい。
【００１８】
Ti≦0.04％
TiはＮと結合して TiNを形成し、ＮがＢと結合してBNとなるのを防止し固溶Ｂを確保して焼入れ性を向上させるが、0.04％を超えて添加すると表面疵の発生が多くなり品質面でのトラブルを生じ易くなるので0.04％以下とする。なお、Tiの効果を有効に発揮させるためにはTiの添加量は0.005%以上とするのが望ましい。
【００１９】
以上、必須元素について説明したが、この発明では必要に応じ、以下に述べる強化成分を併せて含有させることもできる。
Mo≦0.5%
Moは焼入れ性の向上および焼戻し軟化抵抗の増大に効果があるが、添加量の増大とともに鋼板の焼入れ前強度を増加させるので、その上限を0.5%とする。
【００２０】
Ni≦0.5%
Niも焼入れ性を向上させる効果を有するが、やはり添加量の増大とともに鋼板の焼入れ前強度を増加させるので、その上限を0.5%とする。
なお、不可避不純物については特にその成分を規定することはしないが、例としてCu≦0.2%までは本発明に影響のないことを確認している。
【００２１】
鋼板が熱延鋼板である場合には上記したC 、Mn、Crの含有量は式、
150≧(11800Cr%+10600Mn%-2250)×C%-1050 ≧０・・・(1)
を満たすものでなければならない。即ち、熱延鋼板においてＣ、Mn、Crが式(1) を満たす時、図１に示すように、焼入れ後の強度／焼入れ前の強度の比が最大となるので、焼入れ前強度を低くして加工性を良好に確保したときにも鋼板を有効に高強度化することができる。
【００２２】
また、鋼板が冷延鋼板である場合には上記したＣ、Mn、Crの含有量は式、
150≧(11800Cr%+10600Mn%-1300)×C%-1350 ≧０・・・(2)
を満たすものでなければならない。即ち、冷延鋼板においてＣ、Mn、Crが式(2) を満たす時、図２に示すように、焼入れ後の強度／焼入れ前の強度の比が最大となるので、焼入れ前強度を低くして加工性を良好に確保したときにも鋼板を有効に高強度化することができる。
【００２３】
鋼板が熱延鋼板である場合には、鋼板の焼入れ後の引張強度は焼入れ前の引張強度の３倍以上とするのが望ましい。焼入れ後の引張強度を焼入れ前の３倍以上とすることにより焼入れ後の強度を確保しつつ、焼入れ前の強度を低下させて熱延鋼板の成形性を良好なものとすることができる。なお、熱延鋼板における焼入れ後の引張強度は９８０ＭＰａ以上とするのが望ましい。
【００２４】
また、鋼板が冷延鋼板である場合には、鋼板の焼入れ後の引張強度は焼入れ前の引張強度の３．３倍以上とするのが望ましい。焼入れ後の引張強度を焼入れ前の３．３倍以上とすることにより焼入れ後の強度を確保しつつ、焼入れ前の強度を低下させて冷延鋼板の成形性を良好なものとすることができる。なお、冷延鋼板における焼入れ後の引張強度は１１８０ＭＰａ以上とするのが望ましい。冷延鋼板の製造方法としては、連続焼鈍又はバッチ焼鈍の何れでもかまわない。
【００２５】
【実施例】
表１に示す化学成分組成を有する鋼を転炉溶製して、連続鋳造によりスラブとしたのち熱間圧延して３ｍｍ厚の熱延鋼板を製造した。熱延鋼板からＪＩＳ５号引張試験片を採取して引張試験を行い焼入れ前引張強度を測定した。さらに、熱延鋼板から矩形の試験片を切り出して、加熱温度９５０℃として高周波焼入れを施したのちＪＩＳ５号引張試験片を採取して焼入れ後引張強度を測定した。これらの結果を表１に併せて示す。
【００２６】
【表１】

【００２７】
試験Ｎｏ．１の本発明鋼においては、化学成分および式(1) の値は本発明の範囲内であって、焼入れ前の引張強度346MPaと低く成形性良好であった。また、焼入れ後の引張強度1040MPa 、焼入れ後の引張強度／焼入れ前の引張強度比が3.0 と焼入れによる強度の増加が大きく高強度な熱延鋼板を得ることができた。
【００２８】
これに対し、試験Ｎｏ．２の比較鋼はMnが本発明の範囲より高く、Crも添加されておらず、式(1) の値も本発明の範囲より大幅に低い。このため、焼入れ前の引張強度435MPaと高く試験Ｎｏ．１の本発明鋼より成形性が劣るものであった。また、焼入れ後の引張強度1000MPa 、焼入れ後の引張強度／焼入れ前の引張強度比が2.3 であって試験Ｎｏ．１の本発明鋼と比較すると強度の増加が小さいものであった。
【００２９】
試験Ｎｏ．３〜６、１３〜１５、および１７の本発明鋼は、主としてＣを変化させた場合の例であるが、MnとCrのバランスにより式(1) を満足しており、このため焼入れ前後の引張強度比が３以上と大きく、このため、焼き入れ後の強度を高いものとすることができるとともに、焼入れ前の強度を低く抑えて成形性を良好なものとすることができた。
【００３０】
また、試験Ｎｏ．７、８の本発明鋼は、鋼板がＭｏまたはＮｉを含有するものであるが、化学成分および式(1) の値は本発明の範囲内であって、焼入れ前後の引張強度比も3.0 以上であり、成形性と焼入れ性に優れたものであった。
【００３１】
以上の本発明鋼に対し、試験Ｎｏ．９〜１２、１６、１８の比較鋼はMn、Cr、式(1) の値のすくなくとも一つが本発明の範囲を外れており、このため、焼入れ前後の引張強度比が３未満と小さく、このため、焼入れ後の強度を高いものにしようとする場合には、焼入れ前の強度が高くなってしまい、成形性に劣るものであった。
【００３２】
また、表２に示す化学成分組成を有する鋼を転炉溶製して、連続鋳造によりスラブとしたのち熱間圧延して３ｍｍ厚の熱延鋼板を製造した。この熱延鋼板を脱スケール後冷間圧延を行なって１．２ｍｍ厚に仕上げ、７００℃にて２０時間バッチ焼鈍を行なって冷延鋼板となし、この冷延鋼板からＪＩＳ５号引張試験片を採取して引張試験を行い焼入れ前引張強度を測定した。さらに、冷延鋼板から矩形の試験片を切り出して、加熱温度９５０℃として高周波焼入れを施したのちＪＩＳ５号引張試験片を採取して焼入れ後引張強度を測定した。これらの結果を表２に併せて示す。
【００３３】
【表２】

【００３４】
試験Ｎｏ．２１の本発明鋼においては、化学成分および式(2) の値は本発明の範囲内であって、焼入れ前の引張強度370MPaと低く成形性良好であった。また、焼入れ後の引張強度1209MPa 、焼入れ後の引張強度／焼入れ前の引張強度比が3.3 と焼入れによる強度の増加が大きく高強度な冷延鋼板を得ることができた。
【００３５】
これに対し、試験Ｎｏ．２２の比較鋼はMnが本発明の範囲より高く、Crも添加されておらず、式(1) の値も本発明の範囲より大幅に低い。このため、焼入れ前の引張強度496MPaと高く試験Ｎｏ．２１の本発明鋼より成形性が劣るものであった。また、焼入れ後の引張強度1018MPa 、焼入れ後の引張強度／焼入れ前の引張強度比が2.1 であって試験Ｎｏ．２１の本発明鋼と比較すると低強度で強度の増加が小さいものであった。
【００３６】
試験Ｎｏ．２３〜２６、３３〜３５、および３７の本発明鋼は、主としてＣを変化させた場合の例であるが、MnとCrのバランスにより式(2) を満足しており、このため焼入れ前後の引張強度比が3.3 以上と大きく、このため、焼き入れ後の強度を高いものとすることができるとともに、焼入れ前の強度を低く抑えて成形性を良好なものとすることができた。
【００３７】
また、試験Ｎｏ．２７、２８の本発明鋼は鋼板がＭｏまたはＮｉを含有するものであるが、化学成分および式(2) の値は本発明の範囲内であって、焼入れ前後の引張強度比が3.3 以上であり、成形性と焼入れ性に優れたものであった。
【００３８】
以上の本発明鋼に対し、試験Ｎｏ．２９〜３２、３６、３８の比較鋼はMn、Cr、式(2) の値のすくなくとも一つが本発明の範囲を外れており、このため、焼入れ前後の引張強度比が3.3 未満と小さく、このため、焼入れ後の強度を高いものにしようとする場合には、焼入れ前の強度が高くなってしまい、成形性に劣るものであった。
【００３９】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明によれば焼入れ前にはプレス、曲げおよびロール成形加工性が良好な低強度であって、焼入れ後には高い強度を有する成形性と焼入れ性に優れた熱延鋼板および冷延鋼板を得ることが可能である。従って、本発明は従来のものより成形性と焼入れ性に優れた熱延鋼板および冷延鋼板を提供することができるものとして工業的価値大なものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】熱延鋼板において、式(1) の値と焼入れ前後の強度比の関係を示す相関図である。
【図２】冷延鋼板において、式(2) の値と焼入れ前後の強度比の関係を示す相関図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a hot-rolled steel sheet and a cold-rolled steel sheet, which are excellent in formability and hardenability, which are mainly used as materials for structural members of automobiles that are pressed, bent and rolled.
[0002]
[Prior art]
In recent years, with the environmental problems of automobiles, there is an increasing need for weight reduction as a fuel efficiency improvement measure and cost reduction by integral molding of parts, and the need for ensuring collision safety of automobiles is increasing. In order to satisfy these needs, the development of high-strength materials has been promoted, and currently, materials having a strength level of 780 to 1180 MPa are used for structural members such as bumper reinforcements. Conventionally, as such a high-strength material, a structure-strengthened steel having a ferrite-martensite structure is widely known. However, these materials have limitations on characteristics such as elongation, and have a large limitation on the processed shape. In addition, there is a problem that the processing equipment becomes large and expensive.
[0003]
A quenching method is well known as a means for strengthening steel. As an example, there is an electric-welded steel pipe door impact beam disposed inside the door as a reinforcing material against a side collision. It is possible to increase the strength by quenching if steel plates containing elements that enhance the hardenability are used, but such steel plates can be subjected to simple roll bending like ERW steel pipes, but locally Therefore, it has been difficult to apply to a member that requires good bending workability and press formability.
[0004]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-144319 discloses a thin steel sheet excellent in formability and hardenability with improved hardenability by Mn and B. However, in such a steel sheet, it is easy to increase the strength after quenching by increasing Mn, but with this, the strength before quenching also increases, and bending workability and press formability decrease. It was a problem that would end up.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made to solve the above-mentioned conventional problems, and has good formability such as press, bending and roll forming, and can provide high tensile strength after quenching and quenching. It aims at providing the hot-rolled steel plate excellent in the property, and the cold-rolled steel plate.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The hot-rolled steel sheet excellent in formability and hardenability of the present invention, which has been made to solve the above problems, is C% by mass: 0.05 to 0.22 %, Si ≦ 0.1%, Mn <0.80%, P ≦ 0.02. %, S ≦ 0.01%, Cr; 0.05 to 2.5%, B; 0.0005 to 0.0040%, N ≦ 0.0050%, sol-Al ≦ 0.1%, Ti ≦ 0.04%, and the heat composed of the balance iron and inevitable impurities It is a rolled steel sheet, characterized in that the content of C, Mn, Cr satisfies the formula: 150 ≧ (11800Cr% + 10600Mn% -2250) × C% -1050 ≧ 0 (1) There, the hot rolled steel sheet further, Mo ≦ 0.5%, Ru can contain one or two of Ni ≦ 0.5%.
[0007]
Further, the cold-rolled steel sheet excellent in formability and hardenability of the present invention is C% by mass: 0.05 to 0.22 %, Si ≦ 0.1%, Mn <0.80%, P ≦ 0.02%, S ≦ 0.01%, Cr 0.05 to 2.5%, B; 0.0005 to 0.0040%, N ≦ 0.0050%, sol-Al ≦ 0.1%, Ti ≦ 0.04%, a cold-rolled steel sheet composed of the remaining iron and inevitable impurities, The content of Mn and Cr satisfies the formula 150 ≧ (11800Cr% + 10600Mn% -1300) × C% -1350 ≧ 0 (2). further Mo ≦ 0.5%, Ru can contain one or two of Ni ≦ 0.5%.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
As a result of earnest research on the steel sheet that has improved the workability by reducing the strength before quenching as well as ensuring the strength after quenching, the inventors have greatly increased the strength to reduce the strength before quenching. It has been found that the optimum balance of strength before quenching and after quenching can be obtained by adding Cr and B, which are hardenability improving elements, in order to reduce the element Mn while ensuring the strength after quenching. The invention has been completed.
[0009]
C; 0.05 to 0.22 %
C in the hot rolled steel sheet or cold rolled steel sheet is 0.05 to 0.22 %. C is an important element for securing the strength after quenching, and strengthens the martensite by dissolving in supersaturated martensite as it is. For this purpose, C needs to be 0.05% or more. However, if C exceeds 0.22 %, the strength increases and the workability decreases, so the upper limit is made 0.22 %.
[0010]
Si ≦ 0.1%
Si is important as a deoxidizer and contributes effectively to improving hardenability, but increases the strength of the steel sheet before quenching. Therefore, in the present invention, in order to give priority to strength reduction before quenching, the amount of Si added is made 0.1% or less.
[0011]
Mn <0.80%
Mn is an element effective for increasing strength and ensuring hardenability. In the present invention, priority is given to strength reduction before quenching, and the amount of Mn added is less than 0.80%. Desirably, it is 0.75% or less.
[0012]
P ≦ 0.02%
P is one of unavoidable impurities, and deteriorates the toughness of the steel sheet after quenching.
[0013]
S ≦ 0.01%
S forms MnS and acts as a starting point for fracture, and remarkably lowers the formability.
[0014]
Cr; 0.05 to 2.5%
Cr lowers the martensite transformation temperature, so it is effective in avoiding self-tempering and increasing the strength after quenching, and is an element that does not significantly increase the strength before quenching. In order to obtain such an effect of Cr, addition of 0.05% or more is required. However, if Cr exceeds 2.5%, the increase in strength becomes large and the steel sheet becomes brittle. Therefore, the Cr range is 0.05-2.5%. Desirably, the Cr range is 0.05-2%.
[0015]
B; 0.0005-0.0040%
B is an element that dramatically improves hardenability, but if it is less than 0.0005%, the effect of improving hardenability cannot be obtained. On the other hand, if it exceeds 0.0040%, not only the cost increases but also surface flaws occur. The embrittlement of the steel plate increases. Therefore, the addition amount of B is 0.0005 to 0.0040%.
[0016]
N ≦ 0.0050%
N is inevitably present in the steel, and forms BN, depriving B of the hardenability improvement effect. Therefore, N needs to be reduced as much as possible, and is made 0.0050% or less.
[0017]
sol-Al ≦ 0.1%
Al is added as a deoxidizer, but it is necessary to leave N as AlN and leave it as sol-Al in order to exert the effect of improving the hardenability by solute B. If sol-Al exceeds 0.1% Not only does this increase the cost, but it also causes embrittlement of the steel sheet, so it is necessary to make it 0.1% or less. In order to effectively exhibit the effect of sol-Al, the content of sol-Al is desirably 0.01% or more.
[0018]
Ti ≦ 0.04%
Ti combines with N to form TiN, prevents N from combining with B to form BN and secures solid solution B to improve hardenability. The amount is set to 0.04% or less because the occurrence increases and the trouble in quality is likely to occur. In order to effectively exhibit the effect of Ti, the amount of Ti added is preferably 0.005% or more.
[0019]
As described above, the essential elements have been described. In the present invention, the reinforcing components described below can be contained together as necessary.
Mo ≦ 0.5%
Mo is effective in improving hardenability and increasing resistance to temper softening, but increases the pre-quenching strength of the steel sheet as the addition amount increases, so the upper limit is made 0.5%.
[0020]
Ni ≦ 0.5%
Ni also has the effect of improving the hardenability, but also increases the strength before quenching of the steel sheet with an increase in the amount added, so the upper limit is made 0.5%.
In addition, although it does not prescribe | regulate especially the component about an unavoidable impurity, it has confirmed that it does not have an influence on this invention to Cu <= 0.2% as an example.
[0021]
When the steel plate is a hot-rolled steel plate, the contents of C, Mn, and Cr described above are given by the formula:
150 ≧ (11800Cr% + 10600Mn% -2250) × C% -1050 ≧ 0 ... (1)
Must satisfy. That is, when C, Mn, and Cr satisfy the formula (1) in the hot-rolled steel sheet, the ratio of strength after quenching / strength before quenching is maximized as shown in FIG. Thus, the steel sheet can be effectively strengthened even when good workability is ensured.
[0022]
When the steel plate is a cold-rolled steel plate, the contents of C, Mn, and Cr described above are
150 ≧ (11800Cr% + 10600Mn% -1300) × C% -1350 ≧ 0 (2)
Must satisfy. That is, when C, Mn, and Cr satisfy the formula (2) in the cold-rolled steel sheet, the ratio of strength after quenching / strength before quenching is maximized as shown in FIG. Thus, the steel sheet can be effectively strengthened even when good workability is ensured.
[0023]
When the steel sheet is a hot-rolled steel sheet, it is desirable that the tensile strength after quenching of the steel sheet is at least three times the tensile strength before quenching. By making the tensile strength after quenching at least three times that before quenching, the strength before quenching can be reduced and the formability of the hot-rolled steel sheet can be improved while securing the strength after quenching. In addition, as for the tensile strength after hardening in a hot-rolled steel plate, it is desirable to set it as 980 Mpa or more.
[0024]
Further, when the steel plate is a cold-rolled steel plate, it is desirable that the tensile strength after quenching of the steel plate is 3.3 times or more of the tensile strength before quenching. By making the tensile strength after quenching 3.3 times or more that before quenching, the strength before quenching can be reduced and the formability of the cold-rolled steel sheet can be improved while securing the strength after quenching. . In addition, it is desirable that the tensile strength after quenching in the cold-rolled steel sheet is 1180 MPa or more. As a manufacturing method of a cold-rolled steel sheet, either continuous annealing or batch annealing may be used.
[0025]
【Example】
Steel having the chemical composition shown in Table 1 was melted in a converter, made into a slab by continuous casting, and then hot rolled to produce a 3 mm thick hot rolled steel sheet. A JIS No. 5 tensile test piece was taken from the hot-rolled steel sheet and subjected to a tensile test to measure the tensile strength before quenching. Further, a rectangular test piece was cut out from the hot-rolled steel sheet, subjected to induction hardening at a heating temperature of 950 ° C., and then a JIS No. 5 tensile test piece was sampled and measured for tensile strength after quenching. These results are also shown in Table 1.
[0026]
[Table 1]

[0027]
Test No. In the present invention steel No. 1, the chemical composition and the value of the formula (1) were within the range of the present invention, and the tensile strength before quenching was as low as 346 MPa and the moldability was good. Further, a high strength hot-rolled steel sheet was obtained with a tensile strength after quenching of 1040 MPa and a ratio of tensile strength after quenching / tensile strength before quenching of 3.0 and a large increase in strength due to quenching.
[0028]
In contrast, test no. The comparative steel No. 2 has Mn higher than the range of the present invention, Cr is not added, and the value of the formula (1) is much lower than the range of the present invention. For this reason, the tensile strength before quenching is as high as 435 MPa and the test No. It was inferior in formability to No. 1 invention steel. Further, the tensile strength after quenching is 1000 MPa, the tensile strength ratio after quenching / the tensile strength ratio before quenching is 2.3. Compared with steel No. 1 of the present invention, the increase in strength was small.
[0029]
Test No. The steels of the present invention of 3-6, 13-15, and 17 are examples in the case where C is mainly changed. However, the balance of Mn and Cr satisfies the formula (1). The tensile strength ratio was as large as 3 or more. Therefore, the strength after quenching could be increased, and the strength before quenching could be kept low to improve the moldability.
[0030]
In addition, Test No. In the present invention steels 7 and 8, the steel sheet contains Mo or Ni, but the chemical composition and the value of the formula (1) are within the scope of the present invention, and the tensile strength ratio before and after quenching is 3.0 or more. It was excellent in moldability and hardenability.
[0031]
For the above steels of the present invention, test no. In comparison steels 9-12, 16 and 18, at least one of the values of Mn, Cr and formula (1) is out of the scope of the present invention. Therefore, the tensile strength ratio before and after quenching is as small as less than 3, Therefore, when trying to make the strength after quenching high, the strength before quenching becomes high and the moldability is poor.
[0032]
Moreover, steel having the chemical composition shown in Table 2 was melted in a converter, made into a slab by continuous casting, and then hot-rolled to produce a 3 mm thick hot-rolled steel sheet. This hot-rolled steel sheet is descaled and then cold-rolled to a thickness of 1.2 mm and batch-annealed at 700 ° C. for 20 hours to form a cold-rolled steel sheet. Then, a tensile test was performed to measure the tensile strength before quenching. Further, a rectangular test piece was cut out from the cold-rolled steel sheet, subjected to induction hardening at a heating temperature of 950 ° C., and then a JIS No. 5 tensile test piece was sampled and the tensile strength was measured after quenching. These results are also shown in Table 2.
[0033]
[Table 2]

[0034]
Test No. In No. 21 steel of the present invention, the chemical composition and the value of the formula (2) were within the range of the present invention, and the tensile strength before quenching was as low as 370 MPa and the moldability was good. Further, the tensile strength after quenching was 1209 MPa, and the ratio of tensile strength after quenching / tensile strength before quenching was 3.3, so that the strength of the cold-rolled steel sheet increased greatly due to quenching and a high strength cold-rolled steel sheet could be obtained.
[0035]
In contrast, test no. In the comparative steel No. 22, Mn is higher than the range of the present invention, Cr is not added, and the value of the formula (1) is significantly lower than the range of the present invention. For this reason, the tensile strength before quenching was as high as 496 MPa and the test No. It was inferior in formability to 21 of the present invention steel. In addition, the tensile strength after quenching was 1018 MPa, the tensile strength ratio after quenching / tensile strength before quenching was 2.1. Compared with 21 invention steel, the strength was low and the increase in strength was small.
[0036]
Test No. The steels of the present invention Nos. 23 to 26, 33 to 35, and 37 are examples in which C is mainly changed. However, the balance of Mn and Cr satisfies the formula (2). The tensile strength ratio was as large as 3.3 or more. Therefore, it was possible to increase the strength after quenching and to suppress the strength before quenching to improve the moldability.
[0037]
In addition, Test No. In the steels of the present invention of Nos. 27 and 28, the steel sheet contains Mo or Ni, but the chemical composition and the value of the formula (2) are within the scope of the present invention, and the tensile strength ratio before and after quenching is 3.3 or more. It was excellent in moldability and hardenability.
[0038]
For the above steels of the present invention, test no. In comparison steels 29 to 32, 36 and 38, at least one of the values of Mn, Cr and formula (2) is out of the scope of the present invention. Therefore, the tensile strength ratio before and after quenching is as small as less than 3.3. Therefore, when trying to make the strength after quenching high, the strength before quenching becomes high and the moldability is poor.
[0039]
【The invention's effect】
As described in detail above, according to the present invention, hot quenching is excellent in press, bending and roll formability before quenching, and has high strength after quenching and high formability and quenchability. Steel plates and cold-rolled steel plates can be obtained. Accordingly, the present invention is of great industrial value as being able to provide a hot-rolled steel sheet and a cold-rolled steel sheet that are more excellent in formability and hardenability than the conventional ones.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a correlation diagram showing the relationship between the value of equation (1) and the strength ratio before and after quenching in a hot-rolled steel sheet.
FIG. 2 is a correlation diagram showing the relationship between the value of equation (2) and the strength ratio before and after quenching in a cold-rolled steel sheet.

Claims

In mass%, C: 0.05 to 0.22 %, Si ≦ 0.1%, Mn <0.80%, P ≦ 0.02%, S ≦ 0.01%, Cr; 0.05 to 2.5%, B; 0.0005 to 0.0040%, N ≦ 0.0050%, sol-Al ≦ 0.1%, Ti ≦ 0.04%, hot-rolled steel sheet composed of the balance iron and inevitable impurities, the content of C, Mn and Cr is 150 ≧ (11800Cr% + 10600Mn%- 2250) × C% -1050 ≧ 0 (1) A hot rolled steel sheet excellent in formability and hardenability.

The hot-rolled steel sheet having excellent formability and hardenability according to claim 1, containing one or two of Mo ≦ 0.5% and Ni ≦ 0.5%.

In mass%, C: 0.05 to 0.22%, Si ≦ 0.1%, Mn <0.80%, P ≦ 0.02%, S ≦ 0.01%, Cr; 0.05 to 2.5%, B; 0.0005 to 0.0040%, N ≦ 0.0050%, A cold-rolled steel sheet containing sol-Al ≦ 0.1%, Ti ≦ 0.04%, the balance being iron and inevitable impurities, and the content of C, Mn, and Cr is the formula: 150 ≧ (11800Cr% + 10600Mn%- 1300) × C% -1350 ≧ 0 (2) A cold-rolled steel sheet having excellent formability and hardenability.

The cold-rolled steel sheet having excellent formability and hardenability according to claim 3, containing one or two of Mo ≦ 0.5% and Ni ≦ 0.5%.